Oracle Projects基礎 リリース12 E06005-01 | ![]() 目次 | ![]() 前へ | ![]() 次へ |
この章では、プロジェクト・チームの定義に関連する機能について説明します。プロジェクト・チームの定義には、予定チーム・メンバーと非予定チーム・メンバーの定義、組織ロールの定義、および予定チーム・ロールの定義と管理が含まれます。
この章では次のトピックを説明します。
チームは、プロジェクトに関するロールの集合です。チームの個人は、予定メンバーと非予定メンバーの2つのカテゴリに分類できます。
予定チーム・メンバーとは、時間、稼働状況および財務インパクト(原価、収益、マージン)の追跡対象となるメンバーです。プロジェクトの予定チーム・メンバーは、引渡チームとも呼ばれます。予定チーム・メンバーの詳細は、「予定チーム・メンバーの定義」を参照してください。
プロジェクトの非予定チーム・メンバーは拡張チームを構成し、時間が特に追跡されないプロジェクト・チーム・メンバーが含まれます。非予定チーム・メンバーの詳細は、「非予定チーム・メンバーの定義」を参照してください。
サブチームを使用すると、プロジェクトのメンバーを論理的なグループに分類できます。たとえば、コンサルタント、管理スタッフおよびエンジニアにグループ化できる資源がプロジェクトにある場合や、プロジェクトのフェーズごとにメンバーを複数のサブチームにグループ化する場合があります。
プロジェクトには、デフォルト・カレンダ、ロール・リスト、初期チーム・テンプレート、広告宣伝ルールなど、一般的なスタッフ情報を入力できます。
ロール・リストは、プロジェクトに追加できるロールのアクセスを管理します。初期チーム・テンプレートは、初期プロジェクトの作成時にプロジェクト要件の作成で使用したチーム・テンプレートの名称を示します。
広告宣伝ルールは、組織内外に対する要件の表示を制御します。詳細は、『Oracle Project Resource Management User Guide』の「Advertisement Rule for a Requirement」を参照してください。
Oracle Projectsにはプロジェクト・マネージャ・ロールが1つシードされているため、プロジェクト・チーム・メンバーの1人をプロジェクト・マネージャとして指定する必要があります。指定できるプロジェクト・マネージャは常に一人ですが、プロジェクト・マネージャ・ロールの割当は、必要に応じて変更できます。
注意: 承認済契約プロジェクトでは、プロジェクト期間中にプロジェクト・マネージャが必要です。間接プロジェクトまたは資産プロジェクトの場合、プロジェクト・マネージャは必須ではありません。
関係者へのプロジェクト・レポートの配布を容易にするために、個人をチーム・メンバーとして定義することもできます。
チーム・ロールは、プロジェクトまたはタスクの要件または割当を表します。プロジェクト・ロールをチーム・ロールのテンプレートとして使用します。チーム・ロールを作成する場合は、すべてのデフォルト情報の取得元となるプロジェクト・ロールを指定します。デフォルト情報は、プロジェクト・ロールからチーム・ロールにコピーされます。その後は、特定プロジェクトのロールについて、チーム・ロールの情報を必要に応じて変更できます。チーム・ロールに対する変更は排他的で、プロジェクト・ロールの定義には影響を与えません。
たとえば、DBAというプロジェクト・ロールがあるとします。このDBAプロジェクト・ロールに基づいて、プロジェクトにLead DBAというチーム・ロールを作成します。定義されているコンピテンス、役職情報およびセキュリティ情報はすべて、DBAプロジェクト・ロールから新しいLead DBAチーム・ロールにコピーされています。Lead DBAチーム・ロールにコンピテンスを追加し、役職レベルを変更することにした場合、これらの変更は、この特定のチーム・ロールに対してのみ反映されます。詳細は、『Oracle Project Resource Management User Guide』の「Competencies」を参照してください。
各プロジェクト・ロールには、ユーザーがアクセスできる機能とユーザーが実行できる機能を判断するセキュリティ体系があります。このセキュリティ体系は、ロール・ベースのセキュリティと呼ばれます。ロール・ベースのセキュリティはオプションですが、ユーザーのロールはプロジェクトごとに変更できるため、職責ベースのセキュリティよりも高い柔軟性が提供されます。したがって、ユーザーに必要な機能へのアクセス権を、プロジェクトごとに変更できます。セキュリティの詳細は、「Oracle Projectsでのセキュリティ」を参照してください。
