フィルタについて

フィルタを使用すると、ビジュアライゼーションで表示されるデータの量を減らすことができます。Oracle Analyticsでは、様々な方法でワークブックのデータをフィルタし、フィルタ・プロパティを構成してエンド・ユーザーのダッシュボード・エクスペリエンスをカスタマイズできます。

フィルタ・スコープ

ワークブック全体の広範なフィルタからキャンバス上の単一のビジュアライゼーションのフィルタまで、Oracle Analyticsではワークブックの様々なスコープでフィルタを適用できます。

次のレベルでフィルタを適用できます:

  • ワークブック - ワークブック・フィルタは、ワークブック・フィルタ・バーで使用され、ワークブック内のすべてのキャンバスに適用されます。「ワークブック・フィルタ・バーの使用」を参照してください。
  • キャンバス - キャンバス・フィルタも、ワークブック・フィルタ・バーで使用されますが、ワークブック内の単一のキャンバスにのみ適用されます。「ワークブック・フィルタ・バーの使用」を参照してください。
  • ダッシュボード - ダッシュボード・フィルタは、キャンバス上で直接使用され、コンシューマはそのキャンバス上のデータをフィルタリングできます。ダッシュボード・フィルタの使用を参照してください。
  • ビジュアライゼーション - ビジュアライゼーション・フィルタは、単一のビジュアライゼーションにのみ適用されます。ビジュアライゼーション・フィルタの使用を参照してください。

データセットへのフィルタの適用の詳細は、「データセット表のフィルタ処理」および「データセットでのロールベース・フィルタの使用」を参照してください。

フィルタ・タイプ

Oracle Analyticsでは、フィルタ・スコープとフィルタに使用するデータ要素に応じて使用できる様々なタイプのフィルタがサポートされています。

フィルタ・タイプ 説明
リスト

リスト・フィルタは、テキスト・データ型や日付データ型、および集計できない数値データ型のデータ要素に適用できます。リスト・フィルタには、選択するための単純な値リストがあり、選択済の値と未選択の値を確認できます。長い値リストがある属性に適しています。

可用性: リスト・フィルタは、すべてのフィルタ・スコープで使用できます。

プロパティ:
  • 複数選択
  • デフォルト値
  • 除外
  • Null
  • 無効化
  • 選択パラメータ・バインディング
  • 除外モード・パラメータ・バインディング
これらのプロパティの詳細は、ダッシュボード・フィルタ・コントロールのプロパティを参照してください。

制限事項: リスト・フィルタで表示できる値の数に制限はありませんが、10,000を超える値が選択されるとパフォーマンスが低下する可能性があります。

リスト・ボックス

リスト・ボックス・フィルタは、リスト・フィルタに似ており、テキスト、数えられない値、日付に適用できます。単純な値リストもありますが、1つまたはすべてのみ選択できます。

可用性: リスト・ボックス・フィルタは、ダッシュボード・フィルタでのみ使用できます。

プロパティ:
  • カスタム値
  • デフォルト値
  • 除外
  • Null
  • 選択パラメータ・バインディング
  • 除外モード・パラメータ・バインディング
これらのプロパティの詳細は、ダッシュボード・フィルタ・コントロールのプロパティを参照してください。
制限事項:
  • リスト・ボックス・フィルタは無効にできません。
  • 「複数選択」はリスト・ボックス・フィルタでは使用できません。
  • パラメータ・バインディングは、導出日付列を使用するリスト・ボックス・フィルタでは使用できません。
チェック・ボックス/ラジオ・ボタン

チェック・ボックスまたはラジオ・ボタン・フィルタは、テキスト、数えられない値、日付に適用できます。「複数選択」がオンの場合、フィルタはチェック・ボックスを使用し、オフの場合、ラジオ・ボタンを使用します。

