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Oracle Receivablesユーザー・ガイド
リリース12
E06003-01
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Receivables会計処理

この章のトピックは、次のとおりです。

会計期間のオープンおよびクローズ

カレンダ内の会計期間の会計情報のレコードを管理するために、これらの会計処理期間をオープンおよびクローズします。Oracle Receivablesでは、当期間がまだオープンしている間に、未来の会計期間をオープンできます。また、Oracle Receivablesでは、会計期間を「先日付」に設定した場合、既にクローズ済の会計期間を再開して、取引をGeneral Ledgerに振り替えずに売掛/未収金活動を入力できます。

「会計カレンダ」ウィンドウで売掛金カレンダを定義します。General Ledgerへの対象取引入力と仕訳作成を管理するために、Oracle Receivablesではこれらの会計期間のステータスが参照されます。クローズ済の会計処理期間に活動を入力することはできません。

会計処理期間をクローズする際に、Oracle Receivablesでは「回収効率インディケータ・レポート」 が自動的に生成されます。

期間ステータス

会計期間に、次のステータスの1つを与えることができます。

クローズ: 仕訳、転記、および対象取引入力は、会計期間が再びオープンされない限り許可されません。Oracle Receivablesにより、この期間に未転記の品目がないことが検証されます。Oracle Receivablesでは、未転記の品目を含む期間のクローズは許可されません。

クローズ保留: クローズ済と似ていますが、未転記品目の検証は行われません。仕訳、転記、および対象取引入力は、会計期間が再びオープンされない限り許可されません。

注意: 「クローズ保留」ステータスを使用する前に、会計基準を伴う取引には「収益認識」を実行する必要があります。

先日付: この期間はまだオープンしていませんが、取引を入力できます。ただし、この期間をオープンするまでは、転記はできません。

未オープン: この期間はオープンされたことがなく、仕訳と転記は許可されません。ただし、会計基準で必要とされる場合、「収益認識」プログラムでは「未オープン」期間に収益配分を作成できます。

オープン: 仕訳と転記が許可されます。

前提条件

会計期間をオープンまたはクローズする手順は、次のとおりです。

  1. 「会計期間のオープン/クローズ」ウィンドウにナビゲートします。

  2. 会計期間のステータスを更新するには、その期間の横にある「ステータス」フィールドにカーソルを置き、新しいステータスを入力します。

  3. 「直近オープン期間」の後に次の会計期間をオープンするには、「次期オープン」を選択します。次の期間のステータスが「オープン」に変更されます。

関連項目

取引の入力

Receivablesにおける会計

Oracle Receivablesでは、Oracle Subledger Accountingアーキテクチャを使用して、請求書や他の取引の会計仕訳を作成します。

Oracle Subledger Accountingはルール・ベースの会計エンジン、ツールセットおよびリポジトリであり、E-Business Suite全体の会計を集中管理します。Oracle Subledger Accountingでは、各補助元帳アプリケーションとOracle General Ledgerとの間の中間工程として機能することによって、補助元帳仕訳の最終的な会計を作成し、Oracle General Ledgerに転送します。

Receivablesには、Subledger Accountingで会計の作成に使用される事前定義済の一連の会計基準が組み込まれていますが、共通ユーザー・インタフェースに集中化されている会計設定を使用して、独自の詳細会計基準を定義できます。

この会計アーキテクチャを利用して、Receivablesで次のことができます。

Subledger Accountingの詳細は、『Oracle Subledger Accounting Implementation Guide』を参照してください。

Receivablesにおける会計の動作

会計に影響する各ビジネス・イベントは、会計イベントと呼ばれます。関連項目: Receivablesの会計イベント・モデル

Receivablesでは、会計イベントごとに自動会計を使用してデフォルト会計が導出されます。その後、「会計の作成」プログラムを発行して、Subledger Accountingで会計を作成します(ReceivablesによりOracle Subledger Accountingの設定が事前定義されるため、「会計の作成」プログラムは自動会計により導出されるデフォルト勘定科目をそのまま受け入れます)。関連項目: Receivablesにおける会計の作成

最後に、Subledger AccountingからOracle General Ledgerに確定会計が転送されます。関連項目: 転記

オプションでSubledger Accountingで独自の会計基準を定義して、ビジネス要件を満たす会計を作成できます。関連項目: 『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』のReceivables用のSubledger Accounting設定に関する項および『Oracle Subledger Accountingインプリメンテーション・ガイド』

Subledger Accounting設定をカスタマイズして独自会計を作成すると、最初に自動会計により取引入力中に導出されたデフォルト勘定科目または個別勘定科目セグメントは、Subledger Accountingにより上書きされます。ただし、自動会計の設定は引き続き必要です。関連項目: 自動会計の使用方法

関連項目

『Oracle Subledger Accounting Implementation Guide』

マルチファンド売掛管理

マルチファンド売掛管理は、請求書、入金、デビット・メモ、クレジット・メモおよび修正を複数の貸借一致セグメント値または資金に転記できるオプションの会計機能です。

資金は、金銭のソースです。公共部門エンティティでは、1つの取引に複数の資金を使用します。典型的な公共部門の資金の例には、一般運転資金、寄付基金および贈与基金などがあります。資金の目的と報告要件はそれぞれ異なります。

多くの公共部門エンティティは、資金から預託および支出された現預金の金額を報告する必要があります。公共部門組織が報告要件を満たすのを支援するために、Oracle Financialsには事前定義済のアプリケーション会計定義が用意されており、補助元帳の会計処理基準に割り当てることができます。マルチファンド売掛管理には、次の事前定義済の会計定義が使用されます。

この2つの会計定義を使用すると、エージェントは売掛/未収金、入金および修正を資金別に追跡できます。マルチファンド売掛管理では、次のことが可能です。

関連項目

マルチファンド売掛管理貸借一致および会計処理基準の例

マルチファンド売掛管理モデルでの入金

クレジット・メモの例

マルチファンド売掛管理入金の例

マルチファンド売掛管理請求書の修正の例

Receivablesの会計イベント・モデル

会計イベントとは、会計に影響するOracle Receivablesのビジネス・イベントです。たとえば、入金の作成または消込は会計イベントです。すべてのビジネス・イベントが会計に影響するわけではありません。会計設定を変更して会計を作成できるイベントとそうでないイベントがあります。

Oracle Subledger Accountingでは、会計イベントはイベント・タイプに分類されます。イベント・タイプはイベント区分にグループ化され、それがさらにイベント・エンティティにグループ化されます。このようなコンポーネントのグループ化を総称してイベント・モデルと呼びます。Oracle Receivablesの会計イベント・モデルは事前定義されており、Receivablesの各取引タイプ(イベント区分)およびそのライフサイクルを含みます。Receivablesの会計イベント・モデルでは、補助元帳会計作成の基礎となるReceivablesの会計イベントを分類するため、モデルを理解しておく必要があります。

Receivablesでは、イベント・モデルの基本設定としてイベント・エンティティが事前定義されます。Oracle Subledger Accountingでは、イベント・エンティティによって一貫した方法で類似するビジネス・イベントの会計を処理できます。Receivablesでのイベント・エンティティは、次のとおりです。

各イベント・エンティティは、1つ以上のイベント・クラスに関連付けられます。イベント区分は、特定の取引タイプまたは文書のビジネス・イベントのカテゴリを表します。たとえば、Receivablesでイベント・エンティティ「取引」用に事前定義されるイベント区分の一部には、「売掛/未収金請求書」、「クレジット・メモ」、「デビット・メモ」および「チャージバック」が含まれます。

イベント区分では類似したイベント・タイプがグループ化され、会計定義の共有が可能になります。イベント・タイプは、イベント区分に対して実行できる業務処理を表します。会計イベントにはイベント区分およびイベント・タイプがあり、「会計の作成」プログラムで補助元帳会計がどのように決定されるかに影響します。イベント・タイプでは、会計定義の保存について、最低レベルの詳細度が指定されます。たとえば、Receivablesのイベント区分「その他入金」は、「作成済その他入金」、「その他入金戻し処理」および「更新済その他入金」のイベント・タイプによって表される3つの業務処理タイプの対象になります。

Receivablesには、会計イベント・エンティティごとに、イベント区分とイベント・タイプの事前定義済セットが用意されています。会計エンティティ、イベント区分、イベント・タイプおよびReceivablesで事前定義済のその他のデータの詳細は、『Oracle Receivables Reference Guide』のOracle Subledger Accountingの事前定義済設定に関する項を参照してください。

取引イベント・エンティティ

この表には、取引イベント・エンティティ用にReceivablesで事前定義されるイベント区分およびイベント・タイプを示します。

イベント・クラス イベント・タイプ
チャージバック作成済チャージバック
クレジット・メモ作成済クレジット・メモ
更新済クレジット・メモ
デビット・メモ作成済デビット・メモ
更新済デビット・メモ
前受/預り金作成済前受/預り金
更新済前受/預り金
約定金額作成済約定金額
更新済約定金額
請求書作成済請求書
更新済請求書

入金イベント・エンティティ

この表には、入金イベント・エンティティ用にReceivablesで事前定義されるイベント区分およびイベント・タイプを示します。

イベント・クラス イベント・タイプ
その他入金作成済その他入金
その他入金戻し処理
更新済その他入金
入金作成済入金
入金戻し処理
更新済入金

修正イベント・エンティティ

この表には、修正イベント・エンティティ用にReceivablesで事前定義されるイベント区分およびイベント・タイプを示します。

イベント・クラス イベント・タイプ
修正作成済修正

受取手形イベント・エンティティ

この表には、受取手形イベント・エンティティ用にReceivablesで事前定義されるイベント区分およびイベント・タイプを示します。

イベント・クラス イベント・タイプ
受取手形作成済受取手形
更新済受取手形

自動会計の使用方法

自動会計は、General Ledger会計フレックスフィールドを自動的に作成する強力かつ柔軟で時間を節約できる機能です。自動会計を設定して、ビジネス・ニーズに一致する会計フレックスフィールドを作成できます。

自動会計を実行すると、Receivablesでは次の処理が行われます。

自動会計とOracle Subledger Accounting

「自動会計」で作成したデフォルト会計は、暫定的な会計としてのみ考慮されます。Oracle Receivablesは、E-Business Suiteの中央管理の会計エンジンであるOracle Subledger Accountingと統合されており、「自動会計」によって導出されたデフォルト勘定を変更せずに受け入れます。ただし、Subledger Accountingで会計基準を変更して、ビジネス要件を満たす会計を作成できます。関連項目: Receivablesにおける会計

自動会計フレックスフィールドの作成

Receivablesでは、請求書およびクレジット・メモごとに、収益、運送費、売掛/未収金および税金の各勘定のデフォルトの会計フレックスフィールドが自動的に作成されます。自動会計では、請求ルールおよび会計基準を使用するときに必要な、適切な前受収益または未請求売掛金の会計仕訳も作成されます。正しい勘定を入力しているかどうかを気にせずに、請求書およびクレジット・メモを迅速に入力できます。

ユーザーが定義可能な体系

自動会計を使用すると、会計フレックスフィールドの作成方法を決定できます。会計フレックスフィールド・セグメントごとに、定数値を使用するか、Receivablesで特定の表から導出するかを選択できます。たとえば、01-100-2025-345のような4つのセグメントの会計フレックスフィールドを使用できます。自動会計では、最初のセグメントは定数、2番目のセグメントは営業担当により決定、3番目のセグメントは取引タイプにより決定、4番目のセグメントは製品により決定するように指定できます。

重要: Receivablesでは、自動会計を使用してデフォルト会計を導出し、Oracle Subledger Accountingの設定を事前定義するため、「会計の作成」プログラムは自動会計により導出されるデフォルト勘定科目をそのまま受け入れます。ただし、Oracle Subledger Accounting設定を変更してカスタム会計を定義する場合は、すべての会計フレックスフィールド・セグメントに定数値を選択します。

ユーザーが変更可能なデフォルト

自動会計を使用すると、デフォルト会計フレックスフィールドを常に上書きできます。

関連項目

自動会計体系

自動会計の使用方法

『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』の自動会計に関する項

自動会計の定義 - 概要

自動会計を実装するには、「自動会計」ウィンドウを使用して自動会計体系を定義します。次に、自動会計の営業担当、取引タイプ、製品および税金コードごとに情報を定義し、デフォルト勘定科目を正しく作成します。自動会計がすべての会計フレックスフィールド・セグメントを決定できない場合は、作成可能なセグメントのみが作成され、未完了の会計フレックスフィールドが表示されます。取引を完了する前に、欠落している会計フレックスフィールド情報を指定する必要があります。詳細は、『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』の自動会計に関する項を参照してください。

関連項目

自動会計の使用方法

自動会計体系

自動会計体系

Receivablesでは、運送費、売掛/未収金、収益、自動インボイス決済、税金、未請求売掛金および前受収益の各勘定のデフォルト会計フレックスフィールドが自動的に作成されます。請求書およびクレジット・メモを入力する前に、自動会計体系を定義する必要があります。また、勘定タイプごとに1つの体系のみを定義できます。

