4.3 オンデマンドの診断収集の使用
tfactl
コマンドライン・ツールを使用して、Oracle Trace File Analyzerをオンデマンドで実行します。
- オンデマンドの診断収集およびログ分析
tfactl
コマンドは、分析の実行時に様々なOracle Databaseサポート・ツールの組合せを使用します。 - システムおよびクラスタのサマリーの表示
summaryコマンドは、システムおよびクラスタのステータスのリアルタイム・レポートを提供します。 - エラーについてのログの調査
Oracle Trace File Analyzerを使用して、クラスタ全体のすべてのログを分析し、最新のエラーを識別します。 - Oracle Databaseサポート・ツールを使用したログの分析
Oracle Databaseサポート・ツール・バンドルは、Oracle Trace File AnalyzerをMy Oracle Supportノート2550798.1からダウンロードした場合にのみ使用できます。 - Oracle Trace File Analyzerのメタデータの検索
tfactl search -showdatatypes|-json [json_details]
を使用して、Oracle Trace File Analyzerの索引に格納されているすべてのメタデータを検索できます。 - Oracle Trace File Analyzerのサービス・リクエスト・データ収集(SRDC)
Oracle Trace File Analyzerのサービス・リクエスト・データ収集(SRDC)では、適切な診断データを迅速に収集できます。 - 診断のアップロード
診断のアップロードによって、Oracle ORAchk、Oracle EXAchkおよびOracle Trace File Analyzerの診断収集をAHFサービス、データベースおよびOracleサポートにアップロードするコマンドの各種セットは、必要なくなります。 - Oracle Grid Infrastructureのトレース・レベルの変更
トレース・レベルを有効にして、問題の原因を診断するのに十分な診断を収集します。 - カスタム収集の実行
カスタム収集オプションを使用して、デフォルトの診断収集を変更します。 - Oracle Trace File Analyzerで使用されるメモリーの最大量の制限
Oracle Trace File Analyzerで使用されるメモリー量を制限できるようになりました。 - Oracle Trace File AnalyzerのCPU使用率の制限
Linuxでは、ahfctl setresourcelimit [-value value]
コマンドを使用して、Oracle Trace File AnalyzerのCPU使用率を制限できます
親トピック: 診断データの収集
4.3.1 オンデマンドの診断収集およびログ分析
tfactl
コマンドは、分析の実行時に様々なOracle Databaseサポート・ツールの組合せを使用します。
tfactl
コマンドを使用すると、共通の構文を使用してOracle Databaseサポート・ツールにアクセスできます。共通の構文の使用により、ツールの構文の違いによる複雑さが解消されます。
分析の実行および問題の解決には、Oracle Trace File Analyzerのツールを使用します。さらにサポートが必要な場合は、tfactl
コマンドを使用して、Oracleサポートに提供する診断を収集します。
Oracle Trace File Analyzerは次の操作を実行します。
-
選択した時刻のすべての関連ログ・データを収集します。
-
ログ・ファイルを切り捨て、診断に必要なデータのみを収集します。
-
tfactl
が実行されたノード上のすべての診断をパッケージ化します。
親トピック: オンデマンドの診断収集の使用
4.3.2 システムおよびクラスタのサマリーの表示
summaryコマンドは、システムおよびクラスタのステータスのリアルタイム・レポートを提供します。
構文
tfactl summary [options]
tfactl summary -help
親トピック: オンデマンドの診断収集の使用
4.3.3 エラーについてのログの調査
Oracle Trace File Analyzerを使用して、クラスタ全体のすべてのログを分析し、最新のエラーを識別します。
関連トピック
親トピック: オンデマンドの診断収集の使用
4.3.4 Oracle Databaseサポート・ツールを使用したログの分析
Oracle Databaseサポート・ツール・バンドルは、Oracle Trace File AnalyzerをMy Oracle Supportノート2550798.1からダウンロードした場合にのみ使用できます。
Oracle Databaseサポート・ツール・バンドルが付属するOracle Trace File Analyzerには、次のツールが含まれています。
表4-5 LinuxおよびUNIXに含まれるツール
ツール | 説明 |
---|---|
|
Oracleスタックのヘルス・チェックを提供します。 Oracle Autonomous Health Frameworkは、エンジニアド・システムにOracle EXAchkをインストールするか、エンジニアド・システム以外のすべてのシステムにOracle ORAchkをインストールします。 詳細は、My Oracle Supportのノート1070954.1および2550798.1を参照してください。 |
|
オペレーティング・システム・メトリックを収集してアーカイブします。このメトリックは、インスタンスまたはノードの除去、およびパフォーマンスの問題に役立ちます。 詳細は、My Oracle Supportのノート301137.1を参照してください。 |
|
データベース・パフォーマンスの診断とセッション・レベルのハング情報を自動化および取得します。 詳細は、My Oracle Supportのノート459694.1を参照してください。 |
|
ほぼリアルタイムのデータベース監視を提供します。 詳細は、My Oracle Supportのノート1500864.1を参照してください。 |
|
すべてのノードから、1つ以上のデータベースまたはOracle ASMアラート・ファイルのイベントのサマリーを提供します。 |
|
すべてのノードで、Oracle Trace File Analyzerが認識する特定のファイル名パターンのファイルをすべてリストします。 |
|
すべてのノードで、指定されたプロセスのプロセス・スタックを生成します。 |
|
指定されたデータベースを使用して、アラート・ファイルまたはトレース・ファイル内で特定の文字列を検索します。 |
|
構成の高レベルのサマリーを提供します。 |
|
|
|
特定のデータベースおよびファイル名パターンのアラート・ファイルまたはトレース・ファイルに対してtailを実行します。 |
|
指定されたパターンに一致するすべてのデータベース・パラメータおよびオペレーティング・システム・パラメータを表示します。 |
|
1つのコマンドで複数のOracle Clusterwareトレース・レベルを設定および設定解除します。 |
|
|
|
特定の期間におけるシステム設定の変更をレポートします。このレポートには、適用されるデータベース・パラメータ、オペレーティング・システム・パラメータおよびパッチが含まれます。 |
|
クラスタ・イベント・ログから重要なイベントをレポートします。 |
|
ログの警告およびエラーをレポートします。 |
|
ディスク領域の使用状況を表示し、自動診断リポジトリ(ADR)のログおよびトレース・ファイルをパージします。 |
|
プロセスを検索します。 |
|
|
表4-6 Microsoft Windowsに含まれるツール
ツール | 説明 |
---|---|
|
クラスタ・イベント・ログから重要なイベントをレポートします。 |
|
特定の期間におけるシステム設定の変更をレポートします。このレポートには、適用されたデータベース・パラメータ、オペレーティング・システム・パラメータおよびパッチが含まれます。 |
