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Oracle® Fusion Middleware Oracle Data Integratorのインストールと構成
12c (12.2.1.2)
E82816-02
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2 Oracle Data Integratorのインストールおよび構成の準備

Oracle Data Integratorのインストールの準備をするには、システムが基本要件を満たしていることを確認してから、正しいインストール・ソフトウェアを入手します。

2.1 標準インストール・トポロジのインストールと構成のロードマップ

このロードマップでは、Oracle Data Integratorの標準インストール・トポロジのインストールと構成に必要なすべての手順について説明します。

表2-1に、トポロジをインストールして構成するために必要な手順の概要を示します。

表2-1 Oracle Data Integratorインストール・ロードマップ

タスク 説明 ドキュメント

システム環境を確認します

インストールの前に、最小限のシステム要件およびネットワーク要件を満たしていることを確認します。

インストールの前後で必要になる必須パッチの確認

インストールしているソフトウェアに必要な必須パッチがあるかどうかについては、Oracle Fusion Middleware Infrastructureのリリース・ノートを確認してください。

Oracle Fusion Middleware Oracle Fusion Middleware Infrastructureリリース・ノートのインストールと構成を参照してください。

適切なディストリビューションを入手します

インストール用のOracle Data Integrator製品ディストリビューションを入手します。Java EEエージェントまたはスタンドアロン・コロケート・エージェントを作成する場合は、Oracle Data Integratorをインストールする前に、Oracle Fusion Middleware Infrastructureディストリビューションを入手してインストールする必要もあります。

製品の配布の入手を参照してください。

インストール・ディレクトリを決めます

インストーラが、必要なインストーラ・ディレクトリにアクセスまたは作成できることを確認します。また、最小限の要件を満たすシステムにディレクトリが存在することを確認します。

Oracle Fusion Middleware Oracle Fusion Middlewareコンセプトの理解のOracle Fusion Middlewareの主要なディレクトリを参照してください。

前提条件となるソフトウェアのインストール

Java EEエージェントまたはスタンドアロン・コロケート・エージェントを作成する場合は、Oracle Fusion Middleware Infrastructureをインストールして、Oracleホーム・ディレクトリを作成します。

Oracle Fusion Middleware Infrastructureのインストールと構成のInfrastructureソフトウェアのインストールを参照してください。Infrastructure用にドメインを構成する必要はありません。このタスクの目的は、oracle_commonをOracleホーム内にインストールすることです。

ソフトウェアのインストール

Oracle Universal Installerを実行してOracle Data Integratorをインストールします。

ソフトウェアのインストールにより、使用しているシステムにソフトウェアが転送され、Oracleホーム・ディレクトリが作成されます。

Oracle Data Integratorソフトウェアのインストールを参照してください。

マスター・リポジトリおよび作業リポジトリ・スキーマを作成します。

Repository Creation Utility (RCU)を使用して「マスターおよび作業リポジトリ」データベース・スキーマを作成します。

「マスター・リポジトリおよび作業リポジトリ・スキーマの作成」を参照してください。

物理ドメインを作成します。

ODI Studioを使用して物理エージェントを作成します。

「Oracle Data Integrator Studioの構成」を参照して物理エージェントを作成します。

ドメインの作成および構成

構成ウィザードを使用して、ドメインを作成および構成します。

スタンドアロン・エージェントのドメインの構成を参照してスタンドアロン・エージェントのトポロジを作成します。

スタンドアロン・コロケート・エージェントのドメインの構成を参照してスタンドアロン・コロケート・エージェントのトポロジを作成します。

Java EEエージェントのドメインの構成を参照してJava EEエージェントのトポロジを作成します。

高可用性のためのドメインの管理と準備

ドメインを管理するための追加のツールおよびリソースを検出します。

Java EEエージェントを構成した場合は、可用性が高くなるようにドメインを準備して構成することもできます。

可用性の高い環境の準備を参照してください。

2.2 システム環境の確認のロードマップ

インストールおよび構成プロセスを開始する前に、システム環境を検証する必要があります。

表2-2に示された重要なタスクおよびチェックを実行することにより、Oracle Data Integratorのインストールと構成のために環境が適切に準備されているかどうかを確認できます。

