4.3 オンデマンドの診断収集の使用

tfactlコマンドライン・ツールを使用して、Oracle Trace File Analyzerをオンデマンドで実行します。

4.3.1 オンデマンドの診断収集およびログ分析

tfactlコマンドは、分析の実行時に様々なOracle Databaseサポート・ツールの組合せを使用します。

tfactlコマンドを使用すると、共通の構文を使用してOracle Databaseサポート・ツールにアクセスできます。共通の構文の使用により、ツールの構文の違いによる複雑さが解消されます。

分析の実行および問題の解決には、Oracle Trace File Analyzerのツールを使用します。さらにサポートが必要な場合は、tfactlコマンドを使用して、Oracleサポートに提供する診断を収集します。

Oracle Trace File Analyzerは次の操作を実行します。

  • 選択した時刻のすべての関連ログ・データを収集します。

  • ログ・ファイルを切り捨て、診断に必要なデータのみを収集します。

  • tfactlが実行されたノード上のすべての診断をパッケージ化します。

図4-4 オンデマンド収集

図4-4の説明が続きます。
「図4-4 オンデマンド収集」の説明

4.3.2 システムおよびクラスタのサマリーの表示

summaryコマンドは、システムおよびクラスタのステータスのリアルタイム・レポートを提供します。

構文

tfactl summary [options]

さらにヘルプを表示するには、次を使用します。
tfactl summary -help

4.3.3 エラーについてのログの調査

Oracle Trace File Analyzerを使用して、クラスタ全体のすべてのログを分析し、最新のエラーを識別します。

  1. 過去1日間のすべてのエラーを検出するには、次のようにします。
    $ tfactl analyze –last 1d
  2. 指定した期間中に発生したすべてのエラーを検出するには、次のようにします。
    $ tfactl analyze –last 18h
  3. 任意のノードでの特定のエラーの発生をすべて検出するには(たとえば、ORA-00600エラーを報告する場合)、次のようにします。
    $ tfactl analyze -search “ora-00600" -last 8h

関連トピック

4.3.4 Oracle Databaseサポート・ツールを使用したログの分析

Oracle Databaseサポート・ツール・バンドルは、Oracle Trace File AnalyzerをMy Oracle Supportノート2550798.1からダウンロードした場合にのみ使用できます。

Oracle Databaseサポート・ツール・バンドルが付属するOracle Trace File Analyzerには、次のツールが含まれています。

表4-5 LinuxおよびUNIXに含まれるツール

ツール 説明

orachkまたはexachk

Oracleスタックのヘルス・チェックを提供します。

Oracle Autonomous Health Frameworkは、エンジニアド・システムにOracle EXAchkをインストールするか、エンジニアド・システム以外のすべてのシステムにOracle ORAchkをインストールします。

詳細は、My Oracle Supportのノート1070954.1および2550798.1を参照してください。

oswatcher (oswbb)

オペレーティング・システム・メトリックを収集してアーカイブします。このメトリックは、インスタンスまたはノードの除去、およびパフォーマンスの問題に役立ちます。

詳細は、My Oracle Supportのノート301137.1を参照してください。

procwatcher (prw)

データベース・パフォーマンスの診断とセッション・レベルのハング情報を自動化および取得します。

詳細は、My Oracle Supportのノート459694.1を参照してください。

oratop

ほぼリアルタイムのデータベース監視を提供します。

詳細は、My Oracle Supportのノート1500864.1を参照してください。

alertsummary

すべてのノードから、1つ以上のデータベースまたはOracle ASMアラート・ファイルのイベントのサマリーを提供します。

ls

すべてのノードで、Oracle Trace File Analyzerが認識する特定のファイル名パターンのファイルをすべてリストします。

pstack

すべてのノードで、指定されたプロセスのプロセス・スタックを生成します。

grep

指定されたデータベースを使用して、アラート・ファイルまたはトレース・ファイル内で特定の文字列を検索します。

summary

構成の高レベルのサマリーを提供します。

vi

viエディタでアラート・ファイルまたはトレース・ファイルを開き、特定のデータベースおよびファイル名パターンを表示します。

tail

特定のデータベースおよびファイル名パターンのアラート・ファイルまたはトレース・ファイルに対してtailを実行します。

param

指定されたパターンに一致するすべてのデータベース・パラメータおよびオペレーティング・システム・パラメータを表示します。

dbglevel

1つのコマンドで複数のOracle Clusterwareトレース・レベルを設定および設定解除します。

history

tfactlシェルのシェル履歴を表示します。

changes

特定の期間におけるシステム設定の変更をレポートします。このレポートには、適用されるデータベース・パラメータ、オペレーティング・システム・パラメータおよびパッチが含まれます。

calog

クラスタ・イベント・ログから重要なイベントをレポートします。

events

ログの警告およびエラーをレポートします。

managelogs

ディスク領域の使用状況を表示し、自動診断リポジトリ(ADR)のログおよびトレース・ファイルをパージします。

ps

プロセスを検索します。

triage

oswatcherデータまたはexawatcherのデータを要約します。

表4-6 Microsoft Windowsに含まれるツール

ツール 説明

calog

クラスタ・イベント・ログから重要なイベントをレポートします。

changes

特定の期間におけるシステム設定の変更をレポートします。このレポートには、適用されたデータベース・パラメータ、オペレーティング・システム・パラメータおよびパッチが含まれます。

dir

すべてのノードで、Oracle Trace File Analyzerが認識する特定のファイル名パターンのファイルをすべてリストします。

events

ログに記録された警告およびエラーをレポートします。

findstr

指定されたデータベースを使用して、アラート・ファイルまたはトレース・ファイル内で特定の文字列を検索します。

history

tfactlシェルのシェル履歴を表示します。

managelogs

ディスク領域の使用状況を表示し、ADRのログおよびトレース・ファイルをパージします。

notepad

notepadエディタでアラート・ファイルまたはトレース・ファイルを開き、特定のデータベースおよびファイル名パターンを表示します。

param

指定されたパターンに一致するすべてのデータベース・パラメータおよびオペレーティング・システム・パラメータを表示します。

summary

構成の高レベルのサマリーを提供します。

tasklist

プロセスを検索します。

インストールされているツールを確認するには、次のようにします。

$ tfactl toolstatus

コマンドラインまたはシェル・モードのいずれかでtfactlを使用して、各ツールを実行できます。コマンドラインからツールを実行するには、次のようにします。

$ tfactl run tool

次の例では、シェル・モードでtfactlを使用する方法を示します。コマンドを実行すると、tfactlが開始され、データベースMyDBに接続してoratopが実行されます。

$ tfactl
tfactl > database MyDB
MyDB tfactl > oratop

4.3.5 Oracle Trace File Analyzerのメタデータの検索

tfactl search -showdatatypes|-json [json_details]を使用して、Oracle Trace File Analyzerの索引に格納されているすべてのメタデータを検索できます。

特定の日付の間にある特定のOracle Databaseのすべてのイベントを検索できます。

Linuxシステムの例:
tfactl search -json 
'{
  "data_type":"event",
  "content":"oracle",
  "database":"rac11g",
  "from":"01/20/2017 00:00:00",
  "to":"12/20/2018 00:00:00"
 }'
LinuxおよびWindowsシステムの例:
tfactl search -json
"{
   \"data_type\":\"event\",
   \"content\":\"oracle\",
   \"database\":\"rac11g\",
   \"from\":\"01/20/2017 00:00:00\",
   \"to\":\"12/20/2018 00:00:00\"
}"

Linux、AIXおよびSolarisシステムのすべての索引イベントをリストするには: tfactl search -json '{"data_type":"event"}'

Windowsシステムのすべての索引イベントをリストするには: tfactl search -json "{\"data_type\":\"event\"}"

すべての使用可能なデータ型をリストするには: tfactl search -showdatatypes

4.3.6 Oracle Trace File Analyzerのサービス・リクエスト・データ収集(SRDC)

Oracle Trace File Analyzerのサービス・リクエスト・データ収集(SRDC)を使用すると、適切な診断データを迅速に収集できます。

サービス・リクエスト・データ収集を実行するには、次のようにします。

$ tfactl diagcollect -srdc srdc_name

コマンドを実行すると、クラスタ全体で、過去n時間以内に更新されたすべての重要なログ・ファイルの切捨ておよび収集が実行されます。ログ収集のデフォルトの時間は、SRDCによって異なります。–last n h|dオプションを使用して、diagcollect期間を変更できます。

Oracleサポートでは、サービス・リクエスト・データ収集(SRDC)を実行するようにユーザーに依頼することがよくあります。SRDCは、発生した問題のタイプによって異なります。SRDCは、問題を診断することを目的とした指示の集合である一連の大量データです。多くの様々なステップが必要になるため、SRDCを手動で収集するのは困難です。

