tmpfs ファイルシステムのサイズは、デフォルトでは無制限です。そのため、tmpfs が増大して、使用可能なシステムメモリーやスワップがいっぱいになる可能性があります。/tmp ディレクトリはすべてのアプリケーションおよびユーザーによって使用されるため、使用可能なすべてのシステムメモリーが 1 つのアプリケーションに占有される可能性があります。同様に、悪意のある非特権ユーザーが /tmp ディレクトリ内に大規模ファイルを作成することによって、システムの処理速度が低下する可能性があります。パフォーマンスへの影響を避けるために、それぞれの tmpfs マウントのサイズを制限できます。
最良のシステムパフォーマンスを実現するために、いくつかの値を試してみることをお勧めします。
始める前に
vfstab ファイルを編集するには、solaris.admin.edit/etc/vfstab 権限を割り当てられた管理者になる必要があります。ゾーンをリブートするには、「Maintenance and Repair」権利プロファイルが割り当てられている必要があります。root 役割には、これらの権利がすべて含まれています。詳細は、Oracle Solaris 11.2 でのユーザーとプロセスのセキュリティー保護 の割り当てられている管理権利の使用を参照してください。
% prtconf | head System Configuration: Oracle Corporation sun4v Memory size: 523776 Megabytes System Peripherals (Software Nodes): ORCL,SPARC-T3-4 scsi_vhci, instance #0 disk, instance #4 disk, instance #5 disk, instance #6 disk, instance #8
システムメモリーのサイズに応じて、大規模システムではおよそ 20 パーセント、小規模システムではおよそ 30 パーセントのメモリー制限を計算することをお勧めします。
したがって、小規模システムでは、乗数として .30 を使用します。
10240M x .30 ≈ 340M
大規模システムでは、乗数として .20 を使用します。
523776M x .20 ≈ 10475M
# pfedit /etc/vfstab #device device mount FS fsck mount mount #to mount to fsck point type pass at boot options # ... #swap - /tmp tmpfs - yes - swap - /tmp tmpfs - yes size=10400m /dev/zvol/dsk/rpool/swap - - swap - no -
# reboot
% mount -v swap on /system/volatile type tmpfs read/write/setuid/devices/rstchown/xattr/dev=89c0006 on Tues Feb 4 14:07:27 2014 swap on /tmp type tmpfs read/write/setuid/devices/rstchown/xattr/size=10400m/dev=89c0006 on Tues ...
df コマンドは多少役に立ちます。swap コマンドを使用すると、もっとも役立つ統計を得られます。
% df -h /tmp Filesystem Size Used Available Capacity Mounted on swap 7. 4G 44M 7.4G 1% /tmp % swap -s total: 190248k bytes allocated + 30348k reserved = 220596k used, 7743780k available
詳細は、tmpfs(7FS)、mount_tmpfs(1M)、df(1M)、および swap(1M) のマニュアルページを参照してください。