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Oracle Application Server アップグレードおよび互換性ガイド
10g リリース2(10.1.2) for Microsoft Windows
B15833-03
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4 中間層のアップグレード

この章では、Oracle Application Serverインストールの中間層のアップグレード方法について説明します。正常にアップグレードするためにシステムを準備する方法、さらにOracle Application Server Upgrade Assistantを起動および使用する方法について説明します。

OracleAS Upgrade Assistantの処理の終了後に個々のコンポーネントで実行する必要があるアップグレード後のタスクについても詳細に説明します。

関連項目:

中間層のアップグレード処理に関する全体的な概要は、1.5項「標準的なアップグレード・シナリオ」を参照してください。 

この章の内容は、次のとおりです。

4.1 中間層のアップグレード処理の概要


注意:

アップグレード処理で変更されるのは、10g リリース2(10.1.2)のOracleホームのみです。そのため、ソースOracleホームを使用して元に戻すことができます。 


各中間層について、次のアップグレード・タスクを実行します。

  1. OracleAS Clusterの一部である中間層をアップグレードする場合、あるいはOracleAS WirelessまたはOracle Workflowをアップグレードする場合は、4.10項「OracleAS Cluster、OracleAS WirelessまたはOracle Workflowをアップグレードする際の考慮事項」を参照してください。

  2. 元の中間層と同じホストに、新しいOracle Application Server 10g リリース2(10.1.2)のOracleホームをインストールします。

  3. 10g リリース2(10.1.2)中間層のOracleホームのupgradeディレクトリにインストールされているOracleAS Upgrade Assistantを使用して、カスタム・アプリケーションおよび構成データを新しいOracleホームにコピーします。

  4. 使用または構成した特定のOracle Application Serverコンポーネントに必要なすべてのアップグレード後のタスクを実行します。

  5. アップグレードした中間層を起動し検証します。

  6. 必要に応じて、元のリリース2(9.0.2)、リリース2(9.0.3)または10g (9.0.4)のOracleホームを廃棄します。

4.2 タスク1: アップグレード準備のための新しい10g リリース2(10.1.2)中間層のインストール

Oracle Application Server中間層のアップグレード処理では、最初に新しい10g リリース2(10.1.2)中間層をインストールします。これが、アップグレード先Oracleホームとなります。

次の項では、アップグレード準備のために新しい10g リリース2(10.1.2)中間層をインストールする場合に実行する必要があるタスクについて説明します。

4.2.1 リリース2(9.0.2)のOracle Internet Directoryに対して10g リリース2(10.1.2) 中間層をインストールする前に

リリース2(9.0.2)のOracle Internet Directoryを使用している場合は、2.6.5項「10g リリース2(10.1.2)中間層をインストールする前のリリース2(9.0.2) Oracle Internet Directoryのエントリの更新」に示す手順を使用します。

これは、10g リリース2(10.1.2)中間層がリリース2(9.0.2)のOracle Internet Directoryで動作するために必要な手順です。

4.2.2 OracleAS Single Sign-Onをリリース2(9.0.2)からアップグレードする前のOracleAS Web Cacheポートの登録

リリース2(9.0.2)中間層をアップグレードする前に、mod_osso Oracle HTTP Serverモジュールが正しく構成されていることを確認します。mod_ossoモジュールは、OracleAS OracleAS Single Sign-Onアプリケーションへの認証を提供します。

特に、mod_ossoがOracleAS Web Cacheポートを使用するよう構成されていることを確認する必要があります。デフォルトでは、リリース2(9.0.2)のインストール時に、mod_ossoがOracle HTTP Serverのリスニング・ポートを使用するよう構成されます。

mod_ossoを再構成するには、リリース2(9.0.2)のossoreg.jarユーティリティを使用して、OracleAS Web Cacheポートを使用するようにリリース2(9.0.2)のOracleAS Single Sign-Onソフトウェアを再登録します。

ossoreg.jarユーティリティの使用方法については、Oracle9i AS Single Sign-Onのリリース・ノートのSingle Sign-On ServeへのOracle HTTP Serverの登録に関する項を参照してください。リリース2(9.0.2)のリリース・ノートは、Oracle Technology Networkで入手可能なプラットフォーム固有のリリース2(9.0.2)ドキュメント・ライブラリにあります。

http://www.oracle.com/technology/documentation/ias.html

リリース2(9.0.2)のossoreg.jarユーティリティを実行するときは、すべてのポート指定をOracleAS Web Cacheポートに置換します。このポートは、リリース2(9.0.2)のOracleホームのportlist.iniファイルに記載されています。

ORACLE_HOME¥install¥portlist.ini

portlist.iniファイルの内容を表示した場合、最初のエントリはOracle HTTP Serverポートです。OracleAS Single Sign-Onサーバーはデフォルトでこのポートに登録されています。このファイルで次にリストされているポートは、OracleAS Web Cacheポートです。ossoreg.jarユーティリティを実行するときは、このOracleAS Web Cacheポートを使用します。

4.2.3 リリース2(9.0.2)の必須パッチ・セットの適用

中間層のアップグレード手順は、最新パッチ・セットを使用してテスト済です。この最新パッチ・セットはOracleMetaLinkから入手できます。

したがって、Oracle Application Server リリース2(9.0.2)からのアップグレードの準備として10g リリース2(10.1.2)をインストールする前に、アップグレード対象のソース中間層およびその中間層が依存するOracleAS Infrastructureコンポーネントに、Oracle Application Serverリリース2(9.0.2)の最新パッチ・セットを適用します。

OracleMetaLinkのWebサイトは、次のURLにあります。

http://metalink.oracle.com/

このドキュメントが発行された時点では、Oracle9i AS 9.0.2.3パッチ・セット(3038037)がOracle9i ASの最新パッチ・セットです。このパッチ・セットを入手するには、 OracleMetaLinkでパッチ番号3038037を検索します。


注意:

Oracle9i AS 9.0.2.3パッチ・セット(3038037)を適用した後、このパッチ・セットが正常に適用されたことを確認してから、10g リリース2(10.1.2)のアップグレード処理を続行してください。たとえば、Application Server Control、デプロイしたアプリケーションおよび使用しているコンポーネントが、パッチ・セットの適用後に正しく機能していることを確認してください。 


4.2.4 Oracle Application Server 10g リリース2(10.1.2)中間層のインストール

中間層のアップグレード処理では、最初にOracle Application Server 10g リリース2(10.1.2)中間層をインストールします。

後で時間を節約し、新しいOracleホームにアップグレードする場合に発生する可能性のある問題を回避するため、10g リリース2(10.1.2)の新しいアップグレード先Oracleホームをインストールする前に、次のチェックリストを確認してください。

10g リリース2(10.1.2)中間層の詳細なインストール手順については、ご使用のプラットフォーム固有のOracle Application Serverのインストレーション・ガイドを参照してください。

10g リリース2(10.1.2)中間層をソース中間層と同じコンピュータにインストールします。

ソース中間層をインストールしたオペレーティング・システム・ユーザーと同じユーザーを使用します。

10g リリース2(10.1.2)中間層をソース中間層と別のOracleホームにインストールします。

インストール時には、ソース中間層と互換性があるインストール・タイプを選択します。

関連項目:

1.6項「インストール・タイプ別のアップグレード・パス」 

ソース中間層でいずれかのOracleAS Infrastructureコンポーネントが使用される場合は、10g リリース2(10.1.2)中間層でソース中間層と同じOracleAS Metadata RepositoryおよびOracleAS Identity Managementがして使用されることを確認します。

OracleAS Clusterの一部である中間層、OracleAS Wireless リリース2(9.0.2)中間層またはOracle Workflowをアップグレードする場合は、Oracle Application Server 10g リリース2(10.1.2)をインストールする前に、次の項を参照してください。

4.10項「OracleAS Cluster、OracleAS WirelessまたはOracle Workflowをアップグレードする際の考慮事項」

中間層のアップグレード完了後に機能するのは、アップグレード先Oracleホームで構成されたコンポーネントのみであることに注意してください。

OracleAS Portalをアップグレードする場合は、OracleAS Upgrade Assistantを実行するまではOracle Application Server 10g リリース2(10.1.2)インスタンスでOracleAS Portalコンポーネントが機能しないことに注意してください。そのため、中間層のアップグレードが完了するまでは、ソース中間層のみがOracleAS Portalへアクセスできます。

4.3 タスク2: OracleAS Upgrade Assistantを使用するための準備

次の項では、中間層のApplication Serverインスタンスのアップグレードを開始する前に、実行する必要があるタスクについて説明します。

4.3.1 リリース2(9.0.2)またはリリース2(9.0.3)のソースOracleホームでのEnterprise Manager Web Siteの停止

OracleAS Upgrade Assistantを実行すると、ソースOracleホームおよびアップグレード先Oracleホームのすべてのプロセスが停止します。ただし、リリース2(9.0.2)またはリリース2(9.0.3)のソースOracleホーム内のEnterprise Manager Web Siteは停止しません。

いくつかの理由により、OracleAS Upgrade Assistantでは、Enterprise Manager Web Siteは自動的に停止されません。そのため、次の手順を使用して、手動でEnterprise Manager Web Siteを停止する必要があります。

4.3.2 大規模なOC4Jのアップグレードに備えるJVMメモリーの増加(オプション)

多数のアプリケーションまたはOC4Jインスタンスをアップグレードする場合、OC4Jアップグレードの抽出フェーズのためにメモリーを増やすと効果的です。アップグレード処理の抽出フェーズでは、新しいJavaプロセスが開始されます(つまり、新しいJava Virtual Machine(JVM)が起動されます)。JVMの最小および最大のメモリーを構成できます。これを行うには、次の構成ファイルのJavaVMプロパティを構成します。

DESTINATION_ORACLE_HOME¥upgrade¥Oc4jPlugin.cfg

例4-1に、調整可能なJavaVMのプロパティおよび引数を示します。

例4-1    Oc4jPlugin.cfgファイルのJavaVMプロパティ

<JavaVM>
    <JVMproperties property="-Xms256m"/>
    <JVMproperties property="-Xmx512m"/>
</JavaVM>

例4-1にはデフォルト値の最小256MBおよび最大512MBが示されていますが、複数のOC4Jインスタンスおよび多数の大規模なアプリケーションをアップグレードするには、上限を1024MBにすると効果的です。

4.3.3 中間層で使用されるInfrastructureの実行の確認

Infrastructureを使用する中間層をアップグレードする前に、Infrastructureを起動してアクセス可能にする必要があります。Infrastructureが停止されている場合、特定のアップグレード処理に失敗します(Oracle Application Server Containers for J2EE、OracleAS PortalおよびOracle Application Server Wirelessなど)。

4.4 タスク3: OracleAS Upgrade Assistantの実行

次の項では、Oracle Application Serverインスタンスを10g リリース2(10.1.2)にアップグレードするためのOracleAS Upgrade Assistantの使用方法について説明します。

4.4.1 OracleAS Upgrade Assistantのロギング動作の指定(オプション)

OracleAS Upgrade Assistantには、Oracle Application Server中間層のアップグレード時に発生する可能性がある問題のトラブルシューティングに使用できる一連のログ・ファイルがあります。

OracleAS Upgrade Assistantのデフォルトのロギング動作は、次の構成ファイルのプロパティを設定することにより、オプションでカスタマイズできます。

DESTINATION_ORACLE_HOME¥upgrade¥iasua.properties

ロギング・プロパティおよびその用途は、次のとおりです。

4.4.2 OracleAS Upgrade Assistantによるアップグレードの実行(Graphical User Interface(GUI)バージョン)

この項では、アップグレードを実行するためのOracleAS Upgrade Assistantの使用方法を手順を追って説明します。

  1. ソースOracleホームのインストールに使用されたユーザー・アカウントにログインします。

  2. 次のコマンドでOracleAS Upgrade Assistantを起動します。

    DESTINATION_ORACLE_HOME¥upgrade¥iasua.bat
    
    

    「ようこそ」画面が表示されます。

  3. 「次へ」をクリックします。

    「Oracleホーム」画面が表示されます。ソースOracleホームのドロップダウン・リストに、リリース2(9.0.2)、リリース2(9.0.3)および10g (9.0.4)のOracleホームの名前が示されます。ここに示されるのは、現在のコンピュータ上のOracle製品のインベントリにあるOracleホーム、およびアップグレード先Oracleホームのインストール・タイプと互換性があるインストール・タイプを使用してインストールされたOracleホームです。

    アップグレード先Oracleホームは、OracleAS Upgrade Assistantが実行されている10g リリース2(10.1.2)のOracleホームです。

  4. アップグレードするソースOracleホームをドロップダウン・リストから選択し、「次へ」をクリックします。

    アップグレード前の必須タスクの多くは、アップグレード処理が開始される前に、OracleAS Upgrade Assistantによって自動的に実行されます。

    ただし、場合によっては、自動的に実行されないアップグレード前の要件を示すダイアログ・ボックスが表示されます。OracleAS Upgrade Assistantの動作を正常に継続させるには、これらの要件を満たす必要があります。

    このダイアログ・ボックスが表示されるシナリオには、次の2つがあります。

    • Oracle Application Serverリリース2(9.0.2)またはリリース2(9.0.3)中間層インスタンスのアップグレード時は、Oracle Enterprise Manager Web Siteが停止していることを確認するように要求されます。

    • OracleAS Infrastructureコンポーネントを必要とする中間層インスタンスのアップグレード時は、必須Infrastructureコンポーネントが稼働していることを確認するように要求されます。

  5. すべての要件を満たしていることを確認し、「はい」をクリックします。

    「コンポーネントの調査」ダイアログ・ボックスが表示されます。OracleAS Upgrade AssistantがソースOracleホームの各コンポーネントを調査し、アップグレードが必要かどうかを判断します。

    各コンポーネントの「ステータス」列に、表4-2に示す調査ステータス値のいずれかが示されます。

    表4-2    OracleAS Upgrade Assistant コンポーネント調査ステータス 
    ステータス  意味 

    進行中 

    OracleAS Upgrade Assistantがコンポーネントのアップグレード・アイテムを調査しています。 

    保留中 

    OracleAS Upgrade Assistantが現在のコンポーネントの調査を終了したら調査されます。 

    成功 

    コンポーネントが正常に調査されました。 

    失敗 

    コンポーネントの調査が失敗しました。OracleAS Upgrade Assistantはコンポーネントをアップグレードできません。 

  6. 1つ以上のコンポーネントが失敗した場合、OracleAS Upgrade Assistantによって調査の失敗を警告するダイアログ・ボックスが表示されます。

    アップグレードを継続するために失敗した調査に対応する必要がある場合は、問題を解決してからOracleAS Upgrade Assistantを再起動するようダイアログ・ボックスにメッセージが表示されます。

    調査によって、アップグレード対象のコンポーネントの一部にのみ影響を与える問題が明らかになった場合、OracleAS Upgrade Assistantによって、失敗したコンポーネントを示すダイアログ・ボックスが表示されます。ここで、次に実行する手順について「ヘルプ」をクリックします。

  7. すべてのコンポーネントの調査が成功した場合、「サマリー」画面が表示されます。

  8. スクロールしてコンポーネントを表示し、プラス記号(+)をクリックしてコンポーネントのアップグレード・アイテムを展開します。コンポーネントを確認し、「終了」をクリックします。


    注意:

    「サマリー」画面は、アップグレード処理を開始する前の最後の画面です。「終了」をクリックする前に、前の画面で選択した内容が正しいこと、およびリストされているアップグレード・アイテムのアップグレードの準備ができていることを確認してください。 


    「アップグレード中」画面が表示されます。

    各コンポーネントの「ステータス」列に、表4-3に示すステータス値のいずれかが示されます。

    表4-3    OracleAS Upgrade Assistant アップグレード・ステータス 
    ステータス  意味 

    進行中 

    OracleAS Upgrade Assistantがコンポーネントのアップグレード・アイテムをアップグレードしています。 

    保留中 

    OracleAS Upgrade Assistantが現在のコンポーネントのアップグレードを終了したらアップグレードされます。 

    成功 

    コンポーネントが正常にアップグレードされました。 

    失敗 

    OracleAS Upgrade Assistantはコンポーネントをアップグレードできませんでした。 

    アップグレードが正常に完了すると、「アップグレードに成功しました」画面が表示されます。

    アップグレードが失敗すると、「アップグレード失敗」画面が表示されます。

  9. 次のいずれかを行います。

    「アップグレードに成功しました」画面に、アップグレード・ログ・ファイルの場所、および各種のコンポーネントで実行する必要があるアップグレード後のタスクが一覧で示されます。

