「前提条件の確認」に記載されている関連作業が完了し、コンポーネントのアンインストール動作を計画すると、アンインストーラを実行する準備が整います。ここでは、アンインストーラを使用する 3 とおりの方法を説明します。
uninstall コマンドの構文については、付録 B 「インストールコマンド」を参照してください。
ここでは、対話形式によるグラフィカルインタフェースを使用して、Java ES 製品コンポーネントをアンインストールする方法を説明します。
(オプション) ローカルディスプレイへのアクセスを確保します。
リモートマシンにログインするときは、DISPLAY 環境変数がローカルディスプレイに適した設定になっていることを確認します。 DISPLAY 変数が正しく設定されていないと、インストーラはテキストベースモードで実行されます。
C Shell での例 (マシン名は myhost):
setenv DISPLAY myhost:0.0 |
Korn Shell での例 (マシン名は myhost):
DISPLAY=myhost:0.0 |
ローカルディスプレイでインストーラを実行するには、表示権限の付与が必要になる場合があります。たとえば、次のコマンドを使用して、myhost から serverhost のルートユーザーに表示権限を付与することができます。
myhost\> xauth extract - myhost:0.0|rsh -l root serverhost xauth merge - |
このような権限を安全に付与する手順については、『Solaris X Window System Developer's Guide』の「Manipulating Access to the Server」の章を参照してください。
root としてログインしていない場合は、スーパーユーザーになります。
アンインストーラが格納されているディレクトリに移動します。
Solaris OS の場合: /var/sadm/prod/SUNWentsys5
Linux および HP-UX の場合: /var/sadm/prod/sun-entsys5
グラフィカルアンインストーラを起動します。
./uninstall |
「ようこそ」ページが表示されます。
「次へ」をクリックして次に進みます。
「コンポーネントの選択」ページが表示されます。
製品コンポーネントを調べて、アンインストールするコンポーネントを選択します。
システムにインストールされて有効になっている製品コンポーネントを選択できます。システムにインストールされていない製品コンポーネントは無効になっています。
製品コンポーネントによっては、サブコンポーネントを含むものもあります。それらの製品コンポーネントを展開すると、対応するサブコンポーネントが表示されます。
選択内容に問題がなければ、「次へ」をクリックします。
設定または依存関係の問題を解決します。
アンインストーラが削除対象として選択された製品コンポーネント間の依存関係を認識し、設定データが失われる可能性が検出された場合には、警告メッセージが出力されます。次の選択肢があります。
設定解除ページが表示される場合は、その製品コンポーネントに必要な情報を入力します。
削除を指定した製品コンポーネントによっては、アンインストーラから管理者 ID とパスワードが要求されます。アンインストーラで入力する必要のある情報の詳細については、「アンインストーラ用の管理者アクセス権の付与」を参照してください。
それに加えて、ポート番号またはホスト名の入力を求められる場合もあります。
アンインストーラは、削除対象として選択された製品コンポーネントと再利用可能になるディスク容量の合計を一覧表示します。
アンインストールの選択内容を確認し、必要に応じて次の手順を使用して変更します。
選択内容に問題がなければ、「次へ」をクリックします。
アンインストーラはシステムからのソフトウェアの削除を開始し、次の情報を表示します。
全体的な完了割合を示す進捗状況バー
現在削除中のパッケージの名前
すべての製品コンポーネントソフトウェアの削除が完了すると、「アンインストールが完了しました」ページが表示されます。
「サマリーの表示」ボタンまたは「アンインストールログの表示」ボタンをクリックすると、アンインストールに関する情報が表示されます。
アンインストールサマリー: アンインストールされた製品コンポーネントおよびそれらの製品コンポーネントの設定情報がリストされます。
アンインストールログ: アンインストール時にアンインストーラが出力したすべてのメッセージが表示されます。
アンインストールのサマリーファイルとログファイルは、次の場所でも確認できます。
Solaris OS の場合: /var/sadm/install/logsLinux および HP-UX の場合: /var/opt/sun/install/logs
「閉じる」をクリックしてアンインストーラを終了します。
Access Manager、Service Registry をアンインストールした場合は、「アンインストール後の作業の完了」に進みます。
テキストベースインタフェースを使用すると、端末ウィンドウ内に表示されるプロンプトに順次応答することで、端末ウィンドウからアンインストーラを直接実行できます。使用方法については、「テキストベースのインタフェースの使用方法」を参照してください。
アンインストール中に問題が発生した場合は、第 9 章「トラブルシューティング」を参照してください。
root としてログインしていない場合は、スーパーユーザーになります。
アンインストーラのディレクトリに移動します。
Solaris OS の場合: /var/sadm/prod/SUNWentsys5
Linux および HP-UX の場合: /var/sadm/prod/sun-entsys5
アンインストーラを実行します。
./uninstall -nodisplay |
「ようこそ」というメッセージが表示され、システムにインストールされているすべての使用可能な Java ES 製品コンポーネントがリスト表示されます。
アンインストーラは、システム内で検出したインストール済みの Java ES 製品コンポーネントすべてに番号を付けてリストし、削除対象として選択します。システムにインストールされていない無効になっている製品コンポーネントは選択できません。インストール済みコンポーネントをすべてアンインストールする、または一部のインストール済みコンポーネントのみをアンインストールするように選択することができます。
アンインストールする製品コンポーネントを選択します。
インストール済みの製品コンポーネントをすべてアンインストールするには、Retrun キーを押します。
