パッケージ集積サーバー pkg.depotd は、パッケージリポジトリ内に含まれているデータへのネットワークアクセスを提供します。svc:/application/pkg/server SMF サービスは、pkg.depotd デーモンを呼び出します。クライアントが HTTP を使用してローカルリポジトリにアクセスできるようにするために、この手順では pkg/server サービスを構成する方法を示しています。サービスの default インスタンスを構成できます。この手順は、新しいインスタンスを作成および構成する方法を示しています。
add サブコマンドを使用して、solaris という名前の pkg/server サービスの新しいインスタンスを追加します。
$ svccfg -s pkg/server add solaris
サービスのこのインスタンスが、リポジトリのデータを検索できるパスを設定します。
$ svccfg -s pkg/server:solaris setprop pkg/inst_root=/export/IPSpkgrepos/Solaris
集積サーバーインスタンスが受信パッケージ要求を待機するポート番号を設定します。デフォルトでは、pkg.depotd はポート 80 で接続を待機します。ポートを変更するには、pkg/port プロパティーをリセットします。
$ svccfg -s pkg/server:solaris setprop pkg/port=81
pkg/server プロパティーの完全な一覧については、pkg.depotd(1M) のマニュアルページを参照してください。
複数のサービスプロパティーを設定するには、次のコマンドを使用してすべてのプロパティーを一度に編集します。変更するすべての行の先頭にあるコメントマーカー (#) を削除してください。
$ svccfg -s pkg/server:solaris editprop
パッケージ集積サーバーサービスを再起動します。
$ svcadm refresh pkg/server:solaris $ svcadm enable pkg/server:solaris
リポジトリサービスが動作しているかどうかを判別するには、localhost の場所を指定してブラウザウィンドウを開きます。デフォルトでは、pkg.depotd はポート 80 で接続を待機します。ポートを変更した場合、localhost:port_number の場所を指定してブラウザウィンドウを開きます。
クライアントシステムでローカルファイルリポジトリからパッケージを取得できるようにするには、パブリッシャーの起点を設定します。
次のコマンドを使用して、リポジトリ内のパブリッシャーの名前を判別します。
$ pkgrepo info -s /export/IPSpkgrepos/Solaris PUBLISHER PACKAGES STATUS UPDATED solaris 4768 online 2014-04-02T18:11:55.640930Z
インストール済みのパッケージの更新、インストール済みのパッケージに依存するパッケージのインストール、または非大域ゾーンのインストールを行うには、少なくともパブリッシャーの起点として設定したリポジトリに、パブリッシャーを設定しているイメージにインストールされているのと同じソフトウェアが含まれている必要があります。リポジトリにはより古いソフトウェアまたはより新しいソフトウェアを含めることもできますが、イメージにインストールされているのと同じソフトウェアが含まれている必要があります。
次のコマンドは、指定されたリポジトリがこのイメージに適合しないパブリッシャーの起点であることを示しています。
$ pkg list entire NAME (PUBLISHER) VERSION IFO entire 0.5.11-0.175.2.0.0.36.0 i-- $ pkgrepo list -Hs http://pkg.oracle.com/solaris/release entire@0.5.11-0.175.2.0.0.36.0 pkgrepo list: The following pattern(s) did not match any packages: entire@0.5.11-0.175.2.0.0.36.0
次のコマンドは、指定されたリポジトリがこのイメージに適合するパブリッシャーの起点であることを示しています。
$ pkgrepo list -Hs http://localhost:81/ entire@0.5.11-0.175.2.0.0.36.0 solaris entire 0.5.11,5.11-0.175.2.0.0.36.0:20140401T190148Z
パブリッシャーの起点に次のいずれかの値を設定します。
pkg/inst_root の場所。
$ pkg set-publisher -G '*' -M '*' -g /export/IPSpkgrepos/Solaris/ solaris
pkg/port の場所。
$ pkg set-publisher -G '*' -M '*' -g http://localhost:81/ solaris
solaris パブリッシャーについての既存の起点をすべて削除します。
solaris パブリッシャーについての既存のミラーをすべて削除します。
新しく追加されたローカルリポジトリの URI を solaris パブリッシャーの新しい起点として追加します。
パブリッシャーの構成の詳細は、Oracle Solaris 11.2 ソフトウェアの追加と更新 のパブリッシャーの構成を参照してください。
ほかのイメージでパブリッシャーの起点をリセットした場合は、適合性テストを再度実行します。ほかのイメージには別のバージョンのソフトウェアがインストールされている可能性があるため、このリポジトリを使用できないことがあります。
関連項目
Web サーバーアクセスを使用した複数のリポジトリの提供では、複数の場所または単一の場所から複数のリポジトリを提供する方法を説明しています。
1 つのドメインでの複数リポジトリでは、異なる接頭辞を付けて 1 つのドメイン名の配下で複数のリポジトリを実行する方法を説明しています。
HTTPS でのリポジトリアクセスの構成では、セキュアなリポジトリアクセスを構成する方法を説明しています。