チーム・ロールの値は、ほとんどのページで表示されます。プロジェクト・ロールは、「割当詳細」ページと「要件詳細」ページのみでアクセスできます。
Oracle Projectsには、プロジェクトのチーム・ロールを作成する2つの方法が用意されています。これらの方法は、プロジェクトの配置方法およびタスクへの資源の割当方法に関連しています。
要件の追加: 予定資源の要件を定義する際は、プロジェクト・ロールに基づいてチーム・ロールも作成して定義します。このチーム・ロールに適した個人資源を検出すると、要件に対するプロジェクト割当を作成できます。要件の追加の詳細は、「プロジェクトの要件」を参照してください。
要件の追加は、Oracle Project Managementと連携して使用できるトップ・ダウン・スタッフ・メソッドの最初のステップでもあります。トップ・ダウン・スタッフでは、一連のプロジェクト・ロールを作成すると、計画資源が生成されます。トップ・ダウン・スタッフの詳細は、『Oracle Project Managementユーザー・ガイド』の作業計画とプロジェクト・チームの統合に関する項を参照してください。
計画資源リストからのチーム・ロールの作成: チーム・ロールは、計画資源リストを利用した資源割当に基づいて生成できます。この方法は、Oracle Project Managementと連携して使用できるボトム・アップ・スタッフ・メソッドの一部です。ボトム・アップ・スタッフでは、計画資源をプロジェクトのタスクに割り当てると、チーム・ロール資源割当に対するプロジェクト・チーム・ロールが生成されます。ボトム・アップ・スタッフの詳細は、『Oracle Project Managementユーザー・ガイド』の作業計画とプロジェクト・チームの統合に関する項を参照してください。
非予定チーム・メンバーとは、プロジェクト・チームのロールを持っているが時間が特に追跡されない人々です。たとえば、プロジェクトの管理的な側面をサポートするチーム・メンバー、または候補のレビューやバックアップ・サポートの提供などのタスクを実行するチーム・メンバーを増員できます。また、クライアントの担当者を非予定メンバーとすることも可能です。
注意: チーム・メンバーはキー・メンバーとも呼ばれます。
非予定チーム・メンバーおよび関連するロールは、Oracle Projectsでプロジェクト・ベースのセキュリティを設定している場合に使用できます。プロジェクト・ベースのセキュリティの詳細は、「Oracle Projectsでのセキュリティの設定」を参照してください。
非予定チーム・メンバーは、プロジェクト・レベルでのみ指定できます。非予定チーム・メンバーは、自分のログイン職責に関連付けられている機能に従って、労務費詳細を除くすべてのプロジェクト情報を表示および更新できます。労務費詳細の表示を許可するには、特別に労務費詳細の問合せを許可された機能セキュリティをチーム・メンバーに割り当てる必要があります。
注意: 相互プロジェクトの更新アクセス権限を持つユーザーは、プロジェクト情報の表示や更新または労務費詳細の表示のために、非予定チーム・メンバーとして定義する必要はありません。相互プロジェクトの表示アクセス権限を持つユーザーは、プロジェクト・レベルの情報表示のために非予定チーム・メンバーとして定義する必要はありません。
Oracle Projectsでは、非予定チーム・メンバーと非予定チーム・メンバー・ロール割当の管理に有効日が使用されます。非予定チーム・メンバーのロールは、終了有効日を指定することでいつでも無効にできます。非予定チーム・メンバーを前の終了有効日より後の日付の開始有効日で再入力することで、そのチーム・メンバーを再度有効にしたり、新規ロールに再定義することができます。非予定チーム・メンバーには、プロジェクトに関する複数のロールを関連付けることができます。プロジェクトで作業中の各個人を非予定チーム・メンバーとして定義する必要はありません。定義が必要なのは、プロジェクト・データの保守またはプロジェクト支出の表示(あるいはその両方)が必要な個人のみです。
非予定チーム・メンバーを入力すると、次の優先順序に基づいてデフォルトの開始日が指定されます。各優先レベルの日付に対する値が存在しない場合は、次のレベルの日付がデフォルトの日付になります。
プロジェクトの実績開始日
プロジェクトの予定開始日
プロジェクトのターゲット開始日
システム日付
先日付従業員を非予定チーム・メンバーとして入力できます。先日付従業員とは、雇用が先日付で開始される従業員です。詳細は、『Oracle Projectsインプリメンテーション・ガイド』の個人の定義に関する項を参照してください。