アンインストールする製品コンポーネントを指定するには、アンインストールする製品コンポーネントに対応する番号をコンマで区切ってリストにし、Return キーを押します。
設定または依存関係の問題を解決します。
アンインストーラは、削除対象として選択された製品間に製品コンポーネントの依存関係を検出すると、設定データが失われる可能性があることを知らせる警告メッセージが表示されます。次の選択肢があります。
設定解除ページが表示される場合は、その製品コンポーネントに必要な情報を入力します。
アンインストーラが管理者 ID とパスワードを必要とする製品コンポーネントを選択した場合は、管理者 ID とパスワードが要求されます。
アンインストーラで入力する必要のある情報の詳細については、「アンインストーラ用の管理者アクセス権の付与」を参照してください。
削除対象として選択した製品コンポーネントによっては、ポート番号またはホスト名の入力を求められる場合もあります。
アンインストーラは、ソフトウェアをシステムから削除する前に、サマリーページを表示します。このページには、削除対象として選択された製品コンポーネントが表示されます。
選択した内容を確認します。
選択内容に問題がなければ、数値 1 を入力し、Return キーを押します。
アンインストーラは、システムからのソフトウェアの削除を開始します。アンインストール時に、アンインストーラは全体的な完了割合を示す進捗状況バーを表示します。
すべての製品コンポーネントソフトウェアが削除されたら、アンインストールサマリーおよびログを表示することができます。
1 または 2 を入力し、Return キーを押してアンインストールに関する情報を表示します。
アンインストールサマリー: 1 を入力すると、アンインストールされた製品コンポーネントおよびそれらの製品コンポーネントの設定情報がリストされます。
アンインストールログ: 2 を入力すると、アンインストール時にアンインストーラが出力したすべてのメッセージがリストされます。
アンインストールのサマリーファイルとログファイルは、次の場所でも見ることができます。
Solaris OS の場合: /var/sadm/install/logsLinux および HP-UX の場合: /var/opt/sun/install/logs
! 文字を入力して、アンインストーラを終了します。
Access Manager、Service Registry をアンインストールした場合は、「アンインストール後の作業の完了」に進みます。
サイレントアンインストールは、設定内容が似ている複数のホスト上の Java ES 製品コンポーネントをアンインストールする場合に便利です。サイレントモードでのアンインストール手順は、第 5 章「サイレントモードでのインストール」で説明したサイレントモードでのインストール手順に似ています。
サイレントアンインストールを実行するには、まずグラフィカルモードまたはテキストベースモードで対話式アンインストールセッションを実行し、状態ファイルを生成する必要があります。詳細は、「初期状態ファイルの生成」を参照してください。
root としてログインしていない場合は、スーパーユーザーになります。
アンインストーラのディレクトリに移動します。
Solaris OS の場合: /var/sadm/prod/SUNWentsys5
Linux および HP-UX の場合: /var/sadm/prod/sun-entsys5
アンインストーラのグラフィカルインタフェースを使用する場合は、ローカルディスプレイへのアクセスの確保が必要になることがあります。「グラフィカルモードでのアンインストーラの実行」を参照してください。
サイレントモードでアンインストーラを実行します。例:
このセッションでソフトウェアをアンインストールしない場合は、–no オプションを含めます。
グラフィカルモードの場合:
./uninstall -saveState statefile_path |
テキストベースモードで、ソフトウェアをアンインストールしない場合:
./uninstall -no -nodisplay -saveState statefile_path |
uninstall コマンドの完全な構文については、「uninstall コマンド」を参照してください。
アンインストーラを最後まで実行します。
ユーザーが入力要求に応答するたびに、アンインストーラはその内容を指定された状態ファイルに記録します。アンインストールが完了すると、指定した場所に状態ファイルが保存されます。–no オプションを使用した場合は、ソフトウェアはアンインストールされません。
サイレントアンインストールを実行するホストごとに、状態ファイルのコピーを作成します。
各ファイルを編集して、サイレントアンインストールを実行するホストに固有の情報を設定します。
状態ファイルを編集する際の指針については、「状態ファイルの編集」を参照してください。状態ファイルの編集には状態ファイル ID の生成も含まれます。これについては、「プラットフォームに適した状態ファイル ID の作成」を参照してください。
Java ES 製品コンポーネントをアンインストールするホストの状態ファイルが適切に準備され、編集されていることを確認します。
root としてログインしていない場合は、スーパーユーザーになります。
アンインストーラのディレクトリに移動します。
Solaris OS の場合: /var/sadm/prod/SUNWentsys5
Linux および HP-UX の場合: /var/sadm/prod/sun-entsys5
アンインストーラを起動します。例:
./uninstall -noconsole -state statefile_path |
uninstall コマンドの完全な構文については、「uninstall コマンド」を参照してください。
端末ウィンドウで、ログファイルのディレクトリに移動します。
Solaris OS の場合: /var/sadm/install/logsLinux および HP-UX の場合: /var/opt/sun/install/logs
現在のアンインストールに関するログファイルを探します。監視対象のログファイルは、次のとおりです。
Java_Enterprise_System_5_uninstall.Btimestamp |
timestamp 変数は、ログの作成時刻を表します。変数は MMddhhmm 形式で指定します。各表記の意味は次のとおりです。
月を示す
日付を示す
時間を示す
分を示す
tail コマンドを使用して、ログに書き込まれるメッセージを監視します。例:
tail -f logfile_name |
tail プログラムを終了するには、Ctrl+C キーを押します。