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Oracle® VM Server for SPARC OpenStack Nova ドライバおよびユーティリティー 1.0 管理ガイド

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更新: 2016 年 9 月
 
 

Oracle VM Server for SPARC OpenStack コンピュートノードの構成プロパティー

このセクションには、Oracle VM Server for SPARC OpenStack Nova ドライバに関連する標準の OpenStack Nova 構成情報と、Oracle VM Server for SPARC OpenStack Nova ドライバに固有の構成情報が記載されています。

Oracle VM Server for SPARC OpenStack コンピュートノード

このセクションには、Oracle VM Server for SPARC 製品に固有の Oracle VM Server for SPARC OpenStack コンピュートノードの /etc/nova/nova.conf 構成ファイルとプロパティーに関するリファレンス情報が記載されています。

コンピュートノードの /etc/nova/nova.conf 構成ファイル

次のサンプルの /etc/nova/nova.conf 構成ファイルは、IP アドレス 10.0.68.51 とホスト名 controller を持つクラウドコントローラ、IP アドレス 10.0.68.50 とホスト名 compute0 を持つコンピュートノード、およびすべてのサービスアカウントに対するサービスパスワード services-password に基づいています。クラウドコントローラとコンピュートノードの情報で更新されている各行は強調表示されています。

[DEFAULT]
rabbit_host=10.0.68.51
my_ip=10.0.68.50
host=compute0
block_device_allocate_retries=360
compute_driver=ldoms.LDomsDriver
novncproxy_base_url=http://10.0.68.51:6080/vnc_auto.html
vncserver_listen=$my_ip
vncserver_proxyclient_address=$my_ip
vnc_enabled=true

[database]
connection = mysql://nova:services-password@controller.us.oracle.com/nova

[glance]
host=10.0.68.51

[keystone_authtoken]
auth_uri = http://10.0.68.51:5000/v2.0/
signing_dir=$state_path/keystone-signing
identity_uri = http://10.0.68.51:35357/
admin_user = nova
admin_password = services-password
admin_tenant_name = service

[neutron]
url=http://10.0.68.51:9696
admin_username=neutron
admin_password=services-password
admin_tenant_name=service
admin_auth_url=http://10.0.68.51:5000/v2.0
proxyclient_address=$my_ip

[serial_console]
serialproxy_host=10.0.68.51
serialproxy_port=6083
enabled=true
base_url=ws://10.0.68.51:6083/
listen=$my_ip
proxyclient_address=$my_ip

[ldoms]
set_admin_passwd_on_guest=false
permit_root_logins=true
admin_user=root
force_volume_build=true
create_zvols=true
zvol_base=rpool/vm_disks
configure_all_routes=false
vds_name=primary-vds0
min_free_space_pct=10
dlm_nfs_server=10.0.68.51
dlm_nfs_share=/saspool/nfspool
dlm_nfs_mountpoint=/mnt/dlm
dlm_port=4999

Oracle VM Server for SPARC OpenStack コンピュートノードの構成ファイルのプロパティー

次のセクションでは、Oracle VM Server for SPARC 製品に固有のプロパティーを一覧表示します。

  • admin_user=root は、ゲストドメイン内の管理ユーザーのアカウント名を指定します。デフォルト値は「root」です。

  • create_zvols=true | false は、ZFS ボリューム上に Oracle VM Server for SPARC ルートディスクを格納するかどうかを指定します。また、このプロパティーは、force_volume_build プロパティーの値によって決まります。

    このプロパティー値が falseforce_volume_build=false の場合、Oracle VM Server for SPARC ルートディスクは、instance_path で指定される場所に格納される raw ファイル (デフォルトで /var/lib/nova/instances に設定されます) です。

    このプロパティー値が trueforce_volume_build=false の場合、Oracle VM Server for SPARC ルートディスクは ZFS ボリューム上に格納されます。初期ルート ZFS ボリュームは Oracle VM Server for SPARC イメージを格納し、各 VM は、このイメージ用に作成される基本 ZFS ボリュームのクローンです。

