タクソノミの操作
Oracle Data Cloudプラットフォームでは、階層化されたタクソノミを使用してカテゴリを編成および分類します。カテゴリは、デモグラフィック属性、ブランド・プリファレンス、地理などの共有特性でグループ化された、ユーザー・プロファイルを表します。カテゴリは、パートナに配信するオーディエンスを作成する際に使用します。
カテゴリについて
Oracle Data Cloudカテゴリは、親子関係を使用して、カテゴリのコンテキストを定義する階層ツリー構造に編成されます。親子関係では、親は概念的により一般的であり、子はより正確になります。この階層システムは、フラットなリストのタクソノミとは異なります。これは、特定の順序で配置される場合もあれば、配置されない場合もある単純なリストです。例として、ショッピング・リストやEコマースWebサイトのブランド・セクションがあります。一方、階層化されたタクソノミでは、ブランチ内のすべてのカテゴリに、相互に定義された関係が存在する必要があります。これらの関係により、大量の情報にナビゲートして把握することが容易になります。
次の図に、単純な階層化されたタクソノミを示します。この階層内の最上位レベルのカテゴリはPetsで、これには、様々な動物の子カテゴリが多数含まれます。Dogsカテゴリには、具体的な犬種が含まれます。犬種は、トイ、ミニチュア、スタンダードの種類など、拡張できます。
子カテゴリに配置された個々のプロファイルは、それよりも範囲の広い親カテゴリにも自動的に含まれます。これにより、ユーザーはすべての子カテゴリを個別に選択および購入する必要はなくなります。ユーザーは単に親カテゴリを選択すれば、これより狭い範囲の子の中にある個々のプロファイルもこれに含まれると考えることができます。
カテゴリには、その他のカテゴリと個別のプロファイルの両方を含めることができます。たとえば、不明な製造業者からの車をAntique Carsカテゴリに直接含めることができます。したがって、このカテゴリには、ブランドにより分類された車だけでなく、識別されていない車もすべて含まれる場合があります。
親カテゴリと子カテゴリは両方とも、個々のプロファイルを保持できるバケットです。たとえば、犬には、前述の子カテゴリに含まれているよりも多くの犬種がいます。この5つは、単に米国で最も人気のある犬種にすぎません。この例では、他の犬種は個別に表記するのに十分な頭数がいないものの、Dogsカテゴリに含まれています。
親カテゴリは独自の一意のプロファイル・セットを保持することもできるため、それ自体の名前が付いた子カテゴリを持つほど人気があるわけではない犬種は、失われているか無視されています。これらは、親カテゴリであるDogsに集約されています。Dogsカテゴリ内の一意のプロファイルの合計は、次のとおりです。
Dogs = Beagle + Bulldog + German Shepherd + Golden Retriever + Labrador Retriever + 他のすべてのDogsタイプ
カテゴリ・タイプ
タクソノミには、次のタイプのカテゴリが含まれます。
- ファーストパーティ・カテゴリ: プライベートのファーストパーティ・タクソノミ内のカテゴリとなり、DMPでのみ使用可能です。ファーストパーティ・カテゴリは、次の方法で作成できます。
- Taxonomy Manager: カテゴリを作成して、サイトまたはオフライン・ファイルから抽出したユーザー属性をそのカテゴリにマッピングするルールを作成することにより、自分自身のユーザー・データを分類します。
- MOS: Oracle Data Cloudの分類およびタクソノミ・チームが、あなたのユーザー・データをカスタム・カテゴリにマッピングします。管理対象タクソノミ・サービスをリクエストするには、My Oracle Support (MOS)に連絡してください。
- セカンドパーティ・カテゴリ: 別のDMPパートナが次のいずれかの方法を使用してあなたと共有したプライベート・カテゴリ。
- オーディエンス共有: DMPパートナとオーディエンスを共有できるため、そのオーディエンスを配信または分析できます。通常、DMPユーザーは、メディア実行キャンペーンで使用するために、オーディエンス共有を使用してオーディエンスをエージェンシに送信します。
オーディエンスを共有するには、オーディエンス権限APIまたはオーディエンス管理ツールを使用できます。 - ホワイトリスト登録: データ・プロバイダとそのプライベート・タクソノミ内のカテゴリを共有できるため、そのカテゴリ内のユーザーをターゲット、分析およびモデリングできます。DMPユーザーでは、通常、その消費者データをホワイトリストに登録し、別のDMPユーザーでこれを使用してアクティブ化し、相互のメリットを実現できるようにしています。
カテゴリをホワイトリストに登録するには、タクソノミ権限またはタクソノミ・パートナ権限APIを使用できます。
- オーディエンス共有: DMPパートナとオーディエンスを共有できるため、そのオーディエンスを配信または分析できます。通常、DMPユーザーは、メディア実行キャンペーンで使用するために、オーディエンス共有を使用してオーディエンスをエージェンシに送信します。
- サードパーティ・カテゴリ: オラクル社またはその他のプロバイダを活用したカテゴリ。サードパーティ・カテゴリは、プラットフォーム全体で使用できます。
- Branded Data。Visa、TransUnion、PlaceIQなどのデータ・プロバイダからのカテゴリ。
- Audiences by Oracle。Oracle Data Cloudのグローバル・データ資産から導出されるカテゴリ。これらのカテゴリには、Oracle AddThis、Oracle BlueKai、Oracle Datalogix(DLX)が所有するインベントリや、集約したインベントリが含まれます。これらには、オンラインとオフラインの両方のソースからのシグナルが含まれます。
- Oracle AddThis。関心および意図ベースの行動のグローバルなオンライン・データに基づくカテゴリ。
- Oracle BlueKai。業界ソースからキュレーションされるマルチブランド・カテゴリ。
- Oracle Datalogix (DLX)。Oracle DatalogixのPOSデータに基づくカテゴリ。
次の例は、オーディエンス・ビルダー・ページに表示されるカテゴリの階層を示しています。
タクソノミの操作
Oracle Data Cloudプラットフォームには、タクソノミを操作するための2つのツールが含まれています。
- タクソノミ・ビューアを使用すると、ファーストパーティ・データ、セカンドパーティ・データおよびサードパーティ・データを含むタクソノミ全体を表示できます。タクソノミ・ビューアではタクソノミを変更できませんが、テキスト・ファイルにダウンロードすることはできます。
- Taxonomy Managerを使用すると、ファーストパーティ・タクソノミにカテゴリを追加し、オンライン、オフラインおよびモバイルのデータをカテゴリにマッピングするルールを作成できます。UIを使用してタクソノミ更新を1つずつ行うことも、ファイルをアップロードして更新をバッチ処理で行うこともできます。