Oracle Receivablesユーザー・ガイド リリース12 E06003-01 | ![]() 目次 | ![]() 前へ | ![]() 次へ |
この章のトピックは、次のとおりです。
新規入金を入力するか、既存の入金を問い合せるには、「入金」ウィンドウを使用します。
Oracle Receivablesに入力できる入金タイプは次の2つです。
標準入金: 商品またはサービスの代金として顧客から受け取った支払(現金または小切手など)。「入金」とも呼ばれます。
その他入金: 投資、利息、払戻し、株式売上およびその他の非標準品目により得た収益。
入金を入力して、オープン会計期間または先日付会計期間のいずれかの取引に対して、その入金を消し込むことができます。また、これらの取引に対して、チャージバックや修正を作成できます。
入金は、請求書、デビット・メモ、前受/預り金、対顧客勘定クレジットおよびチャージバックに対して消し込むことができます。入金の一部または全部を単一の借方項目または複数の借方項目に対して消し込むことができます。
入金を他のオープン入金に消し込むこともできます。関連項目: 入金から入金への消込
Oracle Trade Managementを使用している場合は、顧客による超過支払または過少支払を、要求の調査中に要求調査の対象にできます。関連項目: 入金の消込および要求の使用方法
入金に顧客を指定しないと、不明な入金となります。この場合、「入金」ウィンドウの「不明」フィールドに入金額が表示されます(「残高」リージョン)。不明入金を消し込むことはできません。
注意: 「ツール」メニューから「会計の表示」を選択すると、既存入金の詳細な会計明細を決算済の会計仕訳(すなわち、借方 = 貸方)のフォームで表示できます。また、詳細勘定科目をT字型勘定として表示するように選択することもできます。
関連項目: 会計明細の表示
注意: 複数報告通貨(MRC)機能を使用している場合は、「通貨詳細の表示」ウィンドウを使用して、主報告通貨およびMRC報告通貨の両方で入金金額を表示できます。
関連項目: 取引のMRC詳細の表示
保存済入金に関する詳細を表示するには、「入金履歴」ウィンドウを使用します。このウィンドウには、入金のステータスの履歴および換算レートの修正が表示されます。入金に加えられたすべての消込ノートを表示することもできます。
このウィンドウには、Oracle Cash Management関連の情報も含まれています。関連項目: 「入金」フィールド・リファレンス
「入金」ウィンドウから「入金履歴」をクリックします。
関連項目: 入金と消込の検討
入金のステータスは、次のいずれかになります。
承認済: 自動入金作成承認済の入金。このステータスは、自動入金だけに有効です。
確認済: 手動で入力した入金の場合、このステータスにより、その入金は送金が必要な入金区分に属することが示されます。
送金済: この入金は送金済です。
決済済: この入金による支払が銀行口座に振り込まれ、Oracle Receivables内で銀行取引明細書が照合済です。
戻し処理済: この入金は戻し処理済です。顧客が入金の支払を停止した場合、資金が十分でない口座から入金が行われた場合、または入金をOracle Receivables内で再入力および再消込する場合は、入金を戻し処理できます。
注意: 入金の状況は入金のステータスとは違います。関連項目: 「入金」フィールド・リファレンス
前提条件
『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』の入金区分の定義に関する項
『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』の入金方法の定義に関する項
『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』の入金ソースの定義に関する項
『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』の売掛/未収金活動の定義に関する項
『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』のプロファイル・オプションの定義に関する項
入金方法を入力します。Receivablesでは、この入金方法を使用して入金用の会計処理と送金銀行口座が決定されます。
入金方法を選択すると、支払方法と手段番号が自動的にデフォルト設定されます。自動による方法で支払われた入金は、Oracle Paymentsを使用して資金取得処理を完了します。関連項目: 『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』の資金取得処理の有効化に関する項
入金番号、通貨、入金額、GL記帳日、入金日などの入金情報を入力します。デフォルトのGL記帳日はバッチGL記帳日と同じ日付です。バッチ情報がない場合、GL記帳日は入金日と同じ日付になります。デフォルトの入金日は現在の日付になりますが、この日付は変更できます。入金日がオープン期間内にない場合は、Receivablesによって、GL記帳日が直前のオープン期間の最終日に変更されます。このGL記帳日は変更できますが、オープン期間または将来の期間の範囲内の日付であることが必要です。この入金がバッチの一部であるときに入金日を変更した場合、GL記帳日は自動的には変更されません。
「多通貨の許可」チェック・ボックスが選択されている送金銀行口座が少なくとも1つある場合は、Oracle Receivables内で定義されている任意の通貨で取引を入力できます。そのような銀行口座が存在しない場合は、銀行口座が存在する通貨のみでの入力に制限されます。(複数通貨銀行口座の通貨は、機能通貨と同じである必要があります。)
入金の通貨が機能通貨と異なり、取引日換算レートを定義していない場合は、換算レート情報を入力します。関連項目: 外貨取引
「標準」の入金タイプを選択します。
取引番号を入力すると、この入金に対する顧客の識別が容易になります(オプション)。この取引に関連する顧客が表示されます。入力した番号の取引が複数の顧客に使用されている場合は、顧客を選択できるウィンドウが表示されます。ここで番号を入力すると、この入金を消し込む際、この番号が「消込」ウィンドウにデフォルト設定されます。
取引番号を入力しない場合や入金が不明の場合は、その入金に対し、顧客名または顧客番号と、請求先事業所などの顧客情報を入力します。顧客を入力すると、 その顧客に主要請求先事業所がある場合はその事業所が自動的に入力されます(この値は変更可能です)。「入金処理時請求先事業所必須」システム・オプションが「Yes」に設定されている場合は、請求先事業所を入力する必要があります。
重要: 「請求先事業所」を入力せず、同時に顧客に取引明細書サイトがない場合、顧客に送付する取引明細書には、未消込入金額または対顧客勘定入金額は表示されません。
銀行手数料が適用される場合は、その金額を入力します。入金の作成ステータスが「決済済」の場合は、銀行手数料を適用できます(関連する入金区分の決済方法は「直接」に設定されている必要があります)。関連項目: 『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』の入金区分に関する項
注意: このフィールドは、「AR: 銀行手数料作成」プロファイル・オプションが「Yes」になっている場合にのみ使用できます。
前に選択した入金方法によって、支払方法と手段番号が自動的にデフォルト設定されます。
必要に応じて「手段の選択」を選択し、「支払手段」ウィンドウにナビゲートします。このボタンを選択するには、最初に入金方法を選択する必要があります。「支払手段」ウィンドウでは、異なる支払手段を選択したり、新しい支払手段を作成することができます。選択できる支払手段は、顧客アカウント・レベルまたはサイト・レベルでデフォルト設定された支払方法に割り当てられている支払手段です。
注意: 作成方法が「手動」である入金区分に入金方法が割り当てられている場合、支払手段の追加はできません。
「支払手段」ウィンドウには支払手段の詳細も表示されます。これらのフィールドには、資金取得処理の過程でOracle Paymentsによって値が入力されます。
このウィンドウのフィールドは、入金方法に関連付けられている支払方法によって表示が異なります。次に例を示します。
支払方法が「銀行口座振替」の場合は、「支払手段」ウィンドウに銀行口座の詳細が表示されます。
「手段の作成 / 更新」を選択して「支払詳細」ページにナビゲートします。このページでは、既存の銀行口座を更新したり、新規に銀行、銀行支店または銀行口座を追加または作成できます。
支払方法が「クレジット・カード」の場合は、「支払手段」ウィンドウにクレジット・カードの詳細が表示されます。
「手段の作成 / 更新」を選択して「支払詳細」ページにナビゲートします。このページでは、既存のクレジット・カードを更新したり、新規にクレジット・カードを追加することができます。
いずれの支払手段タイプでも複数の手段がある場合は、顧客の通知作業環境(EメールやFAXなど)の場合と同様に、「支払詳細」ページを使用して各支払手段の優先度レベルを示します。
注意: 支払手段は、顧客アカウント・レベルまたはサイト・レベルで作成することもできます。関連項目: アカウントの支払詳細の入力および更新およびアカウント・サイトの支払詳細の入力および更新
「支払サーバー順序番号」(PSON)フィールドは表示専用フィールドで、Oracle Paymentsによって番号が入力されます。
この番号は、資金取得精算処理の過程でPaymentsによって使用される順序番号です。
入力した支払方法からデフォルトの送金銀行口座が導出されます。この値をそのまま使用するか、あるいは銀行口座の通貨が入金の通貨と同じ場合、またはその銀行口座の「多通貨の許可」チェック・ボックスが選択されている場合は、入金方法に割り当てられている任意の銀行口座を入力できます。複数通貨預金を受入れることができるのは、ユーザーの機能通貨と同じ通貨の銀行口座のみです。関連項目: 自動入金の手動での入力
手動文書採番を使用している場合は、「詳細」タブ・リージョンをオープンして、一意の文書番号を入力します。
そうしないと、保存したときにReceivablesでこの取引に一意の番号が割り当てられます。
関連項目: 『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』の文書連番の実装に関する項
入金預入日を入力します(オプション)。デフォルトは、バッチ・レベルで入力した預入日、またはバッチ情報がない場合は入金日となります。デフォルトの入金満期日は預入日です。
Receivablesでは、入金通貨が機能通貨と異なる場合に、預入日を換算日として使用します。後で預入日を変更した場合、Receivablesでは換算日も更新します。
送金処理で入金送金銀行が自動的に上書きされないようにするには、「上書」フィールドで「不許可」を選択します(オプション)。
「許可」を選択すると、Receivablesの送金処理で入金送金銀行が自動的に送金バッチ銀行に変更されることがあります。
関連項目: 送金バッチの作成
作業内容を保存します。顧客を入力した場合は、入金額が「残高」リージョンの「未消込」フィールドに表示されます。顧客を入力しなかった場合は、入金額すべてが「不明」フィールドに表示されます。
この入金を消し込む手順は次のとおりです。関連項目: 入金の消込
関連項目
この項では、「入金」、「入金要約」、「入金バッチ」および「入金履歴」ウィンドウのフィールドのいくつかについて簡単に説明します。
実件数/実績額: このバッチの入金の合計件数および金額。複数の通貨でバッチに入金を追加すると、バッチ通貨のみでなく入力された全通貨の入金の合計額が表示されます。現金入金をこのバッチに追加すると、これらのフィールドがReceivablesによって更新されます。
決済日: (「入金履歴」ウィンドウ) 現金が(支払のために)引き出されたか、(入金のために)銀行口座に預け入れられた日付。銀行は通常、銀行取引明細書にこの日付を記載します。Oracle Cash Managementで銀行取引明細書を使用して入金を消し込むと、Oracle Receivablesでは銀行取引明細に記載された決済日で自動的にこのフィールドが更新されます。
決済予定日: (「入金履歴」ウィンドウ) 現金が(支払のために)引き出されるか、(入金のために)銀行口座に預け入れられる予定の日付。このフィールドはオプションです。銀行はこの日付を使用して、利息計算に適用する有効残高を決定します。このフィールドは、Oracle Cash Managementの資金予測機能で使用されます。
消込ノート: (「入金履歴」ウィンドウ) このフィールドは、自動ロックボックスを使用してOracle Receivablesにインポートされる入金に対して使用されます。
「未消込一部金額の転記」ボックスを自動ロックボックスのオプションの1つとして選択すると、自動ロックボックスにより、入金の照合番号の一部が無効な場合でも、入金を未消込金額を持つクイック入金にインポートできます。Oracle Receivablesでは、無効な照合番号は「消込ノート」フィールドに格納されます。
これは更新できるフィールドで、最大2,000文字まで入力できます。
「消込ノート」フィールドは、「フォルダ」メニューから「フィールドの表示」を選択すると、「入金要約」ウィンドウまたは「クイック入金」ウィンドウに表示できます。
消込件数/消込済金額: このバッチで消し込まれた入金の合計件数および金額。このバッチの一部である現金入金を消し込む際、Oracle Receivablesによりこれらのフィールドが更新されます。
バッチ: このバッチで作成されたロックボックス伝送と関連するバッチ名。入金ステータスが「送金済」の場合、これは送金受入バッチ名です。入金ステータスが「決済済」の場合、これは決済バッチ名です。入金ステータスが「戻し処理済」の場合、このフィールドはNULLです。
即時払い: 入金に対する非請求書関連要求調査消込の金額。
即時払い件数/金額: このバッチ内の非請求書関連要求調査消込の合計件数および合計金額。Oracle Receivablesでは、これらの値は、このパッチの一部である要求が決済された時点で更新されます。
預入日: 入金または入金バッチの預入日。この日付は、入金日またはバッチ日付に基づいてデフォルト設定されます。入金日またはバッチ日付を変更した場合は、預入日を手動で更新していないかぎり、預入日もそれにあわせて更新されます。
差異件数/差異金額: このバッチの管理入金件数および金額と実績入金件数および金額の差。このバッチに現金入金を追加すると、Oracle Receivablesによって「実績」、「差異」および「未消込件数」および「金額合計」が更新されます。
期限外割引: 期限外であったが、顧客に承認した割引合計。顧客に期限外割引額を与えるかどうかは、システム・オプションの「期限外割引の許可」を「Yes」または「No」に設定することにより決まります。
手段番号: このフィールドは表示専用です。Oracle Receivablesでは、入金方法に基づいてこの値がデフォルト設定されます。顧客は支払手段を使用して支払を行います。たとえば、支払手段にはクレジット・カードまたは銀行口座を指定できます。「手段の選択」を選択すると、「支払手段」ウィンドウがオープンし、支払手段を変更できます。このウィンドウから「手段の作成 / 更新」を選択して、「支払詳細」ページの支払手段を更新または作成します。
明細番号: (「入金履歴」ウィンドウ) Oracle Cash Managementで銀行取引明細書と入金を照合すると、Oracle Receivablesによりこのフィールドの値が入力されます。
ロックボックス: このバッチを作成したロックボックス番号。
満期日: 入金を送金するとき、Oracle Receivablesでは、満期日に基づいて顧客の銀行から送金銀行口座に資金を振替える時期が決定されます。
その他件数/その他金額: このバッチにその他入金を追加するときにこれらのフィールドがOracle Receivablesで更新されます。
名称: このバッチを作成したロックボックス名。
対顧客勘定件数/対顧客勘定金額: このバッチの対顧客勘定入金の合計件数および金額。これらの入金を消し込むときにOracle Receivablesによってこれらの値が更新されます。
一部パージ済: このチェック・ボックスは、このバッチ内の取引の中に、「アーカイブ・パージ」プログラムによって削除されたものがあるかどうかを示します。取引が一部パージ済の場合、パージ済取引は「実件数」および「金額」フィールドに含まれなくなるため、管理合計項は残高の外に表示されます。
支払方法: このフィールドは表示専用です。Oracle Receivablesでは、入金方法に基づいてこの値がデフォルト設定されます。
転記日: General Ledgerにこの入金が転記された日付。入金は、「送金済」と「決済済」のどちらでも転記できます。
転記マーク日: 入金の転記マーク日。
前払金件数/金額: このバッチ内の前払金入金の合計件数および合計金額。前払金の入金は、自動入金プログラムによって、前払請求書に対して消し込まれるまで、消込件数/金額の合計に含まれません。
前払金: 前払金の入金の合計金額。
入金区分: 入金ソースに入金区分を割り当てます。Oracle Receivablesによって、このバッチの「入金ソース」からデフォルト入金区分が導出されます。「入金区分」ウィンドウで入金区分を定義する場合、この区分の入金用に送金を作成するかどうか、また「自動決済」プログラムの実行後の決済の際に追跡するかどうかを指定します。
送金方法: (「入金バッチ要約」ウィンドウ)この入金が組み込まれているバッチの送金方法を示す読込み専用フィールド。この入金が送金バッチに組み込まれていない場合、このフィールドはNULLになります。
返金件数/返金額: 「銀行決済不可」または「停止」のどちらかの戻し処理カテゴリを使って戻し処理したバッチ内の入金の合計件数および金額。
戻し処理件数/戻し処理金額: 「戻し処理」の戻し処理カテゴリを使って戻し処理した、このバッチ内の入金の合計件数および金額。
ステータス: (「入金要約」ウィンドウ) 可能な入金ステータスは、「消込済」、「未消込」、「不明」、「銀行決済不可」、「支払停止」および「戻し処理-ユーザー・エラー」です。ステータスが「銀行決済不可」、「支払停止」または「戻し処理-ユーザー・エラー」の入金を消し込むことはできません。
取引明細書日付: (「入金履歴」ウィンドウ) Oracle Cash Managementで銀行取引明細書と入金を照合すると、Oracle Receivablesによりこのフィールドの値が入力されます。
取引明細書番号: (「入金履歴」ウィンドウ) Oracle Cash Managementで銀行取引明細書と入金を照合すると、Oracle Receivablesによりこのフィールドの値が入力されます。
税金コード: このフィールドは、ドイツのVATをレポートするために使用されます。詳細は、『Oracle Financials for Europe User Guide』のGerman VAT for On-Account Receipts Reportに関する項を参照してください。
(識別者)取引番号: この入金を識別する取引番号。
未消込: 取引にまだ消し込まれていない機能通貨の入金額。
未消込件数/未消込金額: このバッチ内の未消込または一部消込済みの入金の合計件数および金額。このバッチの一部である現金入金を消し込む際、Oracle Receivablesによりこれらのフィールドが更新されます。
不明件数/不明金額: このバッチ内の不明入金の合計件数および金額。不明入金は顧客を入力していない入金です。
関連項目
「消込」ウィンドウを使用して入金または対顧客勘定クレジットを消し込みます。入金を、約定金額および標準クレジット・メモを除く任意のタイプの取引に対して消し込むことができます。入金または対顧客勘定クレジットの全部または一部を1つの借方項目または複数の借方項目に対して消し込むことができます。たとえば、顧客がある1つの請求書の全額と別の請求書の一部を支払うために単一の小切手を送ってくる場合があります。また、対顧客勘定クレジットのある顧客の場合、その貸方勘定を入金と一緒にあてて未回収借方項目をクローズするよう希望することも考えられます。
取引全体に対して入金を消し込み、すべての取引明細に入金額を按分できます。あるいは、特定の取引明細に対して入金を消込できます。関連項目: 詳細での入金消込
「非関連請求書入金消込の許可」システム・オプションが「Yes」に設定されている場合は、入金を非関連顧客の借方項目に対して消し込むことができます。「関連顧客」チェック・ボックスがチェックされている場合は、入金を関連顧客の借方項目に対して消し込むことができます。不明入金を消し込むことはできません。取引への消込を可能にするには、まず入金を送金した顧客を指定する必要があります。
対顧客勘定クレジットと顧客の入金を組み合せることによって、借方項目へ消し込める金額を増加したり、一部入金額を未消込にしたり、または金額を対顧客勘定に入れることもできます。
注意: 対顧客勘定クレジット(クレジット・メモ)は、入金の対顧客勘定入金とは異なります。関連項目: 対顧客勘定クレジット・メモの作成
一部入金を未消込のままにした場合、または入金が請求額に満たない場合は、入金を償却することができます。関連項目: 入金の貸倒償却
入金を他のオープン入金に消し込むこともできます。関連項目: 入金から入金への消込
入金は、取引と同一の外貨で消し込めます。あらかじめ定義されている換算レートを使用し外貨換算レート情報を入力するか、独自の換算レートを入力します。外貨入金消込をGLに転記するとき、Oracle Receivablesには換算差損益金額が記録されます。関連項目: 外貨取引
相互通貨入金を使用するようにReceivablesを設定した場合は、ある通貨の入金を別の通貨で1つ以上の取引に消し込むことができます。関連項目: 相互通貨入金の消込
消込金額を検証するために、Oracle Receivablesでは、入金を消し込む借方品目の取引タイプを使用します。関連項目: 『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』の取引タイプに関する項
取引タイプに超過消込不可が設定されている場合は、借方項目の符号を逆にするような金額の入力はできません。
取引タイプが超過消込を許可する場合は、入金をクローズされた借方項目に対して消し込むことができます。「入金」ワークベンチからクローズされた請求書にアクセスするには、「ツール」メニューの「消込済請求書の表示」チェック・ボックスをチェックする必要があります。
重要: 払戻しの入金と要求作成を自動的に管理する場合は、入金を消し込む借方品目の取引タイプを超過消込不可に設定する必要があります。
関連項目: クレジットのための自動入金処理、自動ロックボックスによる要求の作成方法およびクイック入金
取引タイプが超過消込不可のみを指定する場合は、未回収残高をゼロに近づける金額を入力する必要があります。
Receivablesは、この借方品目の取引タイプに割り当てられた消込ルール・セットを使用して、未回収明細、税金、運送費および延滞手数料の各金額を減額する方法を判別します。この項目の取引タイプに消込ルール・セットが割り当てられていない場合は、「システム・オプション」ウィンドウで設定した消込ルール・セットが使用されます。関連項目: Oracle Receivables消込ルール・セット
取引管理を使用している場合は、「消込」ウィンドウで請求書関連の過少支払に対する要求を作成できます。請求書に対する要求を作成する場合、Oracle Receivablesでは、要求が解決するまで、請求書を係争中として指定します。
請求書に関係しない個別の入金超過支払または入金過少支払の場合は、「要求調査」消込タイプを使用して要求を作成できます。単一の入金に対して複数の要求調査消込を作成できます。
「消込」ウィンドウで作成する要求は、自動的に取引管理に渡され、追跡および調査が行われます。関連項目: 要求の使用方法
Oracle Receivablesでは入金をネッティングすることができます。入金のネッティングを行うには、入金を別のオープン入金に対して消し込み、結果の未消込入金残高を取引に対して消し込みます。
オープン入金には、次の入金が含まれます。
未消込入金
対顧客勘定入金
オープン要求調査消込
オープン要求調査消込を持つ別の入金に対して入金を消し込むこともできます。要求調査消込は、非請求書関連控除または超過支払の結果発生します。関連項目: 要求の使用方法
注意: Oracle Receivablesでオープン要求調査を持つ2つ目の入金に対して入金消込を行うと、取引管理が自動的に更新されます。
重要: 入金をネッティングするときは、両方の入金が同じ通貨になっている必要があります。
クイック入金を複数のオープン入金に対してネッティングすることもできます。関連項目: クイック入金
前提条件
「入金」ウィンドウにナビゲートします。
入金を照会または入力して消し込みます。関連項目: 入金の入力
入金が不明な場合は、この入金を送金した顧客の名称または番号を入力します。
「検索および消込」を選択します。
取引選択基準を入力し、この入金を消し込む取引を指定します。たとえば、取引タイプ、取引番号、支払期日、取引日、残高または発注番号の範囲を入力します。基準に適合する取引の検索に制限を加えない場合は、フィールドを空白にしておきます。
注意: 「請求番号の表示」システム・オプションのチェック・ボックスが選択されている場合は、2つの取引番号フィールドが表示されます。最初のフィールドには繰越残高請求番号を、2番目のフィールドには取引番号を入力できます。
注意: クローズした請求書を問合せに含める場合は、「ツール」メニューの「消込済請求書の表示」チェック・ボックスをチェックする必要があります。
ソート基準を入力して、選択した取引の整列方法を指定します(オプション)。取引を「未回収残高」、「支払期日」、「請求書日付」または「請求書番号」別にマークし、「昇順」または「降順」で表示できます。たとえば、残高の多い順に項目を並べる場合は、「未回収残高」と「降順」を選択します。
ヒント: ソート基準を使用し、最初に支払を行う取引が「消込」ウィンドウの最初に一覧されていることを確認します。
適切なチェック・ボックスを選択または選択を解除することで、問合せの対象にする取引タイプを指定します。
注意: 顧客事業所が「事業所」フィールドで指定されている場合、このチェック・ボックスは無視され、指定した顧客の取引のみが入金消込対象として選択されます。
注意: 「係争取引」ボックスをチェックした場合は、問合せに含める係争取引の区分も指定する必要があります。
オープン入金を常に対象に含めるには、『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』の「AR: 消込のためのデフォルトのオープン入金」プロファイル・オプションを使用します。
消込日を入力します(オプション)。入金日が現在日より後の日付の場合は、入金日がデフォルトになります。それ以外は現在日がデフォルトになります。この日付は、この消込の対象になるすべての取引の消込日として使用されます。
消込対象としてマークせずに選択基準を満たす取引を表示するには、「プレビュー」を選択します。プレビューではこの入金を消し込む取引を選択(次のステップを参照)できます。
消込用の選択基準に照合する取引を自動的にマークするには、「消込」を選択します。Oracle Receivablesでは入金の全額が消し込まれるまで、問い合せた順序で各品目が消込用に選択されます。マークされた取引は、自動的に計上される割引を考慮して全額返済されます。
「プレビュー」を選択した場合は、「消込」チェック・ボックスを選択して、消込用の取引を選択します。Receivablesによって消込額が入力され、入金の未消込額および各取引の未回収残高が更新されます。
注意: この入金をオープン入金に消し込む場合は、次の手順に進みます。
デフォルトの消込済金額は、取引のオープン金額または入金の未消込金額となりますが、この金額は変更可能です(複数の取引にこの入金を消し込む場合など)。デフォルトの消込済金額の設定方法を制御するには、『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』の「AR: 消込用の取引残高を常にデフォルトにする」プロファイル・オプションを使用します。
「消込」を選択する場合、Oracle Receivablesにおいて今まで使用されてきた消込のマーク方法をそのまま使用するか、またはその内容を変更することができます。「消込」チェック・ボックスを未チェックにすると、その取引の未回収残高が再設定され、入金の未消込金額が増加します。「消込済金額」を更新、または別の取引を選択、あるいは入金を一部未消込にできます。
注意: 「売上割引」のデフォルトはこの消込の期限内割引ですが、これは変更可能です。「期限外割引の許可」システム・オプションが「Yes」に設定されている場合は、これらの割引を消し込むことができます。この取引が取引日の場合、Oracle Receivablesによりこのフィールドがスキップされます。関連項目: 割引
この入金をオープン入金に消し込む場合、消込額のデフォルトは次のいずれか大きい方の値です。
入金の残高
オープン入金のオープン項目(未消込入金、対顧客勘定入金またはオープン要求調査消込)の額
残高を対顧客勘定に入れるには、下向き矢印を使用して新規レコードを挿入し、「消込対象」フィールドに対顧客勘定を入力します。デフォルトの金額は入金の未消込金額ですが、この金額は変更可能です。
取引管理を使用している場合は、過少支払に対する請求書関連要求または超過支払に対する非請求書関連要求を作成できます。
関連項目: 手動入金消込
入金消込が完了した場合は作業内容を保存します。顧客の勘定残高が更新されます。
「入金」ウィンドウにナビゲートします。
消し込む入金を入力するか、問い合せます。関連項目: 入金の入力
入金が不明な場合は、この入金を送金した顧客の名称または番号を入力します。
「適用」を選択します。
「消込対象」フィールドの値リストから、この入金を消し込む取引を選択します。
注意: クローズした請求書を値リストに含める場合は、まず「ツール」メニューの「消込済請求書の表示」チェック・ボックスをチェックする必要があります。
Oracle Receivablesにこの入金の「消込済金額」が入力され、入金の「未消込金額」およびこの取引の「未回収残高」が更新されます。システム・オプションの「非関連請求書入金消込の許可」を「Yes」に設定すると、関連しない顧客の取引にこの入金を消し込みできます。
デフォルトの消込済金額は、取引のオープン金額または入金の未消込金額となりますが、この金額は変更可能です(複数の取引にこの入金を消し込む場合など)。デフォルトの消込済金額の設定方法を制御するには、『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』の「AR: 消込用の取引残高を常にデフォルトにする」プロファイル・オプションを使用します。
注意: デフォルト「割引」は、この消込で使える期限内割引額で、変更可能です。システム・オプションの「期限外割引の許可」が「Yes」に設定されている場合、これらの割引を消し込みできます。この取引が取引日の場合、Oracle Receivablesによりこのフィールドがスキップされます。関連項目: 割引
この入金を特定の取引明細に対して消し込むには、「詳細に適用」を選択します。
関連項目: 詳細での入金消込
この入金を他のオープン入金に消し込むこともできます。関連項目: 入金から入金への消込
注意: オープン入金を値リストに組み込む手順は、次のとおりです。
「ツール」メニューから「オープン入金を含む」を選択します。または、
オープン入金を常に対象に含めるには、『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』の「AR: 消込のためのデフォルトのオープン入金」プロファイル・オプションを使用します。
この入金をオープン入金に消し込む場合、消込額のデフォルトは次のいずれか大きい方の値です。
入金の残高
オープン入金のオープン項目(未消込入金、対顧客勘定入金またはオープン要求調査消込)の額
この入金を別の取引またはオープン入金に消し込むには、ステップ5と6を繰り返します。
対顧客勘定に金額を入れるには、「消込対象」フィールドに対顧客勘定を入力します。デフォルト金額は入金の未消込金額ですが、変更可能です。
この入金の内で未消込の部分、また対顧客勘定に入れた部分は「未消込」とマークされます。
取引管理を使用している場合は、このステップを実行します。使用していない場合は、次のステップに進みます。
Oracle Receivablesでは、取引管理との統合によって、顧客の入金超過支払と入金過少支払が記録、調査および解決されます。このような支払不一致は要求と呼ばれます。
「消込」ウィンドウで入金を入力するときに、過少支払または超過支払を要求調査対象に指定できます。消込を保存すると、要求が自動的に取引管理に送信され、要求番号が「消込参照」フィールドに移入されます。
下向き矢印を使用して新規レコードを挿入し、次のように請求書関連および非請求書関連の要求を入力します。
取引の過少支払に対する請求書関連要求を作成する場合は、「消込対象」フィールドに取引番号を入力し、「消込済金額」フィールドに消込金額を入力します。次に「参照タイプ」フィールドで「取引管理要求」を選択します。この選択によって、取引に要求を作成し、その要求を取引管理に渡すことが、Oracle Receivablesに指示されます。要求金額は、取引の未回収残高です。
また、関連請求書はクローズされず、未回収売掛金として残ります。この請求書は係争中として指定され、ARノートにメッセージが記録されます。
売掛/未収金活動を割り当てる必要はありません。これは、請求書関連要求では新規会計仕訳が生成されないためです。
顧客が入金時に参照する超過支払または過少支払に対して非請求書関連の要求を作成する場合は、「消込対象」フィールドの値リストから「要求調査」を選択し、「消込済金額」フィールドに消込金額を入力します。デフォルトの金額は入金の未消込金額ですが、変更は可能です。
顧客が、明確な理由なしに入金から$1,000を差し引いた場合は、要求金額を<$1,000>として入力する必要があります。これは、未解決の減額が未消込入金額の増加を表すためです。
顧客が、明確な理由なしに超過支払$1,000を入金した場合は、要求金額を$1,000として入力する必要があります。これは、未解決の超過支払が未消込入金額の減少を表すためです。
「活動」フィールドの値リストから、この要求の売掛/未収金活動を選択します。売掛/未収金活動には、要求調査消込の会計処理が含まれます。値リストには、「要求調査」活動タイプを使用して定義済の活動が含まれています。「参照タイプ」フィールドのデフォルトは、「取引管理要求」です。
Oracle Receivablesでは、非請求書関連の要求は、オープン入金クレジットまたは未解決現金として表示されます。入金は、入金に対するすべての要求調査消込が解決されるまで、オープンのままです。このウィンドウでは、必要な数の非請求書関連の要求を入力できます。
重要: 2つのタイプの要求とも、新規要求を作成する場合は、「消込参照」フィールドを空白にする必要があります。それ以外の場合は、値リストから要求番号を選択することによって、この消込を既存の未解決要求に関連付けることができます。
詳細は、「要求の使用方法」を参照してください。
入金消込が完了した場合は作業内容を保存します。顧客の勘定残高が更新されます。
関連項目
入金消込時に、入金を取引全体に配分できます。または、Oracle Receivablesの明細レベルの入金消込機能を使用し、顧客の送金通知に従って入金を特定の取引明細に対して消し込みます。たとえば、顧客が品目Aのみを受け入れて品目Bを受け入れていない場合は、顧客の支払を品目Aに消し込むことができます。その後、顧客が品目Bを受け入れて支払を送金した後、支払を品目Bに消し込むことができます。
Receivablesでは、入金を次の方法で消し込むことができます。
取引全体に対して消し込む方法
関連項目: 入金の消込
特定の取引明細タイプ(明細のみ、税金、運送費または延滞手数料、あるいはこれらのタイプの任意の組合せ)に対して消し込む方法
特定の取引明細に対して消し込む方法
取引明細のグループに対して消し込む方法
注意: 明細レベルの入金消込機能を使用できるのは、請求書、デビット・メモおよび明細詳細によるチャージバックの場合のみです。賦払を伴う請求書など、他のすべての取引の場合、詳細での入金消込はできません。
明細レベルの入金消込機能では、顧客の送金通知に従って消込を決定するため、消込ルール・セットは使用されません。
既存の明細レベルの入金消込を更新できます。たとえば、入金を取引全体に対して消し込んだ後、顧客が取引の一部のみの支払を希望していたことが判明するとします。この場合は、当初の入金消込を解除し、入金を特定の取引明細に対して再消込できます。関連項目: 入金の再消込
また、明細レベルの入金消込を解除し、取引全体に対して再消込することもできます。この場合、Receivablesでは既存の明細レベルの入金消込がすべて自動的に削除されてから、入金が取引レベルで消し込まれます。
一部支払を特定の取引明細に対して消し込んだ後、第2の支払を取引の残高に対して消し込むことができます。Receivablesでは、第2の入金額が残りの取引明細すべてに按分されます。
前提条件:
必要な場合は、「AR: 消込用の取引残高を常にデフォルトにする」プロファイル・オプションを変更します。
関連項目: 『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』のOracle Receivablesユーザー・プロファイル・オプションの概要に関する項
オプションで、割引を管理する各種システム・オプションを変更します。たとえば、「期限外割引の許可」または「割引対象一部支払」システム・オプションを設定します。
関連項目: 『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』のその他のシステム・オプションに関する項
オプションで、顧客プロファイル区分の割引オプションを変更します。たとえば、顧客プロファイル区分に割引を使用可能にして、割引適用猶予日数を設定します。
関連項目: 『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』の顧客プロファイル区分および顧客アカウント・プロファイルのフィールド・リファレンスに関する項
「入金」ウィンドウにナビゲートします。
入力または問い合せて入金を消し込みます。関連項目: 入金の入力
「適用」を選択します。
「消込対象」フィールドの値リストから、この入金を消し込む取引を選択します。
「詳細に適用」を選択して「詳細消込」ウィンドウにナビゲートします。
重要: リリース11iからの請求書にすでに活動が存在している場合、これらの請求書に詳細の入金を消し込むことはできません。請求書活動の例には、クレジット・メモ、前受/預り金、約定金額または修正などがあります。
「詳細消込」ウィンドウには、次の4つのリージョンがあります。
「入金消込」リージョン
使用可能な未消込入金額など、入金詳細の概要を提供します。
「取引」リージョン
請求書に消込済の金額や現未回収残高など、取引詳細の概要を提供します。
「消込ツリー」リージョン
この入金を選択した取引に対して消し込むことのできる消込レベルが表示されます。次のステップを参照してください。
「詳細消込」リージョン
「消込ツリー」リージョンで選択した消込レベルに従って、消込詳細が表示されます。
「消込ツリー」リージョンで、この入金の消込レベルを選択します。選択内容により、「詳細消込」リージョンで消込に使用可能な取引詳細が制御されます。
取引
入金を要約レベルで消し込むには、このオプションを選択します。
金額を明細タイプ(「明細」、「税金」、「運送費」または「手数料」)別に入力できます。「明細」または「税金」の金額を入力すると、消込はすべての取引明細間で按分されます。
全明細
入金を特定の明細に消し込むには、このオプションを選択します。
取引明細を1つ以上選択できます。Receivablesにより、この入金の「消込済金額」が入力され、この取引の「未回収残高」が更新されますが、消込済金額は変更できます。
