フィールド

フィールド定義は、情報の取得および表示をサポートするためにアプリケーションが必要とするメタデータを記述します。フィールドがデータベース表の物理列に対応する場合もあれば、計算または表示の目的で使用されるなんらかのタイプの要素を表す場合もあります。

定義には、次の主要な詳細が含まれます。
  • フィールドがデータベース表の物理列を参照するか、作業フィールドとして使用されるか。

  • フィールドで保持されるデータのタイプ。

  • フィールドが表示されるときに使用するラベル。

  • ユーザーがこのフィールドに関する追加情報を求めてヘルプ・アイコンをクリックしたときに表示されるヘルプ・テキスト。

  • その他

次の各項では、フィールドの定義に関連する概念およびガイドラインについてさらに説明します。

物理フィールドと作業フィールド

アプリケーションによって使用されるデータベース表の物理列ごとに、1つのフィールド定義レコードが存在します。詳細は、表の理解を参照してください。

データベース表の物理列を表さないフィールドは作業フィールドとみなされ、そのようにマークする必要があります。作業フィールドは通常、ラベルとして使用され、ビジネス・ルールで使用される内部要素を記述します。

データ型情報

フィールドが取得するデータの型は、次の属性を使用して定義します。
  • 「データ型」は、フィールドが保持する値の基本タイプを示します。有効な値は、「文字」、「キャラクタ・ラージ・オブジェクト(CLOB)」、「日付」、「日時」、「数値」、「時間」、「VARCHAR2」および「XMLタイプ」です。

  • 「拡張データ型」は、特定のデータ型に対してデータのタイプをさらに定義する場合に使用します。有効な値は、「通貨ソース」、「月日付」、「期間」、「金額」、「月」、「フラグ」、「スイッチ」および「URI」です。

  • 「精度」は、フィールドの長さを定義します。可変長フィールドの場合、これは可能性のある最大長です。小数値を含む数値フィールドの場合は、精度に小数値が含まれます。

  • 「スケール」は、数値フィールドにのみ適用できます。フィールドでサポートされる小数点以下の桁数を示します。

  • 「符号」は、数値にのみ適用できます。データにプラスまたはマイナスの数値を含めることができるかどうかを示します。

データ型の継承

あるフィールドが別のフィールドの定義からデータ型属性を継承するように定義できます。属性の継承元のフィールドは、「基準フィールド」として参照されます。基準フィールド参照を使用する場合、データ型属性は基準フィールドで1回定義され、そこからデータ型情報を継承するすべてのフィールドでは、定義が時間の経過とともに変更されてもそれに対する一貫性が維持されます。フィールドのデータ型属性に対するすべての変更は、そのフィールドを基準フィールドとして参照するすべてのフィールドに自動的に反映されます。

データ型情報は、フィールド自体に直接指定することも、基準フィールドを参照することによって指定することもできます。基準フィールドのデータ型情報を部分的に上書きする方法はサポートされていません。

可能なかぎりデータ型の継承を活用することをお薦めします。特に、特定のコンテキストで元のフィールドに代替ラベルを作成する目的で新しいフィールドを作成する場合などはそうします。その場合、新しいフィールドは元のフィールドを基準フィールドとして参照し、必要に応じて新しいラベルとヘルプ・テキストを指定することが適切です。

ラベルとヘルプ・テキスト

ユーザー・インタフェースに表示されるフィールドの場合、摘要は表示目的で使用されるラベルとして機能します。製品の複数言語サポートに従って、フィールドはシステムで有効になっている各言語のラベルに関連付けられます。

フィールドのヘルプ・テキストを使用して、フィールドの使用方法に関する追加情報をユーザーに提供できます。埋込みヘルプの表示をサポートするユーザー・インタフェースに表示されるフィールドに値が移入されると、そのフィールドにヘルプ・アイコンが表示され、クリックするとユーザーにヘルプ・テキストが表示されます。

ラベルおよびヘルプ・テキストの上書き

組織は、製品所有フィールドに用意されているラベルおよびヘルプ・テキストを、対応する上書きフィールドを使用して上書きできます。

特定の表に対するフィールドのラベルおよびヘルプ・テキストを上書きするには、対応する上書き情報を表/フィールド定義の一部として指定します。ただし、この上書きはポータル・ベースのユーザー・インタフェースでは使用されません。フィールドが固定ページ・ユーザー・インタフェースに表示されている場合にのみ適用できます。固定ページでは、表/フィールド・レベルの上書きラベルがフィールド・レベルの上書きよりも優先されます。

代替ラベル

コンテキストによっては、日時フィールドの"日付"部分と"時間"部分に別々のラベルが必要になることがあります。このような例として、フィールドが業務分析製品で使用される場合があります。たとえば、「完了日時」フィールドについて、「日付」コンテキストに対してはコンテキスト・ラベル「作成日」を指定し、「時間」コンテキストに対しては「作成時間」を指定できます。これらのコンテキスト・ラベルはオプションです。

同様に、日付フィールド、時間フィールドおよび日時フィールドを「日時ベース」コンテキスト・ラベルという、「日付」、「時間」または「日時」という語への参照のないラベルに関連付けることがあります。たとえば、「完了日時」フィールドの日時ベースのラベルが「完了」になることがあります。このラベルは、日、月、年、時間、分などの日付属性や時間属性と組み合せて使用できます。

これらの追加コンテキスト・ラベルに対して上書きラベルを使用できます。