関連項目
スタッフ計画は、プロジェクトに定義した資源要件と割当で構成されます。スタッフ計画を使用すると、組織予測およびプロジェクトの予算と予測を生成できます。
詳細は、「組織予測の理解」、および『Oracle Project Managementユーザー・ガイド』のプロジェクト予算および予測の概要に関する項を参照してください。
関連項目
『Oracle Project Managementユーザー・ガイド』の予算の生成に関する項
『Oracle Project Managementユーザー・ガイド』の予測の生成に関する項
予定チーム・メンバーに対するチーム・ロールは、プロジェクトにプロジェクトの要件を追加することで作成できます。次に、このプロジェクトの要件を満たすことによって、特定の個人資源に対してプロジェクト割当を作成できます。予定チーム・ロールは、プロジェクトにチーム・メンバーを直接追加し、予定可能ロールを選択することで作成することもできます。プロジェクト要件の詳細は、「プロジェクトの要件」を参照してください。プロジェクト割当の詳細は、「プロジェクトの割当」を参照してください。
多くのプロジェクトに共通の要件がある場合は、それらの要件を処理するためのチーム・テンプレートを作成できます。チーム・テンプレートは、事前定義された再利用可能なプロジェクトの要件セットです。詳細は、「チーム・テンプレート」を参照してください。
非作業活動を表し、管理プロジェクトと照合して追跡する管理用割当を作成することもできます。管理用割当は、管理プロジェクトに対してのみ作成できます。詳細は、「管理用割当の作成」を参照してください。
要件の目的は、プロジェクトの完了に必要な個人区分資源の説明を提示することにあります。
たとえば、顧客サイトで製品をインストールするプロジェクトを仮定します。このプロジェクトには、2人のDBAと製品のインストールに熟練した2人の実装コンサルタントが必要です。これらの必要なロールを満たす特定の個人を知らなくても、必要な経験の程度、作業の実施場所、各職階が必要とされる概算時間などの情報を識別できます。これらの情報を各要件に定義することで、これらのロールを満たす潜在的な資源の識別処理が単純化されます。
要件はプロジェクトに関する未充足の作業職階で、割当計画資源のないオープン・チーム・ロールです。
また、要件は、役職レベルなどの追加属性を指定できる点で割当とは異なります。これらの追加属性によって、資源の検索時には、ロールを充足する潜在的な候補の識別に必要な詳細情報が提供されます。
Oracle Project Resource Managementを使用すると、新規要件のコンピテンスおよび広告宣伝ルールも定義できます。詳細は、『Oracle Project Resource Management User Guide』の「Staffing Project Requirements」を参照してください。
要件のライフサイクルは、プロジェクトに対するオープン要件の作成で開始します。プロジェクトの要件には、「充足」、「取消済」および「オープン」の3種類のシステム予定ステータスがあります。プロジェクトの要件ステータスは「オープン」で開始され、資源検索または資源の直接割当で要件が満たされると、「充足」になります。
要件を追加するには、ロール、期間、スタッフ優先度、役職レベル範囲などの基本情報を入力する必要があります。この情報の大半は、選択したプロジェクトからデフォルト設定されます。チーム・ロール、役職レベル範囲およびコンピテンスは、選択したロールからデフォルト設定されます。
これらのデフォルト値は、要件を追加するときに変更できます。ただし、コンピテンス、候補スコア情報および財務レートは上書きできません。これらのフィールドは、要件を追加した後、「要件詳細」ページを使用して変更できます。要件のコンピテンスは、要求スキルに基づいて要件を充足する潜在的な資源を検索する際に使用されます。
注意: コンピテンスおよび候補スコア情報を入力可能および追跡可能にするには、Oracle Project Resource Managementを使用する必要があります。詳細は、『Oracle Project Resource Management User Guide』の「Staffing Project Requirements」および「Candidate Management」を参照してください。
