Oracle® Solaris Studio 12.4: C ユーザーガイド

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更新: 2014 年 12 月
 
 

4.6.3 lint フィルタ

lint フィルタは、プロジェクト固有のポストプロセッサで、通常は awk スクリプトや類似のプログラムを使用して lint の出力を読み取り、プロジェクトが特に真の問題を識別していないと判断したメッセージを捨てます (たとえば、ときどきまたは常に無視される値を返す文字列関数などです)。lint オプションと指令が出力に対して十分な制御が提供しないときは、lint フィルタはカスタマイズされた診断レポートを生成します。

lint の 2 つのオプションはフィルタを開発する際に特に役立ちます。

  • -s は、複合診断を問題診断の発生ごとに発行される単純な 1 行メッセージに変換します。この解析されたメッセージ書式は awk スクリプトによる分析に適しています。

  • -k オプションでは、ソースファイル内で記述した特定のコメントが出力されます。これは、プロジェクトの決定をドキュメント化する場合とポストプロセッサの動作を指定する場合の両方で役立つ可能性があります。コメントが予想される lint メッセージを示していて、報告されたメッセージがそれと同一であった場合、メッセージは除かれます。-k を使用するときは NOTE(LINTED(msg)) 指令をコメントしたいコードの前の行に挿入してください (この msg は、lint-k を指定して呼び出されたときに出力されるコメントです)。

    NOTE(LINTED(msg)) を含むファイルに対して -k が呼び出されないときの lint の動作については、Table 4–9 を参照してください。