Oracle Trace File Analyzerでは、次の単一コマンドを使用してSRDC収集を実行できます。

$ tfactl diagcollect 
[-srdc srdc_profile] 
[–sr sr_number]
[-tag tagname] 
[-z filename] 
[-last nh|d | -from time -to time | -for date] 
[-database database]
オプション 説明

[-srdc srdc_profile]

SRDCプロファイルを指定します。

-tag description

このパラメータを使用して、Oracle Trace File Analyzerリポジトリ内に、収集結果用のサブディレクトリを作成します。

-z file_name

このパラメータを使用して、出力ファイル名を指定します。

[-last nh|d | -from time -to time | -for date]

  • -lastパラメータを指定すると、過去の特定の時間(h)または日数(d)の関連データを含むファイルを収集します。さらに、デフォルトでは、このパラメータを指定してコマンドを使用すると、大きいファイルは切り捨てられ、特定の間隔のファイルのみが表示されます。

    -lastと同じ機能を持つ-sinceを使用することもできます。このオプションは下位互換性のために含まれています。

  • -from-toのパラメータを指定して(この2つのパラメータは一緒に使用する必要があります)、特定の時間間隔内の関連データを含むファイルを収集し、ファイルが大きい場合、この時刻より前のデータが切り捨てられます。

    サポートされている時間書式は次のとおりです。

    "Mon/dd/yyyy hh:mm:ss"

    "yyyy-mm-dd hh:mm:ss"

    "yyyy-mm-ddThh:mm:ss"

    "yyyy-mm-dd"

  • -forパラメータを指定すると、指定した日付の関連データを含むファイルを収集します。tfactlによって収集されるファイルには、-forの後に指定した時間が間に含まれるタイムスタンプがあります。このオプションでは、データの切捨ては行われません。

    サポートされている時間書式は次のとおりです。

    "Mon/dd/yyyy"

    "yyyy-mm-dd"

ノート:

日付と時刻の両方を指定する場合、両方の値を二重引用符("")で囲む必要があります。日付のみまたは時刻のみを指定する場合は、単一の値を引用符で囲む必要はありません。

-database database

データベースの名前を指定します。

ノート:

diag収集の一部として収集をSRにアップロードするには、次のようにします。

tfactl setupmosコマンドを使用してMOS構成をすでに設定している場合は、-srオプションを診断収集コマンドとともに使用できます。tfactl setupmosは、20.2より前のバージョンでのみサポートされています。

tfactl setupmosコマンドを使用してMOS構成を設定していない場合は、新しい汎用コマンドahfctl setupload -name mos -type httpsを使用してMOS構成を設定し、指示に従います。

たとえば: tfactl diagcollect -srdc srdc_type –sr sr_number

SRDCを実行するには、次のいずれかのOracle特権ユーザー・アカウントを使用します。

  • ORACLE_HOME所有者
  • GRID_HOME所有者

表4-7 単一コマンドによるサービス・リクエスト・データ収集

使用可能なSRDC 問題のタイプ 収集の範囲 自動収集

ahf

Oracle OrachkおよびOracle Exachkの問題(-debugによる実行後に実行される)

ローカルのみ

なし

avs

Audit Vault Server関連ファイル

クラスタ全体

なし

crs

crsトレースの収集

クラスタ全体

なし

crsasm

ASM CRS関連の問題

クラスタ全体

なし

crsasmcell

ASM CRS CELL関連の問題

クラスタ全体

なし

dbacl

アクセス制御リスト(ACL)の問題

ローカルのみ

なし

dbaqgen

Oracle Advanced Queuing環境内の問題

ローカルのみ

なし

dbaqmon

キュー・モニター(QMON)の問題

ローカルのみ

なし

dbaqnotify

Oracle Advanced Queuing環境内の通知の問題

ローカルのみ

なし

dbaqperf

Oracle Advanced Queuing環境内のパフォーマンスの問題

ローカルのみ

なし

dbaqpurge

Oracle Advanced Queuing環境における非パージ・メッセージの問題

ローカルのみ

なし

dbasm

Oracle Databaseのストレージの問題

ローカルのみ

なし

dbaudit

Oracle Databaseの監査の標準情報

ローカルのみ

なし

dbaum

AUM: 提供する証拠のチェックリスト(ドキュメントID 1682741.1)

ローカルのみ

なし

dbaumwaitevents

元に戻すに関連する待機イベント: 提供する証拠のチェックリスト(ドキュメントID 1682723.1)

ローカルのみ

なし

dbawrspace

Oracle Databaseの自動ワークロード・リポジトリ(AWR)の領域の問題

ローカルのみ

なし

dbbeqconnection

Bequeath接続の問題: 提供する証拠のチェックリスト(ドキュメントID 1928047.1)

ローカルのみ

なし

dbcorrupt

Oracle Databaseの一般的な破損

ローカルのみ

なし

dbdataguard

ブローカなどのData Guardの問題

ローカルのみ

なし

dbawrspace

自動ワークロード・リポジトリ(AWR)でSYSAUX領域が過剰に使用されている

ローカルのみ

なし

dbdatapatch

データパッチの問題

ローカルのみ

なし

dbddlerrors

DDLエラー: 提供する証拠のチェックリスト(ドキュメントID 2383662.1)

ローカルのみ

なし

dbemon

イベント・モニター(EMON)の問題

ローカルのみ

なし

dbenqdeq

TFAコレクタ(推奨)または手動ステップを使用して、アドバンスト・キューイングの問題に関する標準情報を収集

ローカルのみ

なし

dbexpdp

dbexpdpapi

dbexpdpperf

dbexpdptts

Oracle Data Pump Export (expdp)

ローカルのみ

なし

dbfs

Oracle Automatic Storage Management (Oracle ASM)/データベース・ファイル・システム(DBFS)/直接NFS/Oracle Advanced Cluster File System (Oracle ACFS)の問題

ローカルのみ

なし

dbfra

高速リカバリ領域(フラッシュ・リカバリ領域とも呼ばれる)の問題

ローカルのみ

なし

dbggclassicmode

dbggintegratedmode

Oracle GoldenGate

ローカルのみ

なし

dbhang

Oracle Databaseのハングの問題

ローカルのみ

なし

dbhangperflite

Oracle Databaseのパフォーマンスとハングの問題

ローカルのみ

なし

dbimpdp

dbimpdpperf

Oracle Data Pump Import (impdp)

ローカルのみ

なし

dbimpdpperf

データ・ポンプ・インポートのパフォーマンスの問題

ローカルのみ

なし

dbinstall

dbupgrade

dbpreupgrade

Oracle Databaseのインストール/アップグレードの問題

ローカルのみ

なし

dbparameters

Oracle Databaseの単一インスタンスの停止の問題

ローカルのみ

なし

dbparameterfiles

パラメータ・ファイル: 提供する証拠のチェックリスト(ドキュメントID 1914153.1)

ローカルのみ

なし

dbpartition

パーティション化された表、サブパーティション化された表および索引の作成または保持の問題

ローカルのみ

なし

dbpartitionperf

パーティション化された表または索引に対する低速なCreateAlterまたはDropコマンド

ローカルのみ

なし

dbpatchinstall

dbpatchconflict

Oracle Databaseのパッチ適用の問題

ローカルのみ

なし

dbperf

Oracle Databaseのパフォーマンスの問題

クラスタ全体

なし

dbperf_and_hang

FASaaS環境でのOracle Databaseのパフォーマンスとハングの問題

ローカルのみ

なし

dbplugincompliance

Enterprise Managerのコンプライアンス関連の問題

ローカルのみ

なし

dbpreupgrade

Oracle Databaseのアップグレード前の問題

ローカルのみ

なし

dbprocmgmt

一般的なプロセス管理および関連する問題: 提供する証拠のチェックリスト(ドキュメントID 2500734.1)

ローカルのみ

なし

dbrac

Oracle ClusterwareおよびOracle ASMのOracle RAC関連データの収集の問題

ローカルのみ

なし

dbracinst

Oracle DatabaseのOracle RAC関連データの収集の問題

ローカルのみ

なし

dbracperf

Oracle RAC関連のパフォーマンスの問題

クラスタ全体 なし

dbresmgr

リソース・マネージャに関連するOracle Databaseの問題

ローカルのみ

なし

dbrman

dbrmanperf

Recovery Manager (RMAN)の問題

ローカルのみ

なし

dbscn

システム変更番号(SCN)

ローカルのみ

なし

dbshutdown

dbstartup

Oracle Databaseの起動または停止の問題

ローカルのみ

なし

dbslowddl

低速なDDL: 提供する証拠のチェックリスト

ローカルのみ

なし

dbspacewait

スペース関連待機イベントおよびパフォーマンスの問題: 提供する証拠のチェックリスト(ドキュメントID 2560286.1)

