共有ファイルシステムでのクライアントサーバー通信

共有ファイルシステムの動作は、割り込み可能なハード接続の動作です。メタデータサーバーが使用できない場合でも、各クライアントはサーバーとの通信を繰り返し試行します。メタデータサーバーが応答しない場合、ユーザーは Ctrl-C を押すことによって、ブロックされた保留中の任意の入出力転送を終了できます。入出力の試行が中断された場合、クライアントは、入出力が完了するまで継続されます。

システムによって、状態を説明する次のメッセージが生成されます。

SAM-FS: Shared server is not responding.

このメッセージはまた、クライアントの sam-sharefsd デーモンがアクティブでない場合や、サーバーの sam-sharefsd デーモンがアクティブでない場合にも生成されます。サーバーが応答するときに、次のメッセージが生成されます。

SAM-FS: Shared server is responding.

ファイルシステムがメタデータサーバー上にはマウントされていないが、クライアント上にマウントされている場合は、システムによって次のメッセージが生成されます:

SAM-FS: Shared server is not mounted.

共有ファイルシステムがサーバー上にマウントされると、次のメッセージが生成されます:

SAM-FS: Shared server is mounted.

メタデータサーバーがすべてのクライアントの代わりにファイル名を検索するため、メタデータサーバー上の Oracle Solaris ディレクトリ名参照キャッシュ (DNLC) のデフォルトのサイズでは、パフォーマンスが低下する場合があります。クライアントが多数のファイルを頻繁に開く場合にパフォーマンスを向上するには、このキャッシュをデフォルトの 2 倍または 3 倍にします。

この手順は、『Oracle Solaris カーネルのチューンアップ・リファレンスマニュアル』で説明されています。ディレクトリ名参照キャッシュのサイズを制御するパラメータは ncsize です。