Oracle® Solaris Cluster 4.2 リリースノート

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更新: 2014 年 9 月
 
 

ソフトウェアの最新情報

このセクションでは、Oracle Solaris Cluster 4.2 ソフトウェアの新機能に関する既存の顧客向けの情報に重点を置いて説明します。

Oracle Solaris Cluster 4.2 SRU 1 では、次の新しい機能が提供されます。

  • 新しい Oracle Solaris Cluster Manager ウィザード - 追加のウィザードを備えた新しい「タスク」コンポーネントが Oracle Solaris Cluster Manager GUI に追加されました。「タスク」パネルから、次のコンポーネントの構成ウィザードを実行できます。

    • HA for Oracle Database データサービス

    • 論理ホスト名リソース

    • 高可用性ストレージリソース (HAStoragePlus)

    この機能には、Oracle Solaris Cluster 4.2 SRU 1 が最低限必要です。

    この GUI をブラウザで設定および起動する方法の詳細は、Oracle Solaris Cluster システム管理 の第 13 章Oracle Solaris Cluster GUI の使用を参照してください。

  • Oracle Data Guard 構成でリモートで実行されている Oracle Database の Geographic Edition 管理 - Geographic Edition フレームワークを実行している構成を使用すると、Oracle Solaris Cluster ソフトウェアを実行していないリモートシステム上で実行されている Oracle Data Guard 構成で Oracle Database を管理できます。

    この機能には、Oracle Solaris Cluster 4.2 SRU 1 が最低限必要です。

    この GUI をブラウザで設定および起動する方法の詳細は、Oracle Solaris Cluster Geographic Edition Data Replication Guide for Oracle Data Guard の第 1 章Replicating Data With Oracle Data Guard Softwareを参照してください。

Oracle Solaris Cluster 4.2 ソフトウェアでは、次の新しい機能が提供されます。

  • 障害回復オーケストレーション – 障害回復 (DR) オーケストレーションは、複数の Geographic Edition 保護グループをマルチグループと呼ばれる 1 つのエンティティーとして管理する機能を提供します。このエンティティーにより、管理者は、複数のクラスタや複数のサービスの障害回復保護をサイト単位に調整できるようになります。

    初期リリースの時点では、この機能には構成に関する次の制限事項があります。

    • サイト内のクラスタの最大数: 8

    • マルチグループ内の保護グループの最大数: 10

    • サイト内のマルチグループの最大数: 10

    • クラスタ内のサイトの最大数: 8

    • サイト内のコントローラの最大数: 3

    これらのいずれかの制限の増加があとで認定されるようになったかどうかを確認するには、Oracle のサポート担当までお問い合わせください。

    詳細は、Oracle Solaris Cluster Geographic Edition System Administration Guide を参照してください。

  • Oracle Solaris Cluster Manager のグラフィカルユーザーインタフェース (GUI) – Oracle Solaris Cluster Manager GUI は、クラスタや Geographic Edition コンポーネントのステータスを確認したり、データサービス、ノード、リソースグループ、リソース、NAS デバイス、アダプタ、ケーブル、定足数デバイス、パートナーシップ、保護グループなどの管理タスクを実行したりするのに役立ちます。この GUI を多くのコマンド行インタフェース (CLI) コマンドの代わりに使用できます。この GUI は、Oracle Solaris Cluster 4.2 ha-cluster-full パッケージのインストール時にインストールされます。

    この GUI をブラウザで設定および起動する方法については、Oracle Solaris Cluster システム管理 の第 13 章Oracle Solaris Cluster GUI の使用を参照してください。

  • Oracle Solaris Cluster のセキュア自動インストール – この機能により、Automated Installer (AI) サーバーとクラスタノードの間の通信を認証および暗号化/復号化することによる Oracle Solaris Cluster 4.2 のセキュア自動インストールのほか、HTTPS リポジトリの場所からクラスタノードへの IPS パッケージのインストールが可能になります。

    詳細は、Oracle Solaris Cluster ソフトウェアのインストール のAutomated Installer を使用した新しい Oracle Solaris Cluster の確立を参照してください。

  • Oracle Solaris Cluster での Oracle Solaris 統合アーカイブのサポート – この機能により、AI サーバーを使用して Oracle Solaris 統合アーカイブからクラスタノードをインストールできるようになります。新しい機能には次のものがあります。

    • 新しい構成を使用したクラスタのインストールおよび構成

    • 特定のノードのために作成された復旧用のアーカイブからのクラスタノードの復元

    • 同様のハードウェア構成を持つ既存のクラスタからの新しいクラスタのレプリケート

    すでに実行されているクラスタノード上で、clzonecluster install コマンドを使用して新しいゾーンクラスタをインストールしたり、clzonecluster configure コマンドを使用して Oracle Solaris 統合アーカイブから新しいゾーンクラスタを構成したりすることができます。

    詳細は、Oracle Solaris Cluster ソフトウェアのインストール のAutomated Installer を使用した新しい Oracle Solaris Cluster の確立を参照してください。