表2-2 システム環境の検証ロードマップ

タスク 説明 ドキュメント

動作保証とシステム要件の確認。

対象のオペレーティング・システムが動作保証されていて、インストールと構成に備えて構成されていることを確認します。

動作保証、システム要件および相互運用性要件の確認を参照してください。

適切なインストール・ユーザーの特定。

インストール・ユーザーが、ソフトウェアをインストールおよび構成するための必要な権限を持っていることを確認します。

「インストール・ユーザーの選択」を参照してください。

システム上のインストール・ディレクトリと構成ディレクトリの選択。

推奨ディレクトリ構造に従って、ソフトウェアのインストールと構成に必要なディレクトリを作成できるかどうかを確認します。

  • Java EEエージェントおよびスタンドアロン・コロケート・エージェントは、Oracle Fusion Middleware Infrastructureを含む既存のOracleホーム・ディレクトリにインストールする必要があります。

  • スタンドアロン・エージェントは、新しい空のOracleホーム・ディレクトリにインストールする必要があります。

インストールおよび構成のディレクトリについてを参照してください。

動作保証されたJDKのインストール。

配布のインストール・プログラムは、ご使用のシステムで動作保証されたJDKを必要とします。

Oracle Fusion MiddlewareインストールのためのJDK要件についてを参照してください。

中間層のスキーマのデータベースのインストールと構成

WebLogicドメインを構成するには、Oracle Data Integratorに必要なスキーマのために構成された動作保証済のデータベースへのアクセス権が必要です。

Oracle Fusion Middlewareのインストールのためのデータベース要件についてを参照してください。

2.2.1 動作保証、システム要件および相互運用性要件の確認

ご使用の環境がインストールに必要な要件を満たしていることを確認するには、動作保証マトリックスおよびシステム要件のドキュメントをあわせて使用することをお薦めします。

  1. 環境が動作保証要件を満たしていることの確認

    製品を、サポートされているハードウェアおよびソフトウェア構成上にインストールすることを確認してください。詳細は、Oracle Fusion Middlewareのサポートされるシステム構成ページで、ご使用のリリース向けの動作保証情報のドキュメントを参照してください。

    Oracleでは、動作保証済のすべてのシステムおよび環境で製品のパフォーマンスをテストおよび検証しています。新しい動作保証要件がリリースされると、それらはすぐに動作保証に関するドキュメントに追加されます。新しい動作保証は随時リリースされる場合があります。そのため、動作保証のドキュメントはドキュメント・ライブラリとは別に管理され、Oracle Technology Networkで利用できます。

  2. 動作保証情報を確認するためのシステム要件ドキュメントの使用

    Oracle Fusion Middlewareのシステム要件と仕様に関するドキュメントを使用して、動作保証要件が満たされていることを確認することをお薦めします。たとえば、動作保証ドキュメントに、お使いの製品が64ビットOracle Linux 6.5のインストールに対して動作保証されていることが示されている場合、このドキュメントを使用してシステムが必要な最小要件を満たしていることを確認します。これには、ディスク領域、使用可能なメモリー、特定のプラットフォーム・パッケージおよびパッチ、その他のオペレーティング・システム固有の要件などが含まれます。システム要件は、将来的に変更されることがあります。そのため、システム要件情報のドキュメントは、ドキュメント・ライブラリとは別に作成され、Oracle Technology Networkで利用できます。

  3. 複数の製品間での相互運用性の確認

    同じリリースまたは異なるリリースが混在した状態の複数のFusion Middleware製品のインストールおよび実行を学習するには、『Oracle Fusion Middleware相互運用性および互換性の理解』の「Oracle Fusion Middleware 12cの相互運用性および互換性」を参照してください。

2.2.2 インストール・ユーザーの選択

システムをインストールおよび構成するユーザーには、必要な権限が付与されている必要があります。

2.2.2.1 ユーザー権限について

Fusion Middleware製品をインストールするユーザーは、そのファイルを所有し、そのファイルに対する特定の権限を持ちます。

  • 実行可能ファイル以外(.jar.properties.xmlなど)のすべてのファイルに対する読取り権限と書込み権限。その他の同じグループのすべてのユーザーにはファイル所有者として読取り権限のみがあります。

  • すべての実行可能ファイル(.exe.shまたは.cmd)に対する読取り、書込みおよび実行権限。同じグループのその他のすべてのユーザーにはファイル所有者として読取り権限および実行権限のみがあります。

これは、ソフトウェアをインストールしたユーザー以外のユーザーが、Oracleホーム・ディレクトリにインストールされているバイナリを使用して、ドメインやFusion Middleware製品を構成できることを意味します。

