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Oracle Enterprise Manager Grid Controlアドバンスト・インストレーションおよび構成ガイド
11gリリース1(11.1.0.1.0)
B61023-01
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3 Enterprise Managerシステムのインストール

この章では、動作保証済の既存のOracle DatabaseおよびOracle WebLogic Serverを使用して、サイレント・モードでEnterprise Manager Grid Controlをインストールする方法について説明します。特に、次の内容について説明します。

概要

インストール・タイプ「新しいEnterprise Managerシステムのインストール」では、Oracle Management Repository(管理リポジトリ)を格納するために動作保証済の既存のOracle Databaseを使用して、完全なEnterprise Managerシステムをインストールできます。

動作保証済の既存のOracle Databaseは、My Oracle Supportノート412431.1に一覧表示されているデータベースの1つである必要があります。

表3-1に、インストール・プロセスと、このインストール・タイプでインストールまたは構成されるソフトウェア・コンポーネントを示します。

表3-1 サイレント・モードでEnterprise Managerシステムをインストールするためのプロセス

ステップ1

Oracle Management Service 11gリリース1のインストール

Oracleミドルウェア・ホーム内にOracleホームが作成され、新しいホームにOracle Management Service(OMS)のソフトウェア・バイナリがインストールされます。

Oracleミドルウェア・ホームは、Oracle WebLogic Serverホームと(オプションの)1つ以上のOracleホームで構成されます。

Oracleミドルウェア・ホームが/u01/app/Oracle/Middlewareの場合、OMSのOracleホームは/u01/app/Oracle/Middleware/oms11gとなります。

ステップ2

Oracle Management Agent 11gリリース1のインストール

Oracleミドルウェア・ホーム内にOracleホームが作成され、新しいホームにOracle Management Agent(管理エージェント)のソフトウェア・バイナリがインストールされます。

Oracleミドルウェア・ホームが/u01/app/Oracle/Middlewareの場合、管理エージェントのOracleホームは/u01/app/Oracle/Middleware/agent11gとなります。

ステップ3

Oracle Web Tier 11gリリース1のインストール

Oracleミドルウェア・ホーム内にOracleホームが作成され、新しいホームにWeb Tierのソフトウェア・バイナリがインストールされます。

Oracleミドルウェア・ホームが/u01/app/Oracle/Middlewareの場合、Web TierのOracleホームは/u01/app/Oracle/Middleware/Oracle_WTとなります。

ステップ4

Oracle Common Directoryのインストール

Oracleミドルウェア・ホーム内に構成ファイルを格納するための共通ディレクトリが作成されます。

Oracleミドルウェア・ホームが/u01/app/Oracle/Middlewareの場合、共通ディレクトリは/u01/app/Oracle/Middleware/oracle_commonとなります。

ステップ5

Oracle Management Serviceのインスタンス・ベースの場所の構成

Oracleミドルウェア・ホームの親ディレクトリ内に、OMS関連のすべての構成ファイルを格納するためのEnterprise Manager Grid Control用のインスタンス・ホームが作成されます。デフォルトのインスタンス・ホームは、gc_instです。ただし、これを編集してカスタム名を指定することもできます。

Oracleミドルウェア・ホームが/u01/app/Oracle/Middlewareで、デフォルトのインスタンス・ホームを保持するように選択した場合、インスタンス・ホームの場所は/u01/app/Oracle/gc_instとなります。

Oracleミドルウェア・ホームの親ディレクトリに書込み権限がない場合は、Oracleミドルウェア・ホームにOracle Management Serviceインスタンス・ベースが作成されます。

ステップ6

コア・コンポーネントの構成

コンフィギュレーション・アシスタントが実行され、次の処理が実行されます。

  1. OMS関連の個別パッチの適用: (オプション)OMSのOracleホーム(oms11g)に個別パッチが適用されます。

  2. SYSMANスキーマおよびMDSスキーマの構成: 指定した動作保証済の既存のOracle Database内に、SYSMANスキーマとMetadata(MDS)スキーマが構成され、データ・ファイルmgmt.dbfmgmt_ecm_depot1.dbfおよびmgmt_ad4j.dbfが作成されます。

  3. OMSの構成: Enterprise Manager Grid ControlがデプロイされたOMSおよび個別インスタンスが構成されます。

  4. アドオンOMS側の構成: OMSのOracleホーム(oms11g)内で検出された仮想化アドオンが構成されます。

  5. OCMの構成必要な場合): Oracle Configuration Manager(OCM)を構成するように選択した場合、OCMがOMSのOracleホーム(oms11g)とWeb TierのOracleホーム(Oracle_WT)内に構成されます。

  6. エージェント関連の個別パッチの適用: (オプション)管理エージェントのOracleホーム(agent11g)に個別パッチが適用されます。

  7. 管理エージェントの構成: ターゲットの監視や情報の収集などが有効になるように管理エージェントが構成されます。

  8. OCMの構成必要な場合): Oracle Configuration Manager(OCM)を構成するように選択した場合、OCMが管理エージェントのOracleホーム(agent11g)内に構成されます。

  9. システム監視プラグインの構成: 管理エージェントのOracleホーム(agent11g)内で検出されたシステム監視プラグインが構成されます。


開始前

開始する前に、次のことに注意してください。

前提条件

完全なEnterprise Managerシステムをサイレント・モードで追加する前に、次の前提条件を満たしていることを確認してください。

必要に応じてこの項を印刷し、各前提条件に対して○または×を記入してください。こうすることで、すでに満たされている前提条件と満たされていない前提条件を追跡できます。