同じ説明と基準を備えた複数の要件が必要な場合は、「部数」フィールドに要件の数を入力できます。たとえば、3つのDBAが必要な場合は、要件の基本情報を入力した後に、「部数」フィールドに「3」を入力します。要件を保存すると、「追加済要件」の下にDBA用に3つのエントリが表示されます。後の混乱を回避するために、要件の名称と他の属性を変更し、要件のコピーを他のコピーと重複しないようにすることをお薦めします。
注意: Oracle Project Managementを使用している場合は、既存の計画資源がプロジェクト要件と照合されます。プロジェクトで分散計画資源リストを使用している場合は、要件に適した新しい計画資源も生成できます。詳細は、『Oracle Project Managementユーザー・ガイド』の作業計画とプロジェクト・チームの統合に関する項を参照してください。
要件を保存した後は、「要件詳細」ページで、予定、コンピテンス、予測情報などの詳細情報を入力または変更できます。
Oracle Project Resource Managementを使用している場合は、「要件詳細」ページも使用できます。このページでは、要件のスタッフ所有者、スタッフ優先度、コンピテンス、候補および広告宣伝を定義します。詳細は、『Oracle Project Resource Management User Guide』の「Staffing Project Requirements」を参照してください。
基本要件には、一般的なデータの他に、チーム・ロール、日付、スタッフ優先度が含まれます。チーム・ロールの拡張は可能かどうか、資源の費用は誰が所有するのか、費用限度などの資源貸出基本契約の詳細も入力できます。この情報は、主としてプロジェクト組織とは異なる組織から資源を借り入れる場合に使用されます。
注意: Oracle Project Managementを使用してプロジェクト要件のチーム・ロールを変更すると、その変更内容は、関連するすべてのタスク割当に伝播されます。実績原価または配分済数量を入力したタスク割当に関連付けられているチーム・ロールは変更できません。タスク割当に関する詳細は、『Oracle Project Managementユーザー・ガイド』の作業計画とプロジェクト・チームの統合に関する項を参照してください。
予定詳細には、開始日、終了日、予定ステータス、計画資源および勤務形態が含まれます。要件の予定詳細は、「予定の更新」ページを使用して更新できます。
時間数情報は、このチーム・ロールの原価、収益およびマージンの予測合計を生成する際に使用されます。この情報は、資源稼働状況の計算にも使用されます。予測計算の詳細は、『Oracle Project Managementユーザー・ガイド』の予測の生成に関する項を参照してください。
Oracle Project Resource Managementを使用すると、プロジェクト要件のコンピテンス属性を入力できます。コンピテンスを使用すると、資源検索の際、要件を充足する潜在的候補を簡単に識別できます。詳細は、『Oracle Project Resource Management User Guide』の「Staffing Project Requirements」を参照してください。
Oracle Project Resource Managementを使用すると、広告宣伝ルールを定義して、組織全体へのプロジェクト要件の広告宣伝方法を決定できます。詳細は、『Oracle Project Resource Management User Guide』の「Staffing Project Requirements」を参照してください。
Oracle Project Resource Managementを使用すると、プロジェクト要件の潜在的候補のステータスを入力、ランク付けおよび追跡できます。詳細は、『Oracle Project Resource Management User Guide』の「Staffing Project Requirements」を参照してください。
要件を充足するために、次の操作を実行できます。
既知の資源を直接識別します。
Oracle Project Resource Managementを使用している場合は、資源リポジトリを検索して適切な資源を検出します。詳細は、『Oracle Project Resource Management User Guide』の「Resource Search」を参照してください。
プロジェクト要件を充足すると、その要件に基づいてプロジェクトの割当が作成されます。この割当によって、特定の資源が特定のロールを充足する期間が識別されます。資源を要件に割り当てる個人に、その資源に対する権限がある場合、割当は確認済割当とみなされます。それ以外の場合、割当は、実装に従って手動またはワークフロー対応の承認処理に進む必要があります。これらの割当は、確認されるまでの暫定的な割当です。