変数 摘要
自動インボイス決済勘定 自動インボイスは、インポート済取引に自動インボイス決済勘定を使用します。Receivablesでは自動インボイス決済勘定を使用して、指定した収益金額と、価格にインポート済請求明細の数量を乗算した額との差異を保存します。インポート済請求書のバッチ・ソースの「決済の作成」オプションを有効にすると、Receivablesでは自動インボイス決済勘定のみが使用されます。ただし、どちらの場合にも決済勘定を定義する必要があります。自動インボイス決済勘定の定数、顧客請求先サイト、営業担当、取引タイプおよび標準品目の値を選択できます。営業担当または標準品目を選択した場合は、設定ウィンドウで指定した収益フレックスフィールドが使用されます。
運送費 運送費勘定は、運送費を転記するGeneral Ledgerの勘定を管理します。定数、顧客請求先サイト、営業担当、取引タイプおよび標準品目の値を使用して、運送費勘定を指定できます。標準品目を選択した場合は、設定ウィンドウで指定した収益フレックスフィールドが使用されます。また、標準品目を選択した場合、自動インボイスを使用してヘッダー・レベル運送費がある請求書をインポートすることはできなくなります。取引に運送費「FRT」の在庫品目を持つ明細タイプ「LINE」がある場合、自動会計は、収益タイプ勘定ではなく運送費タイプ勘定の会計基準を使用します。
売掛/未収金 売掛/未収金勘定は、売掛/未収金の金額を転記するGeneral Ledgerの勘定を管理します。取引タイプ、顧客請求先サイト、営業担当および定数の値を使用して、売掛/未収金勘定を指定できます。
収益 収益勘定は、収益金額を転記するGeneral Ledgerの勘定を管理します。取引タイプ、顧客請求先サイト、標準品目、営業担当および定数の値を使用して、収益勘定を指定できます。
税金 税金勘定は、税額を転記するGeneral Ledgerの勘定を管理します。税金コード、顧客請求先サイト、営業担当、取引タイプ、標準品目および定数の値の情報を使用して、税金勘定を指定できます。営業担当または標準品目を選択した場合、Receivablesでは設定ウィンドウで指定した収益フレックスフィールドが使用されます。
未請求売掛金 Receivablesでは、請求ルールおよび会計基準を持つ取引に未請求売掛金勘定を使用します。請求ルールで収益を請求する前に会計基準で収益が認識された場合、Receivablesはこの金額を未請求売掛金勘定に転記します。未請求売掛金勘定の定数、顧客請求先サイト、営業担当、取引タイプおよび標準品目の値を選択できます。標準品目を選択した場合、Receivablesでは設定ウィンドウで指定した収益フレックスフィールドが使用されます。営業担当を選択した場合は、営業担当の売掛/未収金フレックスフィールドが使用されます。
前受収益 Receivablesでは、請求ルールおよび会計基準を持つ取引に前受収益勘定を使用します。請求ルールで収益を請求した後に会計基準で収益が認識された場合、Receivablesはこの金額を前受収益勘定に転記します。前受収益勘定の定数、顧客請求先サイト、営業担当、取引タイプおよび標準品目の値を選択できます。営業担当または標準品目を選択した場合は、設定ウィンドウで指定した収益フレックスフィールドが使用されます。

各勘定タイプの作成に使用できる情報のタイプを次の表に示します。(Rec)および(Rev)は、勘定情報を対応する売掛/未収金か収益会計フレックスフィールドのどちらから取得するのかを示します。

情報コピー元/自動会計タイプ 定数 顧客請求先サイト 営業担当 取引タイプ 標準品目 税金コード
自動インボイス決済勘定Yes Yes Yes(Rev)Yes Yes(Rev) No
運送費Yes Yes Yes Yes Yes(Rev) No
売掛/未収金Yes Yes Yes Yes No No
収益Yes Yes Yes Yes Yes No
税金Yes Yes Yes(Rev)Yes Yes(Rev)Yes
未請求売掛金Yes Yes Yes(Rec)Yes Yes(Rev) No
前受収益Yes Yes Yes(Rev)Yes Yes(Rev) No

自動インボイス決済、税金または前受収益の自動会計を営業担当に基づくように設定した場合、Receivablesでは営業担当の収益フレックスフィールドの勘定科目セグメントが使用されます。未請求売掛金の自動会計が営業担当に基づいている場合、Receivablesでは営業担当の売掛/未収金フレックスフィールドのセグメントが使用されます。自動インボイス決済、税金、未請求売掛金または前受収益の自動会計が標準品目に基づいている場合、Receivablesでは標準品目の収益会計フレックスフィールドのセグメントが使用されます。

注意: 自動インボイス決済、収益、税金、未請求売掛金または前受収益が営業担当に基づいており、複数の営業担当がいる場合は、複数の配分が作成されます。たとえば、営業担当に基づいた$100の前受収益があり、2人の営業担当がいるとします。一方の営業担当が60%の収益実績、もう一方が40%の収益実績を取得する場合、前受収益には$60と$40の2つの配分が作成されます。

関連項目

自動会計の使用方法

『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』の自動会計に関する項

自動会計の使用方法

Receivablesにより、「自動会計」ウィンドウでデフォルト会計フレックスフィールドを作成する方法を定義します。このウィンドウを使用して、運送費、売掛/未収金、収益、自動インボイス決済、税金、未請求売掛金および前受収益の各勘定のセグメントについて情報コピー元を定義できます。

重要: Receivablesでは、自動会計を使用してデフォルト会計を導出し、Oracle Subledger Accountingの設定を事前定義するため、「会計の作成」プログラムは自動会計により導出されるデフォルト勘定科目をそのまま受け入れます。ただし、Oracle Subledger Accounting設定を変更してカスタム会計を定義する場合は、すべての会計フレックスフィールド・セグメントに定数値を選択します。

ユーザーが定義した自動会計体系を使用して、Receivablesが会計フレックスフィールドのデフォルトを決定する方法の2つの例を次に示します。

例1

4つのセグメントの収益フレックスフィールド00-000-0000-000(会社-コスト・センター-勘定-製品)を定義する場合、自動会計を定義して各セグメントのデフォルトを作成できます。最初のセグメントを定数01にして、2番目のセグメントを営業担当(John Doe)、3番目のセグメントを取引タイプ(標準請求書)、4番目のセグメントを標準明細(20MBのハード・ディスク)から取得できます。営業担当John Doeは、20MBのハード・ドライブの明細標準タイプ請求を入力します。

自動会計を使用したフレックスフィールド・セグメントの作成

本文の説明内容に関するイメージ

例2

自動会計で、セグメント1と2の取引タイプ(標準請求)、およびセグメント3と4の標準明細(コンサルティング・サービス)からのみ情報を取得するには、独自の自動会計体系を定義して収益会計フレックスフィールドを作成します。

自動会計を使用したフレックスフィールド・セグメントの作成

本文の説明内容に関するイメージ

Receivablesにおける会計の作成

Receivablesでは、会計イベントごとに自動会計を使用してデフォルト会計が導出されます。その後、「会計の作成」プログラムを発行して、Oracle Subledger Accountingで実際に会計仕訳を作成します。ReceivablesによりOracle Subledger Accountingの設定が事前定義されるため、「会計の作成」プログラムは自動会計により導出されるデフォルト勘定科目をそのまま受け入れます。

オプションでSubledger Accountingで独自の会計基準を定義して、ビジネス要件を満たす会計を作成できます。その場合、自動会計により最初に導出されたデフォルト勘定科目または個別勘定科目セグメントは、Subledger Accountingにより上書きされます。ただし、自動会計の設定は引き続き必要です。関連項目: 自動会計の使用方法

「会計の作成」プログラムの発行

「要求の発行」ウィンドウから、「会計の作成」プログラムを草案モード(確定会計を作成する前に結果を検討する場合)または確定モードで発行します。

プログラム・パラメータの詳細は、『Oracle Subledger Accountingインプリメンテーション・ガイド』の「会計の作成」プログラムに関する項を参照してください。

確定会計を作成する場合は、プログラムの発行時に、「仕訳インポート」プログラムによりインポートされたOracle General Ledgerのインタフェース表に該当する仕訳が自動的に転送され、転記されます。暫定会計はGeneral Ledgerに転送できません。関連項目: 転記

処理の完了時に、「会計の作成」プログラムにより「補助元帳会計プログラム・レポート」が生成されます。詳細は、『Oracle Subledger Accountingインプリメンテーション・ガイド』のOracle Subledger Accountingのプログラム・レポートに関する項を参照してください。

また、特定の取引の「取引」ウィンドウから会計仕訳を草案モードまたは確定モードで作成することもできます。関連項目: 会計情報の作成

前提条件

関連項目

会計明細の表示

Oracle Subledger Accountingの照会の使用方法

複数の選択基準に基づいて会計イベント、仕訳および仕訳明細を問い合せることができます。次の補助元帳会計の照会を実行できます。

関連項目

『Oracle Subledger Accountingインプリメンテーション・ガイド』の会計イベント照会に関する項

『Oracle Subledger Accountingインプリメンテーション・ガイド』の補助元帳仕訳ヘッダー照会に関する項

『Oracle Subledger Accountingインプリメンテーション・ガイド』の補助元帳仕訳明細照会に関する項

Oracle Subledger Accountingのレポート

Oracle Subledger Accountingには、Oracle Receivablesの職責で実行して会計情報を検討できる会計レポートが用意されています。

関連項目

『Oracle Subledger Accountingインプリメンテーション・ガイド』のSubledger Accountingレポートの概要に関する項

『Oracle Subledger Accountingインプリメンテーション・ガイド』のオープン勘定残高リストに関する項

転記

Oracle Subledger AccountingからOracle General LedgerへのReceivables会計情報の転送を開始するには、「会計の作成」プログラムを「確定」モードで実行します。確定会計を作成すると、「会計の作成」プログラムによって、修正、チャージバック、クレジット・メモ、取引約定、デビット・メモ、請求書および入金に関するデータがGL_INTERFACE表に転送され、仕訳インポートが実行されて、General Ledgerに仕訳が転記されます。

または、最初に暫定会計を作成し、その後確定会計を作成すると、転送および転記処理を完了できます。暫定会計仕訳は、General Ledgerに転送できません。

関連項目: 『Oracle Subledger Accountingインプリメンテーション・ガイド』の会計プログラムのデフォルト・リージョンに関する項

顧客残高の消込

「会計の作成」プログラムを発行する前に未処理勘定残高を内部的に消し込むには、標準のOracle Receivablesレポートを使用します。詳細は、「売掛/未収金の消込」を参照してください。

転記詳細

補助元帳会計オプションの設定に応じて、General Ledgerに要約または詳細を転記できます。関連項目: 『Oracle Subledger Accountingインプリメンテーション・ガイド』の補助元帳会計オプション設定の説明に関する項

転記レポート

「会計の作成」プログラムを実行すると、補助元帳会計プログラム・レポートが自動的に生成されます。このレポートでは、「会計の作成」プログラムの結果が要約または詳細レベルで文書化されます。関連項目: 『Oracle Subledger Accountingインプリメンテーション・ガイド』のOracle Subledger Accountingのプログラム・レポートに関する項

関連項目

売掛/未収金の消込

売掛/未収金の消込

売掛/未収金システム内の取引は、General Ledgerに転記する前と後に定期的に消し込む必要があります。Oracle Receivablesでは、通常必要な、手動による消込活動の量を減らし、次の方法で消込プロセス全体を簡略化します。

この項では、Oracle Receivablesで推奨される消込プロセスについて説明します。プロセスは、次の2つのフェーズで構成されます。

  1. 内部消込: General Ledgerに転記する前に、売掛/未収金会計データを使用して、その期間の業務活動を消し込みます。

    関連項目: 補助元帳詳細の消込

  2. 外部消込: 転記後に、General Ledgerで補助元帳詳細を消し込みます。

    関連項目: GL詳細の消込

関連項目

補助元帳詳細の消込

GL詳細の消込

消込レポート

補助元帳詳細の消込

Oracle ReceivablesからGeneral Ledgerへの円滑な転送処理を促進するために、転記前に内部で補助元帳を消し込みます。この転記前活動により、後からGeneral Ledgerで必要になる手動仕訳の量も最小限ですむため、将来の監査に備えて補助元帳に十分な関連詳細を確実に維持できます。

Receivablesには包括的なレポート・セットが用意されており、未処理の顧客残高、取引、入金および勘定残高を消し込む際に役立ちます。General Ledgerへの転記前に、これらのレポートを使用し、指定した期間の取引と入金およびその影響を受ける様々な勘定科目を調査します。

  1. 「AR消込」レポートを使用して、取引データを会計データと比較します。

  2. オプションで「潜在的消込項目」レポートを実行して、不正なGL勘定科目タイプに転記される可能性のある提示仕訳項目を表示します。

  3. 「仕訳」レポートを実行して、実績GL勘定科目が正しいことを確認します。

    「仕訳」レポートには、特定のGL勘定科目に寄与する取引番号と受入番号が表示されます。このレポートの実行時に「勘定別詳細」パラメータを使用して、GL仕訳を構成する詳細を検討します。このレポートでは、General Ledgerに転記される全取引(関連取引タイプの「GLへの転記」が「Yes」に設定されている取引)が選択されます。

    注意: 仕訳レポートには、複数のレポートを生成する機能があります。消込には、このレポートの「勘定別詳細」バージョンがおそらく最も有益です。

  4. 「年齢調べ - 7バケット - 勘定別レポート」または「年齢調べ - 4バケットレポート」を実行して、期首と期末の顧客残高を表示します。関連項目: 年齢調べレポート

  5. 期間の活動時に調べた詳細について、台帳および仕訳レポートを実行します。

    次の表を使用し、どのタイプの会計データに対して、どの台帳および仕訳を実行するかを確認します。

    会計データ 会計レポート 関連する取引レポート
    期首残高不適用年齢調べ - 7バケット - 勘定別または年齢調べ - 4バケット
    取引会計データ勘定科目別売上台帳(「売掛/未収金」勘定科目タイプの場合)取引台帳(転記可能項目の場合)
    修正会計データ修正仕訳修正台帳
    不適用不適用売掛/未収金例外レポート(転記不可項目の場合)
    未消込入金会計データ未消込入金仕訳未消込および未解決入金台帳
    消込済入金会計データ消込済入金仕訳消込入金台帳
    不適用対顧客勘定クレジット・メモ損益仕訳不適用
    期末残高不適用年齢調べ - 7バケット - 勘定別または年齢調べ - 4バケット

    関連項目: 消込レポート

    「AR消込」レポートでは、次の算式を使用して、期間活動が売掛/未収金年齢調べの期末残高と一致することが確認されます。

         Beginning Balance
    
    +    Transactions
    
    +/-  Adjustments
    
    -    Invoice Exceptions
    
    -    Applied Receipts
    
    -    Unapplied Receipts 
    
    +/-  Credit Memo Gain/Loss
    
    =    Ending Balance
    
    

消し込まれなかった項目をReceivablesで識別して訂正した後、「会計の作成」プログラムを実行して、General LedgerへのReceivablesデータの転送を開始します。関連項目: 転記

転記後に、転記済データを消し込むことができます。関連項目: GL詳細の消込

次の図に、前述の内部消込プロセスを示します。

本文の説明内容に関するイメージ

関連項目

入金の消込

GL詳細の消込

売掛/未収金の消込

入金仕訳

顧客別売上台帳

入金の消込

この項では、入金のライフ・サイクル(確認、送金、決済)に従い、現金の観点から、台帳および仕訳レポートを使用して入金を消し込む方法を説明します。この方法は、顧客残高の観点から見た入金の消込(「補助元帳詳細の消込」を参照)とは異なります。

売掛/未収金入金とその他入金の両方を調べるこのタイプの消込では、AR消込レポートは使用しません。かわりに、次の表で説明するレポートを使用します。

会計データ 会計レポート 関連する取引レポート
入金合計(売掛/未収金入金とその他入金の合計)入金仕訳 入金台帳
  1. 同じ「GL記帳日」範囲を対象に「入金仕訳レポート」と「入金台帳」を実行し、Oracle Receivables入金残高を定期的にチェックします。