表3-2 サイレント・モードでEnterprise Managerシステムをインストールするための前提条件

要件 説明 ○/×

ハードウェアの要件

付録A「ハードウェア要件の確認」に示されているハード・ディスク領域および物理メモリーの要件を満たしていることを確認します。


オペレーティング・システムの要件

Enterprise Manager Grid Controlのインストール先が、My Oracle Supportノート412431.1に示されている動作保証済のオペレーティング・システムであることを確認します。


パッケージの要件

付録B「パッケージおよびライブラリの要件の確認」に示されているすべてのプラットフォーム固有パッケージをインストールします。


オペレーティング・システム・グループおよびユーザーの要件

付録C「オペレーティング・システム・グループおよびユーザーの作成の要件」の説明に従って、必要なオペレーティング・システム・グループおよびユーザーを作成します。


一意のホスト名および静的IPアドレスの要件

ネットワーク構成を確認して、インストール先のホストがネットワーク内の他のホストから認識される一意のホスト名および静的IPアドレスに解決されることを確認します。

注意: 静的IPアドレスのみを使用してください。動的IPアドレスを使用すると、インストールは失敗します。


ファイル記述子の要件

ファイル記述子が4096以上に設定されていることを確認します。

ファイル記述子に設定されている現在の値を確認するには、次のコマンドを実行します。

/bin/sh -c "ulimit -n"

現在の値が4096でない場合は、rootユーザーとして、/etc/security/limits.confファイルを次のエントリで更新します。

<UID> soft nofile 4096

<UID> hard nofile 4096


一時ディレクトリ領域の要件

実行可能ファイルをコピーできる一時ディレクトリに400 MBの領域が割り当てられていることを確認します。たとえば、UNIXホストの場合は/tmpで、Microsoft Windowsホストの場合はc:\Tempです。


中央インベントリの要件

中央インベントリ・ディレクトリに100 MBの領域が割り当てられていることを確認します。

また、中央インベントリ・ディレクトリが共有ファイル・システム上にないことも確認します。中央インベントリがすでに共有ファイル・システム上に存在する場合は、My Oracle Supportノート1092645.1に示されている手順に従って、非共有ファイル・システムに切り替えてください。


UMASK値の要件

シェル起動ファイル内でデフォルトのファイル・モード作成マスク(umask)が022に設定されていることを確認します。

次に例を示します。

  • Bashシェル

    $ . ./.bash_profile

  • BourneまたはKornシェル

    $ . ./.profile

  • Cシェル

    % source ./.login


JDKの要件

Enterprise Manager Grid Controlのインストール先のホストに、次のバージョンのJDKがインストールされていることを確認します。

  • Linuxプラットフォーム(32/64ビット): SUN JDK 1.6_18

  • Solarisプラットフォーム: SUN JDK 1.6_18

  • HP-UXプラットフォーム: JDK 6.0.05+

  • AIXプラットフォーム: JDK 1.6.0 SR6+

  • Microsoft Windowsプラットフォーム(64ビット): SUN JDK 1.6_18

ご使用のプラットフォーム用のJDKバージョンを、プラットフォーム・ベンダーのWebサイトからダウンロードします。たとえば、Linuxプラットフォーム用のSUN JDK 1.6_18をOracle Webサイトからダウンロードします。同様に、他のプラットフォーム用のJDKを他のベンダーの信頼できるWebサイトからダウンロードします。

また、Linux x86_64プラットフォームにJDK 1.6_18をインストールする例が、My Oracle Supportノート1063587.1に記載されています。

すでにJDKがインストールされている場合は、<jdk>/binディレクトリに移動して次のコマンドを実行することにより、JDKのバージョンを確認します。この問合せの出力に、完全なバージョン番号が表示されます。

java -fullversion

注意: JROCKITはサポートされていません。


Oracle WebLogic Serverの要件

  • Enterprise Manager Grid Controlをインストールするホストに、Oracle WebLogic Server 10.3.2(Oracle Fusion Middleware 11gリリース1のパッチ・セット1)がすでにインストールされていることを確認します。

  • 「標準」インストールが行われたこと、また「カスタム」インストールであったとしても、「カスタム」インストールで、「標準」インストールに関連付けられたコンポーネントと同じコンポーネントを選択したことを確認します。

  • Oracle WebLogic Serverがミドルウェア・ホーム・ディレクトリの下にインストールされていることを確認します。たとえば、/scratch/aime/Oracle/Middleware1/wlserver_10.3の下です。

  • Oracle WebLogic Server 10.3.2のインストール先のミドルウェア・ホーム・ディレクトリにOracle Fusion Middlewareの他の製品またはコンポーネントがインストールされていないことを確認します。

Enterprise Manager Grid Controlによって、このOracle WebLogic Server内に新しいドメインが作成されます。既存のドメインはいずれも使用されません。

Oracle WebLogic Serverのインストールの詳細は、My Oracle Supportノート1063762.1を参照してください。詳細、ダウンロードおよびデモについては、次のURLにアクセスしてください。

http://www.oracle.com/technology/products/weblogic/index.html


Oracle WebLogic Serverパッチの要件

Oracle Smart Updateユーティリティを使用して、Oracle WebLogic ServerにパッチID WDJ7を適用する必要があります。このパッチにより、Oracle Bug#8990616、9100465および9221722が修正されます。