4.4.3 OracleAS Upgrade Assistantによるアップグレードの実行(コマンドライン・バージョン)

この項では、アップグレードを実行するためのOracleAS Upgrade Assistantコマンドライン・バージョンの起動および使用方法を説明します。


注意:

OracleAS Upgrade Assistantによるコンポーネントの調査は、コマンドライン・バージョンとGUIバージョンで異なります。

コマンドライン・バージョンでコンポーネントの調査が失敗した場合、アップグレードは実行されません。

GUIバージョンでコンポーネントの調査が失敗した場合、再試行、不完全なアップグレードのまま継続、別のOracleホームの指定、アップグレードの取消しのいずれかを選択できます。 


  1. 次のコマンドでOracleAS Upgrade Assistantを起動します。

    DESTINATION_ORACLE_HOME¥upgrade¥iasua.bat -sourcehome SOURCE_ORACLE_HOME
    
    表4-4    OracleAS Upgrade Assistantのコマンドライン引数の概要 
    引数  説明 

    -sourcehome 

    OracleAS Upgrade Assistantのコマンドライン・バージョンを起動するには、この引数が必要です。この引数を指定せずにコマンドを実行すると、GUIバージョンが起動されます。 

    -verbose 

    この引数を使用すると、アップグレード中に詳細情報が画面に出力されます。 

    -noprompt 

    この引数を使用すると、アップグレード中にプロンプトおよび確認メッセージが表示されません。デフォルトでは、プロンプトおよび確認メッセージは表示されます。 

    例4-2に、iasua.batコマンドにより表示される出力の例を示します。アップグレード対象の中間層がOracleAS Infrastructureに依存している場合は、Infrastructureを起動するように要求されます。中間層がリリース2(9.0.2)インストールまたはリリース2(9.0.3)インストールの場合は、OracleAS Upgrade Assistantによって自動的に停止されないEnterprise Manager Web Siteのプロセスを停止するように要求されます。

  2. 表示されたすべての要件が満たされていることを確認し、プロンプトに対して「はい」と答えます。

    例4-3に示すようなメッセージが画面に表示されます。(メッセージは、Oracleホームにあるコンポーネントによって異なります。)

  3. 手順2の後にエラー・メッセージが表示されたら、4.5.1項「OracleAS Upgrade Assistant エラーの解決」の説明に従ってエラーを修正します。その後、Upgrade Assistantを再起動してアップグレード処理を再び実行します。

    例4-2    コマンドライン・バージョンのOracleAS Upgrade Assistantからの出力例

    prompt> iasua.bat -sourcehome D:¥private¥oracle¥appserver1
    Validating Oracle homes
    Validating component plug-ins
    Initializing component plug-ins
    Pre-upgrade requirements:
    Start the Infrastructure Associated with the source and destination Oracle home.
    Verify that each of the pre-upgrade requirements above have been met.
    Have the pre-upgrade requirements been met?[No]Yes
    
    

    例4-3    コマンドライン・バージョンのOracleAS Upgrade Assistantからの出力例(追加)

    Examining component "Oracle Process Manager and Notification Server (OPMN)" Examining component "Instance Configuration" Examining component "Oracle Application Server Containers for J2EE (OC4J)" Examining component "Oracle HTTP Server" Examining component "OracleAS Web Cache" Examining component "Oracle mod_plsql" Examining component "Oracle Enterprise Manager" Upgrading component "Oracle Process Manager and Notification Server (OPMN)" Upgrading component "Instance Configuration" Upgrading component "Oracle Application Server Containers for J2EE (OC4J)" Upgrading component "Oracle HTTP Server" Upgrading component "OracleAS Web Cache" Upgrading component "Oracle mod_plsql" Upgrading component "Oracle Enterprise Manager" The command completed successfully

4.5 タスク4: アップグレードに関する問題のトラブルシューティング

次の項では、中間層のアップグレード時に発生する問題のトラブルシューティング方法について説明します。

4.5.1 OracleAS Upgrade Assistant エラーの解決

アップグレード処理のいずれかの段階でエラーが発生した場合、その原因を解決してからアップグレードを再試行する必要があります。次の項で、OracleAS Upgrade Assistantエラーを解決するうえでのガイドラインを説明します。

4.5.1.1 一般的エラーの解決

特定の条件のもとでは、OracleAS Upgrade Assistantはアップグレードを実行できません。たとえば、複数のプロセスが複数のOracleホームで実行されている場合、Infrastructureサービスが使用不可の場合、大規模なOC4Jアプリケーションのアップグレードに対してメモリーが不十分な場合にはアップグレードを実行できません。

この項では、それぞれの条件とその原因を明らかにし、解決方法を説明します。

4.5.1.1.1 ソースOracleホームがOracleAS Upgrade Assistantで示されない

「Oracleホーム」画面のドロップダウン・リストに必要なソースOracleホームが表示されない場合の条件として、インストール・タイプが誤っている、複数のOracleホームが異なるコンピュータにある、OracleホームがOracle製品のインベントリで識別されないのいずれかが考えられます。それぞれの解決方法は、次のとおりです。

誤ったインストール・タイプ

ソース中間層のインストール・タイプがアップグレード先中間層インスタンスのインストール・タイプと互換性がない場合、ソースOracleホームは表示されません。この場合、次のいずれかを実行します。

異なるコンピュータの複数のOracleホーム

ソース中間層インスタンスがアップグレード先中間層インスタンスと異なるコンピュータにインストールされている場合も、ソース中間層が選択肢として表示されません。この場合、アップグレード先中間層インスタンスを、アップグレードされるソース・インスタンスと同じコンピュータにインストールする必要があります。

OracleホームがOracleインベントリで識別されない

OracleAS Upgrade Assistantでは、Oracleインベントリの内容を分析して、システム上にあるOracle Application ServerのOracleホームを検出します。

Oracleソフトウェア製品をホスト・コンピュータにインストールするごとに、ソフトウェア・インストールに関する情報が、Oracle Universal Installerによってハード・ディスクに保存されます。このソフトウェア構成情報が含まれているディレクトリおよびファイルは、「Oracle Universal Installerインベントリ」と呼ばれます。

場合によって、特定のインストールがインベントリに表示されないことがあります。その場合は、インベントリ・ディレクトリが削除されたか、または損傷を受けたか、あるいはコンピュータ上に複数のインベントリがインストールされている可能性があります。

関連項目:

Oracle Universal Installerインベントリの詳細は、『Oracle Universal Installer Concepts』を参照してください。

『Oracle Universal Installer Concepts』は、Oracle Database 10g リリース1(10.1.0.2)ドキュメント・ライブラリに含まれています。このドキュメント・ライブラリはOTNで入手できます。

http://www.oracle.com/technology/documentation/database10g.html
 

4.5.1.1.2 OPMN、OC4JまたはOracle HTTP Serverのアップグレード時にアップグレードが失敗する

OPMN、OC4JまたはOracle HTTP Serverのアップグレード時にアップグレードが失敗する場合、原因としてソースおよびインストール先の両方のインスタンス、またはいずれかのインスタンスでOPMNがまだ実行されていることが考えられます。OracleAS Upgrade Assistantを起動する前に、OPMNを停止する必要があります。

関連項目:

4.3.1項「リリース2(9.0.2)またはリリース2(9.0.3)のソースOracleホームでのEnterprise Manager Web Siteの停止」 

4.5.1.1.3 調査時にアップグレードが失敗する

調査フェーズでアップグレードが失敗する場合、原因としてInfrastructureが使用不可であることが考えられます。OracleAS Upgrade Assistantは特定の操作でInfrastructureサービスを必要とするので、OracleAS Upgrade Assistantを起動する前にInfrastructureを起動する必要があります。

関連項目:

4.3.3項「中間層で使用されるInfrastructureの実行の確認」 

4.5.1.1.4 大規模なOC4Jのアップグレード時にアップグレードが失敗する

多数のOC4Jアプリケーションまたは大規模なOC4Jアプリケーションのアップグレード時にアップグレードが失敗する場合、原因としてメモリー不足が考えられます。このような場合のアップグレード操作には、メモリーを増やします。

関連項目:

4.3.2項「大規模なOC4Jのアップグレードに備えるJVMメモリーの増加(オプション)」 

4.5.1.2 ログ・ファイルの調査

OracleAS Upgrade Assistantログ・ファイルを使用すると、調査およびアップグレードの失敗の原因を特定できます。

OracleAS Upgrade Assistantログ・ファイルは、次の場所にあります。

DESTINATION_ORACLE_HOME¥upgrade¥log¥iasua.log


注意:

デフォルトでは、OracleAS Upgrade Assistantは、ロギング・データを既存のログ・ファイルに追加します。OracleAS Upgrade Assistantの各セッションで既存のログ・ファイルが上書きされるように、このデフォルトの動作を変更する方法は、4.4.1項「OracleAS Upgrade Assistantのロギング動作の指定(オプション)」を参照してください。 


4.5.1.2.1 調査失敗の原因の特定

調査が失敗した原因を特定するには、次の手順を実行します。

  1. OracleAS Upgrade Assistantダイアログまたはコマンドライン出力に表示された失敗したコンポーネントの名前をメモします。

  2. 次のOracleAS Upgrade Assistantログ・ファイルを開きます。

    DESTINATION_ORACLE_HOME¥upgrade¥log¥iasua.log
    
    
  3. メッセージStarting to examine component_nameを探します。

  4. アップグレード・ログ・ファイル内の特定のエラー・メッセージの内容は、付録C「アップグレードおよび互換性エラー・メッセージ」を参照してください。

4.5.1.2.2 アップグレード失敗の原因の特定

アップグレードが失敗した原因を特定するには、次の手順を実行します。

  1. OracleAS Upgrade Assistantダイアログまたはコマンドライン出力に表示された失敗したコンポーネントの名前をメモします。

  2. 次のアップグレード・ログ・ファイルを開きます。

    DESTINATION_ORACLE_HOME¥upgrade¥log¥iasua.log
    
    
  3. メッセージStarting to upgrade component_nameを探します。

  4. アップグレード・ログ・ファイル内の特定のエラー・メッセージの内容は、付録C「アップグレードおよび互換性エラー・メッセージ」を参照してください。

4.5.1.3 Oracle Application Server Containers for J2EEのアップグレードおよびデプロイの失敗の原因

次の項では、Oracle Application Server Containers for J2EEのアップグレードの失敗の原因と、その解決方法について説明します。

4.5.1.3.1 構成変更の要件

アップグレード後に構成が正しく実行されない場合、OC4Jアプリケーション・ファイルに対する構成変更がApplication Server Controlコンソール以外の方法で行われた可能性があります。OracleAS Upgrade Assistantによって実行されるOC4Jアップグレードでは、Application Server Controlコンソールによって行われた変更のみがアップグレードされます。手動で編集したファイルは管理対象の構成の範囲外になる場合があり、その編集内容がアップグレードで保持されない可能性があります。

4.5.1.3.2 アプリケーションのデプロイおよびJ2EE準拠の要件の概要

OC4JのデプロイではJ2EE準拠ルールが規定されているため、J2EEに完全に準拠していないアプリケーションはOracleAS Upgrade Assistantによってアップグレードされない場合があります。OracleAS Upgrade Assistantは、単にソースOracleホームのファイルを読み取ってアップグレード先Oracleホームにデプロイするだけであるため、デプロイが失敗した場合、アプリケーションがJ2EE準拠でない可能性があります。OracleAS Upgrade Assistantは、なんらかの原因でアプリケーションをデプロイできないと、次のログ・ファイルに例外を記録します。

DESTINATION_ORACLE_HOME¥upgrade¥log¥iasua.log

明示的にJ2EE準拠の問題として示されない例外も、J2EE準拠の問題が失敗の原因である場合があります。J2EEおよびEJBの仕様やアプリケーションに使用されるEJB機能に関する知識は、デプロイの失敗の防止およびトラブルシューティングに役立ちます。10g リリース2(10.1.2)は、リリース2(9.0.2)またはリリース2(9.0.3)より後のリリースのEJB仕様をサポートすることに注意してください。

J2EEアプリケーションの開発は標準化され移植可能ですが、XML構成ファイルは異なります。OC4Jアプリケーションをデプロイするには、複数のXMLファイルを構成しなければならない場合があり、アプリケーションが使用するサービスによって必要な構成が異なります。たとえば、アプリケーションがデータベースを使用する場合は、data-sources.xmlファイルのDataSourceオブジェクトを構成します。

アプリケーションはデプロイ可能でも、サーバーが予測不能または望ましくない動作になる可能性があるため、アップグレード前にすべてのアプリケーションがJ2EEに全面的に準拠しているかどうかを確認することをお薦めします。たとえば、各アプリケーションでapplication.xmlに一意のコンテキスト・ルートが定義されていることを確認します。

4.5.1.3.3 J2EE準拠に対するEARファイルの検証

dcmctlユーティリティは、J2EE準拠を検証するコマンドを提供します。1つの入力(EARファイルの名前)を受け取って、そのファイルの準拠していない特性をリストします。構文は次のとおりです。

DESTINATION_ORACLE_HOME¥dcm¥bin¥dcmctl validateEarFile -f
full_path_and_filename_for_ear_file

EARファイルのフルパスを指定する必要があります。

プロキシ・サーバーを使用してインターネットに接続する場合、検証ルーチンがたとえばSun社のサイトのDTDにアクセスできるようにプロキシ設定を構成します。

詳細は、4.5.1.3.4項「validateEarFileコマンドのプロキシ設定の構成」を参照してください。

外部ネットワークとの接続にプロキシ・サーバーを使用しない場合、このコマンドに-noproxyフラグを使用します。たとえば、次に示すとおりです。

DESTINATION_ORACLE_HOME¥dcm¥bin¥dcmctl validateEarFile -f 
full_path_and_filename_for_ear_file -noproxy

validateEarFileコマンドからの出力例については、例4-4および例4-5を参照してください。

例4-4    validateEarFileコマンドとJ2EE準拠アプリケーションの出力

dcmctl validateEarFile -v -f simple.ear
No J2EE XML/DTD validation errors were found

例4-5    validateEarFileコマンドとJ2EE非準拠アプリケーションの出力

dcmctl validateEarFile -v -f petstore.ear Warning: J2EE/DTD validation errors were found ADMN-906001 {0} Base Exception: oracle.ias.sysmgmt.deployment.j2ee.exception.J2eeDeploymentException: Cannot get xml document by parsing /var/tmp/jar50152.tmp: Invalid element 'servlet' in content of 'web-app', expected elements '[servlet-mapping, session-config, mime-mapping, welcome-file-list,error-page, taglib, resource-ref, security-constraint, login-config, security-role, env-entry, ejb-ref]'.
4.5.1.3.4 validateEarFileコマンドのプロキシ設定の構成

validateEarFileコマンドのプロキシ設定を構成するには、プロキシのホスト名およびポートを指定する環境変数ORACLE_DCM_JVM_ARGSを定義します。

たとえば、Windows 2000 Systemsでは、次のように「システム」コントロール パネルを使用できます。

  1. 「システム」コントロール パネルを開きます。

  2. 「詳細」タブをクリックします。

  3. 「環境変数」をクリックして「環境変数」ダイアログ・ボックスを表示します。

  4. システム環境変数リストの下の「新規」をクリックして「新しいシステム変数」ダイアログ・ボックスを表示します。

  5. 「変数名」フィールドにはORACLE_DCM_JVM_ARGSと入力し、「変数値」フィールドには次のように入力します。

    -Dhttp.Proxyhost=hostname.domain -Dhttp.Proxyport=port
    
    

    前述の例では、hostname.domainをプロキシ・サーバーのホスト名およびドメインに置き換え、portをプロキシ・サーバーのポートに置き換えます。

かわりに、DOSコマンド・ウィンドウで次のコマンドを発行し、変数を設定することもできます。

set ORACLE_DCM_JVM_ARGS=-Dhttp.Proxyhost=www-proxy.hostname.com -Dhttp.Proxyport=9999

4.5.2 OracleAS Upgrade Assistantの再起動

Oracleホームの処理の一部または全体を終了したOracleAS Upgrade Assistantは再起動できます。次の手順を実行します。

  1. OracleAS Upgrade AssistantのGUIバージョンを4.4.2項の説明に従って起動するか、コマンドライン・バージョンを4.4.3項の説明に従って起動します。

    前のアップグレードの結果によって、OracleAS Upgrade Assistantが次のメッセージを表示します。

    前のアップグレードが失敗だった場合のメッセージは、次のとおりです。

    The OracleAS Upgrade Assistant has already processed this destination Oracle home directory, it didn't complete successfully.

