Oracle® Solaris 11.2 ディレクトリサービスとネームサービスでの作業: LDAP

印刷ビューの終了

更新: 2014 年 7 月
 
 

よくある LDAP エラーメッセージ

N2L サーバーが LDAP 内部の問題に関連するエラーをログに記録して、LDAP 関連のエラーメッセージが表示される場合があります。エラーは致命的なものではありませんが、調査すべき問題を示しています。たとえば、N2L サーバーは動作を継続していても、返される結果が古かったり、不完全になる場合があります。

このセクションでは、N2L サービスを実装するときに発生する可能性のある、よくある LDAP エラーメッセージをいくつか示します。エラーの説明、考えられる原因、およびエラーの解決も含みます。

Administrative limit exceeded

エラー番号: 11

Cause: ディレクトリサーバーの nsslapd-sizelimit 属性で許可されているものより大きな LDAP 検索が実行されました。情報の一部だけが返されます。

解決策: nsslapd-sizelimit 属性の値を増やすか、または失敗した検索のための VLV インデックスを実装します。

Invalid DN Syntax

エラー番号: 34

Cause: 不正な文字を含む DN で LDAP エントリを書き込もうとする試みが行われました。N2L サーバーは、DN 内で生成される + 記号などの不正な文字のエスケープを試みます。

解決策: LDAP サーバーのエラーログをチェックして、どの不正な DN が書き込まれたかを見つけたあと、不正な DN を生成した NISLDAPmapping ファイルを変更します。

Object class violation

エラー番号: 65

Cause: 無効な LDAP エントリを書き込もうとする試みが行われました。一般に、このエラーは、次のいずれかの状況で起こる可能性のある MUST 属性の欠落のために発生します。

  • 見つからない属性のエントリを作成する NISLDAPmapping ファイルのバグ

  • 存在しないオブジェクトへの AUXILIARY 属性の追加の試み

    たとえば、ユーザー名がまだ passwd.byxxx マップから作成されていない場合、そのユーザーに対する補足情報の追加の試みは失敗します。

解決策: NISLDAPmapping ファイル内のバグの場合は、サーバーのエラーログに書き込まれた内容をチェックして問題の本質を特定します。

Can't contact LDAP server

エラー番号: 81

Cause: ypserv ファイルが、間違った LDAP ディレクトリサーバーを指し示すように誤って構成されている可能性があります。または、ディレクトリサーバーが稼働していません。

解決策: 再構成して確認します。

  • ypserv ファイルを再構成して、正しい LDAP ディレクトリサーバーを指定します。

  • LDAP サーバーが実行中であることを確認するには、次のように入力します。

    % ping hostname 5 | grep "no answer" || \
             (ldapsearch -h hostname -s base -b ""  \
             "objectclass=*" >/dev/null && echo Directory accessible)

    サーバーが使用できない場合は、「no answer from hostname」というメッセージが表示されます。LDAP サーバーに問題がある場合は、「ldap_search: Can't connect to the LDAP server - Connection refused」というメッセージが表示されます。最後に、すべてが動作している場合は、「 Directory accessible.」というメッセージが表示されます。

Timeout

エラー番号: 85

Cause: LDAP 操作がタイムアウトしました。通常は、DIT からのマップの更新中に発生します。古い情報がマップに含まれている可能性があります。

解決策: ypserv 構成ファイル内の nisLDAPxxxTimeout 属性の値を増やします。