|
すべてのノードで、Oracle Trace File Analyzerが認識する特定のファイル名パターンのファイルをすべてリストします。 |
|
ログに記録された警告およびエラーをレポートします。 |
|
指定されたデータベースを使用して、アラート・ファイルまたはトレース・ファイル内で特定の文字列を検索します。 |
|
|
|
ディスク領域の使用状況を表示し、ADRのログおよびトレース・ファイルをパージします。 |
|
|
|
指定されたパターンに一致するすべてのデータベース・パラメータおよびオペレーティング・システム・パラメータを表示します。 |
|
構成の高レベルのサマリーを提供します。 |
|
プロセスを検索します。 |
インストールされているツールを確認するには、次のようにします。
$ tfactl toolstatus
コマンドラインまたはシェル・モードのいずれかでtfactl
を使用して、各ツールを実行できます。コマンドラインからツールを実行するには、次のようにします。
$ tfactl run tool
次の例では、シェル・モードでtfactl
を使用する方法を示します。コマンドを実行すると、tfactl
が開始され、データベースMyDBに接続してoratop
が実行されます。
$ tfactl
tfactl > database MyDB
MyDB tfactl > oratop
4.3.5 Oracle Trace File Analyzerのメタデータの検索
tfactl search -showdatatypes|-json [json_details]
を使用して、Oracle Trace File Analyzerの索引に格納されているすべてのメタデータを検索できます。
特定の日付の間にある特定のOracle Databaseのすべてのイベントを検索できます。
tfactl search -json
'{
"data_type":"event",
"content":"oracle",
"database":"rac11g",
"from":"01/20/2017 00:00:00",
"to":"12/20/2018 00:00:00"
}'
tfactl search -json
"{
\"data_type\":\"event\",
\"content\":\"oracle\",
\"database\":\"rac11g\",
\"from\":\"01/20/2017 00:00:00\",
\"to\":\"12/20/2018 00:00:00\"
}"
Linux、AIXおよびSolarisシステムのすべての索引イベントをリストするには: tfactl search -json '{"data_type":"event"}'
Windowsシステムのすべての索引イベントをリストするには: tfactl search -json "{\"data_type\":\"event\"}"
すべての使用可能なデータ型をリストするには: tfactl search -showdatatypes
親トピック: オンデマンドの診断収集の使用
4.3.6 Oracle Trace File Analyzerのサービス・リクエスト・データ収集(SRDC)
Oracle Trace File Analyzerのサービス・リクエスト・データ収集(SRDC)を使用すると、適切な診断データを迅速に収集できます。
サービス・リクエスト・データ収集を実行するには、次のようにします。
$ tfactl diagcollect -srdc srdc_name
コマンドを実行すると、クラスタ全体で、過去n時間以内に更新されたすべての重要なログ・ファイルの切捨ておよび収集が実行されます。ログ収集のデフォルトの時間は、SRDCによって異なります。–last n h|d
オプションを使用して、diagcollect
期間を変更できます。
Oracleサポートでは、サービス・リクエスト・データ収集(SRDC)を実行するようにユーザーに依頼することがよくあります。SRDCは、発生した問題のタイプによって異なります。SRDCは、問題を診断することを目的とした指示の集合である一連の大量データです。多くの様々なステップが必要になるため、SRDCを手動で収集するのは困難です。
Oracle Trace File Analyzerでは、次の単一コマンドを使用してSRDC収集を実行できます。
$ tfactl diagcollect
[-srdc srdc_profile]
[–sr sr_number]
[-tag tagname]
[-z filename]
[-last nh|d | -from time -to time | -for date]
[-database database]
オプション | 説明 |
---|---|
|
SRDCプロファイルを指定します。 |
|
このパラメータを使用して、Oracle Trace File Analyzerリポジトリ内に、収集結果用のサブディレクトリを作成します。 |
|
このパラメータを使用して、出力ファイル名を指定します。 |
|
ノート: 日付と時刻の両方を指定する場合、両方の値を二重引用符("")で囲む必要があります。日付のみまたは時刻のみを指定する場合は、単一の値を引用符で囲む必要はありません。 |
|
データベースの名前を指定します。 |
ノート:
diag収集の一部として収集をSRにアップロードするには、次のようにします。
tfactl setupmos
コマンドを使用してMOS構成をすでに設定している場合は、-sr
オプションを診断収集コマンドとともに使用できます。tfactl setupmos
は、20.2より前のバージョンでのみサポートされています。
tfactl setupmos
コマンドを使用してMOS構成を設定していない場合は、新しい汎用コマンドahfctl setupload -name mos -type https
を使用してMOS構成を設定し、指示に従います。
たとえば: tfactl diagcollect -srdc srdc_type –sr sr_number
SRDCを実行するには、次のいずれかのOracle特権ユーザー・アカウントを使用します。
ORACLE_HOME
所有者GRID_HOME
所有者
表4-7 単一コマンドによるサービス・リクエスト・データ収集
使用可能なSRDC | 問題のタイプ | 収集の範囲 | 自動収集 | ||
---|---|---|---|---|---|
|
Oracle OrachkおよびOracle Exachkの問題( |
ローカルのみ |
なし |
||
|
Audit Vault Server関連ファイル |
クラスタ全体 |
なし |
||
|
|
クラスタ全体 |
なし |
||
|
ASM CRS関連の問題 |
クラスタ全体 |
なし |
||
|
ASM CRS CELL関連の問題 |
クラスタ全体 |
なし |
||
|
アクセス制御リスト(ACL)の問題 |
ローカルのみ |
なし |
||
|
Oracle Advanced Queuing環境内の問題 |
ローカルのみ |
なし |
||
|
キュー・モニター(QMON)の問題 |
ローカルのみ |
なし |
||
|
Oracle Advanced Queuing環境内の通知の問題 |
ローカルのみ |
なし |
||
|
Oracle Advanced Queuing環境内のパフォーマンスの問題 |
ローカルのみ |
なし |
||
|
Oracle Advanced Queuing環境における非パージ・メッセージの問題 |
ローカルのみ |
なし |
||
|
Oracle Databaseのストレージの問題 |
ローカルのみ |
なし |
||
|
Oracle Databaseの監査の標準情報 |
ローカルのみ |
なし |
||
|
AUM: 提供する証拠のチェックリスト(ドキュメントID 1682741.1) |
ローカルのみ |
なし |
||
|
元に戻すに関連する待機イベント: 提供する証拠のチェックリスト(ドキュメントID 1682723.1) |
