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Sun ONE Message Queue 管理者ガイド



はじめに


この『SunTM ONE Message Queue (MQ) 3.0 管理者ガイド』には、MQ メッセージングシステムの管理タスクを実行するために必要となる基本情報が記載されています。

この章には次の節があります。



マニュアルの対象読者

このマニュアルは、MQ 管理タスクを実行する必要があるアプリケーション開発者および管理者を対象としています。

MQ 管理者とは、MQ メッセージングシステム、特にシステムの中枢となる MQ メッセージサーバの設定および管理の担当者です。このマニュアルを読むにあたって、メッセージングシステムの知識や理解は必要とされません。

このマニュアルは、アプリケーション開発者がアプリケーションを最適化する方法をより理解し、MQ メッセージングシステムの機能と柔軟性を有効に使用することを目的としています。



マニュアルの構成



このマニュアルは、読者が全章を読むように構成されています。各章の内容を次の表で簡単に説明します。


表 1    マニュアルの内容 

説明

第 1 章「概要」  

MQ メッセージングシステムについての高レベルの概念的な概要と用語の説明  

第 2 章「MQ メッセージングシステム」  

連動してメッセージングサービスを提供する MQ ブローカと MQ クライアントランタイムに重点をおいた、MQ メッセージングシステムの説明  

第 3 章「MQ の管理」  

MQ 管理タスクとツールの説明、および管理に使用する各コマンド行ユーティリティとそれらの一般的な機能の紹介  

第 4 章「管理コンソールのチュートリアル」  

MQ メッセージサーバのグラフィカルインタフェースである管理コンソールに精通するための実践的なチュートリアルの提供  

第 5 章「ブローカの起動と設定」  

MQ ブローカとブローカクラスタの起動および設定方法の説明  

第 6 章「ブローカとアプリケーションの管理」  

アプリケーションに依存しない、MQ ブローカの管理に関連したタスク、およびメッセージングアプリケーションを管理するためのタスクの実行方法の説明  

第 7 章「管理対象オブジェクトの管理」  

MQ 管理対象オブジェクトの作成および管理に関連したタスクの実行方法の説明  

第 8 章「セキュリティ管理」  

認証、承認、暗号化の管理など、アプリケーションに関連したセキュリティタスクの実行方法の説明  

付録 A 「プラグイン持続の設定」  

JDBC と互換性のあるデータベースを使用して持続機能を実行するように、MQ を設定する方法の説明  

付録 B 「HTTP/HTTPS サポート」  

メッセージングクライアントと MQ メッセージサーバとの間に HTTP コネクションサービスを設定する方法の説明  

付録 C 「Windows のサービスとしてのブローカの使用」  

MQ の Service Administration ユーティリティ (imqsvcadmin) を使用して、Windows のサービスとして実行するブローカをインストール、クエリ、および削除する方法の説明  

付録 D 「MQ データの場所」  

さまざまなカテゴリの MQ データの場所の説明  

付録 E 「MQ インタフェースの安定度」  

さまざまな MQ インタフェースの安定性の説明  

「用語集」  

MQ のマニュアルで使用する用語の定義  



マニュアルの表記規則



ここでは、このマニュアルで使用されている表記規則について説明します。


テキストの表記規則


表 2    マニュアルの表記規則 

書体

説明

斜体  

可変部分に使われる。斜体で表記された項目や値は適宜置き換える必要がある。説明の対象となる語句や項目に対しても使われる  

モノスペース
 

コード例、コマンド行に入力するコマンド、ディレクトリ、ファイルまたはパス名、エラーメッセージテキスト、クラス名、メソッド名 (シグネチャの全要素を含む)、パッケージ名、予約語、および URL を表す  

[ ]  

コマンド行の構文ステートメントのオプションの値を示す  

すべて大文字  

ファイルシステムタイプ (GIF、TXT、HTML など)、環境変数 (IMQ_HOME)、または頭文字 (MQ、JSP) を表す  

キー + キー  

複数のキーストロークはプラス記号で結合する。Ctrl+A は、両方のキーを同時に押すことを表す  

キー - キー  

連続するキーストロークはハイフンで結合する。Esc-S は、Esc キーを押してから離し、次に S キーを押すことを表す  


環境変数の表記規則

MQ では 3 種類の環境変数が使用されますが、その使用方法は、プラットフォームによって異なります。表 3 では、これらの環境変数について説明し、Solaris、Windows、および Linux の各プラットフォームでの使用方法についても説明します。


表 3    MQ 環境変数 

環境変数

説明

IMQ_HOME  

インストールされるすべてのファイルが配置されるルート MQ インストールディレクトリ

  • Solaris の場合、ルート MQ インストールディレクトリは存在しない。IMQ_HOME は MQ ソフトウェアで使用されることも、Solaris 上のファイルの場所を参照するために MQ マニュアルで使用されることもない

  • Solaris の場合、Sun ONE Application Server の Evaluation Edition では、IMQ_HOME が MQ ソフトウェアで使用されることはないが、ルート MQインストールディレクトリ (Application Server インストールのルートディレクトリの下にある、imq サブディレクトリ) を参照するために MQ マニュアルでは使用される