また、Oracle Project Managementを使用していて、プロジェクト要件にリンクされている一般タスク・レベルの計画資源割当がある場合、その一般計画資源は、プロジェクト要件の充足に使用した特定の計画資源で置換されます。たとえば、一般計画資源割当「DBA」が指定されているタスクがあり、この資源割当が特定のプロジェクト要件にリンクされているとします。このプロジェクト要件をMary Smithという特定の個人で充足することに決定しました。この決定によって、タスクの一般計画資源「DBA」は「Mary Smith」で置換されます。タスク割当およびプロジェクト要件の詳細は、『Oracle Project Managementユーザー・ガイド』の作業計画とプロジェクト・チームの統合に関する項を参照してください。
割当はプロジェクトに関する作業職階で、特定の個人資源に対して指定の期間関連付けられます。
通常、プロジェクトの割当は、オープン状態のプロジェクト要件を個人資源で満たすと作成されます。プロジェクトの割当は、チーム・ロールとそのロールを満たす個人資源の両方を直接識別して作成することもできます。
注意: Oracle Project Managementを使用すると、オープン要件と計画資源を一致させるか、または計画資源とオープン要件を一致させることで割当を自動的に生成できます。詳細は、『Oracle Project Managementユーザー・ガイド』の作業計画とプロジェクト・チームの統合に関する項を参照してください。
割当のライフサイクルは、割当がプロジェクトに直接作成されたとき、またはオープン要件を満たす資源が割り当てられたときに始まります。割当には、「暫定」、「確認済」、「取消済」など、必要に応じて様々なステータスを指定できます。
暫定: オープン要件に対して資源が識別されましたが、まだ確認済の状態ではありません。
確認済: この割当の資源は確認済です。
取消済: 割当はすでに存在しません。
各システム・ステータスには、「オープン」、「検討中」、「ベンダーに送信済」など、複数のユーザー・ステータスを指定できます。
割当は、システム・ステータスの「暫定」から開始します。割当が承認されると、このシステム・ステータスは「確認済」に変更されます。確認済割当は、割り当てられた資源とプロジェクトの予定に表示されます。資源に対する割当によって、その資源の可用性が低下します。
注意: Oracle Project Resources Managementを使用すると、割当に対して承認ワークフロー・プロセスを利用できます。割当の承認時に、ユーザーの承認ワークフロー設定に基づいて、システム・ステータスを「確認済」に変更できます。詳細は、『Oracle Project Resource Management User Guide』の「Assignment Approval」を参照してください。
割当に対してチーム・ロールを選択すると、割当名と役職レベルにはデフォルト値が提供されます。割当事業所とカレンダの値は、関連付けられているプロジェクトから取得されます。これらのデフォルト値は、必要に応じて変更できます。
必要なすべての値を入力した後は、割当を承認できます。
割当の勤務形態は、選択したカレンダ・タイプによって決まります。割当に対して次のカレンダ・タイプのいずれかを選択できます。
プロジェクト・カレンダ: プロジェクトに関連付けられたデフォルト・カレンダ。
資源カレンダ: 割り当てられた資源のカレンダ。パーセント値は、割当に割り振られた資源の時間の比率を示します。
その他のカレンダ:
「保存」をクリックすると、選択した資源に対する割当が「追加済割当」セクションの下に表示されます。承認プロセスへと割当を送付する前に、追加割当の作成を続行できます。
割当の入力が終了した場合は、「継続および発行」をクリックして「承認の発行」ページにナビゲートします。承認プロセスの詳細は、『Oracle Project Resource Management User Guide』の「Approval Process for Updates to Assignments」を参照してください。
関連項目
チーム・テンプレートとは、プロジェクトに適用できる一連の事前定義済要件です。チーム・テンプレートの利点は、一般のプロジェクト・チームに共通する同じ要件を繰り返し作成せずに済むことです。プロジェクト責任者などの適切な権限があるユーザーは、任意のプロジェクトで一般的に使用されるチーム・テンプレートを作成できます。