可用性: チェック・ボックスまたはラジオ・ボタン・フィルタは、ダッシュボード・フィルタでのみ使用できます。

プロパティ:
  • 複数選択
  • デフォルト値
  • 除外
  • Null
  • 表示値
  • 選択パラメータ・バインディング
  • 除外モード・パラメータ・バインディング
これらのプロパティの詳細は、ダッシュボード・フィルタ・コントロールのプロパティを参照してください。
制限事項:
  • このフィルタ・タイプはデフォルトで、最初の50件のデータ値のみを表示するよう最適化されています。フィルタ列の値が50件を超える場合は、リスト・ボックス・フィルタなど、別のフィルタ・タイプを使用することをお薦めします。
  • チェック・ボックスまたはラジオ・ボタン・フィルタは無効にできません。
  • パラメータ・バインディングは、導出日付列を使用するチェック・ボックスまたはラジオ・ボタン・フィルタでは使用できません。
上位下位N件

上位下位N件フィルタは、メジャーおよび属性のデータ要素に適用できます。たとえば、売上げに基づく上位10件の顧客でビジュアライゼーションをフィルタできます。

可用性: 上位下位N件フィルタは、すべてのフィルタ・スコープで使用できます。

プロパティ:
  • 方法 - 上位(最高値)と下位(最低値)のどちらでフィルタするかを指定します。
  • 件数 - 表示する値の数を指定します。
  • 基準 - 制限の基準とするメジャーまたは属性を指定します。
範囲

範囲フィルタは、数値データ型であり「集計ルール」が「なし」以外に設定されているデータ要素に対して生成できます。範囲フィルタは、メジャーであり、$100,000から$500,000の売上のように連続する値の範囲にデータを限定するデータ要素に適用されます。あるいは、連続する値の範囲を(含むのではなく)除外する範囲フィルタを作成できます。こうした排他的フィルタでは、連続しない範囲(たとえば、$100,000未満または$500,000超の売上)にデータが限定されます。

可用性: 範囲フィルタは、すべてのフィルタ・スコープで使用できます。

プロパティ:

  • 開始 - 最小値を指定します。
  • 終了 - 最大値を指定します。
  • 基準 - 制限の基準とするメジャーまたは属性を指定します。
日付範囲

日付範囲フィルタでは、カレンダ・コントロールを使用して時間または日付の選択を調整し、データを特定の期間に制限します。1つの連続的な日付範囲を選択するか、指定範囲内の日付を除外するための日付範囲フィルタを使用できます。

可用性: 日付範囲フィルタは、すべてのフィルタ・スコープで使用できます。

プロパティ:

  • 範囲 - フィルタする開始日と終了日が必要です。
  • 開始 - フィルタを始める開始日のみが必要です。
  • 終了 - フィルタを終える終了日のみが必要です。
  • 等しい - フィルタする特定の日付が必要です。
相対時間

相対時間フィルタは、今日または最後の期間の終了時からの相対で指定された期間の値にフォーカスします。たとえば、過去3年間、今後3年間、または最後の会計期間までの年累計にフォーカスできます。

問合せで使用される現在の日付および時間は、サーバーのタイムゾーンのOracle Analyticsサーバー・ホストの日付および時間です(ブラウザ・ホストの時間またはタイムゾーンではありません)。

可用性: 相対時間フィルタは、すべてのフィルタ・スコープで使用できます。

プロパティ:
  • タイプ - フィルタの相対基準を過去や未来の期間にするか、今日の日付にするかを指定します。
    • 最後 - 「増分」および「時間レベル」の値を使用して、今日の日付または最後の期間の終了までの期間を指定します。

      「日時」列に基づいた、日よりも長い粒度(たとえば、年、四半期、月、週、日など)を持つ「最後」フィルタは、開始日の同じ時刻からデータを取得します。たとえば、サーバーの日付/時間が現在、木曜日の午後3時15分である場合、「日時」列の過去2日フィルタは、サーバーのタイムゾーンで火曜日の午後3時15分から木曜日の午後3時15分までのタイムスタンプのデータを取得します。日付列に基づいたフィルタ問合せ(定義時に時刻が関連付けられていない問合せ)は、サーバー・ホストの日付のみに依存しており、時刻には依存しません。

    • - 「増分」および「時間レベル」の値を使用して、今日の日付または次の期間の開始より後の期間を指定します。
    • 累計 - 「時間レベル」の値を使用して、「時間レベル」の値の開始から今日の日付までの期間を指定します。たとえば、「月累計」では、今月の初日の午前0時から現在の日時(つまり今日)までのデータが取得されます。
  • 増分 - フィルタに使用する単位時間の増分を指定します。
  • 時間レベル - フィルタに使用する単位時間を指定します。
  • 相対位置 - フィルタ・データの相対基準を「今日」、「次の期間の開始」または「前の期間の終了」のどれにするかを指定します。