  • ライブ移行を実行する HA データサービスへのサポートを強化する Oracle Solaris Cluster API の拡張 – Resource Group Manager (RGM) は、データサービスの開発者が使用するための新しいリソースプロパティー Pre_evict および新しい scha_resourcegroup_get クエリータグ SCHA_TARGET_NODES をサポートしています。これらの新しい API 機能を使用すると、Stop メソッドからライブ移行タイプのスイッチオーバーを実行するデータサービスは、スイッチオーバーが開始される前にスイッチオーバーのターゲットノードを見つけたり、必要なすべてのリソースグループの削除をトリガーしたりすることができます。

    このようなデータサービスの 1 つの例として、HA for Oracle VM for SPARC があります。TARGET_NODES クエリーにより、以前はライブ移行が不可能であった scha_control ギブオーバーなどのその他のいくつかの例でライブ移行を使用できるようになりました。事前の削除により、Oracle Solaris Cluster はスイッチオーバーが開始される前にターゲットノードから過剰なワークロードを取り除くことができるため、ライブ移行が成功する確率が高くなります。HA for Oracle VM for SPARC データサービスは、これらの新しい API 機能を利用するように機能強化されています。

    詳細は、Oracle Solaris Cluster Data Services Developer’s Guide のSupporting Resource Types That Perform Resource Migration From Their Stop Methodを参照してください。

  • クラスタイベント SNMP インタフェースの拡張 – この機能は、新しい重要度 NOTICE を導入することによって clsnmpmib ユーティリティーを拡張します。この新しい重要度やその他のより上位の重要度イベントが、クラスタオブジェクトの構成やステータスの変更に対する 1 対 1 の相互関係を持つようになりました。この機能を使用すると、イベントが管理情報ベース (MIB) に記録される最小の重要度を構成できます。また、MIB に記録されるイベントの数を示すこともできます。

    詳細は、Oracle Solaris Cluster システム管理 のOracle Solaris Cluster SNMP イベント MIB の作成、設定、および管理を参照してください。

  • Oracle Solaris カーネルゾーンのサポート – このリリースでは、Oracle Solaris Cluster Data Service for Oracle Solaris Zones は Oracle Solaris カーネルゾーン (solaris-kz ブランド) をサポートしています。sczbt コンポーネントは、カーネルゾーンのコールドおよびウォーム移行をサポートするようになりました。3 つのデータサービスコンポーネントが、次のように独自の専用のリソースタイプとして実装されます。

    • sczbtORCL.ha-zone_sczbt

    • sczshORCL.ha-zone_sczsh

    • sczsmfORCL.ha-zone_sczsmf

    リソース構成は引き続き、コンポーネントの構成ファイルを変更し、それをコンポーネント登録スクリプトに提供することによって実行されます。

    詳細は、Oracle Solaris Cluster Data Service for Oracle Solaris Zones Guide を参照してください。

  • Generic Data Service の新しいバージョン (GDSv2) のサポート – GDSv2 には新しい汎用リソースタイプと、以前のバージョンの GDS より多くの機能が含まれています。

    詳細は、Oracle Solaris Cluster Generic Data Service (GDS) Guide の第 2 章Creating a Data Service with GDSv2を参照してください。

  • Oracle Solaris Cluster HA for Oracle JD Edwards EnterpriseOne Enterprise Server のサポート (SPARC のみ) – この JD Edwards EnterpriseOne アプリケーション用の高可用性データサービスを使用すると、Oracle Solaris Cluster 製品は JD Edwards EnterpriseOne 製品の Enterprise Server コンポーネントを起動、停止、およびモニターすることができます。この新しいリソースタイプは JD Edwards EnterpriseOne Enterprise Server プロセスを調べ、これらのプロセスの可用性を Oracle Solaris Cluster 構成内の Oracle Solaris Cluster リソースの状態またはステータスとして解釈します。

    詳細は、Oracle Solaris Cluster Data Service for Oracle JD Edwards EnterpriseOne Enterprise Server Guide を参照してください。

  • Oracle Solaris Cluster HA for Oracle GoldenGate のサポート – このリリースでは、この Oracle GoldenGate 用の高可用性データサービスは Oracle GoldenGate バージョン 11.2.1.x および 12.1.2.x をサポートしています。

    詳細は、Oracle Solaris Cluster Data Service for Oracle GoldenGate Guide を参照してください。

  • Oracle 12c RAC データベースコンテナのサポート – Oracle Real Application Clusters (RAC) データサービスは、Oracle RAC 12c のデータベースコンテナ機能をサポートするようになりました。

    詳細は、Oracle Solaris Cluster Data Service for Oracle External Proxy Guide を参照してください。

  • Oracle RAC データベースサービスエージェントのサポート – この機能を使用すると、Oracle RAC データベースサービスを Oracle Solaris Cluster 内のプロキシリソースによって表すことができるため、アプリケーションの依存関係を微調整して可用性を向上させることができます。

    詳細は、Oracle Solaris Cluster Data Service for Oracle External Proxy Guide を参照してください。

  • ポリシーで管理された RAC データベースのサポート – この機能では、ポリシーで管理された RAC データベースをスケーラブルな RAC サーバープロキシリソースタイプで使用できます。

    このデータベース機能については、Oracle Database のドキュメントを参照してください。Oracle Solaris Cluster でのこの機能の構成の詳細は、Oracle Solaris Cluster Data Service for Oracle Real Application Clusters ガイド を参照してください。