ヒント: 入金をすべてではなくほとんどの取引明細に対して消し込む場合は、「全明細の選択」を選択します。入金はすべての取引明細に対して消し込まれます。その後、不要な取引明細の選択を解除できます。
全グループ
選択したグループの取引明細に対して入金を消し込む場合は、このオプションを選択します。このオプションが表示されるのは、Oracle Service Contractsなどのフィーダ・システムからReceivablesにグループ属性がインポートされている場合のみです。
グループは1つ以上選択できます。消込は、選択したグループに割り当てられている全取引明細間で按分されます。
ヒント: 入金をすべてではなくほとんどのグループに対して消し込む場合は、「全グループの選択」を選択します。入金は全グループの全取引明細に対して消し込まれます。その後、不要なグループの選択を解除できます。
指定グループ
選択したグループの選択した取引明細に対して入金を消し込むには、グループを選択します。指定グループが表示されるのは、Oracle Service Contractsなどのフィーダ・システムからReceivablesにグループ属性がインポートされている場合のみです。
選択したグループに割り当てられている取引明細を1つ以上選択できます。
運送費および手数料
入金を請求書レベルでのみ運送費および手数料に対して消し込むには、このオプションを選択します。
入金を取引明細に対して消し込む前または後に、運送費および手数料に対して消し込むことができます。運送費および手数料が存在する場合は、このオプションを選択するとそれぞれ個別の明細に表示されます。
Receivablesでは、期限内割引が自動的に計算されます。期限外割引は手動で入力する必要があります。
すべての消込が完了してから作業内容を保存します。Oracle Receivablesにより、顧客の勘定残高が更新されます。
関連項目
この項では、「消込」ウィンドウのフィールドに関して簡単に説明します。
活動: この消込に対する売掛/未収金活動。Oracle Receivablesでは、売掛/未収金活動を使用してこの消込の会計処理を導出します。入金を取引番号に対して消し込む場合は、活動を入力できません。
配賦済入金額: 入金通貨で消し込まれる入金金額。このフィールドは、相互通貨入金消込に使用されます。
消込済金額: 取引通貨で消し込まれる入金金額。このフィールドは、相互通貨入金消込に使用されます。
消込参照番号: Oracle Trade Managementを使用している場合は、参照番号が要求番号です。
この消込明細がクレジット・カード返済などの返済活動に対して行われた場合、この列には顧客払戻処理を生成するために作成されたその他の入金番号が含まれます。関連項目: クレジット・カード返済
この消込明細が「前払金」消込タイプに対して行われた場合、この列はこの前払を生成した取引の番号(注文番号など)を示します。
消込参照事由: このフィールドの値リストからこの要求(過少支払および超過支払の両方)の事由を選択します。このフィールドは、取引管理との統合用にのみ使用されます。
また、このフィールドを使用して、手動入金活動を行う事由を示すこともできます。
消込参照タイプ: 要求を作成するには、このフィールドの値リストから「取引管理要求」を選択します。
この消込明細がクレジット・カード返済などの払戻活動に対して行われた場合、このフィールドには「その他入金」が含まれます。
この消込明細が「前払金」消込タイプに対して行われた場合、この列は前払の発生元(Oracle Order Managementなど)を示します。
消込日: この入金消込に割り当てる消込日。入金日が現在日より後の日付である場合は、デフォルトは入金日です。その他の場合、デフォルトは現在日です。この消込を保存した後に、この日付は変更できません。
消込対象: この入金を消し込む対象となる取引の識別番号。GL記帳日が先日付会計期間内である項目に対して入金消込を入力できます。入金を消し込む取引を選択する際に値リストを使用すると、請求書の各賦払ごとに選択肢が1つ表示されます。
繰越残高請求書番号を入力できます。Oracle Receivablesでは、この繰越残高請求書に関連付けられているすべての取引が検索されます。次に、繰越残高請求書内の個別請求書に対し支払を消し込みます。支払金額分が繰越残高請求書の合計残高から減額されます。関連項目: 繰越残高請求
入金を他のオープン入金に消し込むこともできます。関連項目: 入金から入金への消込
「消込対象」の値リストには、次に示すように、このウィンドウで作成できるその他のタイプの消込も表示されます。
要求調査(取引管理のユーザー専用)
クレジット・カード・チャージバック
クレジット・カード返済
対顧客勘定
入金消込
払戻
この合計額は、Oracle Receivablesでオープン入金とみなされる非請求書関連要求のみを表します。非請求書関連要求は、未消込入金または対顧客勘定入金と同様に、この入金が完全に消し込まれるには、その前に入金に対する処理がさらに必要になります。このため、これらの処理点は「消込」ウィンドウの同じ領域に示されます。
非請求書関連の過少支払の場合、Oracle Receivablesでは「未消込」および「即時払い」フィールドを自動的に更新して、入金の未消込額での増額を表します。
非請求書関連の超過支払の場合、Oracle Receivablesでは「未消込」および「即時払い」フィールドを自動的に更新して、入金の未消込額での減額を表します。
ただし、請求書関連要求の場合は、取引に対してさらに処理が必要です。したがって、「即時払い」合計には未回収請求書関連の要求は含まれません。
このフィールドは、取引管理のユーザー専用です。
関連項目: 要求の使用方法
顧客事由: 支払の相違に関する顧客の事由。
この列は非表示フォルダ・フィールドで、取引管理により使用されます。
顧客参照: 自動ロックボックスで取引番号が無効と判断された場合の顧客提供情報。
この列は非表示フォルダ・フィールドで、取引管理により使用されます。
GL記帳日: この消込をGeneral Ledgerに転記する日付。デフォルトは、現在日、入金GL記帳日または請求書GL記帳日のうち、最後の日付になります。デフォルトのGL記帳日がクローズ済または先日付期間内にある場合、Oracle Receivablesでは最後のオープン期間の第1日目が使用されます。Oracle Receivablesでは、1つの入金に対し、GL記帳日が異なる複数の消込を入力できます。この消込のGL記帳日は、入金のGL記帳日または請求書のGL記帳日より前の日付であってはなりません。
賦払: この取引の賦払番号。
明細: 入力する明細はユーザーの参照専用です。明細に対して入金を消し込んだ場合、明細の未回収残高は更新されません。
請求書に対して入金を消し込むときに、消込用に明細のうちの1つを指定した場合、請求書全体の残高が入金消込額で更新されます。
または、「詳細に適用」を選択して、入金を特定の取引明細に消し込みます。関連項目: 詳細での入金消込
対顧客勘定: 「対顧客勘定」に入れた入金額。金額を「対顧客勘定」に入れると、「未消込」および「対顧客勘定」フィールドが自動的に更新されます。
当初取引参照: 元々この入金額が消し込まれた文書の番号。
たとえば、この消込明細が取引に対して消し込まれ、その後、未消込になって特殊な払戻活動に対して再消込された場合、この列には当初の取引番号が含まれます。関連項目: クレジット・カード返済
この列には更新不可能な値が自動的に入れられます。
当初取引参照タイプ: 元々この入金額が消し込まれた文書のタイプ。
前払金: 前払金充当額。
参照事由: 顧客の当初事由から、配置する会社の事由コードに変換された要求事由(取引管理で使用)。
取引コード: 通常、取引コードは米国連邦政府顧客が特定取引の独自の会計仕訳と予算会計仕訳の両方を生成するために使用します。この機能は、公共部門タイプのインストールでのみ使用できます。
Oracle Receivablesでは、任意のフィーダ・システム(Oracle Order Managementなど)と統合することで、商品またはサービスの搬送前に、顧客からの前払金を記録できます。
この項では、この処理の方法を説明します。
前払金とは、商品またはサービスの搬送の前に行われる支払です。
Oracle Receivablesでは、関連請求書が作成される前に、前払金を入金として作成します。その後、フィーダ・システムからのビジネス・イベントによりOracle Receivablesでの請求処理が開始され、「自動インボイス」の後処理で前払済入金と関連請求書を照合します。
関連項目: 前払金の処理フロー
前払金入金の作成と、照合した前払済請求書へのその後の消込は、ユーザーの介入なしで発生する処理です。
注意: Receivablesでは前払金を手動で作成できません。かわりに、フィーダ・システムによって、Receivablesで前払金作成処理が開始されます。
顧客はOracle Paymentsの次のいずれかの支払方法を使用して前払を実行できます。
自動手形交換所(ACH)の銀行口座振替
現金
小切手(受注担当者に依頼済)
クレジット・カード/購買カード
口座引落し
顧客は1件の前払に前述の支払方法を複数使用できます。Oracle Receivablesでは、支払方法ごとに1つの前払金入金を作成します。
Oracle Receivablesでは、前払を作成して追跡することができます。ただし、前払が必要かどうかは、それぞれのビジネス要件によって決まります。個々の企業でビジネス慣習を実装し、どの受注で前払が必要になるかを判断する必要があります。
たとえば、コンサルティング・サービスに関してはすべての注文で顧客の前払を必須にしたり、$1,000ドルを超える注文には手付金を必須にする場合があります。
前払が必要と判断した場合は、フィーダ・システムに支払情報を記録します。この情報がOracle Receivablesに渡されます。
パブリックAPIによりOracle Receivablesに前払金入金が作成され、指定された支払情報を使用して入金が処理されます。
Oracle Receivablesでは即座にすべての前払金入金を「前払金」消込タイプに対して消し込み、前払用の特殊な売掛/未収金活動に従って会計処理を記録します。
Oracle Receivablesでは、注文に対して生成される請求書(複数の場合もあり)に、これらの入金を後で再消込するために予約します。
後で注文が請求処理のためにOracle Receivablesに送信されたときに、前払済としてマークされた請求書が自動インボイスにより作成されます。
さらに、自動インボイスでは後処理の照合プログラムを開始して、前払済のオープン請求書があれば識別し、それに対応する前払金入金を探します。一致した入金が見つかると、このプログラムは「前払金」消込タイプから入金を未消込にし、入金を対応する請求書に再消込します。
該当する請求書への入金の再消込は、ユーザーの介入なしで発生します。
前払金入金の履歴を確認できます。
「前払金」消込タイプに消し込まれた入金を表示するには、その他入金消込レポートを使用します。
入金消込の履歴を表示するには、「入金要約」ウィンドウを使用します。
関連項目
前提条件
前払金のビジネス手法を確立します。
関連項目: 『Oracle Receivables Reference Guide』の「Prepayments API User Notes」
Oracle Order ManagementからOracle Receivablesに統合する場合は、前払金の実装方法について、『Oracle Order Managementユーザーズ・ガイド』またはオンライン・ヘルプを参照してください。
クレジット・カードまたは自動手形交換所(ACH)の前払を受け入れる場合は、Oracle Paymentsが設定されていることを確認します。関連項目: 『Oracle Payments Implementation Guide』またはオンライン・ヘルプ
前払用の売掛/未収金活動を定義します。関連項目: 『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』の売掛/未収金活動に関する項
入金方法を定義します。関連項目: 『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』の入金方法に関する項
「順次採番」プロファイル・オプションを「常に使用」または「一部使用」に設定します。次に、自動文書採番を定義するか既存の連番を使用して、前の手順で定義した入金方法に対してOracle Receivablesで自動的に作成された文書カテゴリにその連番を割り当てます。関連項目: 『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』の文書採番の設定に関する項
(オプション)前払金支払条件を定義します。関連項目: 『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』の支払条件に関する項
ヒント: 前払金支払条件を定義する場合は、日数をゼロに設定します(オプション)。
注意: 前払支払条件には、前払対象の商品またはサービスの請求または搬送の前に資金の獲得は不要です。前払資金を獲得する必要がある場合は、企業でそのためのビジネス習慣を確立してください。
関連項目
受注の処理に対して、厳密な会計処理と監査証跡を保守しながら、前払金の変更または取消を簡単に実行できます。次のことが可能です。
受注金額の変更なしの受注変更: 受注の変更が価格の変更でない場合、Oracle Receivablesでは何も行われません。
受注の取消: クレジット・カード前払の場合、Oracle Receivablesでは、標準のクレジット・カード返済機能を使用して、当初のクレジット・カードに対する払戻処理が行われます。
関連項目: クレジット・カード返済
注意: Oracle Paymentsを使用している場合は、送金方法が「標準」の入金区分を当初のクレジット・カード前払に対して使用してください。
その他の支払方法を使用して行われた前払の場合、Oracle Receivablesでは払戻額を対顧客勘定に入れます。
受注金額の減額: クレジット・カード前払金の場合は、当初のクレジット・カードに対して全額または一部払戻分の返済処理を行えます。
Oracle Receivablesでは、入金を未消込にして、「クレジット・カード返済」消込タイプに払戻額を再消込します。前払金入金に残額がある場合、Oracle Receivablesでは、「前払金」消込タイプにその額を再消込します。
1つの受注に複数の前払金入金が存在する場合、Oracle Receivablesでは、取引手数料を最小に抑えるため、未回収残高が最も大きい入金の返済を最初に行います。
クレジット・カード以外の支払方法を使用して行われた前払の場合、Oracle Receivablesでは払戻額を対顧客勘定に入れます。
受注金額の増額: 前払金はフィーダ・システムで手動で増額する必要があります。Oracle Receivablesでは、増額分の新規前払金入金が作成されます。
期日超過請求書に対する前払資金の再配賦: 前払金入金を未消込にし、その金額を手動で別の請求書に再消込できます。後で自動インボイスを使用してOracle Receivablesに受注をインポートすると、Oracle Receivablesでは、入金に関連付けられた前払済請求書は未払とみなされ、通常の期日超過請求書として処理されます。
関連項目
請求書、デビット・メモ、またはチャージバックに対する支払を顧客が送金する場合、入金は通常、取引で使用される通貨と同じです。しかし、未回収借方品目の通貨と異なる通貨で顧客が支払を送金する場合もあります。このような場合、ユーザーは相互通貨入金消込を作成して、支払のすべてまたは一部を処理できます。
たとえば、請求書101は加ドル(CAD)で作成しましたが、顧客はユーロ(EUR)で支払を送金してきました。顧客から提供された送金情報を使用して、この入金を全額または一部、請求書101に消し込むことができます。Oracle Receivablesでは、請求書の未回収残高(もしある場合)と外国為替差損益(FXGL)がこの消込用に自動計算されます。
Oracle General Ledgerで定義された任意の通貨を使用して入金を取引に消し込むことができます。
注意: 対顧客勘定クレジットを使用して、入金を異なる通貨で未回収借方品目に消し込むこともできます。関連項目: 対顧客勘定クレジット・メモでの入金消込
通貨間で換算レートが変動するため、ReceivablesおよびGeneral Ledgerで作成される該当会計仕訳での影響を判断するには、相互通貨消込を評価する必要があります。各相互通貨消込で、外国為替差損益(FXGL)が発生する可能性があります。
異なる通貨の取引に入金を消し込むと、Receivablesでは、最初に機能通貨での取引および入金額が決定されます。次に、この消込の外国為替差損益を決定するためにこれらの金額が比較されます。比較結果がプラスの場合はこの消込に外国為替差益が、マイナスの場合は外国為替差損が生じます。
注意: Oracle Receivablesでは、通貨が同じ場合の入金消込と同じように「システム・オプション」ウィンドウで定義した為替差損益勘定を使って為替差損益が説明されます。
Oracle Receivablesでは次の算式を使って為替差損益が計算されます。
入金額(入金日現在)-請求金額(請求日現在)=為替差益または<差損> *
* Oracle Receivablesでは各金額が機能通貨で計算されます。
「消込」ウィンドウのフィールドを使い、次のような算式で表すこともできます。
配賦済入金額ベース-消込額ベース=外国為替差損益
関連項目: 相互通貨入金の消込例
欧州通貨同盟の法律に従い、1999年1月1日から2001年12月31日まで、ヨーロッパの特定の旧通貨はユーロの各国通貨(NCU)としてみなされ、ユーロとの固定レート関連を持っていました。Oracle Receivablesでは、固定レートのユーロ建通貨がサポートされます。
ユーロの各国通貨には固定の事前定義換算レートがあるため、NCU取引の消込を作成するときに、「消込」ウィンドウでデフォルト値を入力できます。
たとえば、国Aおよび国Bの通貨がユーロ建の場合は、General Ledgerでユーロ建として定義します。請求書をNCUのAで発行するとします。その後、NCUのBで請求書に対する入金を消し込みます。これらのNCUのレートは固定されているため、「消込」ウィンドウで入力する必要があるのは、「消込済金額」または「配賦済入金額」のどちらか一方のみになります。一方を入力すると、Oracle Receivablesではもう一方の金額のデフォルト値が自動的に計算され、表示されます。
この例では下記の状況がサポートされます。ここでは顧客が次のうちどちらかの情報を提供します。
取引に消し込む入金の額 (たとえば「請求書101への入金の50ドルを消し込む」)
または
未回収残高を減少させる額 (たとえば「請求書102の25ドルをクローズするためにこの入金を使用」)
異なる通貨の複数取引に入金を消し込む場合、Oracle Receivablesでは「入金」ウィンドウに割引額合計が表示されません。これは、Oracle Receivablesでは常に取引通貨で割引が計算されるからです。
このタイプの消込では複数通貨を使用した複数取引が関係するため、割引合計を単一通貨で表すことはできません。各消込の割引額を「消込」ウィンドウに別々に表示できるだけです。
これを行うには、次を実行します。
「入金」ウィンドウで入金を問い合わせる。
「消込」を選択する。
スクロールして、「割引」フィールドを表示する(このフィールドがウィンドウに現れない場合は、「フォルダ」メニューから「フィールドの表示」そして「割引」を選択)。
Oracle Receivablesで機能通貨でない入金または取引を入力する際、「換算レート」ポップアップ・ウィンドウで該当する換算レートを入力する必要があります。これにより機能通貨と取引通貨の両方の額がOracle Receivablesで説明されます。
詳細は、「外貨取引」を参照してください。
相互通貨入金の入力の際、以下の顧客の送金情報が必要です。
入金が消し込まれる請求書(複数)。
入金が一部支払の場合、各請求書のどれだけを決済するか(これは「消込」ウィンドウの「消込済金額」フィールド)。
入金額のどれだけをこの取引に配賦するべきか(これは「消込」ウィンドウの「配賦済入金額」フィールド)。
注意: 取引通貨を入金通貨に換算するために使用する換算レートを顧客が提供することもできます(これは以前に合意した率も可能)。顧客からこの換算レートが提供される場合、Oracle Receivablesで「配賦済入金額」が自動計算されます。「相互通貨レート」フィールドと「配賦済入金額」の相互排他ルールの情報は、「相互通貨入金の消込例」を参照してください。
関連項目
Oracle Receivablesで相互通貨入金を使用するよう設定するには、次のステップを実行します。
「システム・オプション」ウィンドウで、相互通貨端数処理勘定を定義します。Oracle Receivablesでは、この勘定を使用して、固定レート関連を持つ通貨に対する相互通貨入金消込時に作成された端数処理エラー金額を記録します。
相互通貨入金消込を作成すると、結果の会計仕訳には、入金通貨、機能通貨および会計通貨または機能通貨という複数の通貨が含まれます。Oracle Receivablesでは、機能通貨でこの仕訳が貸借一致するように、正しいFXGLが計算されることが確認されます。ただし、この仕訳は入力通貨では貸借一致しません(例1で作成される仕訳を参照してください。この例では、EUR入金はCAD請求書に消し込まれます)。関連項目: 相互通貨入金の消込例
Oracle Receivablesでこれらの複数通貨仕訳が転記されると、Oracle General Ledgerでは、仕訳の貸借一致前に仕訳を通貨別に分割します。次に、Oracle General Ledgerは各仕訳が入力通貨で貸借一致するように、1つの仕訳を精算勘定に作成します。精算勘定はOracle General Ledgerでは仮勘定と呼ばれます。
注意: 仕訳は常に機能通貨で貸借一致するので、機能通貨では決済勘定への入力は常にゼロです。
重要: Oracle Receivablesで相互通貨入金を消し込むには、元帳用に仮勘定会計を有効にする必要はありません。相互通貨入金消込によって作成された仕訳用にのみ仮勘定を定義するのみで済みます。
Oracle General Ledgerの「仕訳インポート」プログラムは、カテゴリ「相互通貨」を持つ、ソース「売掛/未収金」からインポートされたすべての仕訳を識別します。Oracle Receivablesは、ある通貨の入金が異なる通貨の取引へ消し込まれるたびに、複数通貨入力を作成します。
Oracle General Ledgerは、これらの各入力について次の処理を実行します。
残高不一致エラーを無視: 入金の通貨は取引の通貨とは異なるため、相互通貨入金消込はすべて残高不一致となります。
貸借一致明細の作成: Oracle General Ledgerは、ユーザーが「仮勘定」ウィンドウで定義した仮勘定を参照し、仕訳を貸借一致するための明細を作成します。
元帳に対して仮勘定を定義する場合、ソース「売掛/未収金」およびカテゴリ「相互通貨」を入力します。関連項目: 『Oracle General Ledgerインプリメンテーション・ガイド』の仮勘定の定義に関する項
プロファイル・オプション「仕訳: 換算レート逆算表示」では、「換算レート」ウィンドウでの換算レートの入力および表示方法を決定できます。相互通貨消込を作成すると、「消込」ウィンドウの「相互通貨レート」フィールドに、この設定と無関係な値が表示されます。このフィールドには、常に次の算式に従って値が表示されます。
取引金額 * 相互通貨レート = 入金額
Oracle Receivablesでは、取引通貨を入金通貨に換算するための演算として、常に乗算が使用されます。例1では、配賦済入金額(64 EUR)を計算するために、Oracle Receivablesで消込済金額(90 CAD)に相互通貨レート(0.7111111)が乗算されます。関連項目: 『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』のOracle General Ledgerのプロファイル・オプションに関する項
関連項目
この項では相互通貨入金消込の2つの例を示します。1番目の例では、ある通貨の入金を異なる通貨の請求書に消し込む方法、および各ステップでOracle Receivablesによって行われる計算について説明します。この例では、請求書および入金通貨の両方が機能通貨と異なります。
2番目の例では、通貨の異なる複数請求書を1つの入金で消し込む方法を説明します。
注意: 「消込」ウィンドウはフォルダ形式なので、表示するフィールドとその表示順序を選択できます。次の例では、相互通貨入金消込を作成するときに役立つように「消込」ウィンドウを設定する1つの可能な方法を示します。別の方法で実装してもかまいません。フォルダの詳細は、『Oracle Applicationsユーザーズ・ガイド』のフォルダのレイアウトのカスタマイズに関する項を参照してください。
この例では、ユーロ(EUR)の入金で加ドル(CAD)の請求書を消し込む方法を示しています。機能通貨は米ドル(USD)で、税金、運送費、または消込割引はないと仮定します。
ステップ1: 取引の作成
1月1日に100加ドル(CAD)の請求書101を作成します。1月1日の社内換算レートは、1USD = 1.5CADです。Oracle Receivablesでは、この率を使用して、機能通貨の請求額が66.67USDと計算されます(100 / 1.5 = 66.67)。
次の表に示すように、請求書通貨と機能通貨の両方で、この金額に対応する仕訳が作成されます。
勘定科目 | 借方 | 貸方 |
---|---|---|
売掛/未収金 | 100 CAD [66.67 USD] | |
売上 | 100 CAD [66.67 USD] |
ステップ2: 入金の入力と消込
1月31日に請求書101に対する支払として64EURを受け取ります。送金全額(64EUR)は請求書101の90CADに対する部分支払であると顧客から通知を受けます。1月31日の社内換算レートは1USD = 1.13 EURです。入金情報を入力すると、Oracle Receivablesではこの率を使用して機能通貨の入金額は56.64USD(64 / 1.13 = 56.64)と計算されます。
「消込」ボタンを選択し、次に「消込対象」フィールドに「101」を入力します。請求書通貨(「未回収残高ベース」)および機能通貨(「未回収残高」)に未回収残高がOracle Receivablesによって入力されます。
「消込」ウィンドウは次の表に示すように表示されます(前の注意を参照してください)。
消込対象 | 未回収残高ベース | 未回収残高 | 消込済金額 | 消込処理基準金額 | 相互通貨レート | 配賦済入金額 | 配賦済入金額ベース | 為替差損益 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
101 | 66.67 | 100.00 |
顧客の送金情報の後に、「消込済金額」フィールドに新しい値「90」を入力します。Oracle Receivablesでは、機能通貨(「消込処理基準金額」)で消込済金額が自動計算され、機能通貨(「未回収残高ベース」)および請求書通貨(「未回収残高」)の両方で未回収残高が更新されます。
「消込」ウィンドウは次の表に示すように表示されます。
消込対象 | 未回収残高ベース | 未回収残高 | 消込済金額 | 消込処理基準金額 | 相互通貨レート | 配賦済入金額 | 配賦済入金額ベース | 為替差損益 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
101 | 6.67 | 10.00 | 90.00 | 60.00 |
計算
未回収残高 = 100 - 90 = 10(CAD)
未回収残高ベース = 10 / 1.5 = 6.67(USD)
消込済金額基準 = 90 / 1.5 = 60(USD)
次に、「配賦済入金額」フィールドに、この請求書(64 EUR)へ消し込む入金額を入力します。Oracle Receivablesではこの額を使用して、0.7111111(64/90)の「相互通貨レート」が決定されます。次にOracle Receivablesでは、入金日の換算レートを使用して、(機能通貨で)配賦済入金額ベース56.64USDが決まります(下記の例の概要参照)。最後に、為替差損3.36USDがOracle Receivablesで計算されます。
「消込」ウィンドウは次の表に示すように表示されます。
消込対象 | 未回収残高ベース | 未回収残高 | 消込済金額 | 消込処理基準金額 | 相互通貨レート | 配賦済入金額 | 配賦済入金額ベース | 為替差損益 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
101 | 6.67 | 10.00 | 90.00 | 60.00 | 0.7111111 | 64.00 | 56.64 | <3.36> |
計算
相互通貨レート = 64(EUR)/ 90(CAD)= 0.711724
配賦入金額 = 64(EUR)/ 1.13317 = 72.52(USD)
為替差益/差損 = 56.48(USD)- 60(USD)= <3.52> (USD)
この消込を保存すると、Oracle Receivablesで次の表に示す会計仕訳が作成されます。
勘定科目 | 借方 | 貸方 |
---|---|---|
現預金 | 64 EUR [56.63 USD] | |
為替差損 | 0.24 USD | |
売掛/未収金 | 90 CAD [56.54 USD] |
下の表に、この例の各ステップとそれに対応するOracle Receivablesでの計算を要約します。
処理 | 換算レート | 計算 |
---|---|---|
100 CADの請求書101を作成します。 | 1 USD = 1.5 CAD (請求日の換算レート) | 100 CAD / 1.5 = 66.67 USD |
64 EURの入金を入力します。Receivablesで機能通貨による金額が計算されます。 | 1 USD = 1.13317 EUR (入金日の換算レート) | 64 EUR / 1.13 = 56.63 USD |
「消込済金額」フィールドに90 CADを入力します。Receivablesで機能通貨による消込済金額が計算されます。 | 1 USD = 1.5 CAD | 90 CAD / 1.5 = 60 USD |
入金の全額64 EURを請求書101に消し込みます。Receivablesでこの値から相互通貨換算レートが計算されます。 | 0.7111111 (Receivablesで導出された相互通貨レート) | 64 EUR / 90 CAD = 0.7111111 |
Receivablesで機能通貨による配賦済入金額が計算されます。 | 1 USD = 1.13 EUR (入金日、1月31日現在) | 64.00 / 1.13 = 56.64 |
Receivablesで外国為替差損益が計算されます。 | (適用外) | 57.48 USD - 60 USD = <3.36> USD |
前例で説明した手順と同じ手順を使用して、通貨の異なる複数取引に単一通貨の入金を消し込むことができます。
相互通貨入金の消込
例1と同様に、通貨の異なる複数取引に入金を消し込むには、詳細な送金情報を顧客から提供してもらう必要があります。
たとえば、顧客が300EURの入金1234を送金したとします。これには次の表に示す情報が含まれています。
請求書番号 | 日付 | 請求書残高 | 支払済金額 | EURに対するレート | 送金済EUR |
---|---|---|---|---|---|
101 | 1月1日 | 100 CAD | 90 CAD | .725298 | 65.28 |
102 | 1月2日 | 100 USD | 100 USD | 1.15989 | 115.99 |
103 | 1月4日 | 8000 JPY | 8000 JPY | .0086927 | 69.54 |
合計送金額: 250.78 EUR
対顧客勘定: 49.22
合計送金額: 300.00 EUR
注意: この例では、顧客の送金通知に各請求書の率情報が含まれます。この情報を使用すれば、顧客に対して各請求書の配賦入金額の提供を要求する必要がありません。Oracle Receivablesでは、「相互通貨レート」を入力する際に、各消込について配賦入金額が自動計算されます。
顧客の送金情報に応じて入金を入力し、消し込んだ後、次の表に示すような「消込」ウィンドウが表示されます。
消込対象 | 未回収残高ベース | 未回収残高 | 消込済金額 | 消込処理基準金額 | 相互通貨レート | 配賦済入金額 | 配賦済入金額ベース | 為替差損益 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
101 | 6.67 | 10.00 | 90.00 | 60.00 | .725298 | 65.28 | 57.14 | (2.86) |
102 | 0.00 | 0.00 | 100.00 | 100.00 | 1.15989 | 115.99 | 99.12 | (0.88) |
103 | 0.00 | 0.00 | 500.00 | 96.15 | .0086927 | 69.54 | 94.61 | 1.54 |
対顧客勘定 | 49.22 | 6.27 |
ヒント: Oracle Receivablesの「検索および消込」機能を使用して、相互通貨入金消込の取引を自動的に選択することもできます。詳細は、「相互通貨入金消込用の請求書を自動選択」を参照してください。
Oracle Receivablesでは通貨間決済の詳細情報を検討することができます。相互通貨換算損益レポートでは、顧客、顧客サイト、入金日、範囲および入金通貨について各相互通貨入金消込を分析できます。このレポートは、相互通貨入金消込で使われる通貨間率のレコードが必要な場合に便利です。
相互通貨換算損益レポートでは、相互通貨入金消込中に「消込」ウィンドウに表示される情報と同じような内容が提供されます。さらに、このレポートには「レート消込」項があり、Oracle General Ledgerで保守される通貨間率を使って消し込んだ場合の外国為替差損益が見られます。この情報により、相互通貨入金消込から起こりうる外国為替差損益の重大な相違を分析することができます。
このレポートの「レート消込」項を理解するには、消込で使用された通貨間率(送金情報に基づく)が0.7111111であったこの項の例1を参照してください。相互通貨換算損益レポートの「レート消込」項は、システムの社内率にデフォルト設定されます(たとえば1月31日のCADとEUR間の率は0.726556)。この率を使用したとすると、顧客残高の90CADをクローズするには65.39 EURが必要だったことになります(90CAD x 0.726556 = 65.39 EUR)。この場合、2.86USDの為替差損(例1を参照)のかわりに0.61USDの損失が発生したことになります。
レポートでは、実際に発生した外国為替差損と発生する可能性のあった損の差が2.25(2.86 - 0.61)であることが示されます。この詳細情報は、顧客に使った通貨間率が適切であったかどうかを決定する上で必要な場合があります。関連項目: 相互通貨換算損益レポート
関連項目
1つの通貨での入金を、異なる通貨での1つ以上の取引に手動で消し込むには、「消込」ウィンドウを使用します。たとえば、通貨がUSDの入金をユーロ(EUR)の請求書と加ドル(CAD)の請求書に消し込むことができます。入金は、請求書、デビット・メモおよびチャージバックに消し込むことができます。
「非関連請求書入金消込の許可」システム・オプションが「Yes」に設定されている場合、入金を無関連顧客の借方項目に消し込むことができます。
相互通貨入金を消し込むには、元帳用に仮勘定を定義します。関連項目: 相互通貨入金の設定
ヒント: 相互通貨入金消込を操作しやすくするため、「相互通貨入金の消込例」の項に記載されたフィールドが表示されるように「消込」ウィンドウを設定することをお薦めします。「消込」ウィンドウはフォルダ形式なので、表示するフィールドとその表示順序を選択できます。たとえば、ウィンドウに「未回収残高」フィールドを表示するには、「フォルダ」プルダウン・メニューから「フィールドの表示」を選択し、使用可能フィールドのリストから「未回収残高」を選択します。Oracle Receivablesでは、カーソルの現行位置にフィールドが挿入されます。「フォルダ」メニューから「左へ移動」または「右へ移動」を選択して、フィールドの位置変更をすることもできます。
相互通貨入金消込をGeneral Ledgerに転記するとき、Oracle Receivablesには為替差損益金額が記録されます。換算レートが請求日と入金日の間で変動した場合に、為替差損益が生じます。関連項目: 外国為替差損益の計算
「検索および消込」ウィンドウを使用して、相互通貨入金消込のために請求書の範囲を自動的に選択することもできます。関連項目: 相互通貨入金消込用の請求書を自動選択
「相互通貨換算損益レポート」を使用して、相互通貨入金消込とそれぞれの外国為替差損益を検討できます。関連項目: 相互通貨換算損益レポート
前提条件
「入金」ウィンドウにナビゲートします。
消し込む入金を入力するか、問い合せます。関連項目: 入金の入力
入金が不明な場合は、この入金を送金した顧客または顧客番号を入力します。
「適用」を選択します。
値リストから、この入金を消し込む取引を選択します。Receivablesでは請求書通貨(「未回収残高」)と機能通貨(「未回収残高ベース」)の両方で未回収残高が表示されます。
「消込済金額」フィールドに、(顧客の送金情報に基づいて)この取引に消し込む金額を入力します。Receivablesでは次の処理を実行します。
金額を機能通貨に換算し、結果を「消込処理基準金額」フィールドに表示する。
請求書通貨(「未回収残高」)および機能通貨(「未回収残高ベース」)の両方で、未回収残高を更新する。
取引額を入金額に換算するために使用される相互通貨レート、または配賦済入金額のどちらかを入力します。相互通貨レートを入力すると、配賦済入金額が計算され、その逆も同様です。
Oracle Receivablesでは、この消込用に為替差損益が計算されます。
この入金を別の取引に消し込むには、ステップ5から7を繰り返します。
注意: デフォルトの「割引」はこの消込の期限内割引ですが、これは変更可能です。「期限外割引の許可」システム・オプションが「Yes」に設定されている場合は、これらの割引を消し込むことができます。この取引が取引日の場合、Oracle Receivablesによりこのフィールドがスキップされます。関連項目: 割引
全残額を対顧客勘定に入れるには、別の消込を作成し、「消込対象」フィールドに対顧客勘定を入力します。デフォルト金額は入金の未消込金額ですが、変更できます。
入金消込が完了した場合は作業内容を保存します。顧客の勘定残高が更新されます。
「検索および消込」ウィンドウを使用して、相互通貨入金消込用に取引を自動選択できます。このウィンドウは、未回収残高の範囲、取引タイプまたは支払期日などの選択基準を入力して、消込用の取引を選択するために使用します。
相互通貨入金が使用できるようにシステムが設定されている場合は、「検索および消込」ウィンドウで「相互通貨」チェック・ボックスが表示されます。異なる通貨の取引に入金を消し込むには、このボックスをチェックします。
「相互通貨」が「Yes」に設定されている場合は、次のことがOracle Receivablesで行われます。
通貨に関係なく、選択基準に一致するすべての取引を選択する。
「消込」ボタンを使用不可にする(この場合、選択取引はプレビューのみ可能で、各相互通貨消込を手動で作成する必要があります)。
「相互通貨」を「No」に設定すると、Oracle Receivablesでは入金と同じ通貨の取引に限って検索が行われます。
「入金」ウィンドウにナビゲートします。
入金を照会または入力して消し込みます。関連項目: 入金の入力