チーム・テンプレートの有効日は、プロジェクトの実績開始日に関係なく、テンプレートをプロジェクトに適用できる期間を示します。「カレンダ」フィールドと「作業タイプ」フィールドの値によって、テンプレートの要件にはデフォルト値が提供されます。ロール・リストは、チーム・テンプレートの各要件に対して選択できるロールの一覧です。テンプレートを適用した後にプロジェクトで作成されるテンプレートには、要件のみでなく、サブチームも追加できます。
チーム・テンプレート開始日とテンプレート要件の各日付は相対的な日付で、チーム・テンプレートが実績プロジェクトに適用されるときに、要件の期間を判断するために使用されます。テンプレート開始日は、プロジェクト開始日とある日数だけシフトした関連要件の日付と比較されます。
注意: Oracle Project Resource Managementを使用すると、チーム・テンプレートに関連付けた要件に対してスタッフ優先度、役職レベルおよびコンピテンスの各属性を定義できます。これらの属性の詳細は、『Oracle Project Resource Management User Guide』の「Staffing Project Requirements」を参照してください。
Fast Forward Teamというチーム・テンプレートがあります。このテンプレートの有効日は2000年1月1日から2005年12月31日で、開始日は1990年3月1日です。このテンプレートには、開始日が1990年4月1日、終了日が1990年4月30日のDBAという要件があります。このテンプレートを2005年12月31日以前に、開始日が2006年6月1日のプロジェクトに対して適用すると、そのDBA要件は、開始日が2006年6月30日、終了日が2006年7月29日のプロジェクトに追加されます。
チーム・テンプレートの有効日はシステム日付と比較され、システム日付が有効日の範囲内にある場合は、テンプレートをプロジェクトに適用できます。チーム・テンプレートは、「資源」タブの「予定」ページからアクセスできる「チーム・テンプレートの適用」ページで適用できます。または、チーム・テンプレートが関連付けられているプロジェクト・テンプレートを選択した場合は、プロジェクトの作成時にチーム・テンプレートが適用されます。
注意: プロジェクトにロール・リストが関連付けられている場合、プロジェクトに適用できるのは、そのロール・リストと一致しているロール・リストを備えたチーム・テンプレートのみです。プロジェクトにロール・リストが関連付けられていない場合は、現行のチーム・テンプレートをすべてプロジェクトに適用できます。
関連項目
『Oracle Projectsインプリメンテーション・ガイド』のOracle Project Resource Managementの実装に関する項
管理用割当は非作業活動を表し、管理プロジェクト(間接プロジェクトとも呼ばれます)と照合して追跡されます。この管理用割当を使用すると、資源予定における時間をまとめて処理できます。次に、管理用割当の使用例を示します。
休暇
社内研修
プロジェクト管理職務
個人的な休日
疾病
陪審義務
管理用割当の作成は、管理プロジェクトを使用するという点を除いて、引渡プロジェクトでの通常の割当の作成と同様です。管理用割当にも承認が必要です。
管理用割当は通常、間接プロジェクトまたは管理プロジェクトで追跡されるので、引渡チームの範疇には含めません。管理プロジェクトには、これらの割当を管理するプロジェクト・マネージャを指名できますが、プロジェクト・マネージャの指名は必須ではありません。
資源の作業時間を消費すると、可用性、財務予測および資源稼働状況に影響を与えるため、これら割当の追跡が必要になる場合があります。
管理用プロジェクトの詳細は、「プロジェクト・タイプ」の間接プロジェクト・タイプの説明を参照してください。
組織ロールにより、外部組織のプロジェクトへの参加および協力が可能になります。
「プロジェクト」タブの「組織」設定ページを使用して、プロジェクトに外部組織を追加します。
外部組織をプロジェクトに追加するときは、その外部組織に対して顧客またはパートナのプロジェクト・ロールを選択する必要があります。
組織にプロジェクトの顧客ロールがある場合は、そのプロジェクトに属している組織の請求アカウント・リストを保持できます。また、顧客組織の顧客を選択すると、その顧客の請求条件と情報を定義できます。
「チーム・メンバーの追加」ページを使用すると、内部および外部のチーム・メンバーをプロジェクトに追加できます。このページには、「チーム・メンバー」ページまたは「組織詳細」ページからナビゲートできます。