構成中に構成処理で生成されたファイルの所有権は、構成ウィザードを実行するユーザーに属します。このユーザーは、前述のインストール・ユーザーと同じ権限を持ちます。ただし、セキュリティ・センシティブなファイルは、グループ権限では作成されません。ドメインを作成したユーザーのみが読取りおよび書込み権限を持ち、ドメインを管理できます。

次に例を示します。

  • 例1: 1人のユーザーがソフトウェアをインストールしてドメインを構成する場合

    この例は、同じユーザーがソフトウェアをインストールしてドメインを構成する場合のファイル権限を説明します。

    すべてのファイルに対して適切な権限があるようにするには、同じ所有者が構成ウィザードを使用してOracle Fusion Middleware製品のインストールとWebLogic Serverドメインの構成の両方のタスクを実行することをお薦めします。

    ドメインを作成するユーザーがソフトウェアをインストールしたユーザーと異なる場合、次の例に示すように、どちらのユーザーにも同じ権限が必要です。

  • 例2: Oracleホーム・ディレクトリとドメインを別のユーザーが作成する場合

    この例は、あるユーザーがOracleホームを作成し、別のユーザーがドメインを構成する場合のファイル権限を説明します。

注意:

特定のドメイン・ファイルには、グループ権限がありません。たとえば、cwallet.ssoです。

インストーラを実行する前に、次の点について考慮してください。

  • UNIXオペレーティング・システムでは、ソフトウェアをインストールする前にumask027に設定することをお薦めします。これにより、インストール時にファイルの権限を適切に設定できます。以下のコマンドを使用します。

    umask 027

    このコマンドは、製品のインストーラと同じ端末ウィンドウで実行する必要があります。

  • UNIXオペレーティング・システムでは、インストール・プログラムをrootユーザーで実行しないでください。rootユーザーとしてインストーラを実行すると、起動検証に失敗し、インストールを続行できなくなります。

  • 製品のインストールを管理する際(パッチ適用、管理対象サーバーの起動など)は、製品インストールに使用したものと同じユーザーIDを使用します。

  • Windowsオペレーティング・システムでは、製品のインストールに管理者権限が必要です。詳細は、「Windowsオペレーティング・システムでのインストール・ユーザーに管理者権限があることの確認」を参照してください。

2.2.2.2 UNIXオペレーティング・システムでの非デフォルト・ユーザー権限について

デフォルトの権限の設定を変更すると、インストールおよびシステムのセキュリティが低下する可能性があります。デフォルトの権限の設定を変更することはお薦めしません。

他のユーザーが特定のファイルまたは実行可能ファイルにアクセスする必要がある場合は、UNIXのsudoコマンド(または他の同様のコマンド)を使用してファイルのアクセス権を変更してください。

さらにサポートが必要な場合は、ご使用のUNIXオペレーティング・システムに付属している管理者ガイドを参照するか、オペレーティング・システムのベンダーに問い合せてください。

2.2.2.3 Windowsオペレーティング・システムでのインストール・ユーザーに管理者権限があることの確認

Windowsレジストリを更新するには、管理者権限が必要です。

デフォルトでは、管理者権限を持つグループのユーザーは、一般レベルの権限でシステムにサインインしますが、管理タスクを実行する際には権限レベルの引き上げをリクエストできます。

高い権限が必要なタスクを実行するには:

  1. 左下の「スタート」メニューまたはWindowsアイコンから、「コマンド・プロンプト」アイコンを見つけます。
  2. コマンド・プロンプトを右クリックして「管理者として実行」を選択します。
    こうするとコマンド・プロンプトのウィンドウが新規に開き、このウィンドウで実行されるすべてのアクションが管理者権限で実行されます。

    注意:

    システムでユーザーアクセス制御が有効な場合、このアクションの確認を求めるウインドウが表示される場合があります。確認し、この手順を続行します。
  3. 必要なタスクを実行します。

    たとえば、製品のインストーラを起動するには:

    jarファイルの場合は、次のように入力します。

    java —jar distribution_name.jar

    実行可能ファイル(.exe.bin、または.shファイル)に対して、次を入力します。

    distribution_name.exe

2.2.3 インストールおよび構成のディレクトリについて

インストールとドメイン構成のプロセス中に、Oracleホーム、ドメイン・ホームおよびアプリケーション・ホームのディレクトリの場所の指定について計画する必要があります。

