このトピックでは、要求アイテムのロードに使用されるMicrosoft Excelスプレッドシートの形式について説明します。
考慮事項
スプレッドシート・ファイルの各ワークシートは、ビューポイントに対応しています。
複数のワークシートを複数のビューポイントにロードできます。
ワークシート(および対応するビューポイント)では、30文字以下のラベルを使用する必要があります。
注:
ビューポイント名が30文字を超える場合、要求アイテムをビューポイントにロードする際、ワークシートに使用するラベルを作成する必要があります。ラベルの使用の詳細は、ビューポイントの検査を参照してください。
スプレッドシートは、標準列のプロパティ値を導出するための式を含むことができます。スプレッドシートの式は、アプリケーション固有のプロパティ(FCGL、PLN)やカスタム・プロパティでも使用できます。式の値が空と等しいプロパティ・セルはスキップされます。式の値が<clear>または<blank>と等しいプロパティ・セルです。
ワークシートは、左から右の順序で処理されます。
インポート・ファイルで重複する行は、ロード時に処理されません。
サポートされるロケールの日付とタイムスタンプは、次のJava日付形式パターンのいずれかである必要があります。
Short
Default
Long
Medium
注:
Java日時形式については、事前定義された形式の使用を参照してください。10,000を超えるノードがある場合、10,000未満のノードを含む複数のロード・ファイルを作成します。
親が不明な階層ビューポイントに追加または挿入されたノードの場合は、「親」列で<Unknown>
キーワードを使用して、親の値を計算し、要求アイテムごとに格納します。管理者は、親値を計算するための式を定義しておく必要があります。ノードの親の計算および保管を参照してください。
<cn>
キーワードまたは<cn ####>
キーワードを使用します。ノードは、名前値を計算するように設定する必要があります。ノードの名前の計算および保管を参照してください。列の考慮事項
注:
名前列がない場合、シートをロードできません。
Core.Description
は無効です。ロード先のノード・タイプに代替名プロパティが含まれない場合、列は無視されます。
行の処理順序
要求ファイルからレコードをロードする際、親ノードが子ノードより先にビューポイントに追加されるように、ロード・プロセスによってファイル・コンテンツがソートされます。これにより、ロード・ファイルで子ノードの行がその親ノードの行より前にある場合に、検証エラーを回避します。
たとえば、次のロード・ファイルでは、親の行Analytics
があり、ファイル内でそれよりも前に2つの子の行Emily
およびJack
があり、その両方がAnalytics
を親としています:
このファイルがロードされると、Analytics
が最初に追加され、次にEmily
、Jack
およびMary
が追加されるように、ロード・プロセスによりコンテンツがソートされます。
<Blank>および<Clear>処理と空のフィールド
要求ロード・ファイルに<blank>
または<clear>
キーワードを入力する場合と、セルを空のままにする場合とでは、要求ファイルの処理時に異なる処理が実行されます:
<clear>
キーワードにより、既存の値がプロパティからクリアされます。<blank>
キーワードにより、空白の定義済のプロパティ値が設定されます。<blank>
および<clear>
キーワードと空のセルはすべてのデータ型でサポートされています。ただし、リスト・データ型の場合、リスト内の空白エントリはサポートされません。つまり、リスト自体は空にできますが、リスト内のエントリは空にできません。
次に例を示します:
'<blank>'
はサポートされます。リストに空白をインポートすると、リスト内の既存の定義済値、継承値またはデフォルト値が上書きされることに注意してください。'A,B,C'
はサポートされます。'A,,C'
はサポートされません。要求ロード・ファイルでのコピーおよびモデル元操作の実行
要求ロード・ファイルを使用して、既存のノードのコピーまたは既存のノードのモデル元(階層ビューポイント内)に基づいて新規ノードを作成するには、Copy Node
列およびCopy Action
列を使用します。(モデル元操作の詳細は、既存のノードのモデル元アクションによるノードの追加を参照してください。)
考慮事項
Copy Node
列およびCopy Action
列は、追加または更新操作でのみ使用されます。Action Code
列に他の操作が含まれている場合、Copy Node
列およびCopy Action
列は無視されます。Copy Node
列に含まれている場合、そのノードのCopy Node
列およびCopy Action
列は無視されます。Core.Name
プロパティが計算および保管されるように構成されている場合(計算および格納されたプロパティを参照)、新規ノード名は自動的に計算されます。<Ignore>
キーワードを使用します。新しいノードは、コピーされるノードの親の下にのみ挿入されます。要求ロード・ファイルでコピーまたはモデル元操作を実行するには:
Copy Node
列を使用して、コピーまたはモデル元操作を行うノードを指定します。Copy Action
列を使用して、コピー操作のタイプを指定します。次のいずれかの値を指定します。
Properties
: Copy Node
列に指定されたノードに対してコピー操作を実行します。コピー操作により、定義されたノードおよび関係レベルのプロパティ値が、指定されたノードからコピーされ、要求アイテムの更新アクションとして追加されます。(コピー操作のタイプを指定していない場合は、これがデフォルト値になります。)Model After
(階層ビューポイントのみ): Copy Node
列に指定されたノードに対してモデル元操作を実行します。モデル元操作は次のように処理されます:
注:
関連ビューポイントを使用したモデル元は、要求ファイル・アップロードではサポートされていません。そのため、リスト・ビューポイントでの要求ファイルのアップロード時にモデル元操作を実行することはできません。要求ロード・ファイルのデータ・ソースの操作
ベスト・プラクティス
要求アイテムは、複数のデータ・ソースから単一のロード・ファイルに追加できますが、各データ・ソースごとに個別のロード・ファイルを作成することがベスト・プラクティスです。ロード・ファイルの要求アイテムには、1つのデータ・ソースしか使用できないため、複数のデータ・ソースで同じ名前のノードがある要求ファイルをロードすると、ファイルの最初のデータ・ソースのみが保持されます。データ・ソースごとに個別のロード・ファイルを作成すると、すべてのデータ・ソースについて、そのノードの照合を実行できます。
データ・ソース列
ロード・ファイルの要求アイテムは、「データ・ソース」列に指定したデータ・ソースで更新されます(データ・ソースの理解を参照)。これにより、ビューポイントの既存のノードへのリンクまたは照合およびマージが可能になります(ノード・リンクについておよび要求アイテムの照合およびマージを参照)。
注:
ファイルの要求アイテムを更新するには、データ・ソースを有効にする必要があります。考慮事項
予約された列名
考慮事項
プロパティが予約された列と同じ名前を持つ場合、代替列名を使用できます。たとえば、Data Source
という名前のプロパティがある場合は、Data_Source
、DataSource
、{Data Source}
などの代替名を使用できます。
スプレッドシートがリストのビューポイントにロードされる場合、階層の列とアクションは無視されます。たとえば、移動および挿入アクションはリスト・ビューポイントで無視されます。
表10-2 標準の列
列名 | 説明 |
---|---|
Action Code
ノート: ロード・ファイルに、この名前または「Action Code」列のいずれかの代替名の列が含まれていない場合、ファイル内のすべての要求アイテムのアクション・コードが |
ノードの処理方法を指定します。たとえば、ノードを追加、移動、削除するためのアクション・コードがあります。アクション・コードの詳細は、表10-3を参照してください。 |
Copy Action |
Copy Node 列にノードが含まれている場合、この列には、実行するコピー操作のタイプを指定します。次のいずれかの値を入力します:
要求ロード・ファイルでのコピーおよびモデル元操作の実行を参照してください。 |
Copy Node |
コピーまたはモデル元操作を行うノードの名前を指定します。Copy Action 列を使用して、コピー操作のタイプを指定します。
要求ロード・ファイルでのコピーおよびモデル元操作の実行を参照してください。 |
Data Source |
ノードのデータ・ソースを指定します。データ・ソースのコードまたは名前を使用できます。ただし、名前は時間の経過とともに変更される可能性があるため、データ・ソース・コードを使用することがベスト・プラクティスです。 |
Description |
ノードの説明。 |
Name |
ノード名。ノード名とノード・タイプの組合せは一意である必要があります。
この列は必須です。 |
New Name |
ノードの名前が変更される場合、このセルには新しいノード名が含まれます。 |
Node Type |
ノードのノード・タイプ。
ビューポイントに1つのノード・タイプのみが含まれる場合、列はオプションです。 |
Old Parent Name |
ノードが異なる親の下に移動される場合、このセルには古い親ノードの名前が含まれます。
移動されるノードが1つの親の下にのみ存在する場合、このセルは空になります。ノードが複数の親ノードの下に存在する場合、ノードを除去する親ノードの名前を指定する必要があります。 |
Old Parent Node Type |
ノードが異なる親の下に移動される場合、このセルには古い親ノードのノード・タイプの名前が含まれます。
移動されるノードが1つの親の下にのみ存在する場合、このセルは空になります。ノードが複数の親ノードの下に存在する場合、ノードを除去する親ノードのノード・タイプを指定する必要があります。 |
Parent |
親ノードの名前(存在する場合)。このセルが空の場合、ノードは最上位ノードとしてインポートされます。
ノート: 親列で |
Parent Node Type |
親ノードのノード・タイプ(存在する場合)。 |
Sibling |
指定した親の下にある兄弟ノードの名前。この後にノードを配置する必要があります。または、並べ替えているノードを親の下の最初の兄弟にする場合は、<First>を入力します。 「並替え」、「追加」、「挿入」および「移動」アクションと一緒に使用します。 |
Sibling Node Type |
兄弟のノード・タイプ。 「並替え」、「追加」、「挿入」および「移動」アクションと一緒に使用します。 |
Source Node ID |
登録済データ・ソースからのソース・ノードのID。この列は、サブスクリプション、比較結果、またはビューポイント間でのノードのコピーによって生成された要求ファイル行にのみ使用する必要があります。 |
Source Node Name |
登録済データ・ソースからのソース・ノードの名前。この列は、サブスクリプション、比較結果、またはビューポイント間でのノードのコピーによって生成された要求ファイル行にのみ使用する必要があります。 |
Source Node Type |
登録済データ・ソースからのソース・ノード・タイプのID。この列は、サブスクリプション、比較結果、またはビューポイント間でのノードのコピーによって生成された要求ファイル行にのみ使用する必要があります。 |
表10-3 アクション・コード
アクション・コード | 説明 |
---|---|
Add |
新しいノードを作成します。 |
Delete |
ノードを削除します。 |
<Empty cell> |
|
Insert |
既存のノードを、階層のParent およびParent Node Type セルで指定されたノードの下に挿入します。 |
Move |
既存のノードを階層の新しい位置に移動し、ノードを既存の位置から除去します。 |
Prop_Update |
既存のノードのプロパティ値のみを更新します。他のアクションを実行するには 定義済みプロパティのプロパティ値をクリアできます。プロパティ値をクリアすると、格納値が削除され、値はデフォルト値または継承値に戻ります。たとえば、下のProp_Updateアクションは説明値をクリアします。 ![]() |
Rename |
既存のノードの名前を変更します。 |
Reorder |
階層ビューポイントのノードを並べ替えます。 ノードを並べ替えることができるのは、そのタイプのノード(親または最下位ノード)の並替えを許可する階層セットを使用するビューポイントのみです。詳細は、ノードの並替えを参照してください。 |
Remove |
ノードを指定した親ノードから除去します。 |
Update |
既存のノードのプロパティ値を更新します。
このようなアクションが必要であることを行のセルが示している場合、
プロパティで空白が許可される場合、プロパティを空白値に更新できます。セルで<空白>インジケータを使用する必要があります。空のセルは、同じ結果を生成しません。 たとえば、下の更新アクションは、法的エンティティ・プロパティを空白値に設定します。説明のセルが空白であっても、EMAの既存の説明は変更されません。 ![]() |
例10-1 例
次の例では、いくつかのノードが階層ビューポイントに追加、更新、挿入されています。
次に、例のキーポイントを説明します。
Business Unit
列は、ノード・タイプにBusiness Unit
というプロパティがあることを示しています。Parent
およびParent Node Type
セルは空で、これらが最上位ノードであることを示しています。Business Unit
プロパティをSupportという値に設定して、既存のノードを更新します。