「チーム・メンバーの追加」ページからチーム・メンバーを追加する場合は、任意の組織からの従業員、派遣就業者および外部の個人をプロジェクトのチーム・メンバーとして追加できます。「チーム・メンバー」ページには、プロジェクトのすべてのチーム・メンバー(内部と外部の両方)が表示されます。
「組織詳細」ページからチーム・メンバーを追加する場合は、詳細が表示されている組織内の個人のみを選択できます。
注意: 外部のチーム・メンバーをプロジェクトに予定メンバーとして追加することはできません。プロジェクトで予定できるのは内部のチーム・メンバーのみです。
顧客組織の請求アカウントをプロジェクトに関連付けることができます。請求アカウントを使用すると、顧客組織のプロジェクトへの参加に関連する請求情報を追跡できます。
顧客組織の請求アカウントは、「請求アカウントの追加」ページを使用して、プロジェクトに追加できます。このページでは、請求アカウントの名前と番号を指定し、アカウントの作業サイト所在地と請求サイト所在地を入力します。また、請求アカウントとプロジェクトの関連、およびプロジェクトへの貢献率も定義できます。
請求アカウント詳細情報は、「請求アカウント詳細」ページで定義および保守できます。このページでは、基本請求アカウント情報の表示と更新、別の請求先プロジェクトの定義、および請求書の通貨(および通貨レート・タイプ)の指定を実行できます。また、「担当者」セクションでは、請求先担当者のリストを作成して保守できます。
「請求アカウント」ページには、プロジェクトで使用できるすべての請求アカウントのリストが表示されます。適切な編集アクセス権が付与されている場合は、プロジェクトの請求アカウントを必要に応じて編集または削除できます。このアクセスするためのユーザー機能名は、「プロジェクト: オプション: 顧客および担当者」です。
関連項目
『Oracle Projectsインプリメンテーション・ガイド』の顧客に関する項
『Oracle Project Resource Management User Guide』の「Function Security」
『Oracle Projects Billing User Guide』
多くの個人資源、要件および割当には予定があります。予定は、作業時間と例外(休日など)を含めた勤務形態で構成されます。各予定は、組織のカレンダまたは個別に割り当てられたカレンダに基づいています。
これらのカレンダを変更すると、個人資源、要件および割当の予定に様々な影響を与えます。Oracle Project Resource Managementには、アプリケーション全体にわたってカレンダの変更を管理し、予定情報の一貫性を維持するために役立つ管理処理が用意されています。
PRC: 単一カレンダのカレンダ・スケジュールの生成
PRC: カレンダ範囲のカレンダ・スケジュールの生成
PRC: 単一資源のタイムラインの再構築
PRC: 資源範囲のタイムラインの再構築
これらの処理は、カレンダへの変更に従って予定とタイムライン表を更新します。カレンダと予定の設定方法は、『Oracle Projectsインプリメンテーション・ガイド』の「Oracle Project Foundationの実装」を参照してください。これらの処理の詳細は、「Oracle Projectsの処理」を参照してください。
資源予定を、リストまたはタイムライン形式で表示または保守できます。また、プロジェクト割当の超過既決および使用可能な個人資源の把握が可能になります。
個人資源予定は、リストまたはタイムライン形式で表示されます。リスト形式では、表示権限を持つ個人資源のリストを表示できます。資源の現在使用可能な期間または次回使用可能な期間も表示されます。要求された期間に個人資源を利用できない場合、使用可能日の列は空白になります。
予定ステータスは、各日の予定上の確定責務を示します。たとえば、「暫定」ステータスの日は、既決の可能性があるけれども、他の割当に対してもまだ対応可能であると考えられる日です。一方、「確認済」ステータスの日は、割当が既決され、他の割当に対して対応可能であるとは考えられない日です。
「資源予定」ページでは、資源リストの1つ以上の資源に割当を追加できます。また、個々の資源予定および関連情報にドリルダウンできます。
「資源」タブの「予定」ページでは、予定が設定されたチーム・ロールに関する情報が提供されます。この情報は、リスト・データとして、またはタイムライン・グラフ形式で表示できます。承認ステータスは、割当全体の承認に関する現在の段階を示します。