制限事項: 相対時間フィルタは、データ・ソースにすでに存在する日付列のみに適用でき、「年」または「四半期」などの派生列には適用できません。相対時間フィルタ・タイプでは、「日付」および「日時」列タイプがサポートされています。

スライダ

スライダ・フィルタは、ビジュアライゼーションをアニメーション化し、時間などの特定のディメンションでデータがどのように変化するかを動的に表示する場合に使用できます。スライダ・フィルタは、テキスト、数えられない値、日付に適用できます。

可用性: スライダ・フィルタは、ダッシュボード・フィルタでのみ使用できます。スライダ・ダッシュボード・フィルタを使用したビジュアライゼーションのフィルタ処理およびアニメーション化を参照してください。

プロパティ:
  • フォント - 「値」と「ラベル」
  • 自動再生 - 「オン」、「オフ」、「速度」および「繰返し」
これらのプロパティの詳細は、ダッシュボード・フィルタ・コントロールのプロパティを参照してください。
制限事項:
  • スライダ・フィルタは無効にできません。
  • パラメータ・バインディングは、スライダ・フィルタでは使用できません。

既存のフィルタのフィルタ・タイプを変更するには、フィルタ・タイプの変更を参照してください。

Oracle Analyticsでは、次のフィルタ・オプションも使用できます:

フィルタのプロパティ

フィルタ・プロパティを設定して、Oracle Analyticsのフィルタの外観と機能をカスタマイズできます。使用可能なオプションは、フィルタ・スコープ、フィルタ・タイプおよび他のプロパティ設定に応じて異なります。

ダッシュボード・フィルタの一般プロパティ

「プロパティ」パネルの「一般」タブに表示される次のプロパティを変更して、ダッシュボード・フィルタ・ビジュアライゼーションの外観をカスタマイズできます。

これらのプロパティは、使用しているフィルタ・タイプなどのプロパティ設定に応じて使用できます。

プロパティ 説明
タイトル

ビジュアライゼーション・タイトルを表示するかどうかと、その生成方法を指定します。

オプション
  • 自動 - ビジュアライゼーションに使用される列名に基づいてタイトルを生成します。
  • カスタム - 独自のタイトルを作成できます。
  • なし - タイトルを表示しません。
タイトル・フォント

「タイトル」プロパティが「自動」または「カスタム」に設定されている場合、ビジュアライゼーション・タイトルに使用されるフォント書式設定を指定します。

オプション - デフォルトは「自動」ですが、次のプロパティを変更できます:
  • フォント
  • サイズ
  • スタイル
タイトル・ツールチップ

「タイトル」プロパティが「自動」または「カスタム」に設定されている場合、ビジュアライゼーション・タイトルをツールチップに表示するかどうかと、その生成方法を指定します。

オプション
  • 自動 - ビジュアライゼーション・タイトルを使用します
  • カスタム - 独自のツールチップ・タイトルを作成できます。
  • なし - タイトルを表示しません。
フィルタ・スタイル

フィルタ・コントロールの表示方法を指定します。

オプション
  • 標準 - フィルタ処理されたデータ要素の名前をフィルタ・セレクタの上に表示します。
  • フィルタ・チップ - フィルタ・セレクタが非表示になっているコンパクト・スタイルでダッシュボード・フィルタを表示します。このオプションは、フィルタ処理されたデータ要素名とフィルタ・セレクタをマージし、選択した値の個数を表示します。

ダッシュボード・フィルタのスタイルの変更を参照してください。

値の表示 「フィルタ・スタイル」が「フィルタ・チップ」に設定されている場合、フィルタ値を表示するかどうかを指定します。キャンバス領域が必要な場合、フィルタ値を非表示にすることができます。
ラベル・フォント

