ユーザーをシミュレートすることで、環境で様々な同時操作を実行します。
このコマンドを使用して、環境のパフォーマンスを検証し、特定の数のユーザーによって実行される特定の操作でサービスに負荷がかかっている状況でも許容できる応答時間であることを確認できます。たとえば、このコマンドを使用して、50人のユーザーが異なるPOVを使用してフォームを同時に開いた場合のパフォーマンスを測定できます。これにより、環境のセルフサービス負荷テストが可能になります。
このコマンドは、指定されたユーザー数と反復に対して、指定された操作を実行することで、シミュレーションを実行します。複数の反復を実行し、特定の操作の最小時間、最大時間および平均時間を計算します。同時使用の負荷テストを実行するために、次の操作がサポートされています:
Note:
このコマンドでは、Financial Reportingのレポートおよびブックをサポートしていません。レポート(以前の管理レポート)に属するブックおよびレポートのみがサポートされています。このコマンドは、環境の受信ボックスにすでにアップロードされているZIPファイルを入力として受け入れます。ZIPファイルには、1つのrequirement.csv
ファイルと、requirement.csv
に含まれているユース・ケースをサポートする入力ファイルが格納されています。次に、このコマンドは、ユース・ケースをシミュレートし、1人以上の受信者に電子メールで送信できるレポートを作成します。
使用シナリオ1: 50人のユーザーが同時にフォームを開いた場合のアプリケーション・パフォーマンスの受入テスト。
解決策:
Library/Global Assumption/
フォルダに格納されているExchange Rates
という名前のフォームを開くことを想定して、次のようなエントリでrequirement.csv
を作成します:
# Type of Operation,Artifact Name,Number of Users,Input File,Additional Info Open Form, Library/Global Assumption/Exchange Rates,50,open_form_input.csv,
open_form_input.csv
を作成します。このファイルには1つのエントリがあり、50回使用されることになります。異なるPOVを含む同じフォームを開く場合は、使用するPOVの数と同じ数のエントリが必要になります。userVarMemberMapping.csv
を作成します。simulateConcurrentUsage
コマンドを実行します。使用シナリオ2: 会計年度末などの季節的な使用増加に関するパフォーマンスのシミュレート。仮定: 100人のユーザーが各ユーザー間のラグ時間6秒でフォームを保存します。
解決策:
Library/Dashboards/
フォルダに格納されているAccessories Revenue
という名前のフォームを保存すると想定して、次のようなエントリでrequirement.csv
を作成します:
# Type of Operation,Artifact Name,Number of Users,Input File,Additional Info Save Form, Library/Dashboards/Accessories Revenue,100,save_form_input.csv,
save_form_input.csv
を作成します。userVarMemberMapping.csv
を作成します。iteration=1
およびlagTime=6
のプロパティ値でsimulateConcurrentUsage
コマンドを実行します。適用対象
Planning、Planningモジュール、FreeForm、Financial Consolidation and Close、Tax Reporting、Strategic Workforce PlanningおよびSales Planning。
必要な役割
サービス管理者。testModes 0、1および2を使用するには、アイデンティティ・ドメイン管理者の役割も必要です。使用方法
epmautomate simulateConcurrentUsage INPUT_FILE.zip [iterations=COUNT] [notificationEmails="EMAIL_ADDRESS"] [testMode=0|1|2|3] [lagTime=LAG_TIME]
。ここで:
INPUT_FILE.zip
は、ユース・ケースを識別するZIPファイルの名前です。このコマンドを実行する前に、uploadFileコマンド(コマンド構文の例: epmautomate uploadFile "C:/uploads/INPUT_FILE.zip" inbox
)を使用して、このファイルを受信ボックスにアップロードします。このZIPファイルには、次のファイルが格納されている必要があります:
requirement.csv
という名前のユース・ケースCSVファイル。このCSVファイルの各行は、実行する操作のタイプ、アーティファクト名、同時ユーザー数、操作の詳細を指定した入力ファイル、および各ユース・ケースに関連する追加情報を識別します。requirement.csvファイルの作成を参照してください。iterations
は、応答時間を測定するために、requirement.csv
で識別された各ユース・ケースの実行回数を示す正数です。指定されていない場合、操作は1回のみ実行されます。notificationEmails
はオプションで、このコマンドの結果を電子メールする送信先電子メール・アドレスを示します。複数の電子メール・アドレスを指定する場合は、セミコロンを使用してアドレスを区切ります。また、アドレスのリストは二重引用符で囲みます。指定されていない場合、結果はコマンドを開始したユーザーに電子メールで送信されます。このレポートの詳細は、同時使用のシミュレート・レポートのサンプルを参照してください。[testMode]
はオプションで、同時使用シミュレーション・モードを指定します。デフォルトは0です。
次に、モード3でコマンドを実行し、必要な回数のシミュレーションを実行します。最後に、モード2でコマンドを実行し、シミュレート対象ユーザーを削除します。
使用可能な値は次のとおりです。0
: デフォルトのシミュレーション・モードでは、シミュレート対象ユーザーを環境に追加し、サービス管理者の役割を割り当て、シミュレーションを実行してから、シミュレート対象ユーザーを削除します。このモードはテストを1回のみ実行する場合に便利です。
シミュレート対象ユーザーには次のプロパティがあります:
名: testuser1、testuser2など
姓: testuser1、testuser2など。
電子メール・アドレス: testuser1@discard.oracle.com、testuser2@discard.oracle.comなど
ユーザー名: testuser1、testuser2など
1
: シミュレート対象ユーザーを環境に追加し、サービス管理者の役割を割り当てます。シミュレーションの実行やシミュレート対象ユーザーの削除は実施しません。2
: シミュレート対象ユーザーを削除します。ユーザーの作成やシミュレーションの実行は実施しません。3
: ユーザーの追加や削除を実施せずに、既存のシミュレート対象ユーザーを使用してシミュレーションを実行します。同時使用を1回のみ実行する場合は、testMode=0
を使用します。一連のテストを実行するには:
testMode=1
を使用してコマンドを実行し、シミュレート対象ユーザーを追加し、サービス管理者の役割を割り当てます。testMode=3
を使用してコマンドを実行し、必要な回数のシミュレーションを実行します。testMode=2
を使用してコマンドを実行し、シミュレート対象ユーザーを削除します。[lagTime]
はオプションで、requirement.csv
の各ユース・ケースの実行の合間に、コマンドが待機する秒数(5秒以上)を指定します。デフォルトは5秒です。負数(-1など)、分数(1/2など)および小数値は使用しないでください。
1人のユーザーによるrequirement.csv
のユース・ケースの実行が開始した後、コマンドは、このパラメータに指定した秒数が経過するまで実行を待機してから、次のユーザーによるユース・ケースの実行を開始します。通常、ユーザー・アクティビティは同時に開始されないため、このパラメータを設定すると、環境への負荷のより現実的なシミュレーションを作成しやすくなります。
例
epmAutomate simulateConcurrentUsage test_simulation.zip iterations=5 notificationEmails="jane.doe@example.com;john.doe@example.com;example@example.com" lagTime=6