ローカルのみ

なし

dbspatialexportimport

Oracle Spatialのエクスポートまたはインポートの問題

ローカルのみ

なし

dbspatialinstall

Oracle Spatialのインストールの問題

ローカルのみ

なし

dbspatialperf

Oracle Spatialのパフォーマンスの問題

ローカルのみ

なし

dbspatialupgrade

Oracle Spatialのアップグレードの問題

ローカルのみ

なし

dbspatialusage

Oracle Spatialの使用に関する問題

ローカルのみ

なし

dbsqlperf

SQLのパフォーマンスの問題

ローカルのみ

なし

dbstandalonedbca

Oracle Database Configuration Assistant (Oracle DBCA)の問題

ローカルのみ

なし

dbstoragestructuregeneric

ストレージ構造関連の診断

ローカルのみ

なし

dbtablespacegeneric

汎用表領域およびセグメント管理: 提供する証拠のチェックリスト(ドキュメントID 2560291.1)

ローカルのみ

なし

dbtde

透過的データ暗号化(TDE)の問題

ローカルのみ

なし

dbtextindex

Oracle Textの問題

ローカルのみ

なし

dbtextissue

Oracle Textのインストールの問題 - 12c。

ローカルのみ

なし

dbtextupgrade

dbtextinstall

Oracle Textバージョン12.1.0.1以降のアップグレードの問題

ローカルのみ

なし

dbunixresources

Oracle Databaseのリソースの問題

ローカルのみ

なし

dbvault

Database Vaultの標準情報の収集

ローカルのみ

なし

dbwindowsresources

Microsoft Windowsリソース上のOracle Database: 提供する証拠のチェックリスト

ローカルのみ

なし

dbwinservice

Microsoft Windows上のOracleService: 提供する証拠のチェックリスト(ドキュメントID 1918781.1)

ローカルのみ

なし

dbxdb

XDBのインストールまたは無効なオブジェクトの問題

ローカルのみ

なし

dbxdbgeneric

XDBインストールおよび無効なオブジェクトの問題

ローカルのみ

なし

dbxdbupgrade

12c以降のXDBインストールおよび無効なオブジェクトの問題

ローカルのみ

なし

dnfs

XDBアップグレードの問題

ローカルのみ

なし

emagentgeneric

Enterprise Manager管理エージェントの一般的な問題のトレース/ログ情報の収集

Oracle Management Service (OMS)およびエージェント

なし

emagentpatching

エージェントのパッチ適用中のEnterprise Managerの失敗

Oracle Management Service (OMS)およびエージェント

なし

emagentperf

Enterprise Manager 13cエージェントのパフォーマンスの問題

エージェント

なし

emagentssl

Enterprise ManagerエージェントのSSL構成の問題

Oracle Management Service (OMS)およびエージェント

なし

emagentstartup

Enterprise Manager 13cエージェントの起動の問題

エージェント

なし

emagentunreach

Enterprise Manager 13cエージェントにアクセスできないエラーまたはステータス

エージェント

なし

emagentupload

Enterprise Manager 13cエージェントのアップロード・エラー

エージェント

なし

emagtpatchdeploy

Enterprise Manager 13cエージェントのパッチ適用の問題

Oracle Management Service (OMS)およびエージェント

なし

emagtupginst

Enterprise Manager 13cエージェントのインストール、アップグレードまたはデプロイメントの問題の診断データの収集

エージェント

なし

emagtupgpatch

Enterprise Manager 13cエージェントのアップグレード、ローカル・インストールまたはパッチ適用の問題。

Oracle Management Service (OMS)およびエージェント

なし

emauthldap

LDAPプロバイダを使用したEnterprise Managerの認証の問題

Oracle Management Service (OMS)

なし

emblackout

Enterprise Managerのブラックアウトの問題

Oracle Management Service (OMS)およびエージェント

なし

emcliadd

emclusdisc

emdbsys

emgendisc

Enterprise Managerのターゲットの検出または追加の問題

Oracle Management Service (OMS)およびエージェント

エージェント

Oracle Management Service (OMS)およびエージェント

Oracle Management Service (OMS)およびエージェント

なし

emcomm

Oracle Management Service (OMS)とエージェントの間のEnterprise Managerの通信情報

Oracle Management Service (OMS)およびエージェント

なし

emdbaasdeploy

Database as A Service (DBaaS): DBaaSのデプロイメント中の障害に関するトレースまたはログ情報を収集します。

Oracle Management Service (OMS)およびリモートのDBaaSデプロイメント・サーバー

なし

emdebugon

emdebugoff

Enterprise Managerデバッグ・ログ収集

emdebugonを実行して問題を再現してから、emdebugoffを実行します。これにより、デバッグが再度無効にされ、デバッグ・ログが収集されます

Oracle Management Service (OMS)またはエージェント

なし

emfleetpatching

Enterprise Managerのフリート・メンテナンスのパッチ適用の問題

Oracle Management Service (OMS)およびエージェント

なし

emjobs

Enterprise Managerのすべてのジョブ関連の問題

Oracle Management Service (OMS)

なし

emmetricalert

Enterprise Managerの一般メトリック・ページまたはしきい値の問題

エージェント

なし

emnotif

Enterprise Managerのインシデント・ルールおよび通知の問題

Oracle Management Service (OMS)

なし

emomsfailstart

Enterprise ManagerでのOracle Management Service (OMS)の起動の失敗

Oracle Management Service (OMS)

なし

emomscrash

Enterprise ManagerでのOracle Management Service (OMS)のクラッシュの問題

Oracle Management Service (OMS)

なし

emomsheap

Enterprise ManagerでのJavaヒープの使用状況またはパフォーマンスの問題

Oracle Management Service (OMS)

なし

emomshungcpu

Enterprise ManagerでのOracle Management Service (OMS)のクラッシュ、再起動またはパフォーマンスの問題

Oracle Management Service (OMS)

なし

emomspatching

Oracle Management Service (OMS)のパッチ適用中のEnterprise Managerの失敗

Oracle Management Service (OMS)

なし

emomsssl

Enterprise ManagerでのOracle Management Service (OMS)のSSL構成の問題

Oracle Management Service (OMS)

なし

emomsupginst

Enterprise ManagerでのOracle Management Service (OMS)のインストール、アップグレードおよびパッチ適用

ローカルのみ

なし

empatchplancrt

Enterprise Managerのパッチ計画作成の問題

Oracle Management Service (OMS)およびエージェント

なし

emprocdisc

Oracle Database、リスナーまたはASMターゲットは検出プロセスで検出されません

ローカルのみ

なし

emtbsmetric

Enterprise Manager表領域の使用状況メトリックの問題

ローカルのみ(Enterprise Managerエージェント・ターゲット上)

なし

emwlsssl

Enterprise ManagerでのWebLogic Server (WLS)のSSL構成の問題

ローカルのみ

なし

emdbrat

Enterprise ManagerのRAT収集の問題

ターゲット・リプレイ/取得データベース

なし

emcreds

Enterprise Managerの資格証明の問題

Oracle Management Service (OMS)およびエージェント

なし

emdbpluginstatus

Enterprise ManagerのDBプラグインの問題

Oracle Management Service (OMS)またはエージェント(あるいはその両方)

なし

emdeployoms

Enterprise Managerによる追加のOracle Management Service (OMS)のデプロイの問題

Oracle Management Service (OMS)

なし

emomsmigration

Enterprise ManagerでのOracle Management Service (OMS)移行/クローニングの問題

Oracle Management Service (OMS)

なし

esexalogic

Oracle Exalogicの完全なExalogsのデータ収集情報

ローカルのみ

なし

exadata

Oracle Exadata情報の収集

ローカルのみ

なし

exservice

Oracle Exadata: ストレージ・ソフトウェア・サービスまたはオフロード・サーバー・サービスの問題

ローカルのみ

なし

exsmartscan

Oracle Exadata: Smart Scanが機能しない問題

ローカルのみ

なし

generic

Oracle Databaseエラーに対するフォールスルーSRDC

ローカルのみ

なし

gg_abend

クラシック実装とマイクロサービス実装の両方に対応するOracle GoldenGate

ローカルのみ

なし

ggintegratedmodenodb

Oracle GoldenGateは抽出/レプリケートの異常終了の問題

ローカルのみ

なし

gridinfra

Oracle ClusterwareのOracle RAC関連データの収集の問題

ローカルのみ

なし

gridinfrainst

Oracle RACのアップグレードおよびパッチ適用の問題

ローカルのみ

なし

instterm

次のORAエラーのトレースを収集します。
  • ORA-00469
  • ORA-00470
  • ORA-00480
  • ORA-00490
  • ORA-00491
  • ORA-00492
  • ORA-00493
  • ORA-00495
  • ORA-00496
  • ORA-00497
  • ORA-00498