フィルタ・コントロール・ラベルに使用するフォントの書式設定を指定します。

オプション - デフォルトは「自動」ですが、次のプロパティを変更できます:
  • フォント
  • サイズ
  • スタイル
ラベル位置

フィルタ・セレクタを基準としたフィルタ・コントロール・ラベルの位置を指定します。

オプション
値フォント

フィルタ・セレクタに表示される値に使用するフォントの書式設定を指定します。

オプション - デフォルトは「自動」ですが、次のプロパティを変更できます:
  • フォント
  • サイズ
  • スタイル
向き

ビジュアライゼーション自体の向きを指定します。

オプション
  • 自動 - ビジュアライゼーションの位置とキャンバス上で使用可能な領域に基づいて向きを自動的に選択します。

ダッシュボード・フィルタの向きの変更を参照してください。

折返し

フィルタ・コントロールを1行のままにするか、ビジュアライゼーション内で折り返すかを指定します。

最大コントロール幅

ダッシュボードでエンド・ユーザーに表示されるビジュアライゼーション内のフィルタ・コントロールの最大幅を指定します。

オプション
  • 自動
  • 入力
  • カスタム - 121以上の幅を指定できます。
コントロール・スタイル

フィルタ・コントロールの書式設定を指定します。

オプション - デフォルトは「自動」ですが、「カスタム」を選択して次のプロパティを変更できます。
  • - フィルタ・セレクタの色を変更します。
  • 透明度 - フィルタ・セレクタに適用される色の透明度を変更します。
  • アウトライン - フィルタ・セレクタのアウトラインを表示または非表示にします。
ボタン

ダッシュボード・フィルタの選択時にエンド・ユーザーが「リセット」または「適用」ボタンを使用できるようにするかどうかを指定します。

オプション
  • リセット - エンド・ユーザーは、ボタンをクリックしてフィルタ値の選択をクリアし、フィルタを元の状態にリセットできます。
  • 適用 - 「適用」ボタンが表示される場合、フィルタ値の選択は、ユーザーがボタンをクリックするまで適用されません。
位置合せ

ダッシュボード・フィルタ・ビジュアライゼーション内でのフィルタ・コントロールの配置を指定します。

可視性パラメータ

ビジュアライゼーションを常に表示するか、パラメータの選択値に基づいてエンド・ユーザーに条件付きで非表示にするかを指定します。詳細は、ビジュアライゼーションを条件付きで表示または非表示にするためのパラメータの使用を参照してください。

背景

ビジュアライゼーションの背景の書式設定を指定します。

オプション - デフォルトは「自動」ですが、「カスタム」をクリックして次のプロパティを変更できます。
  • 塗りつぶしの色 - 背景色を変更します。
  • 色の透明度 - 背景に適用される色の透明度を変更します。
  • イメージ・ソース - URLまたはアップロードしたファイルを使用して、背景のイメージを追加します。
境界線

ビジュアライゼーションに境界線を含めるかどうかと、境界線の書式を指定します。

ビジュアライゼーションの境界線のプロパティの設定 を参照してください。

ビジュアライゼーションに影を含めるかどうかと、影の書式を指定します。

ビジュアライゼーションの影のプロパティの設定を参照してください。

サイズと位置

キャンバス・レイアウトが「自由書式」に設定されている場合、キャンバス上のビジュアライゼーションのサイズと位置を指定します。

オプション
  • 高さ
  • X位置
  • Y位置

ダッシュボード・フィルタの日付/時間プロパティ

日付または時間列を使用するダッシュボード・フィルタ・ビジュアライゼーションの「プロパティ」パネルの「日付/時間」タブに表示される次のプロパティを変更できます。

プロパティ 説明
表示の分類 データセットの日付列の場合、選択できるフィルタ値を表示する時間間隔を指定します。
フォーマット 「表示の分類」の選択に基づいた値の書式を指定します。

ダッシュボード・フィルタ・コントロールのプロパティ

「プロパティ」パネルの「フィルタ・コントロール」タブに表示される次のプロパティを変更して、ダッシュボード・フィルタ・ビジュアライゼーションの外観と機能をカスタマイズできます。

これらのプロパティは、使用しているフィルタ・タイプなどのプロパティ設定に応じて使用できます。

プロパティ 説明
フィルタ・タイプ

フィルタとして使用するデータ要素に基づいて使用するフィルタのタイプを指定します。

「フィルタ・タイプ」を参照してください。

ラベル

フィルタ・コントロール・ラベルを生成する方法と、それを表示するかどうかを指定します。

オプション
  • 自動 - フィルタとして使用されるデータ要素に基づいてラベルを生成します。
  • カスタム - 独自のラベルを作成できます。
  • なし - ラベルを表示しません。
値のフォント

