Oracle HCM Cloudからのデータを統合するプロセスの説明

データ統合で提供される即時利用可能なソリューションによって、お客様はOracle Human Capital Management Cloudデータ・モデルからOracle Hyperion Workforce PlanningまたはStrategic Workforce Planningのターゲット・ディメンションへの事前定義されたマッピングを適用できます。

データ統合とOracle HCM Cloudの組合せでは、データを抽出するためにユーザーがOracle HCM Cloudインスタンスにロードする必要のあるテンプレートが提供されます。

Oracle HCM Cloud抽出を使用して、大量のデータがOracle HCM Cloudから抽出されます。Oracle HCM Cloudの事前定義された抽出はそれぞれ、データ統合でデータ・ソースとして定義されます。

データ統合で統合のデータ抽出部分が実行されるとき、事前定義された各Oracle HCM Cloud抽出がデータ・ソース・エンティティとして指定されます。次に、これらのデータ・ソースがPlanningモジュールの要員プランニングまたはStrategic Workforce Planningのデータ・モデルに直接マップされます。

"EPBCS Initialize.xml"という名前のテンプレートがあります。これは、抽出テンプレートではなく、データ統合側でのテスト接続プロセスおよび初期化プロセスで使用されます。データ統合で提供されるテンプレートをすべてアップロードしない場合でも、"EPBCS Initialize.xml"はアップロードする必要があります。そうすると、データ統合でOracle HCM Cloudシステムからのコンテンツが正常に初期化され、テスト接続ステップを実行できます。

この統合の一部として提供されるメタデータ・テンプレートの説明を次に示します。

• エンティティ・データ(組織コード、組織名、使用可能な組織体系など)
• 従業員データ(個人番号、フル・ネーム、使用可能な統計情報など)
• ジョブ・データ(ジョブ・コード、ジョブ名、使用可能なジョブ体系など)
• ポジション・データ(ポジション・コード、ポジション名、使用可能なポジション体系など)
• コンポーネント・データ(等級コード、等級名など)
• 組合コード・データ(交渉団体コード、交渉団体名など)

抽出テンプレートを介して提供されるデータの説明を次に示します。

• FTE
• 給与基準
• 定義済ベースの給与レート
• 組合コード

職階の開始日を取得して、データ統合で要員プランニング・アプリケーションへのロードの開始月に変換することもできます。また、他のマッピングを必要に応じてビジネス要件に合うように適用するなどして、これらの統合をカスタマイズおよび拡張することもできます。

Oracle HCM Cloudからの各種データの統合には複数のデータ・ルールが関連するため、バッチは一連のデータ・ルールをインポートするように定義されます。

Oracle HCM Cloud抽出データ・ソースからデータをロードするためのステップを大まかに示します。

1. 人材管理統合スペシャリストのジョブ役割を割り当てられていることを確認します

   人材管理の抽出を管理するには、人材管理統合スペシャリストのジョブ役割が必要です。人材管理統合スペシャリスト(ジョブ役割)は、人材管理情報システムの統合に関連するすべてのアクティビティを計画、調整および監督する責任を負う個人です。

   詳細は、人材管理統合スペシャリスト(ジョブ役割)を参照してください。

2. データ統合で、「アプリケーション」オプションから要員プランニング・アプリケーションに対応するアプリケーションを選択し、次に「ディメンションの詳細」タブで、Planningモジュールでのシード済ディメンションの分類を割り当てます。

   シード済ディメンションの分類には、「従業員」、「ジョブ」、「プロパティ」および「組合」ディメンションが含まれています。

3. 「ソース・システム」オプションで、Oracle HCM Cloudをソース・システムとして選択します。

   

4. ソース接続を構成します。

   詳細は、Oracle HCM Cloudデータ・ソース・アプリケーションへのソース接続の構成を参照してください。

5. 「抽出のダウンロード」をクリックして、Oracle HCM Cloud抽出をダウンロードします。

   次のOracle HCM Cloud抽出定義を含むEPBCS HCM Extract.zipファイルが作成されます。これらのファイルは、Planningモジュール・アプリケーションに抽出およびロードできるデータのサブセットです。

   • EPBCS Assignment_<Release>.xdoz

     注:

     EPBCS Assignment_<Release>.xdozは、Oracle HCM Cloudではなく、BI Publisherの/Customフォルダにインポートする必要があります。

     注:

     英語以外の文字が必要な場合は、EPBCS HCM Extract.zipファイルをダウンロードしてzipを解凍します。次に、BI Publisherドキュメント・リポジトリに移動して、EPBCS Assignment.xdozファイルをインポートします。

   • EPBCS Entity Metadata_<Release>.xml
   • EPBCS Employee Metadata_<Release>.xml
   • EPBCS Position Metadata_<Release>.xml
   • EPBCS Location Metadata_<Release>.xml
   • EPBCS Job Metadata_<Release>.xml
   • EPBCS Initialize.xml

     注:

     いずれの場合も、必ずEPBCS Initialize.xmlをOracle HCM Cloudにインポートする必要があります。

     。

     注:

     すべての抽出は、国別仕様グループなしでインポートする必要があります。つまり、国別仕様グループを空白にする必要があります。

   • EPBCS Component Salary Metadata.xml
   • EPBCS Assignment Data.xml
   • EPBCS Account Merit Metadata.xml

   データ統合からは、抽出に必要なテンプレートが、Oracle HCM Cloudアプリケーションにアップロードされるコンテンツとして出荷されます。このコンテンツはOracle HCM Cloudでシードされないので、データ統合から提供されます。

6. zipを一時フォルダに保存します。

7. Oracle HCM Cloudで、EPBCS HCM Extract.zipに含まれるOracle HCM Cloud抽出定義をインポートします。

   詳細は、Oracle HCM Cloud抽出定義のOracle HCM Cloudへのインポートを参照してください。

8. データ統合の「ソース・システム」オプションで、ソース・システムを初期化します。

   初期化を実行するとき、データ管理で次のことが行われます。

   • 統合に使用するOracle HCM Cloud抽出をデータ・ソース・アプリケーションとして登録します。

   • Oracle HCM Cloud列をPlanningモジュールのディメンションにマップするためのインポート・フォーマットを作成します。

   • ロケーションを作成します。

   • データを正しい要員プランニング勘定科目にインポートするためのマッピングを作成します。

   • ロードのためのデータ・ルールを作成します。

   • バッチ定義を作成して、バッチ・ジョブとパラメータ、およびバッチに含まれるルールのタイプを定義します。

9. Oracle HCM Cloud統合の事前定義されたコンテンツの接頭辞を指定するように要求されます。

   複数のOracle HCM Cloud統合を行う計画があるか、Oracle HCM Cloudとの統合に複数のインポート・フォーマット、ロケーションまたはデータ・ロード・ルールを使用する計画がある場合は、接頭辞を指定します。接頭辞名は各統合の一意の識別子として使用されます。

   Oracle HCM Cloudとの統合が1つのみのインポート・フォーマット、ロケーションおよびデータ・ロード・ルールを使用して一度行われる場合、接頭辞名を空白のままにできます。

10. ターゲット・アプリケーションで、インポートされた各Oracle HCM Cloud抽出は自動的にターゲット・データ・ソース・アプリケーションとして登録されます。

    アプリケーション定義を作成するための元となるソース・エンティティ(または個別のOracle HCM Cloud抽出)を選択して、個別のOracle HCM Cloud抽出をデータ・ソース・エンティティとして登録できます。詳細は、Oracle HCM Cloudデータ・ソース・アプリケーションの作成を参照してください。

    抽出の更新されたバージョンの使用の詳細は、既存のOracle HCM Cloud抽出の更新を参照してください。

11. 必要に応じて、ディメンション詳細を変更します。

    Oracle HCM Cloud抽出のすべての列は、タイプ「汎用」のEPMターゲット・ディメンション・クラスにマップされます。

    注:

    ルールにより、Oracle HCM Cloudデータ・ソースからデータをロードするとき、「ターゲット・アプリケーション」画面では、ディメンション詳細の変更、追加または削除を実行できません。

    

12. データ・ソースに関連付けられるアプリケーション・フィルタはいずれも、初期化中に事前定義されます。

    

13. 各Oracle HCM Cloud抽出のインポート・フォーマットは、初期化ステップ中に事前定義されます。

    インポート・フォーマットの追加または変更の詳細は、インポート・フォーマットの追加を参照してください。

    

14. ロケーションは、インポート・フォーマット、データ・ロード・ルールおよびデータ・ロード・マッピングを含め、初期化ステップ中に事前定義されます。

    

    ロケーションの変更の詳細は、ロケーションの定義を参照してください。

15. データ・ロード・マッピングが初期化ステップ中に事前定義されます。

    

    また、Oracle HCM Cloud抽出では、データ・ディメンション列でOracle HCM Cloudからインポートされた実際のデータの変換がサポートされます。

    たとえば、Oracle HCM Cloudでは従業員タイプは「F」(常勤従業員タイプ)や「T」(臨時従業員タイプ)が可能ですが、Planningモジュールでは同じ指定が「FULLTIME」や「TEMP」として表示されます。

    データ・ロード・マッピングの変更の詳細は、メンバー・マッピングの作成を参照してください。

16. データ・ロード・ルールはターゲット・アプリケーションの初期化中に事前定義されます。

    

    データ・ロード・ルールの変更の詳細は、データを抽出するためのデータ・ロードのルールの定義を参照してください。

    データ・ソースに関連付けられるソース・フィルタはいずれも、統合中に自動的に作成されます。「ソース・フィルタ」タブで特定の基準をどれでも選択して、ロードされる結果をフィルタできます。

17. バッチ定義が初期化ステップ中に事前定義されます。

    データ管理ではデータ・ロード・ルールのバッチ定義の詳細、パラメータおよびジョブが移入されます。

    

    バッチ定義を変更する必要がある場合、バッチ定義の操作を参照してください。