2.2.3.1 推奨ディレクトリ構造について

Oracleホーム、ドメイン・ホームおよびアプリケーション・ホームには、推奨される特定の場所があります。

図2-1に推奨するディレクトリ構造を示します。

図2-1 Oracle Fusion Middlewareの推奨ディレクトリ構造



システムでベースの場所(Oracleベース)を決めます(/home/oracleなど)。このベースの場所から、productディレクトリおよびconfigディレクトリの2つの別々のブランチを作成します。productディレクトリには、製品のバイナリ・ファイルとすべてのOracleホーム・ディレクトリを含めます。configディレクトリにはドメイン・データとアプリケーション・データを格納します。

Oracleホーム・ディレクトリには構成データを保存しないことをお薦めします。製品を別のメジャー・リリースにアップグレードする場合、バイナリ用に新しいOracleホームの作成が必要になります。また構成データは、Oracleホームのバイナリがアクセス可能な場所に置く必要があります。

このドキュメント全体の例を通じて、/home/oracle/productディレクトリ(Oracleホーム)と/home/oracle/configディレクトリ(アプリケーション・データと構成データ)を使用していますが、これらのディレクトリはご使用のシステムの実際のディレクトリに読み替えてください。

2.2.3.2 Oracleホーム・ディレクトリについて

Oracle Fusion Middleware製品をインストールする場合は、Oracleホーム・ディレクトリを使用する必要があります。

このディレクトリは、同じマシンにインストールされた複数のFusion Middleware製品で使用される共通ファイルのリポジトリです。これらのファイルは、Fusion Middlewareをシステムで正しく動作させるために重要です。これらによって、インストール時の製品間の依存関係のチェックが容易になります。このためOracleホーム・ディレクトリは、システムにインストールされるすべてのOracle Fusion Middleware製品の中心的なサポート・ディレクトリとみなすことができます。

Oracleホーム・ディレクトリは、Fusion MiddlewareドキュメントでORACLE_HOMEと呼ばれています。

Oracleホームの考慮事項

Oracleホーム・ディレクトリを作成してFusion Middleware製品をインストールするときには、次の点に注意してください。

  • Oracleホーム・ディレクトリの名前に空白を含めないでください。Oracleホーム・ディレクトリのパスに空白が含まれていると、エラー・メッセージが表示されます。

  • 単一のOracleホーム・ディレクトリには、Oracle Fusion Middlewareの各製品に1つのインスタンスのみインストールできます。異なるバージョンの製品を同じマシンにインストールするには、それぞれのバージョンを専用のOracleホーム・ディレクトリに格納する必要があります。

    単一のOracleホームに複数の異なる製品をインストールすることもできますが、Oracleホームには各製品で1つのバージョンのみをインストールできます。

複数のホーム・ディレクトリ

ほとんどの場合、Oracleホームは1つで十分ですが、複数のOracleホーム・ディレクトリを作成する場合もあります。たとえば次の場合に、複数のOracleホーム・ディレクトリを作成する必要があります。

  • それぞれ製品のスタックが別々の開発と本番環境を別々に管理する場合。2つのディレクトリを使用するこのにより、準備ができるまで本番環境を変更せずに、開発環境を更新できるようになります。

  • 2つのバージョンのFusion Middleware製品を同時に保持する場合。たとえば製品の既存のバージョンを残したまま新しいバージョンをインストールする必要がある場合。この場合、製品の各バージョンを専用のOracleホーム・ディレクトリにインストールする必要があります。

  • 相互に互換性のない複数の製品をインストールする必要があります。詳細は、Oracle Fusion Middleware相互運用性および互換性の理解のOracle Fusion Middleware 12c (12.2.1.2)の相互運用性および互換性を参照してください。

注意:

複数のOracleホーム・ディレクトリを作成する場合は、各製品の構成段階で重複しないポート範囲を指定する必要があります。

2.2.3.3 ドメイン・ホーム・ディレクトリについて

ドメイン・ホームは、構成するドメインが作成されるディレクトリです。

デフォルトのドメイン・ホームの場所は、ORACLE_HOME/user_projects/domains/domain_nameです。ただし、このデフォルトの場所を使用しないことをお薦めします。ドメイン・ホームは、Oracleホーム・ディレクトリの外部に置きます(例: /home/oracle/config/domains)。configディレクトリには、ドメインとアプリケーションのデータが含まれている必要があります。新規インストール、パッチの適用およびその他の操作によって、ORACLE_HOMEのみが更新され、ドメインの構成は更新されないように、ドメイン専用のディレクトリをお薦めします。

