Oracle® Solaris 11.2 でのファイルのセキュリティー保護とファイル整合性の検証

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更新: 2014 年 7 月
 
 

umask のデフォルト値

ファイルやディレクトリを作成するときには、デフォルトのアクセス権が設定されます。このシステムデフォルトは変更が可能です。テキストファイルのアクセス権は 666 であり、すべてのユーザーに読み取り権と書き込み権を与えます。ディレクトリと実行可能ファイルのアクセス権は 777 で、すべてのユーザーに読み取り権、書き込み権、および実行権を与えます。一般に、ユーザーは .bashrc.kshrc.user などの自分のシェル初期化ファイルでシステムデフォルトをオーバーライドします。管理者は、/etc/profile ファイルでデフォルトを設定することもできます。

umask コマンドによって割り当てられる値は、デフォルトから差し引かれます。この処理には、chmod コマンドでアクセス権を与えるのと同じ方法でアクセス権を拒否する効果があります。たとえば、chmod 022 コマンドはグループとその他のユーザーに書き込み権を与えますが、umask 022 コマンドはグループとその他のユーザーの書き込み権を拒否します。

次の表に、umask の標準的な値とその値が実行可能ファイルに与える影響を示します。

表 1-3  各セキュリティーレベルの umask 設定
セキュリティーレベル
umask 設定
許可されないアクセス権
緩やか (744)
022
グループとその他のユーザーによる w
中程度 (751)
026
グループによる w、その他のユーザーによる rw
厳密 (740)
027
グループによる w、その他のユーザーによる rwx
厳しい (700)
077
グループとその他のユーザーによる rwx

umask 値の設定の詳細は、umask(1) のマニュアルページを参照してください。