Oracle® Solaris 11 セキュリティー開発者ガイド

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更新: 2014 年 7 月
 
 

PAM フレームワークの概要

    PAM フレームワークは次の 4 つの部分から成ります。

  • PAM コンシューマ

  • PAM ライブラリ

  • pam.conf(4) 構成ファイル

  • PAM サービスモジュール。プロバイダとも呼ばれる

このフレームワークは、認証関連アクティビティーの統一的な実施手段を提供します。このアプローチを使えば、アプリケーション開発者は、PAM サービスのポリシーの意味を知らなくてもサービスを使用できるようになります。アルゴリズムは一元的に提供されます。アルゴリズムの変更は、個々のアプリケーションとは無関係に行えます。PAM を使えば、管理者は、アプリケーションを変更しないで、特定システムのニーズに合わせて認証プロセスを調整できるようになります。調整は、PAM 構成ファイル pam.conf、または Oracle Solaris 11.1 リリース以降で使用可能な /etc/pam.d のファイルを通じて行われます。

次の図は、PAM のアーキテクチャーを示したものです。アプリケーションは、PAM アプリケーションプログラミングインタフェース (API) 経由で PAM ライブラリと通信します。PAM モジュールは、PAM サービスプロバイダインタフェース (SPI) 経由で PAM ライブラリと通信します。したがって、PAM ライブラリを使えば、アプリケーションとモジュールとの相互通信を実現できます。

図 3-1  PAM のアーキテクチャー

image:この図は、アプリケーションと PAM サービスモジュールが PAM ライブラリにアクセスする方法を示しています。