推奨ディレクトリ構造とドメイン・ホームの場所については、「推奨ディレクトリ構造について」を参照してください。

Fusion Middlewareドキュメントで、ドメイン・ホーム・ディレクトリはDOMAIN_HOMEと呼ばれ、ドメイン名を含むそれ以下のすべてのフォルダが含まれます。たとえば、ドメイン名がexampledomainで、/home/oracle/config/domainsディレクトリにドメイン・データを配置する場合、ドキュメントでのDOMAIN_HOME/home/oracle/config/domains/exampledomainを指します。

2.2.3.4 アプリケーション・ホーム・ディレクトリについて

アプリケーション・ホームは、構成するドメインのアプリケーションが作成されるディレクトリです。

デフォルトのアプリケーション・ホームの場所は、ORACLE_HOME/user_projects/applications/domain_nameです。ただし、アプリケーション・ホームは、Oracleホーム・ディレクトリ以外に置くことを強くお薦めします。製品を別のメジャー・リリースにアップグレードする場合、バイナリ用に新しいOracleホームの作成が必要になります。

推奨ディレクトリ構造とアプリケーション・ホームの場所については、「推奨ディレクトリ構造について」を参照してください。

Fusion Middlewareドキュメントでは、アプリケーション・ホーム・ディレクトリのことをAPPLICATION_HOMEと呼び、ドメイン名を含むそれ以下のすべてのフォルダが含まれます。たとえば、ドメイン名がexampledomainで、/home/oracle/config/applicationsディレクトリにアプリケーション・データを配置した場合、ドキュメントでは/home/oracle/config/applications/exampledomainを示すためにAPPLICATION_HOMEを使用しています。

2.2.3.5 同じドメインへの複数の製品のインストール

1つのドメインに複数の製品をインストールして構成するには、2つの方法があります。これは、ドメインの拡張とも呼ばれます。

  • 方法1

    スキーマの作成やドメイン内の全サーバーの起動によるドメイン構成の成功の確認も含めて、製品Aのインストールと構成を行います。

    これは、Fusion Middlewareライブラリのすべてのインストール・ガイドで使用される方法です。製品の数に応じて、必要なだけこの手順を繰り返すことができます。この方法では、一度に1つの製品を検証し、製品を段階的に追加することができます。

    製品Aと同じドメインに製品Bをインストールする方法は次のとおりです。

    1. 新しい製品を追加する間、すべてのサーバーを停止して、ドメインが更新されないようにします。

      詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Fusion Middlewareの管理』のOracle Fusion Middlewareの起動と停止に関する項を参照してください。

    2. 製品Bについて、必要なスキーマの作成など、インストール・ガイドの手順に従います。

    3. 構成ウィザードを実行してドメインを構成します。

      構成中、構成ウィザードはインストールされているコンポーネントを自動的に検出し、製品Bを含めるように既存の製品Aドメインを拡張するオプションを提供します。

  • 方法2

    必要なすべての製品をインストールしてから、すべての製品のスキーマを作成します。スキーマの作成後、必要な製品テンプレートを使用してドメインを構成してから、すべてのサーバーを起動します。

    この方法で複数の製品のドメインを作成すると方法1より若干高速になる場合がありますが、Fusion Middlewareライブラリのインストール・ガイドには、この方法でのドメイン作成についての具体的な手順は示されていません。

関連項目:

  • WebLogicドメインの更新の詳細は、『Oracle Fusion Middleware構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成』の「WebLogicドメインの更新」を参照してください。

  • 他のOracle Fusion Middlewareの前のバージョン、Oracleまたはサードパーティ製品と動作するOracle Fusion Middleware製品の機能に関する重要な情報は、『Oracle Fusion Middleware相互運用性および互換性の理解』の「Oracle Fusion Middleware 12c (12.2.1.2)の相互運用性および互換性」を参照してください。

2.2.3.6 共有記憶域の準備

Oracle Fusion Middlewareでは、1つのOracleホームから複数のOracle WebLogic Serverドメインを構成できます。これにより、共有ボリューム上の1つの場所にOracleホームをインストールし、複数のホスト・インストールでOracleホームを再利用することができます。

