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Trusted Extensions 構成と管理

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更新: 2016 年 11 月
 
 

Trusted Extensions で役割になれるユーザーを作成する

サイトのセキュリティーポリシーで許可されるなら、1 人で複数の管理役割になれるようなユーザーを作成することもできます。

セキュリティー保護されたユーザー作成を行うには、システム管理者役割がユーザーを作成して初期パスワードを割り当て、セキュリティー管理者役割が役割などのセキュリティー関連の属性を割り当てます。

始める前に

大域ゾーンで root 役割になっている必要があります。また、責務分離が実施されている場合には、セキュリティー管理者とシステム管理者というそれぞれ別の役割になれるユーザーが存在しており、彼らがそれらの役割になって、この手順の該当する部分を実行する必要があります。

  1. ユーザーを作成します。

    root 役割とシステム管理者役割のいずれかがこの手順を実行します。

    専有情報をコメント内に配置しないでください。

    # useradd -c "Second User" -u 1201 -d /home/jdoe jdoe
  2. ユーザーを作成したあと、ユーザーのセキュリティー属性を変更します。

    root 役割とセキュリティー管理者役割のいずれかがこの手順を実行します。


    注 - 役割になれるユーザーの場合は、アカウントロックを無効にし、パスワードの有効期限は設定しません。さらに、pfexec コマンドの使用を監査します。root 役割だけが、ユーザーごとに監査フラグを設定できます。
    # usermod -K lock_after_retries=no -K idletime=5 -K idlecmd=lock \
    -K audit_flags=lo,ex:no jdoe

    注 - idletimeidlecmd の値は、ユーザーが役割になっても引き続き有効となります。詳細については、Trusted Extensions の policy.conf ファイルのデフォルトを参照してください。
  3. 6 文字以上の英数字のパスワードを割り当てます。
    # passwd jdoe
    New Password: xxxxxxxx
    Re-enter new Password: xxxxxxxx

    注 - 初期設定チームは推測されにくいパスワードを選択しなければなりません。パスワードが推測されて、悪意のある、承認されていないアクセスが行われる危険性を減らします。
  4. 役割をユーザーに割り当てます。

    root 役割またはセキュリティー管理者役割がこの手順を実行します。

    # usermod -R oper jdoe
  5. ユーザーの環境をカスタマイズします。
    1. 簡易認証を割り当てます。

      サイトのセキュリティーポリシーを確認してから、簡易認証権利プロファイルを最初のユーザーに付与できます。このプロファイルによって、ユーザーはデバイスの割り当て、ラベルなしの印刷、リモートからのログイン、およびシステムのシャットダウンを行えます。プロファイルを作成するには、便利な承認のための権利プロファイルを作成するを参照してください。

    2. ユーザー初期設定ファイルをカスタマイズします。

      セキュリティーのためのユーザー環境のカスタマイズを参照してください。

    3. マルチレベルのコピーおよびリンクファイルを作成します。

      マルチレベルシステムで、ほかのラベルにコピーまたはリンクするユーザー初期化ファイルをリストするファイルによって、ユーザーおよび役割を設定できます。詳細は、.copy_files ファイルと .link_files ファイル を参照してください。

使用例 5  ローカルユーザーを作成するための useradd コマンドの使用

この例では、root 役割が、セキュリティー管理者役割になれるローカルユーザーを作成します。詳細は、useradd(1M) および atohexlabel(1M) のマニュアルページを参照してください。

このユーザーは、デフォルトのラベル範囲よりも広いラベル範囲を持つことになります。したがって、root 役割は、ユーザーの最下位ラベルおよび認可上限ラベルの 16 進数形式を確認します。

# atohexlabel public
0x0002-08-08
# atohexlabel -c "confidential restricted"
0x0004-08-78

次に、root 役割は 表 2を確認してから、ユーザーを作成します。管理者はユーザーのホームディレクトリを、デフォルトの /export/home にではなく /export/home1 に配置します。

# useradd -c "Local user for Security Admin" -d /export/home1/jandoe -K audit_flags=lo,ex:no \
-K  idletime=8 -K idlecmd=lock -K lock_after_retries=no \
-K min_label=0x0002-08-08 -K clearance=0x0004-08-78 jandoe

root 役割は初期パスワードを割り当てます。

# passwd -r files jandoe
New Password: xxxxxxxx
Re-enter new Password: xxxxxxxx
passwd: password successfully changed for jandoe
#

最後に、root 役割は、セキュリティー管理者役割をユーザーの定義に追加します。役割は、Trusted Extensions でセキュリティー管理者役割を作成するで作成されました。

# usermod -R secadmin jandoe