ローカルのみ

なし

internalerror

その他の内部Oracle Databaseエラー

ローカルのみ

なし

listener_services

リスナー・エラー: TNS-12516 / TNS-12518 / TNS-12519 / TNS-12520

ローカルのみ

なし

naming_services

ネーミング・サービス・エラー: TNS-12154 / TNS-12528

ローカルのみ

なし

ORA-00020

ORA-00060

ORA-00494

ORA-00600

ORA-00700

ORA-01031

ORA-01555

ORA-01578

ORA-01628

ORA-03137

ORA-04020

ORA-04021

ORA-04030

ORA-04023

ORA-04031

ORA-04063

ORA-07445

ORA-08102

ORA-08103

ORA-22924

ORA-27300

ORA-27301

ORA-27302

ORA-30036

ORAエラー

ローカルのみ

次のSRDCのみ:
  • ORA-00600
  • ORA-04030
  • ORA-04031
  • ORA-04021
  • ORA-07445
  • ORA-01578

ORA-01000

オープン・カーソルの問題

ローカルのみ

なし

ORA-00018

ORA-00018またはセッション・パラメータの問題

ローカルのみ

なし

ORA-12751

ORA-12751の収集エラー

ローカルのみ

なし

ORA-25319

アドバンスト・キューイング環境でのORA-25319エラーのトラブルシューティングに関する情報の収集

Oracle Advanced Queuing環境内のORA-25319の問題

ローカルのみ

なし

ORA-00227

エラーORA-00227で報告された制御ファイル・ブロック破損のトラブルシューティングに関する情報の収集

ローカルのみ

なし

privsroles

権限とロールのデータ収集

ローカルのみ

なし

xdb600

TFAコレクタを使用したXDB ORA-00600およびORA-07445の内部エラー問題の診断データ収集

ローカルのみ

なし

zlgeneric

Zero Data Loss Recovery Appliance (ZDLRA)の問題

ローカルのみ

なし

SRDCの詳細は、tfactl diagcollect –srdc -helpを実行してください。

ノート:

tfactl diagcollectコマンドを実行してora-*エラー・イベントを問い合せると(たとえば、tfactl diagcollect -srdc ora-600)、AHFはフィルタなしですべてのora-*エラー・イベントをリストします。これは、srdc_dbrac.xmlファイル内のすべてのORA-*エラー・イベントの汎用イベント・マッピングが原因です。

SRDCが収集する情報のタイプは、タイプごとに異なります。たとえば、次の表では、SRDCがタイプごとに収集する内容を示して説明します。

表4-8 SRDC収集

コマンド 収集される情報

$ tfactl diagcollect –srdc ORA-04031

  • インシデント・パッケージング・サービス(IPS)パッケージ
  • パッチ・リスト
  • 自動ワークロード・リポジトリ(AWR)レポート
  • メモリー情報

$ tfactl diagcollect –srdc dbperf

  • Automatic Database Diagnostic Monitor (ADDM)レポート
  • 正常な期間および問題の期間の自動ワークロード・リポジトリ(AWR)
  • 自動ワークロード・リポジトリ(AWR)の期間比較レポート
  • 正常な期間および問題の期間のアクティブ・セッション履歴(ASH)レポート
  • OSWatcher
  • インシデント・パッケージング・サービス(IPS)パッケージ(問題の期間にエラーがある場合)
  • Oracle ORAchk (パフォーマンス関連チェック)

Oracle Trace File Analyzerにより、SRDCタイプに基づいて必要な情報を入力するよう求められます。

たとえば、ORA-4031 SRDCを実行するとします。

$ tfactl diagcollect –srdc ORA-04031

Oracle Trace File Analyzerは次のように動作します。

  1. イベントの日付、時刻およびデータベース名を入力するよう求めます。
  2. システムの最新イベント(最大10)を識別するためにシステムをスキャンします。
  3. ユーザーが関連するイベントを選択した後で、診断収集を続行します。
  4. 必要なファイルをすべて識別します。
  5. 必要に応じてすべてのファイルを切り捨てます。
  6. サポートに提供できるようにすべてのデータをzipファイルにパッケージ化します。

SRDC収集は、非対話型サイレント・モードで実行することもできます。次のように、すべての必須パラメータを事前に指定します。

$ tfactl diagcollect –srdc srdc_type -database db -from "date time" -to "date time"

4.3.7 診断のアップロード

診断のアップロードによって、Oracle ORAchk、Oracle EXAchkおよびOracle Trace File Analyzerの診断収集をAHFサービス、データベースおよびOracleサポートにアップロードするコマンドの各種セットは、必要なくなります。

診断のアップロードにより、様々なタイプのアップロードの構成を汎用的な方法で管理できます。ahfctlコマンドライン・インタフェースを介して、汎用アップロード・コマンドを使用して構成を設定、取得、設定解除および確認します。構成は構成名を使用して一意に識別されるため、コマンドラインで構成名を渡してアップロードおよびその他の操作を実行できます。

AHFによって、クラスタ・ノード全体で構成が自動的に同期化されます。同期化の問題が検出された場合は、tfactl syncahfconfig -cコマンドを実行して、クラスタ・ノード間で構成を同期化します。

AHFをrootとしてインストールすると、診断のアップロードで、複数のオペレーティング・システム・ユーザーによる診断のアップロード・コマンドの実行がサポートされます。AHFをroot以外のユーザーとしてインストールした場合、複数のオペレーティング・システム・ユーザーのサポートは利用できません。

ノート:

現在、Microsoft Windowsではサポートされていません。

現在、AHFでは、HTTP、SQLNETおよびSFTPのタイプ、プロトコルまたはエンド・ポイントがサポートされています。次の項では、構成の設定時に、異なるエンド・ポイントでサポートされるパラメータまたは引数を示します。

HTTP

設定パラメータ: urluserpasswordproxynoauthhttps_tokenheadersecureおよびstoretype

アップロード・パラメータ: idfileおよびhttps_token

SQLNET

設定パラメータ: userpasswordconnectstringおよびuploadtable

アップロード・パラメータ: file

SFTP

設定パラメータ: serveruserおよびpassword

アップロード・パラメータ: (オプション) idおよびfile

異なるエンドポイントでサポートされるパラメータまたは引数

表4-9 異なるエンドポイントでサポートされるパラメータまたは引数

パラメータ 説明

url

HTTPSタイプの場合にファイルをアップロードするターゲットURL。たとえば、https://samplehost.com

server

ファイルのアップロード先のサーバーの名前。たとえば、sftpserver.domain.comです。

user

エンドポイントへのアクセス権限を持つユーザー。たとえば、upload.user@example.com

password

ユーザーのパスワード。

proxy

プロキシ・サーバーのURL。たとえば、www.example.com:80

id

ファイルのアップロード先の場所またはターゲット。

file

アップロードするファイルの名前。

noauth

trueおよびfalseを指定します。デフォルト値はfalseです。

noauthtrueに設定されている場合、HTTPSアップロードは認証をスキップします。

たとえば、ユーザー/パスワード認証が不要なPARの事前認証済URLにファイルをアップロードします。

https_token

構成中の静的ヘッダー値。たとえば、HTTPSエンド・ポイントの構成中に認証トークンを設定します。

例: ahfctl setupload -name config -type https -https_token 'abc:13'

-https_token headersコマンド・オプションをtfactl uploadコマンドに渡すことで、アップロード時に動的ヘッダーを渡すこともできます。

たとえば: -H 'X-TFA-REQUESTID: 1'

header

executionIdahf.propertiesファイルに格納します。

たとえば、ヘッダーを設定する場合: ahfctl setupload -name a1 -type https -header X-TFA-HEADERS:executionId=aeldb1db01_2020.06.16_19.20.55.15336025

secure

trueまたはfalseを指定します。デフォルト値はtrueです。証明書のセキュアな値チェックを指定します。

securefalseに設定されている場合、uploadコマンドはセキュアでないアップロードを実行します。

connectstring

ファイルをアップロードするデータベースにログインするためのデータベース接続文字列。

たとえば、(DESCRIPTION = (ADDRESS = (PROTOCOL = TCP)(HOST = host)(PORT = 1521))(CONNECT_DATA =(SERVER = DEDICATED)(SERVICE_NAME = orcl)))

uploadtable

ファイルをアップロードする表の名前をBLOB型として指定します。

たとえば、Oracle ORAchk収集をCollection Managerにアップロードする場合、RCA13_DOCSに設定されます。

例4-2 My Oracle Supportにファイルをアップロードする診断のアップロードの例

MOS構成を設定するには:
ahfctl setupload -name mos -type https 

Enter mos.https.user: user_id 
Enter mos.https.password: ######## 
Enter mos.https.url: https://transport.oracle.com/upload/issue 

Upload configuration set for: mos 
type: https 
user: user_id 
password: ######## 
url: https://transport.oracle.com/upload/issue
プロキシを設定するには:
ahfctl setupload -name mos -type https -proxy www-proxy.example.com:80
1行コマンド:
ahfctl setupload -name mos -type https -user user_id -url https://transport.oracle.com/upload/issue -proxy www-proxy.example.com:80