ローカルのみ |
なし |
||
|
Oracle Databaseの自動ワークロード・リポジトリ(AWR)の領域の問題 |
ローカルのみ |
なし |
||
|
Bequeath接続の問題: 提供する証拠のチェックリスト(ドキュメントID 1928047.1) |
ローカルのみ |
なし |
||
|
Oracle Databaseの一般的な破損 |
ローカルのみ |
なし |
||
|
ブローカなどのData Guardの問題 |
ローカルのみ |
なし |
||
|
自動ワークロード・リポジトリ(AWR)でSYSAUX領域が過剰に使用されている |
ローカルのみ |
なし |
||
|
データパッチの問題 |
ローカルのみ |
なし |
||
|
DDLエラー: 提供する証拠のチェックリスト(ドキュメントID 2383662.1) |
ローカルのみ |
なし |
||
|
イベント・モニター(EMON)の問題 |
ローカルのみ |
なし |
||
|
TFAコレクタ(推奨)または手動ステップを使用して、アドバンスト・キューイングの問題に関する標準情報を収集 |
ローカルのみ |
なし |
||
|
Oracle Data Pump Export ( |
ローカルのみ |
なし |
||
|
Oracle Automatic Storage Management (Oracle ASM)/データベース・ファイル・システム(DBFS)/直接NFS/Oracle Advanced Cluster File System (Oracle ACFS)の問題 |
ローカルのみ |
なし |
||
|
高速リカバリ領域(フラッシュ・リカバリ領域とも呼ばれる)の問題 |
ローカルのみ |
なし |
||
|
Oracle GoldenGate |
ローカルのみ |
なし |
||
|
Oracle Databaseのハングの問題 |
ローカルのみ |
なし |
||
|
Oracle Databaseのパフォーマンスとハングの問題 |
ローカルのみ |
なし |
||
|
Oracle Data Pump Import ( |
ローカルのみ |
なし |
||
|
データ・ポンプ・インポートのパフォーマンスの問題 |
ローカルのみ |
なし |
||
|
Oracle Databaseのインストール/アップグレードの問題 |
ローカルのみ |
なし |
||
|
Oracle Databaseの単一インスタンスの停止の問題 |
ローカルのみ |
なし |
||
|
パラメータ・ファイル: 提供する証拠のチェックリスト(ドキュメントID 1914153.1) |
ローカルのみ |
なし |
||
|
パーティション化された表、サブパーティション化された表および索引の作成または保持の問題 |
ローカルのみ |
なし |
||
|
パーティション化された表または索引に対する低速な |
ローカルのみ |
なし |
||
|
Oracle Databaseのパッチ適用の問題 |
ローカルのみ |
なし |
||
|
Oracle Databaseのパフォーマンスの問題 |
クラスタ全体 |
なし |
||
|
FASaaS環境でのOracle Databaseのパフォーマンスとハングの問題 |
ローカルのみ |
なし |
||
|
Enterprise Managerのコンプライアンス関連の問題 |
ローカルのみ |
なし |
||
|
Oracle Databaseのアップグレード前の問題 |
ローカルのみ |
なし |
||
|
一般的なプロセス管理および関連する問題: 提供する証拠のチェックリスト(ドキュメントID 2500734.1) |
ローカルのみ |
なし |
||
|
Oracle ClusterwareおよびOracle ASMのOracle RAC関連データの収集の問題 |
ローカルのみ |
なし |
||
|
Oracle DatabaseのOracle RAC関連データの収集の問題 |
ローカルのみ |
なし |
||
|
Oracle RAC関連のパフォーマンスの問題 |
クラスタ全体 | なし | ||
|
リソース・マネージャに関連するOracle Databaseの問題 |
ローカルのみ |
なし |
||
|
Recovery Manager (RMAN)の問題 |
ローカルのみ |
なし |
||
|
システム変更番号(SCN) |
ローカルのみ |
なし |
||
|
Oracle Databaseの起動または停止の問題 |
ローカルのみ |
なし |
||
|
低速なDDL: 提供する証拠のチェックリスト |
ローカルのみ |
なし |
||
|
スペース関連待機イベントおよびパフォーマンスの問題: 提供する証拠のチェックリスト(ドキュメントID 2560286.1) |
ローカルのみ |
なし |
||
|
Oracle Spatialのエクスポートまたはインポートの問題 |
ローカルのみ |
なし |
||
|
Oracle Spatialのインストールの問題 |
ローカルのみ |
なし |
||
|
Oracle Spatialのパフォーマンスの問題 |
ローカルのみ |
なし |
||
|
Oracle Spatialのアップグレードの問題 |
ローカルのみ |
なし |
||
|
Oracle Spatialの使用に関する問題 |
ローカルのみ |
なし |
||
|
SQLのパフォーマンスの問題 |
ローカルのみ |
なし |
||
|
Oracle Database Configuration Assistant (Oracle DBCA)の問題 |
ローカルのみ |
なし |
||
|
ストレージ構造関連の診断 |
ローカルのみ |
なし |
||
|
汎用表領域およびセグメント管理: 提供する証拠のチェックリスト(ドキュメントID 2560291.1) |
ローカルのみ |
なし |
||
|
透過的データ暗号化(TDE)の問題 |
ローカルのみ |
なし |
||
|
Oracle Textの問題 |
ローカルのみ |
なし |
||
|
Oracle Textのインストールの問題 - 12c。 |
ローカルのみ |
なし |
||
|
Oracle Textバージョン12.1.0.1以降のアップグレードの問題 |
ローカルのみ |
なし |
||
|
Oracle Databaseのリソースの問題 |
ローカルのみ |
なし |
||
|
Database Vaultの標準情報の収集 |
ローカルのみ |
なし |
||
|
Microsoft Windowsリソース上のOracle Database: 提供する証拠のチェックリスト |
ローカルのみ |
なし |
||
|
Microsoft Windows上のOracleService: 提供する証拠のチェックリスト(ドキュメントID 1918781.1) |
ローカルのみ |
なし |
||
|
XDBのインストールまたは無効なオブジェクトの問題 |
ローカルのみ |
なし |
||
|
XDBインストールおよび無効なオブジェクトの問題 |
ローカルのみ |
なし |
||
|
12c以降のXDBインストールおよび無効なオブジェクトの問題 |
ローカルのみ |
なし |
||
|
XDBアップグレードの問題 |
ローカルのみ |
なし |
||
|
Enterprise Manager管理エージェントの一般的な問題のトレース/ログ情報の収集 |
Oracle Management Service (OMS)およびエージェント |
なし |
||
|
エージェントのパッチ適用中のEnterprise Managerの失敗 |
Oracle Management Service (OMS)およびエージェント |
なし |
||
|
Enterprise Manager 13cエージェントのパフォーマンスの問題 |
エージェント |
なし |
||
|
Enterprise ManagerエージェントのSSL構成の問題 |
Oracle Management Service (OMS)およびエージェント |
なし |
||
|
Enterprise Manager 13cエージェントの起動の問題 |
エージェント |
なし |
||
|
