イメージは、IPS パッケージとそれらの関連ファイル、ディレクトリ、リンク、および依存関係をインストールでき、その他の IPS 操作を実行できる場所です。
pkg image-create コマンドを使用して作成されたイメージは、ブート可能ではありません。ブート可能なイメージを作成するには、pkg コマンドを使用して --be-name または --require-new-be オプションを付けたり、beadm または zonecfg および zoneadm コマンドを使用したりします。pkg image-create コマンドは、パッケージおよびオペレーティングシステムのディストリビューションを維持するといったタスク向けに使用されています。
pkg image-create コマンドには、イメージが作成されるディレクトリとなるオペランドが必要です。作成されるイメージのデフォルトタイプはユーザーイメージです。次のいずれかのイメージタイプを指定できます。
フルイメージは完全なシステムを提供できます。フルイメージでは、イメージ自体の中ですべての依存関係が解決され、IPS が一貫した方法で依存関係を維持します。Oracle Solaris OS のインストールを完了した時点で、ルートファイルシステムとその内容がフルイメージに含まれています。フルイメージを指定するには、-F または --full オプションを使用します。
部分イメージは、所定の dir パスを囲むフルイメージ (親イメージ) にリンクされます。部分イメージは、それ自体では完全なシステムを提供しません。部分イメージを指定するには、-P または --partial オプションを指定します。
非大域ゾーンは部分イメージです。非大域ゾーンコンテキストでイメージを使用するには、-z または --zone オプションを指定して、適切なバリアントを設定します。ゾーンイメージでは、IPS は、パッケージ内の依存関係によって定義されているとおりに、非大域ゾーンと大域ゾーンの一貫性を維持します。ゾーンについての詳細は、Images and Boot Environmentsを参照してください。
ユーザーイメージは、再配置可能なパッケージのみを含みます。これはイメージの型を指定しない場合に作成されるデフォルト型のイメージです。ユーザーイメージを指定するには、-U または --user オプションを指定します。
パッケージリポジトリ URI を指定するには、-p または --publisher オプションを使用します。パブリッシャーの名前も提供した場合、イメージの作成時にそのパブリッシャーのみが追加されます。パブリッシャーの名前を提供しない場合、指定されたリポジトリによって認識されているすべてのパブリッシャーがイメージに追加されます。このパブリッシャーに関連付けられたカタログは、初期作成操作に続いて取得が試みられます。
クライアント SSL 認証を使用するパブリッシャーの場合、-c オプションおよび -k オプションを使用して、クライアント鍵とクライアント証明書を登録します。この鍵と証明書は、イメージ作成中に追加されるすべてのパブリッシャーのために使用されます。
バリアント値、ファセット値、およびイメージプロパティー値を設定するには、--variant、--facet、および --set-property オプションを使用します。