フィルタ・タイプが「スライダ」の場合、スライダ・フィルタ・コントロールに表示される値として使用するフォントの書式設定を指定します。

オプション - デフォルトは「自動」ですが、次のプロパティを変更できます:
  • フォント
  • サイズ
  • スタイル
スライダ・ラベル・フォント

フィルタ・タイプが「スライダ」の場合、スライダ・フィルタ・コントロール・ラベルとして使用するフォントの書式設定を指定します。

オプション - デフォルトは「自動」ですが、次のプロパティを変更できます:
  • フォント
  • サイズ
  • スタイル
再生

フィルタ・タイプが「スライダ」の場合、スライダ・フィルタ・コントロールを自動的にアニメーション化するかどうかを指定します。

オプション - 「再生」「オン」に設定されている場合、スライダ・フィルタ・コントロールで次のオプションを使用できます。

  • 速度
  • 繰返し

スライダ・ダッシュボード・フィルタを使用したビジュアライゼーションのフィルタ処理およびアニメーション化を参照してください。

複数選択

フィルタ・タイプが「リスト」または「チェック・ボックス/ラジオ・ボタン」の場合、フィルタ・コントロールで複数の値を選択できるかどうかを指定します。

フィルタの複数選択の無効化を参照してください。

カスタム値

フィルタ・タイプが「リスト・ボックス」の場合、ユーザーがフィルタの値選択フィールドに値を入力できるかどうかを指定します。

Nullの選択

フィルタ・タイプが「リスト・ボックス」または「チェック・ボックス/ラジオ・ボタン」の場合、フィルタの値選択リストに<NULL>オプションを含めるかどうかを指定します。リスト・フィルタの場合、フィルタ・ダイアログで「Null」オプションを使用できます。

Null値フィルタを含めるを参照してください。

選択の除外

フィルタ・タイプが「リスト・ボックス」または「チェック・ボックス/ラジオ・ボタン」の場合、フィルタの値選択リストで選択された値を除外するかどうかを指定します。リスト・フィルタの場合、フィルタ・ダイアログで「除外」オプションを使用できます。

選択したフィルタ値の除外を参照してください。

デフォルト値

フィルタ・タイプが「リスト」、「リスト・ボックス」または「チェック・ボックス/ラジオ・ボタン」の場合、フィルタ・コントロールにデフォルト値とその内容を含めるかどうかを指定します。

オプション
  • リストの最初
  • カスタム
  • なし
選択が必要

フィルタ・タイプが「リスト」、「リスト・ボックス」または「チェック・ボックス/ラジオ・ボタン」の場合、ユーザーがフィルタ値を選択する必要があるかどうかを指定します。

次により値を制限

ダッシュボード・フィルタ・コントロールがその選択値を取得する方法を指定します。

ダッシュボード・フィルタの制限値の指定を参照してください。

表示値

フィルタ・タイプが「チェック・ボックス/ラジオ・ボタン」の場合、表示する値選択オプションの数を指定します。

オプション
  • フィット - 最初の50個を表示します。
  • カスタム - 1-50から表示する数を選択できます。
選択パラメータ・バインディング

フィルタ・タイプが「リスト・ボックス」または「チェック・ボックス/ラジオ・ボタン」の場合、パラメータをフィルタにバインドするかどうかを指定します。他のすべてのフィルタ・タイプの場合、フィルタ・ダイアログで「パラメータにバインド」オプションを使用できます。

「フィルタへのパラメータのバインドについて」を参照してください。

除外モード・パラメータ・バインディング

フィルタ・タイプが「リスト・ボックス」または「チェック・ボックス/ラジオ・ボタン」の場合、フィルタでデータ値を除外して、除外パラメータにバインドするかどうかを指定します。リスト・フィルタの場合、このオプションはフィルタ・ダイアログで使用可能です。

