クラウド・サービス・テスト・ハーネス

Smart Grid Gatewayクラウド・サービス・テスト・ハーネスは、クラウド実装でスマート・メーター・コマンドをテストするためのヘッドエンド・システムをシミュレートするために使用されます。

テスト・ハーネスはステートレスです。つまり、メーターやその現在のステータスは格納されません。このハーネスは、デフォルトではすべてのコマンド要求に成功した結果を返すように設計されています。エラーを返すには、設備を特定の方法で作成する必要があります。

テスト・ハーネスの仕組み

テスト・ハーネスには、様々なSmart Grid Gatewayアダプタでサポートされている各コマンドのSOAP Webサービス実装が含まれます。テスト・ハーネスのコンテナはOracleクラウド・サービスによって管理されており、内部ルーティング定義により、ユーザーがポートやその他の構成を更新しなくても、Webサービス要求で適切なコンテナを見つけることができます。テスト・ハーネス自体にユーザーがアクセス可能な構成は必要ありません。

テスト・ハーネスで使用する設備の作成

テスト・ハーネスは、スマート・メーター・コマンドを送信できるあらゆる設備で動作します。デフォルトでは、すべてのコマンドが成功します。

テスト・ハーネスからエラーを返すには、設備を特定の方法で作成する必要があります。具体的には、識別子(バッジ番号、シリアル番号、内部メーター番号、パレット番号、外部ID、メーター・データ管理外部IDおよび資産ID)が"ERR"で終わる設備のコマンドはエラーを返します。つまり、テスト・ハーネスを介してテストするために設備を設定する場合は、成功および失敗(エラー)の結果を得るための個別の設備を作成する必要があります。

エラー用の設備を作成する場合の最も簡単な方法は、すべての識別子に同じ識別子値を使用することですが、少なくともヘッドエンド・システムで構成された「AMI設備IDタイプ」およびAMI「コミッション前設備IDタイプ」の識別子値の最後の部分が"ERR"である必要があります。

テスト・ハーネスで使用するヘッドエンド・システム、処理方法、アウトバウンド・メッセージ・タイプおよびメッセージ・センダーの定義

この項では、テスト・ハーネスの使用時にスマート・メーター・コマンドで使用されるデータおよびレコードを作成するためのガイドラインを示します。

ヘッドエンド・システム

テスト・ハーネスで使用するヘッドエンド・システムを構成する場合は、「AMI設備IDタイプ」フィールドおよびAMI「コミッション前設備IDタイプ」フィールドに指定されている識別子タイプに注意してください。エラーを返す設備を作成する場合は、テスト・ハーネスからエラーを返すために、これらのフィールドに指定された識別子タイプの識別子値が"ERR"で終わる必要があります。

アウトバウンド・メッセージ・タイプ

テスト・ハーネスで使用するアウトバウンド・メッセージ・タイプを作成する場合は、特定のコマンドに基づいて適切なアウトバウンド・ビジネス・オブジェクトを使用します。詳細は、「スマート・メーター・コマンド・フロー」を参照してください。

メッセージ・センダー

テスト・ハーネスで使用するメッセージ・センダーを作成する場合は、次の設定を使用します。

「メイン」タブ:

  • 起動タイプ: リアルタイム

  • メッセージ・クラス: SOAPSNDR

  • 有効: <選択>

  • メッセージ・エンコーディング: UTF-8メッセージ・エンコーディング

「コンテキスト」タブ:

  • HTTPヘッダー: soapAction: <soapaction>

    <soapaction>は、次の「アダプタ固有のテスト・ハーネス・コマンド」に示すように、コマンドのURI (SOAP処理)です。

    ここで使用される書式は次のとおりです。

    SoapAction: {URI}

    これは、SoapActionと値の間にコロンとスペースを付けて使用します。等号(=)は使用できません。次に例を示します。

    SoapAction: http://www.multispeak.org/Version_​4.1_​Release/MeterAddNotification

  • HTTPログイン・ユーザー: Oracle Identity Cloud Service (IDC)でSGGHarnessUser役割に割り当てられているユーザー。

  • HTTPログイン・パスワード: 前述のユーザーのパスワード。

  • HTTPメソッド: POST

  • HTTP URL 1: <endpoint_​URL>

    <endpoint_​URL>は、次の「アダプタ固有のテスト・ハーネス・コマンド」に示すHTTP URLまたはコマンドで、次のように書式設定されます。

    @SGG_TEST@<adapter_​name>/<webservice>

    各項目の意味は、次のとおりです。

    • @SGG_TEST@は、プロトコル、ホスト、ポート、テナント、ドメインおよびアプリケーションを結合するトークンです

    • <adapter_​name>は、それぞれに応じて"lg"、"itron"、"ssn"または"sensus"のいずれかです

    • <webservice>は、各アダプタに固有の名前です(OD_​Server、MR_​CB、DeviceManagerなどです。「アダプタ固有のテスト・ハーネス・コマンド」を参照してください)

外部システム

外部システムでアウトバウンド・メッセージ・タイプを作成し、テスト・ハーネスで使用する場合は、アウトバウンド・メッセージ・ビジネス・オブジェクトに基づいて適切なメッセージXSLファイルおよび応答XSLファイルを指定してください。これらのファイルのリストは、「外部システムの作成」を参照してください。

処理方法

テスト・ハーネスで使用されるヘッドエンド・システムのコマンド処理方法で、アウトバウンド・メッセージ・タイプ(「デフォルトアウトバウンドメッセージタイプ」または特定の「設備タイプ」「アウトバウンド・メッセージタイプ」)を参照する必要があります。