    前のアップグレードが成功だった場合のメッセージは、次のとおりです。

    The OracleAS Upgrade Assistant has already successfully processed this destination Oracle home directory.

  2. ダイアログを閉じるか(GUIバージョンの場合)、または「はい」を選択して(コマンドライン・バージョンの場合)アップグレードを続行します。

4.6 タスク5: 中間層のアップグレードの完了

この項では、OracleAS Upgrade Assistantによる処理の終了後に、新しくアップグレードした10g リリース2(10.1.2)インスタンスが機能するために必要なタスクの実行方法について説明します。

この項では、次の項目について説明します。

4.6.1 アップグレード後のポート値とportlist.iniファイル

中間層をOracle Application Server 10g リリース2(10.1.2)へアップグレードすると、アップグレードされたインスタンスは、ソース・インスタンスと同じポートを使用するように、OracleAS Upgrade Assistantによって構成されます。そのため、アップグレード後にソースおよびアップグレード先の中間層インスタンスを同時に起動できません。同時に起動すると、ポート競合が発生します。

アップグレード前後のポート割当てに関する重要な情報は、次の項を参照してください。

4.6.1.1 portlist.iniファイル

portlist.iniファイルは、アップグレードされたポート設定を反映せず、アップグレード先インスタンスがインストールされたときにインストーラによって割り当てられたポート値のままになります。portlist.iniファイルは、アップグレード先Oracleホームの次の場所にあります。

DESTINATION_ORACLE_HOME¥install¥portlist.ini

4.6.1.2 Application Server Controlコンソールの「ポート」ページを使用したポート割当ての識別

アップグレードされた中間層の現在のポート設定は、Application Server ControlコンソールのApplication Serverのホームページにある「ポート」ページを使用して調べることもできます。「ポート」ページには、Oracle Application Serverインスタンスで使用されるすべてのポートが表示されます。

関連項目:

Application Server Controlコンソールの使用方法の詳細は、『Oracle Application Server管理者ガイド』の管理ツールの概要に関する項を参照してください。 

Application Server Controlコンソールを表示するには、ブラウザで次のURLを入力します。

http://appserver_host_name:app_server_control_port_number

Application Server Controlコンソールのポートが不明な場合は、Application ServerのOracleホーム内の次の構成ファイルにあるStandaloneConsoleURLエントリで、ポート番号を確認できます。

DESTINATION_ORACLE_HOME¥sysman¥emd¥targets.xml

関連項目:

『Oracle Application Server管理者ガイド』のポートの管理に関する項を参照してください。 

4.6.1.3 アップグレード前後のApplication Server Controlコンソールのポート

リリース2(9.0.2)からアップグレードした場合、OracleAS Upgrade AssistantではApplication Server Controlコンソールのポートを元のポートにリセットできません。これは、コンソールへのアクセスに使用されるポートが、アップグレードされたOracleホーム内で定義されていない場合があるためです。

ただし、10g (9.0.4)からアップグレードする場合は、Application Server Controlコンソールのポート番号がOracleAS Upgrade Assistantによって自動的にリセットされるため、ソースOracleホームの元のポート番号が使用されます。

10g (9.0.4)からアップグレードした後、10g リリース2(10.1.2)の「ようこそ」ページは引き続き10g リリース2(10.1.2)のインストール時に割り当てられたApplication Server Controlコンソールのポート番号にリンクされます。そのため、10g (9.0.4)からアップグレードした後は、10g リリース2(10.1.2)の「ようこそ」ページからApplication Server Controlコンソールへのリンクは機能しません。

関連項目:

10g リリース2(10.1.2)のアップグレード前後におけるApplication Server Controlコンソールのポートの割当て方法の例については、4.6.1.4項「アップグレード前後のポート割当ての例」を参照してください。

リリース2(9.0.2)およびリリース2(9.0.3)のEnterprise Manager Web Siteと10g (9.0.4)および10g リリース2(10.1.2)のApplication Server Controlコンソールの相違点の詳細は、『Oracle Application Server管理者ガイド』にあるOracle Application Serverの旧リリースの管理の項を参照してください。 

4.6.1.4 アップグレード前後のポート割当ての例

OracleAS Upgrade Assistantによって、新しい10g リリース2(10.1.2)のOracleホームに初期ポートがどのように割り当てられ、変更されるかを説明するために、表4-5に、Oracle HTTP Server、Oracle Enterprise Manager 10g Application Server ControlコンソールおよびOracle Application Server Web Cacheのアップグレード前後の値の例を示します。

表4-5    アップグレード前後のポート値の例 
コンポーネント  ソースOracleホームのポート  インストーラによって割り当てられたアップグレード先Oracleホームのポート値、およびportlist.iniファイルのポート値  アップグレード後のポート値 

Oracle HTTP Server 

ポート: 7777

リスニング: 7778

リスニング: 4444(SSL) 

ポート: 7783

リスニング: 7784

リスニング: 4445(SSL) 

ポート: 7777

リスニング: 7778

リスニング: 4444(SSL)1 

Oracle Enterprise Manager 10g Application Server Controlコンソール 

1810 

1812 

ソースOracleホームがリリース2(9.0.2)またはリリース2(9.0.3)の場合は1812。

ソースOracleホームが10g (9.0.4)の場合は1810。 

Oracle Application Server Web Cache 

管理: 4000

無効化: 4001

統計: 4002 

管理: 4003

無効化: 4004

統計: 4005 

管理: 4000

無効化: 4001

統計: 4002 

1 詳細は、4.6.3.1項「アップグレード後のSecure Sockets Layer(SSL)構成の確認」を参照してください。

4.6.2 アップグレード後の管理パスワード

中間層をアップグレードした後は、アップグレード先Oracleホームで次のパスワードを使用します。

4.6.3 Oracle HTTP Serverのアップグレードの完了

次の項では、Oracle HTTP Serverのアップグレード後のタスクについて説明します。

4.6.3.1 アップグレード後のSecure Sockets Layer(SSL)構成の確認

ソースOracleホームでSSLを有効にした場合は、OracleAS Upgrade Assistantを使用した後、コンポーネントの構成がセキュアな通信用のままになっていることを確認します。

セキュアなOracle HTTP Serverの構成が適切であるかを確認するために、次の手順を使用して、opmn.xml構成ファイルおよびhttpd.conf構成ファイルで必要な値を調べます。この手順に従ってこれらの両方のファイルを構成しないと、SSLの構成に問題が発生する可能性があります。

  1. テキスト・エディタを使用して、次のOPMN構成ファイルを開きます。

    DESTINATION_ORACLE_HOME¥opmn¥conf¥opmn.xml
    
    
  2. opmn.xmlファイルでias-componentエントリを検索します。

    <ias-component id="HTTP_Server">
       <process-type id="HTTP_Server" module-id="OHS">
           <module-data>
               <category id="start-parameters">
                   <data id="start-mode" value="ssl-enabled"/>
               </category>
           </module-data>
    
    
  3. start-parametersカテゴリ・タグで、start-modeパラメータがssl-enabledに設定されていることを確認します。

    この設定により、Oracle HTTP ServerはOPMNによってSSLモードで起動されます。

  4. テキスト・エディタを使用して、次のOracle HTTP Server構成ファイルを開きます。

    DESTINATION_ORACLE_HOME¥Apache¥Apache¥conf¥httpd.conf
    
    
  5. httpd.confファイルで次のエントリを検索します。

    <IfDefine SSL>
        LoadModule ossl_module libexec/mod_ossl.so
    </IfDefine>
    
    

    特に、LoadModule ossl_moduleコマンドが<IfDefine SSL>タグで囲まれていることを確認します。これにより、OPMNがSSLモードでの起動を指示した場合にのみ、Oracle HTTP ServerはSSLモードで起動されます。<IfDefine SSL>タグで囲まれていない場合、Oracle HTTP Serverは、OPMN構成にかかわらず、SSLモードで起動します。

    10g リリース2(10.1.2)では、SSL構成は、OPMNによって制御されます。そのため、opmn.xmlファイルおよびhttpd.confファイルの両方で設定が一致していることが重要です。

4.6.3.2 実行する必要がある手動アップグレード・タスク

OracleAS Upgrade Assistantは、Oracle HTTP Serverの標準設定をアップグレードします。構成ファイルまたはドキュメントが、標準以外の場所にある場合、または標準以外の方法で参照される場合は、それを手動でアップグレードする必要があります。そのような場合、あるいは手動のアップグレードが必要となる他の場合について説明します。

4.6.4 Oracle Application Server Containers for J2EE(OC4J)のアップグレードの完了

OracleAS Upgrade Assistantは、Oracle Application Server Containers for J2EE(OC4J)のアップグレード・タスクの多くを実行します。ただし、OC4Jの一部のコンポーネントでは、Oracle Application Server 10g リリース2(10.1.2)を使用する前に、手動による調整が必要となる場合、または特性を認識しておく必要がある場合があります。

次の項では、OC4Jのアップグレードを完了するために必要なタスクの一部を説明します。

4.6.4.1 Oracle Application Server Java Authentication and Authorization Service(JAAS)Provider(JAZN)セキュリティ設定のアップグレード

OC4J Upgrade Assistantはアップグレード時に、OC4J インスタンスのJ2EEアプリケーションを新しい10g リリース2(10.1.2)のOracleホームに再デプロイします。したがって、アプリケーションのEARファイル内に含まれるjazn-data.xmlおよびjazn.xmlファイルに加えられた変更は、自動的に移行されます。

ただし、次の場合は、一般的ではありませんが、手動による手順が必要になります。

4.6.4.2 リリース2(9.0.2)からのアップグレード後のJAZNライブラリ・パス・エントリのアップグレード

リリース2(9.0.2)のOracleホームのOC4Jインスタンスをアップグレードする場合、Oracle Application Server 10g (9.0.4)および10g リリース2(10.1.2)では、jazn.jarファイルはjazn.jarjazncore.jarの2つのJARファイルに分割されます。

そのため、JAZNを使用し、動的コンパイル(JSPなど)を必要とするOC4Jアプリケーションのアップグレード後、両方のJARファイルの名前をapplication.xmlファイルのライブラリ・パス・エントリに追加する必要があります。

次のように両方のエントリがapplication.xmlファイルに含まれていることを確認します。

<library path="DESTINATION_J2EE_HOME¥jazn.jar"/> 
<library path="DESTINATION_J2EE_HOME¥jazncore.jar"/>

この例では、DESTINATION_J2EE_HOMEを次のディレクトリ・パスに置き換えます。

DESTINATION_ORACLE_HOME¥j2ee¥home

4.6.4.3 アップグレード後のデフォルトのOC4Jインスタンスの確認

デフォルトのOC4Jインスタンスは、Oracle Universal Installerによって自動的にインストールされ、Oracle Application Serverコンポーネントによって使用されます。

アップグレード時、デフォルトのOC4Jインスタンスは、OracleAS Upgrade Assistantではアップグレードされません。これらのデフォルトのOC4Jインスタンスは、10g リリース2(10.1.2)インストール手順によってアップグレード先Oracleホームにインストールされる新しいデフォルトのインスタンスに置き換えられます。ほとんどの場合、これらのデフォルトのインスタンスは、Oracle Application Serverコンポーネントでの特殊な用途を対象としています。これらのデフォルトのインスタンスには、次のものがあります。

4.6.4.4 ユーザー作成のOC4Jインスタンスのアップグレードの完了

ユーザー作成のOC4Jインスタンスは、ユーザーによって作成または変更されます。これにはhomeインスタンスが含まれます。


注意:

home OC4Jインスタンスは、Oracle Application Serverインストール手順によって自動的に作成されますが、管理者が独自のJ2EEアプリケーションのデプロイに使用するデフォルトのOC4Jインスタンスとして作成されるため、ユーザー作成のOC4Jインスタンスと考えられています。

そのために、ユーザーがホーム・インスタンスの属性やプロパティを変更する場合もあり、これらの属性およびプロパティは、新しい10g リリース2(10.1.2)のOracleホームにアップグレードする必要があります。 


OracleAS Upgrade Assistantによって、homeインスタンスを含む、ユーザー作成のOC4Jインスタンスにおけるほとんどのプロパティおよび属性がアップグレードされます。ただし、ユーザー作成のOC4Jインスタンスのプロパティおよび属性には、自動的にアップグレードされないものもあります。

たとえばOracleAS Upgrade Assistantは、oc4j.propertiesで定義されているプロパティを、opmn.xmlの対応するjava-optionsセクション(起動および停止パラメータの両方)に追加します。ただし、OracleAS Upgrade Assistantは、このインスタンスについてJava Virtual Machine(JVM)によって定義される番号を定義するprocess-set プロパティはアップグレードしません。

次の項では、ユーザー作成の各OC4Jインスタンスで自動的にアップグレードできるopmn.xmlファイルの属性およびプロパティを判断するために、OracleAS Upgrade Assistantで使用される規則を説明します。

4.6.4.4.1 opmn.xmlファイルのjava-optionsパラメータ

作成する各OC4Jインスタンスの属性およびプロパティは、Oracle Process Manager and Notification Server(OPMN)で管理される他のOracle Application Serverコンポーネントとともにopmn.xmlファイルで定義されます。

例4-6に、homeインスタンスを定義するopmn.xmlファイルの標準的なエントリを示します。このhomeインスタンスは、ユーザーが使用し変更できるデフォルトのOC4Jインスタンスです。

例4-6    opmn.xmlファイル内のOC4Jインスタンスのプロパティ

<ias-component id="OC4J">
   <process-type id="home" module-id="OC4J" status="enabled">
      <module-data>
         <category id="start-parameters">
            <data id="java-options" value="-server -Djava.security.policy=$ORACLE_
HOME/j2ee/home/config/java2.policy -Djava.awt.headless=true"/>
         </category>
         <category id="stop-parameters">
            <data id="java-options" value="-Djava.security.policy=$ORACLE_
HOME/j2ee/home/config/java2.policy -Djava.awt.headless=true"/>
         </category>
      </module-data>
      <start timeout="600" retry="2"/>
      <stop timeout="120"/>
      <restart timeout="720" retry="2"/>
      <port id="ajp" range="3301-3400"/>
      <port id="rmi" range="3201-3300"/>
      <port id="jms" range="3701-3800"/>
      <process-set id="default_island" numprocs="1"/>
   </process-type>
</ias-component>

OC4Jインスタンスが、例4-6java-optionsタグ、start-parametersおよびstop-parametersによって定義されていることに注意してください。

4.6.4.4.2 opmn.xmlファイルに定義されたOC4Jインスタンスの-Dオプション以外のjava-optionsのアップグレード

java-optionsが-D以外の文字で始まる場合、OracleAS Upgrade Assistantは、opmn.xmlファイルに定義されているユーザー作成のOC4Jインスタンスについて、次の評価および処置を実行します。

OracleAS Upgrade Assistantでは、java-optionパラメータのセマンティックの解析は行いません。たとえば、ソースのopmn.xmlファイルに-Xmx256mが定義され、アップグレード先ファイルに-Xmx512mが定義されている場合、ファイルの内容は次のようになります。

<data id="java-options" value="-server -Djava.security.policy=$ORACLE_
HOME¥j2ee¥home¥config¥java2.policy -Djava.awt.headless=true" -Xmx512m -Xmx256m />

