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Oracle® VM Server for SPARC OpenStack Nova ドライバおよびユーティリティー 1.0 管理ガイド

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更新: 2016 年 9 月
 
 

Oracle VM Server for SPARC OpenStack コンピュートノードのフレーバの作成

OpenStack Nova コンピュートノードの flavor は、OpenStack Oracle VM Server for SPARC VM 用の設定の事前構成された組み合わせです。フレーバは、OpenStack のサービスカタログメカニズムとして機能します。

Oracle VM Server for SPARC OpenStack コンピュートノードのフレーバを構成する

フレーバを作成するには、nova flavor-create コマンドを使用します。

cctrl# nova flavor-create "flavor-name" flavor-ID memory-size disk-size vCPU-count

    ここでは、次の順序でオペランドを指定する必要があります。

  • flavor-name は、「LDom.medium」などのフレーバの名前です

  • flavor-ID は一意の ID 番号です

  • memory-size は、RAM (M バイト単位) の容量です

  • disk-size は、G バイト単位でのディスク容量です

  • vCPU-count は、仮想 CPU (ストランド) の数です

–-ephemeral disk-size オプションを使用することで、オプションで、最後のフレーバの論理ドメインに disk-size G バイトのセカンダリ一時ディスクを追加できます。このディスクは、コンピュートノード上で論理ストレージを使用するドメインに接続された空のディスクです。そのため、一時ストレージを使用すると、ライブ移行がブロックされます。ライブ移行を実行するには、一時ストレージフラグをフレーバで使用する代わりに、追加の Cinder ボリュームを使用します。

Oracle VM Server for SPARC OpenStack コンピュートノードのフレーバをカスタマイズする

Oracle VM Server for SPARC OpenStack Nova ドライバのバージョン 1.0 では、論理ドメインの構成方法を指定するためにフレーバで「extra_specs」を設定できます。

これらの extra_specs は、nova flavor-key コマンドを使用して設定できます。

cctrl# nova flavor-key flavor-ID set keyword=value [ keyword=value]...

    使用可能な extra_specs は次のとおりです。

  • ldm:whole-core は、コア全体の制約を使用するかどうかを指定するブール値です。

  • ldm:max-core は、コアの最大数の制約を使用するかどうかを指定するブール値です。

  • ldm:live-migrate は、この VM のライブ移行を許可するかどうかを指定するブール値です。

  • ldm:cpu-arch は、cpu-arch プロパティーの移行クラス値を指定する文字列値です。Oracle VM Server for SPARC 3.4 管理ガイド の CPU のドメイン移行要件を参照してください。

  • ldm:auto-alt-mac-addrs は、この VM の仮想ネットワークごとに構成する代替 MAC アドレスの数を指定する整数値です。ゲストドメイン内に VNIC を作成する場合は、これを使用します。


注 - コア全体の制約とコアの最大数の制約では、フレーバに割り当てられた仮想 CPU を、ベースとなるプラットフォームのコアあたりのストランド数と一致する境界に合わせる必要があります。たとえば、SPARC T7 シリーズサーバーのコアには 8 個のストランド (仮想 CPU) があります。そのため、これらの制約を確実に正しく動作させるには、フレーバの仮想 CPU の数は 8 の倍数である必要があります。

フレーバの制限

  • コア全体の制約を使用する場合、Fujitsu M10 サーバー と Oracle SPARC サーバーの両方を含むサーバーのプールを作成することは避けてください。

    コア全体の制約とコアの最大数の制約は、ベースとなる SPARC サーバーで指定される仮想 CPU (またはストランド) の数によって決まります。

    たとえば、SPARC T7 シリーズサーバーにはコアあたり 8 個のストランドがあります。そのため、フレーバでコア全体の制約を設定する場合、指定する仮想 CPU の数が 8 の倍数である必要があります。Fujitsu M10 サーバー にはコアあたり 2 個のストランドしかないため、フレーバでは、Fujitsu M10 サーバー での仮想 CPU の数が 2 で割り切れる必要があります。

  • 部分的な CPU 割り当てにより、サーバーで使用可能なままになっているコアが徐々に断片化される可能性があるため、コア全体の構成とコア全体以外の構成を混在させることは避けてください。

    たとえば、SPARC T7-2 シリーズサーバーでは、30 個のドメインがそれぞれ 2 つのストランドを使用してプロビジョニングされていることがあります。4 個のドメインが削除された場合、8 個のストランドを解放できますが、これらのストランドは異なる物理コアからのものである可能性があります。この場合、単一のコア全体が使用可能である可能性があります。そのような場合、Nova ドライバとベースとなる Oracle VM Server for SPARC ハイパーバイザは、CPU リソースの要求を処理できません。nova-scheduler サービスは、この VM を別のノード上でスケジュールしようとする可能性があります。