    「会計レポートの印刷」ウィンドウまたは「要求の発行」ウィンドウから2つのレポートを発行します。2つのレポート用に同じ「GL記帳日」を選択し、「取引」というレポート・モードを選んで、「入金仕訳」を実行します。「取引」モードでは、入金の作成、送金、および決済処理の間に借方および貸方記入されたすべての顧客勘定の全詳細を得ることができます。代替「残高」モードでは最終的な勘定残高だけを得ることができます。

  2. 顧客の未回収売掛金に影響を与えない入金活動の詳細を表示するには、「その他入金消込レポート」を実行します。

    このレポートを実行して、入金消込やクレジット・カード返済活動などの活動に関する詳細を表示します(クレジット・カード返済に関連付けられたクレジット・メモは、顧客の未回収売掛金残高に影響を与えるため、「取引台帳」に記載されます)。

注意: Oracle Cash Managementを使用して、銀行取引明細書で預り金を消し込むこともできます。関連項目: Oracle Cash Managementを使用した銀行入金の消込

関連項目

入金仕訳

入金台帳

GL詳細の消込

売掛/未収金の消込

消込レポート

GL詳細の消込

外部消込プロセスは、Oracle Receivablesデータを内部的に消し込み(関連項目: 補助元帳詳細の消込)、General Ledgerに転記した後で完了します。外部消込プロセスには、次の2つの主要なステップがあります。

  1. Oracle Receivablesから送られた内容が、Oracle General Ledgerに転記した内容と一致していることを確認します。

    Oracle Receivablesからの転記を、Oracle Subledger Accountingを使用して、General Ledgerの転送と転記の2つの段階で処理します。

    「会計の作成」プログラムを実行して、Oracle Receivablesから取引データと入金データを抽出し、Oracle Subledger Accountingで確定会計を作成し、Oracle General Ledgerにその会計を転送して仕訳を転記します。Oracle Receivablesには、転記プロセスを追跡して消し込むためのレポート・ツールが用意されています。

    関連項目: GL転送プロセスの消込

  2. すべての仕訳が正しいGL勘定に転記されたことを確認します。

    関連項目: GL勘定の検証

GL転送プロセスの消込

推奨される消込手順は、次のとおりです。

  1. 「会計の作成」プログラムによって作成された「補助元帳会計プログラム・レポート」には、正常な会計イベントに対して作成された補助元帳仕訳が表示されます。このレポートと「仕訳レポート」(「転記済」ステータス・モードで実行)を比較して、一致していることを確認します。「仕訳レポート」と「会計の作成」プログラムには、同じGL記帳日の範囲を使用します。

    関連項目: 『Oracle Subledger Accountingインプリメンテーション・ガイド』のOracle Subledger Accountingのプログラム・レポートに関する項

  2. 「仕訳レポート」を「補助元帳会計プログラム・レポート」で消し込むときは、レポートに記載されている未転送の品目の合計も検討します。

    GL勘定が無効であるためにGeneral Ledgerに正常に転記されていない取引がある場合は、訂正を行い、暫定会計を再実行します。

  3. 取引および入金がOracle General Ledgerに転送されると、Oracle Receivablesの補助元帳内では「転記済」とみなされます。

仕訳インポート・プロセスの消込

「仕訳インポート」によって、詳細仕訳または要約仕訳をOracle General Ledgerに作成することができます。「詳細」オプションを選択してGLの取引詳細を参照します。この場合、各取引に対して1つの仕訳明細がプログラムによって作られます。この情報は、GLから「未転記仕訳レポート」を実行するとき、またはオンラインでGLの「勘定科目照会」ウィンドウを使用するときに見ることができます。請求書詳細ではなく単に勘定科目別に集計された貸借がGL上に必要な場合は、「要約」オプションを選択します。この場合、請求書明細ごとに1つの仕訳明細ではなく、各会計フレックス・フィールドで通貨ごとに1つの仕訳明細が表示されます。関連項目: 転記

推奨される消込手順は、次のとおりです。

  1. 「仕訳インポート」によって、生成された仕訳の借方および貸方合計が表される実行レポートが生成されます。これらの合計は、「転記実行レポート」の合計と一致するはずです。

    注意: 仕訳インポートはグループID別に実行されます。このIDは、「GL転送プログラム実行レポート」の転記管理IDと同じです。

  2. 仕訳を確認するには、Oracle General Ledgerから「未転記仕訳レポート」を実行します。このレポートの総合計は、「仕訳インポート実行レポート」と一致している必要があります。複数の転送が発生した場合は、転送日と仕訳日を確認してください。

    注意: 「詳細」オプションを選択して「仕訳インポート」を実行する場合、請求書番号および顧客番号が仕訳明細の摘要に現れるため、各口座と請求書を簡単に関連付けることができます。

  3. Oracle General Ledgerの「転記処理」プログラムを実行した後は、「仕訳一覧表」レポート(転記済仕訳について発行)を実行して転記済仕訳を表示します。このレポートの総計は、「仕訳インポート実行レポート」の合計と一致している必要があります。これにより、Oracle Receivablesによって転送された内容とGeneral Ledgerに転記された内容を直接比較できます。関連項目: 『Oracle General Ledgerユーザーズ・ガイド』の仕訳一覧表レポート - 転記済仕訳に関する項

レポート・オプション

次の各レポートを実行するときは、同じGL記帳日の範囲および会計期間を使用してください。

GL勘定の検証

「ARからGL消込レポート」を実行して、すべての売掛/未収金仕訳が正しいGL勘定に転記されたことを検証します。

注意: 検討中のGL勘定に、Oracle Payablesなどの他の仕訳ソースからの転記があった場合は、それらの転記が General Ledgerでの売掛/未収金の消込時に発生した転記であることを確認してください。売掛/未収金以外の仕訳ソースからの転記は、「ARからGL消込レポート」に要約され、このレポートによって、売掛/未収金とGeneral Ledgerの間の差異が理解できる場合があります。

必要な訂正を行った後に、消込プロセスが完了します。

次の図に、外部消込プロセスを示します。

本文の説明内容に関するイメージ

関連項目

転記

売掛/未収金の消込

消込レポート

現金主義会計の使用方法

Oracle Receivablesでは、「現金主義」と「発生主義」の2つの会計処理基準がサポートされています。事業の必要性に応じて、「システム・オプション」ウィンドウで「発生主義」かあるいは「現金主義」の会計処理の方法を設定できます。

現金主義の会計処理では、現金を実際に消費したとき、あるいは受け取った時点で収益および費用を認識します。たとえば、商品の売上収入は、請求書を作成した時点ではなく、顧客からその支払いを受け取った時点で認識します。

発生主義による会計処理の方法では、収益はそれを稼得した時点で認識し、費用は発生した時点で認識します。上記の例では、商品の売上収入は、請求書が作成された時点で認識されます。

会計処理の方法として現金主義を選択したが、実際には顧客に商品を売掛けで販売する場合には、Oracle Recievablesでは、財務勘定に影響を与えることなく売掛/未収金を管理するシステムが提供されます。

関連項目

発生主義 vs. 現金主義会計

仕訳

Oracle Receivablesの準備

『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』のOracle Receivablesシステム・オプションの定義に関する項

取引の会計処理(発生主義基準)

発生主義 vs. 現金主義会計

Oracle Receivablesでは、使用する会計処理基準に応じて取引の処理が異なります。次の表に、発生主義会計と現金主義会計の主な相違点の概要を示します。

発生主義会計 現金主義会計
請求書、デビット・メモ、前受/預り金およびチャージバックなどの取引を作成すると、ただちに勘定残高に影響します。支払が入金され、取引がクローズするまでは、勘定残高への影響はありません。
複数の期間にわたる収益を認識するために、会計基準を使用する場合があります。収益は、支払が入金されたときのみ認識されるため、会計基準は冗長です。
入金の戻し処理は、標準戻し処理またはデビット・メモ戻し処理によって可能です。入金の戻し処理は、標準戻し処理によってのみ可能です。デビット・メモによる戻し処理は認められていません。
口座引落しなどの自動入金は、入金が決済された場合のみ現金残高に影響します。自動入金は、GL記帳日が満期日と同じであれば満期日に、GL記帳日が満期日以降であればそのGL記帳日に現金残高に影響します。
前受/預り金および約定金額はいずれも、売掛/未収入金システムの勘定残高に影響を及ぼします。 約定金額は、現金のやりとりがないため勘定残高には影響を与えません。前受/預り金の場合には、前受/預り金で回収された現金は、その預り金に対して請求書の勘定ではなく前受/預り金の入金勘定に転記されます。前受/預り金で入金された請求書をすべて見るためにはその他消込レポートを使用します。

修正(現金主義会計)

関連取引と同じ符号をもつ修正を作成するときは、その修正金額は元の収益勘定の残高を増加させることなく、別の修正勘定にうつります。

$1000の請求書が作成され、その後で$100の修正が行われた例を考えます。全額$1100が支払済であるとします。現金入金時に、次の表の仕訳が作成されます。

勘定科目 借方 貸方
現金 $1100  
収益   $1000
修正金額   $100

その修正を当初収益勘定に対して行う場合、修正勘定(収益勘定と同じもの)を設定する必要があります。この場合、仕訳は次の表のようになります。

勘定科目 借方 貸方
現金 $1100  
収益   $1000(当初金額)
収益   $100(修正)

複数明細の請求書の場合、Oracle Receivablesでは、完全な修正を記録するために別の勘定を作成します。次の表に示す例を考えてください。

勘定科目 借方 貸方
現金 $1100  
明細 #1 収益   $800
明細 #2 収益   $200
修正金額   $100

その修正を2つの収益勘定に按分する場合、2つの収益勘定を修正するために$80と$20の2つの修正を個別に入力する必要があります。この場合には、仕訳は次の表のようになります。

勘定科目 借方 貸方
現金 $1100  
明細 #1 収益   $800(当初金額)
明細 #1 収益   $80(修正)
明細 #2 収益   $200(当初金額)
明細 #2 収益   $20(修正)

修正中の取引にプラスとマイナスが逆の修正を加えると、Oracle Receivablesではその修正は個別の勘定科目内でレコードされません。かわりに、Oracle Receivablesによりその修正は収益勘定から差し引かれます。

$2000の請求書の例を考えます。それに-$200の修正を加えた場合、次の表に示すように、現金入金時の仕訳は1つのみになります。

勘定科目 借方 貸方
現金 $1800  
収益   $1800

この修正は、どこにも記録されず、収入を$200減らすことにより勘定に反映されます。

チャージバック

請求書に対して一部支払が入金され、未回収残高のチャージバックを作成すると、次の表に示す仕訳が作成されます。

勘定科目 借方 貸方
現金 $800  
収益(請求書)   $800

残高$200のチャージバックが作成されるときは、仕訳は作成されません。ただし、このチャージバックに対して現金が入金されると、次の表に示す仕訳が作成されます。

勘定科目 借方 貸方
現金 $200  
チャージバック修正   $200

クレジット・メモと対顧客勘定クレジット

通常のクレジット・メモは、現金のやりとりを伴わないため、転記されません。したがって、クレジット・メモを使う場合には、クレジット・メモの勘定が、クレジット・メモの対象となる請求書の勘定と同じであることを確かめてください。プロファイル・オプション「AR: クレジット・メモ用に請求書会計を使用」を「Yes」に設定することにより、これを実行できます。

対顧客勘定クレジットは、請求書に消込する場合あるいは現金入金と結合するときは、転記されます。

次のような場合に作成される仕訳を考えてみます。

対顧客勘定クレジットが発行されます。仕訳は作成されません。

$100の対顧客勘定クレジットを請求書に消込みします。

次の表に、作成される仕訳を示します。

勘定科目 借方 貸方
収益(対顧客勘定クレジット)$100  
収益(請求書)   $100

請求書に対顧客勘定クレジットのクレジット・メモを消込みせずに、$200の現金入金と結合します。

次の表に、作成される仕訳を示します。

勘定科目 借方 貸方
現金 $200  
未消込入金   $200
収益(対顧客勘定クレジット)$100  
未消込入金   $100

対顧客勘定クレジットを現金入金に消し込むことにより、残余予算額の未消込入金残高は$200から$300に増大します。その$300の未消込入金残高を請求書に消し込んでください。

次の表に、作成される仕訳を示します。

勘定科目 借方 貸方
未消込入金 $300  
収益(請求書)   $300

関連項目

取引のデフォルト会計(発生主義基準)

仕訳

Oracle Receivablesの準備

仕訳

現金主義と発生主義の2つの会計処理基準で、勘定残高がどのように影響されるか理解するために、次の表を検討します。

処理 発生主義 現金主義
前受/預り金の記録 借方.....売掛金(前受)
貸方.....前受収益
会計処理上の影響なし
請求書の作成 借方.....売掛金(請求書)
貸方.....収益
会計処理上の影響なし
前受/預り金による請求書の消込 借方.....前受収益
貸方.....売掛金(請求書)
会計処理上の影響なし
不良債権の貸倒償却のための請求書の調整 借方.....不良債権
貸方.....売掛金
会計処理上の影響なし
請求書に対する顧客からの入金 借方.....現金
貸方.....売掛金
借方........現金
貸方........収益
請求書に対するクレジットメモの作成 借方.....収益
貸方.....売掛金
会計処理上の影響なし

注意: 仕訳が作成されるのは、実際に入金があったときだけです。収益勘定は、この時点で貸方記入されます。現金主義会計では、仲介勘定である売掛金勘定に借方・貸方記入されることはありません。最終的な結果は、どちらも同じです(たとえば、取引が決済されるとき現金が借方記入され、収益は貸方記入されます)。

関連項目

発生主義 vs. 現金主義会計

Oracle Receivablesの準備

現金主義会計に対してOracle Receivablesを準備するには、次の設定ステップを実行します。

会計処理基準の定義

「システム・オプション」ウィンドウで会計基準として「現金主義」を選択します。

未配分収益勘定の設定

「システム・オプション」ウィンドウで「未配分収益勘定」を設定します。この勘定は、未処理残高がゼロの請求書に入金を超過消込したときにクレジットされます。

次に例を示します。

合計がゼロである2つの請求書明細がある請求書があるとします。

請求書明細 #1は、$100です。

請求書明細 #2は、-$100です。

取引タイプには、超過消込が許可されています。したがって、この請求書に対して$50の支払が入金されます。

支払は請求書明細全体に按分され、収益勘定科目は(50*100)/0および(50 * (-100))/0の計算で2つの請求書明細にクレジットされます。ただし、ゼロによる除算はできないので、按分する金額を決定できません。このような場合、Oracle Receivablesでは、未配分収益勘定を使用して全額がクレジットされます。その結果、作成される仕訳は次の表のようになります。

