このドキュメントで説明されているソフトウェアはサポートされていないか、拡張サポートが提供されています。
現在サポートされているリリースにアップグレードすることをお薦めします。
Dockerバージョン1.10では、イメージ・データをディスクに格納する方法に連想機能が導入されています。 この機能により、セキュリティが向上し、Dockerイメージおよびレイヤーについてデータの整合性が確保しやすくなります。 Docker内でファイルをディスクに格納したり、参照する方法が変ったため、前のバージョンのDockerを使用して作成した既存のDockerイメージはすべて新しい形式に移行する必要があります。 この新しい機能および移行プロセスの詳細は、https://github.com/docker/docker/wiki/Engine-v1.10.0-content-addressability-migrationを参照してください。
Dockerイメージの移行は、アップグレード後に初めてDocker Engineを再起動すると、自動的に実行されます。 アップグレード・プロセスの際には、すべてのDockerコンテナがオフラインである必要があり、プロセスが完了するまで長時間かかることがあります。 移行に必要な停止時間をとる余裕がない場合は、前述のリンクで言及されている移行ユーティリティを使用することもできます。 しかし、オラクル社では、このユーティリティをパッケージに含めておらず、サポートもしていないことに注意してください。
Dockerバージョン1.9以降では、Unbreakable Enterprise Kernel Release 4 (UEK R4)を使用するようにシステムを構成し、このカーネルを使用してシステムを起動する必要があります。
バージョン1.8.1以降のDockerパッケージはdocker-engine
で、以前のバージョンのDockerで使用されたdocker
パッケージと競合しています。
Unbreakable Enterprise Kernelリリース4(UEK R4)を使用し、このカーネルでシステムをブートするようにシステムを構成します:
システムがULNに登録されている場合は、
ol6_x86_64_UEKR3_latest
またはol6_x86_64_UEK_latest
チャネルへのアクセスを無効にし、ol6_x86_64_UEKR4
チャネルへのアクセスを有効にします。Oracle Linux yumサーバーを使用する場合は、
ol6_UEKR3_latest
リポジトリを無効にし、/etc/yum.repos.d/uek-ol6.repo
のリポジトリ構成ファイルで、次のようにol6_UEKR4
リポジトリを有効にします:[ol6_UEKR4] name=Latest Unbreakable Enterprise Kernel Release 4 for Oracle Linux $releasever ($basearch) baseurl=https://yum.oracle.com/repo/OracleLinux/OL6/UEKR4/$basearch/ gpgkey=file:///etc/pki/rpm-gpg/RPM-GPG-KEY-oracle gpgcheck=1 enabled=1 [ol6_UEKR3_latest] name=Latest Unbreakable Enterprise Kernel for Oracle Linux $releasever ($basearch) baseurl=https://yum.oracle.com/repo/OracleLinux/OL6/UEKR3/latest/$basearch/ gpgkey=file:///etc/pki/rpm-gpg/RPM-GPG-KEY-oracle gpgcheck=1 enabled=0 [ol6_UEK_latest] name=Latest Unbreakable Enterprise Kernel for Oracle Linux $releasever ($basearch) baseurl=https://yum.oracle.com/repo/OracleLinux/OL6/UEK/latest/$basearch/ gpgkey=file:///etc/pki/rpm-gpg/RPM-GPG-KEY-oracle gpgcheck=1 enabled=0
次のコマンドを実行して、システムをUEK R4にアップグレードします。
#
yum update
UEK R4を確実にデフォルトの起動カーネルにするには、
/boot/grub/grub.conf
を編集してdefault
ディレクティブの値を変更し、UEK R4カーネルのエントリの索引を作成します。 たとえば、UEK R4カーネルが最初のエントリの場合、default
の値を0に設定します。UEK R4カーネル(バージョン4.1.12)がデフォルトの起動カーネルでない場合は選択して、システムを再起動します。
#
reboot
docker
サービスを停止します。#
service docker stop
古い
docker
パッケージがインストールされている場合は、これを削除してdocker-engine
パッケージをインストールします。#
yum remove docker
#yum install docker-engine
docker
サービスを起動します。#
service docker start