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Oracle® Fusion Middleware Oracle Data Integratorのインストールと構成
12c (12.2.1.1)
E77354-01
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1 Oracle Data Integratorインストールの計画

Oracle Data Integratorのインストールに先立ってシステムを準備する方法を学習します。

製品のインストールと構成で起きる問題を最小限に抑えるためには、この章の情報を十分に理解してください。

この章の内容は次のとおりです。

1.1 Oracle Data Integratorのインストールについて

ドメインのアップグレード時またはドメインの拡張時における標準トポロジでのOracle Data Integratorのインストールについて学習します。

この項には次のトピックが含まれます:

1.1.1 開始点としての標準インストール・トポロジの使用方法

Oracle Data Integratorのインストール時に標準インストール・トポロジを使用します。他の開始点トポロジも使用可能です。

このガイドは、Oracle Data Integratorの標準インストール・トポロジを作成する際に役立ちます(「Oracle Data Integratorの標準インストール・トポロジの理解」)。Java EEエージェント・トポロジ(「Java EEエージェントの標準インストール・トポロジの理解」)は、本番システムに適した、可用性の高いセキュアな環境になるように拡張できます。

標準インストール・トポロジは、この製品のサンプル・トポロジに相当するもので、サポートされる唯一のトポロジではありません。詳細は、「標準インストール・トポロジの理解」を参照してください。

1.1.2 アップグレード・シナリオにおけるこのドキュメントの使用方法

製品の更新時にOracle Data Integratorをインストールします。

アップグレード手順の一部としてOracle Data Integratorをインストールする場合は、このガイドの手順に従ってソフトウェアをインストールしてください。ただし、構成ウィザードを実行してWebLogicドメインを作成しないでください。

ソフトウェアをインストールした後は、『Oracle Data Integratorのアップグレード』を参照してください。

1.1.3 このドキュメントを使用してドメインを作成する方法

使用中のシステムにその他のOracle Fusion Middleware製品がインストールされていないときにドメインを作成する方法を学習します。

使用中のシステムにその他のOracle Fusion Middleware製品はインストールされていないことを前提としています。インストールおよびドメイン作成の手順のすべてがこの前提に基づいています。

すでにその他のOracle Fusion Middleware製品がシステムにインストールされている場合(たとえば、Java EEエージェント・トポロジを作成しようとしていて、すでにOracle Fusion Middleware Infrastructureがインストールされ、ドメインが稼働している場合)、同じ手順を使用して既存のドメインを拡張できます。詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Fusion Middlewareのインストールのプランニング』の同じドメインでの複数製品のインストールに関する項を参照してください。

新規ドメインを作成する場合でも、手順に示された内容と要件が合わないときは、適切な内容を選択していることを確認し、その他の詳細について説明されているドキュメントを参照してください。

1.2 Oracle Data Integratorランタイム・エージェントの理解

Oracle Data Integratorエージェントは、Java EE、スタンドアロンまたはスタンドアロン・コロケートの3つの種類のうちのいずれかです。

Oracle Data Integratorには、次の3つのタイプのエージェントが含まれます。

  • Java EE

  • スタンドアロン

  • スタンドアロン・コロケート

これらのランタイム・エージェント・タイプの詳細は、ランタイム・エージェントに関する項を参照してください。

1.3 Oracle Data Integrator Studioの使用

Oracle Data Integrator Studio (ODI Studio)は、Oracle Data Integrator (ODI)を構成および管理するための開発者のインタフェースです

ODI Studioを使用してODIトポロジの構成と管理を行う方法を学習するには、「Oracle Data Integrator Studioの構成」を参照てください。

1.4 Oracle Data Integratorトポロジの理解

Oracle Data Integratorトポロジは、Oracle Data Integratorアーキテクチャおよびコンポーネントの物理および論理表現です。

Oracle Data Integratorを使用した開発を始める前に、まずOracle Data Integratorトポロジを設定する必要があります。このトポロジは、Oracle Data Integratorアーキテクチャおよびコンポーネントが物理的および論理的に表現されたものです。Oracle Data Integratorトポロジは、統合しようとしているデータのソースおよびターゲットを見つける場所を定義します。

