バッチ管理の定義

必要なすべてのバッチ管理はシステムに付属しています。実装ではパラメータにデフォルト値を定義できます。さらに、実装では独自のバックグラウンド・プロセスを定義できます。

バックグラウンド・プロセスを表示するには、「管理」 > 「システム」 > 「バッチ管理」の順に開きます。

「バッチ管理問合せ」ポータルを使用して、既存のバッチ管理を検索します。バッチ管理を選択すると、選択したレコードを表示して保守するための保守ポータルが表示されます。

詳細は、「バックグラウンド処理の概念」を参照してください。

注意: 重要。新しいバッチ・プロセスを導入する場合は、命名規則を慎重に考慮してください。詳細は、「システム・データの命名規則」を参照してください。

ページの説明

各バッチ・プロセスに対して、簡単に識別できるバッチ・プロセスおよび「摘要」を入力します。

「所有者」は、このバッチ管理の所有者が基本パッケージか実装(顧客変更)かを示します。バッチ管理を追加すると、所有者は「顧客変更」に設定されます。この情報は表示専用です。

「詳細摘要」を使用して、バッチ・プロセスの機能を詳細に説明します。

バッチ管理の発行要求にセキュリティを提供するために使用する「アプリケーション・サービス」を入力します。アプリケーション・サービスのアクセス・モードは「実行」である必要があります。詳細は、「バッチ発行へのアクセス権の付与」を参照してください。

「バッチ管理タイプ」を使用して、バッチ・プロセスを「時間指定」または「時間未指定」のいずれかとして定義します。「時間指定」バッチ・プロセスは、定期的に自動で初期化されます。「時間未指定」プロセスは、手動またはスケジューラを使用して実行する必要があります。

バッチ管理カテゴリを使用して、ドキュメント作成の目的でプロセスを分類します。用意されている基本値は次のとおりです。

  • 「アドホック」。このタイプのプロセスは、必要なときにのみアドホックで実行されます。たとえば、データを一括取消/訂正するプロセスがある場合、それが必要となる状況が発生したときにのみ実行されます。

  • 「抽出」。抽出プロセスでは、システムからインタフェースされる情報が抽出されます。通常、このタイプのプロセスは、特定の実行番号でマークされたレコードを抽出します。プロセスの要求元が特定の実行番号を指定しなかった場合は、最新の実行番号を抽出するものとみなされます。過去のバッチを再抽出する必要がある場合は、バッチ・プロセスの要求時に各実行番号を指定します。

  • 「ILM」情報ライフサイクル管理ジョブは、ILMベースのストレージ・ソリューションに関連付けられたクローラ・バックグラウンド・プロセスです。

  • 「モニター」。このタイプのプロセスは、モニター・アルゴリズムを定義するライフサイクル状態があるビジネス・オブジェクトに関連付けられたプロセスです。モニター・プロセスでは特定の状態のレコードを選択してアルゴリズムを実行し、そのレコードを別の状態へと進めたり、他のロジックの発生をトリガーします。構成を使用して、モニター・プロセスで特定のレコードのみをターゲットとすることができます。詳細は、「モニタリング・バッチ・プロセス」を参照してください。これらのバックグラウンド・プロセスのタイプは、「準備できたものから処理」のサブセットとみなすことができます。

  • 「準備できたものから処理」。このタイプのプロセスでは、処理する準備が整ったレコードが作成および更新されます。準備完了の定義はプロセスごとに異なります。たとえば、支払アップロード・プロセスでは保留となっているすべてのレコードに対して支払が作成されます。支払期限超過イベント・モニターは、トリガー日に達した保留の支払期限超過イベントを有効化します。

  • 「パージ」。このタイプのプロセスは、大量のエントリを生成し、時間とともに肥大化する可能性のある特定のオブジェクトから、過去のレコードをパージするために使用されます。

  • 「作業予定登録」。このタイプのプロセスは、特定の状況を検出して作業予定登録を作成または完了するために使用されます。詳細は、「バックグラウンド・プロセスで作成される作業予定登録」を参照してください。

  • 「アップグレード」。通常、このタイプのプロセスは1回のみ実行され、システム内の他の場所で決定できる情報に基づいて表にデータを移入するために使用されます。これらはアップグレード・スクリプトを介して実行された可能性があるプロセスですが、データ量やタイミングが原因で、アップグレード・ロジックが個別のスタンドアロン・プロセスに関連していた可能性があります。

  • 「アップロード」。このタイプのプロセスは、ファイルからシステムにデータをアップロードするために使用されます。

  • 次のカテゴリは、データ変換/移行プロセスに関連しています。
    • 「変換」。このタイプのプロセスは、外部アプリケーションから製品にデータを変換または移行する場合専用です。

    • 「オブジェクト検証」。このタイプのプロセスは、変換または移行のためにオブジェクト内のデータを検証する場合専用です。

    • 「参照整合性」。このタイプのプロセスは、変換または移行のためにオブジェクト内の参照整合性を検証する場合専用です。

注意: 使用している製品によってはさらにカテゴリがある場合があります。
バッチ・プロセスが「時間指定」の場合は、次のフィールドを使用できます。
  • 「タイマー・インターバル」は、バッチ・プロセス発行の間隔(秒数)です。前の実行の開始時間からこの秒数が経過すると次の実行が開始されます。