勘定科目 借方 貸方
現金 $50  
未配分収益   $50

手作業で修正入力することにより、請求書明細の収益勘定で未配分収益勘定の残高を消し込む必要があります。

取引タイプの設定

現金主義会計に使われる取引タイプを作成するときには、次の点を確認します。

GL転送と仕訳レポートの相反化

現金主義会計を採用している場合には、「GL転送」プログラムと「仕訳レポート」はお互いに相反するものであり、単独に実行しなければなりません(同時に2つのプログラムのインスタンスを実行できません)。発生主義会計では、この限りではありません。発生主義会計環境で作業するには、プログラムをインストールします。

これらの2つのプログラムはお互いに相反するものであり、単独で実行しなければならないということをコンカレント・マネージャに伝えるために、次のスクリプトを実行します。

 $ cd $AR_TOP/admin/sql

 $ sqlplus <AOL username>/<AOL password>

 SQL> @arsedpcf.sql

関連項目

現金主義会計の使用方法

Receivablesにおける会計明細の表示

Oracle Receivablesで請求書、支払または修正を問合せする場合、問合せした取引の詳細な会計明細を決算済会計仕訳(借方 = 貸方)の形式で表示するように選択できます。また、詳細な会計をT字型勘定として表示するように選択することもできます。これらの機能を使用して、取引がGeneral Ledgerでの勘定残高にどのように影響するかを確認します。

会計明細を表示する手順は、次のとおりです。

  1. 会計明細を表示する請求書、支払または修正について問合せを行います。

    注意: 取引には、請求書、デビット・メモ/クレジット・メモ、チャージバック、前受/預り金および約定金額が含まれます。入金には、現金またはその他入金が含まれます。

  2. 「ツール」メニューの「会計の表示」を選択します。

    問合せ対象が請求書、支払または修正なのかに応じて、「請求書会計の表示」、「支払会計の表示」または「修正会計の表示」ウィンドウが表示されます。

    関連項目 会計明細の表示

  3. (オプション)組織が複数報告通貨を使用する場合は、「代替通貨」ボタンを選択して、代替通貨で会計明細を表示します。たとえば、会計明細を主機能通貨(たとえば、BEFなど)で表示している場合は、EUR(報告機能通貨)に切り替えることができます。

    「代替通貨」ボタンを選択した後に表示されるポップリストから、表示する取引を含む元帳を選択します。「請求書会計の表示」ウィンドウ、「支払会計の表示」ウィンドウまたは「修正会計の表示」ウィンドウが、選択された元帳に適した通貨で金額を反映するように変わります。

  4. (オプション)会計詳細をT字型勘定として表示するには、「T字型勘定」ボタンを選択します。

    関連項目: 『Oracle General Ledgerユーザーズ・ガイド』の「T字型勘定の表示」

「会計の表示」ウィンドウ

「請求書会計の表示」、「支払会計の表示」または「修正会計の表示」ウィンドウを初めて開く際に、詳細な会計明細について次の情報が表示されます。

列名 取引 入金 修正
勘定科目 X X X
消込日   X  
貸方 X X X
通貨換算レート X X X
借方 X X X
預入日   X  
詳細明細番号 X    
入力時通貨貸方 X X X
入力通貨 X X X
入力時通貨借方 X X X
品目 X    
品目摘要 X    
明細タイプ X X X
数量 X    
戻し処理日   X  
税金コード X X X
税率 X    
取引明細番号 X    
取引明細タイプ X    
取引番号   X  
単価 X    
単位 X    

詳細な会計明細を選択すると、関連する「会計の表示」ウィンドウの下部に次の情報が表示されます。

取引の場合: 勘定科目摘要、会計基準、注釈、会計日、GL転送済

入金の場合: 勘定科目摘要、取引番号、注釈、会計日、GL転送済

修正の場合: 勘定科目摘要、取引番号、注釈、会計日、GL転送済

「会計の表示」ウィンドウのカスタマイズ

「請求書会計の表示」ウィンドウ、「支払会計の表示」ウィンドウおよび「修正会計の表示」ウィンドウはフォルダです。ウィンドウに表示される情報は簡単にカスタマイズできます。

関連項目: 『Oracle Applicationsユーザーズ・ガイド』のフォルダ内のデータ表示のカスタマイズに関する項

「会計の表示」ウィンドウをカスタマイズする場合、ウィンドウに通常表示される列を非表示にしたり、使用可能な追加の列を表示するように選択することができます。

次のリストは、表示可能なすべての非表示列を示します。

列名 取引 入金 修正
勘定科目摘要 X X X
会計日 X X X
会計基準 X    
活動名   X X
修正区分     X
修正作成タイプ     X
修正日     X
修正番号     X
修正タイプ     X
消込済請求書通貨 X    
消込済請求書日付 X    
消込済請求書明細番号 X    
消込済請求書明細タイプ X    
消込済請求書番号 X    
銀行口座  X 
入金日     X
入金番号     X
チャージバック番号     X
注釈 X X X
通貨換算日 X X X
通貨換算タイプ X X X
顧客 X X X
顧客番号 X X X
顧客サイト X X X
配分セット   X  
文書連番名   X X
文書連番 X X X
文書連番タイプ X    
入力時通貨課税貸方   X X
入力時通貨課税借方   X X
明細参照 X X X
入金方法   X  
入金日   X  
戻し処理注釈   X  
受注番号 X    
営業担当 X    
免税番号 X    
課税貸方   X X
課税借方   X X
取引区分 X    
取引日 X X X
取引明細番号   X  
取引明細タイプ   X  
取引番号 X   X
取引タイプ X    
GLへの転送 X X X

関連項目

Oracle General LedgerからOracle Receivablesへのドリルダウン

Oracle General LedgerからOracle Receivablesへのドリルダウン

General Ledgerでは、特定の仕訳ソースが割り当てられた仕訳の「勘定科目照会」ウィンドウ、「仕訳データの入力」ウィンドウまたは「仕訳照会」ウィンドウから補助元帳の詳細にドリルダウンできます。たとえば、仕訳ソースが「売掛/未収金」であれば、Oracle Receivablesの取引詳細にドリルダウンできます。

元のReceivables取引の性質に応じて、General Ledgerからドリルダウンすると、Payablesの「請求書会計」、「支払会計」またはReceivablesの「修正会計」の各ウィンドウが開きます。

これらのウィンドウの1つを初めてオープンする際、次の情報が表示されます。

列名 取引 入金 修正
勘定科目X X 
修正区分     X
修正日     X
修正番号     X
消込日   X  
銀行口座  X 
貸方 X X X
通貨換算レート X X X
顧客 X X X
借方 X X X
預入日   X  
詳細明細番号 X    
入力時通貨貸方 X X X
入力通貨 X X X
入力時通貨借方 X X X
品目 X    
品目摘要 X    
明細タイプ X X X
入金方法   X  
数量 X    
入金日   X  
受入番号   X  
戻し処理日   X  
税金コード X X X
税率 X    
取引日 X    
取引明細番号 X    
取引明細タイプ X    
取引番号 X X  
取引タイプ X    
単価 X    
単位 X    

詳細な会計明細を選択すると、関連するウィンドウの下部に次の情報が表示されます。

取引の場合: 取引区分、会計基準、文書連番、注釈、取引ソース、会計日

入金の場合: 取引通貨、取引番号、文書連番、注釈、入金通貨、会計日

修正の場合: 修正区分、取引番号、注釈、文書連番、修正タイプ、会計日

ドリルダウン・ウィンドウのカスタマイズ

ドリルダウン先のウィンドウはフォルダになっています。これらのウィンドウに表示される情報は簡単にカスタマイズできます。

関連項目: 『Oracle Applicationsユーザーズ・ガイド』のフォルダ内のデータ表示のカスタマイズに関する項

ドリルダウン・ウィンドウをカスタマイズする場合、ウィンドウに通常表示される列を非表示にしたり、使用可能な追加の列を表示するように選択することができます。

次のリストは、表示可能なすべての非表示列を示します。

列名 取引 入金 修正
勘定科目     X
勘定科目摘要 X X X
会計日 X X X
会計基準 X    
活動名     X
修正作成タイプ     X
修正タイプ     X
消込日 X    
消込済請求書通貨 X    
消込済請求書日付 X    
消込済請求書明細番号 X    
消込済請求書明細タイプ X    
消込済請求書番号 X    
請求先顧客名     X
入金日     X
入金番号     X
チャージバック番号     X
注釈 X X X
通貨換算日 X X X
通貨換算タイプ X X X
顧客番号 X X X
顧客サイト X X X
配分セット   X  
文書連番名 X X X
文書連番 X X X
入力時通貨課税貸方   X X
入力時通貨課税借方   X X
明細参照 X X X
入金区分   X  
入金通貨   X  
戻し処理注釈   X  
戻し処理通貨   X  
受注番号 X    
営業担当 X    
免税番号 X    
課税貸方   X X
課税借方   X X
取引区分 X    
取引日   X X
取引明細番号   X  
取引明細タイプ   X  
取引番号     X
取引ソース X    
GLへの転送 X X X

より深いドリル・ダウン

Payablesの「請求書会計」、「支払会計」またはReceivablesの「修正会計」の各ウィンドウから、さらにドリルダウンして取引の詳細を表示したり、基盤となる取引会計を表示できます。

詳細取引にドリルダウンする、または取引会計を表示する手順は、次のとおりです。

  1. Payablesの「請求書会計」、「支払会計」またはReceivablesの「修正会計」の各ウィンドウから、詳細な会計明細を選択します。

  2. 「取引の表示」ボタンを選択して、詳細取引を表示します。

  3. 「取引会計の表示」ボタンを選択して、取引会計を表示します。

関連項目

会計明細の表示

『Oracle General Ledgerユーザーズ・ガイド』の補助元帳詳細へのドリルダウンに関する項

『Oracle General Ledgerユーザーズ・ガイド』のT字型勘定に関する項

取引のMRC詳細の表示

複数報告通貨(MRC)機能を使用し、主機能通貨に関連付けられた職責を使用している場合は、「通貨詳細の表示」ウィンドウを使用すると、1つのウィンドウに主機能通貨および元帳の全報告通貨で取引金額を表示できます。取引通貨が主機能通貨と異なる場合、金額は取引通貨でも表示されます。

このウィンドウには、レート、レート基準日およびレート・タイプなどの通貨換算詳細も表示されます。

取引については、次の情報が表示されます。

入金については、次の情報が表示されます。

「通貨詳細の表示」ウィンドウをオープンするには、主機能通貨に関連する職責を使用します。次のウィンドウの1つから取引を1つ選択し、「ツール」メニューから「通貨詳細の表示」オプションを選択するか、またはツールバーの「通貨詳細の表示」を選択します。

取引のデフォルト会計

ここでは、会計の発生主義基準を使用してReceivablesで取引を入力するときに作成される、デフォルト会計仕訳について説明します。

Receivablesでは、自動会計体系で指定した情報を使用して、収益、売掛/未収金、運送費、税金、前受収益、未請求売掛金、延滞手数料および自動インボイス決済(仮勘定)についてデフォルト勘定が作成されます。

次に、「会計の作成」プログラムを発行し、Oracle Subledger Accountingで実際に会計仕訳を作成します。ReceivablesによりOracle Subledger Accountingの設定が事前定義されるため、「会計の作成」プログラムは自動会計により導出されるデフォルト勘定科目をそのまま受け入れます。関連項目: Receivablesにおける会計

オプションでSubledger Accountingで独自の会計基準を定義して、ビジネス要件を満たす会計を作成できます。関連項目: 『Oracle Subledger Accountingインプリメンテーション・ガイド』

注意: この項には、割引、修正、その他入金および入金消込時の税金の会計の例は含まれていません。詳細は、『Oracle E-Business Taxユーザー・ガイド』および『Oracle E-Business Tax Implementation Guide』を参照してください。

請求書

「取引」ウィンドウを使用して通常の請求書を入力すると、次の仕訳が作成されます。

DR Receivables

   CR Revenue

   CR Tax (if you charge tax)

   CR Freight (if you charge freight)

3か月の固定期間会計基準がある「未収請求」請求ルールを使用して請求書を入力すると、次の仕訳が作成されます。

基準の第1期間:

DR Unbilled Receivables

   CR Revenue

基準の第2期間:

DR Unbilled Receivables

   CR Revenue

基準の第3および最終期間:

DR Unbilled Receivables

   CR Revenue

DR Receivables

   CR Unbilled Receivables

   CR Tax (if you charge tax)

   CR Freight (if you charge freight)

「前受請求」請求ルールを使用して請求書を入力すると、次の仕訳が作成されます。

基準の第1期間:

DR Receivables

   CR Unearned Revenue

   CR Tax (if you charge tax)

   CR Freight (if you charge freight)

DR Unearned Revenue

   CR Revenue

認識された部分に対する基準の全期間:

DR Unearned Revenue

   CR Revenue

クレジット・メモ

「クレジット・メモ取引」ウィンドウを使用して請求書、デビット・メモまたはチャージバックをクレジットすると、次の仕訳が作成されます。

DR Revenue 

DR Tax (if you credit tax) 

DR Freight (if you credit freight) 

   CR Receivables (Credit Memo)

DR Receivables (Credit Memo)

   CR Receivables (Invoice)

取引約定をクレジットすると、次の仕訳が作成されます。

DR Revenue

   CR Receivables

賦払いに対してクレジット・メモを入力すると、LIFO、FIFOおよび按分のいずれかの方法を選択できます。請求ルールおよび会計基準がある請求書に対してクレジット・メモを入力すると、LIFO、按分および単位のいずれかの方法を選択できます。関連項目: 取引の貸方記入

プロファイル・オプション「AR: クレジット・メモ用に請求書会計を使用」が「Yes」に設定されている場合は、当初取引の勘定がクレジットされます。このプロファイル・オプションを「No」に設定すると、自動会計を使用して運送費、売掛/未収金、収益および税金の各勘定が決定されます。Receivablesでは、自動会計体系で指定した対顧客勘定クレジットの勘定情報を使用して、仕訳が作成されます。

Receivablesを使用すると、クレジット・メモの会計情報をGeneral Ledgerに転記した後に更新できます。Receivablesでは、当初の会計情報を監査証跡として保持する一方で、相殺仕訳と新規仕訳が作成されます。

取引約定

預金

前受/預り金を入力すると、次の仕訳が作成されます。

DR Receivables (Deposit)

   CR Offset Account

「AR: 前受/預り金相殺勘定ソース」プロファイル・オプションを使用して、Receivablesがこの前受/預り金をクレジットするために相殺勘定を導出する方法を決定します。詳細は、『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』のOracle Receivablesユーザー・プロファイル・オプションの概要に関する項を参照してください。

