Oracle® Solaris 11.2 でのネットワーク管理のトラブルシューティング

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更新: 2014 年 7 月
 
 

永続的なルートを追加するときの問題のトラブルシューティング

route コマンドは、ネットワークルーティングテーブルを管理するために使用されます。ネットワークルーティングテーブルへのすべての変更がシステムのリブートのあとも確実に永続されるようにするには、–p オプションを使用します。


注 -  永続的なルートを追加するときは、追加されるすべてのルートが既存の永続的な構成と競合しないように十分に注意することが重要です。

永続的な構成の中にルートがすでに存在するかどうかを次のように確認します。

# route -p show
persistent: route add default 10.153.123.1 -ifp net0

永続的な構成の中にルートがすでに存在する場合は、永続的な構成ではないネットワークルーティングテーブル内の情報が、永続的な構成とは異なる可能性があります。

次の例は、この点をさらに詳細に示しています。この例では、net1 に永続的なルートを追加しようとしています。ただし、前の例の出力に従って net0 の永続的なルートがすでに存在するため、このコマンドは失敗します。

# route -p add default 10.153.123.1 -ifp net1
add net default: gateway 10.153.123.1
add persistent net default: gateway 10.153.123.1: entry exists
Warning: persistent route might not be consistent with routing table.

route –p show コマンドを再度実行すると、次の出力に示すように、永続的なルートは変更されずに引き続き net0 用に構成されていることがわかります。

# route -p show
persistent: route add default 10.153.123.1 -ifp net0

ただし、次の出力に示すように、このコマンドにより、カーネル内のルーティングテーブルは net1 を使用するように変更されました。

# netstat -nr

Routing Table: IPv4
  Destination           Gateway           Flags  Ref     Use Interface
-------------------- -------------------- ----- ----- ---------- ---------
default              10.153.123.1         UG        2          1 net1
10.153.123.0         10.153.123.78        U         3          0 net1
127.0.0.1            127.0.0.1            UH        2        466 lo0 
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そのため、新しいルートの追加を構成する前に、既存の永続的なルートをすべて削除することが常に最善です。詳細は、Oracle Solaris 11.2 でのネットワークコンポーネントの構成と管理 の永続的 (静的) ルートの作成を参照してください。