Oracle の StorageTek Enterprise Library Software (ELS) は、次の基本ソフトウェアで構成されるソリューションです。
StorageTek ストレージ管理コンポーネント (SMC)
StorageTek ホストソフトウェアコンポーネント (HSC) StorageTek 仮想テープ制御ソフトウェア (VTCS)
StorageTek 並行障害回復テスト (CDRT)
さらに、次のソフトウェアが ELS パッケージに付属しています。
StorageTek ライブラリコンテンツマネージャー (LCM、以前の名称は ExLM)。LCM には、以前に Offsite Vault Feature と呼ばれていた製品の拡張版が含まれます。
StorageTek MVS 環境用クライアントシステムコンポーネント (MVS/CSC)
StorageTek LibraryStation
このガイドで説明しているタスクを行うには、次の知識が必要です。
z/OS オペレーティングシステム
JES2 または JES3
Enterprise Library Software (ELS)
『ELS 障害回復およびオフサイトデータ管理ガイド』には次の内容が含まれます。
第1章 障害回復の概要。障害回復ソリューションの概要について説明します。
オフサイトデータ管理については、次を参照してください。
第2章 物理的なエクスポートとインポートの実行では、EXPORT 機能と IMPORT 機能の使用について説明します。EXPORT はソースサイトで移植可能な MVC を作成します。そのあと、これをソース ACS から取り出して別のサイトに物理的に移し、IMPORT を使用してターゲットサイトに移動します。
第3章 ELS External Vaulting 機能の使用では、この DR 機能の使用について説明します。この機能は続いて、EXPORT および IMPORT と追加コマンドおよびユーティリティーを使用して、MVC オフサイトをボールティングするプロセスを自動化します。
第5章 リモートライブラリの構成では、リモートライブラリを使用した構成例を示し、これを構成する方法について説明します。
第6章 クラスタ VTSS 構成の使用では、ELS 7.0 以上の新機能である拡張クラスタ (クラスタあたり 3 つ以上の VTSS) など、クラスタ VTSS の実装について知る必要のあったすべて (および続いて一部) を示します。厳密にいえば、クラスタ VTSS は単独では DR ソリューションではありません。ただし、クラスタ VTSS は、その冗長性/バックアップ/分散機能のおかげで、DR ソリューションにすぐに役立ちます。たとえば、2 つの MVC コピー (ローカルサイトに 1 つ、リモートサイトに 1 つ) を作成するように、マネージメントクラスとストレージクラスを設定します。詳細は、付録A クラスタ VTSS の例を参照してください。
具体的な DR ソリューションについては、次を参照してください。
第4章 DR ソリューションでの Cross-Tapeplex Replication の使用では、Cross-Tapeplex Replication 機能を使用してテープデータの完全な障害回復ソリューションを設定する方法について説明します。
第7章 並行障害回復テストソフトウェアの使用では、この機能を使用してサイトの DR ソリューションを検証する方法について説明します。ELS 7.2 の場合、CDRT は Virtual Library Extension (VLE) 1.0 以上をサポートしています。
第8章 VSM 環境でのシステム回復ポイントの作成では、VSM 環境で DR 回復ポイントを実装する方法について説明します。
第9章 障害回復での VLE の使用では、DR テストを実行するための、中断を必要としない簡略化された方法を実現する障害回復ソリューションとしての VLE (Virtual Library Extension) の使用について説明します。
これらの章すべてで、データをある場所から別の場所に移動して管理する方法について説明します。これらのプロセスは、DR/ビジネス継続/ビジネス再開のほかのプロセスで使用できます。ELS Vault 機能を使用して、オフサイトの DR および Long Term Retention (LTR) ボリュームと、手動ラック (「フロア」) ボリュームも管理できます。
したがって、全範囲の DR およびオフサイトデータ管理ソリューションが得られます。これらの提供物から、自身のサイトにとって最適なオプションをどのようにして選択すればよいでしょうか。
『ELS 障害回復およびオフサイトデータ管理ガイド』で説明しているソリューションは、コストおよび伴うメリットの点で異なりますが、経験則からは、ソリューションのコストが高くなるほど、回復時間が早くなり、データ管理サイクルが短くなります。たとえば、MVC のエクスポート/インポート (オプションで、ELS External Vault 機能を使用) は比較的低コストですが、単にあるサイトから別のサイトに MVC を移す必要があるため、回復には時間がかかります。
ただし、Cross-TapePlex Replication (CTR) は比較的コストがかかります。2 つのサイト、両方のサイトでの複数の VTSS、RTD、および MVC などが必要になります。CTR は VTSS クラスタリングを使用して、ある TapePlex の VTSS から別の TapePlex の VTSS に、FICON または ESCON クラスタリンクを介してデータを直接コピーします。データの移動 (およびメタデータの移動) はサイト間で電子的に行われるため、バックアップと回復は External Vault よりも非常に高速に行われる可能性があります。
オラクルのアクセシビリティについての詳細情報は、Oracle Accessibility Program の Web サイト (http://www.oracle.com/pls/topic/lookup?ctx=acc&id=docacc
) を参照してください。
サポートをご契約のお客様には、My Oracle Support を通して電子支援サービスを提供しています。詳細情報は (http://www.oracle.com/pls/topic/lookup?ctx=acc&id=info
) か、聴覚に障害のあるお客様は (http://www.oracle.com/pls/topic/lookup?ctx=acc&id=trs
) を参照してください。