この前受/預り金に対して請求書を入力すると、次の仕訳が作成されます。

DR Receivables (Invoice)

   CR Revenue

   CR Tax (if you charge tax)

   CR Freight (if you charge freight)

DR Offset Account (such as Unearned Revenue)

   CR Receivables (Invoice)

請求書を前受/預り金に消し込むと、Receivablesではその請求書に対する売掛/未収金修正が作成されます。Receivablesでは、自動会計体系で指定した勘定情報を使用して、これらの仕訳が作成されます。

この前受/預り金に対して現金が入金されると、次の仕訳が作成されます。

DR Cash

   CR Receivables (Deposit)

約定金額

約定金額を入力すると、次の仕訳が作成されます。

DR Receivables

   CR Revenue

Receivablesは、この約定金額の取引タイプの「売掛/未収金勘定」フィールドおよび「収益勘定」フィールドを使用して、それぞれ未請求売掛金と前受収益の勘定の会計フレックスフィールドを取得します。関連項目: 『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』の取引タイプに関する項

この約定金額に対して請求書を入力すると、次の仕訳が作成されます。

DR Receivables (Invoice)

   CR Revenue

   CR Tax (if you charge tax)

   CR Freight (if you charge freight)

DR Revenue

   CR Receivables

請求書を約定金額に消し込むと、Receivablesではその約定金額に対する売掛/未収金修正が作成されます。Receivablesでは、自動会計体系で指定した勘定情報を使用して、これらの仕訳が作成されます。

この約定金額に対して現金が入金されると、次の仕訳が作成されます。

DR Cash

   CR Receivables (Invoice)

入金

入金を入力すると、次の仕訳が作成されます。

DR Cash

   CR Receivables

入金を請求書に全額消し込むと、次の仕訳が作成されます。

DR Cash

DR Unapplied Cash

   CR Unapplied Cash

   CR Receivables

注意: 前述の例では、入金の送金方法が「送金なし」、決済方法が「直接」であると想定しています。

不明入金を入力すると、次の仕訳が作成されます。

DR Cash

   CR Unidentified

対顧客勘定入金を入力すると、次の仕訳が作成されます。

DR Cash

   CR Unapplied

DR Unapplied

   CR On-Account

入金に割引を含めると、次の仕訳が作成されます。

DR Receivables

   CR Revenue

DR Cash

   CR Receivables

DR Earned/Unearned Discount

   CR Receivables

Receivablesでは、この入金区分の「送金受入先銀行」ウィンドウで指定したデフォルトの現預金勘定、未消込勘定、不明勘定、対顧客勘定、前受収益勘定および期限内勘定の各勘定が使用されます。

入金を入力し、対顧客勘定クレジット(入金の残高が増加)と結合すると、次の仕訳が作成されます。

DR Cash

   CR Unapplied Cash

クレジット・メモで売掛/未収金をクローズし、未消込入金残高を増額するために、次の仕訳が作成されます。

DR Receivables

   CR Unapplied Cash

入金を入力し、マイナスの修正と結合すると、次の仕訳が作成されます。

DR Cash

   CR Receivables (Invoice)

DR Write-Off

   CR Receivables (Invoice)

売掛/未収金活動を定義するときに、貸倒償却勘定を設定します。

入金を入力し、プラスの修正と結合すると、次の仕訳が作成されます。

DR Cash

   CR Receivables (Invoice)

DR Receivables (Invoice)

   CR Write-Off

入金の未消込金額を消し込むと、次の仕訳が作成されます。

DR Unapplied Cash

   CR Write-off

入金を入力し、チャージバックと結合すると、次の仕訳が作成されます。

DR Cash

   CR Receivables (Invoice)

DR Receivables (Chargeback)

   CR Chargeback (Activity)

DR Chargeback (Activity) 

   CR Receivables (Invoice)

売掛/未収金活動を定義するときに、チャージバック勘定を設定します。

入金間で資金を移動するには、ある入金を他のオープン入金(ネッティング入金とも呼ばれます)に消し込みます。たとえば、「消込」ウィンドウで入金2を開いて入金1から入金2に資金を移動し、「消込対象」フィールドで入金1を選択します。

関連項目: 入金から入金への消込

前述の例に従って、次の仕訳が作成されます。

DR Unapplied Cash (Receipt 1)

   CR Netting (Receipt 1)

DR Netting (Receipt 2)

   CR Unapplied Cash (Receipt 2)

この入金から入金への消込が完了すると、入金2はユーザーが借方品目に消し込むことができる追加資金を取得します。

売掛/未収金活動を定義するときに、ネッティング勘定を設定します。

重要: 入金をネッティングするときは、両方の入金が同じ通貨になっている必要があります。

ただし、両方の入金が外貨の場合、入金をネッティングするときに為替差損益が発生する可能性があります。為替差損益は、入金消込(ネッティング)時にメイン入金(入金2)で実現されます。

後で入金1または2の換算レートを修正すると、Receivablesでは次の処理が行われます。

送金

銀行への送金を必要とする入金を作成すると、Receivablesでは現金ではなく確認勘定が借方に記入されます。送金を必要とする入金の例には、換金される前の小切手があります。このような入金を入力すると、次の仕訳が作成されます。

DR Confirmation

   CR Receivables 

標準またはファクタリング(あるいは、その両方)の送金方法を使用して、入金を送金銀行に送金できます。標準送金方法を使用して入金を送金する場合、次の仕訳が作成されます。

DR Remittance

   CR Confirmation

入金を決済すると、Oracle Receivablesにより次の仕訳が作成されます。

DR Cash

DR Bank Charges

   CR Remittance 

ファクタリング送金方法を使用して入金を送金する場合、次の仕訳が作成されます。

DR Factor

   CR Confirmation 

入金を決済すると、先日付で満期になる入金の短期負債が作成されます。ファクタリング・プロセスにより満期日前に現金を受領でき、顧客が満期日に残高を支払うまで入金額の支払義務があると想定されます。支払を受領すると、次の仕訳が作成されます。

DR Cash

DR Bank Charges

   CR Short-Term Debt

満期日にReceivablesにより短期負債が戻し処理され、次の仕訳が作成されます。

DR Short-Term Debt

   CR Factor

修正

請求書に対してマイナスの修正を入力すると、次の仕訳が作成されます。

DR Write-Off

   CR Receivables (Invoice)

請求書に対してプラスの修正を入力すると、次の仕訳が作成されます。

DR Receivables (Invoice)

   CR Write-Off

デビット・メモ

「取引」ウィンドウでデビット・メモを入力すると、次の仕訳が作成されます。

DR Receivables

   CR Revenue (if you enter line amounts)

   CR Tax (if you charge tax)

   CR Freight (if you charge freight)

DR Receivables

   CR Late Charges

対顧客勘定クレジット

「消込」ウィンドウで対顧客勘定クレジットを入力すると、次の仕訳が作成されます。

DR Revenue (if you credit line amounts)

DR Tax (if you credit tax)

DR Freight (if you credit freight)

   CR Receivables (On-account Credit)

Receivablesでは、自動会計体系で指定した運送費、売掛/未収金、収益および税金の各勘定を使用して、これらの仕訳が作成されます。

対顧客勘定クレジットを請求書に消し込むと、次の仕訳が作成されます。

DR Receivables (On-account Credit)

   CR Receivables (Invoice)

クレジット・カード返済

クレジット・カード返済の作成

入金の消込を取り消し、その入金をクレジット・カード返済に再消込すると、次の仕訳が作成されます。

DR Receivables

   CR Unapplied

DR Unapplied

   CR Receivable Activity (Clearing Account)

入金をクレジット・カード返済に消し込むと、返済の金額でマイナスのその他入金が自動的に作成され、次の仕訳が作成されます。

DR Receivable Activity (Clearing Account)

   CR Cash

クレジット・カード返済の戻し処理

マイナスのその他入金を戻し処理するか、クレジット・カード返済活動の消込を取り消して、クレジット・カード返済を戻し処理すると、マイナスのその他入金に対して次の仕訳が作成されます。

DR Cash

   CR Receivable Activity (Clearing Account)

また、当初支払入金に対して次の仕訳が作成されます。

DR Receivables Activity (Clearing Account)

   CR Unapplied

要求

請求書関連要求の作成

「消込」ウィンドウで請求書関連過少支払を要求として記録すると、請求および入金消込に対して標準会計仕訳が作成されます。請求書関連要求にはその他の会計仕訳はありません。

非請求書関連要求の作成

「消込」ウィンドウで非請求書関連過少支払または超過支払を要求調査消込として記録すると、次の仕訳が作成されます。

DR Claim Investigation

   CR Unapplied Cash

Receivablesでは、ユーザーが「消込」ウィンドウで割り当てた売掛/未収金活動から要求調査消込の会計フレックスフィールドが導出されます。

関連項目

送金について

クレジット・カード返済

『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』のOracle Receivablesシステム・オプションの定義に関する項

『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』の取引タイプに関する項

『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』の自動会計に関する項

『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』の売掛/未収金活動に関する項

『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』の入金区分に関する項

現金主義会計の使用方法

要求の使用方法

技術的な観点: 取引

ここでは、売掛/未収金取引を格納するためにReceivablesで使用される主な表と列について説明します。

はじめに

ここで説明するReceivablesの表の簡単な説明を次に示します。表ごとに、重要な列について詳しく説明し、各表の主キーを特定します。また、この項では、Receivablesが特定の取引を格納する方法を説明する際に考慮する一連の前提も作成します。この項は、このマニュアルの残りの部分へのリファレンス・ガイドとして使用してください。

Receivablesでは次の表を使用して、売掛/未収金取引を格納します。

RA_CUSTOMER_TRX表

RA_CUSTOMER_TRX表には、請求書、デビット・メモ、取引約定およびクレジット・メモのヘッダー情報が格納されます。これらの各取引は、主キーcustomer_trx_idに基づいて一意のレコードとして格納されます。取引番号はtrx_number列、取引日はtrx_date列、請求先顧客はbill_to_customer_id列に格納されます。

この表に格納されるその他の情報には、出荷先顧客、文書連番、通貨コードおよび取引完了フラグがあります。請求書の取引タイプはRA_CUST_TRX_TYPES表に格納されますが、外部キーcust_trx_type_idを介して参照できます。

RA_CUSTOMER_TRX_LINES表

RA_CUSTOMER_TRX_LINES表には、請求書、デビット・メモ、取引約定およびクレジット・メモの明細レベル情報が格納されます。各取引明細は、主キーcustomer_trx_line_id列に基づいて一意のレコードとして格納されます。customer_trx_id列は、RA_CUSTOMER_TRX表への外部キーです。line_type列は、レコードに含まれるデータのタイプを識別します。有効な明細タイプはCHARGES、FREIGHT、LINEおよびTAXです。明細タイプがTAXまたはFREIGHTのレコードは、ヘッダー運送費取引を除いて、link_to_cust_trx_line_id列を介して当初請求書明細を参照します。各取引明細の合計金額は、列extended_amountに格納されます。

RA_CUST_TRX_LINE_SALESREPS表

RA_CUST_TRX_LINE_SALESREPSには、請求書明細の販売実績割当が格納されます。各割当は、主キーcust_trx_line_salesrep_idに基づいて一意のレコードとして格納されます。会計配分が販売実績を基準とする場合、この表の販売実績割当がRA_CUST_TRX_LINE_GL_DIST表にマップされます。sales_rep_id列は、この取引のクレジットを受ける営業担当を識別します。customer_trx_line_id列は、RA_CUSTOMER_TRX_LINES表への外部キーです。

revenue_amount_split列には、この営業担当に割り当てられた請求書明細の金額が格納されます。non_revenue_amount_split列には、この営業担当に割り当てられた非ヘッダー運送費明細および税金明細の金額が格納されます。販売実績が特定の金額ではなく取引明細のパーセントに基づいて導出される場合、列revenue_percent_splitおよびnon_revenue_percent_splitには、この営業担当に割り当てられた取引のパーセントが格納されます。prev_cust_trx_line_salesrep_id列は、現在のレコードが消し込まれている別の販売実績割当を参照します。

RA_CUST_TRX_LINE_GL_DIST表

RA_CUST_TRX_LINE_GL_DISTには、請求書、デビット・メモ、取引約定およびクレジット・メモの各取引の会計配分が格納されます。各配分は、主キーcust_trx_line_gl_dist_idに基づいて一意のレコードとして格納されます。customer_trx_line_id列は、RA_CUSTOMER_TRX_LINES表への外部キーです。account_class列は勘定タイプを表し、code_combination_id列はGL勘定科目を識別します。有効な勘定科目区分はCHARGES、FREIGHT、REC、REV、SUSPENSE、TAX、UNBILLおよびUNEARNです。account_class列のRECは、売掛/未収金勘定配分を表します。RECレコードのamount列は、すべての請求書明細の合計と同じになります。したがって、RA_CUSTOMER_TRX_LINESへのリンクはなく、これらのレコードの列customer_trx_line_idはNULLです。RECレコードは、customer_trx_id列を介して表RA_CUSTOMER_TRXにリンクされます。その他のすべての勘定科目区分について、貸方はプラスの数値、借方はマイナスの数値で表されます。

AR_PAYMENT_SCHEDULES表

AR_PAYMENT_SCHEDULESには、取引レベルでの顧客残高情報が格納されます。各取引の残高は、主キーpayment_schedule_idに基づいて一意のレコードとして格納されます。class列は取引タイプを識別し、取引の格納時にReceivablesで更新される列を決定します。請求取引の場合、AR_PAYMENT_SCHEDULES表はcustomer_trx_id列を介してRA_CUSTOMER_TRX表と結合し、cash_receipt_id列にNULLを格納します。支払取引の場合、AR_PAYMENT_SCHEDULES表はcash_receipt_id列を介してAR_CASH_RECEIPTS表と結合し、customer_trx_id列にNULLを格納します。