入金が不明な場合は、この入金を送金した顧客の名称または番号を入力します。
「検索および消込」を選択します。
取引選択基準を入力して、この入金を消し込む請求書を指定します。たとえば取引タイプ、取引番号、支払期日または残高の範囲を入力します。基準に一致する取引のみに検索を制限しない場合は、フィールドを空白のままにしておきます。
ソート基準を入力して、選択した取引の整列方法を指定します(オプション)。取引を「未回収残高」、「支払期日」、「請求書日付」または「請求書番号」別にマークし、「昇順」または「降順」で表示できます。たとえば、残高の多い順に項目を並べる場合は、「未回収残高」と「降順」を選択します。
ヒント: 最初に支払う請求書が「消込」ウィンドウで最初に一覧されるようにするには、ソート基準を使用します。
この入金消込に含める取引のタイプを指定します。たとえば、「請求書」、「デビット・メモ」および「係争取引」チェック・ボックスを選択して、これらの取引を含めます。
「相互通貨」ボックスを選択します。これにより、通貨に関係なくこの入金を取引に消し込むことができます。
消込日を入力します。入金日が現在日より後の日付である場合、デフォルトは入金日となります。それ以外の場合、デフォルトは現在日です。この消込対象の全請求書の消込日としてこの日付が使用されます。
「プレビュー」を選択します。
この入金を消し込む請求書を選択します。関連項目: 相互通貨入金の消込
注意: デフォルトの「割引」はこの消込の期限内割引ですが、これは変更可能です。「期限外割引の許可」システム・オプションが「Yes」に設定されている場合は、これらの割引を消し込むことができます。この取引が取引日の場合、Oracle Receivablesによりこのフィールドがスキップされます。関連項目: 割引
入金消込が完了した場合は作業内容を保存します。顧客の勘定残高が更新されます。
関連項目
通貨間決済に関する詳細情報を検討するためにこのレポートを使います。
この情報には、次のようなものがあります。
取引番号と通貨
取引通貨および基準(機能)通貨の両方で各取引に消し込まれた金額
取引に配賦された相互通貨入金の額
各消込に使われた通貨間率
各消込の外国為替差損益(FXGL)
General Ledgerで保守される通貨間率を使用した場合に生じた、為替差損益と比較するために必要な情報
「会計レポートの印刷」ウィンドウからこのレポートを実行できます。
重要: このレポートを実行するには、Oracle Receivablesで通貨間決済が使用できるように設定する必要があります。関連項目: 相互通貨入金の設定
顧客名: このレポートが特定顧客の入金だけを対象とする場合は、顧客名を入力します。すべての顧客の入金を対象にする場合は、このフィールドを空白にしておきます。
事業所: 顧客を入力した場合に、特定サイトの入金だけを対象とするには顧客サイトを入力します(オプション)。全顧客サイトからの入金を対象とする場合は、このフィールドは空白にしておきます。
入金日:自: このレポートが特定入金だけを対象とするには、レポートに含める入金の一番始めの入金作成日を入力します。作成日に関係なくレポートに入金を含めるには、このフィールドと「入金日」フィールドを空白にしておきます。
入金日: 「入金日:自」を入力した場合は、このレポートの対象にする入金の最後の入金日を入力します。今日の日付までのすべての入金を対象にする場合は、このフィールドを空白にしておきます。
入金通貨: このレポートが特定通貨の入金だけを対象にする場合は、通貨を入力します。
換算レート・タイプ: このレポートの率消込項でシステム通貨間率として使う換算レート・タイプを入力します(オプション)。このパラメータによって、入金通貨を取引通貨に換算するために使われる換算レートが指定されます。
換算レート・タイプを入力しないと、率消込項はこのレポートに表示されません。率消込項では、顧客が使用した率のかわりにGeneral Ledgerで保守される通貨間率を使った場合に、この消込で発生していた損益が表示されます。
顧客: このレポートの対象になる顧客名。レポート・パラメータで顧客を指定した場合は、この顧客の情報だけがレポートに表示されます。そうでない場合、全顧客の情報がレポートに表示されます。
事業所: このレポートの対象になる顧客サイト。レポート・パラメータでサイトを指定した場合は、このサイトの情報のみがレポートに表示されます。そうでない場合、全サイトの情報がレポートに表示されます。
入金: 入金番号。
日付: 入金作成日。
金額: この入金の額。
入金通貨: この入金の通貨。
レート・タイプ: 入金通貨を取引通貨に換算するために使われるレート・タイプ。レート・タイプを入力しないと、レポートには率消込項が含まれません。
取引番号/取引日/取引通貨: この取引の番号、作成日および入力通貨。
消込済金額: この取引に消し込まれた取引通貨の金額。
消込処理基準金額: 消込日に機能通貨に換算された、この取引への消込金額。
配賦済入金額: この取引に消し込まれた、入金通貨での金額。
配賦済入金額ベース: 入金の日に機能通貨に換算された、この取引への消込金額。
相互通貨レート: この取引に入金を消し込むために使われた換算レート。これは入金日現在の換算レート(選択されたレート・タイプ用)です。
為替差損益: 機能通貨で計算された、この入金消込で発生した為替差損益。これらの損益は、入金通貨と取引通貨の換算レートの変化から生じます。Oracle Receivablesでは次の算式を使ってこの額が計算されます。
配賦入金額(基準)-消込済金額(基準)=為替差益または<差損>
重要: レポート・パラメータでレート・タイプを入力しなかった場合、この項はレポート対象になりません。
絶対相違: 実績消込項と率消込項の為替差損益の絶対差異。これは正の数として表されます。
配賦済入金額: 取引に消し込まれたこの入金の部分(入金通貨額)。
配賦済入金額ベース: 取引に消し込まれた入金の部分(機能通貨)。
為替差損益: General Ledgerで保守される通貨間率を使っていた場合に、この消込で発生した為替差損益(下記の「システム・クロス通貨レート」を参照)。
システム・クロス通貨レート: General Ledgerで保守される、入金日における取引通貨と入金通貨間の(選択レート・タイプを使った)換算レート。
関連項目
消込ルール・セットによって、Oracle Receivablesで一部支払およびクレジット・メモを顧客のオープン借方項目に消し込む手順と、各タイプの関連手数料の未回収残高に割引がどのように影響を与えるかが決定されます。
取引は通常、明細品目、税金、運送費、延滞手数料のいずれか、またはこれらの組合せから構成されます。ビジネス・ニーズに応じて、それぞれの関連手数料を均等に減額するか、未処理税額をまずクローズするか、あるいは支払を明細と税額に消し込み、残り部分で運送費と延滞手数料を減額できます。
「消込ルール・セット」によって、次の場合にOracle Receivablesでどのように未回収借方項目の残高を減少させるかを指定できます。
請求書、デビット・メモまたは預入に入金を消し込む場合。
請求書、デビット・メモまたは預入にクレジット・メモを消し込む場合。
クイック入金転記を実行する場合。
各取引タイプにルール・セットを割り当て、またデフォルトのルール・セットを「システム・オプション」ウィンドウに入力することができます。Oracle Receivablesで使われる消込基準は次の階層で決定され、見つかるとそこで止まります。
取引タイプ
システム・オプション
Oracle Receivablesには次の前定義済みの「消込ルール・セット」があります。「消込ルール・セット」ウィンドウでこれらのルール・セットを表示、また独自のルール・セットを作成することができます。
各ルール・セットの詳細は、「消込ルール・セットの例」を参照してください。
この消込ルール・セットによって支払が未回収明細金額に最初に消し込まれ、次に残高が関連する税金に消し込まれます。支払額が明細と税の総額より大きい場合は、Oracle Receivablesでは各明細に次の順序で残額の消込が試みられます。これは支払がすべて消し込まれた時点で止まります。
運送費
延滞手数料
入金残高はすべて、超過消込ルールを使用して消し込みます。これは「システム・オプション」ウィンドウのデフォルト消込ルール・セットです。関連項目: 超過消込ルール
このルール・セットによって、各明細の未回収明細額に支払の比例額が消し込まれます。支払が未回収明細と税額の総額より大きい場合は、Oracle Receivablesでは各明細に次の順序で残額の消込が試みられます。これは支払がすべて消し込まれた時点で終了します。
運送費
延滞手数料
入金残高額はすべて、「超過消込基準」を使用して消し込みます。関連項目: 超過消込基準
このルール・セットによって、借方品目に関連するオープン金額(たとえば、この品目の明細、税金、運送費、および延滞手数料の額)に支払の比例額が消し込まれます。
Oracle Receivablesでは、次の算式を使って消込額が決定されます。
消込済金額 = 未回収消込明細タイプの金額 / 基準詳細中の消込明細タイプの総額 * 入金額
入金残高額はすべて、「超過消込基準」を使用して消し込みます。関連項目: 超過消込基準
各消込ルール・セットにはデフォルトとして「超過消込ルール」が含まれます。この基準によって、すべての手数料の未回収残高がゼロになった後に残りの全入金額が消し込まれます。借方項目の取引タイプで「超過消込の許可」チェック・ボックスが「Yes」に設定されている場合は、Receivablesでは残高が明細に消し込まれ、未回収残高がマイナスの数になります。品目の取引タイプで「超過消込の許可」が「No」に設定されている場合、残高を対顧客勘定に入れるか、または「未消込」のまま残すことができます。
「自動ロックボックス」を使用する際、Oracle Receivablesでは「自動消込ルール・セット」を使って残高の消込方法が決定されます。関連項目: 自動消込
この例では、Oracle Receivablesにおける前定義済みの各消込ルール・セットを使って、支払が消し込まれる方法が示されます。
次の請求書があります。
請求書 #123
明細 = $1,000
税金 = $140
運送費 = $200
合計 = $1,340
顧客がこの請求書に対し$1040の一部支払を送金します。下の表では3つの前定義済みの消込ルール・セットのそれぞれを使って、支払がどのようにOracle Receivablesで消し込まれるかが示されます。
関連項目: 消込基準を使用した支払の消込の計算
消込ルール・セット | 消込済金額合計 | 明細消込済金額 | 税金消込済金額 | 運送費消込済金額 |
---|---|---|---|---|
最初の明細--税金後 | 1040 | 1000 | 40 | 0 |
明細および税金按分 | 1040 | 912.281 | 127.722 | 0 |
全て按分 | 1040 | 776.123 | 108.664 | 155.225 |
最初の明細 - 税金後
最初に支払を未回収明細額に消し込み、残高を税金に消し込む。
明細および税金按分
1(1040/1140) * 1000 = 912.28
(入金額 / 明細および税金合計) * 明細金額 = 消込明細金額
2(1040/1140) * 140 = 127.72
(入金額 / 明細および税金合計) * 未回収税額 = 消込税額
全て按分
3(1040/1340) x 1000 = 776.12
(入金額 / 請求書合計) * 未回収明細金額 = 消込明細額
4(1040/1340) x 140 = 108.66
(入金額 / 請求書合計) * 未回収税額 = 消込税額
5(1040/1340) x 200 = 155.22
(入金額 / 請求書合計) * 未回収運送費額 = 消込運送費額
上記の例で示したように、このルール・セットによってまず明細額が消し込まれ、未回収残高がゼロに減少します。Oracle Receivablesでは次に残高($40)が税金に消し込まれ、未回収税額が$100に減少します。支払はこれらの品目を消し込むには不十分なため、運送費残高には変化がありません。
次の表では、この基準を使用して金額を消し込む前と後の明細タイプを比較します。
消込ルール・セット | 未払元金 | 未払額 | 当初明細品目 | 明細品目残高 | 当初税金 | 税金残高 | 当初運送費 | 運送費残高 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
最初の明細--税金後 | 1340 | 300 | 1000 | 0 | 140 | 100 | 200 | 200 |
このルール・セットによって比例額が未回収の明細と税金に消し込まれます。消込額はこれらの品目を消し込むのに不十分なので、運送費残高には変化はありません。
次の表では、この基準を使用して金額を消し込む前と後の明細タイプを比較します。
関連項目: 明細および税金按分消込基準を使用した支払の消込の計算
消込ルール・セット | 未払元金 | 未払額 | 当初明細品目 | 明細品目残高 | 当初税金 | 税金残高 | 当初運送費 | 運送費残高 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
明細および税金按分 | 1340 | 300 | 1000 | 87.721 | 140 | 12.282 | 200 | 200 |
11000 - 912.28 = 87.72
金額明細品目 - 消込明細金額 = 未回収明細金額
2140 - 127.72 = 12.28
当初税金 - 消込税額 = 未回収税額
この基準によって、入金の比例額がこの取引の明細、税金、および運送費に消し込まれます。各明細タイプの消込済金額の計算に使用する算式を確認するには、「すべて按分」を参照してください。
次の表では、この基準を使用して金額を消し込む前と後の明細タイプを比較します。
消込ルール・セット | 未払元金 | 未払額 | 当初明細品目 | 明細品目残高 | 当初税金 | 税金残高 | 当初運送費 | 運送費残高 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
全て按分 | 1340 | 300 | 1000 | 223.38 | 140 | 31.34 | 200 | 44.78 |
その他の考慮事項として、混合符号残高のある取引に支払を消し込む場合があります。混合符号残高とは、取引を構成する手数料のすべてが同じ符号(プラスまたはマイナス)ではないものです。この場合、支払を消し込むときにReceivablesで使用される手順は、すべてプラスまたはすべてマイナスの取引金額(すなわち、同符号の残高)に消し込むときの手順とは異なります。
混合符号残高のある取引に支払を消し込む場合は、支払と同じ符号の金額にのみ支払が消し込まれます。たとえば、支払がプラスの金額(クレジット・メモではない)の場合は、プラスの残高の手数料のみが減額され、マイナスの残高は影響を受けません。
同じ符号残高を持つ取引の場合は、Oracle Receivablesでは、消込ルール・セットに割り当てられた超過消込ルールに基づいて残高が消し込まれます。
次に例を示します。
請求書 #101
明細 = <$100>
税金 = $100
運送費 = $30
手数料 = $10
「全て按分」消込ルールを使用しているとします。顧客が100ドルの入金を送金したので、この金額を請求書101に消し込みます。この場合、Oracle Receivablesによって、税金、運送費および手数料の間でこの金額が按分されます。これは、これらの金額はプラスであるからです。明細金額(-100)は影響を受けません。
新しい請求書残高を次に示します。
請求書 #101
明細 = <$100>
税金 = $28.56
運送費 = $8.58
手数料 = $2.86
次の表では、支払を消し込む前と後の各明細タイプを比較します。
消込ルール・セット | 当初明細品目 | 明細品目残高 | 当初税金 | 税金残高 | 当初運送費 | 運送費残高 | 当初手数料 | 手数料残高 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
全て按分 | <100> | <100> | 100 | 28.56 | 30 | 8.58 | 10.00 | 2.86 |
各明細タイプに消し込まれる金額と、Oracle Receivablesによって実される計算を次の表に示します。
関連項目: すべて按分消込基準を使用した支払の消込の計算
消込済金額合計 | 明細消込済金額 | 税金消込済金額 | 運送費消込済金額 | 手数料消込済金額 |
---|---|---|---|---|
100 | 0 | 71.441 | 21.422 | 7.143 |
1100 - (21.42 + 7.14) = 71.44
2(30 * 100) / 140 = 21.42
3(10.00 * 100) / 140 = 7.14
関連項目
『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』の消込ルール・セットに関する項
『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』のOracle Receivablesシステム・オプションの定義に関する項
Oracle Receivablesでは、入金を消し込む取引に対して修正およびチャージバックを作成できます。
既存借方項目を消し込む際、顧客用に新規の借方項目を作成するには、チャージバックを使います。たとえば、顧客が$100の請求書に対して$75の支払を送ってきたとします。請求書に入金を消し込み、次に未回収残高用にチャージバックを作成できます。
Oracle Trade Managementを使用すると、現金要求調査の解決時に、入金に対するチャージバックを作成できます。また、「入金消込」ウィンドウを使用して、入金に対するチャージバックを作成することもできます。さらに、Trade Managementユーザーは、Receivablesユーザーの場合は必要となる手動介入なしに、取引と入金に対するチャージバックを作成できます。関連項目: 要求の使用方法
各取引に対する複数のチャージバックと修正をプラスまたはマイナスどちらの金額でも作成できます。
Oracle Receivablesにおいて取引日や対顧客勘定クレジットに対しチャージバックを入力することができるのは、それらの残高がプラスの値である場合です。
Receivablesでは、修正中の取引の取引タイプによって修正やチャージバック金額を検証します。取引タイプが超過消込を認めない場合は、借方品目の残高の符号を逆にするような金額の入力はできません。チャージバックと修正は普通消込ルールに準拠しません。これにより普通消込フラグに関係なくどの方向にでも取引を修正できます。詳細は、『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』の取引タイプに関する項を参照してください。
「AR: 現預金 - 処理可」プロファイル・オプションが「No」に設定されている場合、「消込」ウィンドウの「チャージバック」および「修正」ボタンは使用できません。
取引管理を使用して顧客の入金に対する過少支払要求および超過支払要求を追跡管理する場合、Oracle Receivablesで作成した要求は、要求の追跡管理、分析および解決のため、自動的に取引管理に渡されます。要求の解決にチャージバックが必要な場合は、次のように取引管理内で直接作成されます。
無効な請求書関連要求を解決する場合、取引管理のユーザーは、関連する取引に対してチャージバックを作成できます。
ただし、無効な非請求書関連要求(過少支払の場合)を解決する場合、チャージバックの作成対象となる関連取引はありません。かわりに、取引管理のユーザーは、要求が保留されている入金に対してチャージバックを作成できます。入金に対するチャージバックの結果、即時払いの合計はゼロに近くなり、入金消込の合計は増加します。
注意: チャージバックが作成された後、取引管理は要求に関する追加情報をOracle Receivablesに渡します。「取引要約」ウィンドウにあるチャージバックの取引フレックスフィールド(取引管理コンテキスト)を表示すると、顧客事由、顧客参照、要求番号および要求事由を確認できます。
取引管理で要求事由を正しく設定した場合は、取引管理の要求事由を表示できます。関連項目: 要求の解決
また、Oracle Receivablesでは、「入金消込」ウィンドウで入金に対するチャージバックを手動で作成できます。
入金に対するチャージバック消込と実際のチャージバック取引は、両方とも入金の通貨で作成されます。換算レートの修正の場合、Oracle Receivablesでは、チャージバック取引とチャージバック消込間で発生する機能通貨差異について、入金の外国為替差損益が計算されます。
その他の解決オプションは、「要求の使用方法」を参照してください。
Oracle Receivablesでは、チャージバックを自動的に採番する必要があります。チャージバック連番のベース番号は、Oracle Receivablesのインストール時に決定されます。関連項目: 『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』の取引バッチ・ソースに関する項
前提条件
『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』のチャージバック標準メモ明細の定義に関する項
『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』の事由参照の定義に関する項
『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』のチャージバック修正活動の定義に関する項
『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』のチャージバック取引タイプの定義に関する項
「入金」ウィンドウにナビゲートします。
入金を問い合すか、入力します。関連項目: 入金の入力
「適用」を選択します。
この入金を消し込む取引を選択するか、入力します。関連項目: 入金の消込
「チャージバック」ボタンを選択します。
このチャージバックの取引タイプと取引金額を入力します。デフォルトのチャージバック金額は取引残高です。「未回収残高」フィールドに新規の残高が表示されます。この取引タイプの「超過消込の許可」オプションが「Yes」の場合のみ、未回収残高より大きい金額を入力できます。詳細は、『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』の取引タイプに関する項を参照してください。
文書番号が使用可能なときに、入金に関連する文書連番が「手動」になっている場合は、このチャージバックの文書番号を入力します。連番タイプが「自動」の場合は、保存の際に文書番号が割り当てられます。
このチャージバックの勘定科目を入力します。取引タイプによってデフォルトの勘定科目が提供されますが、これは変更可能です。
このチャージバックの支払期日を入力します。デフォルトの支払期日は、「システム・オプション」ウィンドウの「チャージバック支払期日」パラメータ値です。たとえば、現在日、預入日、未回収請求書支払期日または入金日が入ります。
「詳細」タブ・リージョンをオープンし、このチャージバックを作成する事由および注釈(オプション)を入力します。Oracle Receivablesの「参照」ウィンドウでは、追加のチャージバック事由を定義できます。関連項目: 『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』の売掛/未収金参照の定義に関する項
注意: 「取引コード」フィールドの詳細は、「「消込」フィールド・リファレンス」を参照してください。
作業内容を保存します。チャージバック・バッチ・ソースを使用してチャージバックに番号が自動的に設定され、デフォルトの支払条件「即時」が割り当てられます。
注意: 「取引」ウィンドウでこのチャージバックの支払条件、GL記帳日、およびその他の情報を見ることができます。これを行うには、チャージバック番号を使って問い合せます。
注意: 取引管理がインストールされている場合、この機能のユーザー(Oracle Receivablesユーザーではない)は、これらの取引を作成して、無効な非請求書関連要求を解決します。
「入金」ウィンドウにナビゲートします。
入金を問い合すか、入力します。関連項目: 入金の入力
「適用」を選択します。
チャージバック作成対象の要求調査消込を選択するか、入力します。関連項目: 入金の消込
注意: 要求調査消込を入力後、消込レコードを最初に保存してから、消込に対するチャージバックを入力できます。
「チャージバック」ボタンを選択します。
このチャージバックの取引タイプを入力します。デフォルトのチャージバック金額は要求の全額です。この金額は変更できません。
文書番号が使用可能なときに、入金に関連する文書連番が「手動」になっている場合は、このチャージバックの文書番号を入力します。連番タイプが「自動」の場合は、保存の際に文書番号が割り当てられます。
このチャージバックの勘定科目を入力します。取引タイプによってデフォルトの勘定科目が提供されますが、これは変更可能です。
このチャージバックの支払期日を入力します。デフォルトの支払期日は、「システム・オプション」ウィンドウの「チャージバック支払期日」パラメータ値です。たとえば、現在日、預入日、未回収請求書支払期日または入金日が入ります。
このチャージバックを作成する事由および注釈(オプション)を入力します。Oracle Receivablesの「参照」ウィンドウでは、追加のチャージバック事由を定義できます。関連項目: 『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』の売掛/未収金参照の定義に関する項
注意: 「取引コード」フィールドの詳細は、「「消込」フィールド・リファレンス」を参照してください。
作業内容を保存します。
Oracle Receivablesでは、チャージバック・バッチ・ソースによって自動的にチャージバックが採番され、デフォルトの支払条件「即時」が割り当てられます。
「消込」ウィンドウでは、チャージバック修正活動によって、要求調査消込が自動的に未消込にされたり、要求金額がチャージバックに対して再消込されます。
注意: 「取引」ウィンドウでこのチャージバックの支払条件、GL記帳日、およびその他の情報を見ることができます。これを行うには、チャージバック番号を使って問い合せます。
請求書、デビット・メモ、チャージバック、または取引約定の未回収残高を増加または減少させるには修正を作成します。たとえば、請求書に入金を消し込んだ際に2ドルの未回収残高が残ったとします。残高を消し込み、借方項目をクローズするために修正を作成できます。
注意: (たとえば、少額の残高を消し込むために)入金消込中に修正を作成してから、後で消込を未消込にすると、Oracle Receivablesでは修正の戻し処理が行われ、修正に「修正戻し処理」のステータスが割り当てられます。
前提条件
『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』の修正活動の定義に関する項
『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』の承認限度の定義に関する項
『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』の修正事由参照の定義に関する項
「入金」ウィンドウにナビゲートします。
入金を入力するか、問い合せます。関連項目: 入金の入力
「適用」を選択します。
入金を消し込む取引を選択するか、入力します。関連項目: 入金の消込
「修正」を選択します。
注意: 「ツール」メニューから「会計の表示」を選択すると、修正の詳細な会計明細を貸借一致の会計仕訳(すなわち、借方 = 貸方)の形式で表示できます。また、詳細勘定科目をT字型勘定として表示するように選択することもできます。
関連項目: 会計明細の表示
活動名を入力し、作成中の修正タイプを選択します。有効な修正タイプには「請求書」、「手数料」、「運送費」および「税金」があります。
この修正の金額を入力します。修正タイプとして「請求書」を指定した場合は、Receivablesによって、修正する項目をクローズするために最低限必要な修正額が要求され、その額が「金額」フィールドに表示されます。この修正額が、承認限度外の場合は、保存する際に修正のステータスが「保留承認」に設定されます(未承認の修正では項目の未回収残高は更新されません)。
重要: 取引タイプ「超過消込の許可」オプションが「Yes」に設定されている場合のみ、未回収残高より大きい金額を入力できます。詳細は、『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』の取引タイプに関する項を参照してください。
この修正のGL記帳日を入力します。デフォルトは、取引GL記帳日または現在の日付以降の日付です。ただし、この日付がオープン期間内にない場合は、デフォルトGL記帳日が直前のオープン期間の最終日に変更されます。GL記帳日は、修正中の借方品目のGL記帳日かそれ以降の日付であり、さらにオープン期間あるいは入力可能な将来の期間の日付である必要があります。
修正日を入力します。デフォルトは現在の日付ですが、変更可能です。
「勘定科目ID」タブ・リージョンをオープンし、この修正のGL勘定を入力します(オプション)。活動名はデフォルトのGL勘定ですが、変更可能です。
手動文書採番を使用している場合は、この修正に対して一意の文書番号を入力します。自動文書採番を使用している場合は、保存する際に文書番号が割り当てられます。関連項目: 『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』の文書連番の実装に関する項
「注釈」タブ・リージョンをオープンし、この修正を作成する事由を入力します(オプション)。この事由は、修正台帳に印刷されます。
注意: 修正事由は、「AR: 修正事由必須」プロファイル・オプションが「Yes」に設定されていない場合は、オプションです。関連項目: 『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』のOracle Receivablesユーザー・プロファイル・オプションの概要に関する項
この修正のステータスを更新します(オプション)。この修正がユーザー承認限度内の場合は、任意のステータスを選択できます。以前に承認済の修正を検討している場合、このフィールドはスキップされます。
作業内容を保存します。この修正に一意の番号が生成されます。
関連項目
『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』の取引タイプに関する項
請求書に関係しない、投資、利息所得などの取引は、Oracle Receivablesではその他入金と呼ばれます。「入金」ウィンドウまたは「入金要約」ウィンドウでその他入金を入力します。
「多通貨の許可」チェック・ボックスが選択されている送金銀行口座が少なくとも1つある場合は、システムに定義されている任意の通貨でその他入金を入力できます。このような銀行口座が存在しない場合は、銀行口座の通貨と同じ通貨でのみ入金できます。
Oracle Receivablesでは、ユーザーが定義した配分セットを使用してその他入金の会計処理が行われます。関連項目: 『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』の配分セットに関する項
前提条件
『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』のその他入金売掛/未収金活動の定義に関する項
『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』の配分セットの定義に関する項
『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』の入金区分の定義に関する項
『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』の入金方法の定義に関する項
『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』の入金バッチ・ソースの定義に関する項
『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』のプロファイル・オプションの定義に関する項
「入金」ウィンドウにナビゲートします。
入金情報(入金方法、入金番号、通貨、入金額、GL記帳日など)を入力します。
関連項目: 入金の入力
「その他」の入金タイプを選択します。
この取引の参照タイプを入力します(オプション)。
参照タイプを入力した場合は、対応する参照番号を入力するか、値リストから参照番号を選択します。次の表に、いくつかの例を示します。
参照タイプ | 参照番号 |
---|---|
支払 | 小切手番号 |
支払バッチ | 支払バッチ名 |
入金 | 入金番号 |
送金 | 送金受入バッチ名 |
「参照タイプ」が「支払」の場合、値リストから、Oracle Payablesに記録された小切手のうち、この取引に入力した送金口座と同じ銀行口座から書き込まれたものを選択できます。
「参照タイプ」が「支払バッチ」の場合、値リストでは、Oracle Payablesで作成された支払バッチのうち、この取引と同じ銀行口座を持つものを選択できます。
「参照タイプ」が「入金」の場合、値リストでは、この取引と同じ銀行口座を持つOracle Receivables内の入金のいずれかを選択できます。
「参照タイプ」が「送金」の場合、値リストでは、この取引と同じ銀行口座を持つOracle Receivablesの送金バッチのいずれかを選択できます。
「支払者」リージョンで、この支払の起点を指定します(オプション)。このフィールドは参照用です。
活動を入力するか、値リストから活動を選択します。
売掛/未収金活動により、この取引のデフォルトの配分セットと会計処理が決まります。
「その他入金」タイプには任意の「売掛/未収金活動」を入力できます。ただし、所在地依存の税金コードによって以前に設定されている活動は除きます。所在地依存の税金コードを入力できないのは、「入金」ウィンドウに出荷先情報を入力することができないためです。
注意: 課税方法が「VAT」のときに、その他入金について税金を計算すると、売掛/未収金活動によって、この取引の税金コードと税率も決定されます。
注意: その他入金をマイナスの金額で作成するには、活動タイプが「その他入金」の売掛/未収金活動に、税金タイプが「仮払」の負債税金コードがあることを確認する必要があります。関連項目: 『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』の売掛/未収金活動に関する項
この取引の税金コードを変更する場合は、税金コードを入力します(オプション)。事前定義されている「売上」または「VAT」タイプの税金コードを入力できます。
重要: 税金コードが一時的税金コードで、プロファイル・オプション「税金: 税率一時変更の許可」が「Yes」に設定されている場合、デフォルトの「税率」および「税額」を変更できます。それ以外の場合、これらのフィールドは表示専用になります。
手動文書採番を使用している場合は、「詳細」タブ・リージョンをオープンして、一意の文書番号を入力します。
預入日を変更します(オプション)。
この取引のGL勘定科目情報を検討または更新するには、「配分」を選択します。
注意: 税種別が「付加価値税(VAT)」の場合に、その他入金について税金を計算すると、「配分」ウィンドウにこの取引の税金コードと税額が表示されます。
関連項目
Oracle Receivablesでは、顧客からの入金が停止したとき、あるいは入金元の口座が銀行決済不可である場合には、入金戻し処理ができます。入金をOracle Receivablesに再入力、再消込する場合にも入金の戻し処理をします。
次のタイプの入金を戻し処理することができます。
請求書関連の入金
請求書関連ではない(その他)入金
クレジット・カード返済(マイナスのその他)入金
バッチの一部である入金(「入金バッチ」ウィンドウを使用してバッチに入金を再入力)
取消可能な未解決要求を含む入金(Oracle Trade Managementのユーザーのみ)
オープン入金に対して消し込まれた入金(いずれの入金も戻し処理によりマイナスの額にならない場合)
Oracle Receivablesでは2タイプの入金戻し処理が可能です。
標準戻し処理
デビット・メモ戻し処理
戻し処理済入金を表示するには、「入金戻し処理レポート」を参照してください。
注意: 入金を戻し処理すると、その入金の属性を更新することができなくなります。
標準戻し処理を作成すると、Oracle Receivablesでは、General Ledger用に戻し仕訳が自動作成され、元の入金とともにクローズされたすべての借方および貸方品目が再びオープンします。
チャージバックに対して何の活動もなく、しかもチャージバックがGLにまだ転記されていない場合は、チャージバック関連の取引を消込した入金に対して標準戻し処理を作成することができます。チャージバックがGLにすでに転記されている場合は、デビット・メモ戻し処理(次を参照)を作成する必要があります。
消込済みの入金に対して標準戻し処理を作成する場合、これらの修正がまだGeneral Ledgerに転記されていなければ、作成した調整またはチャージバックがOracle Receivablesにおいて戻し処理されます。
入金の戻し処理が必要で、請求活動と支払間のリンクは維持する必要がある場合、デビット・メモ戻し処理が使用されます。デビット・メモ戻し処理を作成すると、Oracle Receivablesでは入金が戻し処理されますが、元の入金に関連する入金活動は更新されません。
デビット・メモ戻し処理では、元の入金でクローズされた借方および貸方品目を再オープンするのではなく、Oracle Receivablesによって、クローズしたデビット・メモおよびクレジット・メモ取引の正味金額で新規売掛/未収金が作成されるため、標準戻し処理とは異なります。結果として、戻し処理された入金には、取引がまだ消込済として示されます。
入金を戻し処理する場合は、「戻し処理」ウィンドウの「デビット・メモ戻し処理」チェック・ボックスをチェックして、デビット・メモ戻し処理を作成します。デビット・メモ戻し処理の取引タイプでは「計算」チェック・ボックスをチェックしないでください。これは、元の請求書ですでに税金が計算されているためです。関連項目: 『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』の取引タイプに関する項
デビット・メモ戻し処理は、次の場合に作成する必要があります。
以前にチャージバックを作成した入金を戻し処理している場合で、このチャージバックに対応する活動がすでに存在する場合(たとえば、別の入金、クレジット・メモまたは修正)。
送金済クレジット・カード返済消込で入金を戻し処理する場合。
別の入金(入金B)に消し込まれた入金(入金A)の戻し処理中に、戻し処理により入金Bの残高がマイナスになった場合。
重要: その他(非請求書関連)入金のデビット・メモ戻し処理は作成できません。
入金戻し処理用にデビット・メモを作成すると、Oracle Receivablesでは、事前定義済メモ明細から明細品目が生成されます。Oracle Receivablesは、デビット・メモに関して、Debit memo for reversal of payment &PAYMENT_NUMBER&という明細を作成します。ここで、&PAYMENT_NUMBER&は、元の入金番号を表します。
デビット・メモ戻し処理の会計は自動的に作成されますが、Oracle Receivablesでは、標準デビット・メモの場合と異なり自動会計が使用されません。関連項目: デビット・メモ戻し処理の会計
また、戻し処理を保存すると、新規デビット・メモに一意の取引番号が割り当てられます。戻し処理を実行している入金に対して、「デビット・メモ継承入金番号」オプションが「Yes」に設定されている入金方法を使用した場合は、デビット・メモを元の入金と同じ取引番号にするかどうかを指定できます。「デビット・メモ継承入金番号」オプションが「No」に設定されている場合は、DM戻し処理取引ソースを使用してデビット・メモ戻し処理の番号が決定されます。