このトポロジは、標準インストール・トポロジ(つまり、Oracle Universal Installerと構成ウィザードによりコンピュータ上にインストールおよび構成されるファイルのレイアウト)と同じではありません。

Oracle Data Integratorトポロジの詳細は、トポロジの設定に関する項を参照してください。

1.5 Oracle Data Integratorの標準インストール・トポロジの理解

Oracle Data Integratorの標準インストール・トポロジをインストールおよび構成する方法を学習します。

次のいずれかのOracle Data Integratorの標準インストール・トポロジをインストールして構成できます:

詳細は、「標準インストール・トポロジのインストールと構成」を参照してください。

この項には、次のタスクが含まれます:

1.5.1 Java EEエージェントの標準インストール・トポロジの理解

Oracle Data Integrator Java EEエージェントの標準インストール・トポロジについて学習します。

図1-1には、Oracle Data Integrator Java EEエージェントの標準インストール・トポロジが示されています。

図1-1 Java EEエージェントの標準インストール・トポロジ

Java EEエージェントのインストール・トポロジ

このトポロジは、管理サーバーと、InfrastructureおよびJava EEエージェントがデプロイされた管理対象サーバーを含む標準的なWebLogic Serverドメインを表しています。管理対象サーバーは、クラスタ内のマシンをターゲットとしています。このドメインは単一のホストに構成され、(必要なFusion Middlewareスキーマがインストールされた)サポートされているデータベースを必要とします。

注意:

このインフラストラクチャでは、スケーラビリティおよび高可用性を考慮して、複数のマシンを使用できます。詳細は、「高可用性の環境の準備」を参照してください。

標準インストール・トポロジのすべての項目を表1-1に説明します。

表1-1 Java EEの標準インストール・トポロジの要素の説明

要素 説明と追加ドキュメントへのリンク

APPHOST

アプリケーション層をホストするコンピュータを参照する、Oracleドキュメントで使用される標準用語。

DBHOST

データベースをホストするコンピュータを参照する、Oracleドキュメントで使用される標準用語。

WebLogicドメイン

論理的に関連するJavaコンポーネントのグループ(ここでは管理サーバー、管理対象サーバーおよびその他の関連するソフトウェアコンポーネント)。

詳細は、「Oracle WebLogic Serverドメインとは」を参照してください。

管理サーバー

ドメインの構成オブジェクトを管理し、管理対象サーバーに構成変更を配布する、ドメインの中央制御エンティティ。

詳細は、Oracle Fusion Middlewareの理解の管理サーバーの概要に関する項を参照してください。

Enterprise Manager

Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Control。

詳細は、Oracle Fusion Middlewareの理解のOracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlに関する項を参照してください。

クラスタ

同時に稼働し連携する、複数のWebLogic Serverインスタンスの集合。

詳細は、管理対象サーバーおよび管理対象サーバー・クラスタの理解に関する項を参照してください。

マシン

1つまたは複数のWebLogic Serverインスタンス(サーバー)をホストするコンピュータを論理的に表現するもの。マシンは、ノード・マネージャを使用して管理対象サーバーを起動または停止するためにWebLogicの管理対象サーバーとノード・マネージャを論理的に結び付けるものでもあり、管理対象サーバーはマシンに関連付けされている必要があります。

管理対象サーバー

アプリケーション、アプリケーション・コンポーネント、Webサービスおよび関連リソースをホストします。

詳細は、管理対象サーバーおよび管理対象サーバー・クラスタの理解に関する項を参照してください。

インフラストラクチャ

次のものを含むサービスの集合:

  • Metadata repository (MDS)。これにはOracle Application Developer Frameworkなどの、Oracle Fusion Middlewareコンポーネントのメタデータが含まれます。詳細は、メタデータ・リポジトリの概要に関する項を参照してください。

  • Oracle Application Developer Framework (Oracle ADF)