ノート:

mosのかわりに、任意の構成名を指定できます。
収集またはファイルをMOSにアップロードするには: MOSの構成後にファイルをMOSにアップロードする方法は複数あります。
  • Oracle Trace File Analyzerの診断収集の一部としてのファイルのアップロード:
    tfactl diagcollect -last 1h -upload mos -id 3-23104325631
  • スタンドアロンのファイルのアップロード:
    tfactl upload -name mos -id 3-23104325631 -file /tmp/generated.zip
  • diagcollcetコマンドで-srフラグを使用した下位互換性またはアップロード:
    tfactl diagcollect -last 1h -sr 3-23104325631

    ノート:

    この場合、Oracle Trace File Analyzerで内部的にこの名前が検索されるため、アップロード構成名はmosである必要があります。これは、MOS構成が、20.2より前のバージョンでtfactl setupmosコマンドを使用して設定されている場合でも機能します。

例4-3 SFTPを使用したファイルのアップロード

ahfctl upload -name sftp1 -file test_sftp_upload.log
Upload for: sftp1
Uploading file using pexpect
sftp> put test_sftp_upload.log
put test_sftp_upload.log
Uploading test_sftp_upload.log to /root/test_sftp_upload.log
test_sftp_upload.log                          100%   17     0.0KB/s   00:00    
sftp> quit
type: sftp
file: test_sftp_upload.log
Upload completed successfully

例4-4 診断のアップロードの例

指定した構成名とSQLNET構成タイプの構成パラメータを設定するには、次のようにします。
ahfctl setupload -name mysqlnetconfig -type sqlnet
[root@myserver1]# ahfctl setupload -name mysqlnetconfig -type sqlnet
Enter mysqlnetconfig.sqlnet.user: testuser
Enter mysqlnetconfig.sqlnet.password: ########
Enter mysqlnetconfig.sqlnet.connectstring: (DESCRIPTION = (ADDRESS = (PROTOCOL = TCP)(HOST = testhost)(PORT = 1521))(CONNECT_DATA =(SERVER = DEDICATED)(SERVICE_NAME = testservice)))
Enter mysqlnetconfig.sqlnet.uploadtable: RCA13_DOCS

Upload configuration set for: mysqlnetconfig
type: sqlnet
user: testuser
password: ########

connectstring: (DESCRIPTION = (ADDRESS = (PROTOCOL = TCP)(HOST = testhost)(PORT = 1521))(CONNECT_DATA =(SERVER = DEDICATED)(SERVICE_NAME = testservice)))
uploadtable: RCA13_DOCS
指定した構成名とSQLNET構成タイプの個々のパラメータを設定するには、次のようにします。
ahfctl setupload -name mysqlnetconfig2 -type sqlnet -user user_name@example.com
これにより、-passwordオプションが省略されるため、次のように報告されます。
Database upload parameter(s) successfully stored.
AHF will not upload collections into the database until the following
parameters are also set:
['password', 'connectstring', 'uploadtable']
-userコマンド・オプションを指定すると、ahfctlで他の必須パラメータが要求されないため、次のようにコマンドラインで明示的に指定する必要があります。
ahfctl setupload -type sqlnet -name orachkcm -user testuser -password  -connectstring sqlnet connect string -uploadtable RCA13_DOCS

-passwordコマンド・オプションは引数を取りません。指定した場合、ahfctlによって、-userコマンド・オプションを使用して指定したユーザーのパスワードを指定するように求められます。

AHF.propertiesファイルで構成されているすべての名前のリストを取得するには、次のようにします。
ahfctl getupload
# ahfctl getupload
Upload configurations available:
1. mysftpconfig
2. myhttpsconfig
3. mysqlnetconfig
指定した構成名のすべての構成パラメータを取得するには、次のようにします。
ahfctl getupload -name mysftpconfig
# ahfctl getupload -name mysftpconfig
Upload configuration get for: mysftpconfig
type: sftp
user: testuser1@example.com
password: #########
server: sftphost.example.com
指定した構成名の個々のパラメータを取得するには、次のようにします。
ahfctl getupload -name mysftpconfig -user
[root@myserver1]# ahfctl getupload -name mysftpconfig -user
Upload configuration get for: mysftpconfig 
type: sftp 
user: testuser1@example.com
指定された構成名の構成を確認または検証するには、次のようにします。
ahfctl checkupload -name mysftpconfig
# ahfctl checkupload -name mysftpconfig -type sftp
Upload configuration check for: mysftpconfig
Parameters are configured correctly to upload files to sftp end point mysftpconfig
指定された構成名を使用してターゲットにアップロードするには、次のようにします。
tfactl upload -name mysftpconfig -id 30676598 -file /tmp/temp.txt
# tfactl upload -name mysftpconfig -id 30676598 -file /tmp/filename.txt
Upload for: mysftpconfig
type: sftp 
file: /tmp/filename.txt
id: 30676598
Upload completed successfully.
指定された構成名の個々のパラメータを設定解除するには、次のようにします。
ahfctl unsetupload -name mysftpconfig -user
# ahfctl unsetupload -name mysftpconfig -user 
Upload configuration successfully unset for: mysftpconfig
指定された構成名のすべてのパラメータを設定解除するには、次のようにします。
ahfctl unsetupload -name mysftpconfig -all
# ahfctl unsetupload -name mysftpconfig -all
Upload configuration successfully unset for: mysftpconfig
Oracle ORAchkを使用して、生成されたzipファイルをデータベースに自動アップロードするには、次のようにします。
exachk -showpass -localonly -check BF7AE780E1252F69E0431EC0E50AE447
# exachk -showpass -localonly -check BF7AE780E1252F69E0431EC0E50AE447
Orachk.zip successfully uploaded to RCA13_DOCS table
tfactl diagcollectを使用して、生成されたzipファイルをMOSに自動アップロードするには、次のようにします。
$ tfactl diagcollect -since 1h -upload mos -id 3-123456789
指定されたデータベース構成名でAHFによって設定された構成を使用して、生成されたzipをデータベースにアップロードするには、次のようにします。
exachk -showpass -localonly -check BF7AE780E1252F69E0431EC0E50AE447 -db_config_name user_dbconf
# exachk -showpass -localonly -check BF7AE780E1252F69E0431EC0E50AE447 -db_config_name user_dbconf
Orachk.zip successfully uploaded to RCA13_DOCS table

4.3.8 Oracle Grid Infrastructureのトレース・レベルの変更

トレース・レベルを有効にして、問題の原因を診断するのに十分な診断を収集します。

Oracleサポートにより、問題を再現するときに、特定のトレース・レベルを有効にするように求められます。トレース・レベルを有効にしてから無効にできます。dbglevelオプションを使用して、トレース・レベルを設定します。問題のトレース・プロファイル別にグループ化された、必要なトレース・レベル設定を見つけることができます。

トレース・レベルを設定するには:

  1. トレース・プロファイルを設定するには、次のようにします。
    tfactl dbglevel –set profile
  2. 使用可能なすべてのプロファイルをリストするには、次のようにします。
    tfactl dbglevel –help

4.3.8.1 tfactl dbglevel

tfactl dbglevelコマンドを使用して、Oracle Grid Infrastructureのトレース・レベルを設定します。

構文

tfactl [run] dbglevel 
[ {-set|-unset} profile_name 
-dependency [dep1,dep2,...|all] 
-dependency_type [type1,type2,type3,...|all] 
| {-view|-drop} profile_name 
| -lsprofiles 
| -lsmodules 
| -lscomponents [module_name] 
| -lsres 
| -create profile_name [ -desc description 
| [-includeunset] [-includetrace] 
| -debugstate | -timeout time ] 
| -modify profile_name [-includeunset] [-includetrace] 
| -getstate [ -module module_name ] 
| -active [profile_name] 
| -describe [profile_name] ] ]

パラメータ

表4-10 tfactl dbglevelコマンドのパラメータ

パラメータ 説明

profile_name

プロファイルの名前を指定します。

active

アクティブなプロファイルのリストを表示します。

set

指定されたプロファイルのトレース・レベルまたはログ・レベルを設定します。

unset

指定されたプロファイルのトレース・レベルまたはログ・レベルの設定を解除します。

view

指定されたプロファイルのトレース・エントリまたはログ・エントリを表示します。

create

プロファイルを作成します。

drop

指定されたプロファイルを削除します。

modify

指定されたプロファイルを変更します。

describe

指定されたプロファイルの情報を表示します。

lsprofiles

使用可能なすべてのプロファイルをリストします。

lsmodules

検出されたOracle Clusterwareモジュールをすべてリストします。

lscomponents

Oracle Clusterwareモジュールに関連付けられたコンポーネントをすべてリストします。

lsres

検出されたOracle Clusterwareリソースをすべてリストします。

getstate

Oracle Clusterwareコンポーネントまたはリソースの現在のトレース・レベルまたはログ・レベルを表示します。

module

Oracle Clusterwareモジュールを指定します。

dependency

考慮する依存性(起動依存性または停止依存性、あるいはその両方)を指定します。

dependency_type

考慮する依存性のタイプを指定します。

debugstate

使用可能なすべてのレベルのシステム状態ダンプを生成します。

includeunset

Oracle Clusterwareコンポーネントまたはリソースの設定解除の値を追加または変更します。

includetrace

Oracle Clusterwareコンポーネントのトレース値を追加または削除します。

警告:

Oracleサポートの指示がないかぎり、プロファイルは設定しないでください。

4.3.9 カスタム収集の実行

カスタム収集オプションを使用して、デフォルトの診断収集を変更します。

4.3.9.1 診断データの収集期間の調整

Oracle Trace File Analyzerは、過去1時間に更新された重要なログを切捨ておよび収集します。

より短い期間のログのみが必要であることがわかっている場合は、この収集期間を短縮できます。収集期間を短縮することで、収集のサイズと時間を可能なかぎり削減できます。

収集の期間は、次の4つの異なる方法で指定できます。

表4-11 収集期間を指定する方法

コマンド 説明

tfactl diagcollect -last n h|d

過去n時間またはn日間を対象に収集します。

  • 日数は7以下である必要があります
  • 時間数は168以下である必要があります

tfactl diagcollect -from “yyyy-mm-dd

指定した日付およびオプションで指定した時刻以降を対象に収集します。

有効な日時形式:

"Mon/dd/yyyy hh:mm:ss"

"yyyy-mm-dd hh:mm:ss"

"yyyy-mm-ddThh:mm:ss"

"yyyy-mm-dd"

tfactl diagcollect –from "yyyy-mm-dd" -to "yyyy-mm-dd"

指定した日付およびオプションで指定した時刻の間を対象に収集します。

有効な日時形式:

"Mon/dd/yyyy hh:mm:ss"

"yyyy-mm-dd hh:mm:ss"

"yyyy-mm-ddThh:mm:ss"

"yyyy-mm-dd"

tfactl diagcollect -for “yyyy-mm-dd

指定した日付を対象に収集します。

有効な日付形式:

"Mon/dd/yyyy"

"yyyy-mm-dd"

4.3.9.2 特定のイベントを対象にした収集

デフォルトの診断収集を実行するか、最近のインシデントのリストからイベントを選択して、そのイベントのみを対象に診断データを収集します。

実行する操作を選択します:

  • 特定の最近のイベントを対象にした診断収集
  • デフォルトの時間範囲の診断収集

特定のイベントを対象に収集するには:

  1. デフォルトの診断収集を実行するには、次のようにします。
    tfactl diagcollect
    たとえば:
    $ tfactl diagcollect
    Choose the event you want to perform a diagnostic collection for:
    1. Mar/12/2019 16:08:20 [ db.orcl.orcl ]  ORA-04030: out of process memory when trying to allocate
    2. Mar/12/2019 16:08:18 [ db.orcl.orcl ]  ORA-04031: unable to allocate 8 bytes of shared memory
    3. Mar/12/2019 16:08:16 [ db.orcl.orcl ]  ORA-00494: enqueue held for too long more than seconds by osid
    4. Mar/12/2019 16:08:14 [ db.orcl.orcl ]  ORA-29709: Communication failure with Cluster Synchronization
    5. Mar/12/2019 16:08:04 [ db.orcl.orcl ]  ORA-29702: error occurred in Cluster Group Service operation
    6. Mar/12/2019 16:07:59 [ db.orcl.orcl ]  ORA-32701: Possible hangs up to hang ID= detected
    7. Mar/12/2019 16:07:51 [ db.orcl.orcl ]  ORA-07445: exception encountered: core dump [] [] [] [] [] []
    8. Mar/12/2019 16:07:49 [ db.orcl.orcl ]  ORA-00700: soft internal error, arguments: [700], [], [],[]
    9. Mar/11/2019 22:02:19 [ db.oradb.oradb ]  DIA0 Critical Database Process Blocked: Hang ID 1 blocks 5 sessions
    10. Default diagnostic collection, for no specific event
    
    Please choose the event : 1-10 [] 10
    
    By default TFA will collect diagnostics for the last 12 hours. This can result in large collections
    For more targeted collections enter the time of the incident, otherwise hit <RETURN> to collect for the last 12 hours
    [YYYY-MM-DD HH24:MI:SS,<RETURN>=Collect for last 12 hours] :
    
    Collecting data for the last 12 hours for all components...
    Collecting data for all nodes
    
    Collection Id : 20190312163846node1
    
    Detailed Logging at : /scratch/app/product/19c/tfa/repository/collection_Tue_Mar_12_16_38_47_PDT_2019_node_all/diagcollect_20190312163846_node1.log
    2019/03/12 16:38:50 PDT : NOTE : Any file or directory name containing the string .com will be renamed to replace .com with dotcom
    2019/03/12 16:38:50 PDT : Collection Name : tfa_Tue_Mar_12_16_38_47_PDT_2019.zip
    2019/03/12 16:38:50 PDT : Collecting diagnostics from hosts : [node1]
    2019/03/12 16:38:50 PDT : Scanning of files for Collection in progress...
    2019/03/12 16:38:50 PDT : Collecting additional diagnostic information...
    2019/03/12 16:38:55 PDT : Getting list of files satisfying time range [03/12/2019 04:38:50 PDT, 03/12/2019 16:38:55 PDT]
    2019/03/12 16:39:02 PDT : Collecting ADR incident files...
    2019/03/12 16:39:06 PDT : Completed collection of additional diagnostic information...
    2019/03/12 16:39:07 PDT : Completed Local Collection
    .------------------------------------.
    |         Collection Summary         |
    +----------+-----------+------+------+
    | Host     | Status    | Size | Time |
    +----------+-----------+------+------+
    | node1 | Completed | 21MB |  17s |  |    
    '----------+-----------+------+------'
    
    Logs are being collected to: /scratch/app/product/19c/tfa/repository/collection_Tue_Mar_12_16_38_47_PDT_2019_node_all
    /scratch/app/product/19c/tfa/repository/collection_Tue_Mar_12_16_38_47_PDT_2019_node_all/node1.tfa_Tue_Mar_12_16_38_47_PDT_2019.zip
    $ tfactl diagcollect
    Choose the event you want to perform a diagnostic collection for:
    1. Mar/12/2019 16:08:20 [ db.orcl.orcl ]  ORA-04030: out of process memory when trying to allocate
    2. Mar/12/2019 16:08:18 [ db.orcl.orcl ]  ORA-04031: unable to allocate 8 bytes of shared memory
    3. Mar/12/2019 16:08:16 [ db.orcl.orcl ]  ORA-00494: enqueue held for too long more than seconds by osid
    4. Mar/12/2019 16:08:14 [ db.orcl.orcl ]  ORA-29709: Communication failure with Cluster Synchronization
    5. Mar/12/2019 16:08:04 [ db.orcl.orcl ]  ORA-29702: error occurred in Cluster Group Service operation
    6. Mar/12/2019 16:07:59 [ db.orcl.orcl ]  ORA-32701: Possible hangs up to hang ID= detected
    7. Mar/12/2019 16:07:51 [ db.orcl.orcl ]  ORA-07445: exception encountered: core dump [] [] [] [] [] []
    8. Mar/12/2019 16:07:49 [ db.orcl.orcl ]  ORA-00700: soft internal error, arguments: [700], [], [],[]
    9. Mar/11/2019 22:02:19 [ db.oradb.oradb ]  DIA0 Critical Database Process Blocked: Hang ID 1 blocks 5 sessions
    10. Default diagnostic collection, for no specific event
    
    Please choose the event : 1-10 [] 1
    User root does not have permissions to run SRDC 'ora4030' for database 'orcl'.
  2. SRDCがない特定のイベントを対象に診断収集を実行するには、次のようにします。
    tfactl diagcollect
    たとえば:
    $ tfactl diagcollect
    Choose the event you want to perform a diagnostic collection for:
    1. Mar/12/2019 16:08:20 [ db.orcl.orcl ]  ORA-04030: out of process memory when trying to allocate
    2. Mar/12/2019 16:08:18 [ db.orcl.orcl ]  ORA-04031: unable to allocate 8 bytes of shared memory
    3. Mar/12/2019 16:08:16 [ db.orcl.orcl ]  ORA-00494: enqueue held for too long more than seconds by osid
    4. Mar/12/2019 16:08:14 [ db.orcl.orcl ]  ORA-29709: Communication failure with Cluster Synchronization
    5. Mar/12/2019 16:08:04 [ db.orcl.orcl ]  ORA-29702: error occurred in Cluster Group Service operation
    6. Mar/12/2019 16:07:59 [ db.orcl.orcl ]  ORA-32701: Possible hangs up to hang ID= detected
    7. Mar/12/2019 16:07:51 [ db.orcl.orcl ]  ORA-07445: exception encountered: core dump [] [] [] [] [] []
    8. Mar/12/2019 16:07:49 [ db.orcl.orcl ]  ORA-00700: soft internal error, arguments: [700], [], [],[]
    9. Mar/11/2019 22:02:19 [ db.oradb.oradb ]  DIA0 Critical Database Process Blocked: Hang ID 1 blocks 5 sessions
    10. Default diagnostic collection, for no specific event
    