  • Windows の場合、IMQ_HOME は MQ ソフトウェアで使用され、またルート MQ インストールディレクトリを参照するために MQ マニュアルでも使用される。IMQ_HOME の値は、MQ インストーラにより設定される。デフォルトでは C:¥Program Files¥Sun Microsystems¥Message Queue 3.0

  • Linux の場合、IMQ_HOME は MQ ソフトウェアでは使用されないが、ルート MQ インストールディレクトリを参照するために MQ マニュアルで使用される。デフォルトでは /opt の下の imq サブディレクトリ

 

IMQ_VARHOME  

MQ の一時的な、または動的に作成された設定ファイルやデータファイルが格納されている、/var ディレクトリを参照する

  • Solaris の場合、IMQ_VARHOME のデフォルト値は /var/imq ディレクトリだが、ユーザはオプションでこの値を任意のディレクトリに設定できる

  • Solaris の場合、Sun ONE Application Server の Evaluation Edition では、IMQ_VARHOME のデフォルト値は IMQ_HOME/var だが、ユーザはオプションでこの値を任意のディレクトリに設定できる

  • Windows の場合、IMQ_VARHOME のデフォルト値は IMQ_HOME/var だが、ユーザはオプションでこの値を任意のディレクトリに設定できる

  • Linux の場合、IMQ_VARHOME のデフォルト値は IMQ_HOME/var だが、ユーザはオプションでこの値を任意のディレクトリに設定できる

 

IMQ_JAVAHOME  

MQ 実行可能ファイルが必要とする Java ランタイム (JRE 1.4) の場所を参照する

  • Solaris の場合、IMQ_JAVAHOME のデフォルト値は /usr/j2se/jre ディレクトリだが、ユーザはオプションでこの値を JRE 1.4 が配置されている任意の場所に設定できる

  • Windows の場合、IMQ_JAVAHOME のデフォルト値は IMQ_HOME/jre だが、ユーザはオプションでこの値を JRE 1.4 が配置されている任意の場所に設定できる

  • Linux の場合、IMQ_JAVAHOME のデフォルト値は /usr/java/j2sdk1.0/jre ディレクトリだが、ユーザはオプションでこの値を JRE 1.4 が配置されている任意の場所に設定できる

 

このマニュアルでは、IMQ_HOMEIMQ_VARHOME、および IMQ_JAVAHOME は、プラットフォーム固有の環境変数の表記法や構文 (UNIX の $IMQ_HOME など) に関係なく示されています。すべてのパス名には、UNIX のファイル区切り文字の表記法 (/) が使用されています。



関連マニュアル



このマニュアル以外にも、MQ には追加のマニュアルが用意されています。


MQ マニュアルセット

MQ マニュアルセットは、次のマニュアルで構成されています。各マニュアルを通常使用する順番で、表 4 に一覧表示します。


表 4    MQ マニュアルセット 

マニュアル

対象読者

説明

インストールガイド  

開発者および管理者  

Solaris、Linux、および Windows の各プラットフォームで MQ ソフトウェアをインストールする方法を説明  

リリースノート  

開発者および管理者  

新機能、制限事項、既知のバグ、および技術的な注意点を説明  

開発者ガイド  

開発者  

MQ の JMS 実装に関連するクイックスタートチュートリアルおよびプログラミング情報を提供  

管理者ガイド  

管理者。開発者にも推奨  

MQ 管理ツールを使用して管理タスクを実行するために必要な基本情報を提供  


オンラインヘルプ

MQ 3.0 には、MQ メッセージ管理タスクを実行するためのコマンド行ユーティリティが含まれています。各ユーティリティのオンラインヘルプにアクセスするには、「共通のコマンド行オプション」を参照してください。

また、MQ 3.0 には、グラフィカルユーザインタフェース (GUI) 管理ツールである管理コンソール (Administration Console) (imqadmin) も含まれています。管理コンソールには、操作状況に合わせて表示できるオンラインヘルプが用意されています。


JavaDoc

JavaDoc 形式の JMS および MQ API マニュアルは、次の場所にあります。

IMQ_HOME/javadoc/index.html
(Solaris の場合は、/usr/share/javadoc/imq/index.html)

このマニュアルは、Netscape または Internet Explorer などの HTML ブラウザで表示できます。このマニュアルには、標準の JMS API マニュアルおよび MQ 管理対象オブジェクト用の MQ 固有の API マニュアルが含まれており、メッセージングアプリケーションの開発者にとって有用です。


クライアントアプリケーションの例

いくつかのアプリケーションの例が次の場所に収録されています。この例には、クライアントアプリケーションのサンプルコードが用意されています。

IMQ_HOME/demo (Solaris の場合 /usr/demo/imq)

このディレクトリとそのすべてのサブディレクトリ内にある README ファイルを参照してください。


Java Message Service (JMS) 仕様書

JMS 仕様書は、次のサイトで見ることができます。

http://java.sun.com/products/jms/docs.html

仕様書には、サンプルのクライアントコードも掲載されています。


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最終更新日 2002 年 6 月 19 日