フィルタ値を除外するパラメータの作成とバインドを参照してください。

ダッシュボード・フィルタとビジュアライゼーション・フィルタのプロパティ

ダッシュボード・フィルタ・ビジュアライゼーションおよびビジュアライゼーション・フィルタを使用するビジュアライゼーションの「プロパティ」パネルの「フィルタ」タブに表示される次のプロパティを変更できます。

これらのプロパティは、使用しているビジュアライゼーションやフィルタ・タイプなどのプロパティ設定に応じて使用できます。

プロパティ 説明
ビジュアライゼーション・フィルタ・バー

ビジュアライゼーション・フィルタ・バーをビジュアライゼーションに表示するかどうかを指定します。

ビジュアライゼーション・フィルタ・バーの個々のフィルタを非表示にするには、表示時のビジュアライゼーション・フィルタの表示または非表示を参照してください。

フィルタとして使用

キャンバスでビジュアライゼーションがフィルタとして使用されるかどうかを示します。「フィルタとして使用」アイコンは、ビジュアライゼーションがフィルタとしてアクティブな場合、緑色になります。

ビジュアライゼーションのフィルタとしての使用を参照してください。

フィルタ・トグルの表示

ビジュアライゼーションがフィルタとして使用されている場合に、ビジュアライゼーション自体に「フィルタとして使用」アイコンを表示するかどうかを指定します。

タイトル・フォント

フィルタ・ラベルに使用するフォントの書式設定を指定します。

オプション - デフォルトは「自動」ですが、次のプロパティを変更できます:
  • フォント
  • サイズ
  • スタイル
選択フォント

表示されるフィルタ値に使用するフォントの書式設定を指定します。

オプション - デフォルトは「自動」ですが、次のプロパティを変更できます:
  • フォント
  • サイズ
  • スタイル
ラベル

フィルタ・ラベルを生成する方法と、それを表示するかどうかを指定します。

ビジュアライゼーション・フィルタに適用されます。

オプション
  • 自動 - フィルタとして使用されるデータ要素に基づいてラベルを生成します。
  • カスタム - 独自のラベルを作成できます。
  • なし - ラベルを表示しません。
複数選択

フィルタとして使用されるデータ要素がテキスト、数えられない値、日付の場合に、複数の値を選択できるかどうかを指定します。

ビジュアライゼーション・フィルタに適用されます。

フィルタの複数選択の無効化を参照してください。

このビジュアライゼーションのフィルタ基準 ビジュアライゼーションが何によってフィルタされるかを示します。使用可能なオプションには、ワークブック、キャンバス、ダッシュボード・フィルタ、選択ステップなどがあります。
このフィルタの適用先

ダッシュボード・フィルタが適用されるビジュアライゼーションを指定します。

キャンバスのビジュアライゼーションへのダッシュボード・フィルタの適用を参照してください。

データセット数はフィルタにどのように影響するか

データセットの数や、データセットが結合されているかどうかに応じて、フィルタとビジュアライゼーションは異なる方法で相互作用できます。

ワークブックに単一のデータセットがあり、フィルタを追加する場合、フィルタが適用されるデータに対する制限はありません。

ワークブックに複数のデータセットが含まれる場合、ワークブックのフィルタとして1つのデータセットのデータ要素を使用する際は、それらのデータセットが結合されていることを確認してください。1つのデータセットのデータ要素に基づくフィルタは、データセットが結合されていないと、別のデータセットのデータを使用するビジュアライゼーションで機能しません。

フィルタによる相互制限

フィルタおよび選択ステップの制限値プロパティは、ワークブックの様々なレベルで設定できます。それらの動作と相互作用を慎重に設計することで、予測可能で直感的な値を含むフィルタと選択ステップがエンド・ユーザーに提供されます。

制限値設定のレベル

フィルタおよび選択ステップをワークブックに追加する前に、制限値の設定がどのように連鎖して相互に影響するかを理解することが重要です。

レベル 場所 説明
1 コンソール

管理者は、Oracle Analytics「フィルタのデフォルト制限基準」システム設定を設定します。

これは、最高レベルの制限値設定で、すべてのワークブックに適用されます。この設定は、ワークブック内の様々なレベルでオーバーライドできます。

管理者によって選択されたオプションは、ワークブック・フィルタ・バーのデフォルト設定として使用されます。

2 ワークブック・フィルタ・バー

ワークブック・フィルタ・バーは、デフォルトでシステム設定を継承しますが、フィルタ・バーの「次により値を制限」設定を使用してシステム設定をオーバーライドできます。

ワークブック・フィルタ・バーで指定した設定は、フィルタ・バーのすべてのフィルタおよび選択ステップに適用されます。

「ワークブック・フィルタ・バーの「次により値を制限」の指定」を参照してください。

3 ワークブック・フィルタ・バーの個々のフィルタおよび選択ステップ

フィルタ・バーに追加されたフィルタおよび選択ステップでは、フィルタ・バーに選択された「次により値を制限」設定が継承されます。

個々のフィルタまたは選択ステップを選択し、「値の限定」を使用して、その特定のアイテムに対するフィルタ・バーの設定をオーバーライドできます。

この設定レベルは、フィルタ・バーで使用される個々のパラメータには使用できません。

「ワークブック・フィルタ、キャンバス・フィルタおよび選択ステップの制限値の指定」を参照してください。

4 ダッシュボード・フィルタ

ダッシュボード・フィルタは、フィルタ・バーの「次により値を制限」設定と、個々のワークブック・フィルタまたはキャンバス・フィルタの「値の限定」設定に応じて、ワークブック・フィルタまたはキャンバス・フィルタの選択によって制限されます。

個々のダッシュボード・フィルタを選択し、「値の限定」を使用して、ワークブック・フィルタやキャンバス・フィルタの設定またはワークブック・フィルタ・バーの設定をオーバーライドできます。

この設定レベルは、ダッシュボード・フィルタとして使用されるパラメータには使用できません。

ダッシュボード・フィルタの制限値の指定を参照してください。

5

ビジュアライゼーション・フィルタ

ビジュアライゼーションには、既存のワークブック、キャンバスおよびダッシュボード・フィルタに設定した制限に従ってデータが表示されます。ダッシュボード・フィルタまたはフィルタ・バーのフィルタと同じ列にビジュアライゼーション・フィルタを追加した場合、ビジュアライゼーション・フィルタは、そのダッシュボード・フィルタまたはフィルタ・バーのフィルタに対するフィルタの選択によって制限されます。

制限値設定のオプション

次のオプションは、ワークブック・フィルタ・バーの「次により値を制限」設定を構成しているか、フィルタ・バーの個々のフィルタおよび選択ステップまたはダッシュボード・フィルタの「値の限定」設定を構成しているかに応じて使用できます。

オプション 説明
デフォルト

フィルタ・バーの場合は、管理者が設定した「フィルタのデフォルト制限値」システム設定を使用します。

フィルタ・バーの個々のワークブック・フィルタまたはキャンバス・フィルタの場合は、フィルタ・バーの「次により値を制限」設定を使用します。

選択ステップには適用されません。

ダッシュボード・フィルタの場合は、フィルタ・バーの「次により値を制限」設定を使用します。または、キャンバスに同じ列を使用するワークブック・フィルタやキャンバス・フィルタとダッシュボード・フィルタが含まれている場合、デフォルトはワークブック・フィルタやキャンバス・フィルタの「値の限定」設定を使用します。

このオプションは、ワークブック、キャンバスおよびダッシュボード・フィルタに対してデフォルトで有効です。

自動

フィルタ・バーと、フィルタ・バーの個々のワークブック・フィルタやキャンバス・フィルタのどちらの場合も、フィルタ・バーの他のフィルタの選択によってフィルタ選択値を制限します。

選択ステップには適用されません。

ダッシュボード・フィルタの場合、他のダッシュボード・フィルタおよびワークブック・フィルタやキャンバス・フィルタの選択によってフィルタ選択値を制限します。

なし

フィルタ・バーでも、フィルタ・バーの個々のフィルタや選択ステップでも、フィルタ・バーの他の選択によって選択値は制限されません。

ダッシュボード・フィルタの場合、他のダッシュボード・フィルタおよびフィルタ・バーの選択によってフィルタ選択値を制限されません。

フィルタ名

フィルタ・バーの個々のフィルタおよび選択ステップの場合、選択した選択ステップ、ワークブック・フィルタ、キャンバス・フィルタまたはダッシュボード・フィルタの選択を使用して選択値を制限します。