Enterprise Manager 13cエージェントにアクセスできないエラーまたはステータス |
エージェント |
なし |
||
|
Enterprise Manager 13cエージェントのアップロード・エラー |
エージェント |
なし |
||
|
Enterprise Manager 13cエージェントのパッチ適用の問題 |
Oracle Management Service (OMS)およびエージェント |
なし |
||
|
Enterprise Manager 13cエージェントのインストール、アップグレードまたはデプロイメントの問題の診断データの収集 |
エージェント |
なし |
||
|
Enterprise Manager 13cエージェントのアップグレード、ローカル・インストールまたはパッチ適用の問題。 |
Oracle Management Service (OMS)およびエージェント |
なし |
||
|
LDAPプロバイダを使用したEnterprise Managerの認証の問題 |
Oracle Management Service (OMS) |
なし |
||
|
Enterprise Managerのブラックアウトの問題 |
Oracle Management Service (OMS)およびエージェント |
なし |
||
|
Enterprise Managerのターゲットの検出または追加の問題 |
Oracle Management Service (OMS)およびエージェント エージェント Oracle Management Service (OMS)およびエージェント Oracle Management Service (OMS)およびエージェント |
なし |
||
|
Oracle Management Service (OMS)とエージェントの間のEnterprise Managerの通信情報 |
Oracle Management Service (OMS)およびエージェント |
なし |
||
|
Database as A Service (DBaaS): DBaaSのデプロイメント中の障害に関するトレースまたはログ情報を収集します。 |
Oracle Management Service (OMS)およびリモートのDBaaSデプロイメント・サーバー |
なし |
||
|
Enterprise Managerデバッグ・ログ収集
|
Oracle Management Service (OMS)またはエージェント |
なし |
||
|
Enterprise Managerのフリート・メンテナンスのパッチ適用の問題 |
Oracle Management Service (OMS)およびエージェント |
なし |
||
|
Enterprise Managerのすべてのジョブ関連の問題 |
Oracle Management Service (OMS) |
なし |
||
|
Enterprise Managerの一般メトリック・ページまたはしきい値の問題 |
エージェント |
なし |
||
|
Enterprise Managerのインシデント・ルールおよび通知の問題 |
Oracle Management Service (OMS) |
なし |
||
|
Enterprise ManagerでのOracle Management Service (OMS)の起動の失敗 |
Oracle Management Service (OMS) |
なし |
||
|
Enterprise ManagerでのOracle Management Service (OMS)のクラッシュの問題 |
Oracle Management Service (OMS) |
なし |
||
|
Enterprise ManagerでのJavaヒープの使用状況またはパフォーマンスの問題 |
Oracle Management Service (OMS) |
なし |
||
|
Enterprise ManagerでのOracle Management Service (OMS)のクラッシュ、再起動またはパフォーマンスの問題 |
Oracle Management Service (OMS) |
なし |
||
|
Oracle Management Service (OMS)のパッチ適用中のEnterprise Managerの失敗 |
Oracle Management Service (OMS) |
なし |
||
|
Enterprise ManagerでのOracle Management Service (OMS)のSSL構成の問題 |
Oracle Management Service (OMS) |
なし |
||
|
Enterprise ManagerでのOracle Management Service (OMS)のインストール、アップグレードおよびパッチ適用 |
ローカルのみ |
なし |
||
|
Enterprise Managerのパッチ計画作成の問題 |
Oracle Management Service (OMS)およびエージェント |
なし |
||
|
Oracle Database、リスナーまたはASMターゲットは検出プロセスで検出されません |
ローカルのみ |
なし |
||
|
Enterprise Manager表領域の使用状況メトリックの問題 |
ローカルのみ(Enterprise Managerエージェント・ターゲット上) |
なし |
||
|
Enterprise ManagerでのWebLogic Server (WLS)のSSL構成の問題 |
ローカルのみ |
なし |
||
|
Enterprise ManagerのRAT収集の問題 |
ターゲット・リプレイ/取得データベース |
なし |
||
|
Enterprise Managerの資格証明の問題 |
Oracle Management Service (OMS)およびエージェント |
なし |
||
|
Enterprise ManagerのDBプラグインの問題 |
Oracle Management Service (OMS)またはエージェント(あるいはその両方) |
なし |
||
|
Enterprise Managerによる追加のOracle Management Service (OMS)のデプロイの問題 |
Oracle Management Service (OMS) |
なし |
||
|
Enterprise ManagerでのOracle Management Service (OMS)移行/クローニングの問題 |
Oracle Management Service (OMS) |
なし |
||
|
Oracle Exalogicの完全なExalogsのデータ収集情報 |
ローカルのみ |
なし |
||
|
Oracle Exadata情報の収集 |
ローカルのみ |
なし |
||
|
Oracle Exadata: ストレージ・ソフトウェア・サービスまたはオフロード・サーバー・サービスの問題 |
ローカルのみ |
なし |
||
|
Oracle Exadata: Smart Scanが機能しない問題 |
ローカルのみ |
なし |
||
|
Oracle Databaseエラーに対するフォールスルーSRDC |
ローカルのみ |
なし |
||
|
クラシック実装とマイクロサービス実装の両方に対応するOracle GoldenGate |
ローカルのみ |
なし |
||
|
Oracle GoldenGateは抽出/レプリケートの異常終了の問題 |
ローカルのみ |
なし |
||
|
Oracle ClusterwareのOracle RAC関連データの収集の問題 |
ローカルのみ |
なし |
||
|
Oracle RACのアップグレードおよびパッチ適用の問題 |
ローカルのみ |
なし |
||
|
次のORAエラーのトレースを収集します。
|
ローカルのみ |
なし |
||
|
その他の内部Oracle Databaseエラー |
ローカルのみ |
なし |
||
|
リスナー・エラー: |
ローカルのみ |
なし |
