標準Profitabilityモデル作成のステップ

Oracle Hyperion Profitability and Cost Management標準モデルの作成には、いくつかのステップを実行する必要があります。

  1. Profitability and Cost Managementでモデルを作成する前に、要件、配賦方法および必要となるステージの数とタイプを定義します。

    モデルのビジネス要件と、レポートに対する要求を明確にする必要があります。紙と鉛筆、関係者とのディスカッション、フローチャート、ダイアグラム用ソフトウェアなどのツールを使用して、目標を達成するためにモデルに必要とされる概念を固めていきます。場合によっては、最初に実現する必要がある目標を決定してから、目標を満たす最適の戦略を構築するというように、逆算して作業していく方法も有効です。

    Oracle Essbaseアウトラインをデザインする場合は、レポートの目的と要件を綿密に定義します。アウトラインのデザインに労力を投資すると、よいレポートが生成されるという形で報われます。データベース・アウトラインの作成については、Oracle Essbaseデータベース管理者ガイドを参照してください。

  2. データベース・アウトライン、つまり、モデルの各ステージ内のメイン・オブジェクトを構築するために、Profitabilityアプリケーション・コンソールを使用してディメンション(ビジネス、メジャー、AllocationType、POVディメンションなど)を定義します。ディメンション・タイプを参照してください。ディメンションを選択する手順は、Oracle Hyperion Profitability and Cost Management管理者ガイドを参照してください。

  3. モデル・ステージを作成して、プロセスの開始から最終的な製品またはサービスの納品までの計算順序を定義します。ステージ内では、ステージの主要アクティビティに適用するディメンションを割り当てます。ディメンションはステージ内でシーケンスが付けられ、ステージは計算される順にシーケンスが付けられます。各ステージには最大3つのディメンションを指定できます。標準Profitabilityモデル・ステージの設定を参照してください。

  4. 費用と収益のデータの計算方法を指定するドライバを作成します。各ステージに対して、1つのディメンションがドライバ・ディメンションとして選択されている必要があります。標準Profitabilityモデルのドライバと式の定義を参照してください。

  5. 選択したドライバ・ディメンションのメンバー、またはすべてのステージ・ディメンションの交差のメンバーにドライバを割り当てます。ドライバはディメンション全体、階層の一部、単一のメンバーあるいは単一の交差に割り当てることができます。ドライバの選択の作成を参照してください。

  6. 割当ルールを使用してステージ交差の割当を作成するか、選択ディメンションへの明示的割当を作成します。宛先の交差は、下流のステージまたは同じステージのどちらにあってもかまいません。標準Profitability割当の操作を参照してください。

  7. 各ステージについてモデル構造を検証し、割当が完全に行われているかどうか、あるいは未使用のドライバがないかどうか、などの検証ルールに適合していることを確認します。モデル構造の検証を参照してください。

  8. Essbaseデータベースを作成し、Profitability and Cost Managementにより、または直接Essbaseデータベースに、費用、収益、ドライバ・データを移入して、計算スクリプトを生成します。標準Profitabilityデータおよびアーティファクトのインポートを参照してください。

  9. Profitability and Cost Managementを使用してモデルに、または直接Essbaseデータベースに、データをロードします。Oracle Hyperion Profitability and Cost Management管理者ガイドを参照してください。

  10. 計算用データベースをデプロイします。計算データベースのデプロイを参照してください。

  11. レポート用データベースをデプロイします。レポート・データベースのデプロイを参照してください。

  12. 各ステージの計算に必要な計算スクリプトを実行します。計算スクリプトの生成や計算など、長時間実行されるジョブの進行状況をモニターします。標準Profitabilityのジョブ・ステータスのモニタリングを参照してください。

  13. ソースおよび宛先交差の直接割当の結果を取得するよう、計算用データベースを計算します。標準Profitabilityモデルの計算を参照してください。

  14. 「ブロック・ストレージ・オプション」(BSO)を使用する計算用データベースから、「集約ストレージ・オプション」(ASO)を使用するレポート用データベースにデータを転送します。 データの転送

  15. 系統データを計算します。系統における複数のステージのコントリビューション・パスの計算を参照してください。

  16. 「ステージの貸借一致」、「ドライバ・データ」および「配賦のトレース」の各レポートを実行します。必要に応じて、モデルやデータの編集と修正を行い、計算を再実行します。次の項を参照してください:

  17. Oracle Hyperion Financial ReportingOracle Smart View for Officeなどのレポート・ツールを使用して、計算結果をレポートします。配賦のトレース機能を使用して、モデル全体における、特定のステージ交差からの資金フローを、順方向と逆方向のどちらでも、視覚的に追跡できます。