目的
XML構成ファイルに基づいてディスク・グループを変更(ディスクの追加、ディスクの削除、ディスクのサイズの変更またはディスク・グループのリバランス)します。
構文および説明
chdg { config_file.xml | 'contents_of_xml_file' }
表10-42に、chdg
コマンドの構文オプションを示します。
表10-42 chdgコマンドのオプション
オプション | 説明 |
---|---|
|
ディスク・グループの変更を含むXMLファイルの名前。 |
|
一重引用符で囲んだXMLスクリプト。 |
chdg
では、XML構成ファイルに基づいてディスク・グループを変更します。変更には、ディスクの既存ディスク・グループへの追加、既存ディスク・グループとの置換または既存ディスク・グループからの削除、リバランスまたは置換の指数レベルの設定が含まれます。指数レベルには、ASM_POWER_LIMIT
初期化パラメータと同じ値を設定できます。初期化パラメータの詳細は、「ASM_POWER_LIMIT」を参照してください。
ディスク・グループにディスクを追加する場合、ASM_DISKSTRING
初期化パラメータと同様の形式で、ディスク文字列を指定する必要があります。初期化パラメータの詳細は、「ASM_DISKSTRING」を参照してください。
障害グループはオプションのパラメータです。デフォルトでは、すべてのディスクが独自の障害グループに属します。障害グループの詳細は、「Oracle ASMの障害グループ」を参照してください。
ディスク・グループからのディスクの削除は、この操作によって実行できます。個々のディスクは、そのOracle ASMディスク名によって参照できます。障害グループに属するディスクのセットは、障害グループ名によって指定できます。ディスクの削除の詳細は、「ディスク・グループからのディスクの削除」を参照してください。
ディスク・グループ内のディスクのサイズは、chdg
によって変更できます。サイズ変更後にデータ格納に十分な領域がない場合、サイズ変更操作は失敗します。ディスクのサイズ変更の詳細は、「ディスク・グループ内のディスクのサイズ変更」を参照してください。
例10-51に、chdg
のXML構成ファイルについて基本構造および有効なタグとその属性を示します。
例10-51 chdgのXML構成テンプレートのタグ
<chdg> update disk clause (add/delete disks/failure groups) name disk group to change power power to perform rebalance or replace <add> items to add are placed here </add> <replace> items to replace are placed here </replace> <drop> items to drop are placed here </drop> <fg> failure group name failure group name </fg> <dsk> disk name disk name string disk path size size of the disk to add force true specifies to use the force option </dsk> </chdg>
ASMCMD mkdg
を使用したディスク・グループの作成の詳細は、「mkdg」を参照してください。ディスク・グループの変更の詳細は、「ディスク・グループの変更」を参照してください。
例
次に、chdg
のXML構成ファイルの例を示します。このXMLファイルでは、data
というディスク・グループを変更します。障害グループfg1
を削除し、ディスクdata_0001
も削除します。ディスク/dev/disk5
を障害グループfg2
に追加します。リバランス指数レベルを3
に設定します。
例10-52 chdgのサンプルXML構成ファイル
<chdg name="data" power="3"> <drop> <fg name="fg1"></fg> <dsk name="data_0001"/> </drop> <add> <fg name="fg2"> <dsk string="/dev/disk5"/> </fg> </add> </chdg>
次に、構成ファイルを指定する場合と、コマンドラインに構成情報を指定する場合のchdg
コマンドの例を示します。
例10-53 ASMCMD chdgコマンドの使用方法
ASMCMD [+] > chdg data_config.xml ASMCMD [+] > chdg '<chdg name="data" power="3"> <drop><fg name="fg1"></fg><dsk name="data_0001"/></drop> <add><fg name="fg2"><dsk string="/dev/disk5"/></fg></add></chdg>'