Oracle® Solaris 11 セキュリティー開発者ガイド

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更新: 2014 年 7 月
 
 

拡張 PKCS #11 関数

拡張 PKCS #11 関数: SUNW_C_GetMechSession()

SUNW_C_GetMechSession() は、簡易関数です。この関数はまず、Oracle Solaris 暗号化フレームワークを初期化します。続いてこの関数は、指定されたメカニズムとの間でセッションを開始します。SUNW_C_GetMechSession() の構文は次のとおりです。

SUNW_C_GetMechSession(CK_MECHANISM_TYPE mech, C\
K_SESSION_HANDLE_PTR hSession)

mech パラメータでは、使用するメカニズムを指定します。hSession は、セッションの格納場所へのポインタです。

SUNW_C_GetMechSession() は内部的に、C_Initialize() を呼び出して cryptoki ライブラリを初期化します。続いて SUNW_C_GetMechSession() は、C_GetSlotList()C_GetMechanismInfo() を使って利用可能なスロットを検索し、指定されたメカニズムを備えたトークンを見つけ出します。目的のメカニズムが見つかった場合、SUNW_C_GetMechSession()C_OpenSession() を呼び出してセッションをオープンします。

SUNW_C_GetMechSession() は何度も呼び出す必要はありません。しかし、仮に SUNW_C_GetMechSession() を複数回呼び出したとしても、特に問題は生じません。

拡張 PKCS #11 関数: SUNW_C_KeyToObject

SUNW_C_KeyToObject() は、秘密鍵オブジェクトを作成します。呼び出し元のプログラムは、使用すべきメカニズムと未処理の鍵データを指定する必要があります。SUNW_C_KeyToObject() は内部的に、指定されたメカニズムに対する鍵の種類を決定します。C_CreateObject() によって汎用的な鍵オブジェクトが作成されます。続いて SUNW_C_KeyToObject() は、 C_GetSessionInfo()C_GetMechanismInfo() を呼び出してスロットとメカニズムの情報を取得します。そして、C_SetAttributeValue() によって、鍵オブジェクトの属性フラグがメカニズムの種類に従って設定されます。