Oracle® Solaris 11.2 でのファイルのセキュリティー保護とファイル整合性の検証

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更新: 2014 年 7 月
 
 

特殊なファイルアクセス権を絶対モードで変更する方法

始める前に

ファイルまたはディレクトリの所有者でない場合は、Object Access Management 権利プロファイルが割り当てられている必要があります。公開オブジェクト であるファイルを変更するには、root 役割になる必要があります。

詳細は、Oracle Solaris 11.2 でのユーザーとプロセスのセキュリティー保護 の割り当てられている管理権利の使用を参照してください。

  1. 特殊なアクセス権を絶対モードで変更します。
    % chmod nnnn filename
    nnnn

    ファイルまたはディレクトリのアクセス権を変更する 8 進数値を指定します。一番左端の 8 進数値で、ファイルに特殊なアクセス権を設定します。特殊なアクセス権に有効な 8 進数値の一覧は、Table 1–6 を参照してください。

    filename

    ファイルまたはディレクトリを指定します。


    注 - chmod コマンドを使用して ACL エントリを持つファイルのグループアクセス権を変更する場合、グループアクセス権と ACL マスクの両方が新しいアクセス権に変更されます。新しい ACL マスクのアクセス権は、そのファイル上に ACL エントリを持つ追加ユーザーおよびグループのアクセス権を変更する場合があるので注意が必要です。getfacl コマンドを使用して、すべての ACL エントリに適切なアクセス権が設定されていることを確認してください。詳細は、getfacl(1) のマニュアルページを参照してください。
  2. ファイルのアクセス権が変更されていることを確認します。
    % ls -l filename
使用例 1-5  絶対モードによる特殊なファイルアクセス権の設定

次の例では、管理者が dbprog ファイルに setuid アクセス権を設定します。

# chmod 4555 dbprog
# ls -l dbprog
-r-sr-xr-x   1 db     staff        12095 May  6 09:29 dbprog

次の例では、管理者が dbprog2 ファイルに setgid アクセス権を設定します。

# chmod 2551 dbprog2
# ls -l dbprog2
-r-xr-s--x   1 db     staff       24576 May  6 09:30 dbprog2

次の例では、管理者が public_dir ディレクトリにスティッキービットのアクセス権を設定します。

# chmod 1777 public_dir
# ls -ld public_dir
drwxrwxrwt   2 jdoe   staff          512 May 15 15:27 public_dir