このパッチの適用の詳細は、My Oracle Supportノート1072763.1を参照してください。

Oracle Smart Updateユーティリティの詳細は、次のURLで入手できるOracle Smart Updateパッチおよびメンテナンス・パックのインストールを参照してください。

http://www.oracle.com/technology/products/weblogic/index.html


既存データベース・バージョンの要件

動作保証済の既存のOracle Databaseが、My Oracle Supportノート412431.1に一覧表示されているデータベースの1つであることを確認します。データベースは、製品のインストール先のホストかリモート・ホストのいずれかに配置できます。

Oracle Database 11gリリース1(11.1.0.7.0)をインストールする場合は、必ずOracle Bug#9066130用のパッチを適用してください。

Oracle Database 11gリリース2(11.2.0.1.0)をインストールする場合は、必ずOracle Bug#9002336および9067282用のパッチを適用してください。

注意: 各種プラットフォームでのこれらのパッチおよびその可用性の詳細は、My Oracle Supportノート1073166.1を参照してください。


既存のデータベースがQUIESCEモードでない

動作保証済の既存のOracle DatabaseがQUIESCEモードになっていないことを確認します。これを確認するには、データベース内で次のSQLを実行します。

select active_state from v$instance;


既存のデータベースにDatabase Controlがない

(アップグレードの場合は、この前提条件は無視してください。)

動作保証済の既存のOracle DatabaseにDatabase Control SYSMANスキーマが含まれていないことを確認します。含まれている場合、つまり既存のデータベースがDatabase Controlで構成されている場合は、データベースの構成を解除します。

  1. データベースにDatabase Control SYSMANスキーマが含まれているかどうかを確認します。

    これを行うには、SYSユーザーとしてデータベースにログインして、次の問合せを実行します。

    SELECT COUNT(*) FROM ALL_USERS WHERE USERNAME='SYSMAN'

    この問合せの結果が1であれば、データベースにこのスキーマが含まれているため、データベースの構成を解除してください。

  2. Database Controlの構成を解除する前に、環境変数ORACLE_HOMEをデータベースのOracleホームに設定し、ORACLE_SIDをデータベースのSIDに設定します。

    たとえば、Bashシェルでは次のように環境変数を設定できます。

    export ORACLE_HOME=/u01/app/oracle/product/11.2.0/dbhome_1

    export ORACLE_SID=orcl

  3. Database Controlの構成を解除します。

    スタンドアロン・データベースのDatabase Controlの構成を解除するには、データベースをインストールしたユーザーとして、データベースのOracleホームから次のコマンドを実行します。コマンドがハングする場合は、データベースを再起動し、コマンドを再実行します。

    $<ORACLE_HOME>/bin/emca -deconfig dbcontrol db -repos drop -SYS_PWD <sys pasword> -SYSMAN_PWD <sysman password>

    Real Application Cluster(RAC)データベースのDatabase Controlの構成を解除するには、データベースをインストールしたユーザーとして、データベースのOracleホームから次のコマンドを実行します。コマンドがハングする場合は、データベースを再起動し、コマンドを再実行します。

    $<ORACLE_HOME>/bin/emca -deconfig dbcontrol db -repos drop -cluster -SYS_PWD <sys pasword> -SYSMAN_PWD <sysman password>

    注意: 構成解除の操作がハングする場合は、My Oracle Supportノート375946.1を参照してください。


既存のデータベースにSYSMANおよびSYSMAN_MDSスキーマがない

(アップグレードの場合は、この前提条件は無視してください。)

動作保証済の既存のOracle DatabaseにEnterprise Manager Grid ControlのSYSMANスキーマおよびMetadata(MDS)スキーマが含まれていないことを確認します。

  1. データベースにEnterprise Manager Grid ControlのSYSMANスキーマおよびMetadata(MDS)スキーマが含まれているかどうかを確認します。

    これを行うには、SYSユーザーとしてデータベースにログインして、次の問合せを実行します。

    SELECT COUNT(*) FROM ALL_USERS WHERE USERNAME IN ('SYSMAN','SYSMAN_MDS');

    この問合せの結果が1であれば、データベースにこれらのスキーマが含まれているため、スキーマを削除してください。

  2. スキーマを削除する前に、環境変数LD_LIBRARY_PATHをOMSのORACLE_HOME/libディレクトリに設定します。また、ORACLE_HOMEをOMSのOracleホームに設定します。

  3. OMSのOracleホームから次のコマンドを実行して、スキーマを削除します。

    $<ORACLE_HOME>/sysman/admin/emdrep/bin/RepManager <repository_database_host> <repository_database_port> <repository_database_sid> -action dropall -dbUser <repository_database_user> -dbPassword <repository_database_password> -dbRole <repository_database_user_role> -mwHome <middleware_home> -mwOraHome <oms_oracle_home> -oracleHome <oms_oracle_home>

    10gリリース2(10.2.x.x)の管理リポジトリに属するスキーマを削除する場合は、引数-mwHome <middleware_home> -mwOraHome <middleware_ora_home> -oracleHome <oracle_home>を指定せずに前述のコマンドを実行します。

    注意:

    Microsoft Windowsの場合は、RepManager.batを起動してください。

    RepManager 11.1では、-action dropall(SYSMANとSYSMAN_MDSの両方を削除)および-action drop(SYSMANのみを削除)をサポートしています。