「デビット・メモ継承入金番号」オプションの詳細は、『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』の入金方法に関する項を、また取引採番の詳細は、『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』の取引バッチ・ソースに関する項を参照してください。
デビット・メモ戻し処理を作成すると、Oracle Receivablesでは、元の入金ではなく新規デビット・メモ取引の会計仕訳が作成されます。これにより、重複する仕訳を作成することがなくなり、決済勘定をする必要もなくなります。
通常のデビット・メモの場合は、自動会計によって収益および売掛/未収金勘定の両方が作成されます。しかし、デビット・メモ戻し処理の場合、自動会計では新規借方品目の会計仕訳は作成されません。かわりに、売掛/未収金勘定が取引タイプにデフォルト設定されます。収益勘定は、入金時の現預金勘定にデフォルト設定されます。デフォルトとなるGL現預金勘定は、デビット・メモ戻し処理を作成したときの入金のステータスによって決まります。たとえば、入金が送金された場合、GL現預金勘定は、この入金の入金方法に割り当てられている送金済勘定と同じになります。関連項目: 取引のデフォルト会計処理
Oracle Receivablesでは、次の2つの入力が行われます。
最初の入力では現預金勘定が減額されます。
Oracle Receivablesは、元の請求書によってすでに収益を認識しています。現預金および収益勘定の誇張を避けるために、Oracle Receivablesでは、収益への追加入力は行われません。かわりに、デビット・メモの収益明細に現預金勘定が割り当てられます。
2番目の入力では新規売掛/未収金が作成されます。
元の入金を消し込んだ場合、Oracle Receivablesでは請求書とその関連売掛/未収金がクローズされます。したがって、この新規借方項目を追跡するには、新規売掛/未収金を確立する必要があります。
売掛/未収金勘定は、事前定義済デビット・メモ戻し処理取引タイプに割り当てられた売掛/未収金勘定にデフォルト設定されます。
前提条件
『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』の支払戻しの事由参照の定義に関する項
『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』の戻し処理カテゴリ参照の定義に関する項
入金を戻し処理する手順は、次のとおりです。
「入金」ウィンドウにナビゲートします。
戻し処理を実行する入金を問い合せます。
注意: 「ツール」メニューの「会計の表示」を選択して、入金の会計明細詳細を表示できます。
関連項目: 会計明細の表示
この入金の消込を検討するには、「消込」を選択します。
その他入金の配分を検討するには、「配分」ボタンを選択します。
「戻し処理」ボタンを選択します。
「日付」フィールドに、入金戻し処理の日付とこの戻し処理をGeneral Ledgerに転記する日付を入力します。戻し処理とGLの日付のデフォルトは現在日です。
Oracle Receivablesでは、この戻し処理用に入力したGL記帳日がオープン期間の日付かどうかがチェックされます。ただし、現在日がオープン期間内でない場合は、最早オープン期間の最終日がデフォルトになります。
戻し処理日とGL記帳日は変更できます。ただし、戻し処理日は当初の入金の預入日以降でなければなりません。また、戻し処理「GL記帳日」を受入「GL記帳日」または戻し処理日より前の日付にすることはできません。
「カテゴリ」フィールドに、この戻し処理のカテゴリを入力します。有効なカテゴリには、「銀行決済不可」、「支払戻し」および「支払停止」があります。
注意: 入金が間違って入力され、再入力する必要がある場合は、「支払戻し」カテゴリを使用します。Oracle Cash Managementでは、このカテゴリによって戻し処理された入金が消込されません。これは、このカテゴリが、入力エラーの場合にのみ確保されているためです。
クレジット・カード返済その他入金を戻し処理する場合は、「クレジット・カード返済の戻し処理」がこのフィールドのデフォルトになります。
注意: 「クレジット・カード返済の戻し処理」カテゴリは、クレジット・カード返済の戻し処理中にのみ表示されます。
「事由」フィールドに、入金戻し処理の事由を入力します。典型的な事由には、決済資金不足、口座解約済、金額誤り、顧客誤り、回収不能などがあります。
標準戻し処理を作成するには、「戻し処理」ボタンを選択します。
デビット・メモ戻し処理を作成する手順は、次のとおりです。
「デビット・メモ戻し処理」チェック・ボックスを選択し、「タイプ」フィールドに、この戻し処理の取引タイプを入力します。
「勘定科目」フィールドに、この新規売掛/未収金の勘定科目を入力します。デビット・メモ取引タイプによってこのフィールドのデフォルト値が提供されますが、これは変更可能です。
手動文書採番を使用している場合は、「文書番号」フィールドに、この戻し処理の一意の文書番号を入力します。それ以外の場合は、「戻し処理」を選択すると、Receivablesによって番号が割り当てられます。関連項目: 『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』の文書連番の実装に関する項
「戻し処理」ボタンを選択します。
関連項目
『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』の標準メモ明細に関する項
『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』の取引タイプに関する項
誤って消し込んでしまった入金がある場合、それらの品目がGeneral Ledgerへ転記される前または後に、その入金を再消込することができます。再消込は、自動および手動で入力された入金のどちらに対しても行うことができます。
入金を再消込する場合は、最初に当初の入金消込を未消込にし、入金によって以前クローズされた各取引または取引明細を再度オープンします。ただし、修正が加えられている入金の場合は、最初に取引を再修正して当初の金額に戻してから、この入金を未消込にする必要があります。さらに、取引に対してチャージバックがあり、そのチャージバックに活動(別の入金、クレジット・メモなど)が関連している場合は、その取引を未消込にできません。
別のオープン入金に消込済の入金を消込取消できます。ただし、これは、いずれの入金も消込取消によりマイナスの額にならない場合です。関連項目: 入金から入金への消込
前提条件
「入金」ウィンドウにナビゲートします。
再消込する入金を問い合せます。
注意: オープン入金を値リストに組み込むには、「ツール」メニューから「オープン入金を含む」ボックスを選択するか、「AR: 消込のためのデフォルトのオープン入金」プロファイル・オプションを「Yes」に設定します。
入金を選択し、「消込」を選択します。
各取引の横にある「消込」チェック・ボックスの選択を解除することで、消込を戻し処理できます。
または、取引明細レベルでこの入金を消込した場合は、「詳細に適用」を選択し、未消込にする取引明細の選択を解除します。
各取引または取引明細の消込済金額がゼロに変更され、入金の未消込金額が増額されます。
Receivablesによって、再度オープンした各取引または取引明細に対するGL逆仕訳日が入力されます。GL逆仕訳日はこの再消込をGeneral Ledgerに転記する日付です。この日付は、当初消込のGL記帳日、または現在日(当初消込のGL記帳日がクローズ済期間の場合)のいずれかになります。現在日がオープン期間内にない場合は、直前のオープン期間の最終日がデフォルトになります。
作業内容を保存します。再オープンした各消込に対して戻し処理入力が作成されます。
関連項目
「入金」、「入金要約」、または「消込」ウィンドウから入金の消込を検討できます。「入金」ウィンドウでは、「残高」リージョンを使用して、消込済金額、未消込金額、対顧客勘定または要求調査への入力金額、すべての期限内または期限外割引額、および当初入金金額を表示することができます。「消込」ウィンドウでは、この入金を消し込んだすべての借方項目および貸方品目を検討し、問合せを行って特定の借方項目または貸方品目のみを表示できます。
「入金履歴」ウィンドウで入金についての集計情報を見ることもできます。「入金履歴」ウィンドウには、入金の送金、承認、確認、戻し処理の日付、および各入金の都道府県がGeneral Ledgerへ転記された日等、入金に対するその存続期間中の変更内容が一覧表示されています。段階ごとに入金額および換算レート調整による機能通貨損益を表示することができます。関連項目: 外貨取引
「活動」ウィンドウには、入金に関する活動すべてを表示できます。各活動、その消込日と消込金額、およびステータスを表示するには、このウィンドウを使用します。この「活動」ウィンドウを使用すると、既存の入金消込(消込済取引)に関する活動すべてを表示することもできます。
入金の入力合計および機能通貨換算額は、「入金合計」ウィンドウに表示することができます。「入金合計」ウィンドウには、選択された入金の通貨、件数、入力金額、および機能通貨換算額が表示されます。
前提条件
「入金」または「入金要約」ウィンドウにナビゲートします。
表示する入金を問い合せます。
「入金」ウィンドウの「残高」リージョンに、消込要約フィールドが表示されます。
注意: 「入金要約」ウィンドウ内にカーソルを置き、「フォルダ」メニューの「フィールドの表示」を選択し、表示するフィールド(たとえば、「消込済金額」または「期限内割引」)を選択し、これらの合計を表示することもできます。
注意: 「ツール」メニューから「会計の表示」を選択すると、入金の詳細な会計明細を決算済の会計仕訳(すなわち、借方 = 貸方)のフォームで表示できます。また、詳細勘定科目をT字型勘定として表示するように選択することもできます。
関連項目: 会計明細の表示
現金入金の特定の消込を検討するには、「消込」を選択します。その他の入金の配分を検討するには、「配分」を選択します。
ヒント: 「消込」ウィンドウで特定取引のみを表示するには、「問合せ」メニューから「入力」を選択し、「顧客番号」、「取引番号」、または「消込済金額」を入力した後、「問合せ」メニューから「実行」を選択します。
「入金」または「入金要約」ウィンドウにナビゲートします。
入金を問い合せます。
「ツール」メニューから「入金履歴」を選択します。
「入金」または「入金要約」ウィンドウにナビゲートします。
入金を問い合せます。
「処理」メニューから「活動」を選択します。
「活動」ウィンドウにすべての活動(現行および履歴)が表示されます。
入金に関する現行の活動のみを表示するには、「消込」を選択します。「消込」ウィンドウで、現行の入金消込活動すべてを表示できます。
「入金」または「入金要約」ウィンドウにナビゲートします。
入金を問い合せます。
「適用」を選択します。
入金の消込済取引を選択し、「処理」メニューから「活動」を選択します。
「活動」ウィンドウに、この入金の消込先の取引に関する活動すべて(現行および履歴)が表示されます。選択した取引に対して他の支払が実施されたかどうかを確認できます。
「入金要約」ウィンドウにナビゲートします。
入金を問い合せます。
表示する入金を選択します。
複数の入金を選択するには、[Ctrl]キーを抑えたまま入金を選択します。
一定範囲の入金を選択するには、入金を1つ選択し、[Shift]キーを抑えたまま選択する範囲の最後にある入金を選択します。
「ツール」メニューから「入金合計」を選択します。「入金合計」ウィンドウで入力した合計と選択した入金の機能通貨金額が表示されます。
「入金」ウィンドウにナビゲートします。
入金を問い合せます。
「詳細」タブ・リージョンをオープンします。
関連項目
「入金バッチ」ウィンドウで入金バッチを作成するか、または既存のバッチを問い合せます。入金をバッチ処理することによって、次のことが可能になります。
入金を処理する際に管理バッチ件数と金額および実績バッチ件数と金額の差を表示することができます。これらの差は、データ入力エラー、入金の見落としまたは紛失、あるいは重複入力によるものです。
入金区分、入金方法、自動採番などのデフォルト属性を共有できるように、関連する入金をグループ化します。
データ入力における時間の節約を図ります。たとえば、入力が必要な入金がたくさんあり、作業を何人かで手分けして行うとします。1つのバッチを作り、入金を入力する各作業員が同じバッチに追加することが可能です。
重複入金をバッチに追加することができます。重複入金は同じ番号、金額、および顧客情報をのある入金です。
入金バッチは、そのステータスに関係なく、General Ledgerに転記することができます。入金バッチに何も入金が含まれていない場合は、そのバッチを削除することができます。
入金を送金している場合は、「送金バッチの作成」を参照してください。
Oracle Receivablesでは、異なる通貨での入金をバッチに追加できます。ただし、「入金バッチ」ウィンドウ内の合計は、バッチ通貨ではなく、すべての通貨で入力された金額を反映します。たとえばバッチ内に2つの入金があり、1つは400USDで、もう1つは200EURだとします。この場合、バッチ通貨に関係なくこのバッチの合計金額は600になります。
注意: プロファイル・オプション「通貨: 混合通貨精度」を使用して、異なる通貨での金額を表示する際の小数点以下の桁数を指定できます。関連項目: 『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』のOracle Application Object Libraryのプロファイル・オプションに関する項
重要: Oracle ReceivablesのGUIバージョンでは、入金の個別入力とバッチの一部としての入力の両方を実行できます。前バージョン(キャラクタ・モード)ではバッチの一部として入金をするか、個別に入力するかのいずれかでした(後者の場合、バッチは一切作成できません)。したがって、キャラクタ・モードでReceivablesを使用しているときに、入金がバッチの一部である場合、問い合せることができるのは、GUIバージョンで入力された入金のみです。
バッチにはバッチが完了しているかを示すステータスがあります。Oracle Receivablesでは、新規入金を追加するか、またはバッチ内の既存の入金を消し込むと、入金バッチのステータスが自動的に更新されます。バッチ・ステータスは、以下のいずれかになります。
新規: 入金が含まれていない場合。
残高不一致: バッチの入金の実件数および実際金額が、管理件数および管理金額と一致していない場合。
オープン: 実件数および実績額が、管理件数および管理金額に一致しているが、1つ以上の入金がまだ識別または消込処理されていない場合。
クローズ: 実件数および実績金額が管理件数および管理金額に一致していて、識別または消込処理されていない入金がない場合。
前提条件
『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』の取引バッチ・ソースの定義に関する項
『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』の入金方法の定義に関する項
『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』の入金区分の定義に関する項
「入金バッチ」ウィンドウまたは「入金バッチ要約」ウィンドウにナビゲートします。
「手動-通常」のバッチ・タイプを選択します。
「バッチ・ソース」を入力します。プロファイル・オプション「AR: 入金バッチ・ソース」を定義してある場合は、このソースがデフォルトの入金バッチ・ソースとして使用されますが、変更可能です。バッチ・ソースによってバッチ内の入金に対する入金方法、入金区分、および入金番号の自動採番の適用/不適用などのデフォルト属性が決まります。
入金方法を使用して、この入金の会計処理と送金銀行口座が決定されます。入金区分によってこの入金の処理ステップが決定されます。
バッチ名を入力します。入力したバッチソースの「バッチ番号自動採番」を「Yes」に設定した場合は、保存する際にバッチ名が割り当てられます。
ヒント: バッチに適切な命名規則を使用すると、バッチまたはバッチ内の個別入金を検討する際に簡単に検索できます。
このバッチの通貨が機能通貨と異なる場合は、その通貨と換算レート情報を入力します。関連項目: 外貨取引
注意: Oracle Receivablesではこのバッチに追加する各入金のデフォルトとしてバッチ通貨が使われます。しかし、異なる通貨のバッチに入金を追加することができます。
このバッチのバッチ日付、GL記帳日および預入日を入力します (オプション)。デフォルトのバッチ日付と預入日は現在日ですが、別の日付を入力することもできます。デフォルトのバッチGL記帳日は直前のオープン期間の最終日です。この日付は変更できますが、オープン期間または入力可能な将来の期間の日付である必要があります。バッチGL記帳日によって、このバッチ内の各入金にデフォルトのGL記帳日が提供されます。
Receivablesでは、入金通貨が機能通貨と異なる場合に、預入日を換算日として使用します。後で預入日を変更した場合、Receivablesでは換算日も更新します。
このバッチの入金区分、入金方法および銀行名を入力します。バッチ・ソースによってデフォルト値が提供されますが、この値は変更可能です。
注意: 入力できるのは、この入金区分に割り当てられている入金方法のみです。銀行口座が入金と同一通貨の場合、またはこの送金銀行の「複数通貨入金」フラグが「Yes」に設定されている場合は、入金方法に割り当てられている任意の銀行口座を入力できます。
このバッチに追加する入金の合計件数と合計額を「管理件数」および「管理金額」フィールドに入力します。
このバッチに入金を追加するには、「入金」を選択します。Receivablesによって、バッチ情報が保存されます。関連項目: 入金の入力
このバッチに入金を追加するか、このバッチの一部である入金について消込、消込の取消、戻し処理、または修正を行う場合に、バッチ合計がOracle Receivablesで更新されます。関連項目: 入金フィールド・リファレンス
関連項目
Receivablesでは、先日付の支払を入力して追跡できます。これらのタイプの支払には、先日付小切手または約束手形と呼ばれる公式文書が考えられます。約束手形は公式の印刷文書であり、その中で発行人は特定の日に特定金額を第三者である手形所有者に支払うことを約束します。支払の期日は、手形の満期日と呼ばれます。約束手形は、その手形を発行した銀行によって保証されます。
約束手形を作成する際、発行人は未払額、満期日、手形所有者が支払を受け取ることができる銀行支店を特定します。手形が満期日に達した時に、所有者はそれを銀行に呈示します。銀行はその手形を手形決済機関に呈示し、その機関は支払いを発行人の銀行から、所有者の銀行へ振替えます。
顧客により発行された手形は、たとえば、手形が前受/預り金、前払金として発行された場合、または既存の顧客請求の支払として発行された場合、満期日の前に振出人に戻されることもあります。
約束手形または先日付小切手が、商品またはサービスに対する支払として受け取られる場合は、受取手形と呼ばれます。
手形ステータスは、次のうちの1つです。
オープン: 新規受取手形を作成する場合、Oracle Receivablesにより、このステータスが割り当てられます。
戻り: この手形は、満期日かそれ以前に、発行人に戻されました。手形を戻し処理する際、戻し処理日が手形の満期日またはそれ以前の日付の場合は、Oracle Receivablesによりこのステータスが割り当てられます。「入金戻し処理」ウィンドウで標準戻し処理を作成して、手形を戻すことができます。戻し手形に対して、デビット・メモ戻し処理の作成もできます。
遅滞: この送金済手形は、満期日に達しましたが、資金が使用可能ではありませんでした。デビット・メモ戻し処理を作成して送金済手形を戻し処理する際、戻し処理日が手形の満期日よりも後の日付の場合は、Oracle Receivablesによりこのステータスが割り当てられます。「入金」ウィンドウで手形を戻し処理できます。
買戻し: このファクタリング手形は、満期日に達しました。しかし資金は、ファクタリング銀行に支払われませんでした(手形は、滞納です)。デビット・メモ戻し処理を作成してファクタリング手形を戻し処理する際、戻し処理日が満期日よりも後の日付の場合は、Oracle Receivablesによりこのステータスが割当られます。「入金」ウィンドウで手形を戻し処理できます。
交換:これは新規手形で、滞納、戻し、再購買の手形の戻し処理によって作成されたデビッド・メモを消し込みます。たとえば、取引を消し込んでいた滞納手形をデビット・メモ戻し処理します。そして、新規手形(新規満期日、手形番号、オプションの支払利息を指定して)を作成し、新規デビット・メモを消し込みます。手形の戻し処理、新規受取手形は「入金」ウィンドウで作成できます。
満期: この手形は満期日に達しました。手形は、満期に達したとき、送金またはファクタリングできます。
Oracle Receivablesでの有効な手形の活動は次のとおりです。
前受/預り金: 為替手形と同様に、手形の所有者は、回収のため発行人の銀行に現金入金を申請できます。手形発行銀行は、手形の満期日に貸方記入されます。
交換: 滞納手形は新規手形に交換できます。新規満期日と手形番号を指定し、新規手形の金額に金利を追加できます。これは手形の書換えとも呼ばれます。受取手形は「入金」ウィンドウで作成できます。
ファクタリング: 満期日またはそれ以前に、手形を銀行にファクタリングできます。ファクタリング手形は、現金へ換金するため銀行で署名するものです。入金と同様に、「ファクタリング」または「標準およびファクタリング」の送金方法のある入金区分に割り当てることにより、受取手形のファクタリングを選択できます。ファクタリング手形は、銀行割引(ファクタリング)手数料の対象となります。関連項目: ファクタリング送金および入金額自動決済
送金: 入金と同様に、受取手形を商品またはサービスに対する支払として送金できます。受取手形は「送金」ウィンドウで送金できます。関連項目: 送金について
戻り: 満期日以前に手形を発行人に戻すことができます。これらの手形は、前払金または請求書に対する支払として受け取られた可能性があります。「入金」ウィンドウで戻し処理することにより、手形を戻すことができます。関連項目: 入金の戻し処理
下記の表は、Oracle Receivablesでの可能な手形活動を表示します。
受取手形の処理
この図の詳細は、「受取手形の処理の図の説明」を参照してください。
関連項目
受取手形を作成するようシステムを設定するには、次のステップを示された順序で実行します。
支払の送金に使用する銀行および銀行口座を定義します。必要な数の銀行および銀行口座を定義できますが、各銀行口座は1つの通貨を参照している必要があります。Oracle Receivablesでは、銀行口座ごとに現預金勘定を入力する必要があります。
関連項目: 『Oracle Cash Managementユーザー・ガイド』の「銀行口座モデルの概要」
受取手形で使用する入金区分を定義します。「受取手形」を「Yes」に設定して、この入金区分が受取手形に使用されることを指定します。「入金区分」ウィンドウで入金区分を定義します。関連項目: 『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』の入金区分に関する項
さらに、「受取手形」入金区分に対して次の設定を使用します。
作成方法: 「手動」
送金方法: 「標準」、「ファクタリング」または「標準およびファクタリング」
決済方法: 「自動決済」または「照合」
受取手形入金区分に入金方法を割り当てます。「逆算日数」(決済日数)をゼロに設定し、手形満期日に現預金勘定を借方に記入できるようにします。逆算日数とは、入金の決済時に発行者の銀行口座から手形所有者の銀行口座へ資金を振り替えることができる、満期日後の日数を表します。
受取手形勘定は手形満期日に決済される必要があります。このためには、送金銀行をこの入金方法に割り当てる際に、確認勘定、送金勘定およびファクタリング勘定を受取手形勘定に割り当てます。さらに、ファクタリング手形勘定を短期借入金勘定に割り当てる必要があります。短期借入金勘定は、滞納手形に使用されます。
詳細は、『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』の入金方法に関する項および送金銀行の割当に関する項を参照してください。
関連項目
受取手形を作成して、先日付の支払をOracle Receivablesに記録します。このタイプの支払では、手形満期日に、資金が発行人の銀行から手形所有者の銀行へ振替えられます。
受取手形を手動で入力するのは、「入金」ウィンドウを使う場合だけです。Oracle Receivables「自動入金」機能を使う場合は、手形は作成できません。
「入金」ウィンドウにナビゲートします。
受取手形の入金区分に割り当てた入金方法を入力します。
この手形の基本情報(手形番号、通貨、金額、GL記帳日など)を入力します。
関連項目: 入金の入力
満期日を入力します。
デフォルトの満期日は預入日と同じ日付になります。満期日とは、資金が手形発行人の銀行から手形所有者の銀行に振り替えられる日付です。
「標準」の入金タイプを選択します。
システム・オプション「入金処理時請求先事業所必須」が「Yes」に設定されている場合は、請求先事業所を入力します。
銀行手数料を適用する場合は、その金額を入力します。
送金銀行口座を変更します(オプション)。
手動文書採番を使用している場合は、「詳細」タブ・リージョンをオープンして、一意の文書番号を入力します。
手形預入日を入力します。
デフォルトの預入日は今日の日付です。預入日は変更できますが、受取手形の場合、預入日は入金日(手形の日付)以降の日付にする必要があります。
送金処理の過程で入金送金銀行が自動的に上書きされないように、必要に応じて「上書」フィールドを使用できます。
「受取手形」リージョンに、次の情報を入力します。
発行者名: (オプション)この手形を発行した人の名称。手形発行人は、Oracle Receivablesで定義される必要はありません。
発行日: この手形を発行する日付。デフォルトは現在日ですが、変更もできます。
発行銀行名: 手形が発行された銀行を入力するか、値のリストから銀行を選択します。
発行銀行支店名: 手形が発行された銀行支店を入力するか、値のリストから銀行を選択します。
作業内容を保存します。この手形に「オープン」のステータスが割り当てられます。
関連項目
「入金額自動決済」プログラムを実行して、受取手形を決済します。手形がファクタリングされたかまたは、銀行に預金されたかによって、このプログラムでは、売掛金勘定科目と対応する勘定科目が決済されます。
資金は手形所有者の銀行口座に手形満期日に貸方記入されますが、通常、資金振替と決済が完了するまでは資金を使用できません。資金が実際に手形所有者の銀行口座に預金される満期日後の日数は、発行人銀行と送金銀行に依存します。発行人銀行と送金銀行が同じ(銀行内取引)場合、決済日数はゼロです。それ以外の場合、決済日数は変動する可能性があります。いずれの場合も、Receivablesで満期日に会計仕訳が作成されるように、入金方法の「逆算日数」(決済日数)を0(ゼロ)に設定する必要があります。関連項目: 受取手形の設定
受取手形を決済すると、「自動決済」プログラムによりそのステータスが「満期後」に更新されます。
関連項目
「入金戻し処理」ウィンドウで、受取手形の戻し処理ができます。手形が滞納の場合、手形発行人が支払停止をした場合、または手形満期日の前に発行人に戻す場合には、手形を戻し処理できます。手形が滞納の場合(たとえば、資金が手形満期日に使用不可)、手形を交換するか、再購買できます。受取手形を再購買するには、デビット・メモ戻し処理を作成します。
送金済の受取手形に対するデビット・メモ戻し処理を作成すると、Oracle Receivablesにより手形ステータスが「遅滞」に変更されます。
デビット・メモ戻し処理を作成する時、Oracle Receivablesでは当初の入金に関連する入金活動は更新されません。新規のデビット・メモ戻し処理は、実際は新規の売掛金であり、最初の手形によってクローズされた品目を再びオープンします。
戻り: 満期日またはそれ以前に手形を発行者に戻すことができます。標準またはデビット・メモ戻し処理を作成することにより、手形を戻すことができます。
交換: 戻り、遅滞、買戻しの手形は新規手形に交換できます。たとえば、手形所有者と手形発行人が、新しい手形を交換として送付することに合意した場合に、交換することがあります。これは手形の書換えとも呼ばれます。
買戻し: 満期日に達したが、資金が支払われなかったファクタリング手形を再購買できます。手形を戻し処理してデビット・メモ戻し処理を作成する際、戻し処理日が手形の満期日よりも後の日付の場合は、Oracle Receivablesによりこのステータスが割り当てられます。
遅滞: 満期日に達したが、資金が支払われなかった送金済手形を戻し処理できます。手形を戻し処理してデビット・メモ戻し処理を作成する際、戻し処理日が手形の満期日よりも後の日付の場合は、Oracle Receivablesによりこのステータスが割り当てられます。
受取手形の戻し処理についての手順は、現金入金の場合と同じです。これは、標準戻し処理にもデビット・メモ戻し処理のもあてはまります。
「入金戻し処理」ウィンドウにナビゲートします。
戻す手形を問い合せます。
手形満期日以前の戻し処理日を指定します。
この手形に対して、標準またはデビット・メモ戻し処理を作成します。関連項目: 入金の戻し処理
作業内容を保存します。Receivablesによって、この手形に「戻り」のステータスが割り当てられます。
「入金戻し処理」ウィンドウにナビゲートします。
買い戻す手形を問い合せます。
手形満期日より後の戻し処理日を指定します。
この手形のデビット・メモ戻し処理を作成します。関連項目: 入金の戻し処理
作業内容を保存します。Receivablesによって、この手形に「買戻し」のステータスが割り当てられます。
「入金戻し処理」ウィンドウにナビゲートします。
遅滞した手形を問い合せます。
手形満期日より後の戻し処理日を指定します。
この手形のデビット・メモ戻し処理を作成します。関連項目: 入金の戻し処理
作業内容を保存します。Receivablesによって、この手形に「遅滞」のステータスが割り当てられます。
「入金」ウィンドウにナビゲートします。
新規の受取手形を入力します。関連項目: 受取手形の作成
手形の戻し処理、遅滞処理または買戻し処理の際に作成されたデビット・メモを、新規手形で消し込みます。Receivablesによって、この手形に「交換」のステータスが割り当てられます。
関連項目
この表では、Oracle Receivablesで、通常の入金と受取手形に対して作成される会計仕訳を比較します。
入金 | 受取手形 |
---|---|
送金が必要な入金を作成 借方: 確認 貸方: 売掛金 | 送金が必要な手形を作成 借方: 受取手形 貸方: 売掛金 |
標準送金 借方: 送金 貸方: 確認 ファクタリング送金 借方: ファクタリング 貸方: 確認 | 標準送金 借方: 受取手形 貸方: 受取手形 ファクタリング送金 借方: ファクタリング 貸方: 確認 |
決済 借方: 現金 借方: 銀行手数料 貸方: 短期借入金 | ファクタリング手形を決済(満期日前) 借方: 現金 借方: 銀行手数料 貸方: 短期借入金 |
満期日 借方: 短期借入金 貸方: ファクタリング | 満期日 借方: 現金 貸方: 受取手形 |
リスク消去 借方: 短期借入金 貸方: ファクタリング | リスク消去 借方: 短期借入金 貸方: ファクタリング |
関連項目
受取手形レポートには、受取手形についての一般情報を表示できます。
このレポートでは、次のステータスをもつ手形だけが対象です。
オープン: 新規に作成される手形
送金済: 銀行に送金済の手形
満期後: 満期日に達した手形
換算: 滞納手形と交換された手形
ステータスが「返品」、「遅滞」または「買戻し済」の手形は、受取手形レポートの対象にはなりません。
通貨: このレポート対象の手形の通貨を入力します。通貨とは無関係に全手形を対象とするには、このフィールドを空白にしておきます。
顧客名:自/至: 特定の顧客の手形だけを対象とするには、顧客名の範囲を入力します。このフィールドを空白のままにすると、すべての顧客の手形が対象となり、または同じ顧客番号を両方のフィールドに入力すると、1人の顧客だけをレポートします。
顧客番号:自/至: 特定の顧客の手形だけを対象とするには、顧客番号の範囲を入力します。このフィールドを空白のままにすると、すべての顧客の手形が対象となり、または同じ顧客番号を両方のフィールドに入力すると、1人の顧客だけをレポートします。
最終満期日: 「開始満期日」を入力した場合、終了日を入力して、満期日が特定の範囲内にある手形だけをレポートの対象とします。
ソート・キー: このレポートの情報をソートするための使用方法を選択します。「満期日」、「顧客」、「送金銀行」を選択します。このパラメータは必須です。
送金銀行: 特定銀行の手形だけを対象とするために、送金銀行を入力します。
送金銀行口座: 特定銀行顧客口座の手形だけを対象とするには、送金銀行口座を入力します(オプション)。
開始満期日/最終満期日: 範囲内の満期日の手形だけを対象とする場合は、日付の範囲をここで入力します。満期日とは無関係にすべての手形を対象とするには、このフィールドを空白にしておきます。
ステータス: 特定のステータスの手形のみをレポート対象とする場合は、ステータスを入力します。「交換」、「満期後」、「オープン」または「送金済」の1つを選択します。ステータスに関係なくすべての手形を対象とするには、このフィールドを空白にしておきます。
通貨: レポートが対象とする手形の通貨(レポート・パラメータに通貨を指定してある場合に限る)。
自(満期日)至(満期日): レポート対象となる手形の満期日範囲(レポート・パラメータに範囲を指定してある場合に限る)。
ソート・キー: レポート内の情報をソートする際に選択するオプション。
顧客名: 作成した手形の対象となる顧客名。
顧客サイト: 顧客の請求先サイト。
発行者名/発行銀行名: 手形発行側の名称と銀行。
発行日/満期日: 手形が発行された日付とその満期日。
手形番号/換算済手形: 手形番号と、(この手形を交換した場合は)交換した手形。
手形ステータス: 手形のステータス。
手形金額: 手形の金額。
送金銀行: 手形の送金銀行。
送金銀行口座: 手形の送金銀行口座。
サイトの合計: 顧客サイトの手形の合計額。
顧客合計: 顧客の手形の合計額。
レポート合計: レポート対象の手形の合計額。
戻し処理済受取手形レポートには、 戻し処理済受取手形についての情報を表示できます。
このレポートでは、 次のステータスをもつ手形だけを対象とします。
遅滞: 手形満期日に、資金が使用不可だった手形
再購買: デビット・メモ戻し処理を作成した、滞納、ファクタリング済手形
返品: 手形の満期日以前に標準戻し処理を作成した戻し手形
このレポートはまた、作成された手形、デビット・メモ戻し処理を消し込んだ手形も対象とします。これらの手形は、「換算」のステータスをもちます。
通貨: このレポート対象の手形の通貨を入力します。通貨とは無関係に全手形を対象とするには、このフィールドを空白にしておきます。
顧客名: 特定の顧客の手形だけを対象とするには、顧客名を入力します。すべての顧客の手形を対象とするには、このフィールドを空白にしておきます。
ソート・キー: このレポートの情報をソートする際の使用方法を選択します。「顧客」または「送金銀行」を選択します。このパラメータは必須です。
未換算手形レポート: デビット・メモ戻し処理は作成されているが、新規手形による消込がまだ行われていない手形を、レポートの対象とするかどうかを表示します。「Yes」または「No」を選択します。
開始満期日/最終満期日: 範囲内の満期日の手形だけを対象とする場合は、日付の範囲をここで入力します。満期日とは無関係にすべての手形を対象とするには、このフィールドを空白にしておきます。
開始戻し処理日/戻し処理日:至: 範囲内の戻し処理日の手形だけを対象とする場合は、日付の範囲をここで入力します。戻し処理日とは無関係に、すべての手形を対象とするには、このフィールドを空白にしておきます。
ステータス: 特定のステータスの手形だけをレポート対象とする場合は、ステータスを入力します。「オープン」、「交換」、「送金済」、「ファクタリング済」または「満期」のうちから1つを選択してください。ステータスとは無関係にすべての手形を対象とするには、このフィールドを空白にしておきます。
通貨: レポートが対象とする手形の通貨(レポート・パラメータに通貨を指定してある場合に限る)。
自(満期日)至(満期日): レポート対象となる手形の満期日範囲(レポート・パラメータに範囲を指定してある場合に限る)。
ソート・キー: レポート内の情報をソートする際に選択するオプション。
顧客名/顧客サイト: 作成した手形の対象となる顧客名と請求先サイト。
デビッド・メモ/換算手形: 手形が交換される場合、この列はデビット・メモ番号と、このデビット・メモを消し込む手形の番号が表示しされます。
発行者名/発行銀行名: 手形発行側の名称と銀行。
発行日/満期: 手形が発行された日付とその満期日。
手形金額: 手形の金額。
手形番号: 手形番号。
手形ステータス: 手形のステータス。
サイトの合計: 顧客サイトの手形の合計額。
顧客合計: 顧客サイトの手形の合計額。
入金方法合計: 入金方法の手形の合計額。
レポート合計: レポート対象の手形の合計額。
自動ロックボックス(または、ロックボックス)とは、商業銀行が企業顧客に提供しているサービスで、売掛/未収金支払処理を行うことができます。自動ロックボックス処理により毎月数百万の取引を処理できます。
自動ロックボックスは銀行に直接送られる入金を自動的に処理することによって手動のデータ入力の手間を省きます。「クイック入金」入金バッチを作成する前に、情報の伝送方法およびOracle Receivablesによりデータが有効であることが確認される方法を指定します。入金送金済の顧客を自動的に識別したり、オプションとして「自動消込基準」を使用して顧客の未払い借方項目に対して消し込む方法を決定したりできます。
Oracle Trade Managementを使用している場合は、Oracle Receivablesでの自動ロックボックスとクイック入金転記の処理中に、取引管理での要求の作成に適格な送金明細を自動的に準備できます。関連項目: 自動ロックボックスによる要求の作成方法
取得時換算にも自動ロックボックスを使うことができます。たとえば、自動ロックボックスを使用して、入金を前の会計処理システムからOracle Receivablesに伝送できます。自動ロックボックスにより、入金が正確であり有効であることが、Oracle Receivablesによって伝送される前に確認されます。
自動ロックボックスの処理には、次の3つのステップがあります。
インポート: この段階で、自動ロックボックスは、SQL *Loaderスクリプトを使用して銀行ファイルから「自動ロックボックス」表にデータを読み取り、フォーマットします。
検証: 検証プログラムは、「自動ロックボックス」表内のデータにOracle Receivablesとの互換性があるかどうかをチェックします。検証後に、データは「クイック入金」表に転送されます。この時点で、ユーザーは、「クイック入金」ウィンドウで入金を問い合せ(オプション)、消込方法を変更してから、最終ステップの「クイック入金転記」を発行できます。
クイック入金転記: このステップでは、入金の消込がなされ、顧客残高が更新されます。関連項目: クイック入金転記
これらのステップは、「ロックボックス処理の発行」ウィンドウから個別または同時に発行できます。「クイック入金転記」を実行した時点で、Oracle Receivablesではそれらの入金がその他すべての入金と同様に取り扱われます。それらの入金を戻し処理し、再消し込みしてから、未消込、不明、または対顧客勘定のすべての金額を消し込みできます。