ただし、リリース2(10.1.2)のデフォルトのjava-optionsには、いずれの-Xオプションも含まれないため、中間層アップグレード時には、アップグレード先のjava-optionsタグに追加の引数が含まれる可能性はありません。特に、home OC4Jインスタンスのデフォルトのjava-optionsは、opmn.xmlファイルに次のように記述されます。

<data id="java-options" value="-server -Djava.security.policy=$ORACLE_
HOME/j2ee/home/config/java2.policy -Djava.awt.headless=true"
4.6.4.4.3 opmn.xmlファイルに定義されたOC4Jインスタンスの-D java-optionsのアップグレード

java-options-Dで始まる場合、OracleAS Upgrade Assistantは、opmn.xmlファイルに定義されているユーザー作成のOC4Jインスタンスについて、次の評価および処置を実行します。

4.6.4.4.4 opmn.xmlファイルのstart-parametersセクションおよびstop-parametersセクション

10g (9.0.4)のOracleホームのアップグレード時、OracleAS Upgrade Assistantは、opmn.xmlファイルのstart-parametersセクションおよびstop-parametersセクションのjava-optionsをアップグレードします。

ただし、Oracle Application Server リリース2(9.0.2)の場合、java-optionは各OC4Jインスタンスについて1つのみ存在します。この場合、OracleAS Upgrade Assistantは、各インスタンスについて1つのjava-optionsタグをアップグレードし、定義済のパラメータをOC4Jインスタンスの開始および停止に適用します。

4.6.4.5 application.xmlのエントリのアップグレード

ライブラリ・パス、Javaオプション、OC4Jオプションなどのapplication.xmlファイルのエントリをカスタマイズした場合、それを手動でアップグレードする必要があります。

4.6.4.6 下位互換性のためのCompatibility Test Suite(CTS)互換性フラグの使用

Oracle Application Server 10g リリース2(10.1.2)では、デフォルトのOC4JはJ2EE 1.3仕様に準拠します。その結果、場合によっては以前のOC4J実装で見られたのとは異なる動作が発生することがあります。下位互換性のためにOC4JはCTS準拠フラグをサポートしています。falseに設定すると、次のコンポーネントを以前のOC4J動作に戻すことができます。

OC4Jの互換性動作は、フラグoracle.cts.useCtsFlags(デフォルト値はtrue)によって決定されます。特定のアプリケーションのアップグレードにおいていずれかの点で問題が発生する場合には、CTS準拠を無効にしてOC4Jインスタンスを古い動作に戻すことができます。その場合、OC4Jプロパティ・ファイルでフラグの値をfalseに設定し、プロパティ・ファイルの場所をOC4Jに指定します。

たとえば、次の構成ファイルについて考えてみます。

DESTINATION_ORACLE_HOME¥j2ee¥home¥config¥oc4j.properties 

このファイルには、次のフラグが含まれているとします。

oracle.cts.useCtsFlags=false

opmn.xmlファイルの<oc4j-option>要素を使用して、プロパティ・ファイルの名前および場所をOC4Jに指定します。opmn.xmlファイルは、次のディレクトリにあります。

DESTINATION_ORACLE_HOME¥opmn¥conf¥opmn.xml

<oc4j-option>要素の出力例を次に示します。

<oc4j>
...
<oc4j-option value="-p DESTINATION_ORACLE_HOME¥j2ee¥home¥config¥oc4j.properties"/>
...
</oc4j>

これは、次のようにスタンドアロン・モードでOC4Jを起動するのと同じです。

java -jar oc4j.jar -p DESTINATION_ORACLE_HOME¥j2ee¥home¥config¥oc4j.properties 
4.6.4.6.1 CTS互換性とOJMS

J2EE 1.3に準拠するOracle JMS(OJMS)のOracle Application Server 10g リリース2(10.1.2)実装では、一部の動作がOracle9i ASリリース1.0.2.2のOJMS動作と異なります。(Oracle9i ASリリース2(9.0.2)およびリリース2(9.0.3)には、このようなアップグレードの考慮事項はありません。)相違点は、次のとおりです。

4.6.4.6.2 CTS互換性とJDBC

J2EE 1.3に準拠するOracle JDBCのOracle Application Server 10g リリース2(10.1.2)実装では、一部の動作がOracle9i ASリリース2(9.0.2)以下のJDBC動作と異なります。相違点は、次のとおりです。

4.6.4.6.3 CTS互換性とXML Parser for JAXP/XDK

J2EE 1.3に準拠するXML Parser for JAXP/XDKのOracle Application Server 10g リリース2(10.1.2)実装では、一部の動作がOracle9i ASリリース2(9.0.2)以下のXMLパーサーの動作と異なります。相違点は、次のとおりです。

4.6.4.7 Enterprise JavaBeansに関するアップグレードの考慮事項

Oracle9i AS リリース2(9.0.3)以上では、Oracle Application Server Containers for J2EEは、完全にJ2EE 1.3仕様に準拠してEnterprise JavaBeans(EJB)2.0仕様を実装しています。したがって、リリース2(9.0.2)から10g リリース2(10.1.2)にアップグレードする場合、コンテナ管理の永続性およびコンテナ管理の関係の領域でEJB機能を使用するアプリケーションは変更が必要です。

関連項目:

これらのアプリケーションの変更方法は、『Oracle Application Server Containers for J2EE Enterprise JavaBeans開発者ガイド』の付録Cを参照してください。 

4.6.4.8 OC4J Java Server Pages(JSP)コンテナに関するアップグレードの考慮事項

次の項では、アップグレードによって影響を受けるJSP設定について説明します。

4.6.4.8.1 追加インポートの有効化

Oracle9i ASリリース2(9.0.3)以上では、OC4J JSPコンテナはデフォルトで、JSP仕様に従って次にリストするパッケージをJSPページにインポートします。pageディレクティブのimport設定は必要ありません。

javax.servlet.*

javax.servlet.http.*

javax.servlet.jsp.*

以前のリリースでは、次のパッケージもデフォルトでインポートされていました。

java.io.*

java.util.*

java.lang.reflect.*

java.beans.*

下位互換性のための方法として、JSPのextra_imports構成パラメータを使用できます。あるいは、pageディレクティブによるか、グローバル・インクルードによって必要なインポートを追加できます。詳細は、『Oracle Application Server Containers for J2EE JavaServer Pages開発者ガイド』を参照してください。

4.6.4.8.2 下位互換性のための追加JSPフラグの設定

Oracle Application Server 10g リリース2(10.1.2)にアップグレードしてJSPページを使用する場合は、次の主要なJSP構成パラメータの適切な設定を使用します。

これらは、global-web-application.xmlファイルまたはアプリケーションのorion-web.xmlファイルでJSPフロントエンド・サーブレットの初期化パラメータとして設定します。例4-7に、JSP構成パラメータの例を示します。

例4-7    10g リリース2(10.1.2)へのアップグレードのためのJSP構成パラメータ

<servlet>
   <servlet-name>jsp</servlet-name>
   <servlet-class>oracle.jsp.runtimev2.JspServlet</servlet-class>
   <init-param>
      <param-name>check_page_scope</param-name>
      <param-value>true</param-value>
   </init-param>
   ...
</servlet>

JSP構成パラメータの詳細は、『Oracle Application Server Containers for J2EE JavaServer Pages開発者ガイド』を参照してください。

check_page_scope(ブール型、デフォルトはfalse): このパラメータは、Oracle9i ASリリース2(9.0.3)で導入されました。OC4J環境の場合、これをtrueに設定して、JspScopeListenerユーティリティによるOracle固有のpageスコープ・チェックを有効化します。

このパラメータは、OC4J以外の環境では関係ありません。JServの場合、Oracle固有のpageスコープ・チェックは常に有効です。他の環境の場合、このOracle固有の実装は使用されないので、JspScopeListenerページ・スコープ機能のcheckPageScopeカスタム・タグを使用する必要があります。JspScopeListenerの詳細は、『Oracle Application Server Containers for J2EE JSPタグ・ライブラリおよびユーティリティ・リファレンス』を参照してください。

forgive_dup_dir_attr(ブール型、デフォルトはfalse): このパラメータは、Oracle9i ASリリース2(9.0.3)で導入されました。これをtrueに設定して、OC4JなどのJSP 1.2環境において、単一のJSP変換単位(JSPページとJSPページがincludeディレクティブによってインクルードしたもの)内の同じディレクティブ属性に重複設定がある場合に変換エラーを回避します。

JSP 1.2仕様では、pageディレクティブのimport属性を例外として、ディレクティブ属性が単一のJSP変換単位内で複数回設定されていないことをJSPコンテナが確認する必要があると規定しています。

JSP 1.1仕様では、このような制限は指定されていませんでした。OC4Jは、下位互換性のためにforgive_dup_dir_attrパラメータを提供しています。

4.6.4.9 JDK 1.4の問題: パッケージにないクラスをコールできない

Oracle Application Server 10g リリース2(10.1.2)に同梱されているSun社のJDK 1.4環境へ移行する場合の考慮事項の中で、サーブレットおよびJSPの開発者にとって特に重要な問題があります。

Sun社は、「コンパイラは、名前のないネームスペースから型をインポートするimport文を拒否するようになりました」と述べています。(セキュリティ問題および以前のバージョンのJDKでの曖昧性に対応することを目的としています。)これは基本的にパッケージ内に存在しないクラス(クラスのメソッド)をコールできないことを意味します。コールしようとすると、コンパイル時にすべて致命的エラーになります。

この問題は、特にJSP開発者がJSPページからJavaBeansをコールする場合に影響します。このようなBeanは通常パッケージ外にあります(ただし、現在JSP2.0仕様では新規のコンパイラの要件を満たすためにBeanはパッケージ内にある必要があります)。パッケージ外のJavaBeansをコールする場合、OC4J 9.0.3 / JDK 1.3.1以下の環境で作成されて実行されていたJSPアプリケーションは、OC4J 9.0.4 / JDK 1.4環境では動作しません。

アプリケーションをアップグレードしてすべてのJavaBeansおよびコールされるその他のクラスがパッケージに存在するようになるまでは、この問題を回避するためにJDK 1.3.1環境に戻すことができます。


注意:

javac -sourceコンパイラ・オプションは、JDK 1.3.1コードをJDK 1.4コンパイラでシームレスに処理するために使用しますが、パッケージにないクラスの問題には対応しません。

OC4Jでは、JDK 1.3.1およびJDK 1.4コンパイラのみがサポートおよび動作保証されています。server.xmlファイルに<java-compiler>要素を追加することによって他のコンパイラを指定できます。これによって、パッケージにないクラスの問題を回避できる可能性はありますが、Oracleでは他のコンパイラをOC4Jと使用することは保証およびサポートしていません。(また、Oracle9i AS環境で直接server.xmlファイルを更新しないでください。Oracle Enterprise Manager 10g Application Server Controlコンソールを使用してください。) 


パッケージにないクラスの問題およびその他のJDK 1.4互換性の問題の詳細は、次のWebサイトを参照してください。

http://java.sun.com/j2se/1.4/compatibility.html

特に、「Incompatibilities Between Java 2 Platform, Standard Edition, v1.4.0 and v1.3」を参照してください。

4.6.4.10 サーブレットのAPIおよび動作の変更点

Oracle Application Server 10g リリース2(10.1.2)にアップグレードしてサーブレットを使用する場合、サーブレットのAPIおよび動作の次の変更点について注意してください。

4.6.4.10.1 getRequestURI()に関する変更

Oracle HTTP Serverは、以前のOracle9i ASリリースでは、リクエストを受け取ると常にそのURIをデコードしてからOC4Jに渡しました。したがって、getRequestURI()(リクエスト・オブジェクトのメソッド)の応答に基づいて計算を行うサーブレットは、一度デコードされた値を暗黙的に受け取っていました。OC4J 9.0.4実装では、Oracle HTTP ServerはOC4Jに対して変更されないバージョンのURIを送信するため、その値はgetRequestURI()の戻り値としてOC4Jによって使用されます。

Oracle HTTP ServerとOC4Jの通信にmod_rewriteモジュールをmod_oc4jとともに使用する場合、mod_oc4jに送信される書き換えられたURIは、OC4Jに送信されるURIと同じであり、getRequestURI()の戻り値ではmod_rewriteのルールが適用されます。

mod_rewriteおよびmod_oc4jモジュールについては、『Oracle HTTP Server管理者ガイド』を参照してください。mod_rewriteの詳細は、Apache Serverのマニュアルにもあります。

4.6.4.10.2 ターゲットに転送されるサーブレットまたはターゲットをインクルードするサーブレットのフィルタ処理

以前のOracle Application Serverリリースでは、フィルタ処理されるサーブレットが別のサーブレットに転送される場合、または別のサーブレットをインクルードする場合、そのターゲット・サーブレットもデフォルトでフィルタ処理されました。Oracle Application Server 10g リリース2(10.1.2)では、この動作はデフォルトではなくなりました。ターゲット・サーブレットをデフォルトでフィルタ処理しないことにより、サーブレットの仕様の方向性に従います。

この動作は、OC4J 9.0.4実装では、oracle.j2ee.filter.on.dispatch環境フラグ(デフォルトはfalse)に従い、将来の実装では、サーブレット2.4仕様に規定されているようにweb.xml構成に従うように構成できます。

4.6.4.11 アップグレード後のOracle Business Components for Java(BC4J)アプリケーションのデプロイ

Oracle Application Server 10g リリース2(10.1.2)にアップグレードした後、新しくアップグレードした10g リリース2(10.1.2)インスタンスのOC4Jコンポーネントを使用して、J2EEアプリケーションを再デプロイします。

ただし、Oracle Business Components for Java(BC4J)の機能を使用するアプリケーションを再デプロイする前に、アプリケーションの.EARファイルを再パッケージ化する必要があります。特に、bc4jhtml.jarファイルの10g リリース2(10.1.2)バージョンを、アプリケーションの.EARファイルのWEB-INF/libディレクトリ内にパッケージ化する必要があります。

関連項目:

Oracle JDeveloperのドキュメントおよびリリース・ノート 

4.6.5 OracleAS Web Cacheアップグレードの完了

次の項では、OracleAS Web Cacheクラスタの一部である中間層をアップグレードする際に検討する手順について説明します。

4.6.5.1 OracleAS Web Cacheクラスタでの複数リリースのOracleAS Web Cacheの使用

OracleAS Web Cacheクラスタをアップグレードする場合は、キャッシュ・クラスタ・メンバーを一度に1つずつアップグレードします。キャッシュは引き続き機能しますが、アップグレードしたメンバーは他のクラスタ・メンバーの構成とリリースが異なるため、別のリリースで動作するキャッシュ・クラスタ・メンバーにリクエストを転送しません。

たとえば、Cache_Aを現行のリリースにアップグレードし、Cache_BおよびCache_Cをアップグレードしていない場合、Cache_Aはキャッシュ・クラスタ・メンバーCache_BおよびCache_Cにリクエストを転送しません。

この場合、Web Cache Managerの「操作」ページに「the Operation Needed is Incompatible software version」と表示されます。


注意:

キャッシュ・クラスタ・メンバーが同じリリースのOracleAS Web Cacheを実行していない場合でも、ドキュメントを無効にして、それを他のクラスタ・メンバーに伝播できます。

ただし、キャッシュ・クラスタ・メンバーのいずれかが10g (9.0.4)より前のリリースで動作している場合、無効化リクエストは、リリース2(9.0.2)またはリリース2(9.0.3)などのOracleAS Web Cacheの以前のリリースで動作しているキャッシュから発信される必要があります。 


4.6.5.2 アップグレード済OracleAS Web Cacheクラスタ構成の同期化

各キャッシュ・クラスタ・メンバーを10g リリース2(10.1.2)にアップグレード後、クラスタのメンバーの構成を同期化するために次の手順を実行する必要があります。

  1. キャッシュが起動されていない場合、アップグレードされたキャッシュごとに、OracleAS Web CacheおよびOracleAS Web Cache Managerを起動します。コマンドラインで次のように入力します。

    opmnctl startproc ias-component=WebCache
    
    

    このコマンドにより、OracleAS Web Cacheのキャッシュ・サーバー・プロセスおよび管理サーバー・プロセスが開始されます。

  2. ブラウザで、アップグレードされたいずれかのキャッシュのOracleAS Web Cache ManagerのURLを入力し、プロンプトが表示されたらias_adminユーザーまたはadministratorユーザーのユーザー名とパスワードを入力します。

