Oracle HTML DBユーザーズ・ガイド
リリース1.6
部品番号: B15713-02
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はじめに

このマニュアルでは、Oracle HTML DB開発環境を使用して、データベース集中型のWebアプリケーションを構築および配置する方法について説明します。Oracle HTML DBは、複数の作業領域が別々のデータベースで実行しているように、それらの作業領域でアプリケーションを構築し、そのアプリケーションにアクセスできるようにして、単一のOracleデータベースを共有サービスに変換します。

ここでは、次の項目について説明します。

対象読者

このマニュアルは、Oracle HTML DBを使用してデータベース集中型のWebアプリケーションを構築するアプリケーション開発者を対象としています。このマニュアルでは、Oracle HTML DB開発環境を使用して、アプリケーションを構築、デバッグ、管理および配置する方法について説明します。

このマニュアルを使用するには、リレーショナル・データベースの概念、およびOracle HTML DBを実行するオペレーティング・システム環境について理解しておく必要があります。

ドキュメントのアクセシビリティについて

オラクル社は、障害のあるお客様にもオラクル社の製品、サービスおよびサポート・ドキュメントを簡単にご利用いただけることを目標としています。オラクル社のドキュメントには、ユーザーが障害支援技術を使用して情報を利用できる機能が組み込まれています。HTML形式のドキュメントで用意されており、障害のあるお客様が簡単にアクセスできるようにマークアップされています。標準規格は改善されつつあります。オラクル社はドキュメントをすべてのお客様がご利用できるように、市場をリードする他の技術ベンダーと積極的に連携して技術的な問題に対応しています。オラクル社のアクセシビリティについての詳細情報は、Oracle Accessibility Program のWeb サイトhttp://www.oracle.com/accessibility/を参照してください。

ドキュメント内のサンプル・コードのアクセシビリティについて

JAWS(Windowsのスクリーン・リーダー)は、ドキュメント内のサンプル・コードを正確に読めない場合があります。コード表記規則では閉じ括弧だけを行に記述する必要があります。しかしJAWSは括弧だけの行を読まない場合があります。

外部Webサイトのドキュメントのアクセシビリティについて

このドキュメントにはオラクル社およびその関連会社が所有または管理しないWebサイトへのリンクが含まれている場合があります。オラクル社およびその関連会社は、それらのWebサイトのアクセシビリティに関しての評価や言及は行っておりません。

このマニュアルの構成

このマニュアルの構成は次のとおりです。

第I部「Oracle HTML DBを使用する前に」

第I部では、Oracle HTML DBの基本的な概念を示し、Oracle HTML DBの概要を示します。

第1章「Oracle HTML DBの概要」

この章では、Oracle HTML DBの概要、およびデータベース集中型のWebアプリケーションを開発するために使用するOracle HTML DBのコンポーネントの概要を示します。

第2章「クイック・スタート」

この章では、Oracle HTML DBの使用方法の概要を説明します。

第3章「デモンストレーション・アプリケーションの実行」

この章では、デモンストレーション・アプリケーションを実行する方法、およびOracle HTML DBに固有の基礎概念を説明します。

第II部「Oracle HTML DBの使用」

第II部では、Data Workshop、SQL WorkshopおよびApplication Builderを使用してデータベース・ドリブンのアプリケーションを開発する方法について説明します。

第4章「Data Workshopを使用したデータの管理」

この章では、Data Workshopで、Webブラウザにデータをインポートする方法およびWebブラウザを使用してデータをエクスポートする方法について説明します。

第5章「SQL Workshopを使用したデータ・オブジェクトの管理」

この章では、SQL Workshopを使用してデータベース・オブジェクトを表示および管理する方法、ユーザー・インタフェースのデフォルト値を作成および管理する方法、およびデータ・ディクショナリを参照する方法について説明します。

第6章「Application Builderの概念」

この章では、Application Builderの概要を示します。Application Builderは、Oracle HTML DBの中核的なコンポーネントです。Application Builderを使用すると、データベース集中型のWebアプリケーションを構築できます。

第7章「Application Builderの使用」

この章では、Application Builderを使用するために重要な前提知識について説明します。

第8章「アプリケーションの構築」

この章では、Application Builderを使用してアプリケーションおよびアプリケーション・コンポーネントを構築する方法について説明します。

第9章「ページ・レイアウトおよびユーザー・インタフェースの制御」

この章では、リージョンのカスタマイズ、アイテム属性の編集、テンプレートのカスタマイズ、カスケード・スタイルシートおよびイメージの統合など、アプリケーションのユーザー・インタフェースおよびページ・レイアウトをカスタマイズできる様々な方法について説明します。

第10章「ナビゲーションの追加」

この章では、様々なタイプのナビゲーション・コントロール(ナビゲーション・バー、タブ、メニュー、リスト、ツリーなど)を使用して、アプリケーションにナビゲーションを実装する方法について説明します。