||
|
ネーミング・サービス・エラー: |
ローカルのみ |
なし |
||
|
|
ORAエラー |
ローカルのみ |
次のSRDCのみ:
|
|
|
オープン・カーソルの問題 |
ローカルのみ |
なし |
||
|
|
ローカルのみ |
なし |
||
|
|
ローカルのみ |
なし |
||
|
アドバンスト・キューイング環境での Oracle Advanced Queuing環境内の |
ローカルのみ |
なし |
||
|
エラー |
ローカルのみ |
なし |
||
|
権限とロールのデータ収集 |
ローカルのみ |
なし |
||
|
TFAコレクタを使用したXDB |
ローカルのみ |
なし |
||
|
Zero Data Loss Recovery Appliance (ZDLRA)の問題 |
ローカルのみ |
なし |
SRDCの詳細は、tfactl diagcollect –srdc -help
を実行してください。
ノート:
tfactl diagcollect
コマンドを実行してora-*
エラー・イベントを問い合せると(たとえば、tfactl diagcollect -srdc ora-600
)、AHFはフィルタなしですべてのora-*
エラー・イベントをリストします。これは、srdc_dbrac.xml
ファイル内のすべてのORA-*
エラー・イベントの汎用イベント・マッピングが原因です。
SRDCが収集する情報のタイプは、タイプごとに異なります。たとえば、次の表では、SRDCがタイプごとに収集する内容を示して説明します。
表4-8 SRDC収集
コマンド | 収集される情報 |
---|---|
|
|
|
|
Oracle Trace File Analyzerにより、SRDCタイプに基づいて必要な情報を入力するよう求められます。
たとえば、ORA-4031
SRDCを実行するとします。
$ tfactl diagcollect –srdc ORA-04031
Oracle Trace File Analyzerは次のように動作します。
- イベントの日付、時刻およびデータベース名を入力するよう求めます。
- システムの最新イベント(最大10)を識別するためにシステムをスキャンします。
- ユーザーが関連するイベントを選択した後で、診断収集を続行します。
- 必要なファイルをすべて識別します。
- 必要に応じてすべてのファイルを切り捨てます。
- サポートに提供できるようにすべてのデータをzipファイルにパッケージ化します。
SRDC収集は、非対話型サイレント・モードで実行することもできます。次のように、すべての必須パラメータを事前に指定します。
$ tfactl diagcollect –srdc srdc_type -database db -from "date time" -to "date time"
関連トピック
- https://support.oracle.com/rs?type=doc&id=1918781.1
- https://support.oracle.com/rs?type=doc&id=2560291.1
- https://support.oracle.com/rs?type=doc&id=2560286.1
- https://support.oracle.com/rs?type=doc&id=2500734.1
- https://support.oracle.com/rs?type=doc&id=1914153.1
- https://support.oracle.com/rs?type=doc&id=2383662.1
- https://support.oracle.com/rs?type=doc&id=1682741.1
- https://support.oracle.com/rs?type=doc&id=1682723.1
- https://support.oracle.com/rs?type=doc&id=1928047.1
親トピック: オンデマンドの診断収集の使用
4.3.7 診断のアップロード
診断のアップロードによって、Oracle ORAchk、Oracle EXAchkおよびOracle Trace File Analyzerの診断収集をAHFサービス、データベースおよびOracleサポートにアップロードするコマンドの各種セットは、必要なくなります。
診断のアップロードにより、様々なタイプのアップロードの構成を汎用的な方法で管理できます。ahfctl
コマンドライン・インタフェースを介して、汎用アップロード・コマンドを使用して構成を設定、取得、設定解除および確認します。構成は構成名を使用して一意に識別されるため、コマンドラインで構成名を渡してアップロードおよびその他の操作を実行できます。
AHFによって、クラスタ・ノード全体で構成が自動的に同期化されます。同期化の問題が検出された場合は、tfactl syncahfconfig -c
コマンドを実行して、クラスタ・ノード間で構成を同期化します。
root
としてインストールすると、診断のアップロードで、複数のオペレーティング・システム・ユーザーによる診断のアップロード・コマンドの実行がサポートされます。AHFをroot以外のユーザーとしてインストールした場合、複数のオペレーティング・システム・ユーザーのサポートは利用できません。
ノート:
現在、Microsoft Windowsではサポートされていません。現在、AHFでは、HTTP、SQLNETおよびSFTPのタイプ、プロトコルまたはエンド・ポイントがサポートされています。次の項では、構成の設定時に、異なるエンド・ポイントでサポートされるパラメータまたは引数を示します。
HTTP
設定パラメータ: url
、user
、password
、proxy
、noauth
、https_token
、header
、secure
およびstoretype
アップロード・パラメータ: id
、file
およびhttps_token
SQLNET
設定パラメータ: user
、password
、connectstring
およびuploadtable
アップロード・パラメータ: file
SFTP
設定パラメータ: server
、user
およびpassword
アップロード・パラメータ: (オプション) id
およびfile
異なるエンドポイントでサポートされるパラメータまたは引数
表4-9 異なるエンドポイントでサポートされるパラメータまたは引数
パラメータ | 説明 |
---|---|
|
HTTPSタイプの場合にファイルをアップロードするターゲットURL。たとえば、https://samplehost.com。 |
|
ファイルのアップロード先のサーバーの名前。たとえば、sftpserver.domain.comです。 |
|
エンドポイントへのアクセス権限を持つユーザー。たとえば、upload.user@example.com。 |
|
ユーザーのパスワード。 |
|
プロキシ・サーバーのURL。たとえば、www.example.com:80。 |
|
ファイルのアップロード先の場所またはターゲット。 |
|
アップロードするファイルの名前。 |
|
たとえば、ユーザー/パスワード認証が不要なPARの事前認証済URLにファイルをアップロードします。 |
|
構成中の静的ヘッダー値。たとえば、HTTPSエンド・ポイントの構成中に認証トークンを設定します。 例:
たとえば: |
|
たとえば、ヘッダーを設定する場合: |
|
|
|
ファイルをアップロードするデータベースにログインするためのデータベース接続文字列。 たとえば、 |
|
ファイルをアップロードする表の名前を たとえば、Oracle ORAchk収集をCollection Managerにアップロードする場合、 |
例4-2 My Oracle Supportにファイルをアップロードする診断のアップロードの例
ahfctl setupload -name mos -type https
Enter mos.https.user: user_id
Enter mos.https.password: ########