    OracleAS Web Cacheインスタンスをアップグレードした後、OracleAS Web CacheのソースOracleホームのインストールおよび構成時に定義したAdministratorを使用してOracleAS Web Cache Managerにログインします。

    関連項目:

    4.6.2項「アップグレード後の管理パスワード」 

  3. ナビゲータ・フレームで、「Administration」「Operations」を選択します。

    「Operations」ページが表示されます。

  4. 「Operations」ページで「Retrieve Configuration」をクリックします。

    Web Cacheが、キャッシュ固有の構成情報をリモート・キャッシュ・クラスタ・メンバーから取得します。その後、Web Cache Managerに「Operation Needed is Propagate Configuration」と表示されます。

  5. 構成をすべてのキャッシュ・クラスタ・メンバーに伝播するために、「All caches」を選択し、「Immediate」「Interval」を選択します。次に、「Propagate」をクリックします。

  6. 「All caches」および「Interval」を選択して、キャッシュを再起動します。次に、「Restart」をクリックします。(この操作は、各キャッシュのアップグレードのたび、またはすべてのキャッシュ・クラスタ・メンバーのアップグレード後に実行できます。)

4.6.5.3 OracleAS Web Cacheクラスタのリリース2(9.0.2.x)から10g リリース2(10.1.2)へのアップグレード

リリース2(9.0.2)のキャッシュは、10g リリース2(10.1.2)のキャッシュからの無効化メッセージを受け取れません。リリース2(9.0.2)と10g リリース2(10.1.2)のクラスタ・メンバーの混成のOracleAS Web Cacheクラスタを使用する構成では、ロード・バランサによって無効化メッセージがリリース2(9.0.2.x)メンバーに対してのみ送信されるように構成する必要があります。

キャッシュ・クラスタのリリース2(9.0.2)から10g リリース2(10.1.2)へのアップグレードの際には、ロード・バランサの無効化プールからクラスタ・メンバーを1つずつ削除してアップグレードしていきます。すべてのクラスタ・メンバーをアップグレードしたら、それらを無効化プールに戻します。例として、リリース2(9.0.2.x)で実行される4つのメンバー(webche1-hostwebche2-hostwebche3-hostおよびwebche4-host)からなるキャッシュ・クラスタの前にロード・バランサがある構成の場合を示します。このキャッシュ・クラスタをアップグレードするには、次の手順を実行します。

  1. ロード・バランサ構成で、無効化を実行するプールからwebche1-hostを削除します。

  2. webche1-hostをリリース2(9.0.2)から10g リリース2(10.1.2)にアップグレードします。

  3. ロード・バランサ構成で、無効化を実行するプールからwebche2-hostを削除します。

  4. webche2-hostをリリース2(9.0.2)から10g リリース2(10.1.2)にアップグレードします。

  5. ロード・バランサ構成で、無効化を実行するプールからwebche3-hostを削除します。

  6. webche3-hostをリリース2(9.0.2)から10g リリース2(10.1.2)にアップグレードします。

  7. webche4-hostをリリース2(9.0.2)から10g リリース2(10.1.2)にアップグレードします。これはロード・バランサの構成で最後のキャッシュ・メンバーなので、無効化プールから削除する必要がありません。

  8. ロード・バランサ構成で、webche1-hostwebche2-hostおよびwebche3-hostを無効化するプールに戻します。

4.6.5.4 OracleAS Web Cacheの「ようこそ」ページからApplication Server Controlへのリンク

10g リリース2(10.1.2)のアップグレード先Oracleホームをインストールすると、OracleAS Web Cacheの「ようこそ」ページが、10g リリース2(10.1.2) Application Server ControlコンソールのURLにリンクするよう構成されます。ただし、中間層のアップグレード時には、OracleAS Upgrade Assistantによって、10g (9.0.4)のソースOracleホームをインストールしたときに割り当てた元のポート番号からアクセスできるようにApplication Server Controlが構成されます。

そのため、OracleAS Web Cache 10g (9.0.4)から10g リリース2(10.1.2)にアップグレードした後は、OracleAS Web Cache の「ようこそ」ページにあるOracle Enterprise Manager Application Server Controlコンソールへのリンクが機能しません。Application Server Controlコンソールにアクセスするには、10g (9.0.4) Application Server ControlのURLを使用します。

4.6.5.5 OracleAS Web CacheのWalletの場所の確認

HTTPSリクエスト用にOracleAS Web Cacheを構成した場合は、HTTPSプロトコルをサポートするためにOracleAS Web Cacheが使用する必要のあるWalletを定義しました。

OracleAS Upgrade Assistantでは、OracleAS Web CacheのWalletがOracleホーム・ディレクトリに格納されていれば、アップグレード先OracleホームのそのWalletの場所が自動的にアップグレードされます。

ただし、Walletへのパスを指定したときに大/小文字の違いがあった場合は、OracleAS Upgrade Assistantによって、WalletがOracleホームの外部に格納されていると誤って認識される場合があります。その場合、アップグレード先Oracleホームでは、Walletへのパスは正常に更新されません。

そのため、OracleAS Web Cacheをアップグレードした後、WalletがソースOracleホームでなく、アップグレード先Oracleホームに格納されるようにOracleAS Web Cacheが構成されていることを確認します。

関連項目:

『Oracle Application Server Web Cache管理者ガイド』のHTTPSリクエスト用のOracleAS Web Cacheの構成に関する項 

4.6.6 OracleAS Portal中間層のアップグレードの完了

この項では、OracleAS Upgrade Assistantによる処理の終了後に、Portalのアップグレードの完了に必要な手動による手順の実行方法について説明します。この項では、次の項目について説明します。

4.6.6.1 OracleAS Portalの依存性ファイル内のカスタム・ポータルのOracle Internet Directoryプロパティの確認

中間層を介してアクセスするPortalインスタンスが使用しているOracle Internet Directoryが、中間層の登録先と異なる場合は、中間層のアップグレード後に追加の手順を実行する必要があります。これらの手順では、OracleAS Portalの依存性設定ファイルに格納されたOracle Internet Directoryの詳細情報が正しいことを確認します。アップグレードを実行しても、すべての値がアップグレード・ツールで使用できるわけではありません。これらの値は、デフォルト値に設定されるのみです。

Oracle Internet Directoryプロパティを確認するには、次の手順を実行します。

  1. 次のファイルをテキスト・エディタで開きます。

    DESTINATION_ORACLE_HOME¥portal¥conf¥iasconfig.xml
    
    
  2. ファイルの内容を調べ、OracleAS Portalに該当するエントリを確認します。

    特に、ファイル内の各PortalInstance要素に注意してください。例4-8に、標準的なiasconfig.xmlファイルの内容を示します。

  3. 中間層の登録先以外のOracle Internet Directoryを参照する各PortalInstance要素について、次のことを行います。

    1. OIDDependency要素内のLDAPSSLPortプロパティをOracle Internet DirectoryのSSLポートに設定します。

    2. 対応するOIDComponent要素のAdminDNプロパティが、Oracle Internet Directoryの管理DNに設定されていることを確認します。

    3. 対応するOIDComponent要素のAdminPasswordプロパティが、Oracle Internet Directoryのパスワードに正しく設定されていることを確認します。

  4. 変更を保存し、iasconfig.xmlファイルを閉じます。

  5. 次のコマンドを使用して、手動で入力したすべてのパスワードを暗号化します。

    DESTINATION_ORACLE_HOME¥portal¥conf¥ptlconfig -encrypt
    
    
    

    iasconfig.xmlおよびptlconfigツールの詳細は、『Oracle Application Server Portal構成ガイド』を参照してください。

    例4-8    OracleAS Portaliasconfig.xmlファイルの内容の例

    <IASInstance Name="midtier.abc.company.com" Host="abc.company.com">
             <WebCacheComponent AdminPort="4000" ListenPort="80"
                 InvalidationPort="4001" InvalidationUsername="invalidator"
                 InvalidationPassword="@BdS/zVGJHrElbOMohqLzurxsPR1au77peA=="
                 SSLEnabled="false"/>
             <EMComponent ConsoleHTTPPort="1811" SSLEnabled="false"/>
           </IASInstance>
           <IASInstance Name="infra.xyz.company.com" Host="xyz.company.com">
             <OIDComponent AdminPassword="welcome1"
                AdminDN="cn=orcladmin" SSLEnabled="false" LDAPPort="389"/>
           </IASInstance>
           <PortalInstance DADLocation="/pls/portal30" SchemaUsername="portal30"
              SchemaPassword="welcome1"
                    connectString="dbserver.company.com:1521:orcl">
                 <WebCacheDependency ContainerType="IASInstance"
                     Name="midtier.abc.company.com"/>
                 <OIDDependency ContainerType="IASInstance" LDAPSSLPort="4339"
                     Name="infra.xyz.company.com"/>
                 <EMDependency ContainerType="IASInstance"
                   Name="midtier.abc.company.com"/>
           </PortalInstance>
    

4.6.6.2 Portal Development Kit Services for Java(JPDK)Webプロバイダのデプロイ・プロパティの更新

ソースOracleホームで追加された新しいデプロイ・プロパティ・ファイルは、アップグレード先Oracleホームにコピーされます。ただし、インストール時の元の値が変更されたプロパティ・ファイルはコピーされません。これらのファイルの変更内容は、アップグレード先Oracleホームに手動で適用する必要があります。

プロパティ・ファイルの場所は、Webプロバイダ間で異なり、Webプロバイダのサービス識別子を使用することによって検索できます。サービス識別子は、アプリケーション内のプロバイダを識別します。デプロイ・プロパティ・ファイルの命名規則は、次のとおりです。

SOURCE_ORACLE_HOME¥j2ee¥OC4J_Portal¥applications¥application_name¥
web_application_name¥WEB-INF¥deployment¥service_identifier.properties

たとえば、識別子がsampleであるJPDKサンプルWebプロバイダのデプロイ・プロパティは、次のファイルにあります。

SOURCE_ORACLE_HOME¥j2ee¥OC4J_Portal¥applications¥jpdk¥jpdk¥WEB-INF¥
deployment¥sample.properties

変更されたデプロイ・プロパティをソースOracleホームからアップグレード先Oracleホームに移行するには、次の手順を実行します。

  1. ソースOracleホームで、カスタマイズされているすべてのプロパティ・ファイル(新しいプロパティが追加されたファイルまたはデフォルトのプロパティ値が変更されているファイル)を確認します。

  2. カスタマイズされているプロパティを、ソースOracleホームのこれらのプロパティ・ファイルからアップグレード先Oracleホームの対応するファイルにコピーします。

4.6.7 Oracle Business Intelligence Discoverer Viewerのアップグレードの完了

Oracle9i AS Discovererリリース2リリースに(9.0.2.52)以前からアップグレードする場合は、10g リリース2(10.1.2)でOracle Business Intelligence Discoverer 10g (9.0.4)を使用するために、End User Layerスキーマをアップグレードする必要があります。

手順については、8.5.1項「Oracle Business Intelligence Discoverer End User Layerスキーマのアップグレード」を参照してください。

4.6.8 Oracle Application Server Reports Servicesのアップグレードの完了

次の項では、OracleAS Reports Servicesのアップグレード後に実行するタスクについて説明します。

4.6.8.1 OracleAS Reports Servicesのカスタマイズのアップグレード

OracleAS Upgrade Assistantは、Oracle Application Server Reports Servicesのアップグレードの大部分を実行します。ただし、次のファイルは処理しません。

これらのファイルのいずれかをカスタマイズした場合は、アップグレード先Oracleホームの対応するファイルにカスタマイズを適用する必要があります。


注意:

カスタマイズを適用するには、個別のカスタマイズ済エントリをソースOracleホームのファイルからアップグレード先Oracleホームのファイルにコピーする必要があります。10g リリース2(10.1.2)のファイルをソースOracleホームのファイルに置換しないでください。10g リリース2(10.1.2)ではファイルの編成と内容が異なるからです。 


また、ソースOracleホームのキャッシュ・ファイルおよびキャッシュ・ディレクトリを保持するには、レポート・サーバーのキャッシュ・ディレクトリをソースOracleホームからアップグレード先Oracleホームにコピーします。

4.6.8.2 Application Server ControlコンソールからのOracleAS Reports Servicesの管理の有効化

中間層でOracleAS Reports Servicesをアップグレードした後、targets.xml構成ファイルを次のように変更して、アップグレードしたOracleAS Reports ServicesサーバーをApplication Server Controlコンソールから管理します。これらの変更は、EM統合をアップグレード済のOracleAS Reports Servicesプロセス内サーバーと連携させるために必要です。

  1. テキスト・エディタを使用して、アップグレード先Oracleホームにある次の構成ファイルを開きます。

    DESTINATION_ORACLE_HOME¥sysman¥emd¥targets.xml
    
    
  2. Reportsプロセス内サーバーのtargets.xmlファイルで、次のエントリを検索します。

    TYPE="oracle_repserv" and DISPLAY_NAME="Reports Server: new_server_name
    
    

    new_server_nameは、次の形式になることに注意してください。

    rep_hostname_newOracleHome
    
    

    この例では、hostnameはドメイン名なしのホスト・コンピュータ名、newOracleHomeはアップグレード先Oracleホームです。

  3. oracle_repservエントリでは、出現するすべてのnew_server_nameを、中間層のアップグレードの実行前にソースOracleホームで使用されていた元のサーバー名に置換します。

    例4-9では、targets.xmlファイルのoracle_repservエントリに出現する通常の新しいサーバー名を太字で示します。

    元のサーバー名は、次のOracleAS Reports Services構成ファイルにあります。

    DESTINATION_ORACLE_HOME¥reports¥conf¥rwservlet.properties
    
    
  4. 変更を有効にするために、「サービス」コントロール パネルを使用して、Application Server Controlサービスを再び開始します。

    例4-9    targets.xmlファイルのOracleAS Reports Services Contentの例

    <Target TYPE="oracle_repserv"
         NAME="appserv1.acme.com_Reports_Server: new_server_name"
         DISPLAY_NAME="Reports Server: new_server_name" 
         VERSION="1.0"
         ON_HOST="appserv1.acme.com">
                <Property NAME="IASInternalName" VALUE="new_server_name"/>
                <Property NAME="Password" VALUE="77c1ed41793a5ce6"  ENCRYPTED="TRUE"/>
                <Property NAME="Server" VALUE="new_server_name"/>
                <Property NAME="Servlet"
                          VALUE="http://appserv1.acme.com:port/reports/rwservlet"/>
         ...
         ...
    </Target>
    

4.6.8.3 OPMNおよびOracle Enterprise ManagerへのスタンドアロンのReports Serversの登録

OracleAS Reports Servicesのスタンドアロン・サーバーは、OracleAS Upgrade Assistantではアップグレードできません。そのため、スタンドアロンのOracleAS Reports Servicesサーバーを使用している場合は、それらのサーバーを手動でOracle Process Manager and Notification Server(OPMN)およびOracle Enterprise Manager 10g Application Server Controlに登録する必要があります。

スタンドアロン・サーバーをOPMNおよびApplication Server Controlに登録すると、opmn.xmlおよびtargets.xml構成ファイルが更新されます。Oracle Application Serverでは、自動的に更新を実行するスクリプトが提供されます。

OracleAS Reports Servicesのスタンドアロン・サーバーを登録するには、登録するスタンドアロン・サーバーに1回ずつ次のコマンドを実行します。

DESTINATION_ORACLE_HOME¥bin¥addNewServerTarget.bat standalone-server-name

この例では、standalone-server-nameを、OPMNおよびOracle Enterprise Managerに登録するOracleAS Reports Servicesのスタンドアロン・サーバーの名前に置き換えます。

4.6.8.4 OracleAS Reports Servicesのデプロイによるユーザー定義OC4Jインスタンスのアップグレード

OracleAS Upgrade Assistantは、リリース2(9.0.2)または10g (9.0.4)のBusiness Intelligence & Forms構成をOracle Application Server 10g リリース2(10.1.2)のBusiness Intelligence & Forms構成にアップグレードします。OracleAS Upgrade Assistantは、デプロイされたレポートを含む可能性のある、この構成の外部にあるOC4Jインスタンス、またデプロイされたレポートを実行可能にするためにそれらのインスタンスに対して行われたカスタマイズを認識しません。