次の表は、請求取引および支払取引についてReceivablesで更新される表を示しています。

TRANSACTION CLASS FOREIGN KEY TABLE
請求書INV customer_trx_id RA_CUSTOMER_TRX
デビット・メモDM customer_trx_id RA_CUSTOMER_TRX
クレジット・メモCM customer_trx_id RA_CUSTOMER_TRX
前受/預り金DEP customer_trx_id RA_CUSTOMER_TRX
約定金額GUAR customer_trx_id RA_CUSTOMER_TRX
チャージバックCB customer_trx_id RA_CUSTOMER_TRX
入金PMT cash_receipts_id AR_CASH_RECEIPTS

status列では取引がオープンかクローズかが識別され、trx_number列には取引番号が格納されます。amount_applied列には、選択した取引の残高に消し込まれたすべての取引の合計が格納されます。amount_due_original列は、指定したcustomer_trx_idのRA_CUSTOMER_TRX_LINES表のextended_amount列の合計、または指定したcash_receipts_idのAR_CASH_RECEIPTS表のamount列の合計と同じになります。amount_due_remaining列は、選択した取引の残高を表します。

amount_due_original列およびamount_due_remaining列の場合、請求書などの借方品目はプラスの数値として格納され、クレジット・メモおよび支払などの貸方品目はマイナスの数値として格納されます。現在の顧客残高には、指定した顧客のすべての確認済支払計画のamount_due_remaining列の合計が反映されます。

AR_ADJUSTMENTS表

AR_ADJUSTMENTSには、請求書修正に関する情報が格納されます。各修正は、主キーadjustment_idに基づいて一意のレコードとして格納されます。amount列には修正の金額が格納されます。Receivablesではcustomer_trx_idおよびpayment_schedule_idを使用して、修正を修正取引にリンクし、AR_PAYMENT_SCHEDULES表内にある修正取引の支払計画のamount_due_remaining列およびamount_adjusted列を更新します。type列には、修正が消し込まれる取引の説明が格納されます。有効なタイプは次のとおりです。

code_combination_id列には、修正取引に関連付けられた会計配分が格納されます。

AR_RECEIVABLE_APPLICATIONS表

AR_RECEIVABLE_APPLICATIONSには、入金消込およびクレジット・メモ消込の会計配分が格納され、消込取引が消込済取引にマップされます。各会計配分は、主キーreceivable_application_idに基づいて一意のレコードとして格納されます。payment_schedule_id列は、入金またはクレジット・メモをAR_PAYMENT_SCHEDULES表の支払計画にリンクします。cash_receipt_id列には支払取引の入金IDが格納され、cust_trx_id列(非表示)にはクレジット・メモ取引の取引IDが格納されます。applied_payment_schedule_id列およびapplied_customer_trx_id列は、このレコードが消し込まれる取引を参照します。

status列は、消込取引の状態を表します。クレジット・メモの場合、クレジット・メモを消込済と識別するために、ステータスは常にAPPになります。入金取引の場合、有効なステータス値はAPP、UNAPP、UNID、REV、NSFおよびSTOPです。code_combination_id列には、ステータスに基づいて消込取引のGL勘定科目が格納されます。amount_applied列には、入金またはクレジット・メモの金額がプラスの値として格納されます。

注意: 現金主義会計の場合、Receivablesでは表AR_CASH_BASIS_DISTRIBUTIONSを使用して、勘定科目配分情報を格納します。この表には、入金の消込に基づいて指定された入金の収益勘定への配分が表示されます。

AR_CREDIT_MEMO_AMOUNTS表

AR_CREDIT_MEMO_AMOUNTSには、クレジット・メモのGL記帳日および金額が格納され、基準付き請求書に対して消し込まれる際に使用されます。各クレジット・メモの消込日は、主キーcredit_memo_amount_idに基づいて一意のレコードとして格納されます。customer_trx_line_idは、このクレジット・メモが消し込まれる取引明細を参照します。gl_date列には、クレジット・メモを請求書に消し込む必要がある日付が格納され、amount列には消し込む金額が格納されます。

AR_CASH_RECEIPTS表

AR_CASH_RECEIPTSには、主キーcash_receipt_idに基づいて各入金の一意のレコードが格納されます。status列は、顧客請求書および残高に関連する入金の状態を表します。有効なステータス値は、次のとおりです。

type列では入金をCASHまたはMISCとして識別し、入金が顧客支払か、その他入金(売掛/未収金活動に関連しない)かを示します。amount列には入金の正味金額が格納され、receipt_number列にはreceipt_numberが格納されます。

AR_CASH_RECEIPT_HISTORY表

AR_CASH_RECEIPT_HISTORYには、入金の現在のステータスおよび履歴が格納されます。各ステータスの変更は、主キーcash_receipt_history_idに基づいて一意の取引として格納されます。status列は、入金が到達した入金のライフ・サイクルの段階を表します。有効なステータス値は、次のとおりです。

入金がライフ・サイクルを移動するときに、Receivablesでは新規レコードがAR_CASH_RECEIPTS_HISTORYに挿入され、current_record_flag列が「Y」に設定されます。また、current_record_flagをNULLに設定し、reversal_gl_dateを設定することで、この入金に関連する前のレコードも更新されます。amount列には、入金の金額が格納されます。cash_receipts_id列は、AR_CASH_RECEIPTS_HISTORYをAR_CASH_RECEIPTSにリンクします。

AR_MISC_CASH_DISTRIBUTIONS表

AR_MISC_CASH_DISTRIBUTIONSには、その他入金の会計配分が格納されます。各配分は、主キーmisc_cash_distribution_idに基づいて一意のレコードとして格納されます。配分は、列cash_receipt_idにより入金にリンクされます。code_combination_id列には、この入金に割り当てられたGL勘定科目が格納されます。

仮定

Receivablesが特定の取引を格納する方法を簡単に説明するために、ここでは次の前提を使用します。

関連項目

請求書

デビット・メモ

取引約定

前受/預り金に対する請求書

約定金額に対する請求書

クレジット・メモ

対顧客勘定クレジット・メモ

未消込入金

消込済入金

入金戻し処理

その他入金

チャージバック

修正について

請求書

「取引」ウィンドウまたは自動インボイス・プログラムを使用して請求書を入力すると、Receivablesでは次の表を使用して請求書情報を格納します。

請求書の例で考えます。

請求書番号: I-101

請求先: ABC Inc

請求書日付: 22-May-94

請求書明細:

Item                  Amount      Tax   Total Amount

10 chairs @ $200      $2,000     $160         $2,160

10 tables @ $300      $3,000     $240         $3,240

       Subtotal: $5,400

Freight Charges: $1,000

          Total: $6,400

RA_CUSTOMER_TRX

請求書番号I-101は、次のようにこの表に格納されます。

customer_trx_id trx_number bill_to_customer_id trx_date
101467 I-101 ABC Inc 22-May-94

RA_CUSTOMER_TRX_LINES

請求書番号I-101は、次のようにこの表に格納されます。

customer_trx_line_id customer_trx_id link_to_cust_trx_line_id line_type extended_amount
100 101467   LINE 2000
101 101467 100 TAX 160
102 101467   LINE 3000
103 101467 102 TAX 240
104 101467   FREIGHT 1000

請求書の例にはヘッダー・レベルの運送費があるため、明細にはリンクされず、列link_to_cust_trx_line_idはNULLです。

RA_CUST_TRX_LINE_SALESREPS

請求書番号I-101は、次のようにこの表に格納されます。

cust_trx_line_salesrep_id sales_rep_id customer_trx_line_id revenue_amount_split non_revenue_amount_split prev_cust_trx_line_salesrep_id
140195 1492 100 1000 0 NULL
140196 1525 100 1000 0 NULL
140197 1492 101 0 80 NULL
140198 1525 101 0 80 NULL
140199 1624 102 3000 0 NULL
140200 1624 103 0 240 NULL
140201 1492 104 0 200 NULL
140202 1525 104 0 200 NULL
140203 1624 104 0 600 NULL

請求書の最初の明細品目に関連付けられた収益金額および非収益金額は、営業担当1492と営業担当1525の間で分割されます。営業担当1624が請求書の2番目の明細品目の完全な販売実績を取得する一方で、3人の営業担当全員がヘッダー・レベル運送費のクレジットを共有します。

RA_CUST_TRX_LINE_GL_DIST

請求書番号I-101は、次のようにこの表に格納されます。

cust_trx_line_gl_dist_id code_combination_id customer_trx_line_id account_class amount
10866 01-1200-1000-3000   REC 64000
10867 01-8100-1000-3000 100 REV 2000
10868 01-4100-1000-3000 101 TAX 160
10869 01-8200-1000-3000 102 REV 3000
10870 01-4200-1000-3000 103 TAX 240
10871 01-4400-1000-3000 104 FREIGHT 1000

ルールを使用する請求書(前受請求など)を入力した場合、勘定科目配分は、請求書が最初に作成されるときには作成されません。かわりに、RA_CUST_TRX_LINE_GL_DISTに勘定科目セットが格納されます。この勘定科目セットは、実績配分の行がどのように作成され、実績配分の何パーセントが各勘定科目に配賦されるかを表します。勘定科目セットは、account_set_flag列の「Y」で特定できます。実績配分レコードは、収益認識プログラムを実行したときに作成されます。

AR_PAYMENT_SCHEDULES

請求書番号I-101は、次のようにこの表に格納されます。

payment_schedule_ id amount_due_original amount_due_remaining customer_trx_id cash_receipt_ id trx_number status amount_applied class
30191 6400 6400 101467 NULL I-101 OP NULL INV

請求書の例のステータスはOP(オープン)、amount_appliedはNULLです。これは、請求書に対して支払が消し込まれていないためです。支払を全額受け取ると、ステータスはCL(クローズ)に変わり、amount_appliedは6400、amount_due_remainingはゼロになります。

関連項目

デビット・メモ

取引約定

前受/預り金に対する請求書

約定金額に対する請求書

チャージバック

修正について

デビット・メモ

Receivablesは請求書と同じようにデビット・メモを処理しますが、支払計画の区分がINVではなくDMに設定される点が異なります。詳細は、「請求書」を参照してください。

関連項目

取引約定

前受/預り金に対する請求書

約定金額に対する請求書

クレジット・メモ

取引約定

Receivablesでは次の表を使用して、取引約定情報を格納します。

約定金額の例を考えてみましょう。

約定金額番号: G-101

請求先: ABC Inc

保証日: 20-May-94

金額: $500

RA_CUSTOMER_TRX

約定金額番号G-101は、次のようにこの表に格納されます。

customer_trx_id trx_number bill_to_customer_id trx_date
122341 G-101 ABC Inc 20-May-94

RA_CUSTOMER_TRX_LINES

約定金額番号G-101は、次のようにこの表に格納されます。

customer_trx_line_id customer_trx_id link_to_cust_trx_line_id line_type extended_amount
108 122341   LINE 500

line_typeが「LINE」である1つのレコードがRA_CUSTOMER_TRX_LINES表に挿入されます。extended_amount列には、取引約定の金額が格納されます。この取引約定に対して販売実績があった場合、販売実績に関連するレコードがRA_CUST_TRX_LINE_SALESREPSに挿入され、列customer_trx_line_idを介してリンクされます。

RA_CUST_TRX_LINE_GL_DIST

約定金額番号G-101は、次のようにこの表に格納されます。

cust_trx_line_gl_dist_id code_combination_id customer_trx_line_id account_class amount
12345 01-1100-1000-3000   REC 500
12346 01-6200-1000-3000 108 REV 500

2つのレコードがRA_CUST_TRX_LINE_GL_DIST表に挿入されます。最初のレコードには(未請求)売掛/未収金勘定が含まれ、customer_trx_idを介してra_customer_trxで作成されたレコードにリンクされます。2番目のレコードには(前受)収益勘定が含まれ、customer_trx_line_idを介してra_customer_trx_linesで作成されたレコードにリンクされます。

AR_PAYMENT_SCHEDULES

約定金額番号G-101は、次のようにこの表に格納されます。

payment_schedule_id amount_due_original amount_due_remaining customer_trx_id cash_receipt_id trx_number status amount_applied class
81194 500 500 122341 NULL G-101 OP NULL GUAR

取引約定が前受/預り金か約定金額かに応じて、区分がDEPまたはGUARに設定されたレコードがAR_PAYMENT_SCHEDULESで作成されます。amount_due_originalおよびamount_due_remainingは、最初は取引約定の金額と同じになります。

関連項目

前受/預り金に対する請求書

約定金額に対する請求書

前受/預り金に対する請求書

Receivablesでは次の表を使用して、請求書および前受/預り金の情報を格納します。

請求書の例で考えます。

請求書番号: I-102

請求先: ABC Inc

請求書日付: 22-May-94

請求書明細:

請求書明細 金額 税金 合計金額
1表 @ $1000 1000.00 100.00 $1100.00

前受/預り金の例の場合:

預入番号: D-101

請求先: ABC Inc

預入日: 20-May-94

金額: $500

RA_CUSTOMER_TRX

前受/預り金D-101に対して消し込まれた請求書I-102は、次のようにこの表に格納されます。

customer_trx_id trx_number bill_to_customer_id trx_date
10895 I-102 ABC Inc 22-May-94

RA_CUSTOMER_TRX_LINES

前受/預り金D-101に対して消し込まれた請求書I-102は、次のようにこの表に格納されます。

customer_trx_line_id customer_trx_id link_to_cust_
trx_line_id
line_type extended_amount
110 10895   LINE 1000
111 10895 110 TAX 100

この請求書に対する販売実績があった場合、販売実績に関連するレコードが表RA_CUST_TRX_LINE_SALESREPSに挿入され、列customer_trx_line_idを介してリンクされます。

RA_CUST_TRX_LINE_GL_DIST

前受/預り金D-101に対して消し込まれた請求書I-102は、次のようにこの表に格納されます。

cust_trx_line_gl_dist_id code_combination_id customer_trx_line_id account_class amount
111213 01-1200-1000-3000   REC 1100
111214 01-8100-1000-3000 110 REV 1000
111215 01-4100-1000-3000 111 TAX 100

AR_PAYMENT_SCHEDULES

前受/預り金D-101に対して消し込まれた請求書I-102は、次のようにこの表に格納されます。

payment_schedule_id amount_due_original amount_due_remaining customer_trx_id cash_receipt_id trx_number status amount_applied class
302301 1100 1100 10895 NULL I-102 OP NULL INV

請求書の支払計画には、当初は1100のamount_due_remainingが表示されます。

AR_ADJUSTMENTS

前受/預り金D-101に対して消し込まれた請求書I-102は、次のようにこの表に格納されます。

adjustment_id amount customer_trx_id type payment_schedule_id code_combination_id
45678 -500 10895 INVOICE 302301 01-6200-1000-3000

請求書が前受/預り金に消し込まれると、ReceivablesではAR_ADJUSTMENTSにレコードが挿入され、請求書に対する修正が記録されます。amount列は、前受/預り金のAR_PAYMENT_SCHEDULES表にあるamount_due_remainingの逆数か、請求書明細の合計値のいずれかか小さい方になります。Receivablesではcustomer_trx_idを使用して、修正を請求書にリンクします。payment_schedule_id列は、表AR_PAYMENT_SCHEDULESの請求書支払計画に修正をリンクします。

code_combination_id列には、前受/預り金の前受収益勘定が格納されます。Receivablesではこの勘定を使用して、前受/預り金によって当初作成された前受収益配分が戻し処理され、請求書の売掛/未収金勘定を使用して請求書残高が減額されます。

