構成可能な遅延増減メンバーの操作

増減ディメンションでは、勘定科目の増減の詳細が取得されます。デフォルトで、増減ディメンションには、データを増減するメンバーが用意されています。アプリケーションを作成すると、シード済メンバーを使用して増減ディメンションがデフォルトで作成され、オプションで、有効にした機能に基づいてシステム・メンバーが追加されます。Tax Reportingの管理シード済ディメンション・メンバーを参照してください。

増減ディメンション下に追加のユーザー定義メンバーを作成し、これらのメンバーに対して連結や換算を行えます。詳細は、増減ディメンション階層のカスタマイズを参照してください。

遅延増減メンバーに新しい列を追加する次の例を参照してください:

  1. 「ナビゲータ」「作成および管理」「ディメンション」「増減」に移動します。
  2. TRCS_CYDTNRTotal (損益計算書セクション)の下に、IntercompanyTransfersメンバーを作成します。Tax Reportingの管理メンバーの追加または編集を参照してください。

    Create_IntercompanyTransfers

  3. IntercompanyTransfersの下に、IntercompanyTransfers1およびIntercompanyTransfers2を作成します。

    Create_IntercompanyTransfers_1

    Create_Intercompany_Transfers_2

  4. TRCS_NPDTNRTotal (貸借対照表合計)の下に、AcquisitionsManualメンバーを作成します。

    Create_AcquisitionsManual_Member

  5. データベースをリフレッシュします。
  6. IntercompanyTransfersの共有メンバーが、TRCS_TempDiffCYTotalおよびTRCS_TempDiffCYTotalTRの下に作成されているかどうかを確認します。同様に、AcquisionsManualの共有メンバーが、TRCS_TempDiffNPTotalTRCS_RegionalNPTotalおよびTRCS_NPTotalの下に作成されているかどうかを確認します。

    TRCS_CYDTNRTotalの下に新しく作成されたメンバーの共有メンバー

    TRCS_CYDTNRTotal_Shared_Members_IntercompanyTransfers

    TRCS_NPDTNRTotalの下に新しく作成されたメンバーの共有メンバー

    TRCS_NPDTNRTotal_Shared_Members_AcquisitionsManual

    Note:

    TRCS_CYDTNRTotalおよびTRCS_NPDTNRTotalの各階層の内部または外部へ、メンバーを移動する(切り取って貼り付ける)ことは一切できません。ただし、新しく作成した構成可能な遅延増減メンバーを作成/削除することはできます(Tax Reportingの管理メンバーの削除を参照)。
  7. 会社間転送に対応するETR勘定科目が、TRCS_DefTaxETRTotalの下に作成されているかどうかを確認します。同様に、対応するVA勘定科目がTRCS_VAETRTotalの下に作成されています。

    ETR_and_VA_Accounts_Created

    Note:

    対応するETR勘定科目とVA勘定科目は、TRCS_CYDTNRTotalの下の増減メンバーについてのみ作成されます。
  8. 「一時差異」フォームを開き、IntercompanyTransfers列を展開します。IntercompanyTransfers1およびIntercompanyTransfers2にデータを入力します。保存します。

    Deferred_Tax-IntercompanyTransfers

  9. 「一時差異」フォームで、「AcquisitionsManual」列に対してデータを入力します。保存します。

    Temporary_Difference-Enter_Data_AcquisitionsManual

  10. 「一時差異」フォームで、「評価引当金」の変更に対してデータを入力します。保存します。

    Temporary_Difference-Enter_Data_Change_in_Valuation_Allowance

  11. たとえば、エンティティMontreal(CAD)の税率を確認します。今年度現行税率は40%で、今年度地域税金配賦は5%です。

    Tax_Rates

  12. 「一時差異」を選択して、連結を実行します(「アクション」「連結」)。
  13. 「繰延税金」をクリックします。「繰延税金」フォームのIntercompanyTransfersAcquisitionManualおよび「評価引当金」の変更について、データを確認します。IntercompanyTransfers、AcquisitionManualおよび「評価引当金」の変更について、計算された値が表示されます。次の例では、1000の40%は400というように、同様にしてその他の値も計算されます。

    Deferred_Tax-IntercompanyTransfers

    同様に、(AcquisitionManualに対して入力した) 9000の40%は3,600となります。

    Deferred_Tax-AcquisitionsManual

    評価引当金の控除と課税損失は非課税ですが、「評価引当金 - 非流動」は課税対象であることに注意してください。「評価引当金 - 非流動」は、5000の40%で2000となります。

    Deferred_Tax-Valuation_Allowance

  14. 「ETR」をクリックしてデータを検証します。

    Click_ETR

  15. 「連結ETR」フォームおよび「連結ETR IFRS」フォームでデータを確認します。連結有効税率の入力および連結ETR IFRSの概要ダッシュボードも参照してください。

    「連結ETR」フォーム

    IntercompanyTransfersの計算された値が-4000 (10,000の40%の負の値)であることを確認します。

    Calculated_Value_IntercompanyTransfers

    同様に、評価引当金の変更が負の値-2400 (400+5000の40%)であることに注意してください。

    Change_in_Valudation- Consolidated_ETR

    「連結ETR IFRS」フォーム

    国全体の計算値が4000、地域全体の計算値が-100であることに注意してください

    CA_Blendedの今年度の税率は10%で、今年度地域配賦税率は5%であるため、計算は10,000*10%*5%=50となります

    これは地域全体を対象とするため、50+50=100となります

    Consolidated_ETR_IFRS_Form

  16. 税率変更合計を確認します。遅延税金合計評価引当金(国)なし勘定科目の税率変更の影響 - 今年度合計は、「連結ETR」フォームの税率変更合計と一致する必要があります。次の例では、「繰延税金」フォームと「連結ETR」フォームの計算値(14398)に注意してください。国の繰延税金の操作および連結有効税率の入力も参照してください。

    「繰延税金」フォーム

    Deferred_Tax_Form

    「連結ETR」フォーム

    Consolidated_ETR_Form

  17. 「税金合計の検証」フォームを確認します。「ライブラリ」「検証」「税金合計」に移動します。差異値が0であることに注意してください。

    Difference_Value

  18. ここで、地域フォームの場合は、IntercompanyTransfers1 (MACRS – 連邦逆仕訳勘定科目)に対して「一時差異(地域)」フォームにデータを入力します。保存します。地域の一時差異の入力も参照してください。

    Temporary_Difference_Regional_Form-Enter_Data

  19. たとえば、エンティティMontreal(CAD)の税率を確認します。CA Blendedの今年度の税率は10%で、今年度地域税金配賦は5%です。地域の税率の操作も参照してください。

    Check_Tax_Rates

  20. 「繰延税金(地域)」フォームを確認します。計算値は5000*10%*5% (つまり25)であることに注意してください。地域の繰延税金の操作も参照してください。

    Verify_Deferred_Tax_Regional

  21. 「地域のETR」フォームを確認します。地域の法定有効税率の操作も参照してください。

    Verify_Regional_ETR_Form

  22. 「税金合計(地域)の検証」フォームを確認します。「ライブラリ」「検証」「税金合計(地域)」に移動します。差異値が0であることに注意してください。

    Difference_Value