VEEの推奨事項

  • 上限/下限VEEルールは、パフォーマンスに関して非常に"影響が大きい"ルールです。このルールは、初期測定ロード・プロセスのパフォーマンスに大きく影響します。パフォーマンスへの影響がより小さい使用上限/下限ルールを使用することをお薦めします。VEEルール・バージョンを使用する場合は、ビジネス・ニーズに基づいて履歴前期間を可能なかぎり小さく設定する必要があります。
  • VEE処理に含まれるVEEルールはそれぞれ、パフォーマンス全体に影響を与える可能性があります。次の表に、一般的に使用されるいくつかのVEEルールについて、パフォーマンスの観点から見た相対費用の概要を示します。VEEグループおよびルールの設計時にこの表を使用すると、潜在的なパフォーマンスの問題を識別しやすくなります。
  • たとえば、最小限の影響のルールは、使用してもパフォーマンスにほとんどまたはまったく有意な影響を与えない可能性が高く、中程度の影響のルールのいくつかは、使用するとパフォーマンスの問題を発生させる可能性があり、「上限/下限チェック」ルールは、使用するとVEE処理のパフォーマンスに重要な影響をもたらす可能性が非常に高くなります。

相対費用

VEEルール

最小限の影響

(0% - 5%)

インターバル補間

インターバル置換ルール

インターバル・サイズ検証

インターバル突出チェック

マイナス消費量チェック

スカラー置換ルール

単位チェック

中程度の影響

(5% - 20%)

最終測定の検証

スカラーからのインターバル調整

インターバル平均

乗数チェック

インターバルからのスカラー計算

スカラー日割

合計チェック

重要な影響

(20%)

上限/下限チェック

  • 消費量同期プロセスは、消費量の差異が合計チェック許容範囲で決定される定義済許容範囲外の設備に対してのみ実行する必要があります。本番環境では、設備の2パーセント以下に対して消費量同期を実行することをお薦めします。
  • クラウド実装については、GroovyまたはOracle Utilities Application Frameworkスクリプトを使用してカスタム・ルールを記述する必要があります。
  • 高トランザクション処理を行うOracle Utilities Meter Data Managementの一部に影響を与えるすべての実行済構成変更に対してパフォーマンス・テストを実行します。
  • VEEルールが基本製品の一部として提供されていてもカスタム開発として提供されていても、連続30日以下の履歴データを問い合せて(つまり、上限/下限)データ・ロード・プロセスの最適化を支援するようにVEEルールを構成する必要があります。
  • VEEルールのトラブルシューティングを行う適切な方法は、初期測定データ・ログの「トレース」セクションを使用することです。初期測定データが「保留」ステータスになっている場合、「トレース・オン」ボタンを使用して、初期測定データ処理中に開始されたすべてのVEEルールをトレースできます。処理が完了した後、初期測定データの「ログ」タブを表示し、「IMDトレース・ログ」セクションで結果を確認できます。カスタム開発のVEEルールの場合、平均実行時間が他の基本製品のVEEルールの平均実行時間よりも長くならないようにする必要があります。また、異なる構成の影響もこの方法で同様にチェックできます。
  • 初期測定をロードし、4から6時間ごとにVEE処理を実行してパフォーマンスを最適化します。