    Please choose the event : 1-10 [] 9
    Collecting data for all nodes
    Scanning files from mar/11/2019 18:02:19 to mar/11/2019 23:02:19
    
    Collection Id : 20190312162708node1
    
    Detailed Logging at : /scratch/app/product/19c/tfa/repository/collection_Tue_Mar_12_16_27_09_PDT_2019_node_all/diagcollect_20190312162708_node1.log
    2019/03/12 16:27:12 PDT : NOTE : Any file or directory name containing the string .com will be renamed to replace .com with dotcom
    2019/03/12 16:27:12 PDT : Collection Name : tfa_Tue_Mar_12_16_27_09_PDT_2019.zip
    2019/03/12 16:27:12 PDT : Collecting diagnostics from hosts : [node1]
    2019/03/12 16:27:12 PDT : Scanning of files for Collection in progress...
    2019/03/12 16:27:12 PDT : Collecting additional diagnostic information...
    2019/03/12 16:27:17 PDT : Getting list of files satisfying time range [03/11/2019 18:02:19 PDT, 03/11/2019 23:02:19 PDT]
    2019/03/12 16:27:23 PDT : Collecting ADR incident files...
    2019/03/12 16:27:28 PDT : Completed collection of additional diagnostic information...
    2019/03/12 16:27:33 PDT : Completed Local Collection
    .------------------------------------.
    |         Collection Summary         |
    +----------+-----------+------+------+
    | Host     | Status    | Size | Time |
    +----------+-----------+------+------+
    | node1 | Completed | 10MB |  21s |
    '----------+-----------+------+------'
    
    Logs are being collected to: /scratch/app/product/19c/tfa/repository/collection_Tue_Mar_12_16_27_09_PDT_2019_node_all
    /scratch/app/product/19c/tfa/repository/collection_Tue_Mar_12_16_27_09_PDT_2019_node_all/node1.tfa_Tue_Mar_12_16_27_09_PDT_2019.zip
  3. SRDCがある特定のイベントを対象に診断収集を実行するには、次のようにします。

    ノート:

    SRDCを選択する場合、収集を実行しているユーザーは、イベントで選択されたデータベースのdbaグループに属している必要があります。
    tfactl diagcollect
    たとえば:
    $ tfactl diagcollect
    Choose the event you want to perform a diagnostic collection for:
    1. Mar/12/2019 16:08:20 [ db.orcl.orcl ]  ORA-04030: out of process memory when trying to allocate
    2. Mar/12/2019 16:08:18 [ db.orcl.orcl ]  ORA-04031: unable to allocate 8 bytes of shared memory
    3. Mar/12/2019 16:08:16 [ db.orcl.orcl ]  ORA-00494: enqueue held for too long more than seconds by osid
    4. Mar/12/2019 16:08:14 [ db.orcl.orcl ]  ORA-29709: Communication failure with Cluster Synchronization
    5. Mar/12/2019 16:08:04 [ db.orcl.orcl ]  ORA-29702: error occurred in Cluster Group Service operation
    6. Mar/12/2019 16:07:59 [ db.orcl.orcl ]  ORA-32701: Possible hangs up to hang ID= detected
    7. Mar/12/2019 16:07:51 [ db.orcl.orcl ]  ORA-07445: exception encountered: core dump [] [] [] [] [] []
    8. Mar/12/2019 16:07:49 [ db.orcl.orcl ]  ORA-00700: soft internal error, arguments: [700], [], [],[]
    9. Mar/11/2019 22:02:19 [ db.oradb.oradb ]  DIA0 Critical Database Process Blocked: Hang ID 1 blocks 5 sessions
    10. Default diagnostic collection, for no specific event
    
    Please choose the event : 1-10 [] 1
    Scripts to be run by this srdc: srdc_db_sid_memorysizes_10glower.sql srdc_db_sid_memorysizes_11gplus.sql ipspack 
    Components included in this srdc: OS DATABASE CHMOS
    Collecting data for local node(s)
    Scanning files from Mar/12/2019 14:08:20 to Mar/12/2019 18:08:20
    WARNING: End time entered is after the current system time.
    
    Collection Id : 20190312163524node1
    
    Detailed Logging at : /scratch/app/product/19c/tfa/repository/srdc_ora4030_collection_Tue_Mar_12_16_35_25_PDT_2019_node_local/diagcollect_20190312163524_node1.log
    2019/03/12 16:35:30 PDT : NOTE : Any file or directory name containing the string .com will be renamed to replace .com with dotcom
    2019/03/12 16:35:30 PDT : Collection Name : tfa_srdc_ora4030_Tue_Mar_12_16_35_25_PDT_2019.zip
    2019/03/12 16:35:30 PDT : Scanning of files for Collection in progress...
    2019/03/12 16:35:30 PDT : Collecting additional diagnostic information...
    2019/03/12 16:35:35 PDT : Getting list of files satisfying time range [03/12/2019 14:08:20 PDT, 03/12/2019 16:35:30 PDT]
    2019/03/12 16:35:49 PDT : Collecting ADR incident files...
    2019/03/12 16:35:52 PDT : Completed collection of additional diagnostic information...
    2019/03/12 16:35:54 PDT : Completed Local Collection
    .-------------------------------------.
    |          Collection Summary         |
    +----------+-----------+-------+------+
    | Host     | Status    | Size  | Time |
    +----------+-----------+-------+------+
    | node1 | Completed | 2.9MB |  24s |
    '----------+-----------+-------+------'
    
    Logs are being collected to: /scratch/app/product/19c/tfa/repository/srdc_ora4030_collection_Tue_Mar_12_16_35_25_PDT_2019_node_local
    /scratch/app/product/19c/tfa/repository/srdc_ora4030_collection_Tue_Mar_12_16_35_25_PDT_2019_node_local/node1.tfa_srdc_ora4030_Tue_Mar_12_16_35_25_PDT_2019.zip

4.3.9.3 診断収集からの大きいファイルの除外

過度に大きいファイルによって収集が遅れたり、停止するのを防ぎます。

tfactl set maxfilecollectionsizeを実行して、指定したサイズより大きいファイルについては最後の200 KBのみが診断収集コマンドで考慮されるようにします。

  1. 最大ファイル・サイズを設定するには、次のようにします。
    tfactl set maxfilecollectionsize=size_in_MB
  2. 診断データを収集するには、次のようにします。
    tfactl diagcollect

4.3.9.4 特定のノードからの収集

特定のノードから収集するには:

  1. 特定のノードから収集するには、次のようにします。
    tfactl diagcollect –node list of nodes
    たとえば:
    $ tfactl diagcollect -last 1d -node myserver65

関連トピック

4.3.9.5 特定のコンポーネントからの収集

特定のコンポーネントから収集するには:

  1. 特定のコンポーネントから収集するには、次のようにします。
    tfactl diagcollect component

    たとえば:

    データベースhrdbおよびfdbにある過去1日間のすべてのファイルを切捨ておよび収集するには、次のようにします。
    tfactl –diagcollect -database hrdb,fdb -last 1d
    node1およびnode2にある、過去6時間に更新されたすべてのOracle Clusterwareファイル、オペレーティング・システム・ログおよびCHMOS/OSWデータを切捨ておよび収集するには、次のようにします。
    tfactl diagcollect -crs -os -node node1,node2 -last 6h
    node1にある、開始時間と終了時間の間に更新されたすべてのOracle ASMログを切捨ておよび収集するには、次のようにします。
    tfactl diagcollect -asm -node node1 -from "2016-08-15" -to "2016-08-17"
    使用可能なコンポーネント・オプションは次のとおりです。

    表4-12 コンポーネント・オプション

    コンポーネント・オプション 説明

    -cha

    Oracle Cluster Health Advisorログを収集します。

    -ips

    インシデント・パッケージング・サービス・ログを収集します。

    -database database_names

    カンマ区切りリストで指定したデータベースからデータベース・ログを収集します。

    -asm

    Oracle ASMログを収集します。

    -crsclient

    GIBASE/diag/clients下のクライアント・ログを収集します。

    -dbclient

    DB ORABASE/diag/clients下のクライアント・ログを収集します。

    -dbwlm

    データベース・ワークロード管理(DBWLM)ログを収集します。

    -tns

    TNSログを収集します。

    -rhp

    高速ホーム・プロビジョニング(RHP)ログを収集します。

    -procinfo

    すべてのプロセスについて/procからGathers stackおよびfdを収集します。

    -afd

    AFDログを収集します。

    -crs

    Oracle Clusterwareログを収集します。

    -wls

    Oracle WebLogic Server (WLS)ログを収集します。

    -emagent

    Oracle Enterprise Manager Agent (EMAGENT)ログを収集します。

    -oms

    Oracle Management Service (OMS)ログを収集します。

    -ocm

    Oracle Configuration Manager (OCM)ログを収集します。

    -emplugins

    Oracle Enterprise Managerプラグイン(EMPLUGINS)ログを収集します。

    -em

    Oracle Enterprise Manager (EM)ログを収集します。

    -acfs

    Oracle Advanced Cluster File System (Oracle ACFS)。

    -install

    Oracleインストール関連のファイルを収集します。

    -cfgtools

    構成ツールのログを収集します。

    -os

    Exadataシステムでのみ、/var/log/messagesファイルや/var/log/exadatatmp/*netdiag*ファイルなどのオペレーティング・システム・ファイルを収集します。

