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Oracle® Solaris 11.3 でのネットワーク配備の計画

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更新: 2016 年 11 月
 
 

IPv6 ネットワークトポロジの概要

IPv6 は通常、次の図に示すような IPv4 も使用されている混在ネットワークトポロジで使用されます。次の図は、この章で IPv6 構成タスクを説明する際に参照用に使用されます。

図 5  IPv6 ネットワークトポロジのシナリオ

image:この図は、IPv6 ネットワークを示します。周りのテキストは、図の内容をさらに詳細に説明しています。

図に示した企業ネットワークシナリオでは、既存の IPv4 アドレスを持つサブネットが 5 つあります。ネットワークのリンクは管理サブネットに直接対応します。4 つの内部ネットワークは、RFC 1918 スタイルの IPv4 専用アドレスで表されています。このアドレスは、IPv4 アドレスの不足に対応するための一般的な解決方法です。

    これらの内部ネットワークでは、次のアドレススキームを使用します。

  • Subnet 1 は内部ネットワークバックボーン 192.168.1 です。

  • Subnet 2 は内部ネットワーク 192.168.2 であり、LDAP、sendmail、および DNS サーバーが含まれます。

  • Subnet 3 は内部ネットワーク 192.168.3 であり、企業の NFS サーバーが含まれます。

  • Subnet 4 は内部ネットワーク 192.168.4 であり、企業の従業員用のホストが含まれます。

外部の公開ネットワーク 172.16.85 は、企業の DMZ として機能します。このネットワークには、Web サーバーや匿名 FTP サーバーなど、企業が外部に提供するリソースが含まれます。Router 2 はファイアウォールを実行して、公開ネットワーク 172.16.85 を内部バックボーンから分離します。DMZ のもう一方の終端では、Router 1 がファイアウォールを実行して、企業の境界サーバーとして機能します。

図 5では、公開 DMZ は RFC 1918 専用アドレス 172.16.85 を持っています。実際には、公開 DMZ は登録済み IPv4 アドレスを持っている必要があります。ほとんどの IPv4 サイトは、公開アドレスと RFC 1918 専用アドレスの組み合わせを使用します。しかし、IPv6 を導入すると、公開アドレスと専用アドレスの概念が変わります。 IPv6 は巨大なアドレス空間を持つため、専用ネットワークにも、公開ネットワークにも、IPv6 公開アドレスを使用します。

Oracle Solaris デュアルプロトコルスタックは、IPv4 と IPv6 の並行動作をサポートします。ネットワークに IPv6 を配備している最中および配備したあとも、IPv4 関連の操作を問題なく実行できます。IPv4 をすでに使用している動作中のネットワーク上で IPv6 を配備するときは、進行中の処理の邪魔にならないようにしてください。