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JavaFX Scene Builder: JavaFX Scene Builderの概要

1 概要

この章では、JavaFX Scene Builder 2.0開発ツールの概要を説明し、主な機能、対象読者、およびダウンロード情報について説明します。

JavaFX Scene Builderはビジュアルなレイアウト環境を備えており、コードを記述することなく、JavaFXアプリケーションのユーザー・インタフェース(UI)を迅速に設計できます。これにより、単純なドラッグ・アンド・ドロップによって、グラフィカル・ユーザー・インタフェース(GUI)のコンポーネントをJavaFXシーンに配置できます。UIのレイアウトを構築すると、レイアウトのFXMLコードが自動的に生成されます。JavaFX Scene Builderの簡単かつ直感的なインタフェースを使用すると、プログラマ以外のユーザーでも、GUIコンポーネントをアプリケーション・ロジックに接続するインタラクティブなアプリケーションのプロトタイプを素早く作成する際に役立ちます。

対象読者

JavaFX Scene Builderの対象読者は次のとおりです。

  • Java開発者: クライアント・アプリケーションのGUIレイアウトのプロトタイプを迅速に作成し、これとは別にアプリケーション・ロジックを開発できます。

  • 設計者: クライアント・アプリケーションのGUIレイアウトのプロトタイプを迅速に作成でき、最初にアプリケーション・コードを記述する必要がありません。GUIレイアウトを設計およびプレビューし、スタイルシートを使用してそのルック・アンド・フィールを定義できます。

主な機能

JavaFX Scene Builderには、次の主な機能があります。

  • ドラッグ・アンド・ドロップのWYSIWYGインタフェースによって、ソース・コードを記述しなくてもGUIレイアウトを迅速に作成できます。GUIコントロールのライブラリ、および「コンテンツ」パネルを使用すると、レイアウトに対してJavaFX GUIコントロールを追加、結合および編集できます。

  • NetBeans IDEとの緊密な統合によって、最適な開発ワークフローが提供されます。

  • スタンドアロンの開発ツールであるため、Java IDEとの統合が容易です。NetBeans IDE、EclipseおよびIntelliJ IDEAでScene Builderを使用する方法の詳細は、Java IDEでのJavaFX Scene Builderの使用を参照してください。

  • GUIレイアウトを構築および変更すると、FXMLコードが自動生成されます。生成されたFXMLコードは、アプリケーション・ロジック・ソースおよびスタイルシート・ファイルとは別のファイルに格納されます。

  • ライブ編集およびプレビュー機能を使用すると、コンパイルしなくても、GUIレイアウトに加えた変更を迅速に視覚化できます。これらの機能によって、アプリケーションの開発時間を最小限にできます。さらに、カスケード・スタイルシート(CSS)をGUIレイアウトに割り当て、CSSが適用されたルック・アンド・フィールをプレビューできます。

  • 完全なJavaFX GUIコントロール・ライブラリにアクセスできます。サポートされているJavaFX 8 GUIコンポーネントの完全リストを表示するには、「ライブラリ」パネルの「検索」テキスト・フィールドにFX8と入力します。リストには、TreeTableViewDatePickerおよびSwingNodeコンポーネントが含まれています。

  • ライブラリにカスタムGUIコンポーネントを追加する機能が使用可能になりました。使用可能なGUIコンポーネントのライブラリは、サードパーティのJARファイルやFXMLファイルからカスタマイズされたGUIコンポーネントをインポートするか、「階層」または「コンテンツ」パネルから追加することによって拡張できます。詳細は、Scene Builderユーザーズ・ガイドを参照してください。

  • 3Dがサポートされるようになりました。3Dオブジェクトを含むFXMLドキュメントは、Scene Builder 2.0ツールでロードおよび保存できるようになりました。「インスペクタ」パネルを使用して、3Dオブジェクトのプロパティを表示および編集できます(MaterialおよびMeshの複雑なプロパティはサポートされていません)。ただし、Scene Builderツールを使用して新しい3Dオブジェクトは作成できません。

  • リッチ・テキストのサポートが追加されました。新しいコンテナのTextFlowがGUIコンポーネントのライブラリで使用可能になりました。複数のテキスト・ノードおよび他のタイプのノードをTextFlowコンテナにドラッグできます。また、テキスト・ノードを直接操作して、コンテナ内でテキスト・ノードを並べ替えることもできます。インラインおよびプロパティ編集機能も各テキスト・ノードで使用可能です。

  • JavaFX Scene Builder KitがScene Builder 2.0とともに提供されます。このキットは、大規模なアプリケーションのGUI、またはJava IDE (NetBeans、IntelliJ、Eclipseなど)にScene Builderのパネルや機能を直接統合できるAPIです。詳細は、JavaFX Scene Builderリリース・ノートを参照してください。

  • CSSサポートによって、アプリケーションのUIのルック・アンド・フィールを柔軟に管理できます。

  • Windows、LinuxおよびMac OS Xオペレーティング・システムでクロス・プラットフォームがサポートされるようになりました。

ダウンロード情報

JavaFX Scene Builderツールの使用を開始し、JavaFXアプリケーションのGUIレイアウトを構築するには、次の手順を実行します。

  1. http://www.oracle.com/technetwork/java/javase/downloads/index.htmlの「Java SE Downloads」ページの「Additional Resources」セクションに移動して、JavaFX Scene Builderインストーラをダウンロードします。JavaFX Scene Builderインストレーション・ガイドを使用して、システム要件およびインストール手順を確認します。

  2. JavaFX Scene Builderリリース・ノートで、既知の問題および回避策について確認します。

  3. JavaFX Scene Builderユーザーズ・ガイドを使用してツールのユーザー・インタフェースの詳細を確認し、Scene Builderを使用したJavaFXアプリケーションの構築を使用して単純な問題トラッキング・アプリケーションを作成します。

  4. Java IDEでのJavaFX Scene Builderの使用で、NetBeans IDE、EclipseおよびIntelliJ IDEAでScene Builderを使用する方法を確認します。

追加リソース

JavaFXテクノロジをさらに理解するには、http://docs.oracle.com/javase/8/javase-clienttechnologies.htmでJavaFXのチュートリアルおよび記事を参照してください。

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JavaFX Scene Builder: JavaFX Scene Builderの概要

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