AR_PAYMENT_SCHEDULES

前受/預り金D-101に対して消し込まれた請求書I-102は、次のようにこの表に格納されます。

payment_schedule_id amount_due_original amount_due_remaining customer_trx_id trx_number status amount_applied class amount_adjusted
302301 1100 600 10895 I-102 OP NULL INV -500

AR_PAYMENT_SCHEDULESの請求書支払計画は、前受/預り金の修正を反映するように更新されます。amount_due_remaining列は500減額され、amount_adjusted列は-500になります。

Receivablesでは、請求書が前受/預り金に消し込まれたときに、AR_PAYMENT_SCHEDULESの前受/預り金の支払計画レコードは更新されません。前受/預り金の支払計画は修正として更新され、入金はこの独立した請求に消し込まれます。

関連項目

約定金額に対する請求書

約定金額に対する請求書

Receivablesでは次の表を使用して、請求書および約定金額の情報を格納します。

請求書の例で考えます。

請求書番号: I-103

請求先: ABC Inc

請求書日付: 22-May-94

請求書明細:

請求書明細 金額 税金 合計金額
1表 @ $1000 1000.00 100.00 $1100.00

約定金額の例の場合:

約定金額番号: G-102

請求先: ABC Inc

預入日: 20-May-94

金額: $500

RA_CUSTOMER_TRX

約定金額G-102に対して消し込まれた請求書I-103は、次のようにこの表に格納されます。

customer_trx_id trx_number bill_to_customer_id trx_date
110120 I-103 ABC Inc 22-May-94

RA_CUSTOMER_TRX_LINES

約定金額G-102に対して消し込まれた請求書I-103は、次のようにこの表に格納されます。

customer_trx_line_id customer_trx_id link_to_cust_trx_line_id line_type extended_amount
120 110120   LINE 1000
121 110120 120 TAX 100

この請求書に対する販売実績があった場合、収益実績に関連するレコードが表RA_CUST_TRX_LINE_SALESREPSに挿入され、列customer_trx_line_idを介してリンクされます。

RA_CUST_TRX_LINE_GL_DIST

約定金額G-102に対して消し込まれた請求書I-103は、次のようにこの表に格納されます。

cust_trx_line_gl_dist_id code_combination_id customer_trx_line_id account_class amount
200101 01-1200-1000-3000   REC 1100
200102 01-8100-1000-3000 120 REV 1000
200103 01-4100-1000-3000 121 TAX 100

AR_PAYMENT_SCHEDULES

約定金額G-102に対して消し込まれた請求書I-103は、次のようにこの表に格納されます。

payment_ schedule_id amount_due_original amount_due_remaining customer_trx_id cash_receipt_id trx_number status amount_applied class
401100 1100 1100 110120 NULL I-103 OP NULL INV

請求書の支払計画には、当初は1100のamount_due_remainingが表示されます。

AR_ADJUSTMENTS

約定金額G-102に対して消し込まれた請求書I-103は、次のようにこの表に格納されます。

adjustment_id amount customer_trx_id type payment_schedule_id code_combination_id
56789 -500 110120 INVOICE 302302 01-6200-1000-3000

請求書が約定金額に消し込まれると、ReceivablesではAR_ADJUSTMENTSにレコードが挿入され、請求書に対する修正が記録されます。amount列は、約定金額のAR_PAYMENT_SCHEDULES表にあるamount_due_remaining列の逆数か、請求書明細の合計値のいずれか小さい方になります。Receivablesではcustomer_trx_idおよびpayment_schedule_idを使用して、AR_PAYMENT_SCHEDULES表の約定金額支払計画に修正がリンクされます。

code_combination_id列には、約定金額の前受収益勘定が格納されます。Receivablesではこの勘定を使用して、約定金額によって当初作成された前受収益配分が戻し処理され、約定金額によって当初作成された未請求売掛金勘定を使用して、未請求売掛金残高が戻し処理されます。

AR_PAYMENT_SCHEDULES

約定金額G-102に対して消し込まれた請求書I-103は、次のようにこの表に格納されます。

payment_schedule_id amount_due_original amount_due_remaining customer_trx_id trx_number status amount_applied class amount_adjusted
302302 500 0 110120 G-102 CL NULL GUAR -500

約定金額の支払計画レコードは、約定金額に対する請求書の消込を反映するように更新されます。amount_due_remaining列はゼロ、amount_adjusted列は-500になります。請求書の支払計画レコードは修正の影響を受けません。

関連項目

取引約定

前受/預り金に対する請求書

クレジット・メモ

請求書に対してクレジット・メモを入力すると、次の表にレコードが作成されます。

請求書-101の明細番号1に対するクレジット・メモの例を考えてみましょう。

クレジット・メモ番号: CM-101

請求先: ABC Inc

クレジット・メモ日付: 01-Jun-94

クレジット・メモ金額: -1000

RA_CUSTOMER_TRX

クレジット・メモ番号CM-101は、次のようにこの表に格納されます。

customer_trx_id trx_number bill_to_customer_id trx_date previous_customer_ trx_id
123456 CM-101 ABC Inc 01-Jun-94 101467

previous_customer_trx_id列は、ユーザーが貸方に記入した当初取引を参照します。

RA_CUSTOMER_TRX_LINES

クレジット・メモ番号CM-101は、次のようにこの表に格納されます。

customer_trx_line_id customer_trx_id link_to_cust_trx_line_id line_type extended_amount previous_customer_trx_id previous_customer_trx_line_id
150 123456   LINE -926 101467 100
151 123456 150 TAX -74 101467 101

クレジット・メモの例に基づいて、Receivablesにより2つのレコードがRA_CUSTOMER_TRX_LINESに挿入されます。クレジット・メモの合計値は、当初請求書の明細1に関連付けられた請求書明細と税金明細に按分されます。previous_customer_trx_line_id列は、ユーザーが貸方に記入した当初請求書のcustomer_trx_line_idを参照します。

RA_CUST_TRX_LINE_SALESREPS

クレジット・メモ番号CM-101は、次のようにこの表に格納されます。

cust_trx_line_salesrep_id sales_rep_id customer_trx_line_id revenue_amount_split non_revenue_amount_split prev_cust_trx_line_salesrep_id
150205 1492 100 -463 0 140195
150206 1525 100 -463 0 140196
150207 1492 101 0 -37 140197
150208 1525 101 0 -37 140198

クレジット・メモが請求書の最初の明細のみに消し込まれ、営業担当1492と営業担当1525は販売実績の損失を分割するとします。prev_cust_trx_line_salesrep_id列は、当初請求書から当初販売実績を参照します。

RA_CUST_TRX_LINE_GL_DIST

クレジット・メモ番号CM-101は、次のようにこの表に格納されます。

cust_trx_line_gl_dist_id code_combination_id customer_trx_line_id account_class amount
150160 01-1200-1000-3000   REC -1000
150161 01-8100-1000-3000 150 REV -926
150162 01-4100-1000-3000 151 TAX -74

これはクレジット・メモのため、収益勘定と税金勘定が借方に記入され、売掛/未収金が貸方に記入されます。

AR_PAYMENT_SCHEDULES

クレジット・メモ番号CM-101は、次のようにこの表に格納されます。

payment_schedule_id amount_due_original amount_due_remaining customer_trx_id trx_number status amount_applied class amount_credited
400100 -1000 0 123456 CM-101 CL -1000 CM NULL

クレジット・メモ支払計画のclass列はCMです。クレジット・メモの例のステータスはCL(クローズ)、amount_applied列はクレジット・メモの金額と同じになっています。これは、クレジット・メモが請求書に消し込まれているためです。amount_due_original列は、クレジット・メモの金額-1000と同じになります。クレジット・メモは請求書に消し込まれているため、amount_due_remainingはゼロです。

AR_PAYMENT_SCHEDULES

クレジット・メモ番号CM-101は、次のようにこの表に格納されます。

payment_schedule_id amount_due_original amount_due_remaining customer_trx_id trx_number status amount_applied class amount_credited
30191 6400 5400 101467 I-101 OP NULL INV -1000

Receivablesでは、クレジット・メモの消込を反映するように請求書の支払計画が更新されます。amount_due_remaining列は-1000減額され、amount_credited列はクレジット・メモの金額である-1000になります。

AR_RECEIVABLE_APPLICATIONS

クレジット・メモ番号CM-101は、次のようにこの表に格納されます。

receivable_application_id amount_applied status payment_schedule_id customer_trx_id cash_receipt_ id applied_payment_schedule_id applied_customer_trx_id
400 1000 APP 400100 123456 NULL 30191 101467

ReceivablesではAR_RECEIVABLE_APPLICATIONS表を使用して、クレジット対象請求書に対するクレジット・メモのマッピングが格納されます。payment_schedule_id列とcustomer_trx_id列にはクレジット・メモ・データが含まれる一方、applied_payment_schedule_idとapplied_customer_trx_idは当初請求書を参照します。クレジット・メモが複数の支払計画を持つ請求書に消し込まれる場合、請求書の支払計画ごとにレコードがAR_RECEIVABLE_APPLICATIONSに挿入されます。code_combination_id列は表示されませんが、請求書の売掛/未収金勘定を格納します。ただし、取引がGeneral Ledgerに転記される場合、2つの配分として転記されます。一方の仕訳はRA_CUST_TRX_LINE_GL_DIST表に格納されるため、クレジット・メモの売掛/未収金勘定に転記され、もう一方の仕訳はRA_CUST_TRX_LINE_GL_DIST表に格納されるため、請求書の売掛/未収金勘定に転記されます。

標準クレジット・メモの場合、クレジット・メモの売掛/未収金勘定は借方に記入され、請求書の売掛/未収金勘定は貸方に記入されます。通常、売掛/未収金勘定は同じになりますが、このプロセスでは、一意の売掛/未収金勘定を柔軟に使用してクレジット・メモを記録できます。

関連項目

対顧客勘定クレジット・メモ

対顧客勘定クレジット・メモ

特定の請求書参照がない対顧客勘定クレジットを入力すると、次の表にレコードが作成されます。

顧客ABC Incに消し込まれる対顧客勘定クレジットの例を考えてみましょう。

取引番号: OC-101

請求先: ABC Inc

取引日: 05-Jun-94

貸方金額: -1000

RA_CUSTOMER_TRX

対顧客勘定クレジット取引番号OC-101は、次のようにこの表に格納されます。

customer_trx_id trx_number bill_to_customer_id trx_date previous_customer_trx_id
660108 OC-101 ABC Inc 05-Jun-94 NULL

クレジットが特定の請求書に消し込まれないため、previous_customer_trx_id列はNULLです。

RA_CUSTOMER_TRX_LINES

対顧客勘定クレジット取引番号OC-101は、次のようにこの表に格納されます。

customer_trx_line_id customer_trx_id link_to_cust_trx_line_id line_type extended_amount previous_customer_trx_id previous_customer_trx_line_id
170 660108   LINE -1000    

この請求書に対する販売実績があった場合、収益実績に関連するレコードがRA_CUST_TRX_LINE_SALESREPSに挿入され、列customer_trx_line_idを介してリンクされます。

対顧客勘定クレジットの場合、Receivablesにより1つのレコードがRA_CUSTOMER_TRX_LINESに挿入されます。クレジットの合計値がextended_amount列に格納されます。クレジットが特定の請求書に消し込まれないため、previous_customer_trx_line_id列およびprevious_customer_trx_id列はNULLです。

RA_CUST_TRX_LINE_GL_DIST

対顧客勘定クレジット取引番号OC-101は、次のようにこの表に格納されます。

cust_trx_line_gl_dist_id code_combination_id customer_trx_line_id account_class amount
210220 01-1200-1000-3000   REC -1000
210221 01-8100-1000-3000 170 REV -1000

これは対顧客勘定クレジットのため、収益勘定が借方に記入され、売掛/未収金が貸方に記入されます。

関連項目

クレジット・メモ

未消込入金

Receivablesでは次の表を使用して、入金情報を格納します。

最初に消込が取り消される入金の例を考えてみましょう。

入金番号: R-101

入金元: ABC Inc

取引日: 05-Jul-94

入金額: 4000

AR_CASH_RECEIPTS

入金番号R-101は、次のようにこの表に格納されます。

credit_receipt_id amount status receipt_number type
338700 4000 UNAPP R-101 CASH

AR_CASH_RECEIPT_HISTORY

入金番号R-101は、次のようにこの表に格納されます。

cash_receipt_history_id amount status
457890 4000 CLEARED

AR_PAYMENT_SCHEDULES

入金番号R-101は、次のようにこの表に格納されます。

payment_schedule_id amount_due_original amount_due_remaining cash_receipt_id customer_trx_id trx_number status amount_applied class
510555 -4000 -4000 338700 NULL R-101 OP 0 PMT

入金の例のステータスはOP(オープン)、amount_appliedはNULLです。これは、入金が顧客残高に消し込まれていないためです。amount_due_original列は、指定されたcash_receipts_idのAR_CASH_RECEIPTS表のamount列の合計と同じになります。これは売掛/未収金活動に関連する入金のため、区分はPMTです。amount_due_original列とamount_due_remaining列は、入金額の逆数と同じになります。

AR_RECEIVABLE_APPLICATIONS

入金番号R-101は、次のようにこの表に格納されます。

payment_schedule_id amount_applied status payment_schedule_id code_combination_id cash_receipt_id applied_payment_schedule_id applied_customer_trx_id
408289 4000 UNAPP 400100 01-1100-1000 338700 NULL NULL

入金が特定の取引に消し込まれていないため、列applied_payment_schedule_idおよびapplied_customer_trx_idはNULLです。amount_applied列は、入金額と同じになります。code_combination_id列には、未消込入金に関連付けられたGL勘定科目が格納されます。

関連項目

消込済入金

入金戻し処理

その他入金

消込済入金

Receivablesでは次の表を使用して、入金情報を格納します。

Receivablesでは、同じ通貨と相互通貨の両方の入金消込がサポートされています。相互通貨入金消込では、入金通貨は取引通貨とは異なります。

例1: 同じ通貨の入金消込

入金R-101の例を考えてみましょう。この入金は、6400 USDの顧客請求書I-101に消し込まれます。

入金番号: R-101

入金元: ABC Inc

取引日: 05-Jul-97

入金額: 4000 USD

AR_CASH_RECEIPTS

入金番号R-101は、次のようにこの表に格納されます。

credit_receipt_id receipt_number amount status type currency rate
1521 R-101 4000 UNAPP CASH USD NULL