第11章「アプリケーションのデバッグ」

この章では、デバッグ・モードの表示、SQLトレースの有効化、ページ・レポートの表示など、アプリケーションの様々なデバッグ方法を説明し、コントロールを手動で削除して問題を特定する方法について説明します。

第12章「アプリケーションの配置」

この章では、Oracle HTML DBインスタンス間でアプリケーションを移動する方法について説明します。

第13章「開発作業領域の管理」

この章では、様々なユーザー・ロールおよび開発者と作業領域管理者が共通で使用できるツールおよびレポートについて説明します。

第14章「セキュリティの管理」

この章では、アプリケーションに対するセキュリティを、認証および認可を介して提供する方法について説明します。

第15章「高度なプログラミング手法」

この章では、データベース・リンクの確立、コレクションの使用、バックグラウンドSQLの実行、Webサービスの実装、ユーザー設定項目の管理など、高度なプログラミング手法について説明します。

第16章「グローバリゼーションの管理」

この章では、Oracle HTML DBで作成したアプリケーションを言語変換する方法について説明します。

第17章「Oracle HTML DB API」

この章では、使用可能なOracle HTML DB APIについて説明します。

第III部「管理」

第III部では、作業領域の作成と管理、アプリケーションの言語変換、アクティビティ、ログ・ファイルおよびセッションの管理など、Oracle HTML DBの管理に関連するタスクについて説明します。

第18章「ホスティングされたOracle HTML DBサービスの管理」

この章では、Oracle HTML DB管理者がホスティングされたOracle HTML DBサービスの管理時に実行するタスクについて説明します。

付録A「使用可能な条件」

この付録では、Oracle HTML DBで使用可能な条件のリストを示します。

関連ドキュメント

詳細は、次のOracleリソースを参照してください。

リリース・ノート、インストール関連ドキュメント、ホワイト・ペーパーまたはその他の関連ドキュメントは、OTN-J(Oracle Technology Network Japan)から、無償でダウンロードできます。OTN-Jを使用するには、オンラインでの登録が必要です。登録は、次のWebサイトから無償で行えます。

http://otn.oracle.co.jp/membership/

すでにOTN-Jのユーザー名およびパスワードを取得している場合は、次のURLでOTN-J Webサイトのドキュメントのセクションに直接接続できます。

http://otn.oracle.co.jp/document/

表記規則

このセクションでは、このマニュアルの本文およびコード例で使用される表記規則について説明します。このセクションの内容は次のとおりです。

本文の表記規則

本文では、特定の項目が一目でわかるように、次の表記規則を使用します。次の表に、その規則と使用例を示します。

規則 意味
太字 太字は、本文中で定義されている用語および用語集に記載されている用語を示します。 この句を指定すると、索引構成表が作成されます。
固定幅フォントの大文字 固定幅フォントの大文字は、システム指定の要素を示します。このような要素には、パラメータ、権限、データ型、Recovery Managerキーワード、SQLキーワード、SQL*Plusまたはユーティリティ・コマンド、パッケージおよびメソッドがあります。また、システム指定の列名、データベース・オブジェクト、データベース構造、ユーザー名およびロールも含まれます。 NUMBER列に対してのみ、この句を指定できます。

BACKUPコマンドを使用して、データベースのバックアップを作成できます。

USER_TABLESデータ・ディクショナリ・ビュー内のTABLE_NAME列を問い合せます。

DBMS_STATS.GENERATE_STATSプロシージャを使用します。

固定幅フォントの小文字 固定幅フォントの小文字は、実行可能プログラム、ファイル名、ディレクトリ名およびユーザーが指定する要素のサンプルを示します。このような要素には、コンピュータ名およびデータベース名、ネット・サービス名および接続識別子があります。また、ユーザーが指定するデータベース・オブジェクトとデータベース構造、列名、パッケージとクラス、ユーザー名とロール、プログラム・ユニットおよびパラメータ値も含まれます。















注意: プログラム要素には、大文字と小文字を組み合せて使用するものもあります。これらの要素は、記載されているとおりに入力してください。

sqlplusと入力し、SQL*Plusをオープンします。

パスワードは、orapwdファイルで指定します。

データ・ファイルおよび制御ファイルを/disk1/oracle/dbsディレクトリにバックアップします。

hr.departments表には、department_iddepartment_nameおよびlocation_id列があります。

QUERY_REWRITE_ENABLED初期化パラメータをtrueに設定します。

oeユーザーとして接続します。

JRepUtilクラスが次のメソッドを実装します。

固定幅フォントの小文字のイタリック 固定幅フォントの小文字のイタリックは、プレースホルダまたは変数を示します。 parallel_clauseを指定できます。

old_release.SQLを実行します。ここで、old_releaseはアップグレード前にインストールしたリリースを示します。


コード例の表記規則

コード例は、SQL、PL/SQL、SQL*Plusまたは他のコマンドライン文の例です。次のように固定幅フォントで表示され、通常のテキストと区別されます。

SELECT username FROM dba_users WHERE username = 'MIGRATE';