    RepManager 10.2.0.5では、-action drop(SYSMANのみを削除)をサポートしています。

  4. スキーマを削除した後、データベース・ファイルmgmt.dbfおよびmgmt_ecm_depot1.dbfを手動で削除します。

    これらのファイルを見つけるには、SYSとして次のコマンドを実行します。

    SELECT FILE_NAME FROM DBA_DATA_FILES WHERE UPPER (TABLESPACE_NAME) LIKE 'MGMT%';


既存のOracle Database初期化パラメータの要件

管理リポジトリを作成できるように、動作保証済の既存のOracle Databaseにデータベース初期化パラメータが正しく設定されていることを確認します。これらのパラメータの設定の詳細は、「データベース初期化パラメータの設定」を参照してください。


ファイングレインアクセス制御の要件

管理リポジトリを作成できるように、動作保証済の既存のOracle Database内でファイングレインアクセス制御オプションがTRUEに設定されていることを確認します。これを確認するには、次のコマンドを実行します。

select value from v$option where parameter = 'Fine-grained access control';


UNDO表領域サイズの要件

UNDO表領域の最小領域が200 MBになっていることを確認します。これを確認するには、次の問合せを実行します。

SELECT SUM(DECODE(autoextensible,'YES',200*1024*1024+1,bytes)) total

FROM dba_data_files f, dba_tablespaces s

WHERE s.contents = 'UNDO'

AND s.tablespace_name = f.tablespace_name;

注意: この問合せの結果はバイト単位になります。

最小領域が200 MB未満の場合は、次のコマンドを実行して最小領域を200 MBに設定します。

alter database datafile <location datafile> resize 200M;


UNDO表領域および一時表領域の設定の要件

動作保証済の既存のOracle Database内でUNDO表領域とTEMP表領域が自動拡張可能になっていることを確認します。これを確認するには、次のコマンドを実行します。

select count(*) from  dba_temp_files where tablespace_name='TEMP' and AUTOEXTENSIBLE  <> 'YES';

select count(*) from dba_data_files where tablespace_name='UNDOTBS' and AUTOEXTENSIBLE <> 'YES';

問合せの結果が0であれば、表領域は自動拡張可能です。結果が0でない場合は、次のURLで入手できる『Oracle Database管理者ガイド』を参照して、表領域を自動拡張可能にしてください。

http://www.oracle.com/technology/documentation/database.html


アーカイブ・ロギング設定の要件

(推奨)データの連続性が重要となる環境では、動作保証済の既存のOracle Database内でアーカイブ・ロギングが有効になっていることを確認します。これを確認するには、次のコマンドを実行します。

select log_mode from v$database;


表領域関連のハード・ディスク領域の要件

次の表領域に対して1 GB以上のハード・ディスク領域を割り当てる必要があります。

  • 管理表領域(mgmt.dbf

  • 構成データ表領域(mgmt_ecm_depot1.dbf

  • JVM診断データ表領域(mgmt_ad4j.dbf

表領域データ・ファイルの自動拡張機能も常に有効にしておくことをお薦めします。

監視対象ターゲットの数が増えるほど、ストレージ・デバイスに対する入出力パフォーマンスの要求とともに、領域要件も増えることに注意してください。


インストール・ユーザーの要件

ユーザーが次の要件を満たしていることを確認します。

  • (UNIXのみ)rootユーザーがインストールを実行することはできません。

  • (Microsoft Windowsのみ)ユーザーはORA-DBAグループの一部であり、管理者権限を持っている必要があります。

  • (Microsoft Windowsのみ)ユーザーはDBAグループに属しており、オペレーティング・システムの一部としての機能、トークン・オブジェクトの作成、バッチ・ジョブとしてのログオン、およびプロセスのメモリー割当ての調整を行う権限を持っている必要があります。

    エージェント・ユーザーにこれらの権限があるかどうかを確認するには、「スタート」メニューから「設定」「コントロール パネル」を選択します。「コントロール パネル」ウィンドウから「管理ツール」を選択し、「管理ツール」ウィンドウから「ローカル セキュリティ設定」を選択します。「ローカル セキュリティ設定」ウィンドウで、ツリー構造から「ローカル ポリシー」を開き、「ユーザー権利の割り当て」を開きます。


権限の要件

次の場所へのアクセスおよび書込みができることを確認します。

  • Oracleミドルウェア・ホームの場所

  • Oracle Management Serviceインスタンス・ベースの場所

これらの場所の詳細は、「インストール・ディレクトリの理解」を参照してください。

実行可能ファイルのコピー先の一時ディレクトリに対する書込み権限があることを確認します。たとえば、/tmpc:\Tempなどです。


近接度の要件

OMSをインストールするホストと、管理リポジトリを構成するホストの場所が互いに近接していることを確認します。2つのホストの間のラウンド・トリップ・ネットワーク待機時間を1ミリ秒未満にするのが理想的です。


ファイアウォールの要件

環境内にファイアウォールがある場合は、第19章「Enterprise Managerのファイアウォールの構成」を参照してください。


インターネット接続の要件

構成情報が自動的に収集されてMy Oracle Supportにアップロードされるように、インストーラの実行に使用するホストをインターネットに接続することをお薦めします。



データベース初期化パラメータの設定

前提条件の1つとして、管理リポジトリを作成できるように、表3-3および表3-4に示されている初期化パラメータが動作保証済の既存のOracle Databaseに設定されていることを確認します。これらの初期化パラメータを設定する方法の詳細は、My Oracle Supportノート1073647.1を参照してください。