Enter mos.https.url: https://transport.oracle.com/upload/issue
Upload configuration set for: mos
type: https
user: user_id
password: ########
url: https://transport.oracle.com/upload/issue
ahfctl setupload -name mos -type https -proxy www-proxy.example.com:80
ahfctl setupload -name mos -type https -user user_id -url https://transport.oracle.com/upload/issue -proxy www-proxy.example.com:80
ノート:
mos
のかわりに、任意の構成名を指定できます。
- Oracle Trace File Analyzerの診断収集の一部としてのファイルのアップロード:
tfactl diagcollect -last 1h -upload mos -id 3-23104325631
- スタンドアロンのファイルのアップロード:
tfactl upload -name mos -id 3-23104325631 -file /tmp/generated.zip
diagcollcet
コマンドで-sr
フラグを使用した下位互換性またはアップロード:tfactl diagcollect -last 1h -sr 3-23104325631
ノート:
この場合、Oracle Trace File Analyzerで内部的にこの名前が検索されるため、アップロード構成名は
mos
である必要があります。これは、MOS構成が、20.2より前のバージョンでtfactl setupmos
コマンドを使用して設定されている場合でも機能します。
例4-3 SFTPを使用したファイルのアップロード
ahfctl upload -name sftp1 -file test_sftp_upload.log
Upload for: sftp1
Uploading file using pexpect
sftp> put test_sftp_upload.log
put test_sftp_upload.log
Uploading test_sftp_upload.log to /root/test_sftp_upload.log
test_sftp_upload.log 100% 17 0.0KB/s 00:00
sftp> quit
type: sftp
file: test_sftp_upload.log
Upload completed successfully
例4-4 診断のアップロードの例
ahfctl setupload -name mysqlnetconfig -type sqlnet
[root@myserver1]# ahfctl setupload -name mysqlnetconfig -type sqlnet
Enter mysqlnetconfig.sqlnet.user: testuser
Enter mysqlnetconfig.sqlnet.password: ########
Enter mysqlnetconfig.sqlnet.connectstring: (DESCRIPTION = (ADDRESS = (PROTOCOL = TCP)(HOST = testhost)(PORT = 1521))(CONNECT_DATA =(SERVER = DEDICATED)(SERVICE_NAME = testservice)))
Enter mysqlnetconfig.sqlnet.uploadtable: RCA13_DOCS
Upload configuration set for: mysqlnetconfig
type: sqlnet
user: testuser
password: ########
connectstring: (DESCRIPTION = (ADDRESS = (PROTOCOL = TCP)(HOST = testhost)(PORT = 1521))(CONNECT_DATA =(SERVER = DEDICATED)(SERVICE_NAME = testservice)))
uploadtable: RCA13_DOCS
ahfctl setupload -name mysqlnetconfig2 -type sqlnet
-user user_name@example.com
-password
オプションが省略されるため、次のように報告されます。Database upload parameter(s) successfully stored. AHF will not upload collections into the database until the following parameters are also set: ['password', 'connectstring', 'uploadtable']
-user
コマンド・オプションを指定すると、ahfctl
で他の必須パラメータが要求されないため、次のようにコマンドラインで明示的に指定する必要があります。
ahfctl setupload -type sqlnet -name orachkcm -user testuser -password -connectstring sqlnet connect string -uploadtable RCA13_DOCS
-password
コマンド・オプションは引数を取りません。指定した場合、ahfctl
によって、-user
コマンド・オプションを使用して指定したユーザーのパスワードを指定するように求められます。
AHF.properties
ファイルで構成されているすべての名前のリストを取得するには、次のようにします。ahfctl getupload
# ahfctl getupload
Upload configurations available:
1. mysftpconfig
2. myhttpsconfig
3. mysqlnetconfig
ahfctl getupload -name mysftpconfig
# ahfctl getupload -name mysftpconfig
Upload configuration get for: mysftpconfig
type: sftp
user: testuser1@example.com
password: #########
server: sftphost.example.com
ahfctl getupload -name mysftpconfig -user
[root@myserver1]# ahfctl getupload -name mysftpconfig -user
Upload configuration get for: mysftpconfig
type: sftp
user: testuser1@example.com
ahfctl checkupload -name mysftpconfig
# ahfctl checkupload -name mysftpconfig -type sftp
Upload configuration check for: mysftpconfig
Parameters are configured correctly to upload files to sftp end point mysftpconfig
tfactl upload -name mysftpconfig -id 30676598 -file /tmp/temp.txt
# tfactl upload -name mysftpconfig -id 30676598 -file /tmp/filename.txt
Upload for: mysftpconfig
type: sftp
file: /tmp/filename.txt
id: 30676598
Upload completed successfully.