注意: 自動ロックボックスでは、請求書に関連しない入金は処理できません。非請求書関連の入金(投資所得など)は、「入金」ウィンドウで入金タイプ「その他」を使用して処理します。
インポート・ステップの間、ロックボックスでは、SQL*Loader制御ファイルを使用して、銀行ファイル内の入金情報をAR_PAYMENTS_INTERFACE_ALL表にインポートします。自動ロックボックスでは、ユーザーが「ロックボックス処理の発行」ウィンドウで指定した伝送フォーマットを使用して、データが銀行ファイルからAR_PAYMENTS_INTERFACE_ALL表に確実に転送されます。伝送フォーマットには、顧客番号、銀行口座番号、消し込む各入金の金額および各入金を消し込む取引番号などの情報が含まれます。独自の伝送フォーマットを定義することも、Oracle Receivablesから提供された2つのフォーマッのいずれかを使用することもできます。関連項目: 『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』の伝送フォーマットに関する項
重要: SQL*Loaderで銀行ファイルを適切にロードするには、銀行から送付される論理レコードがすべてキャリッジ・リターンで終了している必要があります。そうでないと、「自動ロックボックス」を発行したときにエラー・メッセージが表示されます。
検証ステップの間、自動ロックボックスでは、重複している入力がないこと、顧客および入金の情報が有効であること、消し込む金額が入金額を上回っていないこと、AR_PAYMENTS_INTERFACE_ALL内の列がOracle Receivablesでの正しい値および列を参照していることが確認されます。入金通貨と取引通貨が異なる場合、自動ロックボックスでは、特定の消込情報も必要となり、2つの通貨間の換算レートを判別できなければなりません。関連項目: 自動ロックボックスを使用した相互通貨入金の処理
ロックボックスでは入金が転送され、それによって検証がOracle Receivables暫定表のAR_INTERIM_CASH_RECEIPTS_ALLおよびAR_INTERIM_CASH_RCPT_LINES_ALLに渡されます。検証に失敗した入金は、「転送データの保守」ウィンドウでエラーを手動で訂正しないかぎり、AR_PAYMENTS_INTERFACE表内に残ります。訂正後は「ロックボックス処理の発行」ウィンドウを使用して、これらの入金の検証ステップのみを再発行できます。入金がOracle Receivablesに正常にインポートされた後は、入金の手動入力と同じように、その入金を勘定に消込、戻し処理、送金または入力できます。「自動ロックボックス」を発行したときに「クイック入金転記」を実行していない場合は、各入金を確認し、オプションで「クイック入金」ウィンドウで消込情報を更新できます。関連項目: 自動ロックボックスの検証
「クイック入金転記」を発行すると、AR_INTERIM_CASH_RECEIPTS_ALLおよびAR_INTERIM_CASH_RCPT_LINES_ALL表に含まれた情報に基づいて各入金の消込が試行されます。取引への入金消込を可能にするには、「クイック入金転記」が次のものを判別できるようにする必要があります。
未回収借方品目が作成された顧客。この顧客を指定するには、通常、顧客番号またはMICR(電磁インク文字認識)番号を銀行ファイルに提供します。顧客番号とMICR番号が提供されていないときに、このロックボックスの「自動連動」が「Yes」に設定されている場合、「自動ロックボックス」では、照合ルールを使用して顧客が識別されます。関連項目: 自動連動および照合ルール
顧客番号とMICR番号が提供されておらず、「自動連動」が「Yes」に設定されており、かつロックボックスでも照合ルールを使用して顧客を識別できない場合、「クイック入金転記」によって入金に「不明」ステータスが割り当てられます。「クイック入金」ウィンドウまたは「入金」ウィンドウで、「不明」ステータスの各入金を手動で顧客に割り当てる必要があります。割り当てた後は、これらの入金を「消込」ウィンドウで手動で消し込むことも、「クイック入金転記」を発行して自動で消し込むこともできます。
各入金を消し込む先の取引番号。ロックボックスで入金の顧客を識別できないとき、取引番号が入金レコード内に提供されていれば、ロックボックスではこの情報を使用して入金が消し込まれます。取引番号が提供されておらず、このロックボックスの「自動連動」が「No」に設定されている場合、「クイック入金転記」によって入金に「未消込」ステータスが割り当てられます。これらの入金を手動で消し込むには、「消込」ウィンドウを使用する必要があります。
取引番号は指定されていないが、「自動連動」が「Yes」に設定されている場合、「クイック入金転記」では、この顧客サイト、顧客またはロックボックスに定義された照合ルールを使用して入金を消し込みます。関連項目: 照合ルール
照合ルールに合わない場合、「クイック入金転記」では、顧客サイト、顧客またはシステム・オプション・レベルで定義された「自動消込」ルール・セットを使用して入金が消し込まれ、いずれかが見つかると停止します。
「自動消込」基準でも入金を消し込みできない場合、ロックボックスによって入金に「未消込」ステータスが割り当てられます。未消込入金は、「クイック入金」ウィンドウまたは「消込」ウィンドウで消し込むことができます。
次の図には、銀行ファイルの入金データをOracle Receivables表にインポートする方法を示します。また、この図には、Oracle Receivablesで、自動ロックボックスのインポート・ステップの発行時に、インポート・セクションが生成され、自動ロックボックスの検証ステップの発行時に、検証セクションが生成されることも示します(関連項目: ロックボックス実行レポート)。Oracle Receivablesでは、クイック入金転記または自動ロックボックスを発行するたびに、クイック入金転記実行レポートが自動的に生成されます。関連項目: クイック入金転記実行レポート
銀行ファイルからデータをインポート
関連項目
『Oracle Receivables Reference Guide』のロックボックス・インタフェース表および列の摘要に関する項
Oracle Receivablesにより、銀行から受け取ったデータが検証され、すべてのファイルを受け取ったこと、バッチ内に重複した入金がないこと、顧客および請求書が有効であることが検証されます。
また、「自動ロックボックス」により、すべてのデータにOracle Receivablesとの互換性があるかどうかが検証されます。「自動ロックボックス」は、AR_PAYMENTS_INTERFACE_ALLの列がOracle Receivablesにおいて適切な値と列を参照していることを確かめてデータを検証します。
重複入金は同じ入金番号、金額、通貨、および顧客番号を持っています。「自動ロックボックス」では、同じ顧客の同じバッチ・ソース内で重複した入金は許可されません。これは、「入金」ウィンドウを使用して入金を手作業で入力したとき、Oracle Receivablesにより処理される検証と同じです。
注意: 適切なコントロールが設定されていない場合、「自動ロックボックス」によってすでに処理された入金を再インポートして再消込することができます。複数のユーザーが「自動ロックボックス」を使用して2回以上同じ銀行ファイルを処理することがないように、標準の操作手順を確立しておくことをお薦めします。
請求書番号は1つのバッチ・ソースの中でのみ一意であることが要求されます。顧客はそれが別のバッチ・ソースに属している限り、重複した請求書番号を持つことができます。ただし、自動ロックボックスは支払をそれらの請求書に自動的には消し込みできません。
システム内で顧客に同じ番号の請求書が2つ以上ある場合、「自動ロックボックス」では支払を消し込む請求書がどれかを判断できません。入金は「未消込」(顧客番号またはMICR番号がある場合)のままになるか、「不明」(顧客番号/MICR番号がない場合)になります。
しかし、次の場所で入金をそれらの請求書に手動で消込できます。
「消込」ウィンドウ、「クイック入金転記」をすでに発行した場合。
「クイック入金」ウィンドウ、「クイック入金転記」をまだ発行していない場合。
自動ロックボックスでは次の検証を完了します。
伝送レベルの検証: 「自動ロックボックス」は ロックボックス伝送を検証して、伝送情報が伝送フォーマットに対応していることを保証します。次の属性が検証されます。
伝送フォーマットが入金レコードを含んでいること。
ロックボックス番号か伝送フォーマットの一部か、または「ロックボックスの発行」ウィンドウから「自動ロックボックス」を発行する際に指定されること。
GL記帳日がオープン会計期間内にあること。
入力した伝送レコードの件数と金額の合計は、「自動ロックボックス」により判別された実際の入金件数および金額と一致していなければなりません。(伝送フォーマットに伝送ヘッダーまたはトレーラが含まれる場合、ロックボックスではこの伝送のすべてのレコードがカウントされます。検証された件数には、暫定表に転送されたすべての入金および詳細レコードが含まれます。)
当初番号が供給されている場合、有効であること。
ロックボックス・レベル検証: 「自動ロックボックス」はロックボックス・レコードを検証して、ロックボックス情報が伝送フォーマットに対応することを保証します。次の属性が検証されます。
該当するレコードが存在する場合、ロックボックス・ヘッダーまたはロックボックス・トレーラにロックボックス番号が含まれ、その番号が有効であること。
ロックボックス・バッチ件数が供給されている場合、有効であること。
ロックボックス金額が供給されている場合、有効であること。
ロックボックス・レコード件数が供給されている場合、有効であること。
当初番号が供給されている場合、有効であること。
ロックボックス番号に重複がないこと。
バッチ・レベル検証: 「自動ロックボックス」はバッチ・レコードを検証して、バッチ情報が伝送フォーマットに対応することを保証します。次の属性が検証されます。
バッチ名がバッチ・レコードで存在すること。
バッチ名は伝送の中で一意であること。
バッチ金額が正しいこと。
バッチ・レコード件数が正しいこと。
伝送フォーマットの一部の場合は、ロックボックス番号がバッチ・レコードに存在すること。
入金レベル検証: 「自動ロックボックス」は入金レコードを検証し、入金情報が伝送フォーマットに対応していることを保証します。次の属性が検証されます。
送金額が指定されていること。
小切手番号が指定されていること。
品目番号が指定され、伝送フォーマットに基づき、バッチ、ロックボックス、または伝送内で一意であること。
ロックボックス番号が指定されていて、(この番号がロックボックス・ヘッダーの一部または伝送フォーマットのロックボックス・トレーラでない場合)バッチがインポートされないこと。
バッチ名が指定されていること(バッチ・ヘッダーまたはバッチ・トレーラが伝送フォーマットの一部である場合)。
口座番号が指定されていること(伝送経路番号が伝送フォーマットの一部である場合)
請求書1-8は有効、または空白のままです。
重要: 照合した番号を使用し、この入金で複数取引を支払うことが入金レコードに示されている場合は、ロックボックスにより全取引が同一のタイプ(請求、受注、発注など)であることが想定されます。たとえば、最初の2つの取引が請求の場合は、ロックボックスは確実にこの入金を照合します。ただし、その次の取引が請求書でない場合は、ロックボックスにより不明入金として入金額残高がインポートされるか、または入金全体が拒否されます(ロックボックスの定義に依存)。
ロックボックスにより未消込として入金額残高がインポートされた場合、Oracle Receivablesでは、「消込ノート」フィールドに無効な照合番号が保持されます。関連項目: 「入金」フィールド・リファレンス
賦払1-8が有効な賦払番号または空白のままであること。
照合番号から導き出された請求書またはデビット・メモ、クレジット・メモ、前受/預り金、対顧客勘定クレジット、チャージバック番号は、約定金額や入金には属していません。
取引番号は消込額が指定された場所に入力されること。
入金の消込処理金額の合計が送金額を超えないこと。
顧客番号が有効(下記の「顧客の検証」を参照)であること。
顧客番号とMICR番号が共に同じ顧客を参照すること(両方が提供されている場合)。
入金日が指定されていること。
入金方法が有効であること。
通貨が有効(下記の「通貨の検証」を参照)であること。
オーバーフロー・レベル検証: 「自動ロックボックス」はオーバーフロー・レコードを検証し、オーバーフロー情報が伝送フォーマットに対応していることを保証します。次の属性が検証されます。
バッチ名が指定されていること(バッチ・ヘッダーまたはバッチ・トレーラが伝送フォーマットの一部である場合)。
ロックボックス番号が指定されていること(バッチ・ヘッダーまたはバッチ・トレーラの指定がなく、伝送フォーマットがロックボックス番号を含む場合)。
品目番号が指定されていて入金レコードと照合すること。
オーバフロー・インジケータが指定されていること(それが最後のオーバーフロー・レコードではない場合)。
オーバーフロー連番が指定されていること。
請求書1-8が有効な請求書番号であること(これらの番号はオプションで、空白のままにしておくこともできます)。
重要: 照合した番号を使用し、この入金で複数取引を支払うことが入金レコードに示されている場合は、ロックボックスにより全取引が同一のタイプ(請求、受注、発注など)であることが想定されます。たとえば、最初の2つの取引が請求の場合は、ロックボックスは確実にこの入金を照合します。ただし、その次の取引が請求書でない場合は、ロックボックスにより不明入金として入金額残高がインポートされるか、または入金全体が拒否されます(ロックボックスの定義に依存)。
ロックボックスにより未消込として入金額残高がインポートされた場合、Oracle Receivablesでは、「消込ノート」フィールドに無効な照合番号が保持されます。関連項目: 「入金」フィールド・リファレンス
賦払1-8が有効な賦払番号または空白のままであること。
導き出された取引番号は消込額が指定された場所に入力されること。
顧客検証: 「自動ロックボックス」により、次の属性を基準にして顧客のデータを検証でき、一致するものが見つからない場合、その入金は「不明」とマークされること。
顧客番号が有効であること。
MICR番号が有効であること。
請求先顧客は「自動関連」請求書からであること。(「自動関連」が使用可能な場合)
関連項目: 自動ロックボックスによる入金の顧客識別
通貨検証: Oracle Receivablesでは複数通貨の入金が処理できます。通貨コード、換算レートタイプと入金日を送ると、「自動ロックボックス」は換算レートを決定します。換算レートを決定できない場合は、入金の検証は失敗になります。
Oracle Receivablesは、相互通貨預金をサポートします。これにより、ロックボックス内の入金が銀行口座内の通貨と同じ通貨になるか、または銀行口座が機能通貨でありその「多通貨入金」フィールドが「Yes」に設定されている場合、別の通貨になることもあります(「銀行口座」ウィンドウ、「売掛/未収金オプション」タブ・リージョン)。
関連項目
『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』の伝送フォーマットに関する項
自動ロックボックスでは、Oracle Receivablesにインポートする入金の顧客を決定するのにいくつかの方法が使用されます。伝送フォーマットおよびシステムの設定によっては、自動ロックボックスにより、次の属性を基準にして顧客のデータを検証できますが、一致するものが見つからない場合、その入金にステータス「不明」が割り当てられます。
自動ロックボックスを介してインポートした入金の顧客番号を提供すると、Oracle Receivablesでは、伝送フォーマットに提供された消込情報をすべて使用して、入金を消し込もうとします。
各入金に表示されるMICR(電磁インク文字認識)番号で顧客が銀行に関連付けられます。ロックボックスでは、次の2つの品目がTRUEの場合にのみ、入金のある顧客を関連付けるのにMICR番号が使用されます。
顧客番号が伝送に含まれていないこと。
MICR番号が伝送に含まれていること。
MICR番号は2つのセグメントで構成されます。最初のセグメントは「ロックボックス」伝送フォーマットの一部である伝送経路番号で、これによって、顧客が小切手を引き出す銀行が識別されます。2番目のセグメントは、その銀行での顧客口座を識別します。伝送経路番号は「銀行」ウィンドウの「銀行支店番号」に入力します。顧客口座番号は「銀行口座」ウィンドウの「銀行口座番号」フィールドに入力します。
注意: 入金は新規のMICR番号でインポートされますが、自動ロックボックスが別の方法を使用して顧客を識別できた場合、Oracle Receivablesでは今後の参照のためにこの新規番号が保存されます。
顧客がMICR番号または顧客番号のどちらでも識別できない場合(たとえば、伝送にこの情報が含まれていない場合)、「自動連動」を使用して、顧客を照合番号で識別できます。照合番号としては、取引番号、繰越残高請求番号、受注番号、発注番号、あるいはその他カスタム定義の番号が使用できます。銀行ファイル内の顧客の送金通知には、Oracle Receivablesがこの方法で顧客を識別するための照合番号が含まれている必要があります。
自動連動の使用方法
ロックボックスを定義するとき、「自動連動」チェック・ボックスをチェックする(「ロックボックス」ウィンドウ)。
各入金が消し込まれる請求書はすべて同じ顧客に属していることを確認する。
伝送内の照合番号が一意であることを確認する。
MICR番号または顧客番号が入金レコードに含まれておらず、かつ「自動連動」が「No」に設定されている場合、ロックボックスにより、入金が「不明」としてインポートされます。顧客を不明入金に割り当てるのに「入金」ウィンドウまたは「消込」ウィンドウを使用できます。
「自動ロックボックス検証」プログラムでは、この入金で支払われるようにリストされたすべての取引が同一の顧客と関連付けられている場合にのみ、入金した顧客を照合番号を使用して識別します。
一意の顧客が識別されない場合、自動ロックボックスによって入金がインポートされ、その入金にステータス「不明」が割り当てられます。
一意の顧客が識別されず、重複請求書が入金の照合番号として表示された場合、自動ロックボックスでは入金の消込方法が識別できないため、入金は検証されません。
「ロックボックス処理レポート」の検証項を使用して、顧客が一意に識別できなかったために自動ロックボックスにより消し込みできなかった取引を点検できます。関連項目: ロックボックス実行レポート
次の表には、重複請求書番号を含む別個の自動ロックボックス伝送の3つの例を示します。各伝送で、「自動連動」が「Yes」に設定され、送金顧客は「顧客ABC」で、入金情報に請求書番号が含まれているが顧客名がないものとします。
入金情報 | 請求書番号 - 顧客 | 顧客の識別 | 入金の消込 |
---|---|---|---|
請求書101 | 101 - 顧客ABC 102 - 顧客ABC | Yes | Yes |
請求書101 | 101 - 顧客ABC 101 - 顧客ABC | Yes | No |
請求書101 | 101 - 顧客ABC 101 - 顧客XYZ(顧客ABCに関連) | Yes | Yes |
請求書101 | 101 - 顧客ABC 101 - 顧客XYZ | No | No |
2番目の例では、請求書が同じ顧客に属しているため、ロックボックスにより入金を識別できます。ただし、請求書に同じ番号があるため、ロックボックスによりどちらの請求書でその入金を消し込むかを識別できないので入金は「未消込」のままです。
注意: 設定によっては、ロックボックスで未照合送金の要求を作成する場合があります。
関連項目: 自動ロックボックスによる要求の作成方法
3番目の例では、顧客XYZは顧客ABCに関連しており、同じ請求番号を持つ請求書が2つあります。この場合、入金レコードに顧客またはMICR番号が含まれていれば、ロックボックスによって送金側顧客(顧客ABC)に属する請求書にその入金が消し込まれます。含まれていなければ、ロックボックスによって入金に「不明」ステータスが割り当てられます。
最後の例では、2つの異なった顧客に対して同じ番号を持つ2つの請求書があります。ロックボックスでは、入金の消込方法が識別できないため、入金は検証されません。検証ステップで失敗した入金は「ロックボックス実行レポート」で検討できます。関連項目: ロックボックス実行レポート
Oracle Receivablesでは、各顧客の請求先事業所について入金を追跡することもできます。この機能を使用するには、伝送フォーマットに請求先事業所を含め、システム・オプション「入金処理時請求先事業所必須」が「Yes」に設定されていることを確認する必要があります。また、このシステム・オプションを「Yes」に設定した場合、「クイック入金転記」によって、請求先事業所を持たない支払について不明の入金が作成されます。システム・オプション・レベルで「入金処理時請求先事業所必須」が「Yes」になっている場合、「ロックボックス」を定義するときにもこのオプションを「Yes」に設定する必要があります。そうしないと、自動ロックボックスを発行したときにOracle Receivablesによってエラーが表示されます。詳細は、『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』のその他のシステム・オプションに関する項を参照してください。
関連項目
『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』のロックボックスに関する項
「クイック入金転記」を発行したとき、Oracle Receivablesにより、ロックボックス伝送内の入金が消し込まれます。ロックボックスを実行するとき、あるいは入金をインポートし検証した後、別個のステップとして、どちらの場合でも「クイック入金転記」を発行できます。「クイック入金転記」により、「ロックボックス」伝送で供給された情報を使って顧客の残高が更新されます。
入金を正しく消し込むために、「自動ロックボックス」では、送金顧客の名称または番号および各入金が消し込まれる先の取引が認識されている必要があります。ロックボックス伝送に、顧客の名称または番号および各入金が消し込まれる先の取引が両方とも含まれている場合、「自動ロックボックス」では、この情報を使用して「クイック入金転記」中に入金を消し込みます。顧客情報が提供されていない場合は、ロックボックスを設定して照合ルールを使用し、送金顧客を識別して各入金を部分的にまたは完全に消し込むことができます。
通常、ロックボックス伝送には照合番号が含まれています。それらは最も頻繁に使用される取引番号ですが、発注番号や受注番号といった他のタイプの番号であることもあります。照合ルールを使用するには、ロックボックスを定義するときに「入金別照合」方法を指定し、「自動連動」を「Yes」に設定する必要があります。「入金別照合」方法によって、検証ステップで検索される番号のタイプが決まります。一致が見つかると、「自動ロックボックス」では、一致した取引の情報を使用して顧客が識別され、最終ステップの「クイック入金転記」で入金が消し込まれます。
「自動ロックボックス」により顧客を識別できない場合、または入金の消込先取引を識別できない場合、その入金には「不明」ステータスが割り当てられます。
「自動ロックボックス」で入金をした顧客を識別できても、その入金をどの取引に消し込むか識別できない場合、設定によっては要求が作成されることがあります。関連項目: 自動ロックボックスによる要求の作成方法
自動的に要求を作成するようにロックボックスを定義しなかった場合、または定義したが送金明細が適格である場合、自動ロックボックスではこの顧客に定義されている自動消込ルール・セットを使用して入金を消し込みます。
「自動ロックボックス」では、相互通貨入金をインポートして消し込むこともできます。関連項目: 自動ロックボックスを使用した相互通貨入金のインポートおよび消込
これらの顧客間の関係を設定している場合、またはシステム・オプション「非関連請求書入金消込の許可」をこのロックボックス発行用に「Yes」に設定した場合、別の顧客の請求書に対し、自動ロックボックスを介して支払うことができます。支払顧客は入金レコードの顧客番号またはMICR番号によって識別されます。または、顧客Aの入金を顧客Bの請求書に消し込むときに「自動連動」を使用する場合、入金は顧客Bにより支払済として識別されます。さらに、1つの入金で支払われるようにリストされたすべての請求書は同じ顧客に属している必要があります。そうでない場合は、ロックボックスにより「未消込」として入金がインポートされます。
「システム・オプション」ウィンドウで、またはこのロックボックス発行に対して、「非関連請求書入金消込の許可」オプションが「No」の場合は、この方法で消し込む前に顧客間の関係を設定する必要があります。関連項目: 勘定関連の定義および更新
パーティ支払関連も設定できます。関連項目: パーティ支払関連の使用方法
注意: 「自動ロックボックス」を使用して入金を請求書に消し込む場合、割引は行われません。これは、「クイック入金転記」プログラムで行われる処理です。顧客の与信プロファイルおよび支払条件が「割引の許可」に設定されている場合は、「クイック入金転記」により自動的に割引が行われます。適用される割引は、システム・オプション「期限外割引の許可」および「割引対象一部支払」によって異なります。割引は「入金」ウィンドウで手動で上書きできます。
伝送には顧客番号またはMICR番号が含まれていないが、「自動連動」が「Yes」に設定されている場合、「自動ロックボックス」は、提供された番号のタイプに基づいて、顧客と各入金が消し込まれる先の取引を識別しようとします。
「自動ロックボックス」では常に、次の順序で照合番号のタイプが検索されます。
取引番号
受注番号
発注番号
繰越残高請求書番号
その他、ユーザー定義番号
照合番号が受注番号の場合、「自動ロックボックス」は、この受注に属している最初の請求書を検索します。次に、「クイック入金転記」を実行すると、プログラムによってその請求書に入金が消し込まれます。
照合番号が発注番号の場合、「自動ロックボックス」により、この発注を参照する参照番号が検索されます。これで、「クイック入金転記」の実行時に、プログラムによってその請求書に入金が消し込まれます。
照合番号が繰越残高請求番号の場合、「自動ロックボックス」では顧客が識別できるようになるため、「クイック入金転記」は、自動消込基準「支払条件ごとの支払遅延請求書の決済」を使用して、繰越残高請求書に含まれている取引に対して入金を消し込むことができます。
照合番号がカスタム照合ルールを使用して決定されている場合、「ロックボックス」では、この入金を消し込む方法を決定するために指定した基準が使用されます。関連項目: カスタム照合ルールの実装
「自動ロックボックス」では、同じ番号およびタイプを持つ項目が見つかると、次の場所に「入金別照合」パラメータがないかチェックされます。値が見つかると「自動ロックボックス」が停止します。
顧客請求先サイト
顧客
ロックボックス
「入金別照合」パラメータの設定は、入金とオープン項目を照合する「自動ロックボックス」の現行の検索と同じである必要があります。
たとえば、自動ロックボックスで、最初の検索で一致した取引番号が見つかると、顧客サイトの「入金別照合」パラメータがチェックされます。パラメータが「取引」に設定されている場合、「自動ロックボックス」によって入金がこの取引と照合され、「クイック入金転記」を実行するとこの入金が消し込まれます。顧客サイトの設定が「取引」以外の値になっている場合、「自動ロックボックス」では、次のタイプの照合番号(この例では、受注番号)が検索されます。顧客サイトの設定がNULLの場合は、「入金別照合」パラメータの値が次の場所(この例では、顧客プロファイル)でチェックされます。
詳細は、次の例および図を参照してください。
照合ルール例
例1: 入金レコードは、入金をオープン借方項目12345に消し込むことを示しています。「自動ロックボックス」では、まず、この番号の取引(請求書、デビット・メモ、チャージバック)が検索されます。この番号を持つ請求書が見つかったので、この顧客のサイトの「入金別照合」パラメータの値がチェックされます。この顧客のサイトの「入金別照合」パラメータがNULLなので、顧客プロファイルの設定がチェックされます。顧客プロファイルでは「入金別照合」が「取引」に設定されているので、この請求書と入金が照合され、「クイック入金転記」を実行すると入金がこの取引に対して消し込まれます。
例2: 例1と同じ入金レコード情報を使用して、「自動ロックボックス」で番号12345の取引が見つからなかったとします。「自動ロックボックス」では、この番号を持つ受注が2回目に検索されます。この番号の受注が見つからないので、今度は番号12345の発注が検索されます。この伝送内に発注12345が見つかったので、顧客のサイトで「入金別照合」パラメータがチェックされます。顧客サイトでのパラメータはNULLだったので、顧客プロファイルがチェックされます。顧客プロファイルでもパラメータがNULLだったので、このロックボックスのパラメータがチェックされます。このロックボックスの「入金別照合」パラメータは「発注番号」に設定されているので、この発注と入金が照合され、「クイック入金転記」を実行すると、この取引に対して入金が消し込まれます。
「自動ロックボックス」で、このシーケンスの各番号タイプに照合するものを検索できない場合、入金はこの顧客用に定義された「自動消込基準セット」を使用して消し込まれます。関連項目: 自動消込基準
自動消込ルール・セットで入金の消込ができない場合、「自動ロックボックス」では、これに「未消込」のステータスが割り当てられます。この場合、「クイック入金」ウィンドウまたは「消込」ウィンドウで手動で入金を消し込む必要があります。
注意: 設定によっては、ロックボックスで未照合送金の要求を作成する場合があります。
関連項目: 自動ロックボックスによる要求の作成方法
「ロックボックス」の「対応日照合」オプションでは、入金を取引と照合する前に「自動ロックボックス」で取引日もチェックするかどうかが決定されます。たとえば、照合する番号が受注番号で、かつ「対応日照合」が「常に」に設定されている場合、「ロックボックス」で入金を消し込むには、受注日は入金レコードで指定したものと同じ日付にする必要があります。関連項目: 『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』のロックボックスに関する項
「クイック入金転記」では、照合ルールによって消し込まれなかった識別済入金が、自動消込基準を使用して消し込まれます。ロックボックスを使用してインポートした入金を自動消込基準を使用して消し込むには、次の条件を確認する必要があります。
伝送にMICRまたは顧客番号が含まれていること。
伝送に照合番号が含まれていないこと(含まれていると、「クイック入金転記」により、照合検索された各取引に対して入金が消し込まれます)。
「自動消込基準」セットが顧客のプロファイル区分に指定されていること(指定されていないとOracle Receivablesにより、「システム・オプション」ウィンドウで「自動消込基準」セットが使用されます)。
「クイック入金転記」を個別ステップとして発行すると、「クイック入金」ウィンドウで各未消込入金を検討できます。Oracle Receivablesにより、「消込タイプ」フィールドに「自動消込基準」が表示され、「クイック入金転記」を実行したとき、入金を消し込むのに「自動消込基準」が使用されることが表示されます。
「自動ロックボックス」を使用する超過消込を許可するには、プロファイル・オプション「AR: ロックボックスでの超過消込の許可」を「Yes」に設定します。このプロファイル・オプションが「Yes」に設定されていて、借方項目の取引タイプにより超過消込が許可されている場合、「自動ロックボックス」では入金が消し込まれ、支払が未回収残高を超えていれば、借方項目の符号が変わります。
たとえば、「AR: ロックボックスでの超過消込の許可」が「Yes」に設定されていて、「クイック入金転記」によって$25の請求書に対して$50の支払が消し込まれたとします。取引タイプにより超過消込が許可される場合、「クイック入金転記」によって金額全部が消し込まれ、請求書の未回収残高は-$25に変わります。取引タイプで超過消込が許可されない場合、またはプロファイル・オプションが「No」に設定されている場合、「クイック入金転記」では、入金の$25が消し込まれ(請求書がクローズされ)、残高は未消込のままになります。
注意: 取引タイプで超過消込が許可されていないかプロファイル・オプションが「No」に設定されているときに、要求の追跡と解決にOracle Trade Managementを使用している場合、クイック入金転記では入金の$25が消し込まれ(請求書がクローズされ)、残高に対する要求が作成されます。
関連項目: 自動ロックボックスによる要求の作成方法
注意: 自動消込基準を使用してオープン借方項目に対して入金を超過消込することはできません。
重要: 消込の符号が請求書の未回収残高の符号と異なる場合、「クイック入金転記」では入金は消し込まれません。この場合、入金額全体が未消込のままとなります。
入金の一部が未消込のままになっている場合は、未消込のままにしておくか、あるいは「自動ロックボックス」で自動消込基準を使用して入金を消し込むかを制御できます。自動消込基準を使用してロックボックス伝送内の残高を消し込むには、送金顧客のプロファイル区分内の「未回収ルール・セット」を指定します。「未消込」の残高がある入金をインポートする場合、「未回収ルール・セット」フィールドは空白のままにしておきます。関連項目: 『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』のプロファイル区分の顧客への割当に関する項
「クイック入金転記」により、借方項目の取引タイプに割り当てられた「消込ルール・セット」が使用され、支払の消込方法および関連したすべての手数料(明細、運送費および税金など)の未払残高に割引がどう影響するかが決定されます。この品目の取引タイプにルール・セットが何も割り当てられていない場合、「クイック入金転記」により「システム・オプション」ウィンドウで定義されたルール・セットが使用されます。関連項目: Oracle Receivables消込ルール・セット
「ロックボックス」により、伝送に次の情報が含まれているかどうかによって、ステータスがOracle Receivablesにインポートされた各入金に割り当てられます。
不明: 「ロックボックス」ではこの入金の顧客を識別できませんでした。
未消込: 「ロックボックス」によりこの入金の顧客は識別できましたが、この入金をどの取引に消し込むかを識別できませんでした。
消込済: 「ロックボックス」により、クイック入金転記中にこの入金が正常に消し込まれました。
重要: 自動入金機能を使用している場合、自動ロックボックスで自動入金が選択されているすべての取引(「自動作成方法」を持つ入金区分に割り当てられた取引)が無視されます。
関連項目
『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』の伝送フォーマットに関する項
『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』のロックボックスに関する項
Oracle Receivablesによりパッケージ化されたプロシージャ、arp_lockbox_hook.cursor_for_matching_ruleが供給されており、自作のカスタムの照合ルールに「自動ロックボックス」を追加して使用できます。たとえば、「ロックボックス」に通過した照合番号および日付と自作のカスタム表(custom_table.custom_numberおよびcustom_table.custom_date)の番号および日付を照合させる必要がある場合、標準照合オプションのかわりに、あるいはそれに追加してこの機能を使用できます。また、既存の売掛/未収金表のその他の番号および日付と照合するのに、この機能を使用できます。
このプロシージャでは、lookup_type = ARLPLB_MATCHING_OPTIONのあるAR_LOOKUPS表内の行およびカスタムの照合ルールを使用するのに必要なその他の列用の有効な値が予想されます。マスター・プログラムarp_process_lockboxによりその行が取り出され、さらに、その行が非標準(つまり、コアARで作成されていない)の行の1つであることがわかった場合、このコントロールは、データベース内にある対応したlookup_codeに渡されます。このプロシージャにより、Dynamic SQLによりカーソルをオープンし解析するのに使用できる文字列が返される必要があります。p_cursor_stringという名称の文字列を交換するには、このSQL文字列を作成する必要があります(次の例を参照)。
文字列には次の制限事項があります。
使用できるのは、次の設定変数のみです。
a. b_current_matching_number: これにより、オーバーフローまたは支払レコードに通過済のmatching_numberの値が得られます。
b. b_current_matching_date: これにより、オーバーフローまたは支払レコードに通過済のmatching_dateの値が得られます。
c. b_current_installment: これにより、オーバーフローまたは支払レコードに通過済の賦払番号(ある場合)用の値が得られます。
d. b_customer_id: 顧客番号またはMICR番号を使って顧客が識別された場合、プログラムによりmatching_numberが同じ顧客に強制されます(b_pay_unrelated_customersの値が「Y」でない場合)。
e. b_pay_unrelated_customers: 「自動ロックボックス」を発行するとき、プログラムにより関連性のない顧客用の支払を許可するかどうかを選択するプロンプトが表示されます。この変数により、選択した値によって値「Y」または「N」が得られます。
f. b_lockbox_matching_option: この変数の値はar_lookups.lookup_codeの値に一致します。また、これはar_customer_profiles.lockbox_matching_optionおよびar_lockboxes.lockbox_matching_optionに保存されます。
g. b_use_matching_date: この変数には「ロックボックス」の「対応日照合」オプションの値(ar_lockboxes内)によって、値「非使用」または「常時」、「FOR_DUPLICATES」が割り当てられます。
このプロシージャを使用して「自動ロックボックス」をカスタマイズする場合は、このプロシージャが有効なカーソルを作成する文字列を返し、かつSQLが(ゼロでも複数でもなく)唯一の行を返すことを確認します。
プログラムは、SQL文からの3つの戻り値を次の順序で予期します。
Customer_Id(NUMBER(15))
請求書番号(VARCHAR2(20))
請求書日付(DATE)
プログラムは、請求書番号と請求日の組合せがar_payment_schedules内で一意であることを予期します。
SQL文によって提供されたすべての設定変数を使用する必要はありません。次に例を示します。
p_cursor_string := 'select ct.customer_id, ct.trx_number, ct.trx_date ' ||
'from custom_table ct ' ||
'where ct.matching_number = :b_current_matching_number ' ||
'and ct.matching_date = :b_current_matching_date
';
所定の照合番号および照合日付(オプション)と一致しない場合、SQL文は次のように値を返します。
customer_id = -9999,
trx_number = null,
trx_date = null.
