インバウンド通信

インバウンド通信ビジネス・オブジェクトは、D1-COMMINメンテナンス・オブジェクトに基づいています。インバウンド通信オブジェクトは、ヘッドエンド・システムのAPIのニーズおよびビジネス・プロセスのニーズによって駆動されるため、定義されているスキーマは多くありません。アウトバウンド通信の場合と同様に、スキーマは正確なメッセージを表すのではなく、後処理されたXSL結果です。

主要なアルゴリズム

この項では、インバウンド通信のライフサイクルの一環として実行される重要ないくつかのアルゴリズムについて概要を示します。

一部のアルゴリズムは、複数のビジネス・オブジェクトおよび複数のライフサイクル状態により直接共有されます。それ以外の場合は、一意のアルゴリズムがビジネス・オブジェクト全体で同じ役割を実行します。次の項では、一般的なアルゴリズムを示します。


ライフサイクルの状態	アルゴリズム
検証	活動と同様に、「検証」状態には、メッセージの作成時に実行されるアルゴリズムが含まれています。通信タイプの検証: このアルゴリズムは、communicationTypeフィールドがメッセージに移入されていることを確認します。非同期インバウンドの親アウトバウンド通信の検索: このアルゴリズムは、トランザクションIDなどを使用して、着信メッセージを元のアウトバウンド通信にリンクします。このアルゴリズムは、インバウンド通信をより大きなプロセスにリンクするものです。
検証エラー	「検証」状態でエラーが発生すると、ビジネス・オブジェクトはこの状態に遷移します。アルゴリズムは、活動ビジネス・オブジェクトのアルゴリズムに似ています。
応答の評価	「応答の評価」状態は、非同期応答のコンテキストでインバウンド通信を処理します。アルゴリズムでは、親アウトバウンド通信に対してフラグを設定するなど、必要な更新タスクを実行します。
完了	インバウンド通信のこの正常終了状態では、親アウトバウンド通信を次の状態に遷移します。典型的には、アウトバウンド通信を完了し、場合によっては後続するアウトバウンド通信を作成する活動をトリガーします。
破棄済	親アウトバウンド通信が失敗の状態に遷移します。これにより、活動は「通信エラー」状態となり、修正または再試行を待機します。