重要:

パラメータの設定後、データベースを再起動してください。

表3-3 固定初期化パラメータの設定

固定初期化パラメータ

cluster_database

(Oracle RACデータベースの場合のみ)

TRUE

compatible

10.2.0.1.0以上

max_commit_propogation_delay

(Oracle RACデータベースの場合のみ)

0

remote_login_passwordfile

SHAREDまたはEXCLUSIVE

statistics_level

TYPICAL

timed_statistics

TRUE

undo_management

AUTO

workarea_size_policy

AUTO


表3-4 可変初期化パラメータの設定

可変初期化パラメータ

db_block_size

8192以上

instance_groups

次のURLで入手できるOracle Databaseリファレンス・ガイドを参照してください。

http://www.oracle.com/technology/documentation/database.html

job_queue_processes

(インストールの場合)10以上

(アップグレードの場合)Enterprise Manager 10g Grid Controlリリース4(10.2.0.4)以上をアップグレードする場合は、必ずアップグレード前に値を0に設定してください。また、アップグレード後は、製品のアップグレード前の設定値に戻してください。

log_buffer

10485760以上

memory_target

(Oracle Database 11gリリース2(11.2)以上の場合のみ

次のURLで入手できるOracle Databaseリファレンス・ガイドを参照してください。

http://www.oracle.com/technology/documentation/database.html

open_cursors

300以上

parallel_instance_groups

次のURLで入手できるOracle Databaseリファレンス・ガイドを参照してください。

http://www.oracle.com/technology/documentation/database.html

processes

500以上

session_cached_cursors

200以上

sga_target

次のURLで入手できるOracle Databaseリファレンス・ガイドを参照してください。

http://www.oracle.com/technology/documentation/database.html


インストール手順

サイレント・モードで完全なEnterprise Managerシステムをインストールするには、次の手順を実行します。

  1. 次のレスポンス・ファイルをローカル・ホスト上のアクセス可能な場所にコピーします。

    <Software_Location>/response/em_using_existing_db.rsp

    このコマンドの<Software_Location>は、<DVD><Software_Downloaded_Location>のいずれかです。

  2. レスポンス・ファイルを編集し、表3-5に示されたパラメータに適切な値を指定します。

  3. インストーラを起動します。

    • これがホストにインストールする最初のOracle製品である場合は、次のコマンドを実行します。

      ./runInstaller -silent -responseFile <location>/em_using_existing_db.rsp [-invPtrLoc <absolute_path_to_inventory_directory>]


      注意:

      • Microsoft Windowsの場合は、runInstallerではなくsetup.exeを起動してください。

      • Microsoft Windowsで、ソフトウェアのダウンロード場所のパスに複数の語とその間の空白からなるサブディレクトリ名が含まれている場合、このようなサブディレクトリの親ディレクトリに、そのサブディレクトリの最初の語と一致する名前のファイルが含まれていないことを確認します。

        たとえば、ソフトウェアがC:\Documents and Settingsにダウンロードされている場合、setup.exeを起動する前に、C:\ driveにDocumentsというタイトルのファイル(たとえば、C:\Documentsのようなショートカット・ファイル)が存在しないことを確認します。

      • 中央インベントリの場所を共有ファイル・システム上に指定しないでください。中央インベントリがすでに共有ファイル・システム上に存在する場合は、My Oracle Supportノート1092645.1に示されている手順に従って、非共有ファイル・システムに切り替えてください。


    • 最初のOracle製品でない場合は、次のコマンドを実行します。

      ./runInstaller -silent -responseFile <location>/em_using_existing_db.rsp


    注意:

    • Microsoft Windowsプラットフォームの場合は、runInstallerではなくsetup.exeを実行してください。

    • 複数のOMSを設定する場合は、管理エージェントによりアップロードされたすべてのメトリック・データ・ファイルを格納するための共有場所が保守されるように、共有ファイル・システム・ローダーを構成することを強くお薦めします。ここで中央ディレクトリを構成した場合は、同じOracle Databaseに接続される追加OMSのインストールはすべて、自動的にこの中央ディレクトリにマップされます。

      共有ファイル・システム・ローダーを構成するには、次のコマンドを使用してインストーラを起動します。指定する場所がすべてのOMSからアクセス可能かつ書込み可能であることを確認してください。

      ./runInstaller -silent -responseFile <absolute_path_to_response_file>/em_using_existing_db.rsp SHARED_RECEIVE_DIRECTORY_LOCATION=<absolute_path_to_central_directory>

    • インストールが正常に終了すると、OMSおよび管理エージェントが自動的に起動されます。自動的に起動されないようにするには、START_OMS=falseおよびb_startAgent=false引数を使用してインストーラを起動します。

      ただし、START_OMS=false引数を渡した場合、インストールでEMCLIツールが構成されないため、EMCLIコマンドはいずれも機能しません。このため、インストールの終了後に、$<ORACLE_HOME>/binディレクトリ内に手動でEMCLIツールを構成する必要があります。これを行うには、次のURLで入手できる『Oracle Enterprise Managerコマンドライン・インタフェース』を参照してください。

      http://www.oracle.com/technology/documentation/oem.html

    • WebLogicドメインの作成に使用されるデフォルト名は、GCDomainです。

      これを上書きするには、次のコマンドを使用してインストーラを起動し、WebLogicドメインの一意のカスタム名を指定します。

      ./runInstaller WLS_DOMAIN_NAME=<Custom_Domain_Name>

    • いずれかのコンフィギュレーション・アシスタントが失敗した場合は、関連するログ・ファイルを参照して問題を解決し、「コンフィギュレーション・アシスタントが失敗した場合の処理」の説明に従ってコンフィギュレーション・アシスタントを再実行します。付録L「インストール・ログ・ファイルと構成ログ・ファイル」に示されているログ・ファイルも参照してください。


表3-5 サイレント・モードでEnterprise Managerシステムをインストールするためのレスポンス・ファイル・パラメータ

パラメータ 説明

SECURITY_UPDATES_VIA_MYORACLESUPPORT

  • セキュリティ更新をダウンロードしてインストールする場合は、TRUEを指定します。続いて、次のパラメータの資格証明を指定します。

    MYORACLESUPPORT_USERNAME

    MYORACLESUPPORT_PASSWORD

  • セキュリティ更新のダウンロードとインストールを行わない場合は、FALSEを指定します。

DECLINE_SECURITY_UPDATES

  • セキュリティ更新を拒否する場合は、TRUEを指定します。この場合、SECURITY_UPDATES_VIA_MYORACLESUPPORTにFalseを指定する必要があります。

  • セキュリティ更新を拒否しない場合は、FALSEを指定します。この場合、SECURITY_UPDATES_VIA_MYORACLESUPPORTにTRUEを指定する必要があります。

INSTALL_UPDATES_SELECTION

このパラメータはデフォルトで、インストール中にソフトウェア更新をインストールできないことを示す"skip"に設定されています。

しかし、インストール中にソフトウェア更新をインストールする必要がある場合は、このパラメータを"staged"に設定します。続いて次のパラメータには、ソフトウェア更新が含まれるUpdatesディレクトリまで含めたフルパスを指定します。

STAGE_LOCATION

ORACLE_MIDDLEWARE_HOME_LOCATION

Oracle WebLogic Serverのインストール中に指定した場所を指定します。たとえば、u01/app/Oracle/Middlewareなどです。ミドルウェアの場所に、OMSのOracleホームと管理エージェントのOracleホームを作成するための書込み権限があることを確認します。

たとえば、デフォルト場所の/u01/app/Oracle/Middlewareを受け入れると、OMSのOracleホームは/u01/app/Oracle/Middleware/oms11gとして作成され、管理エージェントのOracleホームは/u01/app/Oracle/Middleware/agent11gとして作成されます。

この場所の詳細は、「Oracleミドルウェア・ホームとは」を参照してください。

注意: ここで指定するミドルウェア・ホームは、Enterprise Manager Grid Controlのみに対して使用されるようにします。Enterprise Manager Grid Controlに指定したミドルウェア・ホームに、Oracle Fusion Middlewareの他の製品またはコンポーネントがインストールされていないことを確認してください。

ORACLE_INSTANCE_HOME_LOCATION

デフォルトでは、gc_instがすべてのOMS関連構成ファイルを格納するためのOMSインスタンス・ベース・ディレクトリとしてみなされます。デフォルトのディレクトリを受け入れる場合は、このフィールドを空白のままにしておきます。しかし、カスタム・ディレクトリが必要であれば、カスタム・ディレクトリの名前を指定します。

デフォルトのディレクトリを受け入れるかカスタム・ディレクトリを指定するかにかかわらず、ディレクトリはデフォルトでOracleミドルウェア・ホームの親ディレクトリの下に作成されます。たとえば、Oracleミドルウェア・ホームが/u01/app/Oracle/Middlewareの場合、ディレクトリは/u01/app/Oracle/gc_instとなります。

この場所の詳細は、「Oracle Management Serviceインスタンス・ベースの場所とは」を参照してください。

WLS_ADMIN_SERVER_USERNAME

WebLogicドメイン用の管理ユーザーとして使用されるデフォルト・ユーザー名を指定します。デフォルトのユーザー名は、weblogicです。

WLS_ADMIN_SERVER_PASSWORD

WebLogicユーザー・アカウントのパスワードを指定します。

WLS_ADMIN_SERVER_CONFIRM_PASSWORD

WebLogicユーザー・アカウントのパスワードを確認します。

NODE_MANAGER_PASSWORD

ノード・マネージャ・パスワードを指定します。

NODE_MANAGER_CONFIRM_PASSWORD

ノード・マネージャ・パスワードを確認します。

DATABASE_HOSTNAME

既存のデータベースが常駐するホストの完全修飾名を指定します。たとえば、db.host.comのように指定します。

Oracle RAC Databaseに接続する場合、ノードに仮想IPアドレスが含まれていれば、このパラメータにノードの1つの仮想IPを指定します。この仮想IPのみで構成された接続文字列を使用してデータベースへの接続が確立され、インストールは正常に終了します。

ただし、接続文字列をクラスタの他のノードで更新する場合は、次のいずれかの章の説明に従ってソフトウェアのみのインストールを実行してください。

第5章「サイレント・モードでEnterprise Managerソフトウェアのみをインストールして後で構成」の手順を実行して、表3-5(この表)の説明に従ってレスポンス・ファイルを作成する場合は、次のようにします。

  1. このレスポンス・ファイル内で、このパラメータ(DATABASE_HOSTNAMEパラメータ)に対して、そのノードの1つの仮想IPを指定します。

  2. 「インストール手順」の説明に従ってインストール・ウィザード(runInstallerまたはsetup.exe)を起動するときに、このレスポンス・ファイルを渡します。

  3. 次に、「構成手順」の説明に従ってConfigureGC.plスクリプトを起動するときに、クラスタの他のすべてのノードの詳細で更新されたCONNECT_STRINGパラメータが含まれるOMS固有レスポンス・ファイルを渡します。

    このOMS固有レスポンス・ファイルの作成方法、CONNECT_STRINGパラメータの更新方法、およびConfigureGC.plスクリプトを使用したレスポンス・ファイルの受渡しの詳細は、付録J「ConfigureGC.plスクリプトとともに実行されるオプションの引数の理解」を参照してください。

LISTENER_PORT

既存のデータベースに接続するためのリスナー・ポートを指定します。

SERVICENAME_OR_SID

既存のデータベースのサービス名またはシステムID(SID)を指定します。

SYS_PASSWORD

SYSユーザー・アカウントのパスワードを指定します。

MANAGEMENT_TABLESPACE_LOCATION

管理表領域用のデータ・ファイル(mgmt.dbf)を格納できる場所のフルパスを指定します。必ず、ファイル名まで含めたパスを指定してください。

次に例を示します。

  • データベースがファイル・システム上にある場合、パスは/u01/oracle/prod/oradata/mgmt.dbfのようになります。

  • データベースが自動ストレージ管理(ASM)上にある場合、パスは+<disk_group1>/prod/oradata/mgmt.dbfのようになります。ここで、disk_group1はASM上に作成されるディスクグループで、prodはサービスID(SID)です。

  • データベースがRAWデバイス上にある場合、パスは</dev/raw1>/prod/oradata/mgmt.dbfのようになります。ここで、/dev/raw1はRAWデバイスで、prodはSIDです。

Enterprise Manager Grid Controlでは、監視対象ターゲットやそのメトリックなどに関する情報を格納するためにこのデータ・ファイルが必要です。基本的に、構成データ、ソフトウェア・ライブラリ・データおよび監査データ以外の情報はすべてこのデータ・ファイルに格納されます。

CONFIGURATION_DATA_TABLESPACE_LOCATION

構成データ表領域用のデータ・ファイル(mgmt_ecm_depot1.dbf)を格納できる場所のフルパスを指定します。必ず、ファイル名まで含めたパスを指定してください。

たとえば、/home/john/oradata/mgmt_ecm_depot1.dbfのように指定します。

Enterprise Manager Grid Controlでは、監視対象ターゲットから収集された構成情報を格納するためにこのデータ・ファイルが必要です。

JVM_DIAGNOSTICS_TABLESPACE_LOCATION

JVM診断データ表領域用のデータ・ファイル(mgmt_ad4j.dbf)を格納できる場所のフルパスを指定します。必ず、ファイル名まで含めたパスを指定してください。Enterprise Manager Grid Controlでは、JVM関連の監視データを格納するためにこのデータ・ファイルが必要です。

たとえば、/home/john/oradata/mgmt_ad4j.dbfのように指定します。

LOCK_ORACLE_MANAGMENT_SERVICE

OMSは常にセキュア・モードで実行されます。さらに、ロックされている状態と、ロックされていない状態に分けられます。ロックされていない状態の場合、セキュアな管理エージェントはHTTPSプロトコルを、セキュアでない管理エージェントはHTTPプロトコルを使用して、OMSと通信します。しかし、ロックされた状態の場合、セキュアな管理エージェントのみがHTTPSプロトコルを使用してOMSと通信します。

  • セキュア・モードで実行されているOMSをロックし、OMSと管理エージェントの間の通信のセキュリティをさらに強化する場合は、TRUEを指定します。

  • OMSと管理エージェントの間の通信のセキュリティを強化しない場合は、FALSEを指定します。

SYSMAN_PASSWORD

SYSMANユーザー・アカウントを作成するためのパスワードを指定します。このパスワードは、SYSMANユーザー(管理リポジトリ・スキーマのプライマリ所有者)を作成する場合に使用します。

SYSMAN_CONFIRM_PASSWORD

SYSMANユーザー・アカウントを作成するためのパスワードを確認します。

ALLOW_ONLY_SECURE_ACCESS_TO_CONSOLE

デフォルトでは、HTTPプロトコルかHTTPSプロトコルのいずれかを使用して、Enterprise Manager Grid Controlコンソールにアクセスできます。

  • アクセスを保護し、ユーザーがHTTPSプロトコルを使用してのみコンソールにアクセスできるようにする場合は、TRUEを指定します。

  • アクセスを保護せず、ユーザーがHTTPSプロトコル以外でもコンソールにアクセスできるようにする場合は、FALSEを指定します。

AGENT_REGISTRATION_PASSWORD

OMSと管理エージェントの間の通信を保護するには、パスワードを指定します。管理エージェントを保護するためのパスワードと同じ登録パスワードを入力する必要があります。

AGENT_REGISTRATION_CONFIRM_PASSWORD

エージェント登録パスワードを確認します。

START_OMS

OMSをインストール後に自動的に起動する場合は、TRUEを指定します。OMSをインストール後に自動的に起動しない場合は、FALSEを指定します。


インストール後

Enterprise Manager Grid Controlをインストールした後は、次の手順を実行します。

  1. インストールを検証します。

    1. OMSのOracleホーム(oms11g)に移動して次のコマンドを実行すると、OMSが動作していることを確認するメッセージが表示されます。

      $<ORACLE_HOME>/bin/emctl status oms

    2. 管理エージェントのOracleホーム(agent11g)に移動して次のコマンドを実行すると、管理エージェントが動作していることを確認するメッセージが表示されます。

      $<ORACLE_HOME>/bin/emctl status agent

    3. 管理エージェントのOracleホーム(agent11g)に移動して次のコマンドを実行すると、EMDアップロードが正常に完了したことを確認するメッセージが表示されます。

      $<ORACLE_HOME>/bin/emctl upload


    注意:

    デフォルトでは、HTTPSプロトコルを使用してのみEnterprise Manager Grid Controlにアクセスできます。HTTPプロトコルを使用するには、OMSのOraceホームから次のコマンドを実行して、ロック解除します。

    emctl secure unlock -console


  2. (UNIXオペレーティング・システムのみ)rootユーザーとして次のスクリプトを実行します。

    • インストーラの起動中にインベントリの場所を指定していない場合、これがホストにインストールした最初のOracle製品であれば、中央インベントリからoraInstRoot.shスクリプトを実行します。

      $HOME/oraInventory/oraInstRoot.sh

      たとえば、SUDOを使用してrootユーザーに変更する場合は、次のコマンドを実行します。

      /usr/local/bin/sudo $Home/oraInventory/oraInstRoot.sh
      
    • OMSのOracleホーム(oms11g)から、allroot.shスクリプトを実行します。

      <ORACLE_HOME>/allroot.sh

      たとえば、SUDOを使用してrootユーザーに変更する場合は、次のコマンドを実行します。

      /usr/local/bin/sudo /scratch/OracleHomes/oms11g/allroot.sh
      
  3. 付録H「Oracle Management Serviceのプロキシ構成の設定」の説明に従って、プロキシ・サーバーを構成します。

  4. 付録G「監視のためのデータベースおよびASMターゲットの構成」の説明に従って、Oracle DatabaseおよびOracle Automatic Storage Management(Oracle ASM)ターゲットを監視のために構成します。

  5. (オプション)完全なEnterprise Managerシステムのインストール中に共有ファイル・システム・ローダーを構成していない場合、ここで共有場所を構成するには、OMSのOracleホームから次のコマンドを実行します。

    $<ORACLE_HOME>/bin/emctl config oms loader -shared yes -dir <Loader_Directory>

    次に例を示します。

    $<ORACLE_HOME>/bin/emctl config oms loader -shared yes -dir /share/recv

  6. Enterprise Manager Grid Controlコンソールにアクセスするために、My Oracle Supportノート412431.1に示されている動作保証済のブラウザ以外は使用しないでください。

  7. (オプション)別の管理リポジトリに接続する場合は、OMSを停止して次のコマンドを実行してから、OMSを再起動します。

    emctl config oms -store_repos_details (-repos_host <host> -repos_port <port> -repos_sid <sid> | -repos_conndesc <connect descriptor>) -repos_user <username> [-repos_pwd <pwd>] [-no_check_db]


    注意:

    Linuxでは、一重引用符または二重引用符を使用して接続記述子をダブルエスケープする必要があります。ただし、Microsoft Windowsではその必要はありません。

    Linuxでの例を次に示します。

    emctl config oms -store_repos_details -repos_host myreposhost.mydomain.com -repos_port 12345 -repos_sid mydb -repos_conndesc '"(DESCRIPTION=(ADDRESS=(PROTOCOL=TCP)(HOST=myreposhost.mydomain.com)(PORT=12345))(CONNECT_DATA=(SID=mydb)))"' -repos_user sysman

    Microsoft Windowsでの例を次に示します。

    emctl config oms -store_repos_details -repos_host myreposhost.mydomain.com -repos_port 12345 -repos_sid mydb -repos_conndesc (DESCRIPTION=(ADDRESS=(PROTOCOL=TCP)(HOST=myreposhost.mydomain.com)(PORT=12345))(CONNECT_DATA=(SID=mydb))) -repos_user sysman


  8. (オプション)SYSMANパスワードを変更する場合は、OMSを停止して次のコマンドを実行してから、OMSを再起動します。

    emctl config oms -change_repos_pwd

  9. (オプション)新しくインストールされたターゲットを検出する場合、スタンドアロン管理エージェントをクラスタベース管理エージェントに変換する場合、クラスタの新規ノード上でターゲットを検出する場合、またはクラスタベース管理エージェントを再構成する場合は、agentcaスクリプトを実行して、再構成およびすべての新規ターゲットの検出を行う必要があります。

    agentcaスクリプトの詳細は、「エージェント・コンフィギュレーション・アシスタントの用途」を参照してください。

    管理エージェントの再構成およびすべての新規ターゲットの検出の詳細は、付録I「Oracle Management Agentの再構成および新規ターゲットの検出」を参照してください。

  10. (オプション)WLSでトランザクション・リクエストをトレースするためにリクエスト監視機能を有効にする場合は、監視対象のターゲットに対して、アプリケーションの依存性とパフォーマンス(ADP)のマネージャとエージェントおよびJVM診断を構成する必要があります。

    JVM診断のインストールおよびリクエスト監視機能の有効化の詳細は、Oracle Enterprise Manager管理ガイドを参照してください。

    Enterprise Manager Grid ControlでのADP機能の有効化の詳細は、『Oracle Enterprise Manager Management Pack Plus for SOAスタート・ガイド』を参照してください。

    これらのガイドはいずれも、次のURLで入手可能です。

    http://www.oracle.com/technology/documentation/oem.html