  • 「ユーザーID」は、バッチ・プロセスを実行するIDです。

  • 「Eメール・アドレス」は、バッチ・プロセスが失敗した場合に通知で使用されるEメール・アドレスです。

  • 「タイマー有効」を使用すると、時間指定ジョブのその他の設定を保持したままタイマーを一時的にオフにできます。

  • 「バッチ言語」は、バッチ・プロセスに関連付けられている言語です。

「プログラム・タイプ」を使用して、バッチ・プロセス・プログラムが「Java」で記述されているか、または「Java (変換済)」(プログラムがJavaに変換済であることを意味します)であるかを定義します。

注意: 「Java (変換済)」プログラム・タイプはすべての製品に適用されるわけではありません。

「プログラム名」を使用して、バッチ・プロセスに関連付けられているJavaクラス/プログラムを定義します。

注意: ソースの表示。プログラムが基本パッケージに付属している場合は、横にあるボタンを使用すると、このプログラムのソース・コードをJavadocsビューアに表示できます。

「サービス・レベル」は、バッチ管理のサービス・レベル・アルゴリズムの出力を示します。1つのアルゴリズムがバッチ管理にプラグインされている場合、サービス・レベル参照値と、出力値の理由を示すメッセージが表示されます。複数のアルゴリズムがプラグインされている場合、「結果の詳細を表示」というテキストが表示されます。各アルゴリズムによって返される詳細を展開するためのアイコンが示されます。サービス・レベル・アルゴリズムが見つからない場合、値「無効」が、このバッチ管理に対するアルゴリズムがないことを示すメッセージとともに表示されます。

「最終更新タイムスタンプ」、「最終更新インスタンス」および「次のバッチ番号」は、監査目的で使用されます。

バッチ実行ツリーにこのバッチ管理を表示する方法を制御するには、「全インスタンス累計」をオンします。これを選択すると、スレッドの実行統計(つまり、「処理済レコード」と「エラーのレコード」)がスレッドのすべてのインスタンスから累計されます。これには、元のスレッド・インスタンスと再起動インスタンスが含まれます。これがオンでない場合は、スレッドの統計として終了(最後の)スレッド・インスタンスの統計のみが使用されます。これは、フラット・ファイルを処理するため、再起動の場合でも必ず先頭から開始するバッチ・プロセスなど、累計で不正確なスレッド統計を作成する可能性がある特定タイプのバッチ・プロセスに適していることがあります。

次のフィールドは、バッチ管理でバッチ・ジョブが発行されるときに使用されるデフォルト値です。
  • 「スレッド数」を使用して、バックグラウンド・プロセスをシングル・スレッドで実行するか、または複数のパラレル・スレッドで実行するかを制御します。この値は、スケジュールされているスレッドの合計数を定義します。

  • プログラムの開始時に必ずメッセージが書き込まれるようにする場合は、「プログラム開始トレース」を選択します。

  • SQL文の実行時に必ずメッセージが書き込まれるようにする場合は、「SQLトレース」を選択します。

  • 「コミットする上書きレコード数」を使用して、コミットするレコードのデフォルト数を定義します。これは、時間指定ジョブおよび時間未指定ジョブのオンライン発行のデフォルト値として使用されます。

  • プログラムの終了時に必ずメッセージが書き込まれるようにする場合は、「プログラム終了トレース」を選択します。

  • バックグラウンド・プロセスによって記録される特別な情報に対してメッセージが表示されるようにする場合は、「出力トレース」を選択します。

これらのフィールドの詳細は、「バッチ・ジョブ発行 - メイン」を参照してください。

特定のバックグラウンド・プロセスに必要な追加パラメータを定義するには、パラメータ・コレクションを使用します。次のフィールドをパラメータごとに定義する必要があります。

「シーケンス」。パラメータの相対位置を定義します。

「パラメータ名」。バックグラウンド・プロセス・プログラムで定義されているパラメータの名前。

「摘要」。パラメータの摘要。

「詳細摘要」。パラメータの詳細な摘要。

「必須」。これが必須パラメータかどうかを指定します。

「パラメータ値」。デフォルト値(適用可能な場合)。ここで入力した値は、ユーザーがオンラインの「バッチ発行」を介してジョブを発行するときに表示されます。ユーザーは、ジョブを発行する前に値を上書きできます。これには、オプション・パラメータの値の再設定が含まれます。バッチ・ジョブの発行方法に関係なく、必須パラメータに値が指定されていないと、ここで定義したデフォルト値(見つかった場合)が使用されます。発行時に値が指定されていないオプション・パラメータは、ここで定義した値にデフォルト設定されません。実装で基本バッチ管理のデフォルト値を定義できます。

「セキュリティ」。システムでこのパラメータ値を暗号化する必要があるかどうかを示します。値「暗号化」は、パラメータ値がデータベースに保存され、ログ・ファイルに暗号化を使用して書き込まれることを意味します。さらに、パラメータはログ・ファイルにアスタリスクを使用して書き込まれます。この設定は、ここに入力された値に加えてオンライン・バッチ発行で入力された値にも適用されます。このパラメータ値を保護する必要がない場合、デフォルト設定の「なし」を使用します。

「所有者」。このバッチ・プロセスの所有者が基本パッケージか実装(顧客変更)かを示します。バッチ・プロセスを追加すると、所有者は「顧客変更」に設定されます。この情報は表示専用です。