バッチ・プロセス

アプリケーションでILMの管理データを管理するバッチ・プロセスには大きく分けて2つのタイプがあります。ILMクローラ・イニシエータと個々のILMクローラ(ILMに対して構成されている各メンテナンス・オブジェクトに対応)です。

  • ILMクローラ・イニシエータ: (F1-ILMIN) - ILMクローラ・イニシエータは、メンテナンス・オブジェクトのオプションで定義されているとおりに個々のILMクローラ・バッチ管理を開始するドライバ・バッチ・プロセスです。

    再起動可能: サーバーに障害が発生した場合は、ILMクローラ・イニシエータ・プロセスを再起動できます。これによって、ILMクローラ・プロセスも再起動されます。

  • ILMクローラ: ILM用に構成された各メンテナンス・オブジェクトによって、ILMクローラが定義されます。これは、ILMクローラ・イニシエータまたはスタンドアロン・バッチ発行によって開始できる子バッチ・プロセスです。

ILMクローラ・バッチ・プロセスでは、保持期間が経過したレコードが選択され、メンテナンス・オブジェクトのILM適用アルゴリズムが起動されて、そのレコードをアーカイブする準備が完了しているかどうかが判別されます。ILM適用アルゴリズムによって、必要に応じてレコードのILMアーカイブ・スイッチが「Y」に設定され、ILM日付が更新されます。

保持期間によって、レコードが有効とみなされる期間が定義されます。この期間は、システム日付および締め日(システム日付 - 保持日数で計算)に及びます。

メンテナンス・オブジェクトの保持日数は、次のように導出されます。
  • ILM保持日数のメンテナンス・オブジェクト・オプションが定義されている場合は、それが使用されます。

  • それ以外の場合は、ILMマスター構成レコードのデフォルト保持日数が使用されます。

保持期間が見つからなかった場合は、エラーが発行されます。

クローラによって締め日が計算され、ILMアーカイブ・スイッチが「N」で、ILM日付が締め日より前のレコードがすべて選択されます。返された各レコードは、ILM適用の対象となります。

「上書き締め日」パラメータを指定すると、計算された締め日のかわりにこれが使用されます。上書き締め日が計算された締め日よりも後の場合は、エラーが発行されます。このパラメータは、オブジェクトに、アーカイブに適格な履歴データが数年分ある場合に役立ちます。このパラメータを設定すると、保持期間を拡張できるため、初期の処理において、プロセスをより短い期間に制限できます。

注意: ILMクローラ・バッチ・プロセスは、現在のオンライン処理またはバッチ処理に支障が生じないように設計されています。このため、このバッチ・プロセスは終日実行できます。
注意: アルゴリズムに締め日を渡す前に、ILMクローラでは、計算された日数(システム日付 - 上書き締め日)がメンテナンス・オブジェクト・オプションまたはマスター構成で指定されている保持期間を超えていることを確認します。計算された日数がメンテナンス・オブジェクト・オプションまたはマスター構成で指定されている保持期間よりも少ない場合は、エラーがスローされます。