その文が同じtrx番号ではなく、複数の顧客と一致した場合は、customer_id = -7777を返します。この場合は、プロシージャでは、trx_numberおよびtrx_dateが無視されます。
注意: このプロシージャをコールするプログラムでは、エラーが返されることは予期されていません。なぜなら、カーソルの定義は一時のプロシージャであり、注意深く完了していれば、エラーは起こらないからです。
下記はOracle Receivablesにより供給されるパッケージ化されたプロシージャ、arp_lockbox_hook.cursor_for_matching_ruleです。
---------------------------------------------------------*/
PROCEDURE CURSOR_FOR_MATCHING_RULE(p_matching_option IN VARCHAR2,p_cursor_string OUT VARCHAR2) IS
BEGIN
arp_util.debug('arp_lockbox_hook.cursor_for_matching_rule()+');
p_cursor_string := 'select -9999, NULL, NULL from dual';
arp_util.debug('arp_lockbox_hook.cursor_for_matching_rule()+');
RETURN;
END cursor_for_matching_rule;
END arp_lockbox_hook;
COMMIT;
EXIT;
カスタム照合ルールを使用するための「ロックボックス」の設定についての詳細は、ファイル「$AR_TOP/admin/sql/ARRLBHKS.pls」および「$AR_TOP/admin/sql/ARRLBHKB.pls」を参照してください。
顧客の超過支払および過少支払は、要求として追跡できます。
自動ロックボックスでは、該当する送金のための要求の作成を開始できます。要求の作成と追跡および解決は、実際にはOracle Trade Management内で発生します。関連項目: 要求の使用方法
要求の作成は次の方法で開始できます。
この項では、自動ロックボックスを使用した自動的な要求の作成について説明します。
前提条件
Oracle Trade Managementの実装。『Oracle Trade Management Implementation Guide』、『Oracle Trade Management Users Guide』またはオンライン・ヘルプを参照してください。
ロックボックスの定義。自動ロックボックスでは、ロックボックスを定義する際に「要求資格の評価」ボックスを選択した場合にのみ、インポートされた入金に要求を作成するかどうかが検討されます。関連項目: 『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』のロックボックスに関する項
システム・オプションの設定。「要求資格の評価」ボックスを選択した場合、自動ロックボックスでは要求システム・オプションを確認し、要求作成対象になるインポート済入金を判別します。関連項目: 『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』の要求のシステム・オプションに関する項
これらのシステム・オプションは、未照合および照合済の送金明細の処理方法を自動ロックボックスに対して指示します。
入金区分と入金方法の各組合せに関する「要求調査」タイプの売掛/未収金活動の定義。
関連項目: 『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』の売掛/未収金活動に関する項
要求システム・オプションは、自動ロックボックスが要求を作成する対象の未照合送金明細のタイプ(プラスまたはマイナス)を示します。
未照合送金明細が要求の作成対象である場合、自動ロックボックスでは「要求調査」消込タイプに対して送金明細を消し込むことにより、非請求書関連要求を作成します。クイック入金転記を実行すると、取引管理が要求を受け取ります。関連項目: クイック入金
注意: 未消込入金残高は未照合とみなされないため、要求は作成されません。
自動ロックボックスでは、各要求に対して次の項目を要求調査明細にコピーします。
支払の相違に関する顧客の事由。「顧客事由」列にコピーされます。
この支払に関する顧客注釈。「顧客参照」列にコピーされます。注釈が存在せず、顧客から提供された照合番号を照合できなければ、この列には無効な照合番号が保持されます。
無効な照合番号は、「消込ノート」フィールドでも保持されます。関連項目: 「入金」フィールド・リファレンス
送金明細が要求の作成対象にならない場合、自動ロックボックスではロックボックスの「無効取引番号処理」の設定に従って入金を処理します。関連項目: 『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』のロックボックスに関する項
自動ロックボックスでは、要求作成に対する未照合送金明細を評価する場合、常に明細の通貨が入金ヘッダーの通貨と一致しているものと想定します。
要求システム・オプションは、照合済送金明細に対して自動ロックボックスで要求を作成するかどうかも示します。
自動ロックボックスですべての照合済送金明細が要求作成の対象とみなされるように、システムを設定することができます。また、クレジット・メモの過少支払を対象から除外することもできます。
自動ロックボックスでは、各送金明細の照合済取引を検討し、照合済送金明細が要求の作成対象になるかどうかを評価します。自動ロックボックスでは、次の場合に要求が作成されます。
送金明細の金額が、照合済取引の未払残高より少ない場合。
消込で、照合済取引の取引タイプに関する「普通消込」または「超過消込」設定での違反があった場合。
注意: 「超過消込不可」設定と「超過消込の許可」設定は、いずれか一方しか選択できません。この設定を選択しないと、自動ロックボックスで要求を作成できません。
普通消込とは、取引の残高をゼロに近付ける消込のタイプを指し、プラスまたはマイナスのいずれかです。関連項目: 『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』の取引タイプに関する項
自動ロックボックス検証プログラムにより、インポートされた送金明細が照合済取引の普通消込ルールに違反していないことが確認されます。違反している場合、自動ロックボックスではその送金明細を「要求調査」消込タイプに再度割り当てます。
たとえば、請求書にプラスの残高があり、「超過消込不可」が選択された取引タイプにその請求書が割り当てられているとします。この場合、この請求書にはマイナスの消込しかできません。
ただし、自動ロックボックスで送金明細がこの請求書に照合され、これにより請求書残高が実際に増えた場合、検証プログラムは送金明細を「要求調査」消込に更新します。
注意: 自動ロックボックスは、当初の照合済取引番号を入金の「消込ノート」と要求調査明細上の「顧客参照」列にコピーします。
超過消込は、たとえば$500の入金を$400の請求書に消し込んだ場合に発生します。この場合は請求書に対して超過消込したことになり、請求書の符号が(プラスからマイナスに)逆転します。
取引タイプに「超過消込の許可」を設定し、超過消込を不可にできます。関連項目: 『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』の取引タイプに関する項
消込で照合済取引の「超過消込の許可」設定に違反した場合、自動ロックボックスでは送金明細に超過消込インディケータを付けます。入金をインポートした後、クイック入金転記を実行する前に、「クイック入金」ウィンドウで超過消込を訂正することもできます。
クイック入金転記の実行時に超過消込違反がある場合、クイック入金転記では取引を完全に消し込み、超過支払額の要求調査明細を作成します。
注意: 「AR: ロックボックスでの超過消込の許可」プロファイル・オプションが「No」で、「要求資格の評価」ボックスも選択されている場合、自動ロックボックスでは、対応する取引を超過消込する送金明細をクイック入金で使用できますが、これは超過消込違反の場合のみです。
関連項目
自動ロックボックスを使用して、入金通貨と取引通貨が異なる場合に、入金をインポートして消し込むことができます。たとえば、機能通貨がUSドルであり、その通貨で顧客の請求書を作成するとします。ただし、多数の海外顧客が存在するので、異なる通貨での支払を受け入れる必要があります。自動ロックボックスでは、システムで定義されている通貨ごとに相互通貨入金をインポートして消し込むことができます。
自動ロックボックスを使用すると、入金をインポートし、以前のユーロの各国通貨建て取引にユーロの入金を消し込むこともできます。自動ロックボックスは、ユーロの前の通貨への消込も、その逆もサポートしています。
"変動"関連のある通貨間には換算レートは設定されていません。変動換算レートは常に変化し、1日単位で大幅に変わることもあります。たとえば、USドルと日本円には変動換算レートが採用されています。入金通貨と取引通貨が異なるが2つの通貨間に固定関連がない場合、入金を消し込むには、自動ロックボックスでは銀行伝送ファイルに消込および換算レートの情報を入力する必要があります。
「固定」関連のある通貨間には、非変動の換算レートが設定されています。たとえば、EMU通貨が1999年に廃止されユーロに置き換わったとき、前の通貨は、ユーロの各国通貨(NCU)として使用されました。このNCUには、2002年12月31日に廃止されるまでユーロとの間の固定換算レートがありました。自動ロックボックスを使用してユーロおよびNCUの取引を処理するには、欧州連合の公式固定レートを使用して固定の換算関連を定義する必要があります。
自動ロックボックスを使用してユーロの入金と取引を処理する前に、業務に使用するユーロと各NCUとの間の固定レート関連を定義しておく必要があります。NCU間に固定関連を定義する必要はありません。Oracleの通貨エンジンとそれを使用する自動ロックボックスなどの機能は、ユーロ移行期間における三角網の概念を完全にサポートします。自動ロックボックスでは、次のタイプの相互通貨消込に対して固定換算レートが使用されます。
ユーロからNCUへ
NCUからユーロへ
NCUからNCUへ
自動ロックボックスでは、相互通貨入金を消し込む際、銀行伝送ファイル内の次のフィールド・タイプが使用されます。
amount_applied: 取引通貨で消し込まれる入金額。これは次の「消込済取引金額」になります。
amount_applied_from: 入金通貨で消し込まれる入金額。これは次の「消込済入金額」になります。
trans_to_receipt_rate: 2つの通貨間の換算レート。
相互通貨を消し込む際に自動ロックボックスで使用される算式は次のとおりです。
消込済取引金額*換算レート=消込済入金額
入金通貨と取引通貨の間に固定レート関連がある場合は、銀行ファイル内にこれらの値の1つまたは2つのみが存在する場合、あるいは全部存在する場合でも、自動ロックボックスによる入金の消込が可能です。
入金通貨と取引通貨に固定レート関連がない場合に自動ロックボックスで入金を消し込むには、換算レートを設定するか、自動ロックボックスで換算レートを決定できるようにしておく必要があります。たとえば、固定レートを持たない2つの通貨に対する伝送ファイルには換算レートが設定されていません。amount_appliedおよびamount_applied_fromが含まれていれば、欠落している換算レートが自動ロックボックスによって計算されます。換算レートと他のいずれかの値の両方が欠落している場合、自動ロックボックスではシステム・オプション「相互通貨レート・タイプ」の設定がチェックされた後、換算レート(および欠落値)が導出されるか、入金が拒否されます。関連項目: 相互通貨レート・タイプ
この表には、自動ロックボックスが銀行伝送ファイルで提供される情報の異なる組合せに対応する方法を示します。
伝送ファイルで提供される情報 | 処理 | 結果 |
---|---|---|
消込済取引金額、消込済入金額および換算レート | すべての値が正しいことを検証します。 | すべての値が正しい場合は入金を消し込み、それ以外の場合は入金を拒否します。 |
消込済取引金額および消込済入金額 | 使用する換算レートを計算するか、General Ledgerから導出します。 | 入金を消し込みます。 |
(固定レート関連あり)換算レート、消込済取引金額または消込済入金額 | 欠落値を計算します。 | 入金を消し込みます。 |
(固定レート関連なし)換算レートと、消込済取引金額または消込済入金額のいずれか | 欠落値を計算します。 | 入金を消し込みます。 |
(固定レート関連あり)消込済取引金額または消込済入金額 | 固定換算レートを導出して欠落値を計算します。 | 入金を消し込みます。 |
(固定レート関連なし)消込済取引金額または消込済入金額 | 「AR: 相互通貨レート・タイプ」プロファイル・オプションをチェックします。 | レートが定義されている場合はそのレートを使用して入金を消し込み、それ以外の場合は入金を拒否します。 |
関連項目: 『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』の伝送フォーマットに関する項
次の条件のすべてに当てはまる場合、相互通貨入金を消し込む際に自動ロックボックスで使用される換算レート・タイプは、システム・オプション「相互通貨レート・タイプ」によって決まります。
入金と取引の間に固定レート関連がない。
銀行ファイル内に換算レートが指定されていない。
銀行ファイル内に、amount_appliedかamount_applied_fromのいずれか(両方ではない)が指定されている。
「相互通貨レート・タイプ」システム・オプションが定義されていない場合、自動ロックボックスではこの基準に当てはまる入金は拒否されます。
このシステム・オプションのレートを定義するには、『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』の会計システム・オプションに関する項を参照してください。
伝送ファイル内に、換算レートと、入金通貨と取引通貨の両方での消込金額が指定されている場合、自動ロックボックスでは、入金をインポートする前にその金額が一致しているかどうかが確認されます。金額が間違っている場合、入金は拒否されます。
自動ロックボックスでは、次の計算が正しいかどうかが確認されます。
amount_applied * trans_to_receipt_rate = amount_applied_from
amount_applied_from / trans_to_receipt_rate = amount_applied
注意: 自動ロックボックスでは重複している入金も拒否されます。入金の入金番号、金額、通貨および顧客番号が同じであれば、それらの入金は重複していると見なされます。関連項目: 自動ロックボックスの検証
「クイック入金」ウィンドウを使用して、相互通貨入金および消込の情報を入力できます。「クイック入金」ウィンドウには、相互通貨入金の消込に役立つ「消込済金額」および「配賦済入金額」フィールドが表示されます。「クイック入金」ウィンドウでは、手動入力およびインポートした相互通貨入金を消し込むことができます。
「消込」ウィンドウと同様に、「クイック入金」ウィンドウには、情報の入力および操作ミスを防ぐためにデフォルト設定ロジックが提供されています。詳細は、「相互通貨入金の消込例」および「クイック入金」を参照してください。
ヒント: システム・オプション「相互通貨レート・タイプ」を定義してください。入金通貨と取引通貨が異なっており、2つの通貨間に固定レート関連がない場合、このシステム・オプションによって、「クイック入金」ウィンドウで使用されるデフォルトの換算レート・タイプが決まります。関連項目: 『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』の会計システム・オプションに関する項
顧客が銀行伝送ファイル内の支払金額の総計に使用する方法によって、自動ロックボックスで相互通貨入金が完全に消し込まれるかどうかに影響を与えることがあります。
次に例を示します。
1 EUR = .860956 USD
顧客に3つの請求書があり、それぞれが1000EURです。顧客は請求書の金額を加算した後、合計金額をUSDに変換します。結果は次のとおりです。
Transaction * Rate = Amount (in receipt currency)
3,000.00 EUR * .860956 = 2,582.87 USD (rounded)
この方法は数学的には正しいものですが、自動ロックボックスでは送金額は別の方法で計算されます。自動ロックボックスでは次の手順によって送金額の計算を行います。
各取引が入金通貨に変換されます。
入金通貨で金額が加算されます。
合計金額がamount_applied_fromとして送金されます。
(前述の例の値を使用した)この方法での結果は、次のとおりです。
Transaction * Rate = Amount (in receipt currency)
1,000.00 EUR * .860956 = 860.96 USD (rounded)
1,000.00 EUR * .860956 = 860.96 USD (rounded)
1,000.00 EUR * .860956 = 860.96 USD (rounded)
Total = 2,582.88 USD
ご覧のように、銀行伝送ファイルの入金額(amount_applied_from)は2582.87ですが、自動ロックボックスの計算ではこれを2582.88としています。この違いによって、自動ロックボックスでは.01は消し込まれないまま残り、請求書の1つがオープンしたままになります。このような状態を避けるため、送金額が常に自動ロックボックスと同じ方法で計算されるように顧客に関する業務手順を設定することをお薦めします。
通貨間で相互通貨入金を処理する際は、端数処理差額はあまり発生しません。これらのエラーは通常、換算レートに定義された小数点以下の桁数のほうが機能通貨の標準精度に指定された小数点以下の桁数よりも多い場合に発生します。入金額と換算レートが乗算され、標準精度にあわせて端数処理されると、結果が伝送ファイル内に指定された取引金額とわずかに異なる場合があります。
Oracle Receivablesでは、端数処理エラーは「相互通貨端数処理勘定」内に記録されます。「相互通貨端数処理勘定」は「システム・オプション」ウィンドウで定義します。関連項目: 『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』の会計システム・オプションに関する項
換算レートは変動するため、相互通貨入金を消し込むときには常に、外国為替差損益が発生する可能性があります。これらの差損益は、請求書が作成されてから入金が消し込まれるまでに2つの通貨間の換算レートが変化した場合に発生します。詳細は、「外国為替差損益の計算」を参照してください。
Oracle Receivablesでは、外国為替差損益は為替差益勘定科目および為替差損勘定科目に記録されます。これらの勘定科目は「システム・オプション」ウィンドウで定義します。関連項目: 『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』の会計システム・オプションに関する項
関連項目
『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』の伝送フォーマットに関する項
「ロックボックス処理の発行」ウィンドウを使用して、日本の全銀書式の銀行ファイルをインポートできます。いくつかの銀行ファイルと異なり、単一のステップでは全銀ファイルのインポートおよび検証、転記を選択できません。データをインポートして、「ロックボックス伝送データ」ウィンドウで顧客の入金を照合および確認し、「ロックボックス処理の発行」ウィンドウに戻ってレコードを検証および転記する必要があります。Oracle Receivablesには、全銀書式の銀行ファイルをインポートするのに使用できる、arzeng.ctlと呼ばれるサンプル管理ファイルがあります。関連項目: 『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』の伝送フォーマットに関する項
「全銀」入金が顧客情報で照合されると、Oracle Receivablesにより、次回「自動ロックボックス」を実行したとき「カナ」表が更新され自動的に入金がその顧客に照合されます。「カナ名照合」ウィンドウを使用すると、情報がもう有効でない場合などに、「カナ」表から削除できます。
このウィンドウで情報を削除すると、レコードが「カナ」表から削除されるだけです。Oracle Receivablesからは、顧客の名称、番号、または他のどんな情報も削除されません。
注意: 「カナ」表内にある記録は、「顧客」ウィンドウを使用して顧客に割り当てできるカナ名とは違います。「カナ」表にある記録は「自動ロックボックス」を使用してインポートした銀行ファイルからきており、日本のビジネスではひんぱんに使用される単なる代替顧客名です。
「カナ名入金照合」ウィンドウおよび自動ロックボックスを使用した全銀書式ファイルのインポートの詳細は、『Oracle Financials for Asia/Pacific User Guide』の自動ロックボックスの使用方法に関する項を参照してください。
関連項目
「自動ロックボックス」では割り引きされません。これは「クイック入金転記」プログラムの仕事です。
顧客の与信プロファイルおよび支払条件が「割引の許可」に設定されている場合、「クイック入金転記」により自動的に割り引かれます。仕入割引は、システム・オプション「期限外割引の許可」および「割引対象一部支払」によります。割引は「入金」ウィンドウで手作業で上書きできます。
いいえ。「自動ロックボックス」は特に請求書に関連した入金用です。投資所得など、非請求書関連の入金は「入金」ウィンドウから「その他」入金タイプを使用して処理する必要があります。関連項目: その他入金の入力
はい。これらの顧客間の関係を設定している場合、またはシステム・オプション「非関連請求書入金消込の許可」をこのロックボックス発行用に「Yes」に設定した場合にできます。支払顧客は入力記録の顧客番号またはMICR番号により識別されなければなりません。そうでなければ、顧客Aの入金を顧客Bの請求書に消し込むとき「自動連動」を使用する場合、入金は顧客Bにより支払済として識別されます。さらに、1つの入金により支払われるようにリストされたすべての請求書は同じ顧客に属していなければなりません。でなければ、ロックボックスにより「未消込」として入金がインポートされます。
「システム・オプション」ウィンドウで、またはこのロックボックス発行に対して、「非関連請求書入金消込の許可」オプションが「No」の場合は、この方法で消し込む前に顧客間の関係を設定する必要があります。関連項目: 勘定関連の定義および更新
さらに、パーティ支払関連も設定できます。関連項目: パーティ支払関連の使用方法
入金は銀行レコードの一部として送られる、顧客番号あるいはMICR番号によって識別されます。「自動連動」が使われる場合は、請求書番号によって識別することもできます。この情報が提供されていながら、入金の大部分がまだ不明と表示される場合は通常、顧客番号、MICR番号、または請求書番号が検証の段階で切り捨てられた際の方法の問題です。切捨ては、銀行のデータ・ファイルからのデータ・フィールドを埋め込む際に使用した空白またはゼロを取り除くために行われます。ユーザーの伝送フォーマットにより、フィールドの切捨方法が決定されます。フィールドが右揃えか左揃えかを指定し、ゼロまたは空白どちらかを切り捨てるかを指定しなければなりません。フィールドが右揃えの場合、検証処理は左から、通常の文字に到達するまで、埋込み文字を切り捨てます。フィールドが左揃えの場合、検証処理は右から、通常の文字に到達するまで埋込み文字を切り捨てます。
例を示します。
この表では、文字フィールド、長さ10文字、右揃えおよびゼロで埋込みの設定で、どのように切捨てが発生するかを示します。
切捨て前 | 切捨て後 |
---|---|
1122000000 | 1122000000 |
1234067000 | 1234067000 |
0004560000 | 4560000 |
この表では、文字フィールド、長さ10文字、左揃えおよびゼロで埋込みの設定で、どのように切捨てが発生するかを示します。
切捨て前 | 切捨て後 |
---|---|
1122000000 | 1122 |
1234067000 | 1234067 |
0004560000 | 000456 |
不正確に切り捨てられたフィールドは検証中に対応するデータベース・フィールドと照合されないため、切捨てが不正確だと、入金が不明となる原因になることがあります。たとえば、顧客番号が検証の後で00842と表示されなければならないのに、842と表示された場合、Oracle Receivablesで顧客番号00842と照合されません。上記の例の切捨指定は「右揃えおよびゼロで埋込み」です。なぜなら通常の文字(8)まで、行頭のゼロ文字列は切り捨てられているからです。顧客番号を検証の後で00842と表示されるようにするには、埋文字を「空白」になるよう変更すると、先行するゼロは切り捨てられないようにできます。
重複入金は同じ入金番号、金額、通貨、および顧客番号を持っています。「自動ロックボックス」では、同じ顧客の同じバッチ・ソース内で重複した入金は許可されません。これは、「入金」ウィンドウを使用して入金を手作業で入力したとき、Oracle Receivablesにより処理される検証と同じです。
注意: 適切なコントロールが設定されていない場合、「自動ロックボックス」によってすでに処理された入金を再インポートして再消込することができます。複数のユーザーが「自動ロックボックス」を使用して2回以上同じ銀行ファイルを処理することがないように、標準の操作手順を確立しておくことをお薦めします。
請求書番号は1つのバッチ・ソースの中でのみ一意であることが要求されます。顧客はそれが別のバッチ・ソースに属している限り、重複した請求書番号を持つことができます。ただし、自動ロックボックスは支払をそれらの請求書に自動的には消し込みできません。
1つのロックボックス伝送内で顧客に同じ番号の請求書が2つ以上ある場合、「自動ロックボックス」では支払を消し込む請求書がどれかを判断できません。入金は「未消込」(顧客番号またはMICR番号がある場合)のままになるか、「不明」(顧客番号/MICR番号がない場合)になります。
しかし、次の場所で入金をそれらの請求書に手動で消込できます。
「消込」ウィンドウ、「クイック入金転記」をすでに発行した場合。
「クイック入金」ウィンドウ、「クイック入金転記」をまだ発行していない場合。
時々、「自動ロックボックス実行レポート」に、エラー・コード43281:「入金に無効な消込があります」で拒絶された入金が表示されることがあります。消込が無効になる原因を次に示します。
売掛/未収金品目が入金を送金した顧客とは関係ない顧客に属しており、かつ「非関連請求書入金消込の許可」が「No」に設定されているとき。
売掛/未収金品目が請求書、デビット・メモ、前受/預り金、クレジット・メモ、チャージバック、または対顧客勘定クレジットでないとき。
売掛/未収金品目が重複しているとき、または顧客に対し無効なものであるとき。
売掛/未収金品目が自動入金に選択されているとき。
賦払番号または売掛/未収金品目が無効であるとき。
「自動ロックボックス」でも、「標準入金入力」ウィンドウと同じ理由で消込が無効になります。
「自動ロックボックス」は4つの基準で入金をバッチに分けます。次にこの基準を優先順位の順番でリストします。
1) バッチはただ1つの預金日またはGL記帳日しか持てません。つまり、「自動ロックボックス」は、預金日またはGL記帳日が変更されると、新しい入金バッチを作ります。
2) バッチはただ1つのバッチ名しか持てません。つまり、新しいバッチ名があると、「自動ロックボックス」は新しい入金バッチを作ります。
3) 「ロックボックス」ウィンドウでバッチの最大サイズを指定できます。入金の数がこの最大限を超えると、「自動ロックボックス」は新しい入金バッチを作ります。
4) 銀行はバッチ・レコードをデータ・ファイルの一部として提供することができ、このバッチ・レコードに基づいて入金をバッチに分けます。
グループでの入金は、そのグループが次の場合、1つのバッチとして処理されます。
1つの預金日、GL記帳日およびバッチ名を持つ場合
バッチの最大サイズより小さい場合
データ・ファイル内にバッチ記録がない場合
関連項目
ロックボックス伝送処理を発行し、ユーザーの銀行ファイルから支払情報をOracle Receivablesへ転送するために、自動ロックボックスを実行します。「ロックボックス処理の発行」ウィンドウから自動ロックボックスを発行します。
請求書に関連した入金をインポートするのに自動ロックボックスを使用します。非請求書関連の入金(投資所得など)は、「入金」ウィンドウにより入金タイプ「その他」を使用して処理する必要があります。
インポート、検証、自動ロックボックスの実行をすべて1つのステップで実施するか、また同じウィンドウを使用して各ステップを別々に実施することもできます。たとえば、データをOracle Receivablesにインポートして、Oracle Receivables内で検証される前に検討できます。調査および承認された後、検証ステップを発行することができ、Oracle Receivablesは自動的にデータを検証して「クイック入金額」バッチを作成します。
注意: 銀行ファイルを受け取ったとき、必ずそのファイルに名称を付け適切なディレクトリへ移動します。自動ロックボックスを発行するときは、その銀行ファイルの保存場所を指定する必要があります。銀行から日次ファイルを受け取る場合、前の日のファイルを上書きしないように注意してください。
注意: 適切なコントロールが設定されていない場合、自動ロックボックスによってすでに処理された入金を再インポートして再消込できます。複数のユーザーが自動ロックボックスを使用して2回以上同じ銀行ファイルを処理することがないように、標準の操作手順を確立しておくことをお薦めします。
Oracle ReceivablesはSQL*Loaderを使って銀行ファイルから「自動ロックボックス」表に情報をロードします。SQL*Loaderで銀行ファイルを適切にロードするには、銀行から送られてくる各論理記録がキャリッジ・リターンで終っていなければなりません。そうでなければ、自動ロックボックスを実行するときSQL*Loaderによりエラー・メッセージが表示されます。
重要: 自動入金機能を使用している場合、自動ロックボックスで自動入金用に選択された伝送内のすべての取引(つまり、「自動作成方法」を持つ入金区分に割り当てられた取引)が無視されます。
Oracle Trade Managementを使用している場合は、取引管理での要求作成を自動的に開始するように自動ロックボックスを設定しておくことができます。関連項目: 自動ロックボックスによる要求の作成方法
前提条件
『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』の自動消込基準セットの定義に関する項
『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』のロックボックスの定義に関する項
『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』の伝送フォーマットの定義に関する項
『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』の入金区分の定義に関する項
『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』の入金ソースの定義に関する項
『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』のシステム・オプションの定義に関する項
『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』のプロファイル・オプションの定義に関する項
『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』の入金方法の定義に関する項
『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』の連番の定義(オプション)に関する項
「ロックボックス処理の発行」にナビゲートします。
新規の銀行ファイルをインポートする場合は、「新規伝送」チェック・ボックスを選択し、次に新規の「伝送名」を入力します。既存のロックボックス伝送を再発行する場合は、値リストから名称を選択できます。
新しい銀行ファイルをOracle Receivablesにインポートする場合は、「インポートの発行」チェック・ボックスを選択し、その銀行ファイルの「データ・ファイル」、「管理ファイル」および「伝送フォーマット」の各情報を入力します。インポート・ステップを実行すると、ロックボックス実行レポートのインポート・セクションが自動的に生成されます。
重要: 「データ・ファイル」フィールドには、ファイル拡張子を入力する必要があります。たとえば、「/home/ar/lockbox/bofa9101.dat」のように入力します。
日本全銀文字セットで銀行ファイルをインポートする場合は、「カナ検索」フィールドで、「手動」または「自動」を選択します。それ以外の場合は、「なし」を選択します。
デフォルト値は「None」です。
必要に応じて、「取引コード」フィールドの値リストから取引コードを選択します。
重要: 「ロックボックス処理の発行」ウィンドウに「取引コード」フィールドを表示するには、「取引コードの使用可能化」プロファイル・オプションを有効にします(関連項目: 『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』のOracle General Ledgerのプロファイル・オプションに関する項)。また、このフィールドを有効化するには、「インポートの発行」チェック・ボックスを選択する必要があります。
Oracle Receivablesでは、選択した取引コードが、このロックボックス伝送に含まれる全支払と消込の記録に対するデフォルトの取引コードとして使用されます。インポート段階の後に、「ロックボックス伝送データ」ウィンドウで各取引コードを検討および更新できます。関連項目: ロックボックス伝送データの保守
この機能は、公共部門でのインストールでのみ使用できます。
インポート済のデータを有効化または再有効化し、「クイック入金額」バッチを作成するには、次の操作を実行します。
a. 「検証の発行」チェック・ボックスをチェックします。
重要: 「検証の発行」チェック・ボックスを選択した場合は、「ロックボックス伝送データ」ウィンドウで検証に失敗した取引コードのみを表示できます。したがって、「ロックボックス伝送データ」ウィンドウで全取引コードを検討する場合は、取引コードの検討が終了するまで、「検証の発行」チェック・ボックスを選択しないでください。
取引コードは、公共部門でのインストールでのみ使用できます。
b. 検証する「ロックボックス番号」を入力します。これが新規の伝送でない場合は、デフォルト・ロックボックス番号はこの伝送の当初ステップで使われた番号です。伝送フォーマットを定義したとき、ロックボックス番号は銀行ファイルからインポートする値であると指定したか、または伝送フォーマットに番号がある場合は、Oracle Receivablesはこのフィールドをスキップします。「検証の発行」が「Yes」であり、そしてロックボックス番号が銀行ファイルで指定されていない場合は、ロックボックス番号を入力しなくてはなりません。
c. 非関連の顧客に属している取引に入金を消し込むためには、「非関連請求書入金消込の許可」チェック・ボックスをチェックします。
d. 「GL記帳日」フィールドに、このロックボックス伝送の入金とバッチ・レコードのGeneral Ledgerへの転記日付を入力します。「ロックボックス」ウィンドウで「GL記帳日」を「一定日」として定義する場合、「GL記帳日」を入力する必要があり、「GL記帳日」を「預入日」または「インポート日」に指定する場合、Oracle Receivablesでは、これが「GL記帳日」として使用されます。
e. 「レポート・フォーマット」を入力します。検証ステップを発行すると、Oracle Receivablesにより「ロックボックス入金」が作成されます。このレポートにより、検証を通過および失敗したすべての記録を検討できます。この伝送で処理されたすべての記録を含めるには、「全て」を入力します。検証に失敗した記録のみを含めるには、「拒否のみ」を入力します。関連項目: ロックボックス実行レポート
注意: 検証に失敗した記録を検討し編集するには、「ロックボックス伝送データの保守」ウィンドウを使用します。関連項目: ロックボックス伝送データの保守
f. すべての記録が「クイック入金」表への検証を通過した中でロックボックス・バッチのみを転送するには、「検証済バッチのみ」チェック・ボックスをチェックします。このチェック・ボックスがチェックされていない場合は、Oracle Receivablesでは検証を通過したすべての入金は、バッチの中に拒否されたものがあっても転送されます。
「未消込一部金額の転記」ボックスを選択した場合は、1つ以上の請求書が無効で、ロックボックスでは消し込むことができない場合でも、いくつかの請求書にリストされた入金がロックボックスによってインポートされます。この場合、入金は未消込金額とともにクイック入金に振り替えられます。また、「消込」ウィンドウを使用して、無効な請求書に対する支払を手動で消し込むことができます。
注意: 自動インボイスで未消込額を持つ入金を「クイック入金」にインポートすると、Oracle Receivablesの「入金履歴」ウィンドウの「消込ノート」フィールドには無効な照合番号が保持されます。「フォルダ」メニューの「フィールドの表示」を選択して、「入金要約」ウィンドウまたは「クイック入金」ウィンドウに「消込ノート」フィールドを表示することもできます。
「全入金の拒否」ボックスをチェックし、自動ロックボックスによって無効な取引番号が検出された場合、完全に消し込まれなかった入金はAR_PAYMENTS_INTERFACE_ALL表に残ります。この場合、「ロックボックス伝送データ」ウィンドウで無効な記録を編集した後、それらの入金に対して「検証」ステップを再び発行する必要があります。
この伝送内の入金を消し込んで顧客の売掛/未収金残高を更新するには、「クイック入金転記の発行」チェック・ボックスを選択します。顧客の未回収借方品目に消し込む前に、入金バッチを「クイック入金」ウィンドウで検討し編集する場合、このボックスは選択しないでください。関連項目: ロックボックス伝送での入金の検証
注意: 「入金バッチ」ウィンドウからも「クイック入金転記」を発行することができます。関連項目: クイック入金転記
作業内容を保存します。Oracle Receivablesによってコンカレント処理の「要求ID」が示され、ロックボックス実行レポートが作成されます。関連項目: ロックボックス実行レポート
新規銀行ファイルのインポート時に割り当てられた要求IDは、ステップ全体でこのロックボックス伝送と関連付けられます。伝送のステータスをチェックするには、「伝送履歴の表示」ウィンドウでこの要求IDを使用します。
ロックボックスを使用して入金のインポートおよび検証に成功した後、「クイック入金」ウィンドウで検討できます。「入金バッチ」ウィンドウの「伝送」リージョンを使用して、1つの伝送に含まれているすべての入金バッチを問い合せ、入金情報を更新または削除できます。
クイック入金転記を実行する前または後で、ロックボックス入金を再検討することができます。この伝送に対してクイック入金転記を発行した場合、「入金」ウィンドウまたは「修正」ウィンドウでこれらの入金の検討のみができます。関連項目: 自動ロックボックスの実行
検証ステップに失敗した入金を「ロックボックス伝送データ」ウィンドウで検討できます。関連項目: ロックボックス伝送データの保守
注意: 「ロックボックス」入金バッチは「手動-クイック」の「バッチ・タイプ」です。
「入金バッチ」ウィンドウまたは「入金バッチ要約」ウィンドウにナビゲートします。
バッチを問い合せます。「伝送」、「ロックボックス」、または「バッチ名」で問い合せできます。
「入金」を選択します。
関連項目
この項では「ロックボックス処理の発行」、「ロックボックス伝送データ」および「ロックボックス管理」ウィンドウの説明をします。「ロックボックス管理」ウィンドウをオープンするには、「ロックボックス伝送データ」ウィンドウにナビゲートして、「管理」を選択します。
カナ検索: (「ロックボックス処理の発行」ウィンドウ) 全銀ファイル書式の銀行情報を、Oracle Receivablesに転送できるかどうかを指定します(全銀は日本で銀行振替に使用される標準ファイル書式です)。どの顧客が送金した支払かを確定するために、全銀書式では顧客番号または請求書番号を使用するかわりに「カナ名」を使用して、入金と顧客が照合されます。通常の代替名は、日本語のカナ文字でつづられた顧客名の読みがなです。次のいずれかを選択します。
自動
手動
なし
銀行採番番号: (「ロックボックス管理」ウィンドウ) このロックボックス・ファイルを伝送した銀行の銀行採番番号です。Oracle Receivablesは「ロックボックス」ウィンドウに入力した送金銀行口座から銀行採番番号を決定します。
管理ファイル: (「ロックボックス処理の発行」ウィンドウ)Oracle Receivablesにより、SQL *Loaderがオペレーティング・システムのファイルからOracle Receivablesデータベースにロードするのに使用されます。管理ファイルがSQL*Loaderにより、銀行ファイルをOracleデータベースの表および列にマップするのに使用されます。異なった伝送フォーマットが使用されているそれぞれの銀行ファイル用に管理ファイルを作成します。SQL*Loaderを使ってユーザーの銀行ファイルを正しくロードするには、銀行から送られた各論理レコードが改行記号で終わっている必要があります。各記録がキャリッジ・リターンで終っていない場合、自動ロックボックスを発行するとき、SQL *Loaderによりエラー・メッセージが表示されます。
ヒント: Oracle Receivablesの「複数組織サポート」機能を使用する場合、各組織ごとに別の管理ファイルを作成することをお薦めします。各管理ファイルは、ar_payments_interface表にある組織のデフォルトorg_id列を占めている必要があります。さらに、既存の管理ファイルでその年用に日付フォーマット「YY」が使用されている場合、これを「RR」に変更することをお薦めします。
重要: 拡張子.ctlを付けて、$AR_TOP/binディレクトリに管理ファイルを保存する必要があります。「ロックボックス処理の発行」ウィンドウで管理ファイル名を入力する場合は、管理ファイルのパスまたは拡張子を入力する必要はありません。たとえば、管理ファイルが$AR_TOP/binにあり、その名前がbankabc.ctlの場合は、「管理ファイル」フィールドに「bankabc」と入力するのみで、ファイルを正常に発行できます。
データ・ファイル: (「ロックボックス処理の発行」ウィンドウ) Oracle Receivablesに転送中の銀行ファイルのパスとファイル名。これは銀行から受け取る支払データを含んでいるファイルです。Oracle Receivablesではどのディレクトリにも保存できます。
入金先口座: (「ロックボックス管理」ウィンドウ)入金が預金される銀行口座。
品目番号: (「ロックボックス伝送データ」ウィンドウ)この入金に関連した品目番号。バッチに複数の入金がある場合は、バッチ内で入金をソートする伝送フォーマットを含ませることがあります。
重要: 品目番号は、オーバーフロー・レコードを入金レコードと関連付けるためにも使用します。各オーバーフロー・レコードは、親入金レコードと同じ品目番号を持っている必要があります。
ロックボックス・バッチ件数: (「ロックボックス管理」ウィンドウ)このロックボックスに関連した銀行バッチの合計数。
ロックボックス入金件数: (「ロックボックス管理」ウィンドウ)このロックボックスに関連する入金の合計数。オーバーフロー入金、ヘッダー、またはトレーラは件数に含まれません。
オーバーフロー連番: (「ロックボックス伝送データ」ウィンドウ)銀行ファイル記録のタイプで、入金記録に適しない追加の入金情報を保存する。それぞれのオーバーフロー入金レコードには親の入金レコードがなくてはなりません。普通、オーバーフロー入金レコードは追加の請求書番号とその請求書に消し込む入金額を保存します。入金レコードに複数のオーバーフロー入金レコードがある場合は、それぞれのオーバーフロー入金レコードにオーバーフロー連番があります。
レコード件数: (「ロックボックス管理」ウィンドウ)このロックボックス伝送内の入金合計数。
レコード識別子: (「ロックボックス伝送データ」ウィンドウ)Oracle Receivablesにより各記録のタイプを識別するのに使用される最高2文字から構成される記録の識別子。たとえば、Oracle ReceivablesはBAI銀行ファイルの入金レコードが常に文字「6」で始まるため、これを識別できます。「伝送フォーマット」ウィンドウで有効なレコード識別子を指定します。
取引コード: (「ロックボックス処理の発行」ウィンドウ)自動ロックボックスが、ロックボックス伝送時に、すべての支払および消込レコードのデフォルト・コードとして使用する取引コード。自動ロックボックスでは取引コードを使用し、連邦政府の規制に準拠した方法で売掛/未収金会計を管理します。この機能は、公共部門でのインストールでのみ使用できます。