  • Oracle Web Services Manager(OWSM)

Java EEエージェント

Java EEエージェントです。

Java EEエージェントの詳細は、ランタイム・エージェントに関する項を参照してください。

1.5.2 スタンドアロン・エージェントの標準インストール・トポロジの理解

スタンドアロン・エージェントの標準インストール・トポロジについて学習します。

図1-2にスタンドアロン・エージェントの標準インストール・トポロジを示します。

図1-2 スタンドアロン・エージェントの標準インストール・トポロジ

スタンドアロン・エージェントのインストール・トポロジ

このトポロジは、WebLogic Management Frameworkにより管理される、スタンドアロン・ドメインに構成されたスタンドアロン・エージェントを表します。このドメインは単一のホストに構成され、(必要なFusion Middlewareスキーマがインストールされた)サポートされているデータベースを必要とします。

この標準インストール・トポロジの図にあるすべての要素が表1-2に説明されています。

表1-2 スタンドアロン・エージェントの標準インストール・トポロジの要素の説明

要素 説明と追加ドキュメントへのリンク

APPHOST

アプリケーション層をホストするコンピュータを参照する、Oracleドキュメントで使用される標準用語。

DBHOST

データベースをホストするコンピュータを参照する、Oracleドキュメントで使用される標準用語。

スタンドアロン・ドメイン

Oracle HTTPサーバーまたはOracle Data Integratorスタンドアロン・エージェントなどのシステム・コンポーネントのコンテナです。

詳細は、スタンドアロン・ドメインの概要に関する項を参照してください。

システム・コンポーネント

Javaアプリケーション・コンテナにデプロイされない管理可能なプロセスです。

詳細は、システム・コンポーネントの概要に関する項を参照してください。

1.5.3 スタンドアロン・コロケート・エージェントの標準インストール・トポロジの理解

スタンドアロン・コロケート・エージェントの標準インストール・トポロジについて学習します。

図1-3にスタンドアロン・コロケート・エージェントの標準インストール・トポロジを示します。

図1-3 スタンドアロン・コロケート・エージェントの標準インストール・トポロジ

スタンドアロン・コロケート・エージェントのインストール・トポロジ

この標準インストール・トポロジは、WebLogicドメイン内に構成され管理サーバーにより管理されるスタンドアロン・エージェントを表しています。このドメインは単一のホストに構成され、(必要なFusion Middlewareスキーマがインストールされた)サポートされているデータベースを必要とします。

この標準インストール・トポロジの図にあるすべての要素が表1-3に説明されています。

表1-3 スタンドアロン・コロケート・エージェントの標準インストール・トポロジの要素の説明

要素 説明と追加ドキュメントへのリンク

APPHOST

アプリケーション層をホストするコンピュータを参照する、Oracleドキュメントで使用される標準用語。

DBHOST

データベースをホストするコンピュータを参照する、Oracleドキュメントで使用される標準用語。

管理サーバー

ドメインの構成オブジェクトを管理し、管理対象サーバーに構成変更を配布する、ドメインの中央制御エンティティ。

詳細は、管理サーバーの概要に関する項を参照してください。

Enterprise Manager

Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Control。

詳細は、Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlに関する項を参照してください。

マシン

1つまたは複数のWebLogic Serverインスタンス(サーバー)をホストするコンピュータを論理的に表現するもの。マシンは、ノード・マネージャを使用して管理対象サーバーを起動または停止するためにWebLogicの管理対象サーバーとノード・マネージャを論理的に結び付けるものでもあり、管理対象サーバーはマシンに関連付けされている必要があります。

システム・コンポーネント

WebLogic Management Frameworkにより管理されるスタンドアロン・プロセスです。

詳細は、システム・コンポーネントの概要に関する項を参照してください。

1.6 標準インストール・トポロジのインストールと構成

Oracle Data Integratorの標準トポロジをインストールして構成します。

このガイドでは、Oracle Data Integratorの標準トポロジをインストールして構成するために必要なすべての手順を示します。ガイドの手順内では、このトポロジを少し変更したバージョンを作成する場合に使用可能な参照情報についても説明します。