また、1つ以上の割当を承認のために発行することもできます。承認要求は、各資源割当の適切な承認者に送信されます。複数のロールに対して要求を発行している場合は、遅延した要求によって発行が処理されます。したがって、ロールのステータスはただちに変更されない可能性があります。ステータスは、ワークフロー・プロセスが発行を実際に取得した後に変更されます。詳細は、『Oracle Project Resource Management User Guide』の「Approval Process for Updates to Assignments」を参照してください。
要件または割当を取り消すと、ステータスが「取消済」に変更され、表示と追跡の目的でのみアクセスできるようになります。割当を取り消すと、個人資源は、取り消した割当の期間のみ使用可能になります。新しい要件は、当初の割当のコピーにより作成されます。新しい要件の入力を支援するため、当初の割当の候補リストが新しい要件にコピーされます。これらの候補を個別に再度有効化して、新しい検討プロセスを開始できます。
注意: 当初の割当が要件から開始されたものではなく、直接割当の場合は、割当が取り消されたときに新しい要件は作成されません。
次のオプションを使用すると、要件または割当に関係なく、1つ以上の個人資源のチーム・ロール予定を更新できます。
ロールを拡張する場合は、延長日数のステータスを指定するプロンプトが表示されます。その結果、ロールには、その有効期間において複数のステータスが指定される可能性があります。ロールの当初の期間は当初のステータスとなりますが、拡張したロールの期間は別のステータスになる可能性があります。
チーム・ロール全体またはチーム・ロールの一部の期間について、ロールの指定期間のステータスを更新します。
期間すべてを含むロールに関連付けできるカレンダは1つのみです。ロールのカレンダは変更できますが、すでに経過したロールの期間に対する影響(ある場合)を考慮してください。
ロールの任意の指定期間に対して、そのロールに関連付けられているカレンダよりも優先する勤務形態を指定できます。たとえば、40時間(10時間×4日)の勤務形態を指定すると、40時間(8時間×5日)の既存の勤務形態は上書きされます。
1日当たりの時間数を、絶対値で指定するか、関連付けられたカレンダに対する率で指定することで、ロールの予定を更新できます。「非作業例外を含む」チェック・ボックスを選択すると、休日などのカレンダ例外が、指定した時間数で上書きされます。
ロールの期間を、指定した日数だけ前後に移動します。
タイムラインでは、1か月または3か月のセグメントで、リスト形式の視覚的な表示が提供されます。要件と割当の両方のシステム・ステータスがタイムラインのバーに反映されます。さらに、Oracle Project Resource Managementを使用する場合、資源タイムラインには資源の可用性と超過既決が表示されます。
タイムラインに表示される使用可能資源および超過既決資源の判断は、実装チームが定義した設定に基づきます。
注意: 資源に要件期間用のカレンダが割り当てられていない場合、またはその期間分のカレンダ予定が生成または更新されていない場合、表示される可用性が正確でない可能性があります。
次のタイムラインを表示できます。
チーム予定
タイムラインには、プロジェクトのすべての要件と割当が含まれ、ステータス別に表示されます。次の項目は、このタイムラインには反映されません。
充足要件
取消済要件
取消済割当
(単一)資源予定
タイムラインには、複数のプロジェクトにおける、資源に対するすべての割当(管理割当も含む)がステータス別に表示されます。利用可能時間および超過既決時間も含まれます。
(複数)資源予定
タイムラインには、表示権限のある資源に対するすべての割当が含まれます。資源の割当ステータスおよび可用性も表示されます。
ある資源に、同じ期間に対して異なるステータスを持つ複数の割当が存在する場合は、両方の割当が同じ時間数であれば、バーの色は、まずステータスで、次に時間数で決定されます。ステータスの順序または優先関係は、次のとおりです。
超過既決(同じ期間に2つ以上の確認済割当がある場合)
確認済割当
確認済管理用割当
暫定割当
要件
予定ロール
タイムラインには、特定のプロジェクト・ロールの予定とステータスが表示されます。
関連項目
『Oracle Project Resource Management User Guide』の「Qualification of Available Resources」
『Oracle Project Resource Management User Guide』の「Overcommitments」