銀行ファイルをインポートした後、必要に応じて「ロックボックス伝送データ」ウィンドウで取引コードを更新できます。
重要: 「ロックボックス処理の発行」ウィンドウと「ロックボックス伝送データ」ウィンドウに「取引コード」フィールドを表示するには、「取引コードの使用可能化」オプションを有効にします。関連項目: 『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』のOracle General Ledgerのプロファイル・オプションに関する項
伝送フォーマット: (「ロックボックス処理の発行」ウィンドウ)伝送フォーマットにより、銀行ファイル内のどのデータを銀行が送付するか、またそのデータを整理してOracle Receivablesでこのデータをうまくインポートできるようにする方式。銀行と共同して伝送フォーマットの内容を決定しなければなりません。伝送フォーマットは、作成する各銀行管理ファイルと照合しなければならず、それで使用する管理ファイルの数は定義した伝送フォーマットの数と同じでなければなりません。Oracle Receivablesにより、各種のサンプル書式が提供されています。これらのファイルは、$AR_TOP/binディレクトリに格納されています。これらの伝送フォーマットを変更するか新しい書式を作成します。
関連項目
Oracle Receivablesでは「自動ロックボックス」を実行するたびに、自動的に「ロックボックス実行レポート」を作成します。このレポートは2つの部分(検証とインポート)に分けられます。
インポート: この項には、インタフェース表へのインポートに成功した記録の合計数が表示されます。
検証: この項により、各記録についての詳細および各ロックボックス伝送内の合計額および合計数が供給されます。
「自動ロックボックス」のインポート・ステップを発行したとき、Oracle Receivablesにより「インポート」項が生成されます。logファイルにはSQL*Loaderを実行したときの活動についての一般情報が含まれ、これにはレコードがインポートされなかった理由も含まれます。SQL*Loaderは同じディレクトリに.disと.badファイルも作ることができます。
.disおよび.badファイルに書き込む記録がある場合、SQL*Loaderによりこれらのファイルも同じディレクトリ内に作成されます。disファイルは管理ファイルにあるWHEN条項のどれも満たさなかったために、捨てられたレコードを含んでいます。Oracle Receivablesではこの部分の終わりに、拒否または破棄されたファイルに関する情報が印刷されます。
Oracle Receivablesにより「インポート」項の最後に明細が印刷され、拒否または廃棄されたすべてのファイルが知らされます。
「自動ロックボックス」の検証ステップを発行するとき、Oracle Receivablesにより「検証」項が生成されます。「ロックボックス処理レポート」のこの項で、検証を通過またはそれに失敗した記録の数がわかります。また、各ロックボックス伝送内の合計額と合計数がわかります。
Oracle Receivablesは、検証に合格するレコードの「クイック入金」入金バッチを自動作成します。「入金バッチ」ウィンドウ内の「クイック入金」入金額バッチを検討できます。「ロックボックス処理の発行」ウィンドウの「クイック入金転記の発行」チェック・ボックスをチェックすると、Oracle Receivablesは、これらの「クイック入金」入金バッチを売掛/未収金口座に転記します。
「ロックボックス伝送データの保守」ウィンドウを使用して、検証に失敗したレコードを検討および編集します。関連項目: ロックボックス伝送データの保守
Oracle Receivablesでは、この伝送のレコード数とそれに対応するステータスが表示されます。
Oracle Receivablesでは、預金日、銀行採番番号、預金時刻、および入金先口座が表示され、さらに次の伝送情報が表示されます。
伝送レコード件数
今までの転送されたレコード件数
この実行で転送されたレコード件数
伝送金額
今までの転送金額
この実行で転送された金額
Oracle Receivablesではそれぞれ処理されたレコードのロックボックス・レコード情報が表示されます。ロックボックス情報は、ロックボックスでそれぞれのカテゴリの基準を満たした入金数を含みます。
Oracle Receivablesでは、バッチを伝送フォーマットの一部に入れている場合は、この銀行ファイルのそれぞれのバッチの入金バッチ情報を表示します。ロックボックスでは複数の入金バッチを含んでいる可能性があります。入金バッチ情報は入金バッチ名、この入金バッチの入金件数合計、合計入金金額、通貨、および前受/預り金とこの入金バッチのGL記帳日を含んでいます。
Oracle Receivablesではそれぞれのレコードの詳細とそのレコードの状況が表示されます。拒否のみの検証レポート実行を選んだ場合は、Oracle Receivablesは誤りのレコードのみを次にリストされたエラー・ステータスの1つとともに表示します。「All」レコードの確認レポートを実行すると、「成功」ステータスのレコードも表示されます。
ロックボックスにより、「成功」ステータスのあるすべての入金記録が自動的に「クイック入金」表に転送されます。「ロックボックス処理の発行」ウィンドウで「一部消込の許可」チェック・ボックスを「Yes」に設定した場合、ロックボックスにより、「成功」ステータスのない記録も伝送できますが、それらの消込はされません。「消込」ウィンド」に設定した場合、「クイック入金」表に伝送される前の消し込みバッチ内の記録には「成功」ステータスがなくてはなりません。
Oracle Receivablesにより、エラーとその定義がエラー番号によりリストされ、記録が検証に失敗した理由を判断するのに役立ちます。
関連項目
ロックボックスを使用して、銀行からOracle Receivablesにインポートされた伝送データの削除および編集をするには、「ロックボックス伝送データ」ウィンドウを使用します。検証に失敗した入金についてロックボックス・データをこのウィンドウで訂正し、これらの入金のインポートについて検証ステップを再発行できます。
ロックボックス実行レポートを使用して、訂正の必要があるのはどの伝送レコードであるかの判断に役立てて、確実に検証を処理します。
情報を更新する場合、インポート処理の発行に使用された伝送フォーマットに対応するデータのあるフィールドだけを更新するようにします。
注意: 「ロックボックス伝送データ」ウィンドウは、フォルダ・ウィンドウです。「フォルダ」メニューからオプションを選択して、このウィンドウの外観をカスタマイズできます。たとえば、「カナ名」フィールドと「顧客名」フィールドをデフォルト・フォルダに追加できます。
前提条件
無効のレコードを識別するには、ロックボックス実行レポートを使用します。
「ロックボックス伝送データ」ウィンドウにナビゲートします。
「ロックボックス伝送」を入力または問い合せます。それぞれの伝送内で、最初にロックボックスおよびバッチが、次に入金およびオーバーフロー・レコードが表示されます。ロックボックス・インポート・プログラムは、Oracle Receivablesにインポートした伝送レコードに日付を割り当て、このウィンドウで問い合せた日付別に伝送を表示します。
「ロックボックス伝送データ」ウィンドウには、データ・ファイル内に含まれている場合、次のようなレコード・タイプが表示されます。「サービス・ヘッダー」、「伝送ヘッダー」、「ロックボックス・ヘッダー」、「バッチ・ヘッダー」、「入金」、「オーバーフロー入金」、「バッチ・トレーラ」、「ロックボックス・トレーラ」、「伝送トレーラ」です。これらのレコードのどの値でも修正できます。
エラーメッセージを検討するには、「ステータス」フィールドにカーソルを置いて、「編集」メニューから「フィールドの編集」を選択します。このフィールドは検証処理によって設定されます。
この伝送について「注釈」を入力します(オプション)。「クイック入金転記」を実行した後は、バッチ・ヘッダー記録の注釈が「入金バッチ」に転送されます。バッチ・ヘッダーに注釈がない場合は、バッチ・ヘッダーの注釈が転送されます。バッチについての注釈は、「入金バッチ」ウィンドウで検討し更新できます。
管理、入金、または消込情報にエラーが含まれている場合は、レコードを選択した後、次のうちの1つを選ぶことによって、無効なレコードを変更できます。
入金: 特定の入金情報の検討および編集をするにはこのボタンを選択します。伝送フォーマットに含まれているフィールドの値を変更することができます。
重要: 「ロックボックス入金」ウィンドウで、インポート段階でOracle Receivablesによって入金レコードに自動的に割り当てられた取引コードを更新できます。「ロックボックス入金」ウィンドウに「取引コード」フィールドを表示するには、「取引コードの使用可能化」プロファイル・オプションを有効にします。関連項目: 『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』のOracle General Ledgerのプロファイル・オプションに関する項
この機能は、公共部門でのインストールでのみ使用できます。
入金属性: ロックボックス伝送によりインポートした入金付加フレックスフィールド情報の検討および保守をするには、このボタンを選択します。伝送フォーマットに含まれているフィールドの値を変更することができます。
消込: この伝送内の各入金についての消込情報の検討および保守をするには、このボタンを選択します。入金を借方または貸方品目に消し込むことができます。貸方品目に消し込むときは、Oracle Receivablesにより貸方の金額で、借方項目に消し込みができる入金の金額が増えます。8つの取引までそれぞれの入金レコードに消し込むことができます。8以上の取引を消し込むには、入金でオーバーフロー入金レコードを使ってください。それぞれのオーバーフロー入金レコードを使って、8個ずつの追加取引を入金に消し込めます。「ステータス」フィールドを使って入金個別消込のエラーを検討します。
重要: 「ロックボックス消込」ウィンドウで、インポート段階でOracle Receivablesによって消込レコードに自動的に割り当てられた取引コードを更新できます。「ロックボックス消込」ウィンドウに「取引コード」フィールドを表示するには、「取引コードの使用可能化」プロファイル・オプションを有効にします。関連項目: 『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』のプロファイル・オプションの定義に関する項
この機能は、公共部門でのインストールでのみ使用できます。
「相互通貨データ」リージョンを選択して、相互通貨入金に関する情報を検討します。関連項目: 自動ロックボックスを使用した相互通貨入金のインポートおよび消込
管理: この伝送レコードに対応するロックボックス伝送管理情報を検討するには、このボタンを選択します。伝送フォーマットに含まれているフィールドの値を変更できます。
重要: ロックボックスでは、検証ステップの間に入金額がフォーマットされます。このため、「ロックボックス管理」ウィンドウ内の値には小数は含まれません。
作業内容を保存します。
検証のために伝送を再発行します。関連項目: 自動ロックボックスの実行
関連項目
Oracle Receivablesでは「ロックボックス処理の発行」ウィンドウから発行したそれぞれのロックボックス伝送の記録が残されています。「ロックボックス伝送履歴」ウィンドウを使用して、銀行採番番号日付、伝送内の記録の数と額、検証ステップを通過した入金の数および額などのロックボックス伝送についての情報を検討します。
伝送内で個別のレコードを表示するには、「ロックボックス伝送データの保守」を参照してください。
ロックボックス伝送は次のステータスのうち1つを持つことができます。
新: この伝送はOracle Receivablesにインポートされましたが、まだ検証されていません。
残高不一致: この伝送内で1つ以上の入金が検証で拒否されました。
オープン: この伝送のすべての入金が検証に成功しOracle Receivablesに転送されました。「クイック入金転記」がまだこれらの入金を処理していません。
クローズ: この伝送のすべての入金が「クイック入金転記」による処理に成功しました。「入金」ウィンドウでこれらの入金を再検討することができます。
前提条件
「ロックボックス伝送履歴」ウィンドウにナビゲートします。
ロックボックス伝送を問い合せて、表示します。「管理件数」と「金額」フィールドはこのロックボックス伝送レコード数と金額の合計を表示します。「検証済件数」と「金額」フィールドはこの送信で検証ステップを通過した入金の件数と金額の合計を表示します。
この伝送に関する注釈を入力します(オプション)。
関連項目
入金をすばやく入力および消し込む必要がある場合は、クイック入金額のバッチを作成してください。「クイック入金」ウィンドウでは、入金および消込の最小限の情報を入力するだけで済みます。また、「クイック入金」は顧客勘定残高に即座に反映されないので、大量の入金を入力する場合にもう1レベルの制御が加えられます。
クイック入金のバッチで入金や消込を入力したり、「自動ロックボックス」を使用してこれらをインポートすると、Oracle Receivablesではこれらのデータが暫定表に保存されます。次に、「クイック入金」ウィンドウを使用して入金を検討し、消込情報が正確であることを確認します。
注意: インポートした入金に無効な照合番号が含まれていた場合、およびロックボックス・オプションの「未消込一部金額の転記」ボックスを選択した場合、自動ロックボックスでは、未消込金額を持つ入金をクイック入金にインポートします。Oracle Receivablesでは、便宜上、無効な照合番号を「クイック入金」ウィンドウの「消込ノート」フィールドに保持します。「消込ノート」フィールドを表示するには、「フォルダ」メニューから「フィールドの表示」を選択します。
クイック入金額はバッチ処理する必要があります。「ステータス」、「消込済」、「対顧客勘定」、「未消込」および「不明」フィールドは、作業内容を保存するまでReceivablesでは更新されません。
重要: その他入金は「クイック入金」バッチに追加できません。
クイック入金を使用すると、1つ以上の取引への入金の消込、自動消込基準の使用、対顧客勘定への入金の転記、あるいは不明または未消込としての入金の入力が可能です。異なる通貨の取引に入金を消し込むこともできます。
クイック入金を他のオープン入金に対して消し込むこともできます。関連項目: クイック入金額の複数取引への消込
また、「クイック入金」ウィンドウは次の場合にも使用できます。
インポートされた入金に対して自動ロックボックスで作成された自動要求を検討する(請求書関連要求)。
超過支払、過少支払および未消込入金に対して手動要求を作成する(非請求書関連要求)。
クイック入金のバッチが正確かどうかを検討した後、「クイック入金転記」を実行して顧客の勘定残高を更新します。
「クイック入金転記」を実行すると、Oracle Receivablesではクイック入金は普通の入金と同様に扱われます。クイック入金を戻し処理してから再消込したり、未消込、不明または対顧客勘定のすべての金額を消し込むことができます。
注意: 入金に顧客を指定しないと、Oracle Receivablesでは自動的に「不明」ステータスが入金に割り当てられます。
「AR: 銀行手数料作成」プロファイル・オプションによって、入金消込の際に銀行手数料および許容範囲限度がOracle Receivablesで考慮されるかどうかが決まります。このプロファイル・オプションが「Yes」に設定されていると、「クイック入金」ウィンドウで、「銀行手数料」と「許容範囲限度」のフィールドが共に表示されます。ただし、これらのフィールドに値を入力できるかどうかは、入金の「消込タイプ」と作成ステータスに依存します。
「自動消込基準」以外の「消込タイプ」を使用してクイック入金額を消し込む際に「入金区分」の入金作成ステータスが「決済済」の場合、「銀行手数料」フィールドに金額を入力できます。(入金区分の「決済方法」が「直接」に設定してある場合、入金は決済済として作成されます。)
「自動消込基準」の「消込タイプ」を使用してクイック入金額を消し込むときに、Oracle Receivablesでは「銀行手数料」フィールドは使用できません。Oracle Receivablesにおいて、「銀行手数料」および「許容範囲限度」の値が請求書の入金に一致するように使用される方法の詳細は、「自動消込」を参照してください。
前提条件
入金入力の前に、必要なすべての設定ステップを実行します。関連項目: 入金の入力
『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』の自動消込基準セットの定義に関する項
「入金バッチ」ウィンドウにナビゲートします。
新しいバッチを作成するには、「手動-クイック」の「バッチ・タイプ」を選択し、次に、このバッチに関する情報を入力します。関連項目: 簡易入力および検索のための入金のバッチ処理
既存の「クイック入金」バッチに入金を追加するには、バッチを問い合せます。
ヒント: 「自動ロックボックス」でインポートされた入金のバッチを問い合せるには、「伝送」リージョン内の伝送番号または「ロックボックス」名を問い合せてください。
「入金」を選択します。
入金番号、入金日およびGL記帳日を入力します。バッチの預入日とGL記帳日によって、デフォルトの入金日とGL記帳日が提供されますが、これらの日付は変更できます。入金のGL記帳日は、オープン期間内または先日付入力可能期間内である必要があります。
入金通貨を入力します(オプション)。バッチ通貨ではデフォルト通貨が指定されます。ただし、「複数通貨入金」フラグが「Yes」に設定されている送金銀行口座が1つでもある場合は、システムに定義されている通貨のいずれにも変更できます。関連項目: 外貨取引
この入金のネット金額を入力します。銀行手数料が適用される場合は、「銀行手数料」フィールドにその額を入力します。Receivablesでは、ネット金額に銀行手数料を加算した合計として総額が計算されます。
次の消込タイプから1つを選択して、入金の消込方法を指定します。
自動消込基準: この顧客のプロファイル区分用に定義された「自動消込ルール・セット」を使用してこの顧客の取引に対し入金を消し込みます。この顧客のプロファイル区分に自動消込ルール・セットが割り当てられていない場合、Receivablesでは「システム・オプション」ウィンドウで定義された「自動消込ルール・セット」が使用されます。関連項目: 自動消込
単一: この入金を単一賦払に消し込みます。このオプションを選択する場合、この入金の消込先の取引番号も入力する必要があります。
複数: この入金を、複数取引または複数賦払いに消し込みます。この入金で消し込む取引と賦払いを「消込」ウィンドウで指定します。関連項目: クイック入金額の複数取引への消込
注意: (オプション) 「単一」または「複数」消込タイプを使用してクイック入金を消し込むときに、要求を作成できます。顧客参照と顧客事由がある場合は、これらを入力できます。入力した場合は、クイック入金転記を実行したときに、Oracle Receivablesによりこの情報がOracle Trade Managementに渡されます。
対顧客勘定: この入金を特別の取引ではなく、顧客の勘定に消し込みます。
未消込: この入金が取引に消し込まれていない場合、この金額を「未消込」としてマークします。
不明: この入金の顧客がわからない場合、金額を「不明」としてマークします。
要求調査: この入金に対する非請求書関連要求を作成します。取引管理とのみ使用されます。
注意: (オプション) 顧客参照と顧客事由がある場合は、これらを入力できます。入力した場合は、クイック入金転記を実行したときに、Oracle Receivablesによりこの情報が取引管理に渡されます。
この入金の顧客名、番号、および請求先事業所を入力します。顧客を入力すると、Receivablesによって、その顧客の主要請求先事業所(存在している場合)が入力されますが、この値は変更できます。「入金処理時請求先事業所必須」システム・オプションが「Yes」に設定されている場合は、請求先事業所を入力する必要があります。
ヒント: 借方品目に入金を消し込む必要がある場合に顧客名がわからないときは、「消込タイプ」を入力するかわりに「消込対象」フィールドにまず借方品目番号を1つ入力します。こうすると、この取引に関連する顧客名がOracle Receivablesによって表示されます。次に、適切な「消込タイプ」を入力します。
重要: 「請求先事業所」を入力せず、同時に顧客に取引明細書サイトがない場合、顧客に送付する取引明細書には、未消込入金額または対顧客勘定入金額は表示されません。
消込タイプに「単一」を選択した場合は、取引番号を入力するか、値リストから選択します。Receivablesによって、この取引の顧客と送金銀行に関する情報が入力されます。
取引通貨が入金通貨と異なる場合は、「消込済金額」または「相互通貨レート」のいずれかを入力します。
注意: 未回収残高よりも大きい金額を消し込むには、オープン借方項目の取引タイプで超過消込が許可されていて、プロファイル・オプション「AR: ロックボックスでの超過消込の許可」が「Yes」に設定されている必要があります。
取引タイプで超過消込が許可されず、取引管理がインストールされている場合に取引を超過消込しようとすると、クイック入金では未回収残高を消し込み、超過支払額の要求を作成します。
バッチ情報から入金方法がデフォルト設定されていない場合、または入金通貨を変更した場合は、ここで入金方法を入力します。選択できるのは、入金に指定した通貨と同じ通貨で送金銀行口座が割り当てられている入金方法、または「多通貨の許可」チェック・ボックスが選択されている入金方法のみです。
手動文書採番を使用している場合は、一意の文書番号を入力します。入力しない場合は、保存時にOracle Receivablesによって一意の番号が割り当てられます。関連項目: 『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』の文書連番の実装に関する項
次のレコードに移動し、このバッチに追加する各入金について、前述のステップを繰り返します。
消込タイプ「複数」を選択すると、クイック入金額を複数の取引に消し込めます。次に、この入金をどの取引に消し込むかを「消込」ウィンドウで選択します。「クイック入金転記」を実行するまでは、Oracle Receivablesでは実際に顧客残高を更新しません。
GL記帳日が将来の会計期間内にある場合や、取引通貨が入金通貨と異なる場合でも、入金を取引に消し込むことができます。また、システム・オプション「非関連請求書入金消込の許可」が「Yes」に設定されている場合、他の顧客の取引にも入金を消し込むことができます。
クイック入金を同一通貨のオープン入金に対して消し込むこともできます。関連項目: 入金から入金への消込
「入金バッチ」ウィンドウにナビゲートします。
「クイック入金」バッチを問い合すか、入力します。関連項目: クイック入金の入力
「入金」を選択します。
これが新規のバッチの場合は、入金情報を入力し、消込タイプに「複数」を選択します。入金通貨がバッチ通貨と異なる場合は、換算レート情報を指定します。
. 「複数」ボタンを選択します。
取引またはオープン入金を入力するか、値リストから選択します。
この取引に適用する入金額を入力します。
注意: この入金をオープン入金に消し込む場合は、次の手順に進みます。
「AR: 消込用の取引残高を常にデフォルトにする」プロファイル・オプション(『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』)を使用して、Receivablesで消込済金額をデフォルト設定する方法を管理します。
注意: 未回収残高よりも大きい金額を消し込むには、オープン借方項目の取引タイプで超過消込が許可されていて、プロファイル・オプション「AR: ロックボックスでの超過消込の許可」が「Yes」に設定されている必要があります。
取引タイプで超過消込が許可されず、取引管理がインストールされている場合に、取引を超過消込しようとすると、クイック入金では未回収残高を消し込み、超過消込額の要求を作成します。
システム・オプションの「期限外割引の許可が「Yes」に設定されていない場合、デフォルトの割引は、この消込に使用できる期限内割引額になります。この場合、デフォルトの割引は、消込入金額とともにこの品目をクローズする金額になります。ただし、割引額が、取引に許可された最大割引額(取引の支払条件によって決まる)を超えることはできません。Receivablesによって割引が計算されないようにするには、「割引」フィールドの値をNULL(値なし)に変更します。関連項目: 割引
注意: 「クイック入金転記」プログラムの発行時に作成された現在の消込明細を考慮した上で、取引の未回収残高をプレビューするには、非表示フィールドの「見積未回収残高」を使用します。この列に表示される値は見積であるため、次の移動はありません。
同じ取引への複数消込明細の移動。
移動するかわりに、各フィールドには、現在の消込明細に対する未回収残高が反映されます。
自動ロックボックス入金に対する割引
自動ロックボックスでは割引が計算されません。したがって、自動ロックボックスからの消込明細の場合、「割引」フィールドは空となります。
この入金をオープン入金に消し込む場合、消込額のデフォルトは次のいずれか大きい方の値です。
クイック入金の残高
オープン入金のオープン項目(未消込入金、対顧客勘定入金またはオープン要求調査消込)の額
入金通貨と取引通貨が異なる場合は、配賦済入金額または相互通貨 レートのいずれかを入力します。この配賦済入金額は、入金通貨で消し込む金額です。配賦済入金額を入力すると、Receivablesでは相互通貨 レートが計算され、相互通貨 レートを入力すると配賦済入金額が計算されます。
次のレコードに移動し、この入金の消込先の取引について、前述のステップを繰り返します。
関連項目
「クイック入金」ウィンドウで入金を入力、または「自動ロックボックス」を使って入金をインポートする場合、Oracle Receivablesでは暫定表にこれらが保存されます。「クイック入金」ウィンドウで各入金を検討し、消込情報が 正確かどうかを「消込」ウィンドウで確認できます。入金とその消込を承認した後、「クイック入金転記」を実行して顧客勘定残高を更新します。
検討する「クイック入金」、または「ロックボックス」のバッチを選択できます。たとえば、データ入力担当者が入力した入金、または銀行から送られたデータ・ファイルだけを検討する場合があります。
「クイック入金転記」で入金および消込がどのように暫定表からOracle Receivablesに振り替えられるかを次の図に要約します。
クイック入金転記
入金を入力し、そして未回収請求書へ消し込む際、「クイック入金転記」で入金も消込も処理できます。ただし、他の消込ですでに決済された請求書に入金を消し込むと、「クイック入金転記」では入金だけを処理します。この場合入金は「未消込」としてマークされます。これらの入金を手動で消し込むには、「消込」ウィンドウを使う必要があります。
「クイック入金転記」では、顧客サイトまたはプロファイル区分に割り当てられた「自動消込基準セット」を使用して入金の消込方法が決定されます。「自動消込ルール・セット」が顧客サイトに割り当てられていない場合、「クイック入金転記」では顧客のプロファイル区分内のルール・セットが使用されます。顧客のプロファイル区分に「自動消込ルール・セット」がない場合は、「クイック入金転記」では「システム・オプション」ウィンドウ内のルール・セットが使用されます。関連項目: 自動消込
入金の消込に「自動消込」ルールを使用したときに「自動消込ルール・セット」のルールがすべて失敗した場合、「クイック入金転記」では、この顧客のプロファイル区分用に指定された「未回収残高ルール・セット」を使用して入金が消し込まれます。この顧客のプロファイル区分用に「未回収残高ルール・セット」を指定していない場合、Oracle Receivablesでは残高は「未消込」とマークされます。関連項目: 『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』の顧客プロファイル区分の定義に関する項
「AR: 銀行手数料作成」システム・オプションを「Yes」に設定すると、Oracle Receivablesでは入金の消込の際に銀行手数料と許容範囲限度も考慮されます。関連項目: 銀行手数料および許容範囲限度を使用した照合
「入金処理請求先事業所必須」システム・オプションが「Yes」に設定している場合、「クイック入金転記」では請求先事業所のない入金は処理されません。このオプションを「Yes」に設定してある場合は「クイック入金」ウィンドウと「自動ロックボックス」の両方で入金には請求先事業所があることが検証されます。入金が入力されると、システム・オプションが変更されることもあります。ただし、これが「クイック入金転記」の実行前だと、「クイック入金転記」は再び検証されます。
「クイック入金転記」では、借方項目の取引タイプに割り当ててある「消込ルール・セット」によって、支払がどのように消し込まれるか、また関連手数料の各タイプの未回収残高へ割引がどのように影響を与えるかが決まります。この品目の取引タイプに基準セットを1つも割り当てていない場合は、「クイック入金転記」では「システム・オプション」ウィンドウで定義したルール・セットが使われます。関連項目: Oracle Receivables消込ルール・セット
入金通貨と取引通貨が異なる場合、「クイック入金転記」を使用して入金を消し込むことができます。関連項目: 相互通貨入金のインポートと消込
「クイック入金転記」を実行すると、要求の作成と管理のために、次のような制限付きクイック入金消込明細がOracle Trade Managementに渡されます。
消込済取引に対して過少支払の消込明細
要求調査消込明細
超過消込インディケータが選択された消込明細
取引管理で要求が作成された後、要求番号がOracle Receivablesに返されます。
クイック入金額を複数のオープン入金に消し込むことにより、入金をネッティングすることができます。関連項目: 入金から入金への消込
オープン入金の未消込入金に対してクイック入金を消し込むことができます。
クイック入金バッチを転記するときに、クイック入金転記により、クイック入金額に対する消込を受け入れるのに十分な未消込入金額がオープン入金に含まれていることが確認されます。
未消込入金額がまだ十分にある場合、クイック入金転記では、各入金に対して1つずつ、2つの新しい消込を作成します。
未消込入金額が十分でない場合、クイック入金転記によりオープン入金の超過消込は行われず、クイック入金は暫定表内に残り、クイック入金転記実行レポートによりエラーが報告されます。
オープン入金の対顧客勘定入金またはオープン要求調査に対してクイック入金を消し込むことができます。
クイック入金バッチを転記するとき、クイック入金転記により、オープン入金に対する対顧客勘定入金または要求調査消込がまだ存在すること、および別の処理によってロックされていないことが確認されます。
消込明細が使用可能な場合、クイック入金転記により、オープン入金に対する対顧客勘定入金または要求調査消込が取り消され、各入金に1つずつ、2つの新規消込が作成されます。
クイック入金に対する消込が、オープン入金の対顧客勘定または要求調査消込明細の全額でない場合、クイック入金転記により、残額がオープン入金の「対顧客勘定」または「要求調査」に再消込されます。
注意: Oracle Receivablesでは、消込により要求調査消込の全額または一部が決済されたことを取引管理に自動的に通知します。
消込明細が存在しない場合またはロックされていない場合、クイック入金転記ではオープン入金のステータスを確認します。ステータスに応じて、次のいずれかになります。
クイック入金が暫定表内に残る(クイック入金実行レポートによりエラーが報告される)。
クイック入金転記によりオープン入金への消込がロールバックされ、クイック入金が未消込入金として作成される。
関連項目
「クイック入金転記」を実行し、「クイック入金」ウィンドウまたは「自動ロックボックス」を使用して作成したバッチ用の顧客勘定残高を更新します。「入金」および「消込」ウィンドウで入金と消込を承認した後に「クイック入金転記」を実行します。または、「ロックボックスの発行」ウィンドウでロックボックス入金バッチをインポートおよび検証する際に「クイック入金転記」を同時に実行するように選択できます。関連項目: 自動ロックボックスの実行
対顧客勘定、未消込および不明入金が含まれているバッチを選択し、入金バッチをステータスに関係なく転記用に発行できます。クイック入金転記を発行する前のバッチのステータスは、通常、「オープン」または「残高不一致」です。関連項目: 簡易入力および検索のための入金のバッチ処理
システムを適切に設定してある場合は、クイック入金転記により、制限付き消込明細がOracle Trade Managementに送信され、要求が作成されます。関連項目: 自動ロックボックスによる要求の作成方法
「クイック入金転記」を実行した後は、「入金」ウィンドウで不明額、対顧客勘定額または未消込額の全部または一部を消し込むことができます。バッチ内の各入金に対顧客勘定を消し込むか入力すると、Oracle Receivablesによって、バッチ・ステータスが「クローズ」に更新され、バッチ・タイプが「手動-通常」に変更されます(これは、手動で入力したバッチにも、「自動ロックボックス」によって作成されたバッチにも当てはまります)。
「AR: 銀行手数料作成」システム・オプションが「Yes」の場合、Oracle Receivablesでは入金の消込の際に銀行手数料と許容範囲限度も考慮されます。関連項目: 銀行手数料および許容範囲限度を使用した照合
前提条件
「入金バッチ」ウィンドウまたは「入金バッチ要約」ウィンドウにナビゲートします。
.転記するバッチを問い合せます。
「入金バッチ要約」ウィンドウが表示されている場合は、問い合せ後転記するバッチを選択します。
ヒント: 「自動ロックボックス」でインポートされた入金のバッチを確認するには、「ロックボックス」または「伝送名」を使用して問合せを実行してください。
このバッチ内の入金を検討するには、「入金」を選択します。入金の消込タイプが「複数」の場合は、「複数」ボタンを選択して消込を検討できます。入金の消込タイプが「単一」の場合は、この入金の消込先の取引が「消込対象」フィールドに表示されます。
このバッチを転記するには、「クイック入金転記」を選択してから、「Yes」を選択してメッセージを承認します。このバッチの処理ステータス番号が表示され、クイック入金転記実行レポートが作成されます。
「処理ステータス」番号はこのバッチに割り当てられた一意のコンカレント要求IDを表します。「要求」ウィンドウで、要求のステータスをチェックするためにこの番号を使用できます。
「ロックボックス処理の発行」にナビゲートします。
ロックボックスの伝送名を入力するか、値リストから伝送を1つ選択します。関連項目: 自動ロックボックスの実行
「クイック入金転記の発行」チェック・ボックスを選択します。
作業内容を保存します。コンカレント処理の「要求ID」が表示され、クイック入金転記実行レポートが作成されます。関連項目: クイック入金転記実行レポート
「要求ID」番号は、各入金バッチに割り当てられた、一意のコンカレント要求IDです。これを使用して、「要求」ウィンドウでユーザーの要求のステータスを確認することができます。
関連項目
『Oracle Applicationsユーザーズ・ガイド』の要求の監視に関する項
Oracle Receivablesでは、「クイック入金転記」または「自動ロックボックス」を発行するごとに、このレポートが自動的に生成されます。レポートは2つの項に分けて印刷されます。初めの項には、各入金の詳しい支払情報が印刷され、2番目の項には入金バッチの要約情報が印刷されます。
ユーザーの要求が終了する前に他のユーザーが同じバッチを選択すると、2つめの要求がOracle Receivablesによって拒否されます。そして、「クイック入金転記実行レポート」から「このバッチは処理済です。」というメッセージが表示されます。
入金を消し込む際、「転記バッチ」が他のオープン金額(たとえば入金、未消込または対顧客勘定金額)を使うと、Oracle Receivablesはその入金を2つのアスタリクス(**)でマークします。そして、レポートの下部に「以前の入金からの消込合計」という説明が印刷されます。「勘定決済」、または「支払遅延請求書決済」という「自動消込」基準を使って入金を消し込む際、これが起こります。これらの基準では、入金を消し込む際、顧客の未回収借方、および貸方品目全部が関連性のあるものとみなされるからです。
Oracle Receivablesでは、各取引に消し込まれた入金額、そして部分的消込、内金または不明などの消込タイプも印刷されます。この項には、入金残高も表示されます。
注意: このレポートでは、バッチ内に消込済入金の数を追加する際に、完全に消し込まれていない入金は考慮されません。たとえば、$100と$75の2つの入金でバッチを作成するとします。この場合、クイック入金転記では、$100の入金のうち$50が消し込まれますが、もう一方の入金は消し込まれないまま残ります。実行レポートには、消込済入金が次の表のようにリストされます。
件数 | 比率 | 金額 | 比率 |
---|---|---|---|
1 | 50 | 50 | 29 |
「自動消込基準」を使うと、Oracle Receivablesでは使用された「自動消込基準」の省略基準が示されます。レポートの下側の「自動消込基準凡例」の説明文は、基準を詳しく一覧しています。
「自動消込基準」の「勘定決済」を使うと、Oracle Receivablesではこのバッチに属さない入金の横に、2つのアスタリクス(**)が印刷されます。Oracle Receivablesでは、すべての未回収貸方品目と借方品目が勘定決済基準用の顧客未回収残高の決定の対象となります。これには顧客口座中の一部消込済または未消込の入金が対象になることがあります。
Oracle Receivablesでは、この入金バッチのステータスが表示されます。ステータスには、「残高不一致」および「クローズ」があります。バッチが残高不一致の場合、「差異件数」および「差異金額」を使用して、データ入力の障害が報告されます。
入金バッチ、バッチGL記帳日およびバッチ預入日の作成日に期間情報が表示されます。
「ステータス要約」項で、Oracle Receivablesでは合計値、比率、およびこの入力バッチに含まれている各入力タイプの金額が表示されます。
「割引」セクションには、この入金バッチで使用した期限内および期限外割引額の合計額が表示されます。関連項目: 割引
「配分」項で、Oracle Receivablesでは、行明細、税金、運送費、および売掛/未収金手数料に消し込まれた入金総額を表示します。
重要: バッチに異なる通貨での入金が含まれる場合、このレポートの合計金額には混合通貨での金額が含まれます。たとえば、バッチ内の入金の1つが100USDであり、別の入金が50EURの場合、合計金額は150.00になります。
関連項目
「クイック入金転記」プログラムでは、自動消込基準によって入金消込方法が決定されます。Oracle Receivablesでは、自動消込基準とともに顧客の未回収残高を使用して、入金をどのように消し込むか、また一部支払を顧客品目の消込対象とするかどうかが決定されます。Oracle Receivablesで入金の消込または完全な消込ができない場合は、残額を「未消込」または「対顧客勘定」のどちらとして残すかを指定できます。
Receivablesには、自動消込ルール・セットの作成に使用できる5つの自動消込基準が用意されています(関連項目: 自動消込基準)。自動消込ルール・セットを定義する場合、使用する基準と基準の順序はユーザーが定義します。
Oracle Receivablesでは、入金の消込に使用する自動消込ルール・セットを決定する際に次の階層を検索し、見つかったところで終了します。
顧客サイト
顧客プロファイル区分
「システム・オプション」ウィンドウ
注意: 自動消込基準では、相互通貨入金の消込はサポートされていません。
自動消込ルール・セットごとに、Receivablesによる顧客の未回収残高の計算方法を決定できます。Receivablesでは、顧客の未回収残高を計算する場合、各顧客のプロファイル区分および「自動消込ルール・セット」ウィンドウの「未回収残高」リージョンの値が使用されます。この「自動消込ルール・セット」オプションの「割引」パラメータを「なし」以外の値に設定している場合、この顧客のプロファイル区分に指定した「支払条件」および「割引適用猶予日数」により各取引の割引額が決まります。
「期限外割引の許可」システム・オプションによって、この自動消込ルール・セットに期限内および期限外の割引を含められるかどうかが決まります。さらに、この自動消込ルール・セットの「係争項目」オプションによって、顧客の未回収残高を計算する際に係争項目を含めるかどうかが決まります。
一部入金とは、入金から該当割引額を差し引いてもこの入金の消込対象である借方項目がクローズされない入金です。「最も古い日付の請求書から消込」基準を使用している場合、Oracle Receivablesでは顧客の借方項目に対して一部支払を消し込めるようにするかどうかが決定できます。「自動消込ルール・セット」ウィンドウの「一部入金消込」オプションでは、Oracle Receivablesでオープン借方項目に対して一部入金を消込できるかどうかが決定されます。
Oracle Receivablesで顧客のオープン残高の計算に使用されるオプションは、一部支払の意味に影響を及ぼします。たとえば、ユーザーが次のような状況にあるとします。
売上割引 = No
一部入金消込 = No
延滞手数料 = Yes
係争項目 = No
入金 = $100
請求書#25 = $100
請求書#25の延滞手数料 = $10
この例では、請求書の残高合計が$110で「一部入金消込」が「No」に設定されているので、Oracle Receivablesではその$100の入金を請求書#25に消し込むことはできません。入金額のステータスは、ユーザーが「消込残高処理」に入力する値により異なります。
「最も古い日付の請求書から消込」基準を使用している場合、Oracle Receivablesではすべての消込残高処理のステータスを決定することができます。自動消込ルール・セットの任意の自動消込基準を使用して入金を全額または一部消し込むことができない場合、Oracle Receivablesではその残額を「未消込」とマークするか、「対顧客勘定」に入れられます。これらのオプションの一つは、「自動消込ルール・セット」ウィンドウ内の「消込残高処理」フィールドで選択します。
銀行手数料および許容範囲限度を使用するようにシステムを設定しており、現在の自動消込基準で照合できない場合、Oracle Receivablesではこれらの金額も考慮されます。Oracle Receivablesでは、銀行手数料または許容範囲限度を使用して照合できなかった場合、その次の基準が使用されます。
Oracle Receivablesで銀行手数料および許容範囲限度を考慮するには、次の条件に当てはまっている必要があります。
プロファイル・オプション「AR: 銀行手数料作成」が「Yes」
「入金区分」の入金作成ステータスが「決済済」(Oracle Receivablesにおいて銀行により入金が決済された後のみ銀行手数料がわかると推定されるので必要)
各送金銀行口座の銀行手数料に対してGL勘定科目が定義済
自動消込基準での完全照合なし
この例は、「支払と請求書の照合」自動消込基準を使用して、銀行手数料および許容範囲限度を使用した照合の説明です。
入金額と請求書を照合できない場合、Oracle Receivablesでは入金額に銀行手数料を加算した合計と請求書との照合が試みられます。これらの金額が照合すれば、入金は消し込まれます。照合しなければ、許容範囲限度を加算した入金額の合計の最小値の請求書への消込が試みられます。同額の請求書が2つ以上ある場合、Oracle Receivablesでは最も古い支払期日の請求書に入金が消し込まれます。
次の例および次の表に示した請求書について考慮します。
入金 = $980
銀行手数料 = $3
許容範囲限度 = $20
請求書番号 | 金額 |
---|---|
701 | $985 |
702 | $990 |
703 | $995 |
Oracle Receivablesでは、入金額に正確に一致する請求書との照合が行われます。照合が失敗した場合、Oracle Receivablesでは入金額に銀行手数料($983)を加算した合計が請求書と照合されます。この照合も失敗した場合、Oracle Receivablesでは入金額に許容範囲限度($1,000)を加算した合計が最小額の請求書(負担銀行手数料を最小化するため)と照合されます。この例の場合、Oracle Receivablesでは$985が請求書#701に消し込まれるので、$5の銀行手数料負担があることになります。
入金 = $980
請求書 #701 = <$985>
銀行手数料: <$5>
Oracle Receivablesには、自動消込ルール・セット作成に使用できる5つの自動消込基準があります。顧客入金の消込を行うためにクイック入金転記を実行すると、Oracle Receivablesでは自動消込ルール・セット内の各自動消込基準の使用が試みられます。セット中の第1基準で照合できなかった場合、その入金の消込ができるまで、Oracle Receivablesではその次の基準が使用されます。
使用できる自動消込基準は次のとおりです。
支払と請求書の照合
勘定決済
支払遅延請求書決済
支払条件ごとの支払遅延請求書の決済
最も古い日付の請求書から消込
銀行手数料を使用するようにOracle Receivablesを設定している場合、支払と請求書との照合を試みると、各自動消込基準(「最も古い請求書から消込」を除く)では銀行手数料および許容範囲限度も考慮されます。
