バインディングおよびバインドされたデータ・オブジェクトの理解

バインディングは、バインドされたデータ・オブジェクトが外部アプリケーションの要件に準拠するようにするために、Oracle Enterprise Data Management Cloudアプリケーションでディメンションとビューポイントの間に作成されます。ビューポイントおよびその関連データ・チェーン・オブジェクトがディメンションにバインドされている場合は、それらのオブジェクトが外部アプリケーションで使用されることを意味します。

バインドされた参照ディメンションの場合を除き、バインドされたオブジェクトへの変更は、外部アプリケーションからインポートされ、外部アプリケーションにエクスポートされます。たとえば、Oracle Enterprise Data Management Cloudで、バインドされたビューポイントに10個の新規ノードを追加すると、ディメンションを次回エクスポートするときに、10個の新規ノードは外部アプリケーションへのエクスポートの一部になります。

Oracle Enterprise Data Management Cloudのバインドには3つのタイプがあります:

  • ディメンション・バインド: アプリケーションの登録時に自動的に作成されます。アプリケーションに対してディメンションが登録されると、Oracle Enterprise Data Management Cloudによって1つ以上のビューポイント(アプリケーション・タイプおよび登録時に提供される情報に基づく)および一連の関連データ・チェーン・オブジェクトが自動的に作成されます。このビューポイントおよび関連するデータ・チェーン・オブジェクトは、ディメンション・レベルで外部アプリケーションにバインドされます。

    注:

    • Oracle Financials Cloud一般会計ディメンションを複数のビューポイントにバインドして、複数のツリーおよびツリー・バージョンをサポートできます。ツリーまたはツリー・バージョンを作成するためのバインディングのコピーを参照してください。

    • 他のすべてのアプリケーション・タイプは、単一のディメンション・バインドをサポートします。つまり、Oracle Financials Cloud一般会計を除くすべてのアプリケーション・タイプで、ディメンションのバインド先ビューポイントを変更できますが、ディメンションを複数のビューポイントにバインドすることはできません。

  • マップ・バインド: 様々なソース・アプリケーションのディメンションからターゲット・アプリケーションのディメンションにノード・タイプをマップできるように手動で作成されます。マップ・バインドを作成すると、マッピング階層セット、ノード・セットおよびビューポイントも作成されます。1つのディメンションに対して作成できるマップ・バインドは1つのみですが、マッピングでは複数のソース・システムをマップできます。マッピング・ビューポイントの作成を参照してください。
  • 参照バインド: 参照ディメンションに対して手動で作成されます。参照バインドを作成すると、バインドをサポートするために必要なデータ・チェーン・オブジェクトも作成されます(ない場合)。これには、ビューポイント、階層セット(必要な場合)、ノード・セットおよび参照クラス・ノード・タイプが含まれます。参照バインドは、データのインポートおよびエクスポートには使用されません。参照ディメンションには複数の参照バインドを作成できます。参照バインドの作成を参照してください。

ディメンションに対してインポートおよびエクスポートされたデータは、ディメンションにバインドされたデータ・オブジェクトによって格納および表示されます。ディメンションが他のデータ・オブジェクトに関連付けられている場合、これらのオブジェクトは非バインドです。ディメンションのバインドされたビューポイントに含まれるデータのみがインポートおよびエクスポートされます。

次のリストに、バインドおよびバインドされたデータ・オブジェクトに関する考慮事項を示します:

注:

バインディング・ルールに準拠する必要があるのは、ディメンションにバインドされたデータ・オブジェクトのみです。バインドされていないデータ・オブジェクトを使用すると、ディメンションに対する潜在的な変更がディメンションの現在のバインディング・ルールに準拠していない場合に、これらの変更をモデル化および評価できます。

バインディング・ステータス

データ・チェーン・オブジェクトのバインディング・ステータスによって、そのデータが外部アプリケーションで使用されているかどうかが示されます。データ・オブジェクトがバインディングされるのは、データ・オブジェクトそのものがバインディングで使用される場合、またはバインドされたデータ・チェーン・オブジェクトがデータ・オブジェクトに含まれる場合です。たとえば、バインディングで使用されないビューポイントに、ディメンションにバインドされたノード・セットが含まれる場合、そのビューポイントのステータスは「ノード・セットのバインド済」になります。インポートおよびエクスポート操作時にデータ整合性を保証するため、アプリケーション固有の検証ルールをバインディング・ステータスが「未バインド」以外のデータ・オブジェクトに対して実行します。検証および制約の理解を参照してください。

次の表に、データ・オブジェクトのバインディング・ステータスを示します。

表18-1 データ・オブジェクトのバインディング・ステータス

バインディング・ステータス ビューポイント ノード・セット 階層セット ノード・タイプ
バインド済 ビューポイントはバインディングで使用されています。 ノード・セットはバインドされたビューポイントによって使用されています。 階層セットはバインドされたビューポイントによって使用されています。 ノード・タイプはバインドされたビューポイントによって使用されています。
ノード・セットのバインド済 ビューポイント自体はバインドされていませんが、バインドされたノード・セットを使用します。 ノード・セットはバインドされたビューポイントによって使用されています 階層セットには該当しません ノード・タイプには該当しません
階層セットのバインド済 ビューポイント自体はバインドされていませんが、バインドされた階層セットを使用します。 ノード・セットはバインドされていませんが、バインドされた階層セットを使用します。 階層セットはバインドされたビューポイントによって使用されています。 ノード・タイプには該当しません
ノード・タイプのバインド済 ビューポイント自体はバインドされていませんが、バインドされたノード・タイプを使用します。 ノード・セットはバインドされていませんが、バインドされたノード・タイプを使用します。 階層セットはバインドされていませんが、バインドされたノード・タイプを使用します。 バインド済および未バインドのノード・タイプを含む場合があります。
マッピング・バインド済

ビューポイントはマップ・バインドで使用されています。参照およびレガシーGLクラス・ノード・タイプなどの特殊ノード・タイプを含む抽出で使用できます。

ノード・セットはマップ・バインドで使用されています。

階層セットはマップ・バインドで使用されています。

バインド済および未バインドのノード・タイプを含む場合があります。
未バインド ビューポイントはバインディングで使用されていませんが、含まれるデータ・チェーン・オブジェクトすべてのバインディング・ステータスが「未バインド」です。 ノード・セットはバインディングで使用されていませんが、含まれるデータ・チェーン・オブジェクトすべてのバインディング・ステータスが「未バインド」です。 階層セットはバインディングで使用されていませんが、含まれるデータ・チェーン・オブジェクトすべてのバインディング・ステータスが「未バインド」です。 ノード・タイプのバインディング・ステータスが「未バインド」です。

詳細は、次を参照してください: