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Oracle® Solaris 10 ゾーンの作成と使用

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更新: 2016 年 11 月
 
 

このリリースの Oracle Solaris 10 ゾーンについて

操作に関する制限事項

/dev/sound のデバイスは solaris10 ブランドゾーンに構成できません。

読み取り専用ゾーンの作成に使用する file-mac-profile プロパティーは使用できません。

quota コマンド (quota(1M) に記載) は、solaris10 ブランドゾーンの内部で使用される UFS ファイルシステムの割り当て情報の取得には使用できません。

solaris10 ブランドゾーンを NFS サーバーにすることはできません。

solaris10 ブランドゾーンのオートマウンタは NIS+ ネームサービスをサポートしていません。

Oracle Solaris 10 ゾーンのネットワーク

次のセクションでは、Oracle Solaris 10 ゾーンで使用できない、または Oracle Solaris 10 ゾーンでは異なる Oracle Solaris 10 ネットワークコンポーネントを示します。

サポートされないネットワークコンポーネント

  • atun STREAMS モジュールを使用した自動トンネルはサポートされません。

  • 次のチューニング可能な ndd パラメータは、solaris10 ブランドゾーンではサポートされません。

    • ip_squeue_fanout

    • ip_soft_rings_cnt

    • ip_ire_pathmtu_interval

    • tcp_mdt_max_pbufs

異なるネットワーク機能

排他的 IP 構成を持つ solaris10 ブランドゾーンでは、次の機能が物理的な Oracle Solaris 10 システムと異なります。

  • モバイル IP は Oracle Solaris 11 リリースで使用できないため、使用できません。

  • solaris10 ブランドゾーンでは、tcpudp、または icmp ソケットが開いている場合、autopush 構成は無視されます。デフォルトでは、これらのソケットは、STREAMS デバイスではないモジュールにマップされます。autopush を使用するには、soconfig および sock2path.d ユーティリティー (soconfig(1M) および sock2path.d(4) のマニュアルページに記載) を使用して、これらのソケットを明示的に STREAMS ベースのデバイスにマップします。

  • Oracle Solaris 10 9/10 またはそれ以前のアップデートを実行している物理システムからアーカイブされた solaris10 ブランドゾーンでは、/dev/net のリンク (VNIC など) はデータリンクプロバイダインタフェースライブラリ (libdlpi) によってサポートされません。これらのリンクは、Oracle Solaris 10 8/11 でサポートされています。このライブラリについては、libdlpi(3LIB) のマニュアルページに記載されています。

    Oracle Solaris 10 8/11 の libdlpi ライブラリ、libpcap バージョン 1.0.0、またはそれ以上のライブラリを使用しないアプリケーションは、/dev/net のリンク (VNIC など) にアクセスできません。

  • Oracle Solaris 10 ゾーンの IP ネットワークマルチパス (IPMP) は Oracle Solaris 11 リリースを基にしているため、Oracle Solaris 10 オペレーティングシステムのコマンド出力と比較すると、ifconfig コマンドの出力に違いがあります。ただし、ドキュメントに記載されている ifconfig コマンドおよび IPMP の機能は変更されません。そのため、記載されているインタフェースを使用する Oracle Solaris 10 アプリケーションは、変更なしで Oracle Solaris 10 ゾーンで引き続き動作します。IPMP の構成および使用やほかのすべてのネットワーク構成の実行には、標準のすべての Oracle Solaris 10 ネットワーク機能 (ifconfig/etc/hostname.name など) を使用するようにしてください。

    次の例は、データアドレス 192.168.1.3 の IPMP グループ ipmp0 と、テストアドレス 192.168.1.1 および 192.168.1.2 のベースとなるインタフェース e1000g1 および e1000g2 に対する solaris10 ブランドゾーンの ifconfig コマンドの出力をそれぞれ示しています。

    % ifconfig -a
    e1000g1: 
    flags=9040843<UP,BROADCAST,RUNNING,MULTICAST,DEPRECATED,IPv4,NOFAILOVER> 
    mtu 1500 index 8
            inet 192.168.1.1 netmask ffffff00 broadcast 192.168.1.255
            ether 0:11:22:45:40:a0
    e1000g2: 
    flags=9040843<UP,BROADCAST,RUNNING,MULTICAST,DEPRECATED,IPv4,NOFAILOVER> 
    mtu 1500 index 9
            inet 192.162.1.2 broadcast 192.162.1.255
            ether 0:11:22:45:40:a1
    ipmp0: flags=8011000803<UP,BROADCAST,MULTICAST,IPv4,FAILED,IPMP> mtu 68 
    index 10
            inet 192.168.1.3 netmask ffffff00 broadcast 192.168.1.255
            groupname ipmp0
    • Oracle Solaris 10 システムで生成される表示と異なり、Oracle Solaris 10 コンテナの ifconfig コマンドでは、IP アドレスへのベースとなるインタフェースの割り当ては表示されません。この情報は、arp コマンドを –an オプションとともに実行することにより取得できます。

    • インタフェースが IPv6 に接続され、アドレスの構成が成功すると、そのインタフェースに固有のグローバルアドレスが与えられます。Oracle Solaris 10 システムでは、IPMP グループの各物理インタフェースは固有のグローバルアドレスを保有し、IPMP グループはインタフェースと同じ数のグローバルアドレスを保有します。Oracle Solaris 10 ゾーンでは、固有のグローバルアドレスを保有するのは IPMP インタフェースのみです。ベースとなるインタフェースは、固有のグローバルアドレスを保有しません。

    • Oracle Solaris 10 オペレーティングシステムと異なり、IPMP グループにインタフェースが 1 つしかない場合、テストアドレスおよびデータアドレスは同じにできません。

    • Oracle Solaris ゾーンクラスタの solaris10 ゾーンで IPMP グループを構成する方法については、『Oracle Solaris Cluster 4.1 リリースノート』を参照してください。

    arp(1M) および ifconfig(1M) のマニュアルページ、およびOracle Solaris ゾーンの作成と使用 の 排他的 IP ゾーン内の IP ネットワークマルチパスを参照してください。