メジャー
メジャーは、ユーザー数、ページでの時間、バウンス率など、ディメンションに適用される値です。メジャーは、多くの場合、ビジネスのキー・パフォーマンス・インディケータ(KPI)と呼ばれます。
よく使用される標準メジャーの初期セットは、デフォルトでレポートで使用可能です。レポート内でメジャーの追加、メジャーの削除、およびメジャーの順序変更を実行できます。
必要な権限がある場合は、カスタム・メジャーを作成、変更および削除することもできます。次のタイプのメジャーを作成できます。
- ルールベースのメジャー(デフォルト): 選択したパラメータ、演算子、パラメータ値およびスコープに基づいて、フィルタリング・ルールを定義します。
- 計算メジャー: セッション当たりのビューなど、2つ以上のメジャーで数学演算を実行して導出されます。事前に定義されたメジャー、数値および算術演算(/、*、+、-)を使用して計算を定義します。
ルールベースのメジャー
メジャーを作成するとき、1つ以上のパラメータ値、演算子およびスコープに基づいてルールを定義します。
パラメータ
標準パラメータはデフォルトで、メジャーの作成およびメジャーの編集ダイアログで使用できます。
必要な権限がある場合は、Oracle Infinity Analyticsで使用できるように、アカウントに対して収集された他のパラメータを使用可能にできます。詳細は、パラメータの編集を参照してください。
演算子
パラメータを式ビルダーにドラッグ・アンド・ドロップすると、値や様々な演算子を指定できます。
パラメータのデータ型が文字列の場合は、次の演算子を使用できます。
- exists
- does not exist
- equals (the default)
- does not equal
- starts with
- does not start with
- ends with
- does not end with
- contains
- does not contain
パラメータのデータ型が数値の場合は、次の演算子を式ビルダーで使用できます。
- exists
- does not exist
- equals(デフォルト)
- does not equal
- less than (<)
- less than or equal to
- greater than (>)
- greater than or equal to
パラメータ値に複数の値を指定した場合は、ORロジックが使用されます。
指定したスコープ内で、パラメータ間にANDまたはORロジックを選択できます。
- AND: すべての条件がスコープ内に存在します。
- OR: いずれかの条件がスコープ内に存在します(does not equalなどのnot演算子を使用する場合を除く)。
「not」演算子を使用する場合は注意してください。たとえば、次のイベント・スコープ・ロジックを指定すると、指定されたイベントが含まれます。
(Page URL does not equal 2 OR 3) OR (SKU does not equal B)
イベント | 分割前 | 含まれるか? |
---|---|---|
E1 | Page=1 & SKU=A;B |
![]() |
E2 | Page=2 & SKU=C |
![]() |
E3 | Page=3 & SKU=B | |
E4 | Page=4 & SKU=D;E |
![]() |
式グループ間のAND演算子
複数の式グループを使用する場合は、各グループがAND演算子で区切られます。スコープの順序によって問合せ結果が決まります。順序を調整するには、上に移動または下に移動をクリックします。
スコープ
メジャーを作成または編集するとき、スコープ・リストから次のいずれかの値を選択できます。
スコープ・タイプ | 説明 | サポート対象パラメータ |
---|---|---|
イベント | (デフォルト・スコープ)基準に一致する全イベントを返します。最大1つのイベント・スコープを追加できます。 | すべて |
セッション | 基準に一致するセッションを識別し、それらのセッション内の全イベントを返します。最大1つのセッション・スコープを追加できます。 | すべて |
ユーザー | 基準に一致するすべてのユーザーを識別し、それらのユーザーの全セッション内の全イベントを返します。最大1つのユーザー・スコープを追加できます。 | すべて |