    -ashhtml

    生成されたアクティブ・セッション履歴(ASH)のHTMLレポートを収集します。

    -ashtext

    生成されたアクティブ・セッション履歴(ASH)のテキスト・レポートを収集します。

    -awrhtml

    自動ワークロード・リポジトリ(AWR)のHTMLログを収集します。

    -awrtext

    自動ワークロード・リポジトリ(AWR)のテキスト・レポートを収集します。

    -avs

    Audit Vault Serverのログを収集します。

関連トピック

4.3.9.6 特定のディレクトリからの収集

Oracle Trace File Analyzerは、すべてのOracle診断を検出し、タイプと最終更新時間に基づいて関連ファイルを収集します。

他のファイルを収集する場合は、追加のディレクトリを指定できます。Oracle Trace File Analyzerは、関連する時間範囲(デフォルトでは1時間)内に更新されたファイルのみを収集します。

最終更新時間に関係なく、すべてのファイルの収集を構成できます。-collectallオプションを使用して、ディレクトリごとに構成します。

特定のディレクトリから収集するには:

  1. 過去1時間に更新されたすべてのファイルを含めるには、次のようにします。
    tfactl diagcollect –collectdir dir1,dir2,...dirn

    たとえば:

    過去1時間に更新されたすべてのOracle Clusterwareファイルに加えて、開始ノードの/tmp_dir1および/tmp_dir2にあるすべてのファイルを切捨ておよび収集するには、次のようにします。
    $ tfactl diagcollect –crs –collectdir /tmp_dir1,/tmpdir_2
  2. ディレクトリからすべてのファイルを収集するようにOracle Trace File Analyzerを構成するには、まず-collectallオプションを指定して構成します。
    $ tfactl add dir -collectall

    または

    tfactl modify dir -collectall
    -collectalldirsオプションを使用して、診断収集を開始します。
    $ tfactl diagcollect -collectalldirs

    ノート:

    -collectalldirsオプションが正常に使用されていない場合は、ファイル・タイプ、名前および時間範囲の制限が適用されます。

関連トピック

4.3.9.7 収集名の変更

Oracle Trace File Analyzerは収集を圧縮し、次のネーミング形式を使用してzipファイルをリポジトリ・ディレクトリに格納します。

repository/collection_date_time/node_all/node.tfa_date_time.zip

zipファイルの名前を変更するには、次のオプションのみを使用する必要があります。ファイル名を手動で変更すると、Oracleサポートの様々なセルフサービス・ツールで収集を使用できなくなります。

収集名を変更するには:

  1. 独自のネーミングを使用して収集を整理するには、次のようにします。
    –tag tagname

    ファイルがリポジトリ内のtagnameディレクトリに収集されます。

  2. zipファイルの名前を変更するには、次のようにします。
    –z zip name

関連トピック

4.3.9.8 zipファイルのコピーおよびファイルの切捨ての禁止

デフォルトでは、Oracle Trace File Analyzer Collectorは次のように動作します。

  • リモート・ノードからすべてのzipファイルをコピーして開始ノードに返します

  • 関連する時間に基づいてファイルを切り捨てます

zipファイルのコピーおよびファイルの切捨てを禁止するには:

  1. zipファイルがコピーされて開始ノードに返されないようにするには、次のようにします。
    –nocopy
    たとえば:
    $ tfactl diagcollect -last 1d -nocopy
  2. ファイルが切り捨てられないようするには、次のようにします。
    –notrim
    たとえば:
    $ tfactl diagcollect -last 1d -notrim

関連トピック

4.3.9.9 サイレント収集の実行

  1. サイレント収集を開始するには、次のようにします。
    –silent

    diagcollectコマンドがバックグラウンド・プロセスとして送信されます。

    たとえば:
    $ tfactl diagcollect -last 1d -silent

関連トピック

4.3.9.10 コア・ファイルの収集

  1. コア・ファイルを収集するには、次のようにします。
    –cores
    たとえば:
    $ tfactl diagcollect -last 1d -cores

関連トピック

4.3.9.11 インシデント・パッケージング・サービス(IPS)パッケージの収集

インシデント・パッケージング・サービスでは、後で診断できるようにOracle DatabaseによってADRに格納されている問題の詳細がパッケージ化されます。

構文

Oracle Trace File Analyzerは、IPSを実行してこれらのパッケージを問い合せ、収集します。

tfactl ips option

表4-13 tfactl ipsコマンドのパラメータ

コマンド 説明

tfactl ips

IPSを実行します。

tfactl ips show incidents

IPSのすべてのインシデントを表示します。

tfactl ips show problems

IPSのすべての問題を表示します。

tfactl ips show package

IPSのすべてのパッケージを表示します。

tfactl diagcollect -ips -h

使用可能なすべてのdiagcollect IPSオプションを表示します。

tfactl diagcollect -ips

プロンプトに続けてIPS収集を実行します。diagcollectのすべての標準オプションを使用して、IPS収集の範囲を制限できます。

tfactl diagcollect -ips -adrbasepath adr_base -adrhomepath adr_home

IPS収集をサイレント・モードで実行します。

tfactl diagcollect -ips -incident incident_id

特定のインシデントIDに関するADRの詳細を収集します。

tfactl diagcollect -ips -problem problem_id

特定の問題IDに関するADRの詳細を収集します。

IPSパッケージの内容を変更できます。次のオプションを使用します。

  1. 収集を開始します。

  2. -manageipsオプションを使用して、収集を一時停止します。

    たとえば:

    $ tfactl diagcollect -ips -incident incident_id -manageips -node local
  3. print suspendedipsオプションを使用して、一時停止した収集を探します。

    たとえば:

    $ tfactl print suspendedips
  4. パッケージを操作します。

  5. -resumeipsオプションを使用して、収集を再開します。

    たとえば:

    $ tfactl diagcollect -resumeips collection_id

関連トピック

4.3.10 Oracle Trace File Analyzerで使用されるメモリーの最大量の制限

Oracle Trace File Analyzerで使用されるメモリー量を制限できるようになりました。

ノート:

この機能はLinuxでのみ使用でき、Autonomous Health Frameworkがrootユーザーによって完全インストールを使用してインストールされている場合にのみ使用できます。

メモリーは、システム・メモリーの150 MBから2GBまたは25%のいずれか低い方に制限できます。デフォルトでは、メモリー制限は有効になっており、最大に設定されます。

Oracle Trace File Analyzerのリソース制限が適用される場合として、次のような様々なユースケースがあります。
  • Oracle Trace File Analyzerが自動診断収集を実行している場合(Oracle Trace File AnalyzerがORA-600エラーが発生したことを検出し、その診断を収集する場合など)。
  • オンデマンド収集を実行する場合(サポートからの要請に応じてSRDC収集を実行する場合など)。
  • Oracle Trace File Analyzerのその他の分析中(tfactl analyzeコマンドを使用して最新のエラーについてログを検索するなど)。

メモリーは、ahfctl setresourcelimit -resource kmemを使用してシステム・レベルで制限することも、ahfctl setresourcelimit -resource swmemを使用してシステム・メモリーとスワップ・メモリーを組み合せて制限することもできます

たとえば:

メモリー使用量を1 GBのシステム・メモリーのみに制限するには、次のようにします。
ahfctl setresourcelimit -resource kmem -value 1024
または、システム・メモリーとスワップ・メモリーの合計を2 GBに制限するには、次のようにします。
ahfctl setresourcelimit -resource swmem -value 2048

4.3.11 Oracle Trace File AnalyzerのCPU使用率の制限

Linuxでは、ahfctl setresourcelimit [-value value]コマンドを使用して、Oracle Trace File AnalyzerのCPU使用率を制限できます

たとえば、Oracle Trace File Analyzerを1つのCPUで最大50%に制限するには、ahfctl setresourcelimit -value 0.5を使用します

Oracle Trace File AnalyzerのCPUリソース制限は、最小で0.5、最大で4個または使用可能なCPUの75%のいずれか小さい方の間で設定できます。デフォルトでは、Oracle Trace File AnalyzerのCPU制限は最大に設定されます。