Oracle® Solaris Studio 12.4: 概要

印刷ビューの終了

更新: 2014 年 12 月
 
 

大量の計算を行うプログラムのための Oracle Solaris Studio Performance Library

Oracle Solaris Studio Performance Library は、線形代数や大量の数値計算を伴う問題を解くための一連の最適化された高速数学サブルーチンです。Oracle Solaris Studio Performance Library は、Netlib (http://www.netlib.org) から入手できるパブリックドメインのサブルーチンのコレクションに基づいています。Oracle はこれらのパブリックドメインのサブルーチンを強化し、Oracle Solaris Studio Performance Library としてバンドルしました。

Oracle Solaris Studio Performance Library のルーチンは、マルチコアおよびマルチプロセッサ (MP) の Oracle システムでのアプリケーションのパフォーマンスを改善できます。多くのルーチンには、ベースとなっている Netlib ライブラリには存在しない SPARC および x86 に固有の最適化、および OpenMP を使用した並列化が行われています。標準の Fortran インタフェースのほかに、完全な一連の C インタフェースも含まれています。

Oracle Solaris Studio Performance Library は、ほかのライブラリをリンクするために使用される –l スイッチではなく、–library スイッチでアプリケーションにリンクされます。

Performance Library ルーチンを使用する Fortran ソースをコンパイルするには:

% f95 -dalign filename.f -library=sunperf

Performance Library をコンパイルしてデータの整列を制御するために –dalign オプションが使用されているため、このオプションは必須です。

Performance Library ルーチンを使用する C または C++ ソースをコンパイルするには:

% cc filename.c -library=sunperf
% CC filename.cpp -library=sunperf

Oracle Solaris Studio Performance Library のないシステムにアプリケーションを配備できるように、静的にコンパイルおよびリンクするには、オプション –library=sunperf および –staticlib=sunperf を使用する必要があります。

Oracle Solaris Studio Performance Library の使用方法についての詳細は、情報ライブラリの PDF 形式のOracle Solaris Studio 12.4: Performance Library のユーザーズガイドを参照してください。ライブラリの各関数およびサブルーチンのマニュアルページについては、Oracle Solaris Studio のマニュアルページのセクション 3p を参照してください。Oracle Solaris Studio Performance Library の新機能および変更された機能については、Oracle Solaris Studio 12.4 リリースの新機能 を参照してください。