ahfctl unsetupload -name mysftpconfig -user
# ahfctl unsetupload -name mysftpconfig -user
Upload configuration successfully unset for: mysftpconfig
ahfctl unsetupload -name mysftpconfig -all
# ahfctl unsetupload -name mysftpconfig -all
Upload configuration successfully unset for: mysftpconfig
exachk -showpass -localonly -check BF7AE780E1252F69E0431EC0E50AE447
# exachk -showpass -localonly -check BF7AE780E1252F69E0431EC0E50AE447
Orachk.zip successfully uploaded to RCA13_DOCS table
tfactl diagcollect
を使用して、生成されたzipファイルをMOSに自動アップロードするには、次のようにします。$ tfactl diagcollect -since 1h -upload mos -id 3-123456789
exachk -showpass -localonly -check BF7AE780E1252F69E0431EC0E50AE447 -db_config_name user_dbconf
# exachk -showpass -localonly -check BF7AE780E1252F69E0431EC0E50AE447 -db_config_name user_dbconf
Orachk.zip successfully uploaded to RCA13_DOCS table
4.3.8 Oracle Grid Infrastructureのトレース・レベルの変更
トレース・レベルを有効にして、問題の原因を診断するのに十分な診断を収集します。
Oracleサポートにより、問題を再現するときに、特定のトレース・レベルを有効にするように求められます。トレース・レベルを有効にしてから無効にできます。dbglevel
オプションを使用して、トレース・レベルを設定します。問題のトレース・プロファイル別にグループ化された、必要なトレース・レベル設定を見つけることができます。
トレース・レベルを設定するには:
- tfactl dbglevel
tfactl dbglevel
コマンドを使用して、Oracle Grid Infrastructureのトレース・レベルを設定します。
親トピック: オンデマンドの診断収集の使用
4.3.8.1 tfactl dbglevel
tfactl dbglevel
コマンドを使用して、Oracle Grid Infrastructureのトレース・レベルを設定します。
構文
tfactl [run] dbglevel
[ {-set|-unset} profile_name
-dependency [dep1,dep2,...|all]
-dependency_type [type1,type2,type3,...|all]
| {-view|-drop} profile_name
| -lsprofiles
| -lsmodules
| -lscomponents [module_name]
| -lsres
| -create profile_name [ -desc description
| [-includeunset] [-includetrace]
| -debugstate | -timeout time ]
| -modify profile_name [-includeunset] [-includetrace]
| -getstate [ -module module_name ]
| -active [profile_name]
| -describe [profile_name] ] ]
パラメータ
表4-10 tfactl dbglevelコマンドのパラメータ
パラメータ | 説明 |
---|---|
|
プロファイルの名前を指定します。 |
|
アクティブなプロファイルのリストを表示します。 |
|
指定されたプロファイルのトレース・レベルまたはログ・レベルを設定します。 |
|
指定されたプロファイルのトレース・レベルまたはログ・レベルの設定を解除します。 |
|
指定されたプロファイルのトレース・エントリまたはログ・エントリを表示します。 |
|
プロファイルを作成します。 |
|
指定されたプロファイルを削除します。 |
|
指定されたプロファイルを変更します。 |
|
指定されたプロファイルの情報を表示します。 |
|
使用可能なすべてのプロファイルをリストします。 |
|
検出されたOracle Clusterwareモジュールをすべてリストします。 |
|
Oracle Clusterwareモジュールに関連付けられたコンポーネントをすべてリストします。 |
|
検出されたOracle Clusterwareリソースをすべてリストします。 |
|
Oracle Clusterwareコンポーネントまたはリソースの現在のトレース・レベルまたはログ・レベルを表示します。 |
|
Oracle Clusterwareモジュールを指定します。 |
|
考慮する依存性(起動依存性または停止依存性、あるいはその両方)を指定します。 |
|
考慮する依存性のタイプを指定します。 |
|
使用可能なすべてのレベルのシステム状態ダンプを生成します。 |
|
Oracle Clusterwareコンポーネントまたはリソースの設定解除の値を追加または変更します。 |
|
Oracle Clusterwareコンポーネントのトレース値を追加または削除します。 |
警告:
Oracleサポートの指示がないかぎり、プロファイルは設定しないでください。4.3.9 カスタム収集の実行
カスタム収集オプションを使用して、デフォルトの診断収集を変更します。
- 診断データの収集期間の調整
Oracle Trace File Analyzerは、過去1時間に更新された重要なログを切捨ておよび収集します。 - 特定のイベントを対象にした収集
デフォルトの診断収集を実行するか、最近のインシデントのリストからイベントを選択して、そのイベントのみを対象に診断データを収集します。 - 診断収集からの大きいファイルの除外
過度に大きいファイルによって収集が遅れたり、停止するのを防ぎます。 - 特定のノードからの収集
- 特定のコンポーネントからの収集
- 特定のディレクトリからの収集
- 収集名の変更
- zipファイルのコピーおよびファイルの切捨ての禁止
- サイレント収集の実行
- コア・ファイルの収集
- インシデント・パッケージング・サービス(IPS)パッケージの収集
インシデント・パッケージング・サービスでは、後で診断できるようにOracle DatabaseによってADRに格納されている問題の詳細がパッケージ化されます。
親トピック: オンデマンドの診断収集の使用
4.3.9.1 診断データの収集期間の調整
Oracle Trace File Analyzerは、過去1時間に更新された重要なログを切捨ておよび収集します。
より短い期間のログのみが必要であることがわかっている場合は、この収集期間を短縮できます。収集期間を短縮することで、収集のサイズと時間を可能なかぎり削減できます。
収集の期間は、次の4つの異なる方法で指定できます。