関連項目: 銀行手数料および許容範囲限度を使用した照合
この基準を使用する場合、単一請求書、デビット・メモ、またはチャージバックへの入金を消し込むことができるのは、その入金額が借方品目の金額と一致している場合のみです。1つ以上の借方品目に入金額と一致するオープン金額がある場合は、最早支払期日の項目に入金が消し込まれます。同じ金額と支払期日の借方品目が1つ以上ある場合は、最も低い支払計画ID番号(システムによって生成された内部番号)の項目に入金が消し込まれます。
Oracle Receivablesでは、ユーザーが入力した未回収残高およびユーザーが顧客のプロファイル区分に指定した割引適用猶予日数の値を使用して、その借方項目の未払残高が決定されます。たとえば、ユーザーが次のような状況にあるとします。
売上割引 = 期限内のみ
延滞手数料 = No
入金 = $1800
入金日 = 14-JAN-93
割引適用猶予日数 = 5
次の表は、請求書詳細を示しています。
請求書番号 | 請求金額 | 割引 | 支払条件 | 請求日 | 支払期日 |
---|---|---|---|---|---|
600 | $2000 | $20 | 10% 10/正味30 | 1993年1月1日 | 1993年1月30日 |
「延滞手数料」が使用可能でないため、Oracle Receivablesでは請求書の金額から延滞手数料である$20が差し引かれ、金額は$2000になります。この請求書に割り当てられている支払条件には、請求書が10日以内に支払われた場合の10%割引が含まれますが、未回収残高で期限内割引を処理できます。請求書が10日期間の後に支払われたとしても、Oracle Receivablesでは5日の割引適用猶予日数を加えて、この請求書を10%売上割引の対象にします。1月14日現在のこの請求書の支払残高は$1800です。請求書の未回収残高が入金額と一致するため、入金が消し込まれます。割引適用猶予日数のない場合、請求書残高は$2000になるため、Oracle Receivablesでは入金が消し込まれません。
注意: この自動消込基準が失敗し、銀行手数料および許容範囲限度を使用するようにシステムを設定した場合、Oracle Receivablesでは銀行手数料を入金額に加えた金額が請求書と比較されます。これにも失敗した場合、Oracle Receivablesでは入金額に許容範囲限度を加えた金額が請求書と比較されます。照合できた場合は、Oracle Receivablesにより入金が消し込まれます。照合できなかった場合は、その次の自動消込基準が参照されます。詳細は、「銀行手数料および許容範囲限度を使用した照合」を参照してください。
この基準の使用中は、入金額が顧客未回収残高と照合する場合のみ、Oracle Receivablesでは消込が可能です。Oracle Receivablesで顧客未回収残高が計算される際、すべての未回収の借方と貸方品目が含まれます。未回収貸方品目には、クレジット・メモ、対顧客勘定クレジット、対顧客勘定、未消込額が含まれます。
Oracle Receivablesでは、ユーザーが指定した未回収残高およびユーザーが顧客のプロファイル区分に指定した割引適用猶予日数の値を使用して、その顧客の残高が決定されます。たとえば、ユーザーが次のような状況にあるとします。
延滞手数料 = Yes
係争項目 = Yes
入金 = $590
次の表はこの顧客の活動を示しています。
遅延借方/貸方 | 請求書金額 | 延滞手数料 | 係争中 |
---|---|---|---|
請求書 #45 | $500 | $40 | Yes |
請求書 #46 | $300 | $0 | 該当なし |
クレジット・メモ #100 | $50 | 該当なし | 該当なし |
未消込額 | $200 | 該当なし | 該当なし |
「延滞手数料」および「係争項目」が使用可能である場合、この顧客の未回収残高は$590です。入金額が顧客の未回収残高と一致するため、その入金は消込できます。
注意: この自動消込基準が失敗し、銀行手数料および許容範囲限度を使用するようにシステムを設定した場合、Oracle Receivablesでは入金額に銀行手数料を加えた金額が顧客の未回収残高と比較されます。これにも失敗した場合、Oracle Receivablesでは許容範囲限度を入金額に加えた金額が顧客の未回収残高と比較されます。照合できた場合は、Oracle Receivablesにより入金が消し込まれます。照合できなかった場合は、その次の自動消込基準が参照されます。詳細は、「銀行手数料および許容範囲限度を使用した照合」を参照してください。
この基準の使用中は、入金額が顧客の支払遅延勘定残高と照合する場合のみ、Oracle Receivablesでは消込が可能です。Oracle Receivablesでは、ユーザーの顧客の支払遅延勘定残高を計算するときに、未回収で支払遅延となっているすべての借方と貸方品目が含まれます。
借方項目の請求書支払期日は、入金が請求書に消し込まれる入金日と同日またはそれ以前の場合、支払遅延と見なされます。Oracle Receivablesでは、未消込と対顧客勘定現金の場合は入金日によって、クレジット・メモと対顧客勘定クレジットの場合はクレジット・メモ日付によって、顧客の勘定残高にこれらの金額を含めるかどうかが決定されます。たとえば、入金日が10-JAN-93の入金の消込を行っている場合、この顧客の勘定残高の計算には取引日(入金日またはクレジット・メモ日付)が10-JAN-93付またはそれ以前のすべての未消込および対顧客勘定の現金ならびにクレジット・メモおよび対顧客勘定クレジットが含まれます。
Oracle Receivablesでは、ユーザーが入力した未回収残高およびユーザーがこの顧客のプロファイル区分に指定した割引適用猶予日数を使用して、顧客の支払遅延勘定残高が決定されます。ユーザー選択の延滞手数料および係争項目オプションの値によっては、入金額が顧客の支払遅延勘定残高と一致する場合でも、支払遅延の借方品目をクローズできないことがあります。たとえば、ユーザーが次のような状況にあるとします。
延滞手数料 = No
係争項目 = No
入金 = $420
次の表はこの顧客の活動を示しています。
遅延借方/貸方 | 請求書金額 | 延滞手数料 | 係争中 |
---|---|---|---|
請求書 #209 | $300 | $0 | 該当なし |
請求書 #89 | $250 | $0 | Yes |
請求書 #7 | $120 | $30 | 該当なし |
「延滞手数料」および「係争項目」が使用可能でないため、この顧客の支払遅延勘定残高を計算する場合、Oracle Receivablesでは請求書#89($250)または請求書#7の延滞手数料($30)は含められません。したがって、この顧客の支払遅延勘定残高は$420です。入金額が顧客の支払遅延勘定残高と一致するため、この入金は消込できます。ただし、請求書#7および#89はオープン支払遅延借方品目のままになります。
注意: この自動消込基準が失敗し、銀行手数料および許容範囲限度を使用するようにシステムを設定した場合、Oracle Receivablesでは入金額に銀行手数料を加えた金額が顧客の支払遅延勘定残高と比較されます。これにも失敗した場合、Oracle Receivablesでは許容範囲限度を入金額に加えた金額が支払遅延勘定残高と比較されます。照合できた場合は、Oracle Receivablesにより入金が消し込まれます。照合できなかった場合は、その次の自動消込基準が参照されます。詳細は、「銀行手数料および許容範囲限度を使用した照合」を参照してください。
この基準を使用する場合、Oracle Receivablesでは入金額が顧客のクレジット・メモおよび支払遅延請求書の合計額と正確に照合する場合のみ、その入金の消込が可能です。この基準は支払遅延請求書決済基準と似ていますが、まず支払遅延請求書がその支払条件によりグループに区分され、そのグループ内の最も古い取引支払期日がそのグループの支払期日として使用されます。
借方項目の請求書支払期日は、入金が請求書に消し込まれる預入日より前の場合、支払遅延と見なされます。クレジット・メモの場合、Oracle Receivablesではクレジット・メモ日付によって、それらの金額を顧客の勘定残高に含めるかどうかが決定されます。たとえば、入金日10-JAN-93の入金を消し込む場合、10-JAN-93またはそれより前の取引日(クレジット・メモ日付)のあるクレジット・メモが含まれます。クレジット・メモには支払条件がないため、各グループに含まれます。
Oracle Receivablesでは、ユーザーが入力した未回収残高およびユーザーがこの顧客のプロファイル区分に指定した割引適用猶予日数を使用して、顧客のクレジット・メモおよび支払遅延請求書の合計が決定されます。ユーザー選択の延滞手数料および係争項目オプションの値によっては、入金額が顧客のクレジット・メモおよび支払遅延請求書の合計と一致する場合でも、支払遅延の借方品目をクローズできないことがあります。
次の状況および次の表に示した活動について考慮します。
入金 = $900 25-JUN
取引番号 | 支払条件 | 期日 | 請求金額 |
---|---|---|---|
1 | A | 5月25日 | $500 |
2 | A | 6月25日 | $200 |
3 | A | 6月25日 | $200 |
4 | B | 6月20日 | $900 |
5 | C | 5月25日 | $905 |
Oracle Receivablesでは、これらの取引が次のグループに区分されます。
グループ1: 取引1,2,3
金額: $900
グループ支払期日: 25-MAY
グループ2: 取引4
金額: $900
グループ支払期日: 20-JUN
グループ3: 取引5
金額: $905
グループ支払期日: 25-MAY
グループ1と2の入金額が照合するので、Oracle Receivablesでは最も古い支払期日のあるグループ(グループ1)が選択されて、入金がこれらの取引に消し込まれます。
注意: この自動消込基準が失敗し、銀行手数料および許容範囲限度を使用するようにシステムを設定した場合、Oracle Receivablesでは入金額に銀行手数料を加えた金額が、顧客のその支払条件に対するクレジット・メモおよび支払遅延請求書の合計と比較されます。これにも失敗した場合、Oracle Receivablesでは入金額に許容範囲限度を加えた金額がクレジット・メモおよび支払遅延請求書の合計が最小額のグループと比較されます(合計額が同じグループが2つ以上ある場合、Oracle Receivablesでは最も古い支払期日のグループが選択されます)。照合できた場合は、Oracle Receivablesにより入金が消し込まれます。照合できなかった場合は、その次の自動消込基準が参照されます。詳細は、「銀行手数料および許容範囲限度を使用した照合」を参照してください。
この基準を使用する場合、Oracle Receivablesでは最も古い支払期日を持つ品目から顧客の借方および貸方品目が入金に消し込まれます。Oracle Receivablesでは、ユーザーが入力した未回収残高の値を使用して、顧客の最も古い未処理品目が決定されます。
たとえば、ユーザーが次のような状況と、次の表に示す活動にあるとします。
一部入金消込 = Yes
延滞手数料 = No
入金 = $200
請求書番号 | 請求書金額 | 延滞手数料 | 支払期日 |
---|---|---|---|
801 | $0 | $35 | 1992年12月1日 |
707 | $450 | $0 | 1993年1月1日 |
2つの請求書の支払期日のみを比較する場合、請求書#801が最も古い日付の請求書ですが、Oracle Receivablesではユーザーが未回収残高および自動照合ルールの両方に入力したオプションもチェックされます。「延滞手数料」が使用可能でないため、Oracle Receivablesでは請求書#801が無視され(残高が延滞手数料のみであるため)、$200の入金が請求書#707に消し込まれます。
「一部入金消込」を「No」に設定している場合、Oracle Receivablesではこの入金を消込できず、その次の基準が使用されます。
注意: 銀行手数料および許容範囲限度を使用する照合は、この自動消込基準に適用されません。
次の自動消込ルール・セットを定義したと仮定します。
割引: 期限内のみ(顧客およびグローバル運送業者には、支払および割引適用猶予日数がないと見なします)
延滞手数料 = No
係争項目 = No
一部入金消込: Yes
消込残高処理: 対顧客勘定
支払と請求書の照合
勘定決済
最も古い日付の請求書から消込
グローバル運送業者に、「クイック入金」ウィンドウで、預入日10-DEC-92で$600の支払が入力されました。
次の表に示すように、グローバル運送業者には、現在次のような請求書がありますが、それらはいずれも係争中ではありません。
番号 | 残高 | 支払期日 | 割引日付/金額 |
---|---|---|---|
123 | $200 | 1992年12月11日 | 01-DEC-1992年12月1日/$20 |
124 | $300 | 1992年12月8日 | 1992年11月30日/$30 |
125 | $150 | 1992年12月13日 | 1992年11月28日/$15 |
自動消込基準1、支払と請求書の照合に失敗します。これは、顧客の未回収項目に、入金額($600)に等しい残高がないためです。「クイック入金転記」プログラムにより、自動消込基準2が参照されます。
自動消込基準2、勘定決済は失敗します。これは、この顧客の計算済勘定残高($650)が、入金額に等しくないためです。「クイック入金転記」プログラムにより、自動消込基準3が参照されます。
Receivablesでは、自動消込基準3を使用して、最も古い請求書の入金が消し込まれます。$300の入金は、請求書#124に消し込まれます。30-NOV-92の割引日はすでにすぎ、未回収残高の「割引」フィールドを「期限内のみ」に設定しているので、$30の割引は使用できなくなっています。この請求書の未払額はこれで$0か、またはこの品目に対して事前に査定された延滞手数料の額です。「延滞手数料」オプションを「No」に設定しているため、延滞手数料は顧客の未回収残高に含められません。入金額の残高は$300.00になります。
次に、Receivablesでは、その次に古い請求書である請求書#123に$200が消し込まれます。請求書#124と同様に、請求書#123の割引日はすぎているので、$20の割引は使用できなくなっています。この請求書の未払額はこれで$0か、またはこの品目に対して事前に査定された延滞手数料の額です。「延滞手数料」オプションを「No」に設定しているので、延滞手数料は顧客の未回収残高に含まれません。入金額の残高はこれで$100になります。
最後に、一部入金消込の照合ルールを「Yes」に設定しているので、Oracle Receivablesでは一部入金として残高$100が請求書#125($150)に消し込まれます。(これを「No」に設定している場合は、消込残高処理照合ルールは「対顧客勘定」に設定されているので、残高は請求書#125に消し込むことはできず、対顧客勘定に入れられます。)他の請求書と同様に、請求書#125の割引日はすぎているので、$15の割引は使用できません。この請求書に延滞手数料がない場合は、請求書#125の未払額は$150から$50に減額され、オープンのままになります。
関連項目
『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』の自動消込ルール・セットに関する項
Oracle Receivablesでは、顧客が特定の日付より前に借方項目を支払うときに、その顧客に割引を与えることができます。割引は、顧客に割り当てる支払条件によって決定されます。一部支払の割引を許可するかどうかの選択、またどのように請求書の割引を計算するかの指定もできます。
Oracle Receivables内では、次のタイプの割引を使うことができます。
Oracle Receivablesで、期限内割引および期限外割引を顧客に付与するかどうかを決定できます。期間内割引とは、割引日付までか、割引猶予期間に支払った顧客に付与される割引です。たとえば、支払を10日以内に行うと、顧客は請求書の元の金額から2%の値引を受けることができます。期限内割引期間は、請求書日付および入金消込日、割引適用猶予日数によって決定されます。
Receivablesでは、期限外割引を許可するかどうかも選択できます。期限外割引は、期限内割引期間が経過した後に許可する割引です。割引が期限外の場合は、デフォルト期限内割引はゼロです。期限外割引の最大値は、支払条件によって決定されます。割引が期限内の場合、デフォルトの割引は期限内割引の金額です。Receivablesでは、支払入力の際に割引額を上書きできます。期間外割引を顧客に適用するかどうかは、「システム・オプション」ウィンドウで指定します。関連項目: 『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』のその他のシステム・オプションに関する項
詳細は、「割引率の決定」を参照してください。
Oracle Receivablesでは、顧客がオープン借方品目に対して一部支払を送金してきた際に割引を許可するかどうかを選択できます。一部支払に割引を許可する場合、Oracle Receivablesにより適用額に基づいて割引額が按分されます。システム・オプションの「割引対象一部支払」を「Yes」または「No」に設定すると、顧客が一部支払で受け取る割引を管理できます。関連項目: 『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』の会計システム・オプションに関する項
支払条件を定義するときに、複数の割引を各支払計画に割り当てることができます。異なる割引日付に基づいて異なる割引率を割り当てる場合があります。たとえば、顧客が請求後10日以内に支払う場合、15%の割引を与え、15日以内に支払う場合は、5%だけの割引を与える可能性があります。
次のオプションを使って、Oracle Receivablesでの割引額計算の方法を決定できます。
支払猶予日数は、顧客が期限内割引を使用できる、割引支払条件後の日数です。割引適用猶予日数を使用する前に、顧客の支払条件に割引が指定されている必要があります。支払を顧客のオープン借方品目に消し込むために、「自動消込ルール・セット」を使用する場合、この顧客のオープン残高を決定するために、プロファイルにユーザーが指定する「割引適用猶予日数」が使用されます。関連項目: 『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』の顧客プロファイル区分の定義に関する項および自動消込
割引基準オプションを使用してOracle Receivablesでの請求書の割引の計算方法を指定できます。支払条件を作成している際に割引基準を入力します。「システム・オプション」ウィンドウでも支払条件のデフォルト割引基準を入力できます。関連項目: 『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』のその他のシステム・オプションに関する項
割引基準として次のオプションの1つを選択できます。
請求金額: 請求書の税金合計、運送手数料および明細金額を基づいて割引額を計算します。
明細のみ: ユーザーの請求書の明細金額のみに基づいて割引額を計算します。
明細、運送品目および税金: 請求書ヘッダー・レベルの運送費および手数料ではなく、請求書の明細、運送費および税金の金額に基づいて、割引額を計算します。
明細および税金(運送費品目および税はなし): 請求書の運送費品目およびその税金明細ではなく、明細品目とその税金額に基づいて割引額を計算します。
「支払条件」ウィンドウで支払条件を定義します。割引率を入力し、一部支払に割引を許可するかどうかを選択した後、割引基準を選択します。
「システム・オプション」ウィンドウで一部および期限外割引を許可するかどうかを選択します。
「銀行口座」ウィンドウで 期限内および期限外割引勘定科目を定義します(「売掛/未収金オプション続く」タブ・リージョン)。
「顧客プロファイル区分」ウィンドウまたは「顧客」ウィンドウの「プロファイル: 取引」タブ・リージョンで顧客に割引を許可し、割引摘要猶予日数を割り当てるかどうかを選択します。「顧客」ウィンドウで定義する値は、「顧客プロファイル区分」ウィンドウの値よりも優先されます。
期限内割引の割引率を決定する際、 Oracle Receivablesでは請求書日付、割引摘要猶予日数および入金の消込日を使ってこの支払条件の割引率が決定されます。たとえば、請求書日付は1993年12月1日、入金は1993年12月12日に消し込まれ、割引摘要猶予日数 = 5 では、支払条件は次のような割引になります。
10% 10日間
7% 15日間
2% 20日間
入金は10日以内(支払猶予日数を含む)に消し込まれているので、Oracle Receivablesでは10%の割引率が使われます。
期限外割引の割引率を決定する際、Oracle Receivablesではこの支払条件に許可されている最大割引が使われます。期限外割引を許可するには、「システム・オプション」ウィンドウで期限外割引の許可を「Yes」に設定します。
最大の割引を決定するために、次の算式を使います。
最大割引 = 未払元金 * 最大割引率 - 売上割引
入金額が未払額から割引を減算した金額以上の場合、Oracle Receivables内では期限内割引を決定するために次の算式が使われます。
期限内割引 = 未払額 * 割引率
入金額が未払額から割引を減算した金額と同じか、それ未満の場合、Oracle Receivablesでは期限内割引を決定するために次の算式が使われます。
期限内割引 = (入金額 * 割引率) / 1-割引率
一部支払が許可される場合、Oracle Receivablesでは期限外割引を決定するために、次の算式が使われます。
期限外割引 = 最大割引 - 期限内割引
支払条件の「一部支払」チェック・ボックス上で、「割引の許可」がチェックされていない場合、Receivablesでは入金額で賦払がクローズされる場合のみに割引が実施されます。一部支払が許可されていない場合、Receivablesでは期限内割引を決定するために次の算式が使用されます。
期限内割引 = 未払元金 * 割引率
支払条件の「一部支払」チェック・ボックス上で、「割引の許可」がチェックされていない場合、Oracle Receivablesでは入金額で賦払がクローズされる場合のみに割引が実施されます。一部支払が許可されていない場合、Oracle Receivablesでは期限外割引を決定するために次の算式が使用されます。
期限外割引 = 未払元金 * 最大割引率 - 期限内割引
支払条件の「割引基準」オプションを「明細のみ」に設定している場合、Oracle Receivablesでは、税金、運送費、または延滞手数料に消し込まれた入金額には割引は適用されず、次の算式を使用して割引額が決定されます。
明細率 = 割引率 *(明細合計 + 明細修正合計 - 貸方明細の合計 / 未払元金 + 修正合計 - 貸方合計)
割引明細率を決定した時点で、上記の算式でこれを割引率として使ってください。
手動で入金を入力する際は、Oracle Receivablesにより、支払条件および割引摘要猶予日数、システム・オプション、取引日、入金消込日に基づいて割引が許可されるかどうかが決定されます。割引が許可される場合、Oracle Receivablesでは期限内および期限外割引額が決定され、「割引」フィールドにこの情報が表示されます。
入金の消込日に基づいた割引が、Oracle Receivablesでどのように表示されるのかを理解するために、次の例を示します。次の情報を使っていると想定します。
Unearned Discounts = Yes
Payment Terms: 10/10, 5/15, Net 30
Discount Grace Days = 0
Calculate Discount on Lines Only = No
Allow Discount on Partial Payments = Yes
次の表は、割引詳細を示しています。
率 | 日付 | オンラインのみ | 分割支払 |
---|---|---|---|
5 | 1993年12月17日 | NO | YES |
10 | 1993年12月12日 | NO | YES |
Invoice Details:
Invoice #101
Invoice Date = 02-DEC-93
Due Date = 01-JAN-94
Amount = $1100
次の表に、異なる入金消込日に基づいたデフォルト割引額を示します。顧客に与えられる期限内および期限外割引も見ることができます。
入金消込日 | 入金額 | デフォルトの割引額 | メッセージ行 | 許可される期限内割引 | 許可される期限外割引 |
---|---|---|---|---|---|
1993年12月2日から1993年12月12日まで | $990 | $110 | 期限内割引 = 110、合計 = 110 | $110 | なし |
1993年12月17日より後 | $990 | 0 期限外割引を与えるには、「割引」フィールドで金額を更新する必要があります。 | 期限内割引 = 0、合計 = 110 | なし | $110 |
1993年12月2日から1993年12月12日まで | $1000 入金の$100は未消込として残ります。 | $110 | 期限内割引 = 110、合計 = 110 | $110 | なし |
1993年12月13日から1993年12月17日まで | $1000 入金の$100は未消込として残ります。 | $52.63 期限外割引を与えるには、「割引」フィールドで金額を更新する必要があります。 | 期限内割引 = 52.63、合計 = 110 | $52.63 | $57.37 |
1993年12月17日より後 | $1000 入金の$100は未消込として残ります。 | 0 期限外割引を与えるには、「割引」フィールドで金額を更新する必要があります。 | 期限内割引 = 0、合計 = 110 | なし | $110 |
Oracle Receivablesでは、消込済入金額が「入金消込」ウィンドウのデフォルトになります。
デフォルト消込金額は取引残高から利用可能割引を引いた額です。ただし、入金の残高が取引残高以下の場合は、デフォルト消込金額は入金残高になり、取引の利用可能割引がOracle Receivablesで消し込まれます。
割引額を含むかどうかを決定するために、Oracle Receivablesでは支払条件および割引摘要猶予日数、システム・オプション、取引日、入金消込日とともに、「自動消込」基準セットが使われます。
「自動消込」基準のどれか1つを選択すると、入金を消し込む前に、「クイック入金転記」により、まず利用可能な最大の割引が考慮されます。
たとえば、「最も古い日付の請求書から消込」を「自動消込」基準として使い、最も古い請求書を$1000とします。この請求書に関連する支払条件では最大割引の$100が許可され、入金額は$6000です。「クイック入金転記」では$100の割引がまず消し込まれ、これにより入金残高が$900に減少し、次に入金の$900が請求書を決済するために消し込まれます。消込後、次に古い請求書を消し込むために$5100が残されます。
支払と請求書の照合のような、照合ルールの1つを使用している場合、入金は割引された後の請求書と一致している必要があります。たとえば、$1000の請求書と$200の最大割引がある場合、「クイック入金転記」で請求書に消し込む前に、入金が$800になっている必要があります。関連項目: クイック入金転記
割引額が最大割引額を超えるとき、Oracle Receivablesでは、最大割引額が割引額として使われます。Oracle Receivablesでは、期限内割引と最大割引額を決定するために、次の算式が使われます。
期限内割引 = (入金額 * 割引率) / 1-割引率
最大割引 = 売上割引 * 未払元金 - 最大割引
関連項目
『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』のOracle Receivablesシステム・オプションの定義に関する項
『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』の支払条件に関する項
『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』の割引情報の入力に関する項
『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』のプロファイル・オプションに関する項
Oracle Receivablesでは、次のものを償却できます。
未消込入金金額
入金の過少支払
借方項目への入金を消し込む場合、入金に少額の未消込金額が残る場合があります。Oracle Receivablesを使用すると、入金消込中または入金消込後に未消込入金残高を消し込むことができます。
Oracle Receivablesでは、次のことができます。
「消込」ウィンドウを使用して、未消込入金残高を手動で消し込みます。
自動入金消込プログラムを使用して、入金を自動的に消し込みます。
入金額が請求書額面よりも少額不足している場合、差額を顧客に請求するのではなく、手動で過少支払を消し込むことができます。
消込を戻し処理するには、戻し処理する消込額について「消込」ウィンドウの「消込」チェック・ボックスのチェックを外すことによって、当初消込を未消込にできます。
外国通貨入金を消し込む場合、Oracle Receivablesでは、消込レコードの当初入金と同じ換算レート情報が使用されます。
外国通貨入金の換算レートを修正する場合、Oracle Receivablesでは、当初換算レートによって消込が戻し処理されてから、その消込に新規換算レートが適用されます。Oracle Receivablesでは、換算済金額がシステム・レベルの消込限度を超えない場合にのみ消込が戻し処理されます。換算済金額がシステム・レベルの消込限度を超える場合、消込額は未消込のままになります。
手動消込処理では、入金の入力および消込を行うとき、または任意の時点で自由に超過支払と過少支払を両方とも消し込むことができます。
消込総額が入金消込承認限度とシステム・レベルの消込承認限度の範囲を超えなければ、「消込」ウィンドウに複数の消込を入力することができます。
前提条件
『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』の入金に対するシステム・レベルの消込限度の定義に関する項
『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』の入金消込承認限度の定義に関する項
『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』の入金消込活動タイプを使用した売掛/未収金活動の定義に関する項
「入金」ウィンドウにナビゲートします。
入金情報を入力するか、既存の入力を問い合せます。関連項目: 入金の入力
「適用」を選択します。
「消込対象」フィールドで、「入金消込」を選択します。
「消込済金額」フィールドに、消し込む金額を入力します。入力した値が消込承認限度に対して検証されます。
「活動」フィールドで、売掛/未収金活動を選択します。活動タイプ「入金消込」によって定義されたすべての有効な売掛/未収金活動から選択できます。
自動入金消込プログラムを使用すると、個々の入金レコードに対する手動介入を最小限に抑えて、複数の入金を一度に消し込むことができます。自動入金消込プログラムを発行すると、コンカレント・プログラムが消込を作成して入金をクローズします。
重要: 自動入金消込プログラムは、入金の未消込額のみを消し込む場合に使用します。
「入金消込の作成」ウィンドウを使用して、自動入金消込プログラムを発行します。このプログラムを発行する場合は、活動のタイプが「入金消込」である売掛/未収金活動を選択する必要があります。売掛/未収金活動は、Oracle Receivablesに対して、消込プロセスに貸方記入するGL勘定を指示します。
注意: 常に「レポートのみ作成」を使用して、消し込む入金をプレビューしてからプログラムを発行してください。消込は、「消込」ウィンドウから各消込を手動で未消込にすることによってのみ戻すことができます。
前提条件
『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』の入金に対するシステム・レベルの最大消込額の定義に関する項
『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』の入金消込承認限度の定義に関する項
『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』の入金消込活動タイプを使用した売掛/未収金活動の定義に関する項
「入金消込の作成」ウィンドウにナビゲートします。
「選択」リージョンに、消し込む入金の通貨を入力します。ユーザー・レベル消込限度が機能通貨に定義されている場合、デフォルト値はその機能通貨になります。デフォルト値は別の通貨に変更できます。
未消込金額または未消込パーセント額のどちらか、またはその両方を入力します。未消込金額を入力すると、入力された金額が入金消込承認限度内かどうかが検証されます。
「選択」リージョンの残りのフィールドを使用して、消込対象の入金に関する追加の選択基準を入力します。
「パラメータ」リージョンにナビゲートします。
売掛/未収金活動を選択します。売掛/未収金活動は、Oracle Receivablesに対して、消込で貸方記入するGL勘定を指示します。このフィールドは、「レポートのみ作成」オプションを選択した場合はオプションです。
消込日を入力します。このフィールドに入力する値は、入金消込レコードの消込日になります。
GL記帳日を入力します。このフィールドに入力する値は、消込のGL記帳日になります。
オプションの注釈を入力します。ここに入力する注釈は、Oracle Receivablesで消込レコードが作成された後、「消込」ウィンドウから表示できます。
「オプション」リージョンにナビゲートします。
「レポートのみ作成」または「消込の作成」のどちらかのオプションを選択します。
「レポートのみ作成」オプションは、「未消込入金残高の消込: 事前消込レポート」を作成します。これは、定義された選択基準に基づいて選択された入金をリストするものです。このオプションを使用して、消込結果をプレビューしてからプロセスを発行します。結果をプレビューしてから、「消込の作成」オプションを使用して自動入金消込プログラムを発行し、消込を処理します。
「消込の作成」オプションは、自動入金消込プログラムを発行して消込レコードを作成し、「未消込入金残高の消込: 消込レポート」を生成します。これには、Oracle Receivablesが各選択基準に基づいて処理した消込レコードが表示されます。
手動および自動消込処理によってコンカレント・プログラムが開始され、消込レコードが処理されます。このプログラムによって入力されたデータは検証されて、消込対象のレコードが選択されます。さらに、会計仕訳が作成されて入金残高が更新されます。
未消込入金の消込時にOracle Receivablesで作成される会計仕訳の例は、「取引のデフォルト会計処理」を参照してください。
この項では、「入金消込の作成」ウィンドウのフィールドを簡単に説明します。
入金通貨: 消し込む予定の入金の通貨。ここで入力されるものと同じ通貨の入金のみが消込に該当します。
未消込金額: 消込の最大額。Oracle Receivablesでは、この値以下の未消込金額で、他の選択基準に一致する入金が選択されます。
未消込額パーセント: 消込する当初入金額に対する未消込額のパーセント。たとえば、当初入金額の5%未満の未消込残高で入金を消し込む場合は、このフィールドに「5」を入力します。
入金日(オプション): 消込する入金の日付範囲。Oracle Receivablesでは、指定の日付範囲内の入金レコードが選択されます。
入金GL記帳日(オプション): 消込する入金のGL記帳日付範囲。Oracle Receivablesでは、指定の入金GL記帳日付範囲内のGL記帳日を持つ入金レコードが選択されます。
入金方法(オプション): 入金方法を指定すると、この特定の入金方法による入金レコードが選択されます。
顧客名(オプション): 未消込入金を消込する特定顧客の名前。Oracle Receivablesでは、「顧客番号」フィールドに有効な顧客番号が入力されると、顧客名がデフォルト設定されます。
顧客番号(オプション): 未消込入金を消込する特定顧客の番号。Oracle Receivablesでは、「顧客名」フィールドに有効な顧客名が入力されると、顧客番号がデフォルト設定されます。
入金番号(オプション): 値リストから入金番号を選択すると、「顧客名」および「顧客番号」フィールドが、選択した入金番号に従ってデフォルト設定されます。「入金方法」、「顧客番号」または「顧客名」を指定すると、「入金番号」フィールドの値リストにより、選択基準に従って入金番号がフィルタリングされます。
活動: 選択された売掛/未収金活動によって、Oracle Receivablesが消込で貸方記入するGL勘定が決まります。
消込日: このフィールドに入力される値は、入金の消込レコードの消込日になります。
GL記帳日: この日付は、消込レコードのGL記帳日を指定します。GL記帳日はデフォルトで現在の日付になり、消込処理中に検証されてオープン期間か先日付期間かが確認されます。この日付は変更できます。
注釈(オプション): ここで入力されるコメントは、消込レコードの作成後、「消込」ウィンドウから表示できます。
レポートのみ作成: このオプションを選択すると、Oracle Receivablesでは、選択基準を使用して処理される入金を示すレポートが作成されます。入金は実際には消し込まれません。このオプションを使用すると、選択したレコードと計画された結果を検討して、必要に応じて変更を行うことができます。
消込の作成: このオプションを選択すると、自動入金消込プログラムが発行されます。
顧客は様々な方法で係争について通信できます。その1つが送金による通信です。
たとえば、顧客は、販促取引、出荷不足、損傷などの理由で、入金に、過少支払(減額)または超過支払を含めることがあります。送金通知に対顧客勘定クレジット・メモ番号や販促コードなどの詳細が含まれていない場合は、請求金額と支払済金額の相違が保証されているかどうかを判断するために、追加調査が必要になります。
Oracle ReceivablesとOracle Trade Managementが統合して、このような相違や要求を管理できるようにします。
要求の作成
「消込」または「クイック入金」ウィンドウを使用した手動作成
自動ロックボックスおよびクイック入金処理を使用した自動作成
関連項目: 要求の作成および自動ロックボックスによる要求の作成方法
Oracle Receivablesで要求を作成すると、その要求は取引管理に自動的に渡され、詳しく調査されます。取引管理では、要求番号が割り当てられ、要求調査処理が開始されます。要求の有効性が判別されると、その要求は、取引管理から直接解決できます。Oracle Receivablesユーザーによる手動介入は不要です。
関連項目: 要求の解決
ただし、状況によっては、要求の解決がOracle Receivablesで直接実行されます。このような場合は、取引管理からワークフロー通知経由で、Oracle Receivablesに決済指図が送信されます。
関連項目: 『Oracle Trade Management Users Guide』の要求の概要に関する項
Oracle Receivablesでは、自動ロックボックスおよびクイック入金転記の処理中に要求の作成を自動的に開始できます。関連項目: 自動ロックボックスの使用方法
さらに、「消込」ウィンドウまたは「クイック入金」ウィンドウに入金を手動で入力するときに、要求を作成することもできます。関連項目: 入金の消込およびクイック入金
Oracle Trade Managementで直接要求を作成することもできます。関連項目: 『Oracle Trade Management Users Guide』の要求の概要に関する項
要求は、次に示すように、請求書関連または非請求書関連のいずれかになります。
顧客による特定の請求書に対する支払が過少支払であった場合は、請求書関連の要求を作成できます。請求書関連の要求には、請求書の通貨が使用されます。
このタイプの要求は、関連請求書を係争中として指定します。この請求書は、要求が解決されるまでオープンのままになります。年齢調べレポートで、係争中取引の年齢を調べて要約できます。
注意: Oracle Receivablesでは、請求書関連の要求は、常に過少支払です。請求書に関連する超過支払を受け取った場合は、その請求書を完全に消し込み、残高は「要求調査」消込タイプを使用して、非請求書関連の要求として記録する必要があります。
顧客の送金に減額または超過支払が含まれ、関連する請求書番号が示されていない場合は、「要求調査」消込タイプを使用して、非請求書関連の要求を作成できます。非請求書関連の要求には、入金の通貨が使用されます。
このタイプの要求は、オープン入金クレジットです。入金は要求が解決されるまでオープンのままになります。オープン・クレジットの年齢を調べて要約できます。
注意: マイナスの要求調査は、取引管理ではプラスの要求になります。これは、取引管理とOracle Receivablesは、貸借対照表の反対側に位置するためです。取引管理は負債/費用の製品で、Oracle Receivablesは資産/収益の製品です。
関連項目
要求に関する調査が完了し、その有効性が判別されると、取引管理から直接その要求を解決できます。ただし、取引管理のユーザーが要求を直接解決できない場合は、ワークフロー通知によって、要求をOracle Receivablesで解決する必要があることが警告されます。
例については、「チャージバックおよび修正」を参照してください。
取引管理の決済オプションの詳細は、『Oracle Trade Management Users Guide』の要求精算方法に関する項を参照してください。
取引管理のユーザーは、既存の要求を2つ以上の個別の要求に分割できます。たとえば、分割要求は、一部要求の解決に必要です。
ただし、取引管理で要求を分割した場合、要求情報はOracle Receivablesで直接更新されません。
要求情報が自動的にOracle Receivablesで更新されるのは、要求の1つが取引管理から直接解決された場合です。
関連項目: 『Oracle Trade Management Users Guide』の要求の分割に関する項
取引管理のユーザーは、チャージバックを作成して請求書関連および非請求書関連の要求を解決できます。関連項目: チャージバックおよび修正
Receivablesの「取引」ウィンドウを使用すると、これらのチャージバックを表示できます。Receivablesでは、デフォルトで、「参照情報」タブの「事由」フィールドに無効な要求が移入されます。ただし、次の設定ステップを実行すると、取引管理によるチャージバック作成に対する要求事由を表示できます。
注意: Receivablesに表示されるのは、取引管理による当初チャージバック作成時のレコードに対する要求事由です。取引管理でその後行われた要求事由の変更はReceivablesに反映されません。
取引管理の要求事由を表示する手順は、次のとおりです。
Receivablesで、同様の請求事由と修正事由を作成します。たとえば、「無効なプロモーション」などです。
Oracle Receivablesの「参照」ウィンドウで、請求事由と修正事由の両方の参照タイプを使用します。関連項目: 『Oracle Receivablesインプリメンテーション・ガイド』の取引参照に関する項
取引管理で要求事由を作成し、Receivablesで作成した修正事由にマップします。
関連項目: 『Oracle Trade Management Users Guide』の要求タイプと事由に関する項
関連項目
『Oracle Trade Management Users Guide』の要求の概要に関する項
「買掛/未払金および売掛/未収金のネッティング」機能では、企業内の買掛管理および売掛管理取引の自動ネッティングが可能です。独自のネッティング・プロセスの実行に必要なネッティング・ビジネス・ルールおよび取引基準を組み込んだネッティング基本契約を事前定義できます。ネッティング・プロセスでは、選択した番号の買掛管理および売掛管理取引の決済に必要な買掛/未払金支払および売掛/未収金領収書が自動で作成されます。
「入金」ワークベンチでネット済入金を問い合せることで、ネッティング・プロセスで作成される入金を参照できます。ネッティング・バッチの詳細を表示するには、「処理」メニューから「AP/ARネッティング」を選択します。
注意: 「入金」ワークベンチでは、ネット済入金を更新できません。
ネッティング基本契約は取引先グループの正味の買掛金および売掛金取引を管理します。純取引に同意済の取引先の各グループに対してネッティング基本契約を作成できます。ネッティング基本契約には、ネッティングを選択する可能性のある取引や、仕入先および顧客でネッティングされる取引のタイプを定義するビジネス・ルールが含まれます。
関連項目: 『Oracle Payablesユーザーズ・ガイド』のネッティング基本契約に関する項
ネッティング・プロセスには次のステップが含まれます。
ネッティング・バッチの作成。
ネッティング・バッチの検討および変更。
ネッティング・バッチの発行。
取引先承認プロセスの発行(取引先の承認が必要な場合)。
ネッティング・バッチの決済。
ネッティング・バッチ詳細の検討。
関連項目: 『Oracle Payablesユーザーズ・ガイド』のネッティング・バッチ・プロセスに関する項
関連項目
『Oracle Payablesユーザーズ・ガイド』の買掛/未払金および売掛/未収金のネッティングに関する項