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Oracle® Solaris 11.3 デスクトップ管理者ガイド

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更新: 2015 年 10 月
 
 

X サーバープロセスの理解

    X サーバーはハードウェアへのアクセスを制御する単一プロセスです。X サーバーは、次の機能を実行します。

  • 新しいクライアントからの着信接続を待機します

  • 入力デバイスからの入力を追跡します

  • クライアントのディスプレイアクセスを管理します

    Oracle Solaris システムの構成によって、X サーバーは次のいずれかのプログラムから開始されます。

  • xdm (X ディスプレイマネージャー)

  • gdm (GNOME ディスプレイマネージャー)

X クライアントは、TCP/IP、UNIX ドメインソケット、および数種類の SVR4 ローカル接続を使用して、X サーバーに接続できます。クライアントのトランスポートタイプを指定する方法については、X(5) マニュアルページの DISPLAY NAMES のセクションを参照してください。

X サーバーの操作

Oracle Solaris には、さまざまな用途に合わせて、現在数種類の X サーバーが含まれています。次の表では、Oracle Solaris OS に含まれている X サーバーの一部を示します。

X サーバー
説明
Xorg
物理ハードウェア (入出力)、または物理ハードウェアをシミュレートする仮想化環境で使用されます。たとえば、Xorg サーバーは、Oracle VM Virtual Box ゲストを実行するとき、または Oracle ILOM サービスプロセッサのキーボード、ビデオ、マウス (KVM) 機能を使用するときに使用されます。
詳細は、Xorg(1) のマニュアルページを参照してください。
Xvfb
システムの仮想メモリーを仮想フレームバッファーとして割り当てるときに使用されます。どの入力デバイスからも入力を受け取らず、出力は表示されません。したがって、Xvfb サーバーが動作しているシステムには、画面や入力デバイスは必要ありません。
詳細は、Xvfb(1) のマニュアルページを参照してください。
Xephyr
別の X サーバー (ホスト X サーバー) に表示されるウィンドウとして実行します。ホスト X サーバーの入力デバイスと表示デバイスを使用します。
詳細は、Xephyr(1) のマニュアルページを参照してください。
Xvnc
VNC クライアントを使用して接続できる VNC セッションを実行します。共有接続では、複数の VNC クライアントが同じ VNC セッションに接続できます。vncviewer が Oracle Solaris 11 OS で使用できるデフォルトの VNC クライアントです。
詳細は、vncserver (1) および vncviewer(1) のマニュアルページを参照してください。
VNC を使用したリモートデスクトップアクセスの設定方法については、Setting Up Remote Desktop Access Using VNCを参照してください。
Xdmx
X クライアントを表示するために 1 つ以上の X サーバーを使用するプロキシ X サーバーとして使用されます。異なるマシン上に存在する可能性のあるディスプレイに対して X 機能を提供します。
詳細は、Xdmx(1) のマニュアルページを参照してください。
Xnewt
Oracle Sun Ray 3 シリーズの DTU ハードウェアユニットや、Windows、MacOS、または iPad 用の Oracle Virtual Desktop Client などの Sun Ray クライアントとやり取りします。
詳細については、http://docs.oracle.com/cd/E25749_01/index.html を参照してください。

Oracle Solaris OS に含まれる X サーバーの詳細は、Xserver(1) のマニュアルページを参照してください。