ダッシュボード・フィルタの場合、選択した選択ステップ、ワークブック・フィルタ、キャンバス・フィルタまたは他のダッシュボード・フィルタの選択を使用して選択値を制限します。

複数選択することができます。

フィルタの使用例

ワークブックに次のフィルタがあるとします:
  • ワークブック(固定)フィルタ: 顧客セグメントと顧客名
  • ダッシュボード・フィルタ: 顧客セグメントと市区町村
  • ビジュアライゼーション・フィルタ: 出荷日
フィルタ・バーの「次により値を制限」「自動」に設定され、「顧客セグメント」ワークブック・フィルタの値を選択する場合:
  • 選択した顧客セグメントに関連付けられている顧客名のみを、「顧客名」ワークブック・フィルタでの選択に使用できます。これをオーバーライドするには、「顧客名」ワークブック・フィルタの「値の限定」を「なし」または別の特定のフィルタに設定します。
  • 「顧客セグメント」ダッシュボード・フィルタは、「顧客セグメント」ワークブック・フィルタで選択された値を継承します。これをオーバーライドするには、ダッシュボード・フィルタの「値の限定」を「なし」または別の特定のフィルタに設定します。
  • 選択した顧客セグメントに関連付けられている市区町村のみを、「市区町村」ダッシュボード・フィルタでの選択に使用できます。これをオーバーライドするには、ダッシュボード・フィルタの「値の限定」を「なし」または別の特定のフィルタに設定します。
  • 選択した顧客セグメントに関連付けられている出荷日のみを、「出荷日」ビジュアライゼーション・フィルタでの選択に使用できます。これはビジュアライゼーション・フィルタ・レベルではオーバーライドできません。

フィルタのパーソナライズについて

ユーザーが選択したダッシュボードまたはビジュアライゼーション・フィルタ値は、ユーザーがワークブックを閉じて再び開いたときに維持されています。

フィルタのパーソナライズにより、エンド・ユーザーの時間が保存されますが、これは、ユーザーがワークブックを中断したところから再開し、ユーザーがワークブックを開くたびにデータのフィルタ値を設定せずにすむようにするためです。ワークブックでは、エンド・ユーザーは「すべての変更を元に戻します」をクリックして、フィルタ値をワークブックの作成者が設定した値に戻すことができます。

ワークブックの作成者がフィルタを変更した場合、その変更がパーソナライズにどのように影響するかを次に示します:

変更 影響
フィルタの追加 ユーザーのパーソナライズは維持されます。
フィルタの非表示 ユーザーのパーソナライズは維持されます。
フィルタの無効化 ユーザーのパーソナライズが削除されます。
フィルタの削除 ユーザーのパーソナライズが削除されます。

デフォルトでは、どのワークブックでもパーソナライズが有効化されています。ワークブックの作成者は、ワークブックのプレゼンテーション・フローを更新して、ユーザーがワークブックを再度開いたときに、フィルタ値を保持するかどうかを指定できます。「表示」でのパーソナライズ・オプションの指定を参照してください。

ノート:

管理者は、システム設定「ワークブックにおけるパーソナライズの有効化」を使用して、組織全体のワークブックのパーソナライズをオフにできます。システム設定 - ワークブックにおけるパーソナライズの有効化を参照してください。

特定のフィルタ選択が保持されたワークブックを表示するためにユーザーが使用できる、ワークブックURLの共有の詳細は、「永続フィルタ値を使用したワークブックURLの共有」を参照してください。

フィルタでのパラメータの使用方法

Oracle Analyticsでは、パラメータとフィルタを一緒に使用して、ワークブックのデータを動的に操作できます。

次の方法でパラメータとフィルタを一緒に使用します:

パラメータをフィルタとして使用する場合、パラメータには、10,000個のキャッシュ可能な値の制限と、1,000個の初期値の制限があることに注意してください。

パラメータとフィルタを一緒に使用して、ユーザーの選択に基づいてキャンバスのビジュアライゼーションを条件付きで表示または非表示にすることもできます。ビジュアライゼーションを条件付きで表示または非表示にするためのパラメータの使用を参照してください。