パラメータ | 分割され相関付けられたパラメータが基準に一致する場合にイベントを返します。パラメータ・スコープは必要な数だけ追加できます。このスコープ・タイプのみ、パラメータの拡張オプションで分割され相関付けられたパラメータがサポートされます。 | 分割され相関付けられた複数の値 |
パラメータ・スコープ・タイプは分割されたパラメータのみ使用できるため、選択したパラメータがパラメータの拡張オプション内で分割され相関付けられたパラメータとしてすでに定義されていないかぎり、この値はスコープ・リストに表示されません。
次の標準パラメータは、セミコロンで分割されます。
パラメータ名 | パラメータ |
---|---|
コンテンツ・グループ | data.wt.cg_n
|
コンテンツ・サブグループ | data.wt.cg_s
|
製品SKU | data.wt.pn_sku
|
シナリオ名 | data.wt.si_n
|
シナリオ・ステップ名 | data.wt.si_p
|
シナリオ・ステップ番号 | data.wt.si_x
|
トランザクション小計 | data.wt.tx_s
|
ユニット | data.wt.tx_u
|
カスタム・パラメータを分割して相関付けられたパラメータとして設定することもできます。
負の演算子を使用する場合は注意してください。次の例を考えてみます。
演算子 | イベント・スコープ・タイプ | セッション・スコープ・タイプ | ユーザー・スコープ・タイプ |
---|---|---|---|
次と等しい | 完全一致のイベント | セッション内で一致するいずれかのイベント | ユーザーのいずれかのセッション内のいずれかのイベント |
次と等しくない | 一致しないイベント | セッション内で一致しないすべてのイベント | ユーザーの全セッション内で一致しない全イベント |
ステージがa (カートへの追加)と等しい |
カートへの追加があるイベント | セッションには、カートへの追加がある1つ以上のイベントがあります | ユーザーには、カートへの追加がある1つ以上のイベントを含むセッションが1つ以上あります |
ステージがa (カートへの追加)と等しくない |
カートへの追加がないイベント | セッションには、カートへの追加があるイベントがありません | ユーザーには、カートへの追加があるセッションがありません |
重要: セグメントでユーザー・スコープを使用すると、レポート・データのロード時間が長くなります。
イベント・スコープとパラメータ・スコープの比較例
次のイベントの一部はセミコロンで分割されています。
イベント | 分割前 | 分割され相関付けられた後 |
---|---|---|
E1 | トランザクション=ビュー & SKU=C & ユニット=1 & 小計=2.00 | トランザクション=ビュー & SKU=C & ユニット=1 & 小計=2.00 |
E2 | トランザクション=ビュー & SKU=B & ユニット=1 & 小計=10.00 | トランザクション=ビュー & SKU=B & ユニット=1 & 小計=10.00 |
E3 | トランザクション=カートへの追加 & SKU=A;B & ユニット=1;3 & 小計=5.00;10.00 |
|
E4 | トランザクション=購入 & SKU=A;B;C & ユニット=1;3;2 & 小計=5.00;10.00;2.00 |
|
スコープ・ロジックに含まれるイベント例
前述のイベントに基づいて、次の表に、スコープに基づき含まれるイベントまたはパラメータを示します。
スコープ・ロジック | イベント |
---|---|
SKU=Aのイベントを含む | なし |
SKU=A OR Bのイベントを含む | E2 (分割の前と後) |
SKU=A AND Bのイベントを含む | E3 (分割後) |
SKU=Aのパラメータを含む | E3.1、E4.1 |
SKU=A OR Bのパラメータを含む | E3.1、E3.2、E4.1、E4.2 |
SKU=A AND Bのパラメータを含む | なし |
計算メジャー
以前に定義したメジャー、数値および算術演算(/、*、+、-)の組合せを使用して計算を定義するメジャーを作成するとき、計算メジャー・オプションを選択できます。
少なくとも1つのメジャーを選択する必要があります。数値は、計算のいずれかの側で使用できますが、両側には使用できません。
計算メジャーのレポートに表示する値として、次のいずれかを選択できます。
- 整数(デフォルト)
- 小数
- パーセント
- 通貨