次の表に、コード例で使用される表記規則とその使用例を示します。

規則 意味
[ ]
大カッコで囲まれた文字列はオプションです。
DECIMAL (digits [ , precision ])
{ }
中カッコは項目のグループ化に使用します。
{ENABLE | DISABLE}
|

縦線は、2つのオプションのいずれかを選択することを表します。
{ENABLE | DISABLE}
[COMPRESS | NOCOMPRESS]
...
省略記号は、構文の説明の一部が繰り返されることを意味します。

また、省略記号はコード例またはテキストの一部が省略されていることを意味します。

CREATE TABLE ... AS subquery;

SELECT col1, col2, ... , coln FROM employees;
その他の記号 大カッコ([ ])、中カッコ({ })、縦線(|)および省略記号(...)以外の記号は、記載されているとおりに入力する必要があります。
acctbal NUMBER(11,2);
acct    CONSTANT NUMBER(4) := 3;
イタリック体
イタリック体は、特定の値を指定する必要があるプレースホルダや変数を示します。
CONNECT SYSTEM/system_password
DB_NAME = database_name
大文字
大文字は、システム指定の要素を示します。これらの要素は、ユーザー定義の要素と区別するために大文字で示されます。大カッコ内にないかぎり、表示されているとおりの順序および綴りで入力します。大/小文字が区別されないため、大文字でも小文字でも入力できます。
SELECT last_name, employee_id FROM employees;
SELECT * FROM USER_TABLES;
DROP TABLE hr.employees;
小文字
小文字は、ユーザー指定のプログラム要素を示します。たとえば、表名、列名またはファイル名などです。

注意: プログラム要素には、大文字と小文字を組み合せて使用するものもあります。これらの要素は、記載されているとおりに入力してください。

SELECT last_name, employee_id FROM employees;
sqlplus hr/hr
CREATE USER mjones IDENTIFIED BY ty3MU9;

Microsoft Windowsオペレーティング・システム環境での表記規則

次の表に、Microsoft Windowsオペレーティング・システム環境での表記規則とその使用例を示します。

規則 意味
ファイル名およびディレクトリ名 ファイル名およびディレクトリ名は、大/小文字が区別されません。特殊文字の左山カッコ(<)、右山カッコ(>)、コロン(:)、二重引用符(")、スラッシュ(/)、縦線(|)およびハイフン(-)は使用できません。円記号(\)は、引用符で囲まれている場合でも、要素のセパレータとして処理されます。Windowsでは、ファイル名が\\で始まる場合、汎用命名規則が使用されていると解釈されます。 c:\winnt"\"system32はC:\WINNT\SYSTEM32と同じです。
Windowsコマンド・プロンプト Windowsコマンド・プロンプトには、カレント・ディレクトリが表示されます。コマンド・プロンプトのエスケープ文字はカレット(^)です。プロンプトは作業中のサブディレクトリを示します。このマニュアルでは、コマンド・プロンプトと呼びます。
C:\oracle\oradata>
特殊文字 Windowsコマンド・プロンプトで二重引用符(")のエスケープ文字として円記号(\)が必要な場合があります。丸カッコおよび一重引用符(')にはエスケープ文字は必要ありません。エスケープ文字および特殊文字の詳細は、Windowsオペレーティング・システムのドキュメントを参照してください。
C:\> exp HR/HR TABLES=emp QUERY=\"WHERE job='REP'\"
HOME_NAME
Oracleホームの名前を表します。ホーム名には、英数字で16文字まで使用できます。ホーム名に使用可能な特殊文字は、アンダースコアのみです。
C:\> net start OracleHOME_NAMETNSListener
ORACLE_HOMEおよびORACLE_BASE Oracle8iより前のリリースでは、Oracleコンポーネントをインストールすると、すべてのサブディレクトリが最上位のORACLE_HOMEの直下に置かれました。Windows NTの場合、デフォルトの位置はC:\orantです。

このリリースは、Optimal Flexible Architecture(OFA)のガイドラインに準拠しています。ORACLE_HOMEディレクトリ下に配置されないサブディレクトリもあります。最上位のディレクトリはORACLE_BASEと呼ばれ、デフォルトではC:\oracle\product\10.1.0です。他のOracleソフトウェアがインストールされていないコンピュータに最新リリースのOracleをインストールした場合、Oracleホーム・ディレクトリは、デフォルトでC:\oracle\product\10.1.0\db_n に設定されます。n は最新リリースの番号です。Oracleホーム・ディレクトリは、ORACLE_BASEの直下に配置されます。

このマニュアルに示すディレクトリ・パスの例は、すべてOFAの表記規則に準拠しています。

ORACLE_BASE\ORACLE_HOME\rdbms\adminディレクトリへ移動します。