入金を消し込むと、Receivablesによりstatus列がUNAPPからAPPに更新されます。入金の一部のみが消し込まれる場合、ステータスはUNAPPのままになります。

AR_PAYMENT_SCHEDULES

入金番号R-101は、次のようにこの表に格納されます。

payment_schedule_id amount_due_original amount_due_remaining cash_receipt_id customer_trx_id trx_number status amount_applied class curr
2211 6400 2400 NULL 1422 I-101 OP 4000 INV USD
2225 -4000 0 1521   R-101 CL -4000 PMT USD

請求書I-101の支払計画の区分はINVで、入金R-101の支払計画の区分はPMTです。入金の支払計画レコードは、amount_due_remaining列を消込済金額分減額するように更新されます。全額が消し込まれるため、amount_due_remainingはゼロです。入金のステータスはCLに変更され、amount_appliedは-4000になります。

注意: AR_CASH_RECEIPT_HISTORY表で入金を確認できない場合、その入金の消込は、消込対象取引の支払計画には反映されません。

請求書の支払計画レコードは、amount_due_remainingを消込済入金の金額分減額するように更新されます。残高全体が支払われていないため、ステータスはOPのままです。Receivablesでは、請求書に消し込まれた金額を反映するようにamount_appliedが更新されます。

AR_RECEIVABLE_APPLICATIONS

入金番号R-101は、次のようにこの表に格納されます。

receivable_application_id status trx_number amount_applied code_combination_id
3132 UNAPP NULL 4000 01-1100-1000
3134 UNAPP NULL - 4000 01-1200-1100
3135 APP I-101 4000 01-1200-1100

Receivablesにより3つのレコードがAR_RECEIVABLE_APPLICATIONSに挿入されます。最初のレコードはステータスがUNAPPで、当初未消込入金が記録されます。2番目のレコードはステータスがUNAPPで、当初未消込入金が相殺されます。3番目のレコードはステータスがAPPで、消込済請求書への参照を含む消込済入金情報がtrx_number列を介して格納されます。

code_combination_id列には、入金のステータスに基づいて、この入金のGL勘定科目が格納されます。UNAPPレコードの場合、code_combination_idは未消込入金に関連付けられたGL勘定科目を表します。APPレコードの場合、code_combination_idはこの入金が消し込まれる請求書取引に関連付けられた売掛/未収金勘定です。

例2: 同じ通貨の入金消込

入金R-102の例を考えてみましょう。この入金は、顧客の送金通知に従って、相互通貨レート1 CND = 0.729355 EURを使用して請求書I-102を全額支払います。

AR_CASH_RECEIPTS

入金番号R-102は、次のようにこの表に格納されます。

credit_receipt_id receipt_number amount status type currency rate
1520 R-102 100 APP CASH EUR .865956

全入金を消し込むと、Receivablesによりstatus列がUNAPPからAPPに更新されます。入金の一部のみが消し込まれる場合、ステータスはUNAPPのままになります。

AR_PAYMENT_SCHEDULES

入金番号R-102は、次のようにこの表に格納されます。

payment_schedule_id amount_due_original amount_due_remaining cash_receipt_id customer_trx_id trx_number status amount_applied class curr
2212 52.5 0   1423 I-102 CL 52.5 INV CND
2224 -100 0 1520   R-102 CL -100 PMT EUR

請求書の支払計画の区分はINVで、入金の支払計画の区分はPMTです。入金の支払計画レコードは、amount_due_remaining列を消し込まれた金額分減額するように更新されます。全額が消し込まれるため、amount_due_remainingはゼロです。入金のステータスはCLに変更され、amount_appliedは-4000になります。

注意: AR_CASH_RECEIPT_HISTORY表で入金を確認できない場合、その入金の消込は、消込対象取引の支払計画には反映されません。

請求書の支払計画レコードは、amount_due_remainingを消込済入金の金額分減額するように更新されます。残高全体が支払われていないため、ステータスはOPのままです。Receivablesでは、請求書に消し込まれた金額を反映するようにamount_appliedが更新されます。

AR_RECEIVABLE_APPLICATIONS

入金番号R-102は、次のようにこの表に格納されます。

receivable_application_id status trx_number amt_applied amount_applied_from trx_to_rcpt_rate acct_amt_applied_to acct_amt_applied_from code_combination_id
3142 UNAPP NULL 100       33.33 01-1100-1000
3134 UNAPP NULL -100 - 100   -33.33 -33.33 01-1200-1100
3135 APP I-102 52.5 100 1.9048 35 33.33 01-1200-1000

再び、Receivablesにより3つのレコードがAR_RECEIVABLE_APPLICATIONSに挿入されます。最初のレコードはステータスがUNAPPで、当初未消込入金が記録されます。2番目のレコードはステータスがUNAPPで、当初未消込入金が相殺されます。3番目のレコードはステータスがAPPで、消込済請求書への参照を含む消込済入金情報がtrx_number列を介して格納されます。

code_combination_id列には、入金のステータスに基づいて、この入金のGL勘定科目が格納されます。UNAPPレコードの場合、code_combination_idは未消込入金に関連付けられたGL勘定科目を表します。APPレコードの場合、code_combination_idはこの入金が消し込まれる請求書取引に関連付けられた売掛/未収金勘定です。

関連項目

取引約定

クレジット・メモ

未消込入金

入金戻し処理

その他入金

戻し処理入金

Receivablesでは次の表を使用して、入金情報を格納します。

入金R-101が実績入金ではない場合、入金戻し処理取引を入力して、入金を取消できます。

AR_CASH_RECEIPTS

入金戻し処理は、この表では次のように表されます。

credit_receipt_id amount status receipt_number type
338700 4000 REV R-101 CASH

Receivablesにより、当初入金のstatus列が「APP, applied」から「REV, reversed」に更新されます。

AR_CASH_RECEIPT_HISTORY

入金戻し処理は、この表では次のように表されます。

cash_receipt_history_id amount status
545352 4000 REVERSED

入金戻し処理を記録するために、転記不可能な新規レコードがAR_CASH_RECEIPT_HISTORYに挿入されます。また、当初入金レコードのcurrent_record_flagがNULLに更新され、当初入金レコードのreverse_gl_date列が設定されます。

AR_PAYMENT_SCHEDULES

入金戻し処理は、この表では次のように表されます。

payment_schedule_id amount_due_original amount_due_remaining cash_receipt_id customer_trx_id trx_number status amount_applied class
510555 -4000 0 338700 NULL R-101 CL 0 PMT
30191 6400 6400 NULL 101467 I-101 OP 0 INV

請求書の支払計画の区分はINVで、入金の支払計画の区分はPMTです。入金は戻し処理されているため、amount_due_remaining列とamount_applied列はゼロ、status列は「CL, closed」です。

請求書の支払計画レコードは、amount_due_remainingを入金戻し処理の金額分増額するように更新されます。残高全体が支払われていないため、ステータスはOPのままです。取引が請求書に消し込まれていないため、amount_applied列はゼロです。

AR_RECEIVABLE_APPLICATIONS

入金戻し処理は、この表では次のように表されます。

receivable_application_id amount_applied status payment_schedule_id code_combination_id cash_receipt_id applied_payment_schedule_id applied_customer_trx_id
408292 -4000 APP 400100 01-1200-1100 338700 30191 101467
408293 4000 UNAPP 400100 01-1100-1000 338700 NULL NULL
408294 -4000 UNAPP 400100 01-1100-1000 338700 NULL NULL

Receivablesにより3つのレコードがAR_RECEIVABLE_APPLICATIONSに挿入されます。最初のレコードはステータスがAPPで、applied_payment_schedule_id列およびapplied_customer_trx_id列を介して、消込済請求書への参照を含む入金の当初消込が相殺されます。2番目のレコードと3番目のレコードはステータスがUNAPPで、当初未消込取引が相殺されます。APPレコードのcode_combination_idは、この入金が当初消し込まれた請求書に関連付けられた売掛/未収金勘定です。2つのUNAPPレコードのcode_combination_idは、未消込入金に関連付けられたGL勘定科目です。

関連項目

消込済入金

未消込入金

その他入金

その他の受入

Receivablesでは次の表を使用して、入金情報を格納します。

その他入金の例を考えてみましょう。

入金番号: R-102

入金元: Stock Broker

取引日: 07-Jul-94

入金額: 500

AR_CASH_RECEIPTS

入金番号R-102は、次のようにこの表に格納されます。

cash_receipt_id amount status receipt_number type
345678 500 APP R-102 MISC

その他入金の場合、ReceivablesではステータスAPPが使用されます。売掛/未収金活動に関連していない入金の場合、type列はMISCです。amount列には入金の正味金額が格納され、receipt_number列には入金番号が格納されます。

AR_CASH_RECEIPT_HISTORY

入金番号R-102は、次のようにこの表に格納されます。

cash_receipt_history_id amount status
467890 500 CLEARED

その他入金の有効なステータス値は、REMITTED、CLEAREDおよびREVERSEDのみです。

AR_MISC_CASH_DISTRIBUTIONS

入金番号R-102は、次のようにこの表に格納されます。

misc_cash_distribution_id cash_receipt_id code_combination_id amount
101789 345678 01-1190-1000-3000 250
101790 345678 01-1195-1000-3000 250

code_combination_idには、その他入金に関連付けられたGL勘定科目が格納されます。各入金には複数の勘定科目配分がある場合があります。指定した入金の配分の合計は、入金額と同じになります。

関連項目

未消込入金

消込済入金

チャージバック

修正

チャージバック

請求書の残高を減額し、同じ金額の別の借方品目を作成するチャージバックを作成します。Receivablesでは請求書と同じようにチャージバックが処理されますが、請求書の残高を減額する修正も作成されます。

Receivablesでは次の表を使用して、チャージバック情報を格納します。

この項の最初の例で作成した請求書I-101を考えてみましょう。1994年6月1日に2000の支払を受け取り、請求書の残高4400に対してチャージバックCB-101を作成するとします。

RA_CUSTOMER_TRX

この取引は、この表では次のように表されます。

customer_trx_id trx_number bill_to_customer_id trx_date
765432 CB-101 ABC Inc 01-Jun-94

RA_CUSTOMER_TRX_LINES

この取引は、この表では次のように表されます。

customer_trx_line_id customer_trx_id link_to_cust_trx_line_id line_type extended_amount
711 765432   CB 4400

Receivablesにより、line_typeが「CB」のチャージバックに対して1つのレコードがRA_CUSTOMER_TRX_LINESに作成され、extended_amountは請求書の残高と同じになります。

RA_CUST_TRX_LINE_SALESREPSには影響はありません。

RA_CUST_TRX_LINE_GL_DIST

この取引は、この表では次のように表されます。

cust_trx_line_gl_dist_id code_combination_id customer_trx_line_id account_class amount
660116 01-1200-1000-3000 NULL REC 4400
660117 01-8100-1000-3000 711 REV 4400

Receivablesにより2つのレコードがRA_CUST_TRX_LINE_GL_DIST表に挿入されます。RECレコードのcode_combination_idには、チャージバックの売掛/未収金勘定科目配分が格納されます。REVレコードのcode_combination_idには、チャージバックの収益勘定科目配分が格納されます。

AR_ADJUSTMENTS

この取引は、この表では次のように表されます。

adjustment_id amount customer_trx_id type payment_schedule_id code_combination_id
57931 -4400 101467 INVOICE 30191 01-8100-1000-3000

チャージバックが作成されると、請求書に対する修正を記録するために、ReceivablesによりレコードがAR_ADJUSTMENTSに挿入されます。amount列は、AR_PAYMENT_SCHEDULES表の請求書支払計画のamount_due_remainingの逆数と同じになります。customer_trx_id列およびpayment_schedule_id列は、当初請求書を参照します。

チャージバックの場合、type列は常にINVOICEです。code_combination_id列には、チャージバックの収益勘定が格納されます。この取引は、RA_CUST_TRX_LINE_GL_DIST表からREV配分を相殺します。この修正をチャージバックにリンクするために、chargeback_customer_trx_id列(非表示)にはチャージバックのcustomer_trx_idが格納されます。

AR_PAYMENT_SCHEDULES

この取引は、この表では次のように表されます。

payment_schedule_id amount_due_original amount_due_remaining customer_trx_id trx_number status amount_applied class amount_adjusted
565785 4400 4400 765432 CB-101 OP NULL CB NULL

class列CBは、この支払計画をチャージバックと識別します。チャージバックの例のステータスはOP(オープン)、amount_appliedはNULLです。これは、チャージバックに対して支払が消し込まれていないためです。amount_due_original列およびamount_due_remaining列は、チャージバックの金額と同じになります。

AR_PAYMENT_SCHEDULES

この取引は、この表では次のように表されます。

payment_schedule_id amount_due_original amount_due_remaining customer_trx_id trx_number status amount_applied class amount_adjusted
30191 6400 0 101467 I-101 CL 2000 INV -4400

Receivablesでは、チャージバックの消込を請求書に反映するために、amount_due_remaining列をゼロに減額することで、AR_PAYMENT_SCHEDULESの請求書支払計画を更新します。amount_adjusted列はチャージバックの金額と同じになり、status列はクローズ(CL)に変更されます。

関連項目

修正

修正

請求書残高を増額するか、または減額する修正を作成できます。請求書、明細、税金または運送費を修正できます。Receivablesでは次の表を使用して、修正情報を格納します。

たとえば、請求書番号I-104を修正して残高2400を消し込みます。

AR_ADJUSTMENTS

この取引は、この表では次のように表されます。

adjustment_id amount customer_trx_id type payment_schedule_id code_combination_id
987654 -2400 899143 INVOICE 646566 01-5100-3000-1000

金額、修正のタイプ、修正する請求書のcustomer_trx_idとpayment_schedule_idなど、修正の詳細を記録するために、ReceivablesによりAR_ADJUSTMENTSにレコードが挿入されます。amount列は、修正の金額と同じになります。code_combination_id列には、修正取引のGL配分が格納されます。

AR_PAYMENT_SCHEDULES

この取引は、この表では次のように表されます。

payment_schedule_id amount_due_original amount_due_remaining customer_trx_id trx_number status amount_applied class amount_adjusted
646566 6400 0 899143 I-104 CL 4000 INV -2400

Receivablesでは、amount_due_remainingをゼロに修正し、ステータスをCLに変更して、amount_adjustedを-2400に変更することで、AR_PAYMENT_SCHEDULESの請求書の支払計画レコードが更新されます。

関連項目

チャージバック

修正について