したがって、標準のBusiness Intelligence and Forms OC4Jインスタンス以外のOC4Jインスタンスを使用する場合は、それらのインスタンスに対して実行した手動のデプロイ手順を、Oracle Application Server 10g リリース2(10.1.2)の該当するインスタンスに適用する必要があります。

4.6.8.5 Business Intelligence & FormsからForms and Reports Servicesにアップグレードした後のOracleAS Reports Servicesの構成

この項は、リリース2(9.0.2)または10g (9.0.4)のBusiness Intelligence & Formsインストール・タイプから10g リリース2(10.1.2.0.2)のForms and Reports Servicesインストール・タイプにアップグレードする場合にのみ該当します。

10g リリース2(10.1.2.0.2)のForms and Reports Servicesインストール・タイプにアップグレードした後、次の手順を実行して、すべてのレポート・サーバー(プロセス内サーバーおよびスタンドアロン・サーバー)を非セキュアにするとともに正常に機能できるようにします。

  1. server_name.confファイルを次のように変更します。

    1. server_name.conf構成ファイルを検索して開きます。

      DESTINATION_ORACLE_HOME¥reports¥conf¥server_name.conf
      
      
    2. このファイルで次の要素を検索します。

      <security id="rwSec" class="oracle.reports.server.RWSecurity">
      <!--property name="securityUserid" value="portal_db_username/portal_db_
      password@%portal_db_tnsname" confidential="yes" encrypted="no"/-->
      <property name="oidEntity" value="reports_oid_entity"/>
      </security>
      
      
    3. 次の例に示すように、セキュリティ要素をコメント化します。

      セキュリティ要素内の既存のコメント文字(<!--および-->)を必ず削除してください。

      <!--security id="rwSec" class="oracle.reports.server.RWSecurity">
      <property name="securityUserid" value="portal_db_username/portal_db_
      password@%portal_db_tnsname" confidential="yes" encrypted="no"/>
      <property name="oidEntity" value="reports_oid_entity"/>
      </security-->
      
      
    4. server_name.conf構成ファイルを保存して閉じます。

  2. rwservlet.propertiesファイルを変更します。

    1. rwservlet.properties構成ファイルを開きます。

      DESTINATION_ORACLE_HOME¥reports¥conf¥rwservlet.properties
      
      
    2. rwservlet.propertiesファイルでOID_ENTITYエントリを検索します。

      次に例を示します。

      OID_ENTITY=reportsApp.acme.com_FD502C79FB3F660CE0340003BA182918
      
      
    3. OID_ENTITYエントリを次のようにコメント化します。

      #OID_ENTITY=reportsApp.acme.com_FD502C79FB3F660CE0340003BA182918
      
      
    4. rwservlet.propertiesファイルを保存して閉じます。

4.6.9 Oracle Application Server Wirelessのアップグレードの完了

次の項では、Oracle Application Server Wireless中間層のリリース2(9.0.2)または10g (9.0.4)から10g リリース2(10.1.2)へのアップグレードについて説明します。

4.6.9.1 OracleAS Wireless通知サービスのアップグレード・スクリプトの使用

この項では、Oracle Application Server Wireless System ManagerのOracle Application Server Wireless リリース2(9.0.2)通知エンジンによって作成された通知をアップグレードする方法について説明します。通知エンジンのアーキテクチャおよび機能はここでは説明しません。

10g (9.0.4)からのアップグレードの場合、この手順は不要です。

通知をリリース2(9.0.2)から10g リリース2(10.1.2)にアップグレードするには、migrateNotifications.batスクリプトを使用します。スクリプトを実行するには、次の手順を実行します。

  1. DESTINATION_ORACLE_HOME¥wireless¥binに移動します。

  2. ORACLE_HOME環境変数を10g リリース2(10.1.2)のOracleホームに設定します。

  3. 次のいずれかのコマンドを実行します。

    スクリプトによって次の処理が行われます。

    • old master alert name_Newという名前の新規マスター・アラート・サービスの作成(この処理には、必要に応じてメッセージ・テンプレートの有効なモバイルXMLへの変換も含まれます。)

    • フォルダ¥master¥notificationsの作成(存在しない場合)

    • マスター・サービスold master alert name_MSの作成

    • 古いマスター・アラートのメッセージ・テンプレートに基づく新規マスター・アラートと新規マスター・サービスのマッピングの作成

    • フォルダ¥Users Home¥username¥notificationsの作成(存在しない場合)

    • すべての関連9.0.2.x AlertServiceオブジェクトの検出、およびそれらのリンク・オブジェクトへの変換(この処理で、トップレベル認証がフラット化されてレベル認証にリンクされる)

    • 変換されたアラート・サービスのすべてのサブスクリプションの変換

次のコマンドは、名前がStockAlertで始まるすべての9.0.2.xマスター・アラート・サービス(StockAlertNews、StockAlertWarningなど)をアップグレードします。すべての新規オブジェクトは、orcladminユーザーによって所有されます。

migrateNotifications.bat -name StockAlert% -owner orcladmin

次のコマンドは、StockAlertという名前の9.0.2.xマスター・アラート・サービスをアップグレードし、すべての新規オブジェクトをsystemadminユーザーに割り当てます。

migrateNotifications.bat -name StockAlert -owner systemadmin

次のコマンドは、オブジェクトIDが1973である9.0.2.xマスター・アラート・サービスをアップグレードし、すべての新規オブジェクトをsystemadminユーザーに割り当てます。

migrateNotifications.bat -oid 1973 -owner systemadmin

4.6.9.2 OracleAS Wireless リリース2(9.0.2)中間層、10g (9.0.4)中間層および10g リリース2(10.1.2)中間層を組み合せた運用

同じInfrastructureサービスを使用するOracle9i AS Wirelessリリース2(9.0.2)中間層およびOracle Application Server Wireless 10g リリース2(10.1.2)中間層による環境を運用できます。ただし、この構成には次に示す制限があります。

4.6.9.3 複合モード環境のサイトレベル・ドライバの構成

複合モード環境では、Oracle9i AS Wireless リリース2(9.0.2)およびOracle Application Server Wireless 10g リリース2(10.1.2)に、受信メッセージを受け取るためのトランスポート・ドライバが構成されている場合があります。Oracle9i AS Wirelessリリース2(9.0.2)およびOracle Application Server Wireless 10g リリース2(10.1.2)の2つのエントリ・ポイントを、デバイスに対して同時に使用可能にしないようにする必要があります。ユーザーがリリース2(9.0.2)インスタンスにリクエストを発行した場合、その後3時間はOracle Application Server Wireless 10g リリース2(10.1.2)インスタンスのトランスポート・ドライバに定義されているエントリ・ポイントに別のリクエストを送信できません。このユーザーは、たとえばこれに違反した場合、後のエントリ・ポイント宛てのリクエストに対するレスポンスを受信できません。

リリース2(9.0.2)と10g リリース2(10.1.2)ではドライバ構成が異なるので、Oracle9i AS Wireless リリース2(9.0.2)インスタンスをOracle Application Server Wireless 10g リリース2(10.1.2)にアップグレードした場合、リクエストが正常に処理されるようにトランスポート・ドライバを管理する必要があります。

10g リリース2(10.1.2)では、サイトレベル・ドライバを使用可能または使用不可にできます。デフォルトでは使用可能です。使用不可になっているドライバはルーティング・アルゴリズムによって認識されないため、メッセージ・システムで使用されません。リリース2(9.0.2)では、すべてのサイトレベル・ドライバがルーティング・アルゴリズムによって認識されます。

リリース2(9.0.2)インスタンスに2つの中間層がある場合、一方の中間層およびInfrastructureを10g リリース2(10.1.2)にアップグレードすると、そのアップグレードされた中間層ではサイトレベル・ドライバを使用可能または使用不可にできます。ただし、アップグレードされていない中間層は、すべてのドライバが使用可能であると認識します。そのためこのような環境では、ドライバを使用不可にするのではなく削除することをお薦めします。

リリース2(9.0.2)のトランスポート・メカニズムでは、メッセージをルーティングできるのは1つのドライバに対してのみであり、そのドライバに構成されているインスタンスがあるかどうかには関係ありません。つまり、インスタンスが構成されていないドライバにメッセージがルーティングされた場合、メッセージはどこにも配信されません。そのため、リリース2(9.0.2)および10g リリース2(10.1.2)の複合環境も含め、すべてのリリース2(9.0.2)環境では、インスタンスが構成されていないすべてのドライバを削除することをお薦めします。

4.6.9.4 OracleAS Wireless リリース2(9.0.2)スキーマのリストア

Oracle Application Server Wireless 10g リリース2(10.1.2)インストール後に、このリリースではなくOracleAS Wireless リリース2(9.0.2)を使用する場合は、リリース2(9.0.2)のWIRELESSスキーマをリストアできます。

  1. リリース2(9.0.2) Metadata Repositoryにある10g (9.0.4)のWIRELESSスキーマのすべてのオブジェクトを削除します。

    これを行うには、wirelessrm.sqlスクリプトを実行します。Oracleホームは、9.0.4中間層のOracleホームを参照します。

    cd %ORACLE_HOME%¥wireless¥repository¥sql
    sqlplus system/password@service_name @wirelessrm.sql
    
    
  2. 前述の手順2で作成したデータベース・エクスポート・ファイルをインポートして、リリース2(9.0.2) WIRELESSスキーマをリストアします。

    imp system/password@service_name file=iasw902.dmp
       fromuser=wireless touser=wireless
    

4.6.9.5 OracleAS Metadata Repositoryのアップグレード後のOracle Sensor EdgeServerプロセスの手動作成

10g リリース2(10.1.2)へのアップグレードを行っても、Oracle Sensor EdgeServerプロセスは自動的に作成されません。そのため、OracleAS Upgrade Assistantを実行しOracleAS Metadata Repositoryを10g リリース2(10.1.2)にアップグレードした後、これらのプロセスを手動で作成する必要があります。

ただし、OracleAS Metadata Repositoryを10g リリース2(10.1.2)にアップグレードするまで、Oracle Sensor EdgeServerプロセスを作成できないことに注意してください。

関連項目:

7.5.2項「OracleAS Wirelessスキーマのアップグレード処理の完了」 

4.6.9.6 OracleAS Metadata Repositoryのアップグレードを必要とするOracleAS Wireless中間層アプリケーション

OracleAS Wireless中間層を10g リリース2(10.1.2)にアップグレードした後、10g リリース2(10.1.2)中間層からOracle Application Server Wirelessで提供されるCommerce、Location、PIM、Examplesなどのアプリケーションにアクセスすると、エラーが発生します。これらのエラーが発生しないようにするには、OracleAS Metadata Repositoryを10g リリース2(10.1.2)にアップグレードします。

関連項目:

第7章「OracleAS Metadata Repositoryのアップグレード」 

4.6.10 Oracle Application Server Forms Servicesのアップグレードの完了

OracleAS Upgrade Assistantは、OracleAS Forms Services構成データの大部分をソースOracleホームからアップグレード先Oracleホームに移動します。ただし、アップグレード後に手動タスクが残っている場合があります。この項では、それらのタスクの実行方法について説明します。


注意:

アップグレード後は、default.env構成ファイルにOracleAS Forms Servicesのデフォルト環境変数およびユーザー定義環境変数のリストが含まれています。

OracleAS Upgrade Assistantは、デフォルト環境変数へのユーザーによる変更を既存のエントリの末尾に追加し、ユーザー定義環境変数をアップグレード先Oracleホームのファイルの末尾に追加します。 


詳細は、次の項を参照してください。

4.6.10.1 OracleAS Forms Servicesのファイル、ディレクトリ、URLおよび環境変数の新しい名前

Oracle Application Server 10g リリース2(10.1.2.0.2)では、OracleAS Forms Servicesの多くのファイル、ディレクトリ、URLおよび環境変数の名前が変更されています。OracleAS Upgrade Assistantは、OracleAS Forms Servicesの構成を新しい名前に自動的に変換します。

関連項目:

OracleAS Forms Servicesにおける名前の変更の完全なリストは、A.1.13.6項「10g リリース2(10.1.2.0.2)でのOracleAS Forms Servicesのファイル名、ディレクトリ名、URLおよび変数名の変更」を参照してください。 

4.6.10.2 Formsの*.fmxファイルのアップグレード

OracleAS Forms Servicesの実行可能ファイル(.fmxファイル)がソースOracleホーム内に存在する場合は、それらのファイルをアップグレード先Oracleホームの相対パスに手動でコピーします。ただし、それらのファイルがソースOracleホームにない(たとえば、FORMS_PATH環境変数によって参照される別のディレクトリにある)場合は、この手動による手順は必要ありません。

4.6.10.3 ユーザー定義OC4JインスタンスにデプロイされたOracleAS Forms Services EARファイルのアップグレード

ソースOracleホームでは、OracleAS Forms Services EARファイル(forms90app.ear)がデフォルトでOC4J_BI_Forms OC4Jインスタンスにforms90appとしてデプロイされています。このEARファイルをOC4J_BI_Forms OC4Jインスタンスのカスタマイズ済構成に再デプロイした場合は、OracleAS Upgrade Assistantによってこのデプロイがアップグレード先Oracleホームに自動的にアップグレードされます。

ただし、このEARファイルを他のデフォルトOC4Jインスタンス(homeOC4J_PortalOC4J_Wireless)またはユーザー定義OC4Jインスタンスにデプロイした場合、この構成はアップグレードされません。その場合は、OracleAS Forms ServicesのEARファイルをアップグレード先Oracleホームの対応するOC4Jインスタンスに再デプロイします。

OracleAS Forms Services 10g リリース2(10.1.2.0.2)のformsapp.earファイルは次のディレクトリにあります。

DESTINATION_ORACLE_HOME¥forms¥j2ee

4.7 タスク6: アップグレードされた中間層の起動および最終アップグレード・タスクの実行

OracleAS Upgrade Assistantの処理が終了し、アップグレード後のすべての手動タスクを完了すると、アップグレードされた中間層インスタンスを起動できます。

次の項で、詳細を説明します。

4.7.1 アップグレードされた中間層の起動

中間層インスタンスがInfrastructureを使用する場合、Infrastructureが実行されていることを確認します。

関連項目:

4.3.3項「中間層で使用されるInfrastructureの実行の確認」 

中間層インスタンスを起動するには、次の手順を実行します。

  1. 「サービス」コントロール パネルでProcess Managerサービスを開始して、OPMNおよびそれによって管理されるプロセスを起動します。

  2. 「サービス」コントロール パネルで、Application Server Controlサービスを開始します。

4.7.2 OracleAS Portalプロバイダ情報の更新

Portalインスタンスは、URLによってWebプロバイダにアクセスします。このURLを指定する処理は、プロバイダ登録といいます。アップグレード先OracleホームにソースOracleホームと異なるホスト名またはポート番号(あるいはその両方)を使用してアクセスする場合、またはWebプロバイダが異なるURLパスにデプロイされている場合、アップグレードされたWebプロバイダにアクセスするために使用されるURLを更新する必要があります。Webプロバイダは複数のPortalインスタンスによって参照可能であるため、それらのすべてのURLを更新する必要があります。

WebプロバイダのURLを更新するには、次の手順を実行します。

  1. 管理者としてOracleAS Portalにログオンします。

  2. 「ナビゲータ」リンクをクリックします。

    「Portalナビゲータ」ページが表示されます。

  3. 「プロバイダ」タブをクリックします。

  4. 「登録されたプロバイダ」をクリックします。

    登録されたプロバイダのソートされたリストが表示されます。

  5. 必要に応じて「次へ」または「前」リンクを使用して、更新するプロバイダを検索します。

  6. 更新するプロバイダの「登録の編集」リンクをクリックします。

    「プロバイダの編集」ページが表示されます。

  7. 「接続」タブをクリックします。

  8. URLを更新してプロバイダの新しい場所を反映します。

  9. 「OK」または「適用」をクリックして変更内容を保存します。

4.7.3 OracleAS Portalでのイベント/パラメータ受渡しのサンプル・プロバイダの更新

この項はリリース2(9.0.2)インスタンスに対してのみ適用されます。OracleAS Portalが含まれている10g (9.0.4)中間層をアップグレードする場合には、適用されません。