ご使用の環境で共有記憶域を使用する場合は、詳細についてOracle Fusion Middleware高可用性ガイドの共有記憶域の使用を参照してください。

2.2.4 Oracle Fusion MiddlewareインストールのためのJDK要件について

ほとんどのFusion Middleware製品は、.jarファイル形式で配布されます。これらのディストリビューションにJDKは含まれていません.jar配布インストーラを実行するには、動作保証されたJDKがすでにシステムにインストールされている必要があります。

JDKがOracleホームの外部にインストールされていることを確認してください。Oracleホームの下にJDKをインストールすると、将来タスクを実行しようとしたときに、問題が発生する可能性があります。Oracle Universal Installerは、Oracleホーム・ディレクトリが空であるかどうかを検証し、空のディレクトリが指定されるまで、インストールを進めません。JDKのインストールは、/home/oracle/products/jdkディレクトリに配置することをお薦めします。

一部の製品(Oracle HTTP ServerおよびOracle JDeveloperなど)は、プラットフォーム固有のディストリビューションとして提供されています。プラットフォーム固有のディストリビューションには、.bin (UNIXオペレーティング・システム用)または.exe (Windowsオペレーティング・システム用)インストーラが含まれます。その場合は、プラットフォーム固有のJDKがディストリビューションに含まれており、JDKを別途インストールする必要はありません。ただし、認定されたJDKのバージョンによっては、より新しいバージョンにそのJDKをアップグレードする必要があります。

Oracle Fusion Middlewareでサポートされるシステム構成のページで動作保証情報を参照し、必要なJDKバージョンであることを確認してください。12c (12.2.1.2)では、動作保証されたJDKは1.8.0_101以上です。

必要なJDKをダウンロードするには、次のURLにアクセスしてJava SE JDKをダウンロードします。

http://www.oracle.com/technetwork/java/javase/downloads/index.html

2.2.5 Oracle Fusion Middlewareのインストールのためのデータベース要件について

多くのOracle Fusion Middleware製品は、構成の前にデータベース・スキーマが必要です。このようなスキーマをインストールできるデータベースがない場合は、動作保証されたデータベースをインストールして構成する必要があります。

オペレーティング・システムで動作保証されているデータベースを調べるには、Oracle Technology Network (OTN)のOracle Fusion Middlewareのサポートされるシステム構成ページで、ご使用のリリース向けの動作保証情報のドキュメントを参照してください。

スキーマ作成用にデータベースが適切に構成されていることを確認するには、Oracle Fusion Middlewareのシステム要件と仕様ドキュメントのリポジトリ作成ユーティリティの要件に関する項を参照してください。

データベースが正しく構成されたら、Repository Creation Utility(RCU)を使用してデータベースに製品スキーマを作成する必要があります。このツールはOracle Fusion Middleware製品のOracleホームに用意されています。詳細は、Oracle Fusion Middlewareリポジトリ作成ユーティリティによるスキーマの作成のリポジトリ作成ユーティリティについてを参照してください。

2.3 製品のディストリビューションについて

Oracle Fusion Middleware Infrastructureディストリビューションを使用して、Oracle WebLogic ServerソフトウェアおよびOracle Java Required Files (JRF)ソフトウェアの両方を含む初期Oracle Data Integratorドメインを作成します。

Oracle JRFソフトウェアは、次のものから構成されています。

  • Oracle Web Services Manager。

  • Oracle Application Development Framework (Oracle ADF)

  • Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Control。

  • リポジトリ作成ユーティリティ(RCU)

  • Oracle Fusion Middleware製品をサポートするために必要な、その他のライブラリとテクノロジ

Oracle Fusion Middleware Infrastructureのインストールは、Oracle Data Integratorのインストールの前提条件です。

2.4 製品の配布の入手

Oracle Fusion Middleware InfrastructureおよびOracle Data Integratorの配布は、Oracle Technology Network (OTN)で入手できます。

Oracle Fusion Middleware InfrastructureおよびOracle Data Integratorのインストールを準備する手順は次のとおりです。

  1. コマンドラインにjava -versionと入力して、動作保証されたJDKがシステムにインストールされていることを確認します。12c (12.2.1.2)では、動作保証されたJDKは1.8.0_101以上です。

    詳細は、Oracle Fusion MiddlewareインストールのためのJDK要件についてを参照してください。

  2. Oracle Fusion Middleware InfrastructureおよびOracle Data Integratorソフトウェアを特定してダウンロードします。

    詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle Fusion Middlewareのインストールのプランニングの製品の配布の入手を参照してください。