    デフォルト値は true です。

  • dlm_nfs_mountpoint=mount-point は、ローカルマウントポイントを指定します。デフォルトのマウントポイントは /mnt/dlm で、そのまま使用するべきです。

  • dlm_nfs_server=IP-address は、delegation=off が指定された NFSv4 サーバーに IP アドレスを指定します。分散ロック管理 (DLM) と、Nova 退避機能と再構築機能を有効にするには、このプロパティーを設定する必要があります。このプロパティーが設定されていないか、値なしに設定されている場合、DLM は無効にされ、Nova 退避は失敗します。

  • dlm_nfs_share=/export/dlm は、DLM のための NFSv4 サーバー上の NFSv4 共有を指定します。共有では少なくとも 1G バイトのディスク容量が必要で、確実にアクセス可能である必要があります。このサーバーが 10 分間アクセス不能な場合、共有にアクセスできないコンピュートノードではパニックが発生します。

  • dlm_port=port-number は、DLM がほかのノードと通信するために使用するポートを指定します。デフォルト値は 4999 で、このポートがすでに使用されている場合を除きそのままにするべきです。


    注 - このポートは、すべてのコンピュートノード上で同じポートに設定する必要があります。
  • force_volume_build=true | false は、通常はローカルストレージ (仮想ディスクファイルまたは ZFS ボリューム) を使用するイメージからブートを使用する VM をクラウドユーザーが要求した場合でも、ローカルストレージの代わりに Cinder ボリュームを強制的に使用するかどうかを指定します。この値が true の場合、Cinder ボリュームを使用してイメージからブートのインスタンスを作成する Oracle Solaris OS の動作を模倣します。この値が false の場合、Nova 管理対象ローカルストレージを使用する OpenStack の動作を模倣します。デフォルト値は false です。

  • configure_all_routes=true | false は、すべてのデフォルトルートを構成するかどうかを指定します。true に設定すると、VM ごとに複数のネットワークがユーザーの環境にあり、複数のネットワークにデフォルトルートがある場合に、すべてのデフォルトルートが構成されます。


    注 - 複数のネットワークを持つ論理ドメインを構成する場合、複数のデフォルトルーターがゲストドメインに提供される可能性があります。デフォルトでは、ゲストドメインは、ドメインにネットワークが接続された順序に基づいて、提示された最初のデフォルトルーターを構成します。提供されるすべてのデフォルトルーターを設定する場合、/etc/nova/nova.conf 構成ファイルで configure_all_routes=true を設定します。慎重に検討せずに複数のデフォルトルーターを使用すると、ネットワークの問題が発生する恐れがあるため、このプロパティーはデフォルトで false に設定されます。

    false に設定すると、VM は、この VM 上でデフォルトルートを使用して構成された最初のネットワークからのデフォルトルートのみを使用します。デフォルト値は false です。

  • min_free_space_pct=percentage は、論理ファイルベースのストレージを使用する場合に、新しいインスタンスを作成するためには空いている必要がある領域の最小の割合を指定します。新しい VM イメージを作成すると指定された割合よりも残りが少なくなる場合、作成は失敗します。有効な値は、0 から 100 までです。デフォルト値は 10 パーセントです。

  • permit_root_logins=true | false は、root ユーザーによる直接 SSH ログインを許可するかどうかを指定します。デフォルト値は false です。

  • set_admin_passwd_on_guest=true | false は、ゲストドメインで管理ユーザーのパスワードを設定するかどうかを指定します。この値を true に設定し、Horizon を使用してパスワードを使用せずに VM を作成する場合、OpenStack は、パスワードをユーザーに通知せずに VM のパスワードを生成します。そのため、デフォルト値は false です。

  • vds_name=primary-vds0 は、制御ドメイン内の Oracle VM Server for SPARC 仮想ディスクサーバーを指定します。デフォルト値は primary-vds0 です。

  • zvol_base=rpool/vm_disks は、Oracle VM Server for SPARC ZFS ボリュームを格納する ZFS データセットの場所を指定します。このプロパティーは create_zvols=true の場合にのみ適用されます。