表1-4に、トポロジをインストールして構成するために必要な手順を示します。

表1-4 Oracle Data Integratorインストール・ロードマップ

タスク 説明 ドキュメント

システム環境を確認します

インストールの前に、最小限のシステム要件およびネットワーク要件を満たしていることを確認します。

動作保証とシステム要件の確認に関する項を参照してください。

インストールに備えたシステムの準備

必要な環境変数が設定され、適切なインストール・ユーザーを特定していることを確認します。

インストールに備えたシステムの準備に関する項を参照してください。

インストール・ディレクトリを決めます

作成する必要があるディレクトリが作成されているか、またはインストーラからアクセスでき、最小要件を満たすシステムに存在していることを確認します。

  • Java EEエージェントおよびスタンドアロン・コロケート・エージェントは、Oracle Fusion Middlewareインフラストラクチャを含む既存のOracleホーム・ディレクトリにインストールする必要があります。

  • スタンドアロン・エージェントは、新しい空のOracleホーム・ディレクトリにインストールする必要があります。

推奨ディレクトリ構造の理解に関する項を参照してください。

動作保証されたJDKのインストール。

配布のインストール・プログラムは、ご使用のシステムで動作保証されたJDKを必要とします。

JDKのインストールに関する項を参照してください。

データベースのインストールおよび構成。

ドメインを構成するには、Oracle Data Integratorに必要なスキーマのために正しく構成された動作保証済のデータベースへのアクセス権が必要です。

データベースおよびデータベース・スキーマのインストールに関する項を参照してください。

適切なディストリビューションを入手します

インストール用のOracle Data Integrator製品ディストリビューションを入手します。

Java EEエージェントまたはスタンドアロン・コロケート・エージェントを作成する場合は、Oracle Data Integratorをインストールする前に、Oracle Fusion Middleware Infrastructure製品を入手してインストールする必要もあります。

「必要な製品ディストリビューションの入手」を参照してください。

ソフトウェアをインストールします

インストール・ソフトウェアでソフトウェアをシステムに転送し、Oracleホーム・ディレクトリを作成します。

「Oracle Data Integratorのインストール」を参照してください。

マスター・リポジトリおよび作業リポジトリ・スキーマを作成します。

Repository Creation Utility (RCU)を使用して「マスターおよび作業リポジトリ」データベース・スキーマを作成します。

「マスター・リポジトリおよび作業リポジトリ・スキーマの作成」を参照してください。

物理ドメインを作成します。

ODI Studioを使用して物理エージェントを作成します。

「Oracle Data Integrator Studioの構成」を参照して物理エージェントを作成します。

ドメインの作成および構成

構成ウィザードを使用して、ドメインを作成および構成します。

「Java EEエージェントのドメインの構成」を参照してJava EEエージェントのトポロジを作成します。

「スタンドアロン・エージェントのドメインの構成」を参照してスタンドアロン・エージェントのトポロジを作成します。

「スタンドアロン・コロケート・エージェントのドメインの構成」を参照してスタンドアロン・コロケート・エージェントのトポロジを作成します。

高可用性のためのドメインの管理と準備

ドメインを管理するための追加のツールおよびリソースを検出します。

Java EEエージェントを構成した場合は、可用性が高くなるようにドメインを準備して構成することもできます。

「新規Oracle Data Integratorドメインの構成」を参照してください。

1.7 必要な製品ディストリビューションの入手

Java EEエージェントまたはスタンドアロン・コロケート・エージェントを作成するための前提条件について学習します。

Java EEエージェントまたはスタンドアロン・コロケート・エージェントを作成するには、まずOracle Fusion Middleware Infrastructureをインストールして、Oracleホーム・ディレクトリを作成する必要があります。『Oracle Fusion Middleware Infrastructureのインストールと構成』を参照してください。

Oracle Data Integratorディストリビューションには、「Oracle Data Integratorディストリビューションの理解」に記載された製品および機能セットが含まれています。