イベント/パラメータ受渡しのサンプル・プロバイダの定義は、リリース2(9.0.2)以上で変更されています。したがって、リリース2(9.0.2)中間層をアップグレードする場合は、OracleAS Portal Repositoryでプロバイダを更新する必要があります。

プロバイダを参照するリリース2(9.0.2)のOracleAS Portalインスタンスごとに、次の手順を繰り返します。

WebプロバイダのURLを更新するには、次の手順を実行します。

  1. 管理者としてOracleAS Portalにログオンします。

  2. 「ナビゲータ」リンクをクリックします。

    「Portalナビゲータ」ページが表示されます。

  3. 「プロバイダ」タブをクリックします。

  4. 「登録されたプロバイダ」をクリックします。

    登録されたプロバイダのソートされたリストが表示されます。

  5. 必要に応じて「次へ」または「前」リンクを使用して、該当のイベント/パラメータ受渡しのプロバイダを検索します。

  6. 該当のイベント/パラメータ受渡しのプロバイダの「更新」リンクをクリックします。

4.8 タスク7: アップグレードされた中間層の検証

次の項では、中間層のアップグレード後にアップグレードが正常に行われたことを検証するために実行するタスクについて説明します。

4.8.1 中間層コンポーネントの動作の確認

次の手順に従って、アップグレードされた中間層コンポーネントが起動することを確認します。

  1. ブラウザで、Application Server ControlコンソールのURLを入力して、10g リリース2(10.1.2)中間層のOracleホームのApplication Server Controlコンソールへアクセスします。

    次に例を示します。

    http://midtierhostname:port
    
    

    正しいポート番号が入力されていることを確認します。中間層のアップグレード後にApplication Server Controlコンソール・ポートを判断する方法は、4.6.1項「アップグレード後のポート値とportlist.iniファイル」を参照してください。

    Enterprise Managerによって、Application Server Controlコンソールへログインするように要求されます。

  2. アップグレード先Oracleホームに使用したias_adminログイン資格証明を入力します。

    Oracle Application Serverインスタンスをアップグレードした後、アップグレード先Oracleホームのインストール時に定義したパスワードを使用して、アップグレード先10g リリース2(10.1.2)インスタンスのApplication Server Controlコンソールにログインします。

    関連項目:

    4.6.2項「アップグレード後の管理パスワード」 

    Enterprise Managerによって、ブラウザ・ウィンドウに「ファーム」ページが表示されます。このページの「スタンドアロン・インスタンス」セクションに中間層インスタンスのリンクが表示されます。

  3. 「スタンドアロン・インスタンス」セクションで中間層インスタンスの名前をクリックします。

    「システム・コンポーネント」ページが表示されます。

  4. コンポーネントが実行されていることを確認します。

  5. 使用しているコンポーネントの構成情報が10g リリース2(10.1.2)のOracleホームに反映されていることを確認します。

4.8.2 重要なURLのチェック

次の手順に従って、Oracle HTTP ServerおよびアプリケーションのURLにアクセスできることを確認します。

  1. 前のリリースでアクセスしていた同じホストおよびポートのOracle HTTP ServerにアクセスできることをURLを入力して確認します。正確なホスト名およびポート番号を入力してください。次に例を示します。

    http://midtierhost.mycompany.com:7777

  2. 前のリリースで運用していたアプリケーションのURLにアクセスできることを確認します。さらに、そのアプリケーションが前のリリースと同じように機能することを確認します。

4.8.3 ソースOracleホームへの回復: 「Portalサービスのモニタリング」リンクのリセット

前述のとおり、中間層をアップグレードしても、ソースOracleホームは変更されません。つまり、ソースOracleホームは引き続き稼働しています。ただし、10g リリース2(10.1.2)にアップグレードした後にソース中間層に戻すことを決定した場合は、OracleAS Portalの使用方法に関して次の情報を参照してください。

4.8.3.1 ソースOracleホームにおける「Portalサービスのモニタリング」リンクのリセット

ソース中間層を使用するように戻す場合、Oracleホームを再度使用するには、「Portalビルダー」ページで「サービス」ポートレットの「Portalサービスのモニタリング」リンクをリセットする必要があります。

Oracle Application Serverには、「Portalサービスのモニタリング」リンクのリセット処理を自動化するmonseed.sqlスクリプトが用意されています。

このスクリプトを使用するには、次の手順を実行します。

  1. ORACLE_HOME環境変数をソース中間層のOracleホームに設定します。

  2. 次のディレクトリに移動します。

    %ORACLE_HOME%¥portal¥admin¥plsql¥wwc
    
    
  3. SQL*Plusを使用してPortalスキーマに接続します。

  4. リリース2(9.0.2)のOracleホームに戻す場合は、次のコマンドを入力してmonseed.sqlスクリプトを実行します。

    @monseed.sql EM_host EM_port Portal_DAD middle_tier_host middle_tier_port instance_
    name
    
    

    次に例を示します。

    @monseed.sql midtierhost.acme.com 1810 portal midtierhost.acme.com 7777 
    ias902mid.midtierhost.acme.com
    
    

    monseed.sqlスクリプトに指定する必要がある引数については、表4-7を参照してください。

  5. 10g (9.0.4)のOracleホームに戻す場合は、次のコマンドを入力してmonseed.sqlスクリプトを実行します。

    @monseed.sql EM_protocol EM_host EM_port Portal_DAD instance_name
    
    

    次に例を示します。

    @monseed.sql http midtierhost.acme.com 1810 portal as904.midtierhost.acme.com
    
    

    monseed.sqlスクリプトに指定する必要がある引数については、表4-7を参照してください。

    表4-7    monseed.sqlスクリプトに使用する引数 
    引数  説明 

    EM_protocol 

    10g (9.0.4)のApplication Server ControlコンソールのURLに対応するプロトコルを入力します。値は、HTTPまたはHTTPSのいずれかです。 

    EM_host 

    リリース2(9.0.2)のEnterprise Manager Web SiteのURLまたは10g (9.0.4)のApplication Server ControlコンソールのURLに対応するホスト名を入力します。 

    EM_port 

    リリース2(9.0.2)のEnterprise Manager Web SiteのURLまたは10g (9.0.4)のApplication Server ControlコンソールのURLに対応するポートを入力します。 

    Portal_DAD 

    Portalのデータベース・アクセス記述子(DAD)の名前を入力します。DADのデフォルト名は、portalです。 

    middle_tier_host 

    リリース2(9.0.2)中間層のホスト名を入力します。 

    middle_tier_port 

    リリース2(9.0.2)中間層のOracleAS Web Cacheのリスニング・ポートを入力します。 

    instance_name 

    インストール時にソース中間層に与えられたインスタンス名です。

    この名前は、次の構成ファイルにあります。

    SOURCE_ORACLE_HOME¥sysman¥emd¥targets.xml

    targets.xmlファイルでは、インスタンス名は、ソース中間層を実行しているHTTP ServerターゲットのComposite Membershipセグメントにあります。

    HTTP Serverターゲットを特定するには、ソース中間層を実行しているHTTP Serverのホームと一致するORACLE_HOMEプロパティを持つHTTP Serverターゲットを検索します。 

4.8.3.2 アップグレード先Oracleホームに戻す場合の「Portalサービスのモニタリング」リンクのリセット

10g リリース2(10.1.2.0.2)にアップグレードし、ソースOracleホームに戻した後、再度10g リリース2(10.1.2.0.2)のOracleホームに戻す場合は、「Portalサービスのモニタリング」リンクに関して次の情報を考慮してください。

リリース2(9.0.2)、10g (9.0.4)および10g リリース2(10.1.2.0.0)を含むOracle Application Serverの旧リリースでは、「Portalサービスのモニタリング」リンクをクリックすると、Application Server Control Consoleに「Portalサービスのモニタリング」ページが表示されます。

10g リリース2(10.1.2.0.2)以上では、このリンクの動作が変更されています。Application Server Controlコンソールには、「ファーム」ページが表示されます。この場合、モニタリングするPortalを実行しているApplication Serverを選択し、システム・コンポーネント表のPortalターゲットを選択することで、「Portalサービスのモニタリング」ページにアクセスできます。

関連項目:

Application Server Controlコンソールの「ファーム」ページについては、『Oracle Application Server管理者ガイド』の管理ツールの概要に関する項を参照してください。 

そのため、10g リリース2(10.1.2.0.2)にアップグレードし、ソースOracleホームに戻した後、再度10g リリース2(10.1.2.0.2)のOracleホームに戻す場合は、4.8.3.1項「ソースOracleホームにおける「Portalサービスのモニタリング」リンクのリセット」とは若干異なる引数セットを指定してmonseed.sqlスクリプトを実行する必要があります。

そうでないと、「Portalサービスのモニタリング」リンクが正しく機能しません。

10g リリース2(10.1.2.0.2)のOracleホームに戻すには、4.8.3.1項で説明した手順1〜3を実行した後、次のコマンドを入力して、10g リリース2(10.1.2.0.2)の「Portalサービスのモニタリング」リンクをリセットします。

monseed.sql EM_protocol EM_host EM_port

この例の内容は、次のとおりです。

4.9 タスク8: 中間層のソースOracleホームの廃棄

アップグレード処理では、ソースOracleホームは変更されずに残されます。現在のインストール・タイプおよび将来の必要性に応じて、ソースOracleホームの削除するか、なんらかの理由で保持することを選択できます。


注意:

特定のコンポーネントにはアップグレード後も同じポート値が設定されるので、保持した場合のソースOracleホームはアップグレード先Oracleホームと同時に運用できません。4.6.1項「アップグレード後のポート値とportlist.iniファイル」を参照してください。 


次の項で、アップグレードされたソースOracleホームの廃棄の詳細を説明します。

4.9.1 アプリケーション・ファイルおよびログ・ファイルの保存

アップグレード先Oracleホームによって参照または使用されるソースOracleホームのアプリケーション・ファイルまたはログ・ファイルがある場合、ソースOracleホームを廃棄する前にそれらを別の場所に移し、アップグレード先Oracleホームにおいてファイルへの参照設定を新しい場所に変更する必要があります。

4.9.2 将来の言語のロードに備えたソースOracleホームの保持

リリース2(9.0.2)または10g (9.0.4) Portal Repositoryの運用を続ける場合、後で他の言語をリリース2(9.0.2)または10g (9.0.4) Portal Repositoryにロードする可能性があるときは、ソースOracleホームを廃棄しないでください。Oracle Application Server 10g リリース2(10.1.2)の言語をロードするためのユーティリティは、リリース2(9.0.2)または10g (9.0.4)のOracleAS Portalと互換性がありません。

4.9.3 OracleAS FarmからのソースOracleホームの削除

アップグレードした中間層インスタンスがOracleAS Farmのメンバーである場合は、ソースOracleホームを削除する前に、必ずソース・インスタンスをファームから削除してください。

OracleAS Infrastructureを使用していたインスタンスをアップグレードすると、ソース・インスタンスがApplication Server Controlコンソールの「ファーム」ページにあるインスタンス・リストに残ります。

ソース・インスタンスをファームおよび「ファーム」ページから削除するには、ソースOracleホームで次のコマンドを使用します。

SOURCE_ORACLE_HOME¥dcm¥bin¥dcmctl leavefarm

関連項目:

dcmctl leavefarmコマンドの詳細は、『Distributed Configuration Management管理者ガイド』を参照してください。

Application Server Controlコンソールの「ファーム」ページの詳細は、『Oracle Application Server管理者ガイド』の管理ツールの概要に関する項を参照してください。 

4.9.4 リリース2(9.0.2)またはリリース2(9.0.3)のソースOracleホームの削除

アップグレードが成功して必要なバックアップをすべて行い、ソースOracleホームに戻す予定がないことを確認したら、ソースOracleホームからファイルを削除できます。インスタンスの削除にはOracle Universal Installerを使用します。

ただし、インスタンスの削除を開始する前に、次の項を確認する必要があります。

4.9.4.1 10g リリース2(10.1.2)インスタンスも含まれているコンピュータからのリリース2(9.0.2)またはリリース2(9.0.3)インスタンスの削除

同一コンピュータ上にリリース2(9.0.2)またはリリース2(9.0.3)インスタンスおよび10g リリース2(10.1.2)インスタンスがある場合のリリース2(9.0.2)インスタンスまたはリリース2(9.0.3)インスタンスを削除するには、次の手順を実行します。

  1. 9.0.2インスタンスまたは9.0.3インスタンスに、パッチ3352263を適用します。このパッチは、OracleMetaLink(http://metalink.oracle.com)からダウンロードできます。

    パッチの適用が必要な理由については、4.9.4.2項「問題: 10g リリース2(10.1.2)インスタンスにアクティブなOracle Enterprise Managerが含まれていてはいけない」を参照してください。

  2. 削除するインスタンスに関連付けられたすべてのプロセスを停止します。

  3. インストーラを実行して、リリース2(9.0.2)またはリリース2(9.0.3)インスタンスを削除します。リリース2(9.0.2)インスタンスまたはリリース2(9.0.3)インスタンスのインストールに使用したリリースのOracle Universal Installerを実行していることを確認します。

    たとえば、リリース2(9.0.2)およびリリース2(9.0.3)インスタンスの場合は、「スタート」メニューからインストーラを起動します(「スタート」→「プログラム」→「Oracle Installation Products」→「Universal Installer」)。

4.9.4.2 問題: 10g リリース2(10.1.2)インスタンスにアクティブなOracle Enterprise Managerが含まれていてはいけない

同一コンピュータ上にリリース2(9.0.2)またはリリース2(9.0.3)(あるいはその両方)のインスタンスが複数含まれている場合、これらのインスタンスは1つのOracle Enterprise Managerを共有します。これが、「アクティブなOracle Enterprise Manager」です。インストーラを使用して、アクティブなOracle Enterprise Managerが含まれるインスタンスを削除する場合、インストーラによってアクティブなOracle Enterprise Managerを残りのインスタンスのいずれかに切り替える必要があります。残りのインスタンスが1つのみの場合、そのインスタンスは自動的にアクティブなOracle Enterprise Managerになります。複数のインスタンスが残っている場合は、インストーラによって、アクティブなOracle Enterprise Managerを含めるインスタンスを選択するように要求されます。

リリース2(9.0.2)またはリリース2(9.0.3)インスタンスとは異なり、同一コンピュータ上のOracle Application Server 10g リリース2(10.1.2)では、Oracle Enterprise Managerを共有しません。10g リリース2(10.1.2)の各インスタンスには専用のOracle Enterprise Managerが与えられます。

10g リリース2(10.1.2)インスタンスでは、Oracle Enterprise Managerを共有しないため、アクティブなOracle Enterprise Managerを含めるインスタンスとして10g リリース2(10.1.2)を選択する必要はありません。アクティブなOracle Enterprise Managerを含めるインスタンスとして、リリース2(9.0.2)またはリリース2(9.0.3)インスタンスを選択する必要があります。

10g リリース2(10.1.2)インスタンスを選択するか、またはインストーラがアクティブなOracle Enterprise Managerを残りのインスタンスに自動的に切り替え、それが10g リリース2(10.1.2)インスタンスの場合、10g リリース2(10.1.2)のOracleホームのファイルはリリース2(9.0.2)またはリリース2(9.0.3)ホームからのファイルに置き換えられます。これにより、Oracle Enterprise Managerの動作が停止します。

残りのインスタンスが10g リリース2(10.1.2)インスタンスのみの場合、4.9.4.1項「10g リリース2(10.1.2)インスタンスも含まれているコンピュータからのリリース2(9.0.2)またはリリース2(9.0.3)インスタンスの削除」で説明したパッチによって、アクティブなOracle Enterprise Managerが10g リリース2(10.1.2)インスタンスに自動的に切り替えられることを回避できます。また、アクティブなOracle Enterprise Managerを含めるインスタンスの選択リストに、10g リリース2(10.1.2)インスタンスが表示されることを回避できます。

4.9.4.3 10g リリース2(10.1.2)インスタンスがアクティブなOracle Enterprise Managerになった場合

10g リリース2(10.1.2)インスタンスがアクティブなOracle Enterprise Managerになると、Oracle Enterprise Managerの動作は停止します。

これを修正するには、10g リリース2(10.1.2)のOracleホームで次の手順を実行します。

  1. Oracle Enterprise Manager 10g Application Server Controlを停止します。

    DESTINATION_ORACLE_HOME¥bin¥emctl stop iasconsole
    
    
  2. 次のファイルの名前を変更します。手順5で必要になる場合があるため、これらのファイルは削除しないでください。接尾辞activeを付けて、これらのファイル名を変更してもかまいません(iasadmin.properties.activeなど)。

    DESTINATION_ORACLE_HOME¥sysman¥config¥iasadmin.properties
    DESTINATION_ORACLE_HOME¥sysman¥emd¥targets.xml
    DESTINATION_ORACLE_HOME¥sysman¥j2ee¥config¥jazn-data.xml
    DESTINATION_ORACLE_HOME¥sysman¥webapps¥emd¥WEB-INF¥config¥consoleConfig.xml
    
    
  3. 前述の手順に示されているファイルのバックアップ・ファイルをコピーします。

    バックアップ・ファイルは、前述の手順に示されているファイルと同じディレクトリにあります。バックアップ・ファイルの名前には、数字が接尾辞として付いています(iasadmin.properties.1など)。バックアップ・ファイルが最新のものであるかを判別するために、バックアップ・ファイルのタイムスタンプまたは内容をチェックします。

  4. Oracle Enterprise Manager 10g Application Server Controlを起動します。

    DESTINATION_ORACLE_HOME¥bin¥emctl start iasconsole
    
    
  5. リリース2(9.0.2)インスタンスまたはリリース2(9.0.3)インスタンスがコンピュータ上に残っている場合は、いずれかを指定して、アクティブなOracle Enterprise Managerを含める必要があります。

    1. 手順2に示されているファイル(active接尾辞を付けて名前を変更したファイル)をリリース2(9.0.2)インスタンスまたはリリース2(9.0.3)インスタンスのOracleホームにコピーします。これらのファイルの名前を、元の名前(active接尾辞を削除)に戻します。

    2. 新しいアクティブなOracle Enterprise Managerを参照するように、レジストリの次のキーを更新します。

      HKEY_LOCAL_MACHINE / SOFTWARE / ORACLE / EM_LOC
      
      

      キーを更新するには、次の手順を実行します。

      i. 「スタート」→「ファイル名を指定して実行」を選択します。regeditと入力して、「レジストリ エディタ」を起動します。

      ii.左側のフレームで、HKEY_LOCAL_MACHINE / SOFTWAREを展開します。

      iii.左側のフレームで、ORACLEを選択します。

      iv.右側のフレームで、EM_LOCをダブルクリックします。新しいアクティブなOracle Enterprise Managerを指すようにパスを更新して「OK」をクリックします。

4.9.5 10g (9.0.4)のOracleホームの削除

アップグレードが成功して必要なバックアップをすべて行い、ソースOracleホームに戻す予定がないことを確認したら、ソースOracleホームからファイルを削除できます。インスタンスの削除にはOracle Universal Installerを使用します。

関連項目:

インスタンスを削除する方法については、10g (9.0.4)の『Oracle9i Application Serverインストレーション・ガイド』を参照してください。  

4.10 OracleAS Cluster、OracleAS WirelessまたはOracle Workflowをアップグレードする際の考慮事項

次の特別な考慮事項は、Oracle Application Server Clusterの一部である中間層をアップグレードする場合、またはOracleAS Wireless リリース2(9.0.2)かOracle Workflow中間層のいずれかをアップグレードする場合に適用されます。

4.10.1 Oracle Application Server Clusterをアップグレードする場合の手順

Oracle Application Server Clusterを使用している場合は、クラスタを構成する中間層をアップグレードする前に、次の項を確認してください。

4.10.1.1 Oracle Application Server Clusterのコンポーネントの理解

Oracle Application Server Clusterを使用している場合は、複数のOracle Application Server中間層インスタンスがインストールされ、複数のインスタンスが同じファームおよび同じOracleAS Clusterに属しています。

ファームとは、同じDistributed Configuration Management(DCM)リポジトリを共有するインスタンスの集合です。DCMリポジトリは、次のいずれかです。

4.10.1.2 データベース・ベースのリポジトリ内のOracle Application Server Clusterのアップグレード

データベース・ベースのリポジトリ内のOracle Application Server Clusterをアップグレードするには、次の手順を実行します。

  1. クラスタの一部であるいずれかの中間層インスタンスにログインし、クラスタに現在あるすべての中間層インスタンスの名前を確認します。

    クラスタのメンバーの確認には、DCMコマンドラインまたはApplication Server Controlコンソールを使用できます。

    DCMコマンドラインを使用するには、次の手順を実行します。

    1. 次のコマンドを入力して、クラスタの名前を確認します。

      SOURCE_ORACLE_HOME¥dcm¥bin¥dcmctl listclusters
      
      
    2. 次のコマンドを入力して、クラスタ内のインスタンスをリストします。

      SOURCE_ORACLE_HOME¥dcm¥bin¥dcmctl listinstances -cl cluster_name
      
      

    Application Server Controlコンソールを使用するには、「クラスタ」ページに移動して、クラスタ内のインスタンスのリストを参照します。

    関連項目:

    Application Server Controlのオンライン・ヘルプのOracle Application Serverクラスタの管理に関する項を参照してください。 

  2. この章の後述の項の手順に従って、クラスタ内の各中間層をアップグレードし、新しくアップグレードした10g リリース2(10.1.2)の各インスタンスを起動します。

  3. すべての中間層がアップグレードされ実行されているときに、元のソース・インスタンスが停止していることを確認します。

  4. 各ソース中間層について、次のコマンドを使用して、クラスタからソース中間層を削除した後、データベース・ベースのファームからソース中間層を削除します。

    SOURCE_ORACLE_HOME¥dcm¥dcmctl leavecluster
    SOURCE_ORACLE_HOME¥dcm¥dcmctl leavefarm
    
    
  5. 新しくアップグレードした10g リリース2(10.1.2)の各インスタンスをデータベース・ベースのファームに追加します。

    Application Server Controlコンソールを使用すると、各インスタンスをファームに追加できます。

    関連項目:

    Application Server Controlのオンライン・ヘルプのOracle Application Serverファームへのインスタンスの追加に関する項を参照してください。 

  6. 10g リリース2(10.1.2)インスタンスをファームに追加した後、クラスタを再作成し、各インスタンスを新しい10g リリース2(10.1.2)クラスタに追加します。

    DCMコマンドライン(dcmctl)を使用するか、またはApplication Server Controlコンソールの「ファーム」ページを使用すると、クラスタを再作成し、各インスタンスをクラスタに追加できます。

    関連項目:

    DCMコマンドラインの使用方法については、『Distributed Configuration Management管理者ガイド』のファームの作成タスクおよびメンテナンス・タスクに関する項を参照してください。

    Application Server Controlのオンライン・ヘルプのOracle Application Serverクラスタの管理に関する項を参照してください。 

4.10.1.3 ファイル・ベースのリポジトリ内のOracle Application Server Clusterのアップグレード

ファイル・ベースのリポジトリ内のOracleAS Clusterをアップグレードするには、次の手順を実行します。

  1. ファイル・ベースのリポジトリ・ホストを確認します。

    リポジトリ・ホストとは、ファイル・ベースのリポジトリの作成時にログインしたコンピュータです。ファイル・ベースのリポジトリは、このホストに存在します。

  2. リポジトリ・ホストにログインし、クラスタに現在あるすべての中間層インスタンスの名前を確認します。

    クラスタのメンバーの確認には、DCMコマンドラインまたはApplication Server Controlコンソールを使用できます。

    DCMコマンドラインを使用するには、次の手順を実行します。

    1. 次のコマンドを入力して、クラスタの名前を確認します。

      SOURCE_ORACLE_HOME¥dcm¥bin¥dcmctl listclusters
      
      
    2. 次のコマンドを入力して、クラスタ内のインスタンスをリストします。

      SOURCE_ORACLE_HOME¥dcm¥bin¥dcmctl listinstances -cl cluster_name
      
      

    Application Server Controlコンソールを使用には、「クラスタ」のホームページに移動して、クラスタ内のインスタンスのリストを参照します。

    関連項目:

    Application Server Controlのオンライン・ヘルプのOracle Application Serverクラスタの管理に関する項を参照してください。 

  3. クラスタのアップグレード準備のために、ファイル・ベースのリポジトリ・ホスト上の新しいOracleホームに、新しい10g リリース2(10.1.2) J2EE and Web Cacheインスタンスをインストールします。

    インストール時に、10g リリース2(10.1.2)インスタンスの新しいファイル・ベースのリポジトリを作成します。この項の後述の手順が完了するまで、元のソースOracleホームを10g リリース2(10.1.2)にアップグレードする際、OracleAS Upgrade Assistantは使用しないでください。

    関連項目:

    Oracle Application Serverインストール手順の一部としてファイル・ベースのリポジトリを新規作成する方法については、Oracle Application Serverのインストレーション・ガイドを参照してください。 

  4. リポジトリ・ホスト上のインスタンスではない他の各クラスタ・メンバーに対して、次の操作を行います。

    1. 中間層ホストにログインし、新しいOracleホームに新しい10g リリース2(10.1.2) J2EE and Web Cacheインスタンスをインストールします。

      インストール時に、リポジトリ・ホスト上に10g リリース2(10.1.2)をインストールしたときに作成した10g リリース2(10.1.2)ファームを追加します。

    2. 4.4項「タスク3: OracleAS Upgrade Assistantの実行」の手順に従って、インスタンスを10g リリース2(10.1.2)にアップグレードします。

  5. ファイル・ベースのリポジトリ・ホストにログインし、4.4項「タスク3: OracleAS Upgrade Assistantの実行」の手順に従ってリポジトリ・ホストのインスタンスを10g リリース2(10.1.2)にアップグレードします。

  6. クラスタを再作成し、各インスタンスを新しい10g リリース2(10.1.2)クラスタに追加します。

    DCMコマンドライン(dcmctl)を使用するか、またはApplication Server Controlコンソールの「ファーム」ページを使用すると、クラスタを再作成し、各インスタンスをクラスタに追加できます。

    関連項目:

    DCMコマンドラインの使用方法については、『Distributed Configuration Management管理者ガイド』を参照してください。

    Application Server Controlのオンライン・ヘルプのOracle Application Serverクラスタの管理に関する項を参照してください。 

4.10.1.4 アップグレード済クラスタのmod_oc4j構成ファイルの更新

リクエストのルーティング構成を保持するためのクラスタをアップグレードした後、次の追加タスクを実行します。

  1. テキスト・エディタを使用して、いずれかのインスタンスで次のファイルを開き、Oc4jMountディレクティブのインスタンス名およびクラスタ名をメモします。

    DESTINATION_ORACLE_HOME¥Apache¥Apache¥conf¥mod_oc4j.conf
    
    
  2. インスタンス名をアップグレードされたインスタンスのインスタンス名に変更します(クラスタ名も必要に応じて変更します)。

  3. 新しいクラスタの各インスタンスで、Oc4jMountディレクティブをmod_oc4.confファイルにコピーします。

  4. Oc4jMountディレクティブのURLパターンに一致するリクエストが正しいインスタンスにルーティングされることを確認します。

4.10.2 OracleAS Wireless リリース2(9.0.2)中間層をアップグレードする場合の手順

Oracle Application Server Wirelessを実行している1つ以上のリリース2(9.0.2)中間層をアップグレードする場合は、OracleAS Upgrade Assistantを実行する前に次の手順を実行する必要があります。

  1. Oracle9i AS Wirelessを実行しているすべてのリリース2(9.0.2)中間層を停止します。

    関連項目:

    リリース2(9.0.2)ドキュメント・ライブラリの『Oracle9i Application Server管理者ガイド』のApplication Serverの起動と停止に関する項を参照してください。 

  2. リリース2(9.0.2)のOracleAS Metadata RepositoryのWIRELESSスキーマをバックアップします。

    次の手順で、Oracle Application Server Wireless 10g リリース2(10.1.2)中間層をインストールすると、Wireless Configuration Assistantによってリリース2(9.0.2)のOracleAS Metadata RepositoryのWIRELESSスキーマが10g (9.0.4)にアップグレードされるため、この手順を実行することをお薦めします。

    後述の手順で、OracleAS Metadata Repositoryを10g リリース2(10.1.2)にアップグレードすると、Metadata Repository Upgrade Assistant(MRUA)によって10g (9.0.4)のWIRELESSスキーマは10g リリース2(10.1.2)にアップグレードされます。

    WIRELESSスキーマは、エクスポート・データベース・ユーティリティを使用してバックアップできます。

    exp system/password@service_name file=iasw902.dmp owner=WIRELESS
    
    

    この例では、次の値を指定する必要があります。

    • password: SYSTEMアカウントのパスワード。

    • service_name: リリース2(9.0.2)のMetadata Repositoryを指し示すローカル・ネット・サービス名(asdbなど)。

    このコマンドによって、WIRELESSスキーマの内容が格納されたデータベース・エクスポート・ファイルiasw902.dmpが作成されます。

  3. この章で後述する手順に従い、中間層のアップグレード処理を続行します。

    中間層のアップグレード処理には、10g リリース2(10.1.2)中間層をインストールする手順も含まれます。リリース2(9.0.2) Infrastructureに対して10g リリース2(10.1.2)のPortal and Wirelessインストールをインストールすると、Wireless Configuration AssistantによってWIRELESSスキーマが9.0.4にアップグレードされます。

    同じOracleAS Metadata Repositoryに対して追加のOracle Application Server Wireless 10g リリース2(10.1.2)中間層をインストールすると、Configuration Assistantはスキーマがすでにアップグレードされていることを検出し、アップグレードは行いません。

  4. Portal and Wireless中間層のいずれかを10g リリース2(10.1.2)にアップグレードした後は、他の中間層のアップグレードを継続するか、またはリリース2(9.0.2)のWirelessが構成されている他の中間層を再起動できます。


    注意:

    Oracle Application Server Wirelessスキーマが10g (9.0.4)にアップグレードされた後も、リリース2(9.0.2)のいずれかの中間層でOracleAS Wirelessを継続して使用する場合は、次のいずれかのパッチを中間層で実行する必要があります。

    • Oracle9i AS Wireless 9.0.2.8.0パッチ(2831134)

    • Oracle9i AS Wireless 9.0.2.10.0パッチ(3174514)

    • Oracle9i AS 9.0.2.2.0がバンドルされるパッチ・セット(2926973)

    • Oracle9i AS 9.0.2.3.0パッチ・セット(3038037)

    パッチ・セットを実行しない場合は、OracleAS Wireless中間層は、アップグレード済WIRELESSスキーマで機能できなくなります。これらのパッチは、次のOracleMetaLinkからダウンロードできます。

    http://metalink.oracle.com
     

4.10.3 Oracle Workflowの中間層コンポーネントをアップグレードする場合の手順

Oracle Workflowをアップグレードするには、次の手順に従ってアップグレードを実行する必要があります。

  1. 4.2項「タスク1: アップグレード準備のための新しい10g リリース2(10.1.2)中間層のインストール」の手順に従って、10g リリース2(10.1.2)のOracleホームをインストールします。

  2. Oracle Workflowリリース2.6.3.5をOracle Content Management SDK CDから10g リリース2(10.1.2)中間層の新しいOracleホームにインストールします。

  3. 次の項の手順に従って、OracleAS Upgrade Assistantを使用して中間層を10g リリース2(10.1.2)にアップグレードします。

  4. 『Oracle Workflow for Oracle Content Management SDKインストレーション・ノート』に従って、Workflow Configuration Assistantを実行します。このドキュメントは、次のURLにあるOracle Technology Networkより入手できます。

    http://www.oracle.com/technology/documentation/cm_sdk.html
    
    

    Workflow Configuration Assistantは、中間層に対して追加のアップグレード・タスクを実行し、必要に応じてOracle Workflowスキーマをアップグレードします。

    Workflow Configuration Assistantを実行する場合は、次のことに注意してください。


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