表4-11 収集期間を指定する方法
コマンド | 説明 |
---|---|
|
過去n時間またはn日間を対象に収集します。
|
|
指定した日付およびオプションで指定した時刻以降を対象に収集します。 有効な日時形式:
|
|
指定した日付およびオプションで指定した時刻の間を対象に収集します。 有効な日時形式:
|
|
指定した日付を対象に収集します。 有効な日付形式:
|
親トピック: カスタム収集の実行
4.3.9.2 特定のイベントを対象にした収集
デフォルトの診断収集を実行するか、最近のインシデントのリストからイベントを選択して、そのイベントのみを対象に診断データを収集します。
実行する操作を選択します:
- 特定の最近のイベントを対象にした診断収集
- デフォルトの時間範囲の診断収集
特定のイベントを対象に収集するには:
親トピック: カスタム収集の実行
4.3.9.3 診断収集からの大きいファイルの除外
過度に大きいファイルによって収集が遅れたり、停止するのを防ぎます。
tfactl set maxfilecollectionsize
を実行して、指定したサイズより大きいファイルについては最後の200 KBのみが診断収集コマンドで考慮されるようにします。
親トピック: カスタム収集の実行
4.3.9.6 特定のディレクトリからの収集
Oracle Trace File Analyzerは、すべてのOracle診断を検出し、タイプと最終更新時間に基づいて関連ファイルを収集します。
他のファイルを収集する場合は、追加のディレクトリを指定できます。Oracle Trace File Analyzerは、関連する時間範囲(デフォルトでは1時間)内に更新されたファイルのみを収集します。
最終更新時間に関係なく、すべてのファイルの収集を構成できます。-collectall
オプションを使用して、ディレクトリごとに構成します。
特定のディレクトリから収集するには:
関連トピック
親トピック: カスタム収集の実行
4.3.9.7 収集名の変更
Oracle Trace File Analyzerは収集を圧縮し、次のネーミング形式を使用してzipファイルをリポジトリ・ディレクトリに格納します。
repository/collection_date_time/node_all/node.tfa_date_time.zip
zipファイルの名前を変更するには、次のオプションのみを使用する必要があります。ファイル名を手動で変更すると、Oracleサポートの様々なセルフサービス・ツールで収集を使用できなくなります。
収集名を変更するには:
関連トピック
親トピック: カスタム収集の実行
4.3.9.8 zipファイルのコピーおよびファイルの切捨ての禁止
デフォルトでは、Oracle Trace File Analyzer Collectorは次のように動作します。
-
リモート・ノードからすべてのzipファイルをコピーして開始ノードに返します
-
関連する時間に基づいてファイルを切り捨てます
zipファイルのコピーおよびファイルの切捨てを禁止するには:
関連トピック
親トピック: カスタム収集の実行
4.3.9.11 インシデント・パッケージング・サービス(IPS)パッケージの収集
インシデント・パッケージング・サービスでは、後で診断できるようにOracle DatabaseによってADRに格納されている問題の詳細がパッケージ化されます。
構文
Oracle Trace File Analyzerは、IPSを実行してこれらのパッケージを問い合せ、収集します。
tfactl ips option
表4-13 tfactl ipsコマンドのパラメータ
コマンド | 説明 |
---|---|
|
IPSを実行します。 |
|
IPSのすべてのインシデントを表示します。 |
|
IPSのすべての問題を表示します。 |
|
IPSのすべてのパッケージを表示します。 |
|
使用可能なすべての |
|
プロンプトに続けてIPS収集を実行します。 |
|
IPS収集をサイレント・モードで実行します。 |
|
特定のインシデントIDに関するADRの詳細を収集します。 |
|
特定の問題IDに関するADRの詳細を収集します。 |
IPSパッケージの内容を変更できます。次のオプションを使用します。
-
収集を開始します。
-
-manageips
オプションを使用して、収集を一時停止します。たとえば:
$ tfactl diagcollect -ips -incident incident_id -manageips -node local
-
print suspendedips
オプションを使用して、一時停止した収集を探します。たとえば:
$ tfactl print suspendedips
-
パッケージを操作します。
-
-resumeips
オプションを使用して、収集を再開します。たとえば:
$ tfactl diagcollect -resumeips collection_id
関連トピック
親トピック: カスタム収集の実行
4.3.10 Oracle Trace File Analyzerで使用されるメモリーの最大量の制限
Oracle Trace File Analyzerで使用されるメモリー量を制限できるようになりました。
ノート:
この機能はLinuxでのみ使用でき、Autonomous Health Frameworkがroot
ユーザーによって完全インストールを使用してインストールされている場合にのみ使用できます。
メモリーは、システム・メモリーの150 MBから2GBまたは25%のいずれか低い方に制限できます。デフォルトでは、メモリー制限は有効になっており、最大に設定されます。
- Oracle Trace File Analyzerが自動診断収集を実行している場合(Oracle Trace File Analyzerが
ORA-600
エラーが発生したことを検出し、その診断を収集する場合など)。 - オンデマンド収集を実行する場合(サポートからの要請に応じてSRDC収集を実行する場合など)。
- Oracle Trace File Analyzerのその他の分析中(
tfactl analyze
コマンドを使用して最新のエラーについてログを検索するなど)。
メモリーは、ahfctl setresourcelimit -resource kmem
を使用してシステム・レベルで制限することも、ahfctl setresourcelimit -resource swmem
を使用してシステム・メモリーとスワップ・メモリーを組み合せて制限することもできます
たとえば:
ahfctl setresourcelimit -resource kmem -value 1024
ahfctl setresourcelimit -resource swmem -value 2048
4.3.11 Oracle Trace File AnalyzerのCPU使用率の制限
Linuxでは、ahfctl setresourcelimit [-value value]
コマンドを使用して、Oracle Trace File AnalyzerのCPU使用率を制限できます
たとえば、Oracle Trace File Analyzerを1つのCPUで最大50%に制限するには、ahfctl setresourcelimit -value 0.5
を使用します
Oracle Trace File AnalyzerのCPUリソース制限は、最小で0.5、最大で4個または使用可能なCPUの75%のいずれか小さい方の間で設定できます。デフォルトでは、Oracle Trace File AnalyzerのCPU制限は最大に設定されます。