Webサービスは、SOAPを使用して呼び出せるようにするためのアーティファクトが追加されたJavaクラスまたはステートレス・セッションEJBです。追加されるアーティファクトとしては、Webサービス固有のデプロイメント・ディスクリプタ、WSDLファイル(Webサービスのパブリック・コントラクト)およびデータ・バインディング・コンポーネント(データを、その内部Java表現と、SOAPのリクエストおよびレスポンス・メッセージで使用される外部XML表現との間で変換するために使用)があります。

WebLogic Webサービスのプログラミング・モデルで中心となるのは、Java Webサービス(JWS)ファイルと、JWSファイルに対して実行されるAntタスクです。JWSファイルはJavaファイルであり、JWSメタデータ注釈を使用してWebサービスの形式や動作を指定します。プログラマは、JWSファイルを最初からプログラミングすることや、既存のWSDLファイル(Webサービスのパブリック・コントラクト)からスタブを生成することによってWebサービスの作成を開始し、それを各自のビジネス・ロジックのJavaコードで更新します。プログラマは次に、jwsc Antタスクを使用して、JWSファイルから、Webサービスを表す、デプロイ可能なJEE 5アプリケーションまたはモジュールを生成します。プログラマはこれらのタスクを繰り返して、Webサービスの記述と生成を行い、目的の機能を実現します。

プログラマは、Webサービスをプログラミングする際、JAX-WSとJAX-RPCという2つのタイプの実装のいずれか一方を選択できます。この2つのタイプのWebサービスは、呼出し方法とサポートするその他の仕様が若干異なりますが、それ以外の点ではよく似ています。たとえば、プログラミング・モデルは実質的に同じであり、どちらもJWSファイルとメタデータ注釈を使用します。

Webサービスは、その実装に応じて、WebアプリケーションまたはEJBとしてデプロイされます。WebアプリケーションとEJBは、単体でデプロイすることも、エンタープライズ・アプリケーションの一部としてデプロイすることもできます。管理サーバーに現在インストールされているWebサービスを表示する手順については、インストールされているWebサービスの表示を参照してください。

プログラマはまた、管理コンソールを使用して、生成されたWebサービスが正常にデプロイまたは機能することをテストします。また、以降の節で説明するように、管理者は完成したWebサービスに対して、インストール、起動、詳細な構成などのタスクを実行できます。

次の主要な手順では、管